JPH0714429B2

JPH0714429B2 - パチンコ機

Info

Publication number: JPH0714429B2
Application number: JP35546292A
Authority: JP
Inventors: 吉平新山; 広司伊東
Original assignee: 株式会社ソフィア
Priority date: 1984-12-21
Filing date: 1992-12-21
Publication date: 1995-02-22
Anticipated expiration: 2010-02-22
Also published as: JPH0639095A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、遊技者にとって不利な
第１状態と遊技者にとって有利な第２状態とに変換可能
で、且つ内部に一般入賞口と継続入賞口とを設けた変動
入賞装置を備え、該変動入賞装置が第２状態に変換した
際に受け入れた打球が上記継続入賞口に入賞することに
より変動入賞装置を予め定められた規定に基づいた第２
状態に変換させて継続遊技を開始させると共に、該継続
遊技中に受け入れた打球が上記継続入賞口に入賞する毎
にその時点より新たな継続遊技を行うようにしたパチン
コ機に関し、特に、その継続遊技を行う変動入賞装置の
改良に関わる。

【０００２】

【従来の技術】従来、遊技者にとって不利な第１状態と
遊技者にとって有利な第２状態とに変換可能で、且つ内
部に一般入賞口と継続入賞口とを設けた変動入賞装置を
備え、該変動入賞装置が第２状態に変換した際に受け入
れた打球が上記継続入賞口に入賞することにより変動入
賞装置を予め定められた規定に基づいた第２状態に変換
させて継続遊技を開始させると共に、該継続遊技中に受
け入れた打球が上記継続入賞口に入賞する毎にその時点
より新たな継続遊技を行うようにしたパチンコ機は、特
開昭５８−１１２５７１号公報、或いは本願出願人によ
り提案された特開昭５９−１０３６９０号公報等により
公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の変動入賞装置では、可動片の下方に臨む継続入賞口へ
効果的に打球を流下させることが比較的に困難であっ
た。

【０００４】即ち、従来の変動入賞装置においては、両
可動片が開いた第２状態では、両可動片の内側端部が極
めて近接していたり、両片の間に装飾部材が位置し、両
片の間に生じる隙間が閉塞された状態となっているの
で、可動片に受け止められた打球は、変動入賞装置の後
方に直接導かれて一般のセーフ球となってしまい、これ
により受ける利益も少なく、遊技者にとって変化に乏し
い遊技内容であった。

【０００５】従って、下方の継続入賞口等に打球が入賞
するタイミングは、両可動片が開く際や、閉じる際の極
く限られた場合だけであり、しかも、可動片に現に受け
止められている打球だけであって、又、落下した打球が
いずれの入賞口に入るかも全くの偶然に任され、遊技者
が期待する継続遊技に対し継続入賞口に受け入れ球を効
率良く導くことは、一層困難なことであった。

【０００６】通常、継続入賞口は各入賞口の中央に位置
しているが、両可動片の間が中央の装飾部材で塞がれて
いるものにあっては、該装飾部材が継続入賞口の直上に
位置しているため、打球は上記した様な継続入賞口に落
下させることが比較的に困難であった。このため、遊技
店と遊技者との利益バランスを図りながら継続入賞口に
打球を効果的に入賞させて、遊技者に有利な継続遊技を
継続して効率良く行うことが難しく、遊技者にとっては
今一つ興趣に欠ける遊技内容となっていた。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、遊技
者にとって不利な第１状態と遊技者にとって有利な第２
状態とに変換可能で、且つ内部に一般入賞口（３４，３
４）と継続入賞口（３３）とを設けた変動入賞装置
（８）を備え、該変動入賞装置が第２状態に変換した際
に、受け入れた打球が上記継続入賞口に入賞することに
より変動入賞装置を予め定められた規定に基づいた第２
状態に変換させて継続遊技を開始させると共に、該継続
遊技中に受け入れた打球が上記継続入賞口に入賞する毎
にその時点より新たな継続遊技を行うようにしたパチン
コ機（１）において、上記変動入賞装置は、受け入れた
打球を上記継続入賞口あるいは一般入賞口へ入賞させ得
る一般分別領域（例えば開口部２８，２８）と、受け入
れた打球を継続入賞口へ分別する確率を上記一般分別領
域よりも高めた特別分別領域（例えば空間部２４）と、
その位置によって変動入賞装置内に受け入れた打球を上
記一般分別領域と特別分別領域とに分別する分別部材
（例えば可動部材３０）と、上記分別部材を位置変換さ
せる変換駆動手段（例えば可動部材駆動用電磁ソレノイ
ド３１）と、を備えるものとした。

