JPH07140041A - モアレによるレンチキュラーシートの精度検査方法 - Google Patents

モアレによるレンチキュラーシートの精度検査方法

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JPH07140041A
JPH07140041A JP5288220A JP28822093A JPH07140041A JP H07140041 A JPH07140041 A JP H07140041A JP 5288220 A JP5288220 A JP 5288220A JP 28822093 A JP28822093 A JP 28822093A JP H07140041 A JPH07140041 A JP H07140041A
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sheet
lens
inspection
moire
lenticular
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JP5288220A
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English (en)
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Toshimi Arai
聡美 荒井
Shinichi Tozawa
伸一 戸澤
Senhiko Yamada
千彦 山田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レンチキュラーシートの精度検査において、特
別な光学測定装置を使用せずに比較的簡単に短時間でレ
ンズピッチ、レンズ厚さ、レンズ直線性について検査で
きるようにするとともに、比較的精密性を必要としない
精度検査において光学測定装置を用いずその場で手軽に
精度検査ができるようにする。 【構成】レンチキュラーシートLと基準万線状パターン
を備えた検査板Mとを、平行0°〜90°未満の範囲の
いずれかの交差角度を以て互いに重ね合わせ、シートL
中央部上方の任意観察距離だけ離間した任意観察視点P
n から、発生するモアレの本数、モアレの曲がり状態を
観察してレンチキュラーシートのピッチ、レンズ厚さ、
レンズ直線性に関する精度を検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、三次元立体印刷物や立
体写真、あるいは立体映画や立体テレビジョン等におい
て画像を立体視するための立体視用の光学指向性スクリ
ーン、あるいは通常の二次元映画、スライド写真、テレ
ビジョン画像等を映写するための映写用スクリーン、又
はその他の光学指向性の各種スクリーンとして使用され
るレンチキュラーシートの精度検査方法に関し、特にモ
アレを用いた精度検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】立体視用スクリーン、映写用スクリー
ン、その他光学指向性スクリーン等に使用されるカマボ
コ状(semicylindrical)の単一レンズをパラレルに連続
して多数条に配列したシート状のレンチキュラースクリ
ーン(別名レンチキュラーレンズシートと称し、以下レ
ンチキュラーシートと云う)は、透明な合成樹脂、ガラ
ス等によって製造された透光性(透明性)のあるシート
であり、その表面にストライプ状(多数本の平行直線
状)に連続したかまぼこ型レンズ群を備え、裏面に平坦
な集光面(若しくは焦点面)を備える。
【0003】上記レンチキュラーシートの各単一レンズ
(semicylindrical-lens) におけるレンズ幅(レンズピ
ッチ)と、レンズ曲率半径と、レンズ厚さ(即ちシート
厚さ)と、レンズ直線性(又は蛇行性)は、それぞれ用
途に適応する均一な精度が要求されるものであり、従来
は、光学測定器(例えば顕微鏡、拡大投影器等)を用い
て、レンズピッチ、レンズ曲率半径、レンズ厚さを実測
検査し、また、レンズ直線性についても同様に光学測定
器を用いてその直線性を測定検査しており、予め設定さ
れている標準値と測定検査値との差分に基づいてレンチ
キュラーシートの精度を算出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記レンチキュラーシ
ートの精度検査においては、シートの用途に応じて検査
にかなり精密性が要求される場合と、比較的精密性が要
求されない場合があり、従来の検査においては、上記光
学測定器による測定検査によって行なうため、測定器の
準備操作や、レンチキュラーシート(被検査体)の測定
器への位置決め等の設置操作等を必要としており、また
測定後の標準値と測定値との差分を集計算出するための
手間と時間を必要としていた。
【0005】また、特に単一レンズピッチの精度測定で
は、レンチキュラーシートのレンズ配列方向のシート全
幅にわたってレンズピッチのばらつき状態等を検査する
必要があり、測定スパンはシート全幅を必要とするた
め、広幅のレンチキュラーシートを検査するような場合
には検査に時間が掛かり、また測定器本体に広い位置決
めスペースが必要であった。
【0006】本発明は、レンチキュラーシートの精度検
