JPH07127374A - トンネル施工方法 - Google Patents

トンネル施工方法

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Publication number
JPH07127374A
JPH07127374A JP5276512A JP27651293A JPH07127374A JP H07127374 A JPH07127374 A JP H07127374A JP 5276512 A JP5276512 A JP 5276512A JP 27651293 A JP27651293 A JP 27651293A JP H07127374 A JPH07127374 A JP H07127374A
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JP
Japan
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tunnel
wall
section
construction method
grid
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Application number
JP5276512A
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English (en)
Inventor
Toao Sakaki
東亜夫 榊
Shuji Maekawa
周治 前川
Yukihisa Inagawa
雪久 稲川
Toru Yamazaki
徹 山崎
Toshio Kai
敏雄 甲斐
Kunio Ichino
邦夫 市野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SUMIKURA KOZAI KK
Maeda Corp
Gifu Industry Co Ltd
Original Assignee
SUMIKURA KOZAI KK
Maeda Corp
Gifu Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by SUMIKURA KOZAI KK, Maeda Corp, Gifu Industry Co Ltd filed Critical SUMIKURA KOZAI KK
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トンネルを施工すべき地山が軟弱地盤の場合
でも、止水や補強を容易かつ確実に行うことができ、し
かも、トンネル内壁の覆工を鉄筋コンクリートで容易に
行うことができるトンネル施工方法を提供することを目
的としている。 【構成】 トンネルの断面を上下左右に四分割して掘削
するに際し、トンネル断面の上側の一方の四半分1、そ
の直下の下側の四半分7、上側の他の四半分12、その直
下の下側の四半分15を順次掘削し、その際に、トンネル
断面空間を左右に分割する中壁4を残して掘削し、次い
で、この中壁4を撤去した後に、床版となるインバート
部10を施工し、その後、インバート部10より上方のトン
ネル内壁を覆工することによって、各加背毎の早期閉合
を行い、また、トンネルの上方から作用する土圧に対す
る補強を中壁4によって行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含水未固結砂礫層等の
軟弱な地盤に大断面トンネルを施工するトンネル施工方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネルを施工する方法として、シール
ド掘削機を用いて掘削するシールド工法や、通常の掘削
機や発破等を用いて地山を直掘りする工法が知られてい
る。シールド工法は、軟弱地盤や都市部の掘削に適して
おり、近年、多く採用されてきている工法であるが、シ
ールド掘削機はスキンプレートと称される鋼製の円筒状
の枠を例えば直径10m程度より大きく形成するのは技
術的に困難であるとともにその設置等も困難になるた
め、複数車線を有する幅広の道路や、これら道路と鉄道
等を一緒に通すことができる大断面のトンネルをシール
ド工法で掘削することはできず、従来は、上記直掘りに
よる工法に頼っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記直
