JPH0713736B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0713736B2
JPH0713736B2 JP31457786A JP31457786A JPH0713736B2 JP H0713736 B2 JPH0713736 B2 JP H0713736B2 JP 31457786 A JP31457786 A JP 31457786A JP 31457786 A JP31457786 A JP 31457786A JP H0713736 B2 JPH0713736 B2 JP H0713736B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は形成される色素画像が熱や光に対して安定で、
しかもステインの発生が防止されたハロゲン化銀写真感
光材料に関する。
〔発明の背景〕
ハロゲン化銀写真感光材料より得られる色素画像は、長
時間光に曝されても、高温、高湿下に保存されても変褪
色しないことが望まれ、また、ハロゲン化銀写真感光材
料の未発色部が光や湿熱で黄変(以下、Y-ステインと称
する)しないものが望まれている。
マゼンタ色素画像形成用のカプラーとしては例えばピラ
ゾロン、ピラゾロベンズイミダゾール、ピラゾロトリア
ゾールまたはインダゾロン系カプラーが知られている。
しかしながら、マゼンタカプラーの場合、未発色部の湿
熱によるY-ステイン、色素画像部の光による褪色がイエ
ローカプラーやシアンカプラーに比べて極めて大きくし
ばしば問題となっている。
マゼンタ色素を形成するために広く使用されているカプ
ラーは、1,2-ピラゾロ‐5-オン類である。この1,2-ピラ
ゾロ‐5-オン類のマゼンタカプラーから形成される色素
は550nm付近の主吸収以外に、430nm付近の副吸収を有し
ていることが大きな問題であり、これを解決するために
種々の研究がなされてきた。
例えば米国特許2,343,703号、英国特許第1,059,994号等
に記載されている1,2-ピラゾロ‐5-オン類の3位のアニ
リノ基を有するマゼンタカプラーは上記副吸収が小さ
く、特にプリント用カラー画像を得るために有用であ
る。
しかし、上記マゼンタカプラーは、画像保存性、特に光
に対する色素画像の堅牢性が著しく劣っており、未発色
部のY−ステインが大きいという欠点を有している。
上記マゼンタカプラーの430nm付近の副吸収を減少させ
るための別の手段として、英国特許1,047,612号に記載
されているピラゾロベンズイミダゾール類、米国特許3,
770,447号に記載のインダゾロン類、また同3,725,067
号、英国特許1,252,418号、同1,334,515号に記載の1H-
ピラゾロ[5,1-c]‐1,2,4-トリアゾール型カプラー、
特開昭59-171956号、リサーチ・ディスクロージャーNo.
24,531に記載の1H-ピラゾロ[1,5-b]‐1,2,4-トリアゾ
ール型カプラー、リサーチディスクロジャーNo.24,626
に記載の1H-ピラゾロ[1,5-c]‐1,2,3-トリアゾール型
カプラー、特開昭59-162548号、リサーチ・ディスクロ
ージャーNo.24,531に記載の1H-イミダゾ[1,2-b]‐ピ
ラゾール型カプラー、特開昭60-43659号、リサーチ・デ
ィスクロージャーNo.24,230記載の1H-ピラゾロ[1,5-
b]ピラゾール型カプラー、特開昭60-33552号、リサー
チ・ディスクロージャーNo.24,220記載の1H-ピラゾロ
[1,5-d]テトラゾール型カプラー等のマゼンタカプラ
ーが提案されている。これらの内、1H-ピラゾロ[5,1-
c]‐1,2,4-トリアゾール型カプラー、1H-ピラゾロ[1,
5-b]‐1,2,4-トリアゾール型カプラー、1H-ピラゾロ
[1,5-c]‐1,2,3-トリアゾール型カプラー、1H-イミダ
ゾ[1,2-b]ピラゾール型カプラー、1H-ピラゾロ[1,5-
d]ピラゾール型カプラーおよび1H-ピラゾ[1,5-d]テ
トラゾール型カプラーかた形成される色素は、430nm付
近の副吸収が前記の3位にアニリノ基を有する1,2-ピラ
ゾロ‐5-オン類から形成される色素に比べて著しく小さ
く色再現上好ましく、さらに光、熱、湿度に対する未発
色部のY−ステインの発生も極めて小さく好ましい利点
を有するものである。
しかしながら、これらのカプラーから形成されるアゾメ
チン色素の光に対する堅牢性は著しく低く、その上、前
記色素は光により変色し易く、特にプリント系ハロゲン
化銀カラー写真感光材料の性能を著しく損なうものであ
り、プリント系ハロゲン化銀カラー写真感光材料には実
用化されていない。
また、特開昭59-125732号には、1H-ピラゾロ[5,1-c]
‐1,2,4-トリアゾール型マゼンタカプラーに、フェノー
ル系化合物、または、フェニルエーテル系化合物を併用
することにより、1H-ピラゾロ[5,1-c]‐1,2,4-トリア
ゾール型マゼンタカプラーから得られるマゼンタ色素画
像の光に対する堅牢性を改良する技術が提案されてい
る。しかし上記技術においても、前記マゼンタ色素画像
の光に対する褪色を防止するには未だ十分とはいえず、