【０００８】

【作用】分別部材が位置変換していない状態では、変動
入賞装置が受け入れた打球は一般分別領域へ流下して継
続入賞口への入賞確率は比較的に低い。そして、変換駆
動手段によって分別部材が位置変換された状態では、変
動入賞装置が受け入れた打球は特別分別領域へ流下して
継続入賞口への入賞確率が高まる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を図面に示した実施例に基づい
て説明する。

【００１０】パチンコ機１は、図２に示す様に、額縁状
前面枠２の表面に球供給皿３、打球の発射操作部４など
を有し、前面枠２の窓部を後方から塞ぐ様にして設けた
遊技盤５の表面には、ガイドレール６で囲まれる遊技部
７を有する。この遊技部７には、多数の障害釘（図示せ
ず）、変動入賞装置８、第１特定入賞口９、第２特定入
賞口１０などを配設する。又、遊技盤５の裏面には、賞
球を排出する賞球排出装置（図示せず）や、電気的制御
装置１１などを設ける。

【００１１】そして、遊技者が球供給皿３に球を供給
し、発射操作部４を操作すると、打球発射装置１２が作
動して球供給皿３から導いた球を１個宛、ガイドレール
６を介して遊技部７内に発射する。

【００１２】遊技部７内に発射された打球は、障害釘等
に当りながら流下し、流下する途中でいずれの入賞口に
も入らなかった場合には、遊技部４の最下位置に開設し
たアウト口１３に入り、アウト球として遊技盤５の裏側
に排出される。

【００１３】前記した変動入賞装置８は、遊技盤５の表
面に取付ける取付基板１４の上部に前面が前飾り１５で
塞がれた中央の天入賞口１６と、左右の天横入賞口１
７，１７とを有し、各入賞口１６，１７の流下端部を遊
技盤５の裏面の集合樋（図示せず）に臨ませ、上部入賞
部１８を構成する。

【００１４】又、取付基板１４の略中央には、左右に張
出した鍔状の縁部１９，１９を形成すると共に、中央部
分を窪ませて前面開放の凹室２０を形成する。そして、
左右の縁部１９には、左右一対の可動片２１，２１を支
軸２２で対向状に軸着し、該支軸２２を基板１４の裏側
に突出させ、その先端部にリンク機構（図示せず）を介
して駆動源、例えば可動片駆動用電磁ソレノイド２３を
夫々連結する。

【００１５】そして、両可動片２１，２１は、電磁ソレ
ノイド２３の励磁，消磁により回動することゝなるが、
両可動片２１，２１が図３中、一点鎖線で示す様に浅い
Ｖ字状に傾動して打球を受け入れ易い第２状態となった
ときに、両可動片２１，２１の対向する内端部２１ａ，
２１の間に、打球が通過可能な空間部２４を生ぜしめる
様に、両可動片２１，２１の軸着位置を決定する。

【００１６】一方、上記した凹室２０内には、奥に向っ
て緩く下り傾斜した仕切板２５を設け、その傾斜上端を
両可動片２１，２１の後側に、傾斜下部を凹室２０の長
さの途中に位置させ、凹室２０を上側空間部２６と下側
空間部２７とに上下に仕切る。又、仕切板２５の傾斜下
端は、凹室２０の後面から離れているので、仕切板２５
の傾斜下端と凹室２０の後面との間には、打球が通過可
能な大きな開口部２８，２８が形成され、該開口部２８
により上側空間部２６と下側空間部２７とが相互に連通
する。