掘りによる工法においては、トンネルを施工すべき地山
が含水未固結砂礫層等の軟弱地盤の場合、大断面のトン
ネルを施工するには、止水や土圧に対する補強、さらに
は水位がトンネルより上方に位置しているときは、土圧
の他に静水圧をも考慮しなければならず、施工が困難で
あるという問題がある。
【0004】また、トンネルの内壁を覆工する場合、上
記土圧や静水圧を考慮すると、鉄筋コンクリートで覆工
を行うのが適しているが、この場合、トンネルが大断面
であるので、鉄筋をトンネルの内壁側に搬送して組み付
けるのに、鉄筋の搬送数が多くなるとともに、鉄筋の径
が大きくなるので、手作業や簡単なクレーン等による搬
送では、作業者やクレーン等に大きな負担がかかり搬送
作業が困難かつ煩雑なものとなって、鉄筋コンクリート
による覆工が困難になるばかりか、工期も長期化してし
まうという問題がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、トンネルを施工すべき地山が含水未固結砂礫層等の
軟弱地盤の場合でも、止水や補強を容易かつ確実に行う
ことができ、しかも、トンネル内壁の覆工を鉄筋コンク
リートで容易に行うことができるトンネル施工方法を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のトンネル施工方法は、トンネル
の断面を上下左右に四分割して掘削するに際し、まず、
トンネル断面の上側の一方の四半分を掘削した後、その
直下の下側の四半分を掘削し、次いで、上側の他の四半
分を掘削した後、その直下の下側の四半分を掘削する際
に、トンネル断面空間を左右に分割する中壁を残して掘
削し、次いで、この中壁を撤去した後に、床版となるイ
ンバート部を施工し、その後、インバート部より上方の
トンネル内壁を覆工することを特徴としている。
【0007】請求項2のトンネル施工方法は、請求項1
において、インバート部およびトンネル内壁の覆工が鉄
筋コンクリートで施工されていることを特徴としてい
る。
【0008】請求項3のトンネル施工方法は、請求項1
または2記載において、トンネル内壁を覆工するに際
し、トンネル内壁に沿って止水用のシートを施工した
後、鉄筋組付用の支保工を床版からトンネル内壁に沿っ
て構築し、その後、該支保工に、鉄筋を格子状に組んだ
格子状鉄筋を組み付け、コンクリートを打設することを
特徴としている。
【0009】請求項4のトンネル施工方法は、請求項3
において、支保工の所定位置に格子状鉄筋を搬送するに
際し、トンネルの内壁内側に、ガイドレールをトンネル
の内壁に沿って周方向に配設し、このガイドレールに、
搬送台車をトンネルの内壁に沿って移動自在に設け、こ
の搬送台車によって格子状鉄筋を前記支保工の所定の位
置まで搬送することを特徴としている。
【0010】
【作用】本発明の請求項1のトンネル施工方法にあって
は、トンネルの断面を上下左右に四分割して掘削するに
際し、トンネル断面の上側の一方の四半分、その直下の
下側の四半分、上側の他の四半分、その直下の下側の四
半分を順次掘削し、その際に、トンネル断面空間を左右
に分割する中壁を残して掘削し、次いで、この中壁を撤
去した後に、床版となるインバート部を施工し、その
後、インバート部より上方のトンネル内壁を覆工するこ
とによって、各加背毎の早期閉合を行い、また、トンネ
ルの上方から作用する土圧に対する補強を中壁によって
行う。
【0011】請求項2のトンネル施工方法にあっては、
インバート部の施工およびトンネル内壁の覆工を鉄筋コ
ンクリートで施工することにより、大断面のトンネルの
補強をより強いものとする。
【0012】請求項3のトンネル施工方法にあっては、
トンネル内壁に沿って止水用のシートを施工した後、鉄
筋組付用の支保工をインバート部からトンネル内壁に沿
って構築し、その後、該支保工に、鉄筋を格子状に組ん
だ格子状鉄筋を組み付け、コンクリートを打設すること
により、トンネルの止水を確実なものとした鉄筋コンク
リートによるトンネル内壁の覆工を行う。
【0013】請求項4のトンネル施工方法にあっては、
トンネルの内壁内側に、ガイドレールをトンネルの内壁
に沿って周方向に配設し、このガイドレールに、搬送台
車をトンネルの内壁に沿って移動自在に設け、この搬送
台車によって格子状鉄筋を前記支保工の所定の位置まで
搬送することにより、大断面のトンネルでもその内壁面