しかも光に対する変色を防止することはほとんど不可能
でることが認められた。
〔発明の目的〕
本発明の第1の目的は、形成されるマゼンタ色素の副吸
収がなく、マゼンタ色素画像の光に対する堅牢性が著し
く改良されたハロゲン化銀写真感光材料を提供すること
にある。
本発明の第2の目的は、光に対して変色の少ないマゼン
タ色素画像を有するハロゲン化銀写真感光材料を提供す
ることにある。
本発明の第3の目的は、光、湿熱に対して未発色部のY
−ステインの発生が防止されたハロゲン化銀写真感光材
料を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明の上記目的は、下記一般式〔M−II〕又は〔M−
III〕で表されるマゼンタ色画像形成カプラーの少なく
とも1つと、下記一般式〔A〕で表される化合物の少な
くとも1つと、下記一般式〔B〕で表される化合物から
選ばれる少なくとも1つとを含有するハロゲン化銀写真
感光材料によって達成される。
一般式〔M−II〕 一般式〔M−III〕 Xは水素原子または発色現像主薬の酸化体との反応によ
り離脱しうる置換基を表す。
またRは水素原子または置換基を表す。
一般式〔A〕 式中、R1はアリール基又は複素環基を表し、Z1およびZ2
はそれぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を表す。但し、
Z1およびZ2で表されるアルキレン基の炭素数の総和は3
〜6である。
nは1又は2を表す。
一般式〔B〕 式中R2及びR4は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオ
キシ基、ヒドロキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アシル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、スル
ホンアミド基、シクロアルキル基またはアルコキシカル
ボニル基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルケニル基、ヒドロキシ基、アリール基、アシ
ル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、スルホンアミ
ド基、シクロアルキル基またはアルコキシカルボニル基
を表す。
またR3とR4は互いに閉環し、5員または6員の炭化水素
環を形成してもよい。
Yはインダン環を形成するのに必要な原子群を表す。
〔発明の具体的構成〕
次に本発明を具体的に説明する。
本発明に係る前記一般式〔M−II〕又は〔M−III〕で
表されるマゼンタカプラーについて述べる。
Xは水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により
離脱しうる基を表す。
またRは水素原子又は置換基を表す。
Rの表す置換基としては特に制限はないが、代表的に
は、アルキル、アリール、アニリノ、アシルアミノ、ス
ルホンアミド、アルキルチオ、アリールチオ、アルケニ
ル、シクロアルキル等の各基が挙げられるが、この他に
ハロゲン原子及びシクロアルケニル、アルキニル、複素
環、スルホニル、スルフィニル、ホスホニル、アシル、
カルバモイル、スルファモイル、シアノ、アルコキシ、
アリールオキシ、複素環オキシ、シロキシ、アシルオキ
シ、カルバモイルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、イ
ミド、ウレイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカ
ルボニルアミノ、アリールオキシカルボニル、複素環チ
オの各基、ならびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化
合物残基等も挙げられる。
Rで表されるアルキル基としては、炭素数1〜32のもの
が好ましく、直鎖でも分岐でもよい。
Rで表されるアリール基としては、フェニル基が好まし
い。
Rで表されるアシルアミノ基としては、アルキルカルボ
ニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基等が挙げら
れる。
Rで表されるスルホンアミド基としては、アルキルスル
ホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げ
られる。
Rで表されるアルキルチオ基、アリールチオ基における
アルキル成分、アリール成分は上記Rで表されるアルキ
ル基、アリール基が挙げられる。
Rで表されるアルケニル基としては、炭素数2〜32のも
の、シクロアルキル基としては炭素数3〜12、特に5〜
7のものが好ましく、アルケニル基は直鎖でも分岐でも
よい。
Rで表されるシクロアルケニル基としては、炭素数3〜
12、特に5〜7のものが好ましい。
Rで表されるスルホニル基としてはアルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基等; スルフィニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリ
ールスルフィニル基等; ホスホニル基としてはアルキルホスホニル基、アルコキ
シホスホニル基、アリールオキシホスホニル基、アリー
ルホスホニル基等; アシル基としてはアルキルカルボニル基、アリールカル
ボニル基等; カルバモイル基としてはアルキルカルバモイル基、アリ
ールカルバモイル基等; スルファモイル基としてはアルキルスルファモイル基、
アリールスルファモイル基等; アシルオキシ基としてはアルキルカルボニルオキシ基、
アリールカルボニルオキシ基等; カルバモイルオキシ基としてはアルキルカルバモイルオ
キシ基、アリールカルバモイルオキシ基; ウレイド基としてはアルキルウレイド基、アリールウレ
イド基等; スルファモイルアミノ基としてはアルキルスルファモイ
ルアミノ基、アリールスルファモイルアミノ基; 複素環基としては5〜7員のものが好ましく、具体的に
は2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミジニル
基、2−ベンゾチアゾリル基等; 複素環オキシ基としては5〜7員の複素環を有するもの
が好ましく、例えば3,4,5,6−テトラヒドロピラニル‐2
-オキシ基、1−フェニルテトラゾール‐5-オキシ基
等; 複素環チオ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好ま
しく、例えば2-ピリジルチオ基、2-ベンゾチアゾリルチ
オ基、2,4-ジフェノキシ‐ゾ‐1,3-1,3,5-トリアゾール
‐6-チオ基等; シロキシ基としてはトリメチルシロキシ基、トリエチル
シロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等; イミド基としてはコハク酸イミド基、3−ヘプタデシル
コハク酸イミド基、フタルイミド基、グルタルイミド基
等; スピロ化合物残基としてはスピロ[3,3]ヘプタン−1
−イル等; 有橋炭化水素化合物残基としてはビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン‐1-イル、トリシクロ[3.3.1.137]デカン−1
−イル、7,7[2.2.1]ヘプタン‐1-イル等が挙げられ
る。
Xの表す発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しう
る基としては、例えばハロゲン原子(塩素原子、臭素原
子、弗素原子等)及びアルコキシ、アリールオキシ、複
素環オキシ、アシルオキシ、スルホニルオキシ、アルコ
キシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニル、ア
ルキルオキザリルオキシ、アルコキシオキザリルオキ
シ、アルキルチオ、アリールチオ、複素環チオ、アルキ
ルオキシチオカルボニルチオ、アシルアミノ、スルホン
アミド、N原子で結合した含窒素複素環、アルキルオキ
シカルボニルアミノ、アリールオキシカルボニルアミ
ノ、カルボキシル、 (R1′は前記Rと同義であり、Z′は1H−ピラゾロ[5,
1-c][1,2,4]トリアゾール又は1H−ピラゾロ[1,5-
b][1,2,4]トリアゾール環を形成するに必要な原子群
を表し、R2′及びR3′は水素原子、アリール基、アルキ
ル基又は複素環基を表す。)等の各基が挙げられるが、
好ましくはハロゲン原子、特に塩素原子である。
R2、R3は前記Rと同義の基を表す。
前記複素環上の置換基Rとして最も好ましいのは、下記
一般式〔M−IX〕により表されるものである。
一般式〔M−IX〕 式中R9,R10及びR11はそれぞれ前記Rと同義である。
又、前記R9,R10及びR11の中の2つ例えばR9とR10は結合
して飽和又は不飽和の環(例えばシクロアルカン、シク
ロアルケン、複素環)を形成してもよく、更に該環にR
11が結合して有橋炭化水素化合物残基を構成してもよ
い。
一般式〔M−IX〕の中でも好ましいのは、(i)R9〜R
11の中の少なくとも2つがアルキル基の場合、(ii)R9
〜R11の中の1つ例えばR11が水素原子であって、他の2
つR9とR10が結合して根元炭素原子と共にシクロアルキ
ルを形成する場合、である。
更に(i)の中でも好ましいのは、R9〜R11の中の2つ
がアルキル基であって、他の1つが水素原子又はアルキ
ル基の場合である。
又、一般式〔M−II〕或いは〔M−III〕におけるR2、R
3としては下記一般式〔M−X〕で表されるものが好ま
しい。
一般式〔M−X〕 −R1−SO2-R2 式中R1はアルキレン基を、R2はアルキル基、シクロアル
キル基又はアリール基を表す。
R1で示されるアルキレン基は好ましくは直鎖部分の炭素
数が2以上、より好ましくは3ないし6であり、直鎖,
分岐を問わない。
R2で示されるシクロアルキル基としては5〜6員のもの
が好ましい。
以下に本発明に係る化合物の代表的具体例を示す。
以上の本発明に係る化合物の代表的具体例の他に、本発
明に係る化合物の具体例としては特願昭61-9791号明細
書の第66頁〜122頁に記載されている化合物の中で、No.