【００１７】又、仕切板２５の略中央には、後端を軸２
９で回動可能に軸着した零戦形の可動部材を３０を配設
する。この可動部材３０は、その前部３０ａを両可動片
２１，２１の対向間隔内に突出させ、該前部３０ａによ
り第２状態となった両可動片２１，２１の間に生ずる空
間部２４を常態で閉塞すると共に、可動部材３０の前後
に長い凸状の胴体部３０ｂにより上側空間部２６を左右
に縦割とする。そして、可動部材３０の後端部３０ｃを
凹室２０の背壁２０′から突出させ、突出端に電気的駆
動源、例えば可動部材駆動用電磁ソレノイド３１を連結
する。

【００１８】一方、上記した下側空間部２７の底面２
７′は、凹室２０の後面から前方に向って緩く下り傾斜
し、傾斜下端には、前面が装飾板３２で塞がれた中央の
継続入賞口３３と、この継続入賞口３３の左右に位置す
る一般入賞口３４，３４とを並べて開設する。各入賞口
３３，３４は、可動片２１の下方に臨み、両可動片２
１，２１の開閉動作時に、両可動片２１，２１の内端部
２１ａの端面と、可動部材３０の前部３０ａの外側面と
の間に生ずる隙間から落下した打球が入賞する。特に、
中央の継続入賞口３３は、両可動片２１，２１の内端部
２１ａの間に形成した空間部２４の直下に位置するた
め、該空間部２４から落下した打球は、継続入賞口３３
に流入する可能性が極めて高い。

【００１９】又、下側空間部２７の底面２７′の上面の
左右には、仕切板２５の開口部２８の下方に臨む枠状の
受部３５，３５を設け、この受部３５の外面を開口し、
遊技盤５の裏面の集合樋（図示せず）に臨ませる。すな
わち、変動入賞装置８に受け入れられた打球が開口部２
８，２８より流下した場合には、上記受部３５，３５
より回収され、一般の入賞球として処理されるか、或い
は受部３５，３５の前面側に位置する一般入賞口３４，
３４へ入賞することとなり、継続入賞口３３へ入賞する
確率は比較的に低い。

【００２０】一方、前記した各可動片２１，２１は、そ
の長さの途中に支軸２２をインサート成形し、この支軸
２２により基板１４の表面に回動可能に軸着したもの
で、基板１４の裏面に円筒形の軸受３６を設け、該軸受
３６に支軸２２を通して軸受３６の後端部から突出さ
せ、その突出端にリンク機構（図示せず）を介して可動
片駆動用電磁ソレノイド２３を連結する。この電磁ソレ
ノイド２３は、凹室２０の背壁２０′に設けたカバー部
３７に収納され、変動入賞装置８と一体的になってい
る。

【００２１】上記した電磁ソレノイド２３が消磁した状
態においては、そのスプリング２３ａの付勢力により両
可動片２１，２１が図３中、実線で示すように直立状と
なる。この状態では、基板１４の上部にある上部入賞部
１８が両可動片２１，２１の上端間隙を塞ぐので、変動
入賞装置８は遊技部７内を流下する打球を受け入れない
第１状態となる。

【００２２】又、電磁ソレノイド２３が励磁すると、リ
ンク機構（図示せず）が支軸２２に回転力を伝達し、両
可動片２１，２１を図３中、一点鎖線で示すように浅い
Ｖ字状に傾動し、打球を受け入れ易い第２状態に変換す
る。

【００２３】上記した変動入賞装置８を遊技盤５に取付
けるには、遊技盤５内の遊技部７のほゞ中央に変動入賞
装置８の後部が嵌入できる大きさの開口部（図示せず）
を開設し、この開口部に変動入賞装置８の後部を嵌め入
れ、基板１４の表面から打ち込むビスを遊技盤５に止着
すればよい。

