JPH07127510A - ディーゼルエンジン用燃料遮断装置 - Google Patents

ディーゼルエンジン用燃料遮断装置

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JPH07127510A
JPH07127510A JP29246493A JP29246493A JPH07127510A JP H07127510 A JPH07127510 A JP H07127510A JP 29246493 A JP29246493 A JP 29246493A JP 29246493 A JP29246493 A JP 29246493A JP H07127510 A JPH07127510 A JP H07127510A
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switching element
solenoid coil
capacitor
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Takatoshi Hisamoto
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディーゼルエンジン用の燃料遮断装置とし
て、小型で簡素な回路構成を有するものを提供する。 【構成】 キースイッチ11が閉じているとき、バッテリ
10からの充電電流によって充電されるキャパシタC1を設
ける。キースイッチ11が開かれたとき、キャパシタC1の
充電電荷の放電する放電経路を抵抗R1,R2により形成す
る。キースイッチ11が閉じられたときオフとなり、か
つ、上記キャパシタC1と抵抗R1,R2とで決まる時定数に
応じた一定時間の経過後、トランジスタQ1のオフに伴っ
てオンになるトランジスタQ2を設ける。トランジスタQ2
がオフとなったときにオンとなり、燃料弁閉塞用ソレノ
イドコイル13にバッテリ10からの電流を流し込むパワー
スイッチング素子として、電圧駆動型パワースイッチン
グ素子12を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車両に搭載される
ディーゼルエンジン用の燃料遮断装置における改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】回っているディーゼルエンジンを停止さ
せるには当該エンジンへの燃料供給を断つ必要がある。
そこで、ディーゼルエンジンを推進機関として搭載する
自動車両には、エンジンをかけたり止めたりするときに
運転者が操作するキースイッチに連動させて、キースイ
ッチをオフ位置に付けたときから一定時間の間、電磁弁
として構成されている燃料弁の閉塞用ソレノイドコイル
に通電し、当該一定時間に亙って燃料弁を閉塞する燃料
遮断装置が搭載されている。
【0003】図2には、従来におけるこのようなディー
ゼルエンジン用燃料遮断装置の代表的一例における回路
構成が示されている。説明すると、まず、燃料弁(これ
自体は図示しない)の閉塞用ソレノイドコイル13とバイ
ポーラパワートランジスタ14との直列回路があり、この
直列回路の両端は車両搭載のバッテリ10の両端に接続し
ている。したがって、バイポーラパワートランジスタ14
がオンとなっているときだけ(エミッタ−コレクタ間が
導通している間だけ)、ソレノイドコイル13に通電され
て図示しない燃料弁が閉塞し、図示しないディーゼルエ
ンジンへの燃料供給が断たれる。
【0004】そこで、このバイポーラパワートランジス
タ14のオンオフを所定のタイミングで制御するため、キ
ャパシタC1、抵抗R1,R2から成るタイマ回路と、バイポ
ーラトランジスタQ1,Q2,Q3を含むドライブ回路が設け
られる。
【0005】以下、動作を述べると、運転者が操作する
キースイッチ11が閉じられているとき、すなわちディー
ゼルエンジンが回っているときには、車両搭載のバッテ
リ10から順方向ダイオードD1を介し、タイマ回路の一構
成部品であるキャパシタC1が常に充電されている。ま
た、このキャパシタC1の放電経路を構成し、かつそれら
もまたタイマ回路の一部品となっている抵抗R1,R2の分
圧点にベースを接続しているバイポーラトランジスタQ1
を始め、バイポーラトランジスタQ2,Q3にも所定のバイ
アスが与えられているので、これらも全てオン状態を保
つ。そのため、特にトランジスタQ2がオン状態にあるこ
