JPH0712683A - 差動制限装置の試験装置及び試験方法 - Google Patents

差動制限装置の試験装置及び試験方法

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JPH0712683A
JPH0712683A JP5177255A JP17725593A JPH0712683A JP H0712683 A JPH0712683 A JP H0712683A JP 5177255 A JP5177255 A JP 5177255A JP 17725593 A JP17725593 A JP 17725593A JP H0712683 A JPH0712683 A JP H0712683A
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JP
Japan
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differential
differential limiting
input shaft
output shafts
torque
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JP5177255A
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English (en)
Inventor
Zenta Togawa
善太 戸川
Yoshihiko Oda
嘉彦 小田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動制限装置を、実際の走行状態をモデル化
した作動状態を含む種々の作動状態で正確に評価できる
試験装置と試験方法を提供する。 【構成】 差動制限装置50は電磁式の差動制限機構を有
し、この差動制限装置50を試験する試験装置1 におい
て、差動制限装置50の入力軸51、1 対の出力軸53,54 に
夫々接続された第1,第2,第3 軸20,30,40には、夫々、ト
ルクセンサ21,31,41、駆動力吸収装置22,32,42、駆動モ
ーター25,35,45に連結されたギヤボックス24,34,44、エ
ンコーダ26,36,46が付設され、制御装置10により、各機
器が制御されるとともに、検出信号が蓄積され、ディス
プレイ7 、プリンタ8 、プロッター9 等に出力される。
油圧供給系( 符号12〜19の構成) は、試験に先行して差
動制限装置50をフラッシングする為のものである。この
試験装置1 により、差動制限機構の性能を評価する種々
のデータを採ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、差動制限装置の試験装
置及びその試験方法に関し、特に、制御信号により1対
の出力軸間の差動制限力を制御可能な差動制限手段を備
えた差動制限装置を試験する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の差動装置としては、FR型
車両の左右後輪の車軸間に介設された差動装置、FF型
車両の左右の前輪の車軸間に介設された差動装置、4輪
駆動型車両におけるトランスファー装置に設けられた差
動装置、等種々の差動装置が用いられている。従来の通
常の差動装置は、ギヤ機構を主体とする構成のものであ
り、この種の差動装置の耐久性や伝達特性を試験する試
験装置として、例えば、実公平4−43800号公報に
は、差動装置の入力軸を動力吸収装置を介して回転駆動
機に連結し、一方の出力軸を固定し、他方の出力軸を動
力吸収装置を介して回転駆動機に連結し、実車に近い状
態で、差動装置の性能を試験し得る差動装置の噛合試験
装置が記載されている。
【0003】一方、特開平2−179440号公報に
は、差動装置の入力軸にギヤボックスを介して回転駆動
機を連結し、左右の出力軸の一方に、変速機構を介して
モータを連結し、その変速機構をギヤボックスに連動連
結し、また、出力軸の他方に連動連結した変速機構をギ
ヤボックスに連動連結してなる回転特性試験装置が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記差動装
置は、差動機能を有するのみで、差動制限機能を備えた
ものではないが、最近では、差動装置を含む差動制限装
置として、制御信号により制御可能な電磁式パイロット
多板クラッチによりメイン多板クラッチを制御するよう
にした差動制限機構や油圧式差動制限機構からなる差動
制限手段により、1対の出力軸間の差動を制限するよう
に構成した差動制限装置も実用化されている。この種の
差動制限装置においても、差動機能、差動制限機能を十
分に試験する必要があるが、従来では、差動制限装置の
性能(伝達特性、差動制限特性、差動制限力解除特性、
振動特性、摩擦特性、等々)を試験する技術は何ら提案
されていないのが実情である。本発明の目的は、差動制
限装置の差動制限手段の性能を、実際の走行状態をモデ
ル化した作動状態を含む種々の作動状態において正確に
評価できる試験装置と試験方法と提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の差動制限装置
の試験装置は、入力軸と、その入力軸に連動連結された
1対の出力軸と、制御信号により両出力軸間の差動制限
力を制御可能な差動制限手段とを備えた差動制限装置を
試験する試験装置であって、前記入力軸と両出力軸を夫
々回転駆動可能な回転駆動手段と、前記入力軸と両出力
軸の回転状態を夫々検出する検出手段と、前記差動制限
手段に制御信号を出力するとともに、前記回転駆動手段
の駆動に関する情報と前記検出手段の検出情報とに基い
て、前記差動制限手段の性能を評価する為のデータを採
る制御手段とを備えたものである。
【0006】ここで、前記入力軸と両出力軸の1つにブ
レーキ手段を、他の1つにクラッチ手段を、残りの1つ
に減速手段を、夫々設けた構成(請求項1に従属の請求
項2)、前記入力軸にクラッチ手段を設けた構成(請求
項2に従属の請求項3)、前記入力軸にブレーキ手段を
設けた構成(請求項2に従属の請求項4)、前記入力軸
に減速手段を設けた構成(請求項2に従属の請求項
5)、前記入力軸と両出力軸の各々に、各軸に作用する
駆動力を吸収可能な駆動力吸収手段を設けた構成(請求
項1に従属の請求項6)、等の態様にも構成できる。
【0007】請求項7の差動制限装置の試験装置は、入
力軸と、その入力軸に連動連結された1対の出力軸と、
制御信号により両出力軸間の差動制限力を制御可能な差
動制限手段とを備えた差動制限装置を試験する試験装置
であって、前記入力軸を回転駆動可能な回転駆動手段
と、前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検出する検
出手段と、前記差動制限手段に制御信号を出力するとと
もに、前記回転駆動手段の駆動に関する情報と前記検出
手段の検出情報とに基いて、前記差動制限手段の性能を
評価する為のデータを採る制御手段とを備えたものであ
る。ここで、前記入力軸に減速手段を設けた構成(請求
項7に従属の請求項8)、前記両出力軸の1つにブレー
キ手段を、他の1つにクラッチ手段を、夫々設けた構成
(請求項7に従属の請求項9)、等の態様にも構成でき
る。
【0008】請求項10の差動制限装置の試験装置は、
入力軸と、その入力軸に連動連結された1対の出力軸
と、制御信号により両出力軸間の差動制限力を制御可能
な差動制限手段とを備えた差動制限装置を試験する試験
装置であって、前記出力軸の1つを回転駆動可能な回転
駆動手段と、前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検
出する検出手段と、前記差動制限手段に制御信号を出力
するとともに、前記回転駆動手段の駆動に関する情報と
前記検出手段の検出情報とに基いて、前記差動制限手段
の性能を評価する為のデータを採る制御手段とを備えた
ものである。
【0009】ここで、前記入力軸にブレーキ手段を設
け、前記出力軸の他の1つにクラッチ手段を設けた構成
(請求項10に従属の請求項11)、前記入力軸にクラ
ッチ手段を設け、前記出力軸の残りの1つにブレーキ手
段を設けた構成(請求項10に従属の請求項12)、等
の態様にも構成できる。
【0010】請求項13の差動制限装置の試験装置は、
入力軸と、その入力軸に連動連結された1対の出力軸
と、制御信号により両出力軸間の差動制限力を制御可能
な差動制限手段とを備えた差動制限装置を試験する試験
装置であって、前記入力軸を回転駆動可能な回転駆動手
段と、前記両出力軸の駆動力を夫々吸収可能な駆動力吸
収手段と、前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検出