【００２４】そして、各入賞口の流下端部を遊技盤５の
裏面の集合樋（図示せず）に接続すると共に、各流路に
各検出器（図示せず）を臨ませ、各検出器を電気的制御
装置１１に電気的に接続する。又、各電磁ソレノイド２
３，３１の各端子も同様の電気的制御装置１１に電気的
に接続する。

【００２５】図面に示した実施例では、打球が第１特定
入賞口９又は第２特定入賞口１０に入ると、特定入賞検
出器（図示せず）がその打球を検出して電気的制御装置
１１に検出信号を送り、この検出信号を受けた電気的制
御装置１１が可動片駆動用電磁ソレノイド２３を励磁す
る。こゝでは、打球が第１特定入賞口９に入賞すると、
電磁ソレノイド２３を一定時間（０．５秒間）、１回に
限り励磁し、又、第２特定入賞口１０に入賞すると、電
磁ソレノイド２３を一定時間（０．８秒間）、２回励磁
する。

【００２６】そして、電磁ソレノイド２３が励磁される
と、リンク機構（図示せず）を介して両可動片２１，２
１を浅いＶ字状に傾動し、打球を受け入れ易い第２状態
に変換する。変動入賞装置８が第２状態に変換すると、
両可動片２１，２１が遊技部７を流下する打球を広い範
囲で受け止める。この可動片２１で受け止められた打球
は、両可動片２１，２１の間の空間部２４が可動部材３
０で閉鎖されているので、仕切板２５上に転動する。仕
切板２５に乗った打球は、仕切板２５の下り傾斜によっ
て上側空間部２６の奥に向って転動し、開口部２８から
落下して受部３５を介して遊技盤５の裏面の集合樋（図
示せず）に放出され、一般の入賞球となる。

【００２７】又、両可動片２１，２１が開くときに各可
動片２１，２１の外端部２１ｂで受け止められた打球
や、両可動片２１，２１が閉じるときに各可動片２１，
２１の上面に乗っている打球は、両可動片２１，２１の
内端部２１ａと可動部材３０の前部３０ａの外側面との
間に生ずる隙間から落下する。落下した打球は、中央の
継続入賞口３３か、又は左右の一般入賞口３４のいずれ
かの入賞口に直接流入したり、或は各入賞口３３，３４
の前面を塞ぐ装飾板３２の上端に衝突して跳ね返され、
一旦、下側空間部２７の奥に向って飛び込んだ後、その
底面２７′の下り傾斜により転動して、傾斜下端から継
続入賞口３３か、又は一般入賞口３４のいずれかに流入
する。

【００２８】しかしながら、両可動片２１，２１の内端
部２１ａ，２１ａと可動部材３０の前部３０ａの外側面
との間に生ずる隙間から空間部２４を経て流下した打球
は、上記した開口部２８，２８より流下した打球に比
べ、比較的高い確率で継続入賞口３３へ入賞する。すな
わち、開口部２８，２８が、受け入れた打球を継続入賞
口３３あるいは一般入賞口３４，３４へ入賞させ得る一
般部分別領域として機能し、空間部２４が、受け入れた
打球を上記継続入賞口３３へ分別する確率を上記一般分
別領域よりも高めた特別分別領域として機能するのであ
る。また、空間部２４を遮蔽する状態と空間部２４を球
流下可能に開放する状態とに位置変換可能な可動部材３
０は、その位置によって変動入賞装置内に受け入れた打
球を上記一般分別領域と特別分別領域とに分別する分別
部材として機能するのである。さらに、上記分別部材と
しての可動部材３０を駆動制御する可動部材駆動用電磁
ソレノイド３１は、分別部材を位置変換させる変換駆動
手段として機能するのである。