に組み付ける鉄筋を容易かつ迅速にしかも安全に搬送す
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明のトンネル施工
方法の一実施例を説明する。図1ないし図7は本発明の
トンネル施工方法の一実施例を工程順に示した図であ
る。本発明では、トンネルの断面を四分割して掘削する
わけであるが、まず、この掘削の前段階として、現水位
がトンネルより上方に位置している場合は、掘削すべき
トンネルより数メートル下方に、水抜きシールドおよび
水抜きボーリングにより、水位低下を図り、また、必要
に応じて地山に薬液注入を行い地盤改良を行う。
【0015】その後、図1に示すように、トンネル断面
の上側の一方(左方)の四半分1をトンネルの長手方向
に所定長だけ掘削する。この掘削は、先端に取り付けら
れたのみに、圧縮空気を利用して打撃力が作用する形態
の掘削機であるブレーカで行い、掘削により生じたずり
はサイドダンプショベルですくってダンプトラッで搬出
する。次いで、掘削内壁面にコンクリート2を吹き付
け、その後、ロックボルト3…により掘削内壁面を補強
する。ロックボルト3…はクローラジャンボを用いて掘
削内壁面を穿孔してその孔にロックボルトを挿入し、ナ
ットを締め付けることにより行う。また、上記トンネル
断面の上側四半分1を掘削する際には、後述する中壁4
の上部4aとなる部分の半分の厚みを残して掘削し、中
壁4の上部4aとなる部分にもコンクリート5を吹き付
けさらにロックボルト6…により補強する。
【0016】次に、図2に示すように、上記掘削された
四半分1の直下の四半分7をトンネルの長手方向に所定
長だけ掘削し、その掘削内壁面にコンクリート8を吹き
付け、さらに当該掘削内壁面をロックボルト9…によっ
て補強する。この場合の掘削、コンクリート吹き付け、
ロックボルト9の挿入も上記と同様にして行うが、コン
クリート8の吹き付けは後述するインバート部10を構
築する部分にも行うようにする。また、上記トンネル断
面の下側の四半分7を掘削する際には、後述する中壁4
の下部4bとなる部分の半分の厚みを残して掘削し、中
壁4の下部4bとなる部分にもコンクリート11を吹き
付ける。
【0017】次に、図3に示すように、トンネル断面の
上側の他方(右方)の四半分12を上記と同様にしてト
ンネルの長手方向に所定長だけ掘削し、その掘削内壁面
にコンクリート13を吹き付け、さらに当該掘削内壁面
をロックボルト14…によって補強する。この掘削の場
合、トンネル断面空間を左右に分割する中壁4の上部4
aとなる部分の半分の厚みを残して掘削することによ
り、トンネル断面の上半分には中壁4の上部4aが形成
されることになる。
【0018】次に、図4に示すように、上記掘削された
四半分12の直下の四半分15をトンネルの長手方向に
所定長だけ掘削し、その掘削内壁面にコンクリート16
を吹き付け、さらに当該掘削内壁面をロックボルトに1
7…よって補強する。この場合、コンクリートの吹き付
けは後述するインバート部10を構築する部分にも行う
ようにする。また、この掘削の場合、トンネル断面空間
を左右に分割する中壁4の下部4bとなる部分の半分の
厚みを残して掘削することにより、トンネル断面の下半
分には中壁4の下部4bが形成され、前記中壁4の上部
4aと上下に連接して、図5に示すように、トンネル断
面空間を左右に分割する中壁4が形成されることにな
る。
【0019】上記のようにして掘削を行えば、トンネル
の上方から作用する土圧に対する補強を中壁4によって
行うことができ、切羽の安定、地山の弛みおよび地表沈
下を防止することができる。
【0020】トンネルの掘削が所定長さだけ終了したな
らば、図6に示すように、前記中壁を撤去し、以下のよ
うにしてインバート部10の施工とトンネル内壁(側壁
とアーチ部)の覆工を行う。図7に示すように、前記掘
削されたトンネル内壁全面(インバート部10を含む)
に止水用のシート18を施工した後、まずインバート部
10を以下のようにして施工する。すなわち、前記イン
バート部10に施工された止水用のシート18上に保護
モルタル20を吹き付けた後、鉄筋を格子状に組んだ複
数の格子状鉄筋21をインバート部10の周方向に配置
する。この場合、互いに周方向に隣接する格子状鉄筋2
1どうしは、互いにある程度ラップさせてその接合をよ
り確実なものとする。また、格子状鉄筋21は上下に所
定間隔離間して配置し、これら格子状鉄筋間に複数のス