査において、特別な光学測定装置を使用せずに比較的簡
単に短時間でレンズピッチ、レンズ厚さ、レンズ直線性
について検査できるようにするとともに、比較的精密性
を必要としない精度検査において光学測定装置を用いず
その場で手軽に精度検査ができるようにすることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、レンチキュラ
ーシートLと、基準万線状パターンを備えた検査板Mと
を、平行0°〜90°未満の範囲のいずれかの交差角度
θを以て互いに重ね合わせ、重ね合わせた前記シートL
中央部上方の任意観察距離Dn だけ離間した任意観察視
点Pn から観察されるモアレの本数N、モアレの濃淡状
態Uや曲がり状態Vを観察して、レンチキュラーシート
のピッチPL 、厚さTL 、レンズ直線性SL に関する精
度を検査することを特徴とするモアレによるレンチキュ
ラーシートの精度検査方法である。
【0008】
【実施例】本発明のレンチキュラーシートの精度検査方
法を、実施例に従って以下に詳細に説明する。図1
(a)は検査板Mの平面図、図1(b)は検査板Mの側
断面図であり、図2(a)は被検査体としてレンチキュ
ラーシートLの平面図であり、図2(b)は被検査体と
してレンチキュラーシートLの側断面図であり、図3は
被検査体としてのレンチキュラーシートLと検査板Mと
を重ね合わせた状態を示す概要側断面図である。
【0009】図1(a),(b)に示すように、検査板
Mは、基材1に基準ピッチPM の基準黒線Ma,a,a,
・・・(ストライプパターン)を備える。前記検査板M
は、温度変化、湿度変化による伸縮の少ない、ガラス
板、又は金属板、樹脂フィルム、比較的厚い合成樹脂板
等を検査用基板として用い、ガラス板、又は金属板等の
検査用基材1の表面全面に、黒色、青色、赤色等の適宜
色調に着色された感光材を均一に塗布若しくはラミネー
トして、該感光材に同一幅の多数の直線がパラレルに等
間隔に繰り返される基準ピッチPM の万線パターンをパ
ターン露光して現像処理することによって形成される。
【0010】検査板Mには、それぞれ基準ピッチPM
着色された感光材による同一幅の画像部(通称;黒線
部)としての各基準黒線Ma,a,a,・・・と、感光材
の現像除去された同一幅の非画像部(通称;光透過又は
光反射する白線部)としての各基準白線Mb,b,b,
・・とからなる検査基準となる万線状パターン2(スト
ライプ状平行線パターンであって、単にベタ状の黒線M
a の繰り返しパターンでであり、通称は万線と云う)が
形成されている。なお、前記検査用基板1は透明性(透
光性)のある基板又は不透明の基板のいずれでもよい
し、また前記感光材として銀塩写真感光剤を用いてもよ
い。また、目視による検査の容易性から、前記基準とな
る万線状パターン2は、前記ベタ状の黒線Ma の繰り返
しパターンを使用すること、また黒線Ma と白線Mb
幅の比率は1:1であることが適当である。しかしなが
らこれに限定するものではなく、それ以外に、例えば適
宜可変画像用として形成されるストライプ状の可変画
素、又は適宜立体画像用として形成されるストライプ状
の立体画素であってもよいし、黒線Ma の幅xと白線M
bの幅yの比率は必ずしもx:y=1:1でなくてもよ
い。
【0011】レンチキュラーレンズシートLは、図2
(a),(b)に示すように、表面にピッチPL の多数
のセミシリンドリカル面を備えたレンズLa を備え、該
レンズLa 面はレンズ光学中心Oより曲率半径RL の曲
面を備え、裏面は焦点面となる平坦面Lf を備え、厚さ
はTL である。
【0012】被検査体としてのレンチキュラーシートL
は、図2(a),(b)に示すように、表面にカマボコ
状の各単位レンズLa,a,a,・・・をそれぞれ同一幅
L(レンズピッチ)にてストライプパターン状(平行
線パターン状)に連続して備え、該レンチキュラーシー
トLの前記レンズピッチPL は、検査板Mの基準ピッチ
M と同一(PL =PM )若しくはほぼ同一(PL ≒P
M )、又はレンズ設計上の理想観察距離に応じた所定の
差分d(d=PL −PM )を備えるべく、透明なガラス
又は透明な合成樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、
ポリメチルメタアクリレート等)をシート成形材料とし
て、加熱加圧プレス成形方法、押出成形方法、インジェ
クション成形方法、モールド成形方法(注型成形方法
等)等の溶融成形方法、あるいは切削バイト等を用いた
切削成形方法等によって作成されている。
【0013】本発明検査方法は、図3に示すように、上
記図2(a)に示すレンチキュラーレンズシートLを、
図1(a)に示す検査板M上に重ね合わせることにより
レンチキュラーレンズシートLの精度を検査する方法で
ある。
【0014】まず、本発明検査方法の第1実施例は、検
査板M上に、レンチキュラーレンズシートLを重ね合わ
せ、重ね合わせた該シートLの幅方向中央部相当部から
上方に、任意観察距離Dn だけ離間した該シートLに垂
直な中央垂線OP 上の任意観察視点Kn より観察される
モアレパターンの発生状態を目視確認して、モアレ本数
Nに基づくレンズピッチPL の精度、又は発生するモア
レパターンの濃淡状態U(シャープ性・濃度の均一性
等)に基づく厚さTL の精度、又は発生するモアレパタ