とによってバイポーラパワートランジスタ14はオフ状態
を維持し、ソレノイドコイル13に通電されることはない
ので、図示しない燃料弁も開いた状態にあり、エンジン
に燃料が供給されている。
【0006】しかるに、運転者がエンジンの停止を図
り、キースイッチをオフ位置に付けることで、図2中で
は電気接点として示されているキースイッチ11が開かれ
ると、その瞬間にドライブ回路中の一つのトランジスタ
Q2はオフとなるが、残りのトランジスタQ1,Q3は、その
ときからキャパシタC1に充電されている電荷が当該キャ
パシタC1の容量値と抵抗R1,R2の抵抗値とにより求まる
所定の時定数に従って放電し、トランジスタQ1をオン状
態に維持し得なくなるまでは、未だなおオン状態を保ち
得る。そのため、トランジスタQ2のオフによって接地と
の接続を解かれたバイポーラパワートランジスタ14のベ
ースには、バッテリ10からトランジスタQ3を介しベース
電流が流し込まれ、これによって当該バイポーラパワー
トランジスタ14がオンするので、ソレノイドコイル13に
もこのときから通電され、燃料弁が閉じて燃料の遮断が
生起する。
【0007】その後、タイマ回路中のキャパシタC1が上
記所定の時定数に従って放電し、当該時定数によって決
定される一定時間後にドライブ回路中のトランジスタQ1
がオン状態を保ち得なくなると、当該トランジスタQ1が
オフし、これに伴ってトランジスタQ3もオフするので、
バイポーラパワートランジスタ14もここで再びオフにな
り、ソレノイドコイル13への通電も断たれる。
【0008】明らかなように、ソレノイドコイル13に対
し一定時間しか通電しないのは、車両搭載のバッテリ10
の消費電力をできるだけ抑えるためであり、また、当該
一定時間は、燃料遮断によってエンジンを確実に停止で
きると見込まれる時間に選ばれる。
【0009】なお、ソレノイドコイル13には並列に、オ
ンとなっていたバイポーラパワートランジスタ14がオフ
となった瞬間に当該コイル13に発生する逆起電力を吸収
し、バイポーラパワートランジスタ14を保護するため、
フライホイールダイオードDfが設けられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記したよ
うな従来回路には、次のような諸問題がある。まず、ソ
レノイドコイル13へのバッテリからの通電、非通電を制
御するため、これに直列に設けられるスイッチング素子
としてのバイポーラパワートランジスタ14は、オンとな
っているときにも、その主電流通路両端の電圧降下(エ
ミッタ−コレクタ間飽和電圧)は結構大きく、一般には
約2V程度もある。にもかかわらず、ソレノイドコイル
13には、これも通常、15A程度も流す必要があるの
で、このバイポーラパワートランジスタ14の部分での、
言わば無駄な電力消費は、実に30Wにもなる。その結
果、バイポーラパワートランジスタ14には大型のものが
必要になり、その放熱機構等も大型化する。逆に、小型
に収めようとすると、ソレノイドコイル13に十分大きな
電流を流すことができなくなる。
【0011】さらに、バイポーラパワートランジスタ14
は電流駆動素子であるので、これを十分にオンし、ソレ
ノイドコイル13に十分な電流を流すためには、バイポー
ラパワートランジスタ14へのベース電流自体も十分流さ
ねばならない。そのため、トランジスタQ1〜Q3を含むド
ライブ回路等も大型化するし、消費電力も大きい。例え
ば、バイポーラパワートランジスタ14にベース電流を流
し込むための抵抗R4一つを取っても、搭載バッテリ10の
電圧が公称12Vオーダのいわゆる12V車では1W型
で500Ω、公称24Vオーダの24V車では1W型で
1KΩとなる。この種の電子部品として、1W型の抵抗
器はかなり大きいし、実際、発熱も結構ある。
【0012】また、上記のように、12V車と24V車
とでは、抵抗R4の外にもバッテリ電圧ごとに回路定数を
それぞれ専用に設定せねばならない部品が多く、回路の
共用化が難しいという欠点もある。
【0013】バイポーラパワートランジスタ14の保護に
ついても、従来のフライホイールダイオードDfによる手
法は望ましくない。コイル逆起電力に基づく電流も15
Aのオーダになるため、当該ダイオードDfにもそれ以上
の電流を流し得る大型のものが必要になる。
【0014】本発明はこのような実情に鑑み、ディーゼ
ルエンジン燃料弁の閉塞用ソレノイドコイルに直列に挿
入するスイッチング素子における電力消費を低減し、装