トッパ筋22を配置する。
【0021】このストッパ筋22は、図8に示すよう
に、多数の山形状の縦鉄筋23…を所定間隔で並設する
とともに、山形頂部を除く両側部を多数の直線状の横鉄
筋24…で溶接固定して鉄筋支持体25を形成し、この
鉄筋支持体25の頂部を除く一方の側部全面にコンクリ
ートの流出を防止できる開口度の小さい金網26を固着
してなるものであり、この構成のストッパ筋22を前記
保護モルタル20の上に配置して上記格子状鉄筋を21
…配設することにより、インバート部10にコンクリー
トを打設した際における、周方向へのコンクリートの流
出を防止することができる。また、ストッパ筋22は縦
鉄筋23…が山形状をなしているので、前記保護モルタ
ル20上へ単に置くだけで設置することができ、さらに
は、縦鉄筋23と横鉄筋24の接合が溶接構造であるの
で、充分な強度を有し、丈夫なコンクリート堰を形成す
ることができる。
【0022】上記のようにしてインバート部10の配筋
が終了したならば、当該インバート部10にコンクリー
トを打設する。この場合、インバート部10は下方に凸
の曲面を形成しており、打設されたコンクリートはイン
バート部10の底部に向けて流れようとするがインバー
ト部10には前記ストッパ筋22…が配設されているの
で、この流れをストッパ筋22…によって防止すること
ができ、均一な厚さのインバート部10を容易かつ確実
に構築することができる。なお、インバート部10にコ
ンクリートを打設する際においては、その前にトンネル
内壁の覆工用の鉄筋を組み付けるための支保工28の一
部であるH型鋼製の支保工片27,27をインバート部
の両端部に配設しておき、インバート部へのコンクリー
トを打設によって該支保工片27,27を固定する。
【0023】インバート部10の構築終了後、トンネル
内壁(側壁とアーチ部)の覆工を行う。まず、前記イン
バート部10の両端部に固定された支保工片27,27
に順次、次の支保工片27をトンネルの内壁側に周方向
に沿って接続して行き、全体として略円弧状をなす支保
工28を構築する。支保工片27をトンネル内において
搬送するには後述する鉄筋搬送装置30を利用して搬送
する。
【0024】次いで、前記支保工28に覆工用の鉄筋を
以下のようにして搬送して組み付ける。すなわち、組み
付ける鉄筋としては、棒状の鉄筋を格子状に組んでなる
格子状鉄筋31を予め、工場もしくは現場で形成してお
き、前記保護モルタル20上に前記格子状鉄筋31をト
ンネル内壁に沿って配設し、所定の位置で前記支保工2
8に組み付ける。その際、互いに隣接する格子状鉄筋3
1どうしは互いにある程度ラップさせてその接合をより
確実なものとする。
【0025】前記格子状鉄筋31は、鉄筋搬送装置30
によって搬送する。ここで、この鉄筋搬送装置30の構
成について図9および図10を参照して説明する。鉄筋
搬送装置30は、トンネルの内壁面内側に設けられたフ
レーム32と、当該フレーム32に取り付けられてトン
ネルの内壁面に沿って周方向に配設されたガイドレール
と33、このガイドレール33にトンネルの内壁面に沿
って移動自在に設けられて、前記支保工28に格子状鉄
筋31を搬送する搬送台車34とを主体として構成され
ている。
【0026】前記フレーム32の下端部には、4つの車
輪35…が取り付けられており、これら車輪35…が一
対のレール36,36上を転動することによってフレー
ム32がトンネルの長手方向に沿って移動自在に設けら
れている。前記フレーム32の上部には、移動フレーム
37が配設されており、この移動フレーム37は、ロー
ラ38…によってフレーム32に対して左右に移動自在
に設けられている。一方、フレーム32の上部には油圧
シリンダ39が設置されており、この油圧シリンダ39
によって移動フレーム37が左右に移動されるようにな
っている。
【0027】前記移動フレーム37には、複数本の支持
ロッド40…が左右に所定間隔で、かつトンネルの長手
方向に平行離間して立設されている。一方、前記支持ロ
ッド40…の上方には、トンネルの内壁面に沿って周方
向に延びる一対のガイドレール33,33が前記支保工
28の内側に配設されており、これらガイドレール3
3,33は上記支持ロッド40…の先端部に支持されて
いる。前記ガイドレール33は、トンネルの内壁面とほ
ぼ平行な曲線形状に形成されたもので、例えば、所定曲
率で曲げ加工されたH型鋼を周方向に連結することによ
り形成されるものである。