する検出手段と、前記差動制限手段と回転駆動手段と駆
動力吸収手段を制御する制御手段であって、前記回転駆
動手段の駆動に関する情報と、前記駆動力吸収手段にお
ける駆動力吸収に関する情報と、前記検出手段からの検
出情報とを求める制御手段とを備えたものである。
【0011】ここで、前記各検出手段が、回転速度を検
出する回転速度検出手段と、トルクを検出するトルク検
出手段とからなる構成(請求項13に従属の請求項1
4)、前記各駆動力吸収手段が、前記制御手段からの制
御信号により駆動力吸収性能を変更可能に構成された構
成(請求項14に従属の請求項15)、等の態様にも構
成できる。
【0012】請求項16の差動制限装置の試験方法は、
入力軸と、その入力軸に連動連結された1対の出力軸
と、制御信号により両出力軸間の差動制限力を制御可能
な差動制限手段とを備えた差動制限装置を試験する試験
方法であって、前記差動制限装置が搭載される車両の走
行状態における入力軸及び/又は両出力軸の挙動をモデ
ル化した挙動を入力軸及び/又は両出力軸に発生させ、
前記差動制限手段に制御信号を入力し、その際の入力軸
及び/又は両出力軸の挙動に基いて、差動制限手段の性
能を評価する方法である。
【0013】ここで、前記差動制限装置内にオイルを供
給して洗浄してから、前記性能評価を実行する構成(請
求項16に従属の請求項17)、前記出力軸の一方を回
転駆動するとともに、出力軸の他方を固定状態にして、
差動制限手段の差動制限トルクを測定する構成(請求項
16に従属の請求項18)、前記入力軸を回転駆動する
とともに、出力軸の1つを固定状態にして、差動制限手
段の差動制限トルクを測定する構成(請求項16に従属
の請求項19)、等の態様にも構成できる。
【0014】また、前記両出力軸に差動回転を付与した
状態において、差動制限手段の差動制限トルクを測定す
る構成(請求項16に従属の請求項20)、前記出力軸
の一方を固定し、出力軸の他方を回転駆動することによ
り、両出力軸に差動回転を付与する構成(請求項20に
従属の請求項21)、前記入力軸を定速回転させ、両出
力軸を回転させながら、前記差動制限トルクを測定する
構成(請求項20に従属の請求項22)、等の態様にも
構成できる。
【0015】また、前記入力軸を変化する回転速度で回
転させ、両出力軸を回転させながら、前記差動制限トル
クを測定する構成(請求項20に従属の請求項23)、
前記入力軸を回転駆動し、両出力軸に負荷をかけて入力
軸にトルクを作用させ、両出力軸に差動回転を付与しな
い状態において、両出力軸のトルクを測定する構成(請
求項16に従属の請求項24)、等の態様にも構成でき
る。
【0016】また、前記入力軸及び出力軸の一方を固定
した状態において、出力軸の他方を回転させ、前記入力
軸及び/又は出力軸の固定を解除してから他方の出力軸
のトルクが零になるまでの時間とトルク変化とに基い
て、差動制限手段の応答性を評価する構成(請求項16
に従属の請求項25)、前記入力軸を回転駆動するとと
もに、両出力軸に差動回転を付与した状態において、両
出力軸の回転数差を検出し、その回転数差に基いて差動
制限手段の応答性を評価する構成(請求項16に従属の
請求項26)、等の態様にも構成できる。
【0017】また、前記差動制限手段への制御信号を断
続させつつ、差動制御手段の振動を検出し、その検出し
た振動のデータに基いて差動制限手段の振動特性を評価
する構成(請求項16に従属の請求項27)、前記入力
軸に付加するトルクを変動させつつ、差動制御手段の振
動を検出し、その検出した振動のデータに基いて差動制
限手段の振動特性を評価する構成(請求項16に従属の
請求項28)、前記入力軸にトルクを付加した状態にお
いて、差動制限装置内のオイルの油温を検出し、その検
出した油温の変化率を用いて差動制限装置の耐久性を評
価する構成(請求項16に従属の請求項29)、等の態
様にも構成できる。
【0018】
【発明の作用及び効果】請求項1の差動制限装置の試験
装置においては、入力軸と両出力軸とを回転駆動手段に
より夫々回転駆動可能であり、各軸の回転状態を検出手
段で検出可能であり、制御手段により、差動制限手段に
制御信号を出力し、回転駆動手段の駆動に関する情報と
検出手段の検出情報とに基いて差動制限手段の性能を評
価する。従って、差動制限装置を、車両に搭載した場合
の作動状態と同様の作動状態を含む種々の作動状態に作
動させて差動制限手段の性能を評価することができる。
【0019】請求項2の装置においては、既存の差動装
置用試験装置の入力軸と両出力軸の1つにブレーキ手段
を、他の1つにクラッチ手段を、残りの1つに減速手段
を付加することで、既存の差動装置用試験装置を、差動
制限装置の試験装置に転用することができる。請求項3
の装置においては、入力軸にクラッチ手段を設けるた
め、モーターや自動変速機に連動連結された差動制限装
置を試験する場合等において、クラッチ手段をOFFに
すれば、モーターや自動変速機の負荷の影響を排除でき
る。請求項4の装置においては、入力軸にブレーキ手段
を設け、そのブレーキ手段で入力軸をロック状態にすれ
ば、1対の出力軸の一方を回転駆動した場合に、両出力
軸は相互に逆方向に回転するため、大きな差動回転を発
生させ、差動制限手段の応答性や耐久性を検査しやすく
なる。
【0020】請求項5の装置においては、入力軸に減速
手段を設けるため、入力軸を回転駆動することにより、
車両に搭載した場合と同様に差動制限手段の性能を試験
できるし、入力軸を小型の回転駆動手段で駆動できる。
請求項6の装置においては、入力軸と両出力軸の各々
に、駆動力吸収手段を設けるため、各軸の駆動力吸収装
置の駆動力吸収度合いを種々変化させることで、差動制
限装置を種々の作動モードで作動させることができる。
【0021】請求項7の差動制限装置の試験装置におい
ては、入力軸にだけ回転駆動手段を設ける点で、請求項
1と異なるのみであるので、請求項1とほぼ同様に、差
動制限装置を、車両に搭載した場合の作動状態と同様の
作動状態に作動させて、差動制限手段の性能を評価する
ことができる。請求項8の装置においては、入力軸に減
速手段を設けるため、請求項5と同様の作用・効果が得
られる。請求項9の装置においては、両出力軸に夫々設
けるブレーキ手段とクラッチ手段を介して、差動制限装
置を車両に搭載したときの作動状態と同様の作動状態
で、差動制限手段の性能(トルク値、応答性等)を試験
することができる。
【0022】請求項10の差動制限装置の試験装置にお
いては、出力軸の1つにだけ回転駆動手段を設ける点
で、請求項1と異なるのみであるので、請求項1とほぼ
同様に、差動制限装置を、車両に搭載した場合の作動状
態と同様の作動状態に作動させて、差動制限手段の性能
を試験することができる。請求項11の装置において
は、入力軸をブレーキ手段で固定し、一方の出力軸を回
転駆動し、他方の出力軸をフリーにすると、両出力軸
は、相互に逆転するため、回転駆動手段の回転速度を高
めなくとも、差動制限手段の差動回転を高めることがで
きるから、差動制限手段の応答性や耐久性の評価が容易
になる。請求項12の装置においては、一方の出力軸を
回転駆動し、他方の出力軸をブレーキ手段で固定し、入
力軸をフリーにすることで、比較的小さな回転駆動力
で、差動制限手段のロックトルクや差動制限特性の評価
が可能になる。
【0023】請求項13の差動制限装置の試験装置にお
いては、入力軸を回転駆動手段により回転駆動でき、両
出力軸の駆動力を駆動力吸収手段により吸収でき、各軸
の検出手段により各軸の回転状態を検出できる。回転駆
動手段と駆動力吸収手段とを制御する制御手段により、
回転駆動手段の駆動に関する情報と、駆動力吸収手段に
おける駆動力吸収に関する情報と、検出手段からの検出
情報を求めることができるため、入力軸へ入力する回転
駆動力と、各出力軸から駆動力吸収手段へ吸収する駆動
力とを種々変動させた種々の作動モードであって、差動
制限装置を車両に搭載した場合における種々の作動モー
ドと同様の作動モードで作動させて、その各作動状態に
おける回転駆動手段の駆動に関する情報と、駆動力吸収
手段における駆動力吸収に関する情報と、検出手段から
の検出情報を求めることができ、これらの情報に基い
て、差動制限手段の種々の性能を評価することができ
る。
【0024】請求項14の装置においては、各検出手段
が回転速度検出手段とトルク検出手段とからなるため、
各検出手段により、各軸の回転速度とトルクを検出でき
る。請求項15の装置においては、各駆動力吸収手段
が、制御信号により駆動力吸収性能を0〜100%の範
囲に亙って変更可能である。前記0%は駆動力吸収零、
100%は駆動力の全部を吸収する(ロック状態)状態
を示す。このような駆動力吸収手段を用いることによ
り、請求項13の作用・効果が一層増強されることにな