【００２９】そして、打球が継続入賞口３３に入れば、
継続条件検出器（図示せず）により検出され、継続条件
が達成される。この継続条件が達成されるとその時点よ
り、予め設定した継続条件に従い、電気的制御装置１１
が所定時間（例えば０．８秒間）ずつ所定の回数（例え
ば最大限１８回）、可動片駆動用電磁ソレノイド２３の
励磁，消磁を順次繰り返して行ない、両可動片２１，２
１を繰り返して第１状態から第２状態に変換する。すな
わち、変動入賞装置８が第２状態に変換した際に受け入
れた打球が上記継続入賞口３３に入賞することにより変
動入賞装置８を予め定められた規定に基づいた第２状態
に変換させて継続遊技を開始させるのである。

【００３０】尚、継続入賞口３３に打球が１個も入賞し
ないときには、先に説明した各特定入賞口９，１０によ
る所定の励磁回数を終了したならば、電気的制御装置１
１が可動片駆動用電磁ソレノイド２３を消磁するので、
そのスプリング２３ａの付勢力により、両可動片２１，
２１は図３中、実線で示すように直立した第１状態に復
帰してしまう。

【００３１】次に、前記した継続動作中の遊技態様につ
いて説明する。この継続動作中には、前記した両可動片
２１，２１の状態変換に加えて、予め設定された特別条
件の成立により、両可動片２１，２１の中央に位置する
可動部材が傾動し、両可動片２１，２１の間に形成した
空間部２４を開閉する。

【００３２】この特別条件としては、例えば継続動作中
に、両可動片２１，２１に受け止められて変動入賞装置
８に入賞した一般入賞球の合計数がｎ個（例えば５個）
に達するか、若しくは両可動片２１，２１の開閉動作の
回数がｎ回（例えば１０回）を過ぎるか、或は両条件の
いずれか先に達成された条件に従い、可動部材３０を傾
動して両可動片２１，２１の間に形成した空間部２４を
閉状態から開状態へと変換する様にする。

【００３３】図面に示した実施例のものでは、例えば継
続動作条件として、両可動片２１，２１を所定時間
（０．８秒間）ずつ所定回数（１８回）、繰り返して第
１状態から第２状態に変換するか、該繰り返し動作中の
一般入賞球の合計数が１０個に達するか、いずれか先に
達成された条件に従って動作を終了し、これを１サイク
ルとして、サイクルの繰り返し回数が一定数（最大８サ
イクル）に達したならば、全ての継続動作を終了する様
にしている。そして、次のサイクルが開始される条件と
しては、１サイクル中に打球が継続入賞口３３に入賞す
ることを条件とし、１サイクルの間に継続入賞口３３に
打球が１つでも入賞したならば、そのサイクルの途中で
あっても、自動的に次のサイクルに移行してしまう。す
なわち、継続遊技中に受け入れた打球が上記継続入賞口
３３に入賞する毎にその時点より新たな継続遊技を行う
のである。

【００３４】したがって、所定回数（１８回）の途中、
例えば７回目で打球が継続入賞口３３に入ってしまう
と、所定回数（１８回）の残りの回数として１１回残っ
ているが、この残りの回数に拘らず、新たに所定回数
（１８回）を１回、２回…とカウントする。

【００３５】この様に、１サイクルの初期に継続入賞口
３３に打球が入賞してしまうと、残りの回数を全てクリ
アーしてしまい、次のサイクルに移行してしまうため、
その分、当該サイクル中のいわゆる出球の数が減少して
しまう。

【００３６】このため、先に説明した特別条件が、でき
る限り当該サイクルの初期に達成されない様に考慮して
いる。即ち、この条件として、一般入賞球の合計数がｎ
個（例えば５個）に達したか、若しくは両可動片２１，
２１の開閉動作の合計回数がｎ回（例えば１０回）を過
ぎたことを条件としたのである。この条件に従えば、各
サイクル毎のいわゆる出球の数を多くしながら、且つ継
続動作を最終回（最大８サイクル）迄継続させて行なわ
せることができるようになる。