ーンの曲がり状態Vに基づくレンズ直線性SL の精度を
検査するものである。
【0015】次に、本発明検査方法の第2実施例は、検
査板M上に、レンチキュラーレンズシートLを重ね合わ
せ、重ね合わせた該シートLの幅方向中央部相当部から
上方に、モアレパターンの発生本数N=0本〜0.5本
の観察距離DO だけ離間した中央垂線OP 上の観察視点
O より観察される該モアレパターンの発生状態を確認
して目視確認して、モアレ本数Nに基づくレンズピッチ
L の精度、又は発生するモアレパターンの濃淡状態U
(シャープ性・濃度の均一性等)に基づく厚さTL の精
度、又は発生するモアレパターンの曲がり状態Vに基づ
くレンズ直線性SL の精度を検査するものである。
【0016】次に、本発明検査方法の第3実施例は、検
査板M上に、レンチキュラーレンズシートLを重ね合わ
せ、重ね合わせた該シートLの幅方向中央部相当部から
上方に、レンチキュラーレンズシートLの理想的観察距
離DL だけ離間した理想的観察視点KL より観察される
モアレパターンの発生状態を目視確認して、モアレ本数
Nに基づくレンズピッチPL の精度、又は発生するモア
レパターンの濃淡状態U(シャープ性・濃度の均一性
等)に基づく厚さTL の精度、又は発生するモアレパタ
ーンの曲がり状態Vに基づくレンズ直線性SL の精度を
検査するものである。
【0017】本発明検査方法は、検査板Mとレンチキュ
ラーレンズシートLとを重ね合わせた時に発生するモア
レパターンを利用して検査するものであり、まず、此処
でモアレパターンの発生しない状態と、発生する状態に
ついて図3に従って下記に説明する。
【0018】なお、図3において、TL はレンチキュラ
ーレンズシートLの厚さ、Oはレンズ光学中心、RL
レンズの曲率半径、f(TL −RL =f)は焦点距離、
CはレンチキュラーレンズシートL中央のレンズ中
心、OR はレンチキュラーレンズシートLの最右端のレ
ンズ中心、OL はレンチキュラーレンズシートLの最左
端のレンズ中心を示し、MC は観察視点KO よりレンズ
中心OO を通ってレンチキュラーレンズシートLに下ろ
した中央垂線OP のシートL平坦面との交点を示す。
【0019】図3に示すように、前記検査板Mとレンチ
キュラーレンズシートLとを重ね合わせて、例えば観察
視点KO (観察距離DO )にて観察した際には、レンチ
キュラーレンズシートLの左右両端部のレンズLL とL
R のレンズ中心OL とOR を通る視線は、検査板Mのそ
れぞれ像点Me とMe にある画像MR と画像ML を観察
する。
【0020】レンチキュラーレンズシートLの左右両端
部のレンズLR とレンズLL 間の幅c(ここではレンチ
キュラーレンズシートの幅値に相当)と、それに対応す
る同一ピッチ数部位にある検査板Mの両端部のそれぞれ
像点Me とMe 間の幅a(ここでは検査板Mの幅値に相
当)との差Wd =a−cを生じさせるために、検査板M
とレンチキュラーレンズシートLとの前記差分d(d=
L −PM )が必要であり、結果的には図3に示すよう
に、検査板MとレンチキュラーレンズシートLとを重ね
合わせた左右両端部の同一ピッチ数部位において、それ
ぞれWd /2(全幅では両端の合計Wd )のずれを発生
させることによってモアレパターンの発生しない状態が
形成され、これによってモアレのない正常な立体画像視
あるいは可変画像視ができる。
【0021】このように、理論的に、検査板Mの幅a
と、レンチキュラーレンズシートLの幅cとの間に、 a−c=Wd ここで図3より、f:(Wd /2)=KO c :Oc
R =DO :(c/2) Wd /2=f×c/2DO d =f×c/DO よって、 a−c=f×c/DO ・・・・・・・・・(1) の関係があり、且つ、検査板Mの幅a間に存在する画像
(Ma ,Mb )のピッチ数nM と、レンチキュラーレン
ズシートLの幅c間に存在するレンズLa のピッチ数n
L との間に、 nM −nL =0・・・・・・・・・・・・(2) の関係が成立する場合には理論的にモアレパターンは発
生せず、上式(1)及び(2)が成立する状態がモアレ
パターンの発生しない状態である。また、上式(1)又
は(2)の少なくとも一方が成立しない場合は、理論的
にモアレパターンが発生し、このような状態がモアレパ
ターンの発生する状態である。
【0022】本発明検査方法の第1実施例乃至第3実施
例は、図3に示すように、まず透明な検査用基板1を用
いて作成された検査板Mを、ライトテーブル上に基準黒
線M a,a,a,・・・面を上にして載せ、裏面から光を
照射する。
【0023】また、上記第1実施例乃至第3実施例にお
いては、図2(a)に示すようにレンチキュラーレンズ
シートLのレンズ方向LS と検査板Mの基準万線パター
ン2のストライプ方向MS との交差角度θがθ=0°
(平行)〜90°未満を最大範囲としてそのいずれかの
角度、通常検査においては、平行0°〜45°の範囲の
いずれかの交差角度θが適当であり、望ましくは交差角
度θ=0°(平行)又はそれに近似する交差角度を以て
互いに重ね合わせる。
【0024】検査板M上にレンチキュラーシートLを、
レンズLa 面を上にして密着するように重ね合わせ、検
査板MとレンチキュラーシートLのストライプパターン
が、例えば、平行となる交差角度θ=0°に設定して載