置を小型化、軽量化することを第一の目的とし、さらに
望ましくは、車両搭載バッテリの電圧の相違をも吸収し
て回路の共用化を達成すると共に、当該スイッチング素
子の保護にも大型なフライホイールダイオード等を必要
としない回路を提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、ディーゼルエンジン燃料弁閉塞用のソレノイ
ドコイルに直列に挿入するスイッチング素子として、従
来におけるバイポーラパワートランジスタに代え、電圧
駆動型パワースイッチング素子を用いることを提案す
る。
【0016】本発明はまた、一定時間だけソレノイドコ
イルに通電するため、当該一定時間を決定するタイマ回
路として、車両搭載のバッテリにより充電され、キース
イッチの開放と共に所定の時定数に従って放電を開始す
るキャパシタを利用した回路を用い、使用を予定される
異なった電圧のバッテリのいずれでも当該キャパシタへ
の充電電圧を同じにするため、当該充電電圧を定電圧回
路により一定電圧にクランプすることで、上記の一定時
間が車両搭載バッテリの電圧の変更の影響を受けない回
路も提案する。
【0017】これに伴い、当該タイマ回路の出力により
制御され、タイマ回路に設定されている一定時間の間だ
け、電圧駆動型パワースイッチング素子をオンさせるド
ライブ回路も、使用を予定される異なった電圧のバッテ
リのいずれでも回路部品の変更の必要がないものとした
回路も提案する。
【0018】さらに、スイッチング素子の保護のため、
従来用いられていたフライホイールダイオードの使用を
止め、電圧駆動型パワースイッチング素子の主電流通路
両端電圧(電圧駆動型パワースイッチング素子が例えば
パワーMOSFETである場合にはそのドレイン−ソー
ス間電圧,絶縁ゲート型バイポーラパワートランジスタ
である場合にはそのエミッタ−コレクタ間電圧)が素子
の耐電圧以上となることを抑えるため、ソレノイドコイ
ルに接続している側の主電流通路端子電圧が所定の電圧
を越えようとするとツェナ降伏して当該電圧駆動型パワ
ースイッチング素子のゲートに電圧を印加し、これをオ
ンするツェナダイオードと、このツェナダイオードの降
伏電流の流れる方向に順方向となるダイオードとの直列
回路を、電圧駆動型パワースイッチング素子のゲートと
ソレノイドコイル側の主電流通路端子との間(すなわ
ち、パワーMOSFETではそのゲート−ドレイン間,
絶縁ゲート型バイポーラパワートランジスタではそのゲ
ート−コレクタ間)に挿入した回路も提案する。
【0019】
【実施例】図1には本発明に従って構成された、ディー
ゼルエンジン用燃料遮断装置の一実施例における回路構
成が示されている。図中、図2に即して説明した従来例
におけると対応する構成要素には同一の符号を付してあ
り、説明を適宜省略するものもある。
【0020】本発明による最も特徴的な改良点は、車両
搭載のバッテリ10から燃料弁(図示せず)閉塞用ソレノ
イドコイル13に対して選択的に通電するため、当該ソレ
ノイドコイル13に直列に挿入されているスイッチング素
子が、従来のような電流駆動型のパワースイッチング素
子ではなく、電圧駆動型のパワースイッチング素子12に
なっていることである。電圧駆動型パワースイッチング
素子としては、パワーMOSFETが一般的であるが、
絶縁ゲート型バイポーラパワートランジスタもある。本
発明にはいずれも用いることができるが、図示する実施
例では、パワーMOSFET(以下、単にパワーFE
T)12を用いている。
【0021】いずれにしてもこのような変更により、当
該パワーFET12をドライブするドライブ回路も従来例
に比し、簡素なものに変わっている。電圧駆動できるた
め、例えば図2に示した従来例におけるバイポーラパワ
ートランジスタ14のベース電流制御用バイポーラトラン
ジスタQ3に相当するトランジスタ等は不要になる。
【0022】以下、図1に示される本実施例回路の動作
を追いながら説明する。まず、運転者が操作するキース
イッチ11が閉じられていて、ディーゼルエンジンが回っ
ているときには、車両搭載のバッテリ10から順方向ダイ
オードD1を介し、タイマ回路の一構成部品であるキャパ
シタC1が常に充電されている。ただし、この実施例で
は、従来例にはなかった構成要素として、当該キャパシ
タC1には並列にツェナダイオードZD1 が接続され、充電
電圧を一定電圧以下にクランプするべく図られている。
これについては後述する。
【0023】一方、上記のようにキャパシタC1に常に充