【0028】前記ガイドレール33には搬送台車34が
当該ガイドレール33に沿って移動自在に設けられてい
る。すなわち、搬送台車34には4つの車輪34a…が
取り付けられており、これら車輪34a…がガイドレー
ル33上を転動することで、搬送台車34がガイドレー
ル33に沿って移動自在に設けられている。また、前記
ガイドレール33の上面には、該ガイドレール33の長
手方向に沿ってローラーチェーン33aが張設されてお
り、このローラーチェーン33aの両端部は、それぞれ
前記ガイドレール33の両端部に設けられたテークアッ
プ付きの係止部33a,33aに係止されている。一
方、前記搬送台車34の上面中央部には、該搬送台車3
4を駆動させる駆動部45が設けられている。この駆動
部45は電動モータ45aを有し、前記ローラチェーン
33aが電動モータ45aに掛けられ、電動モータ45
aを回転駆動させることによって、搬送台車34をロー
ラチェーン33aに沿って移動させるようになってい
る。
【0029】また、ガイドレール33には複数のガイド
ローラ41…が取り付けられており、該ガイドレール3
3の両端部近傍には、それぞれベンドローラ42が回転
自在に設けられている。また、ベンドローラ42の右側
位置において回転自在に支持されたケーブルリール43
からは給電用のケーブル44が巻き出されベンドローラ
42、ガイドローラ41…に連続的に掛けられ、その先
端部が前記電動モータ45aに接続されている。一方、
ベンドローラ42の左側位置において回転自在に支持さ
れた油圧ホースリール48からは、油圧用のホース48
aが巻き出され、ベンドローラ42、前記ガイドローラ
41…に連続的に掛けられ、前記油圧シリンダに接続さ
れている。さらに、前記搬送台車34の上面には格子状
鉄筋31をトンネルの内壁面側に接近・離間させて、セ
ットする鉄筋セット部46が設けられている。この鉄筋
セット部46は、一対の昇降部47,47によって構成
されている。この昇降部47は、複数本のリンク材を交
差させて回動自在に連結してなるいわゆるパンタグラフ
状のもので、リンク材の下端部に連結された図示しない
油圧シリンダによって昇降し、この昇降部47に載置さ
れた格子状鉄筋31をセットするようになっている。
【0030】また、前記フレーム32には、搬送台車3
4に格子状鉄筋31を供給する供給装置50が設けられ
ている。すなわち、フレーム32には一対のガイドフレ
ーム51,51が平行離間してほぼ垂直に立設されてお
り、これらガイドフレーム51,51には、昇降台車5
2が昇降自在に設けられている。この昇降台車52に
は、昇降台車52を駆動させる駆動部53が設けられて
いる。この駆動部53は電動モータを53a有してお
り、前記ガイドフレーム51にその長手方向(上下方
向)に延在して両端部が固定されたチェーンが54、電
動モータ53aに掛けられ、電動モータ53aを回転駆
動させることによって、昇降台車52をチェーン54に
沿って昇降させるようになっている。
【0031】前記昇降台車52には支持台55が固定さ
れており、この支持台55には格子状鉄筋31を前記搬
送台車34に供給する2組の供給部56が上下に離間し
て設けられている。各供給部56は、図10に示すよう
に、固定フレーム57と、この固定フレーム57にトン
ネルの長手方向に移動自在に設けられた移動フレーム5
8とを主体として構成されている。前記固定フレーム5
7には、前記駆動部45と同様の構成の駆動部60が設
けられており、一方、移動フレーム58には、図示しな
いチェーンが張設されている。移動フレーム58は、駆
動部60の電動モータ(図示略)を回転駆動させること
によって、トンネルの長手方向に移動されるようになっ
ている。また、前記支持台55には、図9に示すように
油圧シリンダ61が設けられており、この油圧シリンダ
61によって、固定フレーム57の水平面に対する傾斜
角を調整するようになっている。
【0032】そして、上記構成の供給装置50では、移
動フレーム58上に格子状鉄筋31を載置した後、昇降
台車57を搬送台車34の原点位置近傍まで上昇させ、
次いで、移動フレーム58を前進させることによって格
子状鉄筋31を搬送台車34の上方位置に供給し、供給
された格子状鉄筋31は、搬送台車34の昇降部47を
上昇させることによって、搬送台車34に受け取られる
ようになっている。また、前記フレーム32には、ガイ
ドレール33の内側において4本の油圧シリンダ62…