せる。前記検査板MとレンチキュラーシートLとの重ね
合わせにおいては、密着性を良好にするために該レンチ
キュラーシートL上に透明なガラス板等の平坦な荷重体
を載せるようにしてもよい。なお前記シートLの各単位
レンズLa,a,a,・・・は、図3に示すようにそれぞ
れ光学的中心Oを中心として曲率半径RL のカマボコ
(セミシリンドリカル)面を備え、カマボコ状レンズL
a の曲率半径RL の曲面は、完全半円周曲面であっもよ
いし、又は部分半円周曲面であってもよいし、その他、
非球面(楕円面、放物面、二次曲面)であってもよい
し、また、レンチキュラーレンズシートLのレンズLa
に対向する平坦面Lf 側は、平坦面である以外に、例え
ば各レンズLa 部分に対応して凸部あるいは凹部が形成
されていたりしてもよい。
【0025】上記交差角度をθ=0°に設定する平行調
整の操作は、重ね合わせた検査板Mとレンチキュラーシ
ートLとを相対的にずらして移動させながら、レンチキ
ュラーシートLを透して観察されるモアレパターン(光
学的干渉模様)の角度を変化させ、干渉模様がレンチキ
ュラーシートLの各単位レンズLa のストライプ状線条
方向と平行になるようにレンチキュラーシートLと検査
板Mの互いのストライプパターンの交差角度θを調整す
ることにより行なう。即ち、検査板Mに対して重ね合わ
せ状態を保持しながらレンチキュラーレンズシートLを
相対的に互いの交差角度を適宜に変化させて移動させ、
確認されるモアレパターンの縞模様を移動させる。モア
レパターンがレンチキュラーシートLの各単位レンズL
a 線条と平行になる位置まで移動させて、その位置を概
略の交差角度θ=0°(平行)として設定し、交差角度
調整を終了する。なお、本発明方法においては、モアレ
パターンがレンチキュラーシートLのレンズ線条と必ず
しも平行となるように設定する必要はなく、レンチキュ
ラーシートLのレンズ線条とモアレパターンとの交差角
度が45°程度であってもよい。
【0026】まず、本発明検査方法を第1実施例に従っ
て以下に詳細に説明する。第1実施例では、任意観察距
離Dn を、検査板M上に重ね合わせたレンチキュラーシ
ートLの中央部より上方の適宜に離間した任意距離に設
定するものである。
【0027】レンチキュラーシートLと検査板Mとを重
ね合わせて、観察視点を上方又は下方に移動させること
によって、モアレ(黒線Ma と、白線Mb の縞模様より
大きいピッチ幅の黒線と白線とによる縞模様)の発生が
目視にて確認できる高さを任意観察距離Dn と設定す
る。但し、本発明の検査方法においては、黒線1本と白
線1本により構成されるモアレを発生モアレ本数N=1
として計数するものであるが、検査し易さから云って前
記任意観察距離Dn は発生モアレ本数Nが0.5<N<
5、あるいは1<N<5の範囲にある距離であることが
適当である。しかしこれに限定されるものではない。
【0028】まず、第1実施例におけるレンチキュラー
レンズシートLのレンズピッチPLの精度検査について
以下に詳細に説明する。上記図1(a),(b)に示す
検査板M上に、成形された図2(a),(b)のレンチ
キュラーシートLを重ね合わせ、図3に示すように、重
ね合わせた該シートLの幅方向中央部相当部上側から、
任意観察距離Dn (検査前の段階で予め任意に設定した
距離)だけ離間した任意観察点Kn (シートL中央部よ
り真上に例えば1m離間した距離)より観察して発生す
るモアレパターンの本数Nを確認計数する。また、設計
上での正常なレンチキュラーレンズシートL(又は実質
正常値を示すサンプル作製されたレンチキュラーレンズ
シートL)を透して上記任意設定距離から観察した際に
発生すべき基準モアレ本数NO を、検査前の段階で予め
設定しておくものである。また、基準モアレ本数NO
対する発生モアレ本数Nの許容範囲αも予め設定してお
くことが適当である。
【0029】次に、同図3、レンチキュラーシートLの
幅方向(レンズLa 配列方向)中央部に垂直な直線OP
線上における該シートLより上方の任意な観察距離Dn
に観察視点Kn をとって、該視点Kn より両眼若しくは
単眼にて、レンチキュラーシートLを透して、検査板M
の基準黒線Ma,a,a,・・・を観察し、図4(a)に
示すように、検査板Mの画像部としての基準黒線Ma,
a,a,・・・による着色された光学的干渉縞mMa (縞
幅=mx )と、非画像部としての基準白線Mb,b,b,
・・・による、例えば検査板用基材1の白色のベース色
をした光学的干渉縞mMb (縞幅=my )とを1単位と
する干渉縞模様mPM (縞模様幅=mx+my )が観察
され、該干渉縞模様mPM パターン及びその繰り返しパ
ターンmPM,mPM,mPM,・・・が、モアレ、若しくは
モアレパターンと称されるものであり、1単位の干渉縞
模様mPM が1本のモアレパターンに相当する。
【0030】上記モアレは、検査板Mとレンチキュラー
シートLのそれぞれピッチPM,Lの差分によって発生
するものであり、その差分に応じて、例えば、図4
(a)に示す2単位(2本)以上数単位(数本)の干渉
縞模様mPM の繰り返しによるモアレパターンmPM
mPM ,mPM ,・・・、又は、0.5本以上2単位
(2本)未満までのモアレパターン、例えば図4(b)
に示すような1単位(1本)のモアレパターンとして発