る。
【0025】請求項16の差動制限装置の試験方法にお
いては、入力軸と1対の出力軸と、制御信号により両出
力軸間の差動制限力を制御可能な差動制限手段とを備え
た差動制限装置を試験する際に、差動制限装置が搭載さ
れる車両の走行状態における入力軸及び/又は両出力軸
の挙動をモデル化した挙動を入力軸及び/又は両出力軸
に発生させ、差動制限手段に制御信号を入力し、その際
の入力軸及び/又は両出力軸の挙動に基いて差動制限手
段の性能を評価するため、差動制限装置を車両に搭載し
た場合と同等の性能評価を行うことができる。
【0026】請求項17の方法においては、差動制限装
置内をオイルで洗浄してから性能試験を行うため、金属
粉や異物の影響を受けずに、正確に性能を試験できる。
請求項18の方法においては、一方の出力軸を回転駆動
し、また、他方の出力軸を固定して差動制限トルクを測
定するため、駆動トルク又は駆動反力トルクを検出する
ことにより、簡単に差動制限手段の差動制限トルクを測
定できるし、駆動トルクも小さくて済む。請求項19の
方法においては、入力軸を回転駆動し、出力軸の1つを
固定状態にして、差動制限トルクを測定するため、差動
制限装置を、車両に搭載した場合と同様に作用させて、
差動制限トルクを測定できる。
【0027】請求項20の方法においては、両出力軸に
差動回転を付与した状態で測定するため、実車において
差動を制限する状態をモデル化して性能を評価できる。
請求項21の方法においては、他方の出力軸を回転駆動
するだけで、差動状態をモデル化できる。請求項22の
方法においては、車両の定常走行状態をモデル化して差
動制限トルクを測定できる。請求項23の方法において
は、車両の加減速状態をモデル化して差動制限トルクを
測定できる。
【0028】請求項24の方法においては、入力軸を回
転駆動し、両出力軸に負荷をかけて入力軸にトルクを作
用させ、両出力軸に差動回転を付与しない状態におい
て、両出力軸のトルクを測定することにより、駆動力の
増加状態をモデル化して差動制限手段の性能を評価でき
る。請求項25の方法においては、入力軸及び出力軸の
一方を固定した状態において、出力軸の他方を回転さ
せ、入力軸及び/又は出力軸の固定を解除してから他方
の出力軸のトルクが零になるまでの時間とトルク変化と
に基いて、差動制限手段の応答性を評価することで、簡
単に応答性を評価することができる。
【0029】請求項26の方法においては、両出力軸の
回転数差を検出し、その回転数差に基いて差動制限手段
の応答性を評価するにより、簡単に応答性を評価するこ
とができる。請求項27の方法においては、差動制限手
段への制御信号を断続させつつ、差動制限手段の振動を
検出し、その検出した振動のデータに基いて差動制限手
段の振動特性を評価することで、差動制限手段をON/
OFFするときの振動特性を簡単に評価できる。
【0030】請求項28の方法においては、入力軸に付
加するトルクを変動させつつ、差動制限手段の振動を検
出し、その検出した振動のデータに基いて差動制限手段
の振動特性を評価することで、駆動トルク変動時の差動
制限手段の振動特性を簡単に評価できる。請求項29の
方法においては、差動制限装置内のオイルの油温の変化
率を検出し、その油温の変化率を用いて差動制限装置の
耐久性を簡単に評価することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。本実施例は、自動車の差動制限装置であっ
て、差動制限力を電気的に制御可能な差動制限機構( 通
称、EMCDという)を組み込んだ差動装置からなる差動制
限装置を試験する為の試験装置に本発明を適用した場合
の一例である。最初に、この差動制限装置の試験装置1
の全体構成について説明する。図1に示すように、差動
制限装置50は、その前端側へ前後方向向きに延びる入
力軸51と左右1対の出力軸53,54とを有し、入力
軸51のコンパニオンフランジ52には、第1軸20の
フランジ27が連結され、左側の出力軸53には、第2
軸30が連結され、右側の出力軸54には、第3軸40
が連結されている。
【0032】前記第1軸20には、差動制限装置50側
から順に、その軸に作用するトルクを検出するトルクセ
ンサ21と、その軸に作用する駆動力を可変に吸収可能
な駆動力吸収装置22と、電磁クラッチ23と、ギヤボ
ックス24と、その軸の回転速度を検出するエンコーダ
26とが図示のように設けられ、ギヤボックス24に
は、直流モーターからなる駆動モーター25が連結され
ている。前記駆動力吸収装置22は、例えば、直流発電
機と、発電電力を吸収する電気抵抗とからなり、その駆
動力吸収比率を0〜100%の範囲に亙って制御可能に
構成され、駆動力吸収比率が0%のときは駆動力吸収が
零で、第1軸20に抵抗が作用せず、また、駆動力吸収
比率が100%のときは第1軸20に作用する駆動力の
全部を吸収し且つ第1軸20をロック状態にするように
構成してある。また、駆動モータ25からの回転駆動力
は、ギヤボックス24で減速して第1軸20に伝達され
る。
【0033】前記第2軸30には、第1軸20と同様
に、差動制限装置50側から順に、トルクセンサ31
と、駆動力吸収装置32と、電磁クラッチ33と、駆動
モーター35に連結されたギヤボックス34と、エンコ
ーダ36とが設けられている。前記第3軸40には、第
1軸20と同様に、差動制限装置50側から順に、トル
クセンサ41と、駆動力吸収装置42と、電磁クラッチ
43と、駆動モーター45に連結されたギヤボックス4
4 と、エンコーダ46とが設けられている。
【0034】前記の構成に加えて、制御制御装置10
と、CRTディスプレイ7と、プリンタ8と、プロッタ
ー9とが設けられ、制御装置10により、差動制限装置
50の差動制限機構のコイル55と、駆動力吸収装置2
2,32,42と、電磁クラッチ23,33,43と、
駆動モーター25,35,45を制御するように構成し
てあり、また、トルクセンサ21,31,41からの検
出信号と、エンコーダ26,36,46からの検出信号
が制御装置10に供給される。更に、後述のように、差
動制限装置50をフラッシングする為にオイル供給系
(符号12〜19の構成)が図示のように接続される場
合には、制御装置10により、ポンプ駆動用モーター1
3と、電磁切換弁16とが制御される。また、後述の振
動センサと油温度センサを設ける場合には、これらセン
サからの検出信号も制御装置10に入力される。
【0035】前記制御装置10は、種々の検出信号をA
/D変換するAD変換器、入力出力軸インターフェイ
ス、CPUとROMとRAMとを含むマイクロコンピュ
ータ、駆動力吸収装置22,32,42の為の駆動回
路、電磁クラッチ23,33,43の為の駆動回路、駆
動モーター25,35,45の為の駆動回路、ディスプ
レイコントローラ、プリンタコントローラ、プロッター
コントローラ等で構成されている。
【0036】前記オイル供給系を接続した場合における
オイル供給系について説明すると、オイルタンク17か
ら差動制限装置50に延びる油圧供給管18,14に
は、フィルタ19と、ポンプ12とが介設され、また、
差動制限装置50からオイルタンク17に延びる油圧排
出管15には、電磁方向切換弁16と、フィルタ19と
が介設され、電磁方向切換弁16を開位置に保持してポ
ンプ12を駆動することにより、オイルタンク17と差
動制限装置50とに亙ってオイルを循環させることがで
き、また、差動制限装置50内にオイルを供給後、電磁
方向切換弁16を閉位置に保持することにより、差動制
限装置50内にオイルを所定レベルまで充填した状態に
することができる。
【0037】前記制御装置10のマイクロコンピュータ
のROMには、差動制限機構のコイル55と、駆動力吸
収装置22,32,42と、電磁クラッチ23,33,
43と、駆動モータ25,35,45と、モーター13
と、切換弁16等を制御する一般的な制御プログラムに
加えて、後述する種々の制御の制御プログラムが予め入
力格納してあり、マイクロコンピュータのRAMには、
それら制御演算に必要な種々のメモリ類が設けられてい
る。次に、前記差動制限装置50の構成について簡単に
説明する。図2に示すように、この差動制限装置50
は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構からなる差動機構
に電磁式の差動制限機構(一般に、EMCDという)を組み
込み、差動制限機構により、左右の出力軸53,54間
に差動制限トルクを付加し得るように構成したものであ
る。
【0038】即ち、ケーシング56に支持された入力軸
51の先端のドライブピニオン57が、デフケース58
に固定されたリングギヤ59に噛合され、遊星歯車機構
は、デフケース58に形成されたリングギヤ60と、ピ