電電流が供給され得る状態になっているときには、キャ
パシタC1の放電経路を構成し、かつそれらもまたタイマ
回路の一部品となっている抵抗R1,R2の分圧点にベース
を接続しているバイポーラトランジスタQ1もオンとなっ
ており、キースイッチ11の出力側から直接に分圧抵抗を
介してベース電流の供給を受けているバイポーラトラン
ジスタQ2もオンとなっている。そのため、トランジスタ
Q2がオン状態にあることによってゲート電圧が引き落と
されているパワーFET12はオフ状態を維持し、当然、
ソレノイドコイル13にもバッテリ電力が与えられること
はないので、図示しない燃料弁も開いた状態にあり、エ
ンジンに燃料が供給されている。
【0024】しかるに、運転者がエンジンの停止を図
り、運転者の操作によって図示のキースイッチ11が開か
れると、その瞬間にドライブ回路中の一つのトランジス
タQ2はオフとなるので、パワーFET12のゲートは接地
に引き落とされている状態から釈放され、ここでターン
オンする。したがって、キースイッチ11の開放と共に、
ソレノイドコイル13にはバッテリ10から電流が流し込ま
れ、電磁弁として構成されている図示しない燃料弁が閉
塞して、図示しないディーゼルエンジンへの供給燃料が
遮断される。
【0025】その後、キースイッチ11のオフの瞬間から
キャパシタC1に充電されている電荷が当該キャパシタC1
の容量値と抵抗R1,R2の抵抗値とにより求まる所定の時
定数に従って放電して行き、やがて当該抵抗R1,R2の分
圧点における電圧がトランジスタQ1をオン状態に維持し
得なくなるまでに低下すると、当該トランジスタQ1がタ
ーンオフし、これによって、一旦はオフとなっていたト
ランジスタQ2に再び所定の大きさ以上のベースバイアス
が与えられる。したがって、このトランジスタQ2のター
ンオンにより、パワーFET12のゲート電圧は再度引き
落とされ、当該パワFET12が再びターンオフするの
で、ここでソレノイドコイル13への通電も断たれる。
【0026】このようにして、キースイッチ11が開かれ
てから一定時間の間だけ、ソレノイドコイル13に通電す
る動作が完結するが、本発明によると、ソレノイドコイ
ル13がオンとなっているときにオンとなっているべき電
圧駆動型パワースイッチング素子12の主電流通路オン抵
抗は通常0.1Ω以下、本実施例に認められるようにパ
ワーMOSFETを用いた実験例に即して言えば0.0
55Ω程度しかないので、当該主電流通路両端の電圧降
下(ソース−ドレイン間オン電圧)も、ソレノイドコイ
ル13に15Aを流したときでさえ、1V以下となる。し
たがって、このパワーFET12における電力消費は従来
に比し半分以下となり、放熱構成はずっと簡単化し、小
型化、軽量化する。また、逆に言えば、オン抵抗が十分
に低いので、従来例に比し、ソレノイドコイル13にはよ
り多くの電流を流すことができるようになる。
【0027】さらに、電圧駆動型のスイッチング素子で
あるパワーFET12を用いると、例えば12V車、24
V車等と呼ばれているように、搭載するバッテリ10の公
称電圧が相違する車両相互の間にあっても、本装置とし
て同一の回路を使用することが容易になる。例えば、先
に述べた従来例ではバイポーラパワートランジスタ14に
ベース電流を流すための抵抗R4はバッテリ電圧の相違に
より異なる値のもの、それも比較的大きなW数のものを
用いねばならなかったが、本発明によると、パワーFE
T12のゲート電圧を印加するに必要な抵抗R4は、原理的
には電流を流さねばならないものではないので、12V
車用とする場合にも24V車用とする場合にも、共に共
通の値で良く、しかも低電力型で良い。本出願人の実験
例では、いずれの場合にも500KΩ、1/8W型を用
いた。
【0028】また、トランジスタQ1,Q2を含むドライブ
回路の他の回路定数も、12V車用にも24V車用にも
共通に用い得るように設計できる。換言すれば、電圧駆
動型パワースイッチング素子12を用いると、そのドライ
ブ回路自体には何等変更を要さない回路を容易に組むこ
とができる。しかし、タイマ回路を既述した実施例にお
けるような構成とする場合には、搭載されるバッテリ10
の電圧に変更があっても、少なくともキャパシタC1の充
電電圧には変動が生じないようにしないと、ソレノイド
コイル13の通電時間を所期の一定時間に拘束し得ない。
そのために設けられているのが、先に少し述べた通り、
本実施例ではキャパシタC1に並列に設けられているツェ