生し、又は、図4(c)〜(d)に示すような0.5単
位(0.5本)以下即ち0本〜0.5本の干渉縞模様m
M として発生する。
【0031】なお、0本〜0.5本の干渉縞模様mPM
については、0本は実質的にモアレ発生の無い状態であ
り、また0本を除く0.5本以下の干渉縞模様mPM
モアレの発生している状態ではあるが、これは干渉縞m
a 又はmMb のいずれか一方の干渉縞が生じて観察さ
れるものであって、被検査体としてのレンチキュラーシ
ートLの全幅に亘って静止観察点からは縞状には観察さ
れず、立体画像若しくは可変画像として正常画像パター
ンとして観察できる範囲のモアレパターンであり、モア
レ発生の無い正常パターンがレンチキュラーシートLを
透してその全幅に亘って観察されるため一般的にはモア
レパターンとして定義されないものである。
【0032】一般的に、2種類の平行格子状のストライ
プパターン(同一スパン内における格子の本数をそれぞ
れn1 ,n2 とする)を、互いに格子方向を平行、若し
くはほぼ平行(θ=0,又はθ≒0)にして互いに密着
状態で重ね合わせた場合に発生するモアレの本数N(干
渉縞模様mPM の単位数)は次式により求められる。 N≒|n1 −n2 | ・・・・・(3) 上記式(3)は、例えば、一方のストライプパターンが
検査板Mであって、他方のストライプパターンがレンチ
キュラーシートL(レンズLa,a,a,・・・の配列か
らなるストライプパターン)のような場合にも適用で
き、その場合は、図3に示すように焦点距離fの離間距
離を以て重ね合わせられることになる。
【0033】また、上記検査板Mの基準黒線Ma と、基
準白線Mb のそれぞれの幅がx,yの場合、その上に重
ね合わせたレンチキュラーシートLを透して観察される
光学的干渉縞mMa (Ma,a,a,・・・による着色さ
れた着色領域)の幅mx と光学的干渉縞mMb (Ma,
a,a,・・・以外のMb,b,b,・・・による領域)の
幅my との関係は、次式により求められる。 x/y = mx /my ・・・・・(4)
【0034】図2における検査視点である任意観察視点
n よりレンチキュラーシートLを透して観察される干
渉縞模様mPM によるモアレ本数Nを目視にて計数し
て、発生モアレ本数Nが、予め設定した基準モアレ本数
O (例えば1本〜5本のうちいずれかの本数)に対し
て、N=NO 、又はN≒NO (例えば許容範囲α以内)
であれば、被検査体としてのレンチキュラーシートLの
レンズピッチPL は正常であると判定する。
【0035】また、N≠NO であれば、被検査体として
のレンチキュラーシートLのレンズピッチPL は異状で
あると判定する。この場合における検査スパンは、レン
チキュラーシートLのレンズ配列方向全幅を用いている
が、本発明においては、レンチキュラーシートLの幅以
内であれば特に限定はされない。
【0036】次に、第1実施例におけるレンチキュラー
レンズシートLの厚さTL の精度検査について以下に詳
細に説明する。図5(a),(b)は、レンチキュラー
シートLと検査板Mとを重ね合わせた場合のストライプ
パターン2の光路を示す側面図であり、厚さTL のレン
チキュラーシートLの各セミシリンドリカルレンズLa
は、光学中心Oを中心とする曲率半径RL と、焦点距離
f(光学中心OからシートL平坦面側の集束点までの距
離)≒2×RL の焦点Fを備えており、一般的に、可変
画像用、立体画像用等として用いる厚さTL のレンチキ
ュラーシートLは、シートLの屈折率をnとした場合に
下記の関係がある。 f={1/(n−1)}×RL ・・・・・・・・・・(5) また、シートLの厚さTL は下記の関係にあることが望
ましい。 2×RL < TL ≦ RL +f・・・・・・・・(6)
【0037】シートLの全面の厚さTL がTL =RL
fの場合、レンチキュラーレンズシートLに入射又は出
射する垂直な平行光線の焦点Fは、レンチキュラーレン
ズシートL平坦面と検査板Mの万線パターン2との界面
にあり、またレンチキュラーレンズシートLに入射又は
出射する平行光線が傾斜する程、焦点Fはレンズシート
Lの内側方向に僅かに移動する。したがって、上記シー
トLの厚さTL がTL =RL +fの場合は、万線パター
ン2の物点よりレンチキュラーレンズシートLを垂直に
出射する光線はレンチキュラーシートLを透して平行光
線、傾斜して出射する光線は概略平行に近い光線(実際
は僅かに集束する光線)として出射して、前記万線パタ
ーン2の各物点を目視によって像点として観視し得るた
め、黒線部分と白線部分の境界が明確なモアレパターン
として観察される。なお、レンズLa の中央部よりも両
側部を曲率半径を大きく設定して長焦点にすることによ
って、レンチキュラーレンズシートLに傾斜して入射又
は出射する平行光線の焦点がレンチキュラーレンズシー
トL平坦面と検査板Mの万線パターン2との界面にくる
ようにしてある場合がある。
【0038】またシートLの全面の厚さTL がTL >R
L +fの場合は、焦点FはレンチキュラーシートL内部
にあり、検査板Mの万線パターン2の物点を発した光線
は、レンチキュラーシートLを透して集束光線として出
射するため、特に被検査体のレンチキュラーレンズシー
トLの各レンズLa 幅が少なくとも肉眼の瞳孔直径以下
に設定されている場合は、前記物点を目視によって像点