ニオンギヤ61と、サンギヤ62と、プラネタリキャリ
ア63とを備え、サンギヤ62 には、左後輪用の出力
軸53が固定され、プラネタリキャリア62には、右後
輪用の出力軸54が固定される。前記デフケース58と
サンギヤ62間には、左右の出力軸53,54間の差動
制限トルクを制御する多板式のメインクラッチ64が設
けられ、デフケース58とプラネタリキャリア63間に
は、メインクラッチ64の接続状態を制御する電磁式の
パイロットクラッチ65が設けられている。
【0039】前記電磁式のパイロットクラッチ65は、
アマチュア66と、多板式のクラッチをなすクラッチプ
レート(デフケース58に噛合している)及びクラッチ
ディスク(プラネタリキャリア63に噛合している)
と、カム67と、コイル55と磁路形成部材69とから
なる電磁石とを備え、前記リング状のカム67の係合部
と、このカム67に対向するプラネタリキャリア63の
係合部間には複数の鋼球68が装着され、コイル55に
通電してパイロットクラッチ65に磁力が作用すると、
デフケース58の回転力によりカム67が回転し、その
カム67の回転力により複数の鋼球68と傾斜状の係合
部の倍力機構を介して、プラネタリキャリア63を左方
へ押付ける押付け力が発生し、その押付け力に応じてメ
インクラッチ64が接続状態となる、つまり、メインク
ラッチ64の差動制限トルクは、コイル55へ供給され
る電流の大きさに比例するように構成してある。
【0040】この差動制限装置50の差動制限作用につ
いて説明する。この差動制限装置50が搭載された車両
が定常走行する場合、駆動トルクは、デフケース58か
らピニオンギヤ61とピニオン軸70に伝達し、その駆
動トルクの1/2 は、サンギヤ62から左側の出力軸53
に伝達され、また、駆動トルクの残りの1/2 は、プラネ
タリキャリア63から右側の出力軸54に伝達される。
【0041】左側出力軸53の負荷が右側出力軸54の
負荷より小さい場合、パイロットクラッチ65が駆動さ
れてメインクラッチ64が作動すると、サンギヤ62に
作用する駆動トクルの一部が、メインクラッチ64のク
ラッチディスクからクラッチプレートに伝達され、その
駆動トルクがプラネタリキャリア63を介して右側出力
軸54に伝達される。その結果、左側出力軸53の駆動
トルクは減少し、右側出力軸54の駆動トルクは増加す
ることになる。
【0042】右側出力軸54の負荷が左側出力軸53の
負荷より小さい場合、パイロットクラッチ65が駆動さ
れてメインクラッチ64が作動すると、プラネタリキャ
リア63から駆動トルクの一部が、メインクラッチ64
のクラッチプレートを経てクラッチディスクに伝達さ
れ、そのクラッチトルクがサンギヤ62を介して左側出
力軸53に伝達される。その結果、右側出力軸54の駆
動トルクは減少し、左側出力軸53の駆動トルクが増加
することになる。
【0043】次に、前記差動制限装置50を試験する試
験装置と試験方法に相当する種々の制御であって制御装
置10により実行される制御について説明する。尚、フ
ローチャート中、符号Si(i=10,11,・・・)
は各ステップを示す。 1〕 差動制限装置10の試験に先行して差動制限装置
50の内部を洗浄するフラッシングに関する2通りの制
御について、図3、図4に基いて説明する。図3におい
て、最初にS10において、オイル供給系(符号12〜
19の構成部品)の組付けが、作業者の手作業にて実行
されて、差動制限装置50にオイル供給が可能になる
と、S11〜S17の制御が制御装置10により実行さ
れる。
【0044】最初に、切換弁16を閉じ、ポンプ12を
駆動し、タイマTがスタートされ(S11〜S13)、
次に、S14において、第1軸20を駆動する為にモー
タ25を駆動し、クラッチ23をONとし、クラッチ3
3,43をOFFとする制御が実行される。次に、タイ
マTの計時時間Tが所定時間T0以上か否かの判定(S
15)を介して、所定時間T0の間モーター25が駆動
され、所定時間経過後に、モーター25とクラッチ23
がOFFとされ(S16)、次に、S17においてオイ
ル交換が実行される。
【0045】但し、このオイル交換の場合、作業者によ
り、差動制限装置50内の鉄粉や異物の混入したオイル
をドレンポート9から排出後、ドレンポート9を閉じ、
オイルタンク17内の新しいオイルを差動制限装置50
内にポンプ12を介して所定レベルまで充填することに
より、オイルが交換される。その後、オイル供給系が取
り外され、オイル供給ポート8とドレンポート9が閉じ
られると、差動制限装置50の洗浄が終了する。このよ
うに、差動制限装置50をオイルでフラッシングするこ
とにより、差動制限装置50内の鉄粉や異物を確実に除
去し、鉄粉や異物により差動制限装置50の性能に悪影
響がでるのを防止することができる。
【0046】図4は、オイルを循環させつつフラッシン
グする制御を示すもので、オイル供給系の組付け(S2
0)を前記同様に実行後、最初に、切換弁16を開き、
ポンプ12を駆動し、タイマTがスタートされる(S2
1〜S23)。次に、前記と同様に、クラッチ23をO
N、クラッチ33,43をOFFとし、タイマTに設定
した所定時間T0の間、モーター25を駆動し、その後
モーター25とクラッチ23をOFFとする制御が実行
され(S24〜S26)、その後、差動制限装置50内
にオイルを充填状態にしたまま、オイル供給系が取り外
される(S27)。このように、オイルを循環させつ
つ、フラッシングすることで、差動制限装置50内の鉄
粉や異物を確実に除去することができる。尚、以下に説
明する制御は、差動制限装置5内に所定レベルまでオイ
ルを充填してからオイル供給系を取り外した状態におい
て実行される制御である。
【0047】2〕 差動制限装置50のコイル55のコ
イル電流iと、入力軸51の回転数(回転速度)Nと、
入出力軸51,53,54のトルク配分の関係を試験す
る制御について説明する。図5に示すように、最初に、
駆動力吸収装置32をロック状態(100%駆動力吸
収)に設定し(S30)、次にクラッチ23をON、ク
ラッチ33,43をOFFとし、且つモーター25を比
較的低い回転数で駆動させ(S31)、次にエンコーダ
26の検出信号から第1軸20の回転数Nが検出され
(S32)、次にコイル55のコイル電流iが、所定の
マップと回転数Nとに基いて設定されて出力される(S
33)。
【0048】次に、トルクセンサ21,31,41より
トルクが検出され(S34)、次に検出したトルク値に
基いて第2,第3軸30,40のトルク配分が演算さ
れ、次に、第1軸20の回転数Nが所定値N0以上か否
か判定して、 No のときには、S37においてモーター
25の回転数を所定量だけ増加させてから、S32以降
が繰り返され、以上の制御を繰り返し実行していって、
データをメモリに蓄積し、第1軸20の回転数Nが所定
値N0以上になると、S38において、蓄積したデータ
(モータ25の回転数、第1軸の回転数N、コイル電流
i、検出トルク、トルク配分等のデータ)がディスプレ
イ7に表示出力されるとともにプリンタ8によりプリン
トアウトされ、この試験の制御が終了する。以上のよう
にして得たモーター25の回転数、第1軸の回転数N、
コイル電流i、検出トルク、トルク配分のデータを解析
(制御装置10による自動解析、又は作業者による手動
解析)して、差動制限装置50の性能を評価できる。
【0049】3〕 差動制限装置50の差動回転数とロ
ックトルクの関係を調べる為に、モーター25を一定回
転数で駆動し、第2軸30に作用する負荷を変え、第
2,第3軸30,40間の差動回転数を変えながら行う
制御について説明する。図6に示すように、最初に、次
にクラッチ23をON、クラッチ33,43をOFFと
し、且つモーター25を一定の回転数で駆動させ(S4
0)、次に駆動力吸収装置32を低い吸収率で作動させ
(S41)、次にエンコーダ31,41の検出信号から
第2,第3軸30,40の回転数が検出され(S4
2)、次に第2,第3軸30,40の回転数差ΔNが演
算され(S43)、次に、所定のマップによりコイル電
流iを設定して出力され(S44)、次にトルクセンサ
21,31,41の検出信号からトルクが検出され(S
45)、第2,第3軸30,40のトルク配分が演算さ
れる(S46)。
【0050】次に、S47において、第2,第3軸3
0,40の回転数差ΔNが所定値C以上か否かの判定が
なされ、ΔN<Cのときには、S48において駆動力吸
収装置32の吸収率をアップしてから、S42以降が繰
り返し実行されてデータがメモリに蓄積され、ΔN≧C
になると、S49において、蓄積したデータ(回転数差
ΔN、検出トルク、トルク配分、コイル電流i等のデー
タ)が、ディスプレイ7に表示出力されるとともにプリ
ンタ8によりプリントアウトされ、この試験の制御が終
了する。以上のようにして得たデータを用いて、図7に