が取り付けられており、各油圧シリンダ62のピストン
ロッドに固定された支保工サポート63をガイドレール
33の外側まで張り出すことにより、前記格子状鉄筋3
1を組み付ける支保工28をトンネル内において支持し
てその倒れを防止するようになっている。
【0033】上記構成の鉄筋搬送装置30を用いて格子
状鉄筋31を所定の組み付け位置まで、搬送するには、
まず、前記供給装置50の移動フレーム58上に格子状
鉄筋31を載置した後、昇降台車52を搬送台車34の
原点位置近傍まで上昇させ、次いで、移動フレーム58
を前進させることによって格子状鉄筋31を搬送台車3
4の上方位置に供給する。次に、搬送台車34の鉄筋セ
ット部46の昇降部47を上昇させることによって、前
記格子状鉄筋31を、移動フレーム58から昇降部47
に受け渡す。なお、格子状鉄筋31を受け渡す際には固
定フレーム57の傾斜角を調整して、格子状鉄筋31の
傾斜を調整して確実に該格子状鉄筋31を受け渡す。
【0034】その後、搬送台車34の駆動部45を駆動
させる(電動モータ45aを回転駆動させる)ことによ
って、搬送台車34をガイドレール33に沿って移動さ
せ、所定の位置で、停止させる。この場合、ガイドレー
ル33に沿ってケーブル44が配設され、このケーブル
44に電動モータ45aを係合することによって、搬送
台車34を移動させているので、当該搬送台車34をガ
イドレール33に沿って円滑に移動させることができ
る。
【0035】次いで、前記昇降部47をさらに上昇させ
ることによって、格子状鉄筋31を鉄筋組付用の支保工
28に近付け、当該支保工28に組み付ける。そして、
上記供給装置50による格子状鉄筋31の供給、搬送台
車34による格子状鉄筋31の移動、支保工28への組
付を順次繰り返して行うことにより、トンネルの内壁面
側に周方向に沿って格子状鉄筋31を組み付ける。格子
状鉄筋31の組付が終了したならば、鉄筋搬送装置30
をトンネルの長手方向に移動させて、次の位置における
格子状鉄筋31の組付を上記と同様の工程を経て行い、
これを繰り返して行うことによりトンネル内壁面に次々
に格子状鉄筋31を組み付ける。
【0036】なお、格子状鉄筋31を組み付ける支保工
28は、前記鉄筋搬送装置30の供給装置50および搬
送台車34を利用して、格子状鉄筋31と同様にしてト
ンネル内壁面側に搬送し、支保工サポート63を油圧シ
リンダ62によってトンネル内壁面側に張り出して、当
該支保工サポート63によって支持する。
【0037】上記のようにして、格子状鉄筋31の組み
付けが終了したならば、その内側に図示しない型枠を配
設して、コンクリートを打設することによって、トンネ
ル内壁の覆工が終了する。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
のトンネル施工方法によれば、トンネルの断面を上下左
右に四分割して掘削するに際し、トンネル断面の上側の
一方の四半分、その直下の下側の四半分、上側の他の四
半分、その直下の下側の四半分を順次掘削し、その際
に、トンネル断面空間を左右に分割する中壁を残して掘
削し、次いで、この中壁を撤去した後に、床版となるイ
ンバート部を施工し、その後、インバート部より上方の
トンネル内壁を覆工するようにしたので、各加背毎の早
期閉合ができるとともに、トンネルの上方から作用する
土圧に対する補強を中壁によって行うことができ、切羽
の安定、地山の弛みおよび地表沈下を防止することがで
きる。したがって、トンネルを施工すべき地山が含水未
固結砂礫層等の軟弱地盤の場合でも、大断面のトンネル
の施工を容易かつ確実に行うことができる。
【0039】請求項2のトンネル施工方法によれば、イ
ンバート部およびトンネル内壁の覆工が鉄筋コンクリー
トで施工されているので、大断面のトンネルの補強をよ
り強いものとすることができる。
【0040】請求項3のトンネル施工方法によれば、ト
ンネル内壁に沿って止水用のシートを施工した後、鉄筋
組付用の支保工をインバート部からトンネル内壁に沿っ
て構築し、その後、該支保工に、鉄筋を格子状に組んだ
格子状鉄筋を組み付け、コンクリートを打設するように
したので、トンネルの止水を確実なものとした鉄筋コン
クリートによるトンネル内壁の覆工を容易に行うことが
できる。
【0041】請求項4のトンネル施工方法によれば、ト
ンネルの内壁内側に、ガイドレールをトンネルの内壁に
沿って周方向に配設し、このガイドレールに、搬送台車