【００３７】即ち、継続動作の初期には、可動部材３０
が両可動片の間の空間部２４を閉鎖しているので、各可
動片２１，２１で受け止められた打球は、そのまゝ上側
空間部２６に導かれて、開口部２８を通って一般入賞球
となる。又、両可動片２１，２１の開閉時に各可動片２
１，２１の上面に乗っている打球は、両可動片の内端部
２１ａと可動部材３０の前部３０ａの外側面との間に生
ずる隙間から落下し、継続入賞口３３か、又は一般入賞
口３４のいずれかに流入する。

【００３８】そして、開口部２８を通って入賞球となっ
た打球、並びに両可動片２１，２１の開閉時の隙間から
下方に落下して一般入賞口３４に入って入賞球となった
打球は共にカウントされ、その合計数がｎ個（例えば５
個）に達するか、或は両可動片２１，２１の開閉動作の
回数がｎ回（例えば１０回）を過ぎたならば、可動部材
３０を傾動して両可動片２１，２１の間の空間部２４を
閉状態から開状態に変換する。

【００３９】即ち、先に説明した特別条件が達成された
ならば、電気的制御装置１１が可動部材用電磁ソレノイ
ド３１を所定条件に基づき励磁する。この所定条件とし
ては、特別条件が達成された以後からそのサイクルの終
了迄とし、電磁ソレノイド３１を継続して励磁状態とし
てもよいが、こゝでは両可動片２１，２１の開閉動作に
合せて、電磁ソレノイド３１の励磁，消磁を繰返して行
なわせる。

【００４０】従って、特別条件が達成された後、両可動
片２１，２１が次に開状態となるときに、可動部材駆動
用電磁ソレノイド３１を励磁する。電磁ソレノイド３１
が励磁されると、可動部材３０の後端部３０ｃが下降
し、可動部材３０はその軸２９を中心に傾動し、その前
部３０ａを上昇させて両可動片２１，２１の間の空間部
２４を開放する。このため、各可動片２１，２１で受け
止められた打球は、各可動片２１，２１の僅かな下り傾
斜により中央の空間部２４に向って転動し、可動片２１
の内端部２１ａから空間部２４に落下し、中央の継続入
賞口３３か、又はその左右の一般入賞口３４のいずれか
に流入することゝなる。特に、継続入賞口３３を空間部
２４の直下に臨ませているので、空間部２４から落下し
た打球の多くは、継続入賞口３３に流入する可能性が極
めて高く、空間部２４が開状態となったならば、高い確
率で継続条件が達成される。

【００４１】そして、次に両可動片２１，２１が閉状態
に変換する際に、上記電磁ソレノイド３１も同様に消磁
される。このため、電磁ソレノイド３１が消磁すると、
その復帰用スプリング３１ａの付勢力により可動部材３
０の後端部３０ｃが押し上げられるので、可動部材３０
はその軸２９を中心に傾動し、可動部材３０の前部３０
ａが下降し、その前部３０ａにより両可動片２１，２１
の間の空間部２４を閉鎖する。

【００４２】そして、上記した可動部材３０の開閉動作
は、両可動片２１，２１の開閉動作に同期して当該サイ
クルが終了する迄、繰り返して行なわれる。又、可動部
材３０の開閉動作中に可動片２１から空間部２４を介し
て打球が継続入賞口３３に流入したならば、次のサイク
ルに強制的に移行し、次のサイクル中に特別条件が達成
されたときにも、同様に可動部材３０の開閉動作が繰り
返され、各サイクル毎に特別条件の達成の有無が判定さ
れる。