示すように、第2,第3軸30,40の差動回転数ΔN
と、差動制限トルク(フリー〜ロックまでの差動制限ト
ルク)の関係を評価することができる。
【0051】4〕 差動制限装置50の差動回転数とロ
ックトルクの関係を調べる為に、モーター25を回転数
を変えつつ駆動し、第2軸30に負荷を作用させ、第
2,第3軸30,40間の差動回転数を変えて行う制御
について説明する。図8に示すように、最初に、次にク
ラッチ23をON、クラッチ33,43をOFFとし、
且つモーター25を比較的低い回転数で駆動させ(S5
0)、次に駆動力吸収装置32を一定の吸収率で作動さ
せ(S51)、次にエンコーダ31,41の検出信号か
ら第2,第3軸30,40の回転数が検出され(S5
2)、次に第2,第3軸30,40の回転数差ΔNが演
算され(S53)、次に、所定のマップによりコイル電
流iが設定されて出力され(S54)、次にトルクセン
サ21,31,41の検出信号からトルクが検出され
(S55)、第2,第3軸30,40のトルク配分が演
算される(S56)。
【0052】次に、S57において、第2,第3軸3
0,40の回転数差ΔNが所定値C以上か否かの判定が
なされ、ΔN<Cのときには、S58においてモーター
25の回転数を所定量増加してから、S52以降が繰り
返し実行されてデータがメモリに蓄積され、ΔN≧Cに
なると、S59において、蓄積したデータ(モーター2
5の回転数、回転数差ΔN、検出トルク、トルク配分、
コイル電流i等のデータ)が、ディスプレイ7に表示出
力されるとともにプリンタ8によりプリントアウトさ
れ、この試験の制御が終了する。以上のようにして得た
データを用いて、前記の図7に示すように、第2,第3
軸30,40の差動回転数ΔNと、差動制限トルク(フ
リー〜ロックまでの差動制限トルク)の関係(図中の特
性L1で示す)を評価することができる。
【0053】5〕 差動制限装置50を搭載した車両に
おいてエンジンブレーキを作動させたときの差動制限装
置50の特性を調べる為に、駆動力吸収装置32をロッ
ク状態とし、モーター45の回転数を変えて行う制御に
ついて説明する。図9に示すように、最初に、駆動力吸
収装置32がロック状態に設定され(S60)、次にク
ラッチ43をON、クラッチ23,33をOFFとし
て、モーター45を比較的低い回転数で作動させ(S6
1)、次にエンコーダ31,41からの検出信号に基い
て第2,第3軸30,40の回転数が検出され、かつモ
ーター45の回転数Nが演算される(S62)、次にコ
イル電流iが所定のマップに基いて設定されて出力され
(S63)、次にトルクセンサ21,31,41からの
検出信号に基いてトルクが検出され(S64)、次にそ
の検出トルクに基いて第2,第3軸30,40のトルク
配分が演算される(S65)。
【0054】次に、モーター45の回転数Nが所定値C
1以上か否かの判定がなされ、その判定の結果、N<C
1のときには、S67においてモーター45の回転数N
を所定量増加させてから、S61以降の制御が実行され
て、データがメモリに蓄積されていき、N≧C1になる
と、S68において蓄積したデータ(モーター45の回
転数、コイル電流i、トルク、トルク配分、等のデー
タ)が、ディスプレイ7に表示出力されるとともにプリ
ンタ8によりプリントアウトされ、制御が終了する。こ
うして得たデータから、エンジンブレーキ作動時の差動
制限装置50の特性を評価することができる。
【0055】6〕 差動制限装置50のロックアップト
ルクと、エンジンのスロットル開度との関係を調べる為
に、入力トルクを変えてトルク値を測定する制御につい
て説明する。図10に示すように、最初に、クラッチ2
3をON、クラッチ33,43をONとし、モーター2
5を所定の回転数、トルクで駆動させ(S70)、次に
コイル電流iを所定のマップに基いて設定して出力し
(S71)、次に駆動力吸収装置33,43を所定の吸
収率で作動させ(S72)、次にトルクセンサ21の検
出信号から第1軸20のトルクを検出し(S73)、次
に駆動力吸収装置32をフリー状態に設定し(S7
4)、次にトルクセンサ41からの検出信号に基いて第
3軸40のトルクを検出し(S75)、次に第2,第3
軸30,40のトルク配分を演算する(S76)。但
し、この場合、駆動力吸収装置32がフリーに設定して
あるため、第3軸40に入力トルクの全部が伝達され、
第3軸40のトルクがロックトルクに相当するものであ
る。
【0056】次に、S77においてコイル電流iが所定
値C2以上か否か判定され、i<C2のときには、S7
8において、駆動力吸収装置32,42の吸収率を所定
量増加してから、S71以降が繰り返し実行されてデー
タがメモリに蓄積されていき、i≧C2になると、S7
9において蓄積したデータ(第1軸20のトルク、第3
軸のトルク、トルク配分、コイル電流i等のデータ)
が、ディスプレイ7に表示出力されるとともにプリンタ
8によりプリントアウトされ、制御が終了する。こうし
て得られたデータを解析することで、図11に示すよう
な、入力トルクと差動制限装置50の差動制限トルクの
関係(図中特性L2で示す)が得られるので、それに基
いて差動制限装置50の性能を評価し、その合否を判定
することができる。
【0057】7〕 差動制限装置50のロック状態を解
除するときのロック解除特性を調べる為に行う制御につ
いて説明する。尚、この制御は入力軸51を固定した状
態で行うものである。図12に示すように、最初に、ク
ラッチ43をON、クラッチ23,33をOFFとし、
かつ駆動力吸収装置22,33をロック状態に設定し
(S80)、次にコイル電流iを所定のマップに基いて
設定して出力し(S87)、次にモーター45を十分な
トルクで駆動させ(S82)、次にトルクセンサ41か
らの検出信号に基いて第3軸40のトルクT3を検出し
(S83)、その第3軸40のトルクT3が所定値C3
以上か否か判定し(S84)、T3<C3のときには、
S83、S84を繰り返えすが、モータ45を十分なト
ルクで駆動する関係上、直ちにT3≧C3となってS8
5へ移行する。
【0058】次に、コイル電流iがOFFとされ(S8
5)、次にタイマTがスタートされ(S86)、次にト
ルクセンサ41の検出信号に基いて第3軸40のトルク
T3が検出され(S87)、次にその検出トルクT3が
略零か否か判定され(S88)、T3≧0のうちは、S
87、S88が繰り返されてデータがメモリに蓄積さ
れ、検出トルクT3が略零になると、タイマTが停止さ
れ(S89)、次に、蓄積したデータ(S87で検出し
たトルクT3、タイマTの計時時間等のデータ)がディ
スプレイ7に表示出力されるとともにプリンタ8により
プリントアウトされ、その後制御が終了する。こうして
得られたデータに基いて、図14に示す特性L3が得ら
れ、その特性3に基いて差動制限装置50の性能を評価
し、その合否が判定される。前記タイマTによる計時時
間Tから、差動制限機構がロックからロック解除される
までの時間が得られるが、このロック解除時間は、差動
制限機構の応答性を示すもので、応答時間が設定値τよ
りも長いものは不合格とされる。
【0059】8〕 差動制限装置50のロック状態を解
除するときロック解除特性を調べる為に行う制御につい
て説明する。尚、この制御は入力軸51を回転させた状
態で行うものである。図13に示すように、最初に、ク
ラッチ23をON、クラッチ33,43をOFFとし
(S100)、次に、駆動力吸収装置32を所定の吸収
率で作動させ、かつ駆動力吸収装置22,42をフリー
状態に設定し(S101)、次にコイル電流iを所定の
マップに基いて設定して出力し(S102)、次にモー
ター25を十分なトルクで駆動させ(S103)、次に
トルクセンサ31からの検出信号に基いて第2軸30の
トルクT2を検出し(S104)、その第2軸30のト
ルクT2が所定値C2以上か否か判定し(S105)、
T2<C2のときには、S104,S105を繰り返え
すが、モーター25を十分なトルク駆動する関係上、直
ちにT2≧C2となってS106へ移行する。
【0060】次に、コイル電流iがOFFとされ(S1
06)、次にタイマTがスタートされ(S107)、次
にトルクセンサ31の検出信号に基いて第2軸30のト
ルクT2が検出され(S108)、次にその検出トルク
T2が略零か否か判定され(S109)、T2>0のう
ちは、S108,S109が繰り返されてデータがメモ
リに蓄積され、検出トルクT2が略零になると、タイマ
Tが停止され(S110)、次に、蓄積したデータ(S
108で検出したトルクT2、タイマTの計時時間等の
データ)がディスプレイ7に表示出力されるとともにプ
リンタ8によりプリントアウトされ、その後制御が終了
する。こうして得られたデータに基いて、前記の場合と
同様に、図14に示す特性L3が得られるが、前記タイ