ナダイオードZD1 である。すなわち、タイマ回路を構成
するキャパシタC1の充電電圧は、ツェナダイオードZD1
により一定電圧にクランプされるようになっており、車
両搭載のバッテリが例えば公称12Vのものである場合
はもちろん、24Vの場合であっても12Vのときと同
じ充電電圧となるようにされている。これにより、キー
スイッチ11が開かれてからソレノイドコイルに通電さ
れ、再び非通電とするまでの時間をバッテリ電圧の変更
に係わらず一定時間とすることができ、結局は本回路の
共用化を図ることができる。このような、回路の共用化
は、この種の製品としてはかなり大きい効果である。も
ちろん、定電圧回路は、上記のようにツェナダイオード
一本にて簡単に組んだもので十分であるが、要すればも
っと本格的なものであっても良い。
【0029】また、本実施例では、パワースイッチング
素子12の保護回路としても、図2に示した従来例に認め
られるようなフライホイールダイオードDfは排斥され、
その代わりに、パワーFET12のゲート−ドレイン間に
ツェナダイオードZDO と普通の整流ダイオードDOとのバ
ックトゥバック直列接続が挿入されている。なお、電圧
駆動型パワースイッチング素子12として絶縁ゲート型バ
イポーラパワートランジスタを用いる場合には、ドレイ
ンをコレクタと読み替えることで以下の説明はほぼその
ままに適用でき、両者を含めて一般化する場合には、電
圧駆動型パワースイッチング素子の主電流通路端子の
中、ソレノイドコイル側に接続している主電流通路端子
と読み替えれば良い。
【0030】動作を説明すると、パワーFET12がター
ンオフし、ソレノイドコイル13の通電電流が遮断された
結果、大きな逆電圧が発生したとき、パワーFET12の
ドレイン端子電圧はこれに伴い大きく上昇しようとする
が、この上昇して行くドレイン端子電圧がツェナダイオ
ードZDO のツェナ電圧により規定される一定電圧にまで
至ると、当該ツェナダイオードZDO がツェナ降伏する。
そのため、このオンとなったツェナダイオードZDO を介
して電流が流れ、当該電流がこの電流に関しては順方向
となるダイオードDOをも介し、抵抗R4からさらにこの時
点では再びオンとなっているトランジスタQ2のエミッタ
−コレクタ間を経由して流れることで、抵抗R4の両端に
は所定の大きさ以上のゲート電圧が発生し、オフとなっ
ていたパワーFET12を一旦ターンオンする。これによ
り当該パワーFET12のドレイン電圧が低下するとツェ
ナダイオードZDO はターンオフし、再度パワーFET12
はターンオフする。この動作を繰返すことで、パワーF
ET12のドレイン電圧が素子耐電圧を越えるのを効果的
に防ぐことができる。
【0031】なお、ツェナダイオードZDO のツェナ降伏
電流に関し順方向となるダイオードDOを挿入したのは、
キースイッチ11が開かれてトランジスタQ2がオフとな
り、これによりパワーFET12に所定のゲートバイアス
を与えてこれをオンさせようとしたとき、バッテリ10か
ら抵抗R3,R4を介する電流がこの電流に関しては順方向
となるツェナダイオードZDO を介して流れてしまうた
め、この電流に関し逆方向となるダイオードDOがない
と、パワーFET12には十分な大きさのゲートバイアス
が与えられず、正常な動作をしないからである。
【0032】しかるに、上記のようなツェナダイオード
ZDO と、このツェナダイオードの降伏電流の流れる方向
に順方向となるダイオードDOとの直列回路をパワーFE
T12のゲート−ドレイン間に挿入した保護回路構成は、
既述した従来例におけるフライホイールダイオードDfに
比すと遥かに有利である。フライホイールダイオードDf
では15A以上もの大電流を流し得る大型のものが必要
であったが、ツェナダイオードZDO にはせいぜい数mA
オーダの電流しか流れないので、極めて小型なダイオー
ドで済む。もちろん、このツェナダイオードZDO と逆方
向直列接続される整流ダイオードDOの容量もその程度で
良いので、これら直列回路は容易に基板上に搭載する
か、パワーFET12のゲート−ドレイン間電極周りに簡
単に取り付けることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によると、ディーゼルエンジン用
燃料遮断装置における燃料弁閉塞用のソレノイドコイル
に対し、バッテリからの大電流の通電を制御するスイッ
チング素子として電圧駆動型パワースイッチング素子を