1〜4,6,8〜17,19〜24,26〜43,45〜59,61〜104,106〜12
1,123〜162,164〜223で示される化合物を挙げることが
できる。
前記一般式〔M−II〕又は〔M−III〕で表されるマゼ
ンタカプラー(以下、本発明のマゼンタカプラーとい
う)はジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイアティ
(Journal of the Chemical Society),パーキン(Per
kin);I(1977),2047〜2052、米国特許3,725,067号、
特開昭59-99437号、同58-42045号、同59-162548号、同5
9-171956号、同60-33552号、同60-43659号、同60-17298
2号及び同60-190779号等を参考にして当業者ならば容易
に合成することができる。
本発明のマゼンタカプラーは通常ハロゲン化銀1モル当
り1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8
×10-1モルの範囲で用いることができる。
又、本発明のカプラーは他の種類のマゼンタカプラーと
併用と併用することもできる。
本発明に係る2種のマゼンタ色画像安定化剤のうち1種
は一般式〔A〕で表される化合物の少なくとも1つであ
り、別の少なくとも1種は一般式〔B〕で表されるヒド
ロキシインダン系の化合物である。
特開昭61-184543号及び特開昭61-241753号には、本発明
に係るマゼンタカプラーから得られるマゼンタ色素画像
の安定化に本発明に係る前記一般式〔B〕で表されるヒ
ドロキシインダン系の化合物が効果があることが記載さ
れている。
しかしながら、前記の各々の明細書には、本発明に係る
マゼンタカプラーから得られるマゼンタ色素画像の安定
化に関して、本発明に係る一般式〔B〕で表されるヒド
ロキシインダン系の化合物の少なくとも1つに本発明に
係る一般式〔A〕で表される化合物の少なくとも1つを
併用した場合の効果についてはなんら記載がない。
本発明者は、鋭意検討の結果、一般式〔M−II〕又は
〔M−III〕で表されるマゼンタカプラーと共に一般式
〔A〕で表される化合物から選ばれる少なくとも1つ及
び一般式〔B〕で表される化合物から選ばれる少なくと
も1つとを併用した場合、本発明に係るマゼンタカプラ
ーから得られるマゼンタ色素画像の光に対する安定性が
飛躍的に向上することを見い出したのである。
以後、特に断りのない限り本発明に係る前記一般式
〔A〕および一般式〔B〕で示される化合物は本発明に
係るマゼンタ色素画像安定化剤と称する。
本発明に係るマゼンタカプラーと併せて用いられる本発
明に係るマゼンタ色素画像安定化剤は共に、マゼンタ色
素画像の光による褪色防止効果を有するだけでなく、光
による変色防止効果をも有している。
そのうち1種は下記一般式〔A〕で表される化合物であ
る。
一般式〔A〕 一般式〔A〕において、R1で表されるアリール基として
は、例えばフェニル基1-ナフチル基等が上げられ、これ
らのアリール基は置換基を有してもよい。置換基とし
て、一般式〔M−II〕又は〔M−III〕のRの置換基と
して挙げた如き、置換基を挙げることができる。
R1で表される複素環基としては、例えば2-フリル基、2-
チエニル基等が挙げられ、これらの複素環基は一般式
〔M−II〕又は〔M−III〕のRで挙げた如き置換基を
有するものも含む。
Z1およびZ2はそれぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を表
すが、Z1およびZ2で表されるアルキレン基の炭素数の総
和は3〜6である。これらのアルキレン基は一般式〔M
−II〕又は〔M−III〕のRで挙げた如き置換基を有し
てもよい。
nは1または2を表す。
本発明においては前記一般式〔A〕においてR1がフェニ
ル基、Z1およびZ2がそれぞれエチレン基、nが2である
化合物が特に好ましい。
下記に本発明の一般式〔A〕で表されるマゼンタ色素画
像安定化剤の具体例を示す。
上記以外に下記の化合物を挙げることができる。
次に、本発明の前記一般式〔A〕で表されるマゼンタ色
素画像安定化剤の代表的な合成例を示す。
合成例−1 (化合物(A−3)の合成) p-ドデシルオキシアニリン27gおよびジ‐ビニルスルホ
ン15gをエタノール200mlに溶解し、3時間煮沸還流を続
けた後、氷冷し、析出する結晶を濾取した。メタノール
より再結晶して18gの白色鱗片状結晶を得た。
マススペクトル、核磁気共鳴スペクトルにより該構造が
確認された。
合成例−2 (化合物(A−17)の合成) p-ベンジルオキシアニリン20gおよびジ‐ビニルスルホ
キシド13gをジオキサン150mlに溶解し、5時間煮沸還流
を続けた後、一昼夜室温放置し、析出する結晶を濾取し
た。エタノールより再結晶して15gの白色粉末結晶を得
た。
マススペクトル、核磁気共鳴スペクトルにより該構造が
確認された。
一方、本発明に係る一般式〔A〕のマゼンタ色素画像安
定化剤と併せて用いられるマゼンタ色素画像安定化剤は
下記一般式〔B〕で表されるヒドロキシインダン系の化
合物である。
一般式〔B〕 一般式〔B〕において、R2およびR4で表されるハロゲン
原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アル
ケニルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アシ
ル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、スルホンアミ