マTによる計時時間Tから、差動制限機構がロックから
ロック解除されるまでの時間が得られる。このロック解
除時間は、差動制限機構の応答性を示し、応答時間が設
定値τよりも長いものは不合格とされる。
【0061】9〕 差動制限装置50の騒音・振動特性
を調べる為の制御について説明する。但し、この制御の
開始に先行して、差動制限装置50のケーシング56
に、その振動を検出する振動センサ(図示略)が付設さ
れ、その検出信号が制御装置10へ入力される。尚、こ
の制御は、コイル電流を微小時間間隔でON/OFFさ
せる場合に発生するスティック/スリップの振動特性を
調べる為の制御である。図15に示すように、最初に、
クラッチ23をON、クラッチ33,43をOFFとし
(S120)、次に駆動力吸収装置32,42を異なる
吸収率(つまり、異なる負荷)で作動させ(S12
1)、次にモーター25を所定の回転数で駆動させる
(S122)。
【0062】次に、カウンタIを0にリセットし(S1
23)、次にコイル電流iを最大値に設定して出力し
(S124)、次に、振動センサからの検出信号を読込
んで振動を検出し(S125)、次にコイル電流iをO
FFとし(S126)、次に振動センサからの検出信号
を読込んで振動を検出し(S127)、次にカウンタI
を1だけインクリメントし(S128)、次にカウンタ
Iのカウント値Iが所定値C5以上か否か判定し、I<
C5のときには、S124〜S129を繰り返し実行し
てデータが蓄積され、I≧C5になると、S130にお
いて蓄積されたデータ(検出振動、経過時間等のデー
タ)がディスプレイ7に表示出力されるとともにプロッ
ター9でプリントアウトされ、次に、S131において
その表示された振動データ又はプリントアウトされた振
動データに基いて、差動制限装置50の振動特性が解析
され、その振動特性が、良品のマスタ品の差動制限装置
の振動特性よりも悪いときには不合格とされる。
【0063】10〕 差動制限装置50の騒音振動特性
を調べる為の制御について説明する。但し、この制御の
実行に先行して、差動制限装置50のケーシング56
に、その振動を検出する振動センサ(図示略)が付設さ
れ、その検出信号が制御装置10へ入力される。尚、こ
の制御は、コイル電流iが一定で、車速が増大する場合
に発生するジャダー現象の振動特性を調べる為の制御で
ある。図16に示すように、最初に、クラッチ23をO
N、クラッチ33,43をOFFとし(S140)、次
に駆動力吸収装置32,42を異なる吸収率(つまり、
異なる負荷)で作動させ(S141)、次にモーター2
5を所定の回転数で駆動させる(S142)。
【0064】次に、カウンタIを0にリセットし(S1
43)、次にコイル電流iを所定値に設定して出力し
(S144)、次に、振動センサからの検出信号を読込
んで振動を検出し(S145)、次にモーター25の回
転数を所定量アップさせ(S146)、次にカウンタI
を1だけインクリメントし(S147)、次にカウンタ
Iのカウント値Iが所定値C6以上か否か判定し(S1
48)、I<C6のときには、S145〜S148を繰
り返し実行してデータが蓄積され、I≧C6になると、
S149において蓄積されたデータ(検出振動、経過時
間等のデータ)がディスプレイ7に表示出力されるとと
もにプロッター9でプリントアウトされ、次に、S15
0においてその表示された振動データ又はプリントアウ
トされた振動データに基いて、差動制限装置50の振動
特性が解析され、その振動特性が、良品のマスタ品の差
動制限装置の振動特性よりも悪いときには不合格とされ
る。
【0065】11〕 差動制限装置50のギヤ類の噛み
合いの良否を評価する為に、差動制限装置50内のオイ
ルの油温を調べる為の制御について説明する。但し、こ
の制御に先行して、前記差動制限装置50のケーシング
56のドレンポート9に油温センサ(図示略)が装着さ
れ、その検出信号が制御装置10に供給される。図17
に示すように、最初に、クラッチ23をON、クラッチ
33,43をOFFとし(S160)、次に駆動力吸収
装置32,42を異なる吸収率(つまり、異なる負荷)
で作動させ(S161)、次にモーター25を所定の回
転数で駆動させる(S162)。
【0066】次に、カウンタIが0にリセットされ(S
163)、次にコイル電流iを所定値に設定して出力さ
れ(S164)、次に油温センサの検出信号を読み込ん
で油温が検出され(S165)、次にモーター25の回
転数を所定量アップさせ(S166)、次にカウンタI
を1だけインクリメントし(S167)、次にカウンタ
Iのカウント値Iが所定値C7以上か否か判定し(S1
68)、I<C7のときには、S165〜S168を繰
り返し実行してデータが蓄積され、I≧C7になると、
油温上昇率と、油温平衡値が演算され(S169)、次
にS170において蓄積されたデータ(油温上昇率、油
温平衡値等のデータ)がディスプレイ7に表示出力され
るとともにプロッター9でプリントアウトされ、その表
示された油温特性データ又はプリントアウトされた油温
特性データに基いて、差動制限装置50の油温上昇特性
が解析され、その油温上昇特性特性が、良品のマスタ品
の差動制限装置の油温上昇特性よりも悪いときには不合
格とされる。
【0067】次に、差動制限装置の試験装置及び試験方
法の種々の別実施例について、図18〜図30を参照し
つつ簡単に説明する。尚、以下の別実施例の差動制限装
置の試験装置は、従来の4輪駆動車のセンター差動装置
を含むトランスファ装置を試験する為の試験装置に、種
々の組合せにて、クラッチ、ブレーキ、減速機、トルク
計等を組み込んだ構成のものである。
【0068】最初に、以下の諸別実施例に係る、電磁式
の差動制限機構(EMCD)を組み込んだトランスファ
装置(以下、トランスファという)の構成について、図
18により説明する。図18に示すように、このトラン
スファ80には、4輪駆動車のエンジンと変速機からな
るパワーユニットからの駆動力を入力する入力軸81、
後輪へ駆動力を伝達する出力軸82、前輪ヘ駆動力を伝
達する出力軸83、入力軸81と出力軸82間に介設さ
れた差動機構84、入力軸81と出力軸82間の差動を
制限する電磁式の差動制限機構85(EMCD)、入力
軸81から出力軸83へ駆動力を伝達するチェーン機構
86等が設けられている。
【0069】次に、前記トランスファ80を試験する試
験装置の6つの実施例(12通りの試験装置)について
説明する。 1〕 図19に示す試験装置には、トランスファ80の
入力軸81、出力軸81、出力軸83に夫々接続される
第1軸91、第2軸92、第3軸93が設けられ、更
に、第1軸91を駆動する為のモーター1、第2軸92
を駆動する為のモーター2、第3軸93を駆動する為の
モーター3も設けられている。また、第1軸91には電
磁クラッチが介設され、第2軸92には減速機が介設さ
れ、第3軸93にはブレーキが介設され、また、第2軸
92にはその軸に作用するトルクを検出するトルク計が
付設されている。
【0070】コントローラには、クラッチと減速機とブ
レーキを夫々制御する制御プログラム、トルク計からの
検出信号からトルクを検出する検出プログラム、EMC
Dを制御する制御プログラム、等が格納されているが、
これらについての説明は省略する。尚、図中、信号線
は、その信号線を付した機器のみが作動又は駆動される
ことを示すものであり、作動又は駆動されない機器には
信号線を図示省略してあり、このことは以下の諸実施例
においても同様である。この試験装置においては、モー
ター2により第2軸92を回転駆動し、第1軸91のク
ラッチをOFFとしてフリー状態とし、第3軸93をブ
レーキにより固定し、EMCDをロック状態や非ロック
の差動制限状態にした状態で、EMCDの諸特性につい
て試験するように構成してある。
【0071】図20に示す試験装置においては、第3軸
93にトルク計を付設して反力側のトルクを検出するよ
うにした構成以外は、図19の試験装置と同様である。
図19、図20の試験装置においては、第1軸91のク
ラッチをOFFとすることにより、モーター1の慣性の
影響を排除できるためEMCDの諸特性を精度良く測定
できる。図19、図20の試験装置においては、第2軸
92から駆動トルクを入力するため、入力トルクが比較
的小さくてもよいので、電力を節減でき、また、自動変
速機とトランスファ80とを接続した状態でも試験でき
る。そして、第1軸91にクラッチを介設したので、ク
ラッチをOFF(分断)とすることにより、第1軸91
に接続されたモーター1や自動変速機の負荷抵抗の影響
なしに試験することができる。
【0072】2〕 図21に示す試験装置においては、
第1軸91にクラッチを介設し、第2軸92にブレーキ
を介設し、第3軸93に減速機を介設するとともに第3