【００４３】以上説明した様に、本発明に係るパチンコ
機１は、その位置によって打球を一般分別領域たる開口
部２８，２８と特別分別領域たる空間部２４とに分別す
る可動部材３０を変動入賞装置８に設けたので、可動部
材３０が位置変換していない状態においては、変動入賞
装置８が受け入れた打球は開口部２８，２８へ流下し、
可動部材駆動用電磁ソレノイド３１によって可動部材３
０が位置変換された状態においては、変動入賞装置８が
受け入れた打球は空間部２４へ流下する。したがって、
この可動部材３０を所定の遊技条件が満たされることに
基づいて位置変換させることにより、変動入賞装置８が
受け入れた打球の継続入賞口３３への入賞確率を向上さ
せることができる。すなわち、可動部材駆動用電磁ソレ
ノイド３１によって可動部材３０を位置変換させるタイ
ミングを適宜に設定することにより、継続入賞口３３へ
の入賞が全く無かったり、或いは継続入賞口３３への入
賞が連続して起こり過ぎる等の不都合が解消されて、継
続入賞口３３へ効果的に入賞させることが可能となり、
遊技者へ付与する利益も拡大できて、一層パチンコ遊技
の興趣を高め得ることができる。

【００４４】尚、前記した賞態様における遊技条件とし
ては、実施例のものに限定されず、他に種々の条件を設
定できることは勿論である。したがって、継続遊技の遊
技条件に応じた分別部材の動作制御を行うようにすれば
良い。

【００４５】

【発明の効果】以上説明した様に、本発明に係るパチン
コ機によれば、その位置によって打球を一般分別領域と
特別分別領域とに分別する分別部材を変動入賞装置に設
けたので、分別部材が位置変換していない状態において
は、変動入賞装置が受け入れた打球は一般分別領域へ流
下し、変換駆動手段によって分別部材が位置変換された
状態においては、変動入賞装置が受け入れた打球は特別
分別領域へ流下する。したがって、この分別部材を所定
の遊技条件が満たされることに基づいて位置変換させる
ことにより、変動入賞装置が受け入れた打球の継続入賞
口への入賞確率を向上させることができる。すなわち、
変換駆動手段によって分別部材を位置変換させるタイミ
ングを適宜に設定することにより、継続入賞口への入賞
が全く無かったり、或いは継続入賞口への入賞が連続し
て起こり過ぎる等の不都合が解消されて、継続入賞口へ
効果的に入賞させることが可能となり、遊技者へ付与す
る利益も拡大できて、一層パチンコ遊技の興趣を高め得
る有意なパチンコ機とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】変動入賞装置の縦断面図である。

【図２】パチンコ機の正面図である。

【図３】変動入賞装置の斜視図である。

【図４】変動入賞装置の一部横断面図である。

【図５】左右一対の可動片間に生ずる空間部を可動部材
が閉塞した状態を示す動作説明図である。

【図６】左右一対の可動片間に生ずる空間部を可動部材
が開放した状態を示す動作説明図である。

【符号の説明】

１パチンコ機８変動入賞装置２４空間部３０可動部材３１可動部材駆動用電磁ソレノイド３３継続入賞口３４一般入賞口

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】遊技者にとって不利な第１状態と遊技者
にとって有利な第２状態とに変換可能で、且つ内部に一
般入賞口と継続入賞口とを設けた変動入賞装置を備え、
該変動入賞装置が第２状態に変換した際に、受け入れた
打球が上記継続入賞口に入賞することにより変動入賞装
置を予め定められた規定に基づいた第２状態に変換させ
て継続遊技を開始させると共に、該継続遊技中に受け入
れた打球が上記継続入賞口に入賞する毎にその時点より
新たな継続遊技を行うようにしたパチンコ機において、
上記変動入賞装置は、受け入れた打球を上記継続入賞口
あるいは一般入賞口へ入賞させ得る一般分別領域と、受
け入れた打球を継続入賞口へ分別する確率を上記一般分
別領域よりも高めた特別分別領域と、その位置によって
変動入賞装置内に受け入れた打球を上記一般分別領域と
特別分別領域とに分別する分別部材と、上記分別部材を
位置変換させる変換駆動手段と、を備えていることを特
徴とするパチンコ機。