として観視し得ない状態が発生し、モアレパターンの黒
線部分と白線部分の濃淡や境界が不明確になってシャー
プ性が低下する。
【0039】またシートLの全面の厚さTL が、TL
L +fの場合は、焦点FはレンチキュラーシートL外
部にあり(図5(a),(b)参照)、検査板Mの万線
パターン2の任意な物点を発した光線は、レンチキュラ
ーシートLを透して発散光線として出射するため、前記
物点を目視によって像点として観視し得るが、該発散光
線の両端部側は目視不可能になり(目視し得る光量が低
下し)、モアレパターンの黒線部分と白線部分の濃淡や
境界が不明確になってシャープ性が低下する。
【0040】また、シートLの厚さTL が部分的に厚薄
があって不均一であると、上記検査板Mの万線パターン
2が部分的に観視し得ない不均一な観視状態による濃淡
や境界の不明確な部分が生じてシャープ性が低下し、干
渉縞模様mPM の繰り返しによるモアレパターンm
M ,mPM ,mPM ,・・・の幅に目視し得る程度の
僅かではあるが不規則な広狭が生じ、あるいは黒線Ma,
a,a,・・・による該モアレパターンの着色濃度に不
規則な濃淡が生じた状態に観察される。
【0041】このように、発生する干渉縞模様mPM
繰り返しによるモアレパターンを観察して、そのパター
ンの濃淡状態Uを観察し、モアレパターンのシャープ性
や幅あるいはモアレパターンの着色濃度が、例えば図4
(a),(b)に示すように均一であれば、レンチキュ
ラーシートLのレンズ厚さTL の精度は良好と判定す
る。
【0042】また、図6(a)に示すようにモアレパタ
ーンにシャープ性がなく、又はモアレパターン幅が不均
一であり、あるいは、図6(b)に示すようにモアレパ
ターンの着色濃度に不均一な濃淡部分(着色濃度の薄い
部分mMc)が発生していれば、レンズ厚さTL の精度
は不良と判定するものである。なお前記濃淡状態Uの均
一性に関する許容範囲は、検査する際の検査水準に対応
して適宜に設定することができる。
【0043】次に、第1実施例におけるレンチキュラー
レンズシートLのレンズ直線性SLの精度検査について
以下に詳細に説明する。まず、上記レンズピッチPL
精度検査と同様の方法で、図3に示すように検査板M上
にレンチキュラーシートLを重ね合わせる。なお前記検
査板MとレンチキュラーシートLとの重ね合わせにおい
ては、密着性を良好にするために、該レンチキュラーシ
ートL上に透明なガラス板等の平坦な荷重体を載せるよ
うにしてもよい。
【0044】検査板Mと、レンチキュラーシートLとの
重ね合わせにより発生する干渉縞mPM の繰り返しによ
るモアレパターンを観察して、そのモアレパターンの曲
がり状態Vを検査するものである。モアレパターンは、
シートLのレンズLa 線条方向に平行な直線的な縞状に
発生するものであり、また、レンチキュラーシートLの
レンズLa の直線線条に曲がりが発生している場合は、
その発生領域のモアレパターンにも曲がりが発生するも
のであり、発生するモアレパターンの各単位の干渉縞模
様mPM の直線形状の良否を判定して、シートLの各レ
ンズLa のレンズ直線性SL を検査するものである。
【0045】発生するモアレパターンの各単位の干渉縞
模様mPM が直線状を呈し、曲がりの発生が観察されな
い場合は、その発生相当領域のレンチキュラーシートL
の各レンズLa の直線性SL の精度は良好であると判定
し、また図7に示すように、発生するモアレパターンの
各単位の干渉縞模様mPM に曲がりが発生している場合
は、その発生相当領域のレンチキュラーシートLの各レ
ンズLa の直線性SLの精度は不良であると判定して、
レンチキュラーシートLのレンズ直線性SL の精度を検
査するものである。なおモアレパターンの曲がり状態V
の許容範囲は、検査する際の検査水準に対応して適宜設
定することができる。
【0046】上記第1実施例において検査に要する観察
距離は任意観察距離Dn でよいが、レンズ厚さTL の精
度検査と同様に、モアレ本数Nが0.5本以上発生する
観察距離を設定することが適当であり、例えば1本乃至
5本程度が望ましい。
【0047】次に、本発明方法を第2実施例に従って以
下に詳細に説明する。第2実施例では、例えば任意観察
距離Dn として、レンチキュラーシートLと検査板Mと
の重ね合わせにより、発生するモアレ本数Nが、N=
0.5本以下(0本を除く)の範囲における観察距離D
O を観察距離として設定してレンズピッチPL の検査を
するものである。
【0048】まず第2実施例におけるレンチキュラーレ
ンズシートLのレンズピッチPL の精度検査について以
下に詳細に説明する。図3における検査視点である任意
観察視点Kn を直線OP に沿って上方又は下方に移動さ
せて、レンチキュラーシートLを透して観察される干渉
縞模様mPMによるモアレの本数Nが、最少モアレ本数
N=0.5本以下(0本は実質的にモアレ発生の無い状
態)になる位置に観察視点を移動させる。なお、この場
合における検査スパンは、レンチキュラーシートLのレ
ンズ配列方向全幅を用いているが、本発明においては、
レンチキュラーシートLの幅以内であれば特に限定はさ
れない。
【0049】そして、図4(c),(d)に示すよう
な、最少モアレ本数N=0.5本(モアレパターンの幅