軸93にトルク計を付設し、モーター3により第3軸9
3を回転駆動し、第1軸91のクラッチをOFFにして
フリーとし、第2軸92をブレーキにより固定し、EM
CDをロック状態や非ロックの差動制限状態にした状態
で、EMCDの諸特性について試験するように構成して
ある。図22の試験装置においては、トルク計を第2軸
92に付設して反力側のトルクを検出するようにした構
成以外は、図21の試験装置と同様である。図21、図
22の試験装置においては、第3軸93から駆動トルク
を入力するため、前記図19、図20の試験装置と同様
の作用・効果が得られる。
【0073】3〕 図23に示す試験装置においては、
第1軸91にブレーキを介設し、第3軸93にクラッチ
を介設した構成以外は、図19の試験装置と同様であ
る。この試験装置においては、第2軸92を回転駆動
し、第1軸91をブレーキにより固定し、第3軸93の
クラッチをOFFとしてフリーとし、EMCDをロック
状態や非ロックの差動制限状態にした状態で、EMCD
の諸特性について試験するように構成してある。第2軸
92にトルク計を付設し、入力側のトルクを検出するよ
うになっている。
【0074】図24に示す試験装置においては、第1軸
91にトルク計を付設して反力側のトルクを検出するよ
うにした構成以外は、図23の試験装置と同様である。
図23、図24の試験装置においては、第2軸92に対
して第3軸93が逆転して、EMCDの差動回転数が高
くなるため、EMCDのロック応答性を試験したり、耐
久性を試験したりする上で、非常に有利である。また、
第1軸91を固定に保持するため、第1軸91に接続さ
れたモーター1や自動変速機の影響を受けることもな
い。
【0075】4〕 図25に示す試験装置においては、
第1軸91にブレーキを介設し、また、第2軸92にク
ラッチを介設し、第3軸93に減速機を介設するととも
に第3軸93にトルク計を付設してあり、モーター3を
回転駆動して第3軸93を回転駆動し、第1軸91をブ
レーキにより固定し、第2軸92のクラッチをOFFと
してフリーにし、EMCDをロック状態や非ロックの差
動制限状態にした状態で、EMCDの諸特性を試験する
ように構成してあり、その他の構成については、図19
の試験装置と同様である。図26の試験装置において
は、第1軸91にトルク計を付設して反力側のトルクを
検出するようにした構成以外は、図25の試験装置と同
様である。図25、図26の試験装置においては、第3
軸93から駆動トルクを入力するが、第3軸93に対し
て、第2軸92が逆転するため、図23、図24の試験
装置と同様の作用・効果が得られる。
【0076】5〕 図27の試験装置においては、第1
軸91に減速機を介設するとともに第1軸91にトルク
計を付設し、第2軸92にブレーキを介設し、第3軸9
3にクラッチを介設し、モーター1により第1軸91を
回転駆動し、第2軸92をブレーキにより固定し、第3
軸93のクラッチをOFFとしてフリーにし、EMCD
をロック状態や非ロックの差動制限状態にした状態で、
EMCDの諸特性を試験するように構成してあり、その
他の構成については図19の試験装置と同様である。図
28の試験装置においては、第2軸92にトルク計を付
設して反力側のトルクを検出するようにした構成以外
は、図27の試験装置と同様である。図27、図28の
試験装置においては、第1軸91から駆動トルクを入力
するため、実際の4輪駆動車に搭載した場合と同様の駆
動条件で駆動できるから、EMCDの差動トルクを測定
したり、差動制限の応答性を試験したりする上で有利で
ある。
【0077】6〕 図29の試験装置においては、第1
軸91に減速機を介設するとともに第1軸91にトルク
計を付設し、第2軸92にクラッチを介設し、第3軸9
3にブレーキを介設し、モーター1により第1軸91を
回転駆動し、第2軸92のクラッチをOFFにしてフリ
ーとし、第3軸93をブレーキで固定し、EMCDをロ
ック状態や非ロックの差動制限状態にした状態で、EM
CDの諸特性を試験するように構成してあり、その他の
構成については図19の試験装置と同様である。図30
の試験装置においては、第3軸93にトルク計を付設し
て反力側のトルクを検出するようにした構成以外は、図
29の試験装置と同様である。図29、図30の試験装
置においては、第1軸91から駆動トルクを入力するた
め、図27、図28の試験装置と同様の作用・効果が得
られる。
【0078】尚、前記実施例は、電磁式の差動制限機構
(EMCD)を組み込んだ差動制限装置50,80を試
験する試験装置と試験方法に本発明を適用した場合であ
るが、油圧式の差動制限機構を組み込んだ差動制限装置
にも、本発明を同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る差動制御装置の試験装置の全体構
成図である。
【図2】図1の差動制御装置の断面図である。
【図3】図1の試験装置の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図4】図1の試験装置の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図5】図1の試験装置の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図6】図1の試験装置の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図7】図1の差動制限装置の差動回転数と差動制限ト
ルクの特性図である。
【図8】図1の試験装置の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図9】図1の試験装置の制御プログラムのフローチャ
ートである。
【図10】図1の試験装置の制御プログラムのフローチ
ャートである。
【図11】図1の差動制限装置のスロットル開度と差動
制限トルクの特性図である。
【図12】図1の試験装置の制御プログラムのフローチ
ャートである。
【図13】図1の試験装置の制御プログラムのフローチ
ャートである。
【図14】図1の差動制限装置の差動解除特性図であ
る。
【図16】図1の試験装置の制御プログラムのフローチ
ャートである。
【図17】図1の試験装置の制御プログラムのフローチ
ャートである。
【図18】別実施例に係るトランスファ装置の概略構成
図である。
【図19】図18のトランスファを試験する試験装置の
第1実施例の構成図である。
【図20】図19の試験装置を変形した変形例の試験装
置の構成図である。
【図21】図18のトランスファを試験する試験装置の
第2実施例の構成図である。
【図22】図21の試験装置を変形した変形例の試験装
置の構成図である。
【図23】図18のトランスファを試験する試験装置の
第3実施例の構成図である。
【図24】図23の試験装置を変形した変形例の試験装
置の構成図である。
【図25】図18のトランスファを試験する試験装置の
第4実施例の構成図である。
【図26】図25の試験装置を変形した変形例の試験装
置の構成図である。
【図27】図18のトランスファを試験する試験装置の
第5実施例の構成図である。
【図28】図27の試験装置を変形した変形例の試験装
置の構成図である。
【図29】図18のトランスファを試験する試験装置の
第6実施例の構成図である。
【図30】図29の試験装置を変形した変形例の試験装
置の構成図である。
【符号の説明】
1 差動制限装置の試験装置 10 制御装置 20,30,40 第1,第2,第3軸 21,31,41 トルクセンサ 22,32,42 駆動力吸収装置 23,33,43 クラッチ 25,35,45 駆動モーター 26,36,46 エンコーダ 50,80 差動制限装置

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸と、その入力軸に連動連結された
    1対の出力軸と、制御信号により両出力軸間の差動制限
    力を制御可能な差動制限手段とを備えた差動制限装置を
    試験する試験装置であって、 前記入力軸と両出力軸を夫々回転駆動可能な回転駆動手
    段と、 前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検出する検出手
    段と、 前記差動制限手段に制御信号を出力するとともに、前記
    回転駆動手段の駆動に関する情報と、前記検出手段の検
    出情報とに基いて、前記差動制限手段の性能を評価する
    為のデータを採る制御手段と、 を備えたことを特徴とする差動制限装置の試験装置。
  2. 【請求項2】 前記入力軸と両出力軸の1つにブレーキ
    手段を、他の1つにクラッチ手段を、残りの1つに減速