ド基、シクロアルキル基またはアルコキシカルボニル基
の具体例としては、一般式〔M−II〕又は〔M−III〕
のRで詳述した基を挙げることができる。
R3で表されるハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アリール基、アシル基、アシルアミノ基、アシルオ
キシ基、スルホンアミド基、シクロアルキル基またはア
ルコキシカルボニル基の具体例としては、一般式〔M−
II〕又は〔M−III〕のRで詳述した基を挙げることが
できる。
またR3とR4互いに閉環し、5員または6員の炭化水素環
を形成してもよい。この5員または6員の炭化水素環は
ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコ
キシ基、アルケニル基、ヒドロキシ基、アリール基、ア
リールオキシ基、アシル基、アシルアミノ基、アシルオ
キシ基、または複素環基等で置換されてもよい。
Yはインダン環を形成するのに必要な原子群を表す。こ
のインダン環はハロゲン原子、アルキル基、アルケニル
基、アルコキシ基、シクロアルキル基、ヒドロキシ基、
アリール基、アリールオキシ基または複素環基等で置換
されてもよく、さらにスピロ環を形成してもよい。
一般式〔B〕で示される化合物のうち、本発明にとくに
有用な化合物は、一般式〔B−I〕〜〔B−III〕で示
される化合物に包含される。
一般式〔B−I〕 一般式〔B−II〕 一般式〔B−III〕 一般式〔B−1〕〜〔B−III〕におけるR2,R3,及びR4
は一般式〔B〕におけるものと同義であり、R5は置換基
を表し、mは0又は1〜6の整数を表し、lは0又は1
〜4の整数を表す。
mが2〜6の整数を表す時、またlが2〜4の整数を表
す時、複数のR5は同じであっても、異っていてもよい。
R5で表される置換基の具体例としては前記一般式〔M−
II〕又は〔M−III〕のRで挙げたのと同様の基を挙げ
ることができる。
また本発明においては、一般式〔B−I〕において、イ
ンダン環を形成する炭素原子がスピロ原子となる場合も
含まれる。
さらに、一般式〔B−II〕および〔B−III〕において
インダン環を形成し、すでにスピロ原子として存在して
いる炭素原子以外の炭素原子がスピロ原子となる場合も
含まれる。
また一般式〔B−I〕,〔B−II〕および〔B−III〕
においてインダン環を形成し、互いに隣接する2個の炭
素原子と2個のR5が協力して5〜7員のシクロアルキル
環を形成する場合も本発明に含まれる。
以下にこれらの化合物の代表的具体例を示すが、これに
よって本発明に使用する化合物が限定されるものではな
い。
上記以外に下記に示す化合物を挙げることができる。
前記一般式〔B〕で表される本発明に係るマゼンタ色素
画像安定化剤は、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイ
アティー(J.Chem.Soc.),1962,415〜417頁、特公昭59-
32785号、ブーリティン・オブ・ケミカル・ソサイアテ
ィー・オブ・ジャパン(Bull.Chem.Soc.Japan),1980,5
3,555〜556頁に従って製造できる。
本発明の前記一般式〔A〕及び一般式〔B〕で表される
マゼンタ色素画像安定化剤の使用量は、本発明前記一般
式〔M−II〕又は〔M−III〕で表されるのマゼンタカ
プラーに対してそれぞれ5〜400モル%が好ましく、よ
り好ましくは10〜250モル%であり、本発明の前記一般
式〔A〕及び一般式〔B〕で表されるマゼンタ色素画像
安定化剤の両方を合わせた総使用量は、本発明に係るマ
ゼンタカプラーに対して10〜500モル%が好ましく、よ
り好ましくは20〜400モル%である。
また、本発明に係る前記一般式〔A〕で表されるマゼン
タ色素画像安定化剤と前記一般式〔B〕で表されるマゼ
ンタ色素画像安定剤の使用量比は、モル比で0.1〜10が
好ましく、より好ましくは0.25〜4.0の範囲である。
本発明のマゼンタカプラーと本発明のマゼンタ色素画像
安定化剤は同一層中で用いられるのが好ましいが、該カ
プラーが存在する層に隣接する層中に該安定化剤を用い
てもよい。
本発明のマゼンタカプラー、本発明のマゼンタ色素画像
安定化剤等の疎水性化合物は、固体分散法、ラテックス
分散法、水中油滴型乳化分散法等種々の方法を用いてハ
ロゲン化銀写真感光材料へ添加することができる。
例えば水中油滴型乳化分散法は、マゼンタカプラー等の
疎水性添加物を通常、沸点約150℃以上の高沸点有機溶
媒に、必要に応じて低沸点、及び/または水溶性有機溶
媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バイ
ンダー中に界面活性剤を用いて乳化分散した後、目的と
する親水性コロイド層中に添加すればよい。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料においては、本発明
のマゼンタ色素画像安定化剤の他に更に特開昭61-18834
4号明細書の第106頁〜120頁に記載されているマゼンタ
色素画像安定化剤、即ち、該明細書に一般式〔XIII〕で
表されるフェノール系化合物およびフェニルエーテル系
化合物を併用することもできる。
このフェノール系化合物もしくはフェニルエーテル系化
合物を併用する場合は、本発明のマゼンタ色素画像安定
化剤に対して200モル%以下が好ましく、より好ましく
は140モル%以下の量で使用することである。
前記フェノール系化合物及びフェニルエーテル系化合物
は、本発明のマゼンタカプラーから得られるマゼンタ色
素画像の褪色を防止する効果を有するが、変色を防止す