をトンネルの内壁に沿って移動自在に設け、この搬送台
車によって格子状鉄筋を前記支保工の所定の位置まで搬
送するようにしたので、大断面のトンネルでもその内壁
面に組み付ける鉄筋を容易かつ迅速にしかも安全に搬送
することができるとともに、工期の短縮化を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトンネル施工方法の一実施例を説明す
るもので、トンネルの左側上四半分を掘削した状態を示
す断面図である。
【図2】同、トンネルの左側下四半分を掘削した状態を
示す断面図である。
【図3】同、トンネルの右側上四半分を掘削した状態を
示す断面図である。
【図4】同、トンネルの右側下四半分を掘削した状態を
示す断面図である。
【図5】同、中壁を残した状態を示す断面図である。
【図6】同、トンネルの掘削が終了した状態を示す断面
図である。
【図7】同、トンネルの内壁に覆工用の格子状鉄筋を配
筋した状態を示す断面図である。
【図8】インバート部に配設するストッパ筋を示す斜視
図である。
【図9】鉄筋搬送装置を示す正面図である。
【図10】同側面図である。
【符号の説明】
1 トンネル断面の上側の一方の四半分 4 中壁 7 トンネル断面の下側の一方の四半分 10 インバート部 12 トンネル断面の上側の他方の四半分 15 トンネル断面の下側の他方の四半分 18 止水用シート 21,31 格子状鉄筋 22 ストッパ筋 28 支保工 30 鉄筋搬送装置 33 ガイドレール 34 搬送台車
フロントページの続き (72)発明者 榊 東亜夫 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 前川 周治 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 稲川 雪久 岐阜県本巣郡真正町十四条144番地 岐阜 工業株式会社内 (72)発明者 山崎 徹 岐阜県本巣郡真正町十四条144番地 岐阜 工業株式会社内 (72)発明者 甲斐 敏雄 福岡県北九州市小倉北区東港2丁目1番18 号 住倉鋼材株式会社内 (72)発明者 市野 邦夫 福岡県北九州市小倉北区東港2丁目1番18 号 住倉鋼材株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大断面トンネルを施工するトンネル施工
    方法であって、トンネルの断面を上下左右に四分割して
    掘削するに際し、まず、トンネル断面の上側の一方の四
    半分を掘削した後、その直下の下側の四半分を掘削し、
    次いで、上側の他の四半分を掘削した後、その直下の下
    側の四半分を掘削する際に、トンネル断面空間を左右に
    分割する中壁を残して掘削し、次いで、この中壁を撤去
    した後に、床版となるインバート部を施工し、その後、
    インバート部より上方のトンネル内壁を覆工することを
    特徴とするトンネル施工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のトンネル施工方法におい
    て、インバート部およびトンネル内壁の覆工が鉄筋コン
    クリートで施工されていることを特徴とするトンネル施
    工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のトンネル施工方
    法において、トンネル内壁を覆工するに際し、トンネル
    内壁に沿って止水用のシートを施工した後、鉄筋組付用
    の支保工をトンネル内壁に沿って構築し、その後、該支
    保工に、鉄筋を格子状に組んだ格子状鉄筋を組み付け、
    コンクリートを打設することを特徴とするトンネル施工
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のトンネル施工方法におい
    て、支保工の所定位置に格子状鉄筋を搬送するに際し、
    トンネルの内壁内側に、ガイドレールをトンネルの内壁
    に沿って周方向に配設し、このガイドレールに、搬送台
    車をトンネルの内壁に沿って移動自在に設け、この搬送
    台車によって格子状鉄筋を前記支保工の所定の位置まで
    搬送することを特徴とするトンネル施工方法。
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