    手段を、夫々設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    差動制限装置の試験装置。
  3. 【請求項3】 前記入力軸にクラッチ手段を設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載の差動制限装置の試験装
    置。
  4. 【請求項4】 前記入力軸にブレーキ手段を設けたこと
    を特徴とする請求項2に記載の差動制限装置の試験装
    置。
  5. 【請求項5】 前記入力軸に減速手段を設けたことを特
    徴する請求項2に記載の差動制限装置の試験装置。
  6. 【請求項6】 前記入力軸と両出力軸の各々に、各軸に
    作用する駆動力を吸収可能な駆動力吸収手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の差動制限装置の試験装
    置。
  7. 【請求項7】 入力軸と、その入力軸に連動連結された
    1対の出力軸と、制御信号により両出力軸間の差動制限
    力を制御可能な差動制限手段とを備えた差動制限装置を
    試験する試験装置であって、 前記入力軸を回転駆動可能な回転駆動手段と、 前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検出する検出手
    段と、 前記差動制限手段に制御信号を出力するとともに、前記
    回転駆動手段の駆動に関する情報と、前記検出手段の検
    出情報とに基いて、前記差動制限手段の性能を評価する
    為のデータを採る制御手段と、 を備えたことを特徴とする差動制限装置の試験装置。
  8. 【請求項8】 前記入力軸に減速手段を設けたことを特
    徴とする請求項7に記載の差動制限装置の試験装置。
  9. 【請求項9】 前記両出力軸の1つにブレーキ手段を、
    他の1つにクラッチ手段を、夫々設けたことを特徴とす
    る請求項7に記載の差動制限装置の試験装置。
  10. 【請求項10】 入力軸と、その入力軸に連動連結され
    た1対の出力軸と、制御信号により両出力軸間の差動制
    限力を制御可能な差動制限手段とを備えた差動制限装置
    を試験する試験装置であって、 前記出力軸の1つを回転駆動可能な回転駆動手段と、 前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検出する検出手
    段と、 前記差動制限手段に制御信号を出力するとともに、前記
    回転駆動手段の駆動に関する情報と、前記検出手段の検
    出情報とに基いて、前記差動制限手段の性能を評価する
    為のデータを採る制御手段と、 を備えたことを特徴とする差動制限装置の試験装置。
  11. 【請求項11】 前記入力軸にブレーキ手段を設け、前
    記出力軸の他の1つにクラッチ手段を設けたことを特徴
    とする請求項10に記載の差動制限装置の試験装置。
  12. 【請求項12】 前記入力軸にクラッチ手段を設け、前
    記出力軸の残りの1つにブレーキ手段を設けたことを特
    徴とする請求項10に記載の差動制限装置の試験装置。
  13. 【請求項13】 入力軸と、その入力軸に連動連結され
    た1対の出力軸と、制御信号により両出力軸間の差動制
    限力を制御可能な差動制限手段とを備えた差動制限装置
    を試験する試験装置であって、 前記入力軸を回転駆動可能な回転駆動手段と、 前記両出力軸の駆動力を夫々吸収可能な駆動力吸収手段
    と、 前記入力軸と両出力軸の回転状態を夫々検出する検出手
    段と、 前記差動制限手段と回転駆動手段と駆動力吸収手段を制
    御する制御手段であって、前記回転駆動手段の駆動に関
    する情報と、前記駆動力吸収手段における駆動力吸収に
    関する情報と、前記検出手段からの検出情報とを求める
    制御手段と、 を備えたことを特徴とする差動制限装置の試験装置。
  14. 【請求項14】 前記各検出手段が、回転速度を検出す
    る回転速度検出手段と、トルクを検出するトルク検出手
    段とからなることを特徴とする請求項13に記載の差動
    制限装置の試験装置。
  15. 【請求項15】 前記各駆動力吸収手段が、前記制御手
    段からの制御信号により駆動力吸収性能を変更可能に構
    成されたことを特徴とする請求項14に記載の差動制限
    装置の試験装置。
  16. 【請求項16】 入力軸と、その入力軸に連動連結され
    た1対の出力軸と、制御信号により両出力軸間の差動制
    限力を制御可能な差動制限手段とを備えた差動制限装置
    を試験する試験方法であって、 前記差動制限装置が搭載される車両の走行状態における
    入力軸及び/又は両出力軸の挙動をモデル化した挙動を
    入力軸及び/又は両出力軸に発生させ、 前記差動制限手段に制御信号を入力し、その際の入力軸
    及び/又は両出力軸の挙動に基いて、差動制限手段の性
    能を評価することを特徴とする差動制限装置の試験方
    法。
  17. 【請求項17】 前記差動制限装置内にオイルを供給し
    て洗浄してから、前記性能評価を実行することを特徴と
    する請求項16に記載の差動制限装置の試験方法。
  18. 【請求項18】 前記出力軸の一方を回転駆動するとと
    もに、出力軸の他方を固定状態にして、差動制限手段の
    差動制限トルクを測定することを特徴とする請求項16
    に記載の差動制限装置の試験方法。
  19. 【請求項19】 前記入力軸を回転駆動するとともに、
    出力軸の1つを固定状態にして、差動制限手段の差動制
    限トルクを測定することを特徴とする請求項16に記載
    の差動制限装置の試験方法。
  20. 【請求項20】 前記両出力軸に差動回転を付与した状
    態において、差動制限手段の差動制限トルクを測定する
    ことを特徴とする請求項16に記載の差動制限装置の試
    験方法。
  21. 【請求項21】 前記出力軸の一方を固定し、出力軸の
    他方を回転駆動することにより、両出力軸に差動回転を
    付与することを特徴とする請求項20に記載の差動制限
    装置の試験方法。
  22. 【請求項22】 前記入力軸を定速回転させ、両出力軸
    を回転させながら、前記差動制限トルクを測定すること
    を特徴とする請求項20に記載の差動制限装置の試験方
    法。
  23. 【請求項23】 前記入力軸を変化する回転速度で回転
    させ、両出力軸を回転させながら、前記差動制限トルク
    を測定することを特徴とする請求項20に記載の差動制
    限装置の試験方法。
  24. 【請求項24】 前記入力軸を回転駆動し、両出力軸に
    負荷をかけて入力軸にトルクを作用させ、両出力軸に差
    動回転を付与しない状態において、両出力軸のトルクを
    測定することを特徴とする請求項16に記載の差動制限
    装置の試験方法。
  25. 【請求項25】 前記入力軸及び出力軸の一方を固定し
    た状態において、出力軸の他方を回転させ、前記入力軸
    及び/又は出力軸の固定を解除してから他方の出力軸の
    トルクが零になるまでの時間とトルク変化とに基いて、
    差動制限手段の応答性を評価することを特徴とする請求
    項16に記載の差動制限装置の試験方法。
  26. 【請求項26】 前記入力軸を回転駆動するとともに、
    両出力軸に差動回転を付与した状態において、両出力軸
    の回転数差を検出し、その回転数差に基いて差動制限手
    段の応答性を評価することを特徴とする請求項16に記
    載の差動制限装置の試験方法。
  27. 【請求項27】 前記差動制限手段への制御信号を断続
    させつつ、差動制御手段の振動を検出し、その検出した
    振動のデータに基いて差動制限手段の振動特性を評価す
    ることを特徴とする請求項16に記載の差動制限装置の
    試験方法。
  28. 【請求項28】 前記入力軸に付加するトルクを変動さ
    せつつ、差動制御手段の振動を検出し、その検出した振
    動のデータに基いて差動制限手段の振動特性を評価する
    ことを特徴とする請求項16に記載の差動制限装置の試
    験方法。
  29. 【請求項29】 前記入力軸にトルクを付加した状態に
    おいて、差動制限装置内のオイルの油温を検出し、その
    検出した油温の変化率を用いて差動制限装置の耐久性を
    評価することを特徴とする請求項16に記載の差動制限
    装置の試験方法。
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