用いているので、そのオン抵抗の低さの故、十分な大き
さの電流を無駄な発熱を抑えて流すことができる。した
がって、装置構成も大いに小型化、軽量化する。
【0034】また、本発明の特定の態様によると、車両
搭載バッテリの電圧が異なっても、回路部品、回路定数
の変更なく、共用できる燃料遮断装置が提供できる。こ
れは実際上、かなり大きな実践的効果である。
【0035】さらに、本発明のまた別な態様によると、
スイッチング素子の保護にも大電流型で大型なフライホ
イールダイオード等を必要としない回路も構築されるの
で、この点でも装置全体の小型化、軽量化、ローコスト
化に寄与する装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたディーゼルエンジン
用燃料遮断装置の一実施例における回路構成図である。
【図2】従来におけるディーゼルエンジン用燃料遮断装
置の代表的一例における回路構成図である。
【符号の説明】
10 車両搭載のバッテリ, 11 キースイッチ, 12 パワーFET, 13 燃料弁閉塞用のソレノイドコイル, 14 バイポーラパワートランジスタ.

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キースイッチがオフとされたときからタ
    イマ回路によって決定されている一定時間の間、車両に
    搭載のバッテリから燃料弁閉塞用ソレノイドコイルに通
    電し、該燃料弁を上記一定時間に亙り閉塞することによ
    り、該車両に搭載のディーゼルエンジンへの燃料供給を
    該一定時間の間遮断し、該ディーゼルエンジンを停止さ
    せるためのディーゼルエンジン用燃料遮断装置であっ
    て;上記タイマ回路の出力によりオンオフ制御され、上
    記一定時間の間だけ上記ソレノイドコイルに上記バッテ
    リからの電流を供給するため、該ソレノイドコイルに直
    列に接続されるスイッチング素子として電圧駆動型パワ
    ースイッチング素子を用いたこと;を特徴とするディー
    ゼルエンジン用燃料遮断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置であって;上記タイ
    マ回路は、上記バッテリにより充電され、上記キースイ
    ッチの開放と共に所定の時定数に従って放電を開始する
    キャパシタを利用した回路であり;該キャパシタへの充
    電電圧は、使用を予定される異なった電圧のバッテリの
    いずれでも同じになるように、定電圧回路により一定電
    圧にクランプされていること;を特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の装置であって;上記定電
    圧回路は、上記キャパシタに並列に挿入されたツェナダ
    イオードであること;を特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の装置であって;上記タイ
    マ回路の出力により制御され、該タイマ回路に設定され
    ている一定時間の間だけ、上記電圧駆動型パワースイッ
    チング素子をオンさせるドライブ回路を有し;該ドライ
    ブ回路も、上記使用を予定される異なった電圧のバッテ
    リのいずれでも回路部品の変更の必要がない回路である
    こと;を特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の装置で
    あって;上記電圧駆動型パワースイッチング素子のゲー
    ト端子と上記ソレノイドコイルに接続している主電流通
    路端子との間には、該主電流通路端子電圧が所定の電圧
    を越えようとするとツェナ降伏して該電圧駆動型パワー
    スイッチング素子のゲートに電圧を印加し、該電圧駆動
    型パワースイッチング素子をオンするツェナダイオード
    と、このツェナダイオードの降伏電流の流れる方向に順
    方向となる整流ダイオードとの直列回路が接続されてい
    ること;を特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の装
    置であって;上記電圧駆動型パワースイッチング素子は
    パワーMOSFETであること;を特徴とする装置。
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