る効果はほとんどない。
従って、本発明のマゼンタ色素画像安定化剤に対し、前
記フェノール系化合物及びフェニルエーテル系化合物を
過剰に用いることは好ましくない。
一般に、前記本発明のマゼンタカプラーから得られるマ
ゼンタ色素画像は、光に対して著しい褪色を示すばかり
か、光による変色も生じ、色素画像の色調がマゼンタか
ら黄色味がかってくる。
本発明のマゼンタ色素画像安定化剤は、前記本発明のマ
ゼンタカプラーから得られるマゼンタ色素画像の光によ
る褪色及び変色を防止できる点で、前記フェノール系化
合物及びフェニルエーテル系化合物では達成し得ない効
果を有している。
従って前記のフェノール系化合物及びフェニルエーテル
系化合物を本発明のマゼンタ色素画像安定化剤と併用す
る場合は、光による変色が目立たない程度に前記フェノ
ール系化合物及びフェニルエーテル系化合物の量を選択
しなければならない。
適量の前記フェノール系化合物及びフェニルエーテル系
化合物を前記本発明のマゼンタ色素画像安定化剤と併用
した場合は、併用による相剰効果が認められる場合もあ
る。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、例えばカラーの
ネガ及びポジフィルム、ならびにカラー印画紙などに適
用することができるが、とりわけ直接鑑賞用に供される
カラー印画紙に適用した場合に本発明の効果が有効に発
揮される。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられるハロゲ
ン化銀乳剤(以下本発明のハロゲン化銀乳剤という。)
には、ハロゲン化銀として臭化銀、沃臭化銀、沃塩化
銀、塩臭化銀、及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤
に使用される任意のものを用いることが出来る。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、硫黄増感法、セレン増感
法、還元増感法、貴金属増感法などにより化学増感され
る。
本発明のハロゲン化銀乳剤は、写真業界において、増感
色素として知られている色素を用いて、所望の波長域に
光学的に増感できる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料には、色カブリ防止
剤、硬膜剤、可塑剤、ポリマーラテックス、紫外線吸収
剤、ホルマリンスカベンジャー、媒染剤、現像促進剤、
現像遅延剤、蛍光増白剤、マット剤、滑剤、帯電防止
剤、界面活性剤等を任意に用いることができる。
本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、種々のカラー現
像処理を行うことにより画像を形成することができる。
〔発明の具体的効果〕
本発明のマゼンタカプラーとマゼンタ色素画像安定化剤
を含有するハロゲン化銀写真感光材料によれば、従来、
特に光、熱、湿度に対し堅牢度が小さいマゼンタ色素画
像の堅牢性を向上させ、具体的には、光に対する変色、
褪色、光、熱、湿度に対する未発色部のY−ステインの
発生が良好に防止されるものである。
〔実施例〕
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本
発明がこれにより限定されるものではない。
実施例 1 ポリエチレンで両面ラミネートされた紙支持体上に、下
記の各層を支持体側から順次塗設した。
第1層: 乳剤層 本発明のマゼンタカプラー9を4.5mg/100cm2塩臭化銀乳
剤(臭化銀85モル%含有)を銀に換算して3.5mg/100c
m2、ジブチルフタレートを4.5mg/100cm2及びゼラチンを
12.0mg/100cm2の塗布付量となるように塗設した。
第2層:中間層(紫外線吸収剤含有層) 紫外線吸収剤として2-(2-ヒドロキシ‐3-sec-ブチル‐
5-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールを5.0mg/100c
m2ジ−ブチルフタレートを5.0mg/100cm2及びゼラチン1
2.0mg/100cm2の塗布付量となるように塗設した。
第3層: 保護層 ゼラチンを、8.0mg/100cm2の塗布付量となるように塗設
した。
以上の様にして得られた試料を試料1とした。
上記試料1にマゼンタ色素画像安定化剤として、本発明
の例示化合物A−3、A−16、HI−7、HI−12及び下記
に示す比較化合物a及びbをマゼンタカプラーと等モル
添加した試料2,3,4,5,6および7を得た。
また、上記の6種のマゼンタ色素画像安定化剤を、第1
表に示すような内容で2種ずつ併用して試料8,9,10,11,
12,13,14,15,16,17,18および19を得た。
試料8〜19において、併用した2種のマゼンタ色素画像
安定化剤は各々モル比で1:1の割合で用いられ、総量で
マゼンタカプラーと等モル用いられている。
比較化合物 a (特開昭54-48538号に記載の化合物) 比較化合物 b (特開昭56-159644号に記載の化合物) 上記で得た試料を常法に従って光学楔を通して露光後、
次の工程で処理を行った。
〔処理工程〕 処理温度 処理時間 発色現像 33℃ 3分30秒 漂白定着 33℃ 1分30秒 水 洗 33℃ 3分 乾 燥 50〜80℃ 2分 各処理液の成分は以下の通りである。
〔発色現像液〕
ベンジルアルコール 12ml ジエチレングリコール 10ml 炭酸カリウム 25g 臭化ナトリウム 0.6g 無水亜硫酸ナトリウム 2.0g ヒドロキシアミン硫酸塩 2.5g N-エチル‐N-β‐メタンスルホンアミドエチル‐3-メチ