=0.5×(mx +my ))以下になった時点の任意観
察距離Dn を、適宜物差し、巻尺等の測長器(比較的簡
易な測定器)にて測定し、その測定された距離を、モア
レの無い観察距離DO として設定する。なおその時の観
察視点はKO である。
【0050】次に、設定された上記モアレ発生の無い観
察距離DO と、レンチキュラーシート作成前に設定され
ている設計仕様に基づく理想観察距離DL (その時の理
想観察視点をKL とする)とを比較することによって、
レンチキュラーシートLのレンズピッチPL についての
精度の良否を判定するものである。
【0051】即ち、DL =DO 、若しくはDL ≒DO
あれば、作成されたレンチキュラーシートLのピッチP
L の精度は良好、またDL ≠DO であれば、精度は不良
と判定する。なお、DL ≒DO に関する許容範囲は、検
査する際の検査水準に対応して適宜範囲に設定すること
ができる。
【0052】なお、第2実施例のレンチキュラーレンズ
シートLの厚さTL の精度検査については、観察距離を
上記モアレの無い観察距離DO (モアレ発生本数N=
0.5本以下のモアレの発生する観察距離)に設定して
観察して検査する以外は、前述した第1実施例における
厚さTL の精度検査と同様にして実施するものである。
【0053】また第2実施例のレンチキュラーレンズシ
ートLの直線性SL の精度検査については、観察距離を
上記モアレの無い観察距離DO (モアレ発生本数N=
0.5本以下のモアレの発生する観察距離)に設定して
モアレを観察して検査する以外は、前述した第1実施例
における直線性SL の精度検査と同様にして実施するも
のである。
【0054】次に、本発明方法を第3実施例に従って以
下に詳細に説明する。第3実施例では、任意観察距離D
n として所定のレンチキュラーシート設計仕様に基づき
成形によって作成された被検査体であるレンチキュラー
シートLが、本来保有すべき理想的な観察距離DL を観
察距離として設定してレンズピッチPLの検査するもの
である。
【0055】次に、第3実施例におけるレンチキュラー
レンズシートLのレンズピッチPLの精度検査について
以下に詳細に説明する。図3に示すように、任意観察距
離Dn にある任意観察視点Kn を、直線OP に沿って上
方又は下方に移動させて、レンチキュラーシートLの既
知の理想観察距離DL (シートL作成設計仕様に従う理
想的観察距離)である理想観察視点KLまで移動させ、
その視点においてレンチキュラーシートLを透して観察
される干渉縞模様mPM によるモアレの本数Nを検査す
るものである。なお、理想観察視点KL への移動は、適
宜物差しや巻尺等の比較的簡易な測長器にて行なう。
【0056】そして、理想観察視点KL からレンチキュ
ラーシートLを透して観察されるモアレの本数Nを目視
によって計数するものである。なおこの場合における検
査スパンについては、レンチキュラーシートLのレンズ
配列方向全幅であるが、本発明においては、レンチキュ
ラーシートLの幅以内であれば特に限定はされない。
【0057】上記レンチキュラーシートLの理想観察視
点KL から観察されるモアレパターンが、図4(a)〜
(d)に示すように観察され、観察されるモアレ本数N
が、N=0本、若しくは0≦N≦0.5本として観察さ
れれば、作成されたレンチキュラーシートLのピッチP
L の精度は良好と判定し、また、N>0.5本であれ
ば、精度は不良と判定する。
【0058】なお、第3実施例のレンチキュラーレンズ
シートLの厚さTL の精度検査については、観察距離を
上記理想観察距離DL に設定して観察して検査する以外
は、前述した第1実施例における厚さTL の精度検査と
同様にして実施するものである。
【0059】また第3実施例のレンチキュラーレンズシ
ートLの直線性SL の精度検査については、観察距離を
上記理想観察距離DL に設定して観察して検査する以外
は、前述した第1実施例における直線性SL の精度検査
と同様にして実施するものである。
【0060】
【作用】本発明は、レンチキュラーシートLと、基準万
線状パターンを備えた検査板Mとを、平行0°〜90°
未満の範囲のいずれかの交差角度θを以て互いに重ね合
わせ、重ね合わせた前記シートL中央部上方の各々任意
観察距離Dn 、0本若しくは0〜0.5本のモアレが発
生する観察距離DO 、理想的観察距離DL だけ離間した
各任意観察視点Kn 、KO 、KL から観察されるモアレ
を利用して、モアレ本数N、モアレ幅W、モアレ曲がり
状態Vを目視検査して、レンチキュラーシートのピッチ
L 、厚さTL 、レンズ直線性SL に関する精度を判定
検査するようにしたので、光学測定器を介して得られた
ピッチPL 、厚さTL 、レンズ直線性SL に関する測定
データに基づく間接的な検査精度値ではなく、被検査体
としてのレンチキュラーシートLと基準万線状パターン
とを実際に重ね合わせることによって、ピッチPL 、厚
さTL 、レンズ直線性SL の実際に即した精度を検査す
ることができる。
【0061】また、被検査体としてのレンチキュラーシ
ートLの全幅を測定スパンとして、あるいは適宜幅を測
定スパンとして、レンチキュラーシートL上方より一度
に目視にて直接且つ手軽に検査でき、能率的且つ実際的
な検査が可能となる。
【0062】
【発明の効果】本発明のモアレによるレンチキュラーシ
ートの精度検査方法は、レンチキュラーシートの用途に
対応して、比較的高度の精密性が要求されない場合の検
査に有効であり、特別な光学測定装置を使用せずに比較
的簡単に短時間でレンズピッチ、レンズ厚さ、レンズ直
線性について検査でき、専用の光学測定器による測定検
査による測定準備操作や、レンチキュラーシート(被検
査体)の測定器への位置決め等の面倒な操作が不要であ
り、また測定後の標準値と測定値との差分を集計算出す
るための手間と時間を必要としない等、比較的高度な精
密性を必要としない場合のレンチキュラーシート精度検
査において、検査板があれば、その場で即応的且つ手軽
に精度検査ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の精度検査方法に使用する検査
板Mの平面図、(b)は該検査板Mの側断面ずである。
【図2】(a)は本発明の精度検査方法により検査する
被検査体としてのレンチキュラーシートLの平面図、
(b)は該レンチキュラーシートLの側断面図である。
【図3】本発明の精度検査方法において、検査板Mとレ
ンチキュラーシートLとを重ね合わせた状態を示す側面
図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明の精度検査方法におい
て、検査板MとレンチキュラーシートLとを重ね合わせ
た際に発生するモアレパターンの本数Nを説明する概要
平面図である。
【図5】(a)〜(b)は本発明の精度検査方法におい
て、検査板M上に重ね合わせたレンチキュラーシートL
の光学中心Oと焦点Fと集光面の関係を示す側面図であ
る。
【図6】(a)〜(b)は本発明の精度検査方法におい
て検査板MとレンチキュラーシートLとを重ね合わせた
際に発生するモアレパターンの濃淡状態Uを説明する概
要平面図である。
【図7】本発明の精度検査方法において、検査板Mとレ
ンチキュラーシートLとを重ね合わせた際に発生するモ
アレパターンの曲がり状態Vを説明する概要平面図であ
る。
【符号の説明】
1…検査用基板 2…基準となる万線状パターン L…レンチキュラーシート La …セミシリンドリカル
レンズ M…検査板 Ma …着色された万線 Mb …Ma 部分以
外の万線 PL …レンズピッチ PM …万線ピッチ Dn …任意観察距離 DO …最少モアレ本数観察距離
L …理想観察距離 Kn …任意観察視点 KO …最少モアレ本数観察視点
L …理想観察距離 LO …レンチキュラーレンズシート中央焦点部 LeO…レンチキュラーレンズシート端部焦点部 Led…KO とOe を通る光集束部 TL …レンズ厚さ O…各レンズの光学中心 Oe …端
部レンズの光学中心 F…焦点 RL …曲率半径 mMa …Ma によるモアレ mMb …Mb によるモアレ mMc…着色濃度の薄い部
分 mPM …1単位モアレパターン W…モアレ幅 Wd
ずれ量 U…モアレ濃淡状態 V…モアレ曲がり状態

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンチキュラーシートLと、基準万線状パ
    ターンを備えた検査板Mとを、平行0°〜90°未満の
    範囲のいずれかの交差角度θを以て互いに重ね合わせ、
    重ね合わせた前記シートL中央部上方の任意観察距離D
    n だけ離間した任意観察視点Pn から観察されるモアレ
    の本数N、モアレの濃淡状態Uや曲がり状態Vを観察し
    て、レンチキュラーシートのピッチPL 、厚さTL 、レ
    ンズ直線性SL に関する精度を検査することを特徴とす
    るモアレによるレンチキュラーシートの精度検査方法。
  2. 【請求項2】前記任意観察距離Dn がレンチキュラーシ
    ートLと検査板Mとの重ね合わせにより発生するモアレ
    本数Nが0.5本以下の観察距離DO である請求項1に
    記載のモアレによるレンチキュラーシートの精度検査方
    法。
  3. 【請求項3】前記任意観察距離Dn がレンチキュラーシ
    ートLの理想的観察距離DL である請求項1に記載のモ
    アレによるレンチキュラーシートの精度検査方法。
JP5288220A 1993-11-17 1993-11-17 モアレによるレンチキュラーシートの精度検査方法 Pending JPH07140041A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000004360A1 (en) * 1998-07-15 2000-01-27 Eastman Chemical Company Method for determining quality of lenticular sheet
JP2009096103A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Seiko Epson Corp 画像検査装置、画像検査方法および検査用画像作成方法
US7834996B2 (en) 2008-01-07 2010-11-16 Kabushiki Kaisha Toshiba Inspection apparatus and method

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