ル‐4-アミノアニリン硫酸塩 4.5g 水を加えて1とし、NaOHにてpH10.2に調整。
〔漂白定着液〕
チオ硫酸アンモニウム 120g メタ重亜硫酸ナトリウム 15g 無水亜硫酸ナトリウム 3g EDTA第2鉄アンモニウム塩 65g 水を加えて1とし、pH6.7〜6.8に調整。
上記で処理された試料1〜19を濃度計(小西六写真工業
株式会社製KD−7R型)を用いて濃度を以下の条件で測定
した。
上記各処理済試料をキセノンフェードメーターに12日間
照射し、色素画像の耐光性を調べた。
但し、色素画像の耐光性の各項目の評価は以下の通りで
ある。
〔残存率〕
初濃度1.0に対する耐光、耐湿試験後の色素残留パーセ
ント。
〔変色度〕
初濃度1.0における耐光試験後の(イエロー濃度)/
(マゼンタ濃度)から耐光試験前の(イエロー濃度)/
(マゼンタ濃度)を差し引いた値で、この値が大きい
程、マゼンタから黄色味を帯びた色調に変化し易いこと
を意味する。
結果を第1表に示す。
(汎例)第1表〜第3表において、例えばA−3+比較
化合物aなる表示は、これら両者の併用を意味する。
第1表の結果から、本発明に係るマゼンタカプラーに、
本発明に係る一般式〔A〕で表されるマゼンタ色素画像
安定化剤と従来のマゼンタ色素画像安定化剤とを併用し
て作成した試料(試料8,9,12,13)および本発明に係る
マゼンタカプラーに本発明に係る一般式〔B〕で表され
るヒドロキシインダン系のマゼンタ色素画像安定化剤と
従来のマゼンタ色素画像安定化剤とを併用して作成した
試料(試料10,11,14,15)の場合、確かに本発明のマゼ
ンタカプラーにそれぞれ単独にマゼンタ色素画像安定化
剤を添加して作成した試料(試料2〜7)に比べて耐光
試験における色素画像残存率が向上しているが、変色度
がやや大きいことが認められる。
一方、本発明のマゼンタカプラーに、本発明に係る一般
式〔A〕で表される化合物及び一般式〔B〕で表される
ヒドロキシインダン系の2種のマゼンタ色素画像安定化
剤を併用して作成した試料(試料16〜19)の場合は、本
発明に係るマゼンタカプラーにそれぞれ単独に本発明に
係るマゼンタ色素画像安定化剤を添加して作成した試料
(試料2〜5)からは予測できぬ程、耐光試験での色素
画像の残存率が向上し、しかも耐光試験での色素画像の
変色度も極めて小さいことがわかる。
以上のように本発明に係るカプラーに本発明の2種のマ
ゼンタ色素画像安定化剤を併用して作成した試料の場
合、本発明に係るカプラーに本発明に係るマゼンタ色素
画像安定化剤の1種と従来のマゼンタ色素画像安定化剤
を併用して作成した試料より耐光試験における色素画像
の残存率及び変色度が大巾に改良されることがわかる。
実施例 2 カプラーとマゼンタ色素画像安定化剤を第2表に示す組
合せで、実施例1と全く同じように塗布し、試料20〜48
を作成した。
試料20〜48を実施例1に記載された方法で処理した。
更にこれらの試料を実施例1と同様に耐光試験を施して
第2表に示す結果を得た。
第2表の結果から本発明に係るマゼンタカプラーに本発
明に係る2種のマゼンタ色素画像安定化剤を併用して作
成した試料は、本発明に係るマゼンタカプラーに本発明
に係る2種のマゼンタ色素画像安定化剤のうちどちらか
1種を単独で添加して作成した試料より耐光性が著しく
改良されることがわかる。
実施例 3 ポリエチレンで両面ラミネートした紙指示体上に、下記
の各層を支持体側から順次塗設し、多色用ハロゲン化銀
写真感光材料を作成し、試料49を得た。
第1層:青感性ハロゲン化銀乳剤層 イエローカプラーとしてα‐ピバロイル‐α‐(2,4-ジ
オキソ‐1-ベンジルイミダゾリジン‐3-イル)‐2-クロ
ロ‐5-[γ‐(2,4-ジ‐t-アミルフェノキシ)ブチルア
ミド]アセトアニリドを6.8mg/100cm2、青感性塩臭化銀
乳剤(臭化銀85モル%含有)を銀に換算して3.2mg/100c
m2、ジブチルフタレートを3.5mg/100cm2、及びゼラチン
を13.5mg/100cm2となるように塗設した。
第2層:中間層 2,5-ジ‐t-オクチルハイドロキノンを0.5mg/100cm2、ジ
ブチルフタレートを0.5mg/100cm2及びゼラチンを9.0mg/
100cm2となるように塗設した。
第3層:緑感性ハロゲン化銀乳剤層 本発明に係るマゼンタカプラー11を4.2mg/100cm2、緑感
性塩臭化銀乳剤(臭化銀80モル%含有)を銀に換算して
2.5mg/100cm2、ジオクチルフタレートを4.0mg/100cm2
びゼラチン12.0mg/100cm2となるように塗設した。
第4層:中間層 紫外線吸収剤として2-(2-ヒドロキシ‐3-sec-ブチル‐
5-t-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾールを3.0mg/100c
m2、ジ‐ブチルフタレートを3.0mg/100cm2、2,5-ジ‐t-
オクチルハイドロキノンを0.5mg/100cm2及びゼラチン1
2.0mg/100cm2となるように塗設した。
第5層:赤感性ハロゲン化銀乳剤層 シアンカプラーとして2-[α‐(2,4-ジ‐t-ペンチルフ
ェノキイ)ブタンアミド]‐4,6-ジクロロ‐5-エチルフ
ェノールを4.2mg/100cm2、赤感性塩臭化銀乳剤(臭化銀
80モル%含有)を銀に換算して3.0mg/100cm2、トリクレ
ジルホスフェートを3.5mg/100cm2及びゼラチンを11.5mg
/100cm2となるように塗設した。
第6層:中間層 第4層と全く同じ組成で構成されている層。
第7層:保護層 ゼラチンを8.0mg/100cm2となるように塗設した。
上記試料49において、第3層に本発明に係るマゼンタ色
素画像安定化剤を第3表に示すような割合で添加し、重
層試料50〜59を作成し、実施例1と同様に露光し、処理
した後、耐光試験(キセノンフェードメータに14日間照
射した)を行った。
結果を併せて第3表に示した。
第3表の結果から、本発明に係るマゼンタ色素画像安定
化剤の総使用量を一定にした場合、本発明に係るマゼタ
ン色素画像安定化剤を単独で用いるより、2種の本発明
に係るマゼタン色素画像安定化剤を適当な比率で併用し
たほうがマゼンタ色素画像の耐光性を大巾に改良できる
ことがわかる。
また、本発明のハロゲン化銀写真感光材料は色再現性に
優れ、Y−ステインの発生も少ないものであった。
実施例4 マゼンタカプラ−45とマゼンタ色素画像安定化剤を第4
表に示す組合せで、実施例1と全く同じように塗布し、
試料60〜78を作成した。
試料60〜78を実施例1に記載された方法で処理した。
更にこれらの試料を実施例1と同様に耐光試験施して第
4表に示す結果を得た。
第4表の結果から、本発明に係るマゼンタカプラ−に本
発明に係る一般式〔A〕で表されるマゼンタ色素画像安
定化剤と、従来のマゼンタ色素画像安定化剤とを併用し
て作成した試料(試料67、68、71、72)、及び本発明に
係るマゼンタカプラーに本発明に係る一般式〔B〕で表
されるヒドロキシインダン系のマゼンタ色素画像安定化
剤と、従来のマゼンタ色素画像安定化剤とを併用して作
成した試料(試料69、70、73、74)の場合、確かに本発
明のマゼンタカプラーにそれぞれ単独にマゼンタ色素画
像安定化剤を添加して作成した試料(試料61〜66)に比
べて耐光試験における色素画像残存率が向上している
が、変色度がやや大きいことが認められる。
一方、本発明に係るマゼンタカプラーに本発明に係る一
般式〔A〕で表される化合物及び一般式〔B〕で表され
るヒドロキシインダン系の2種のマゼンタ色素画像安定
化剤を併用して作成した試料(試料75、76、77、78)の
場合は、本発明に係るマゼンタカプラーにそれぞれ単独
に本発明に係るマゼンタ色素画像安定化剤を添加して作
成した試料(試料61、62、63、64)からは予測できぬ
程、耐光試験での色素画像の残存率が向上し、しかも耐
光試験での色素画像の変色度もきわめて小さいことがわ
かる。
以上のように、本発明に係るカプラーに本発明の2種の
マゼンタ色素画像安定化剤を併用して作成した試料の場
合、本発明に係るカプラーに本発明に係るマゼンタ色素
画像安定化剤の1種と従来のマゼンタ色素画像安定化剤
を併用して作成した試料より、耐光試験における色素画
像の残存率及び変色度が大幅に改良されていることがわ
かる。
実施例5 マゼンタカプラーとマゼンタ色素画像安定化剤を第5表
に示す組合せで、実施例1と全く同じように塗布し、試
料79〜107を作成した。
試料79〜107を実施例1に記載された方法で処理した。
更にこれらの試料を実施例1と同様に耐光試験を施して
第5表に示す結果を得た。
第5表の結果から、本発明に係るマゼンタカプラーに本
発明に係る2種のマゼンタ色素画像安定化剤を併用して
作成した試料は、本発明に係るカゼンタカプラーに本発
明に係るマゼンタ色素画像安定化剤のうちどちらか1種
を単独で添加して作成した試料より、耐光性が著しく改
良されることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔M−II〕又は〔M−III〕で
    表されるマゼンタ色画像形成カプラーの少なくとも1つ
    と、下記一般式〔A〕で表される化合物の少なくとも1
    つと、下記一般式〔B〕で表される化合物から選ばれる
    少なくとも1つとを含有することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。 一般式〔M−II〕 一般式〔M−III〕 〔式中、Xは水素原子または発色現像主薬の酸化体との
    反応により離脱しうる置換基を表す。またR、R、R
    はそれぞれ水素原子または置換基を表す。〕 一般式〔A〕 〔式中、R1はアリール基又は複素環基を表し、Z1および
    Z2はそれぞれ炭素数1〜3のアルキレン基を表す。但
    し、Z1およびZ2で表されるアルキレン基の炭素数の総和
    は3〜6である。nは1又は2を表す。〕 一般式〔B〕 〔式中R2及びR4は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、
    アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニル
    オキシ基、ヒドロキシ基、アリール基、アリールオキシ
    基、アシル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、スル
    ホンアミド基、シクロアルキル基またはアルコキシカル
    ボニル基を表し、R3は水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アルケニル基、ヒドロキシ基、アリール基、アシ
    ル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、スルホンアミ
    ド基、シクロアルキル基またはアルコキシカルボニル基
    を表す。またR3とR4は互いに閉環し、5員または6員の
    炭化水素環を形成してもよい。Yはインダン環を形成す
    るのに必要な原子群を表す。〕
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