JPH07125193A - ドロップ・オン・デマンド型インク・ジェット・プリ ント・ヘッド及びその動作方法 - Google Patents

ドロップ・オン・デマンド型インク・ジェット・プリ ント・ヘッド及びその動作方法

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JPH07125193A
JPH07125193A JP41096690A JP41096690A JPH07125193A JP H07125193 A JPH07125193 A JP H07125193A JP 41096690 A JP41096690 A JP 41096690A JP 41096690 A JP41096690 A JP 41096690A JP H07125193 A JPH07125193 A JP H07125193A
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JP41096690A
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Joy Roy
ロイ ジョイ
Susan C Schoening
シー スコーニング スーザン
Hue P Le
ピー リー ヒュー
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2121Ink jet for multi-colour printing characterised by dot size, e.g. combinations of printed dots of different diameter
    • B41J2/2128Ink jet for multi-colour printing characterised by dot size, e.g. combinations of printed dots of different diameter by means of energy modulation

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インク滴の大きさの範囲を広げて、高信頼で
効率的にグレー・スケール又は中間調の印刷を行えるよ
うにする。 【構成】 出口18を有するインク滴噴射オリフィス1
6に結合したインク室12内のインクを、アコースティ
ク・ドライバ機構30が発生した圧力波により、印刷媒
体20の方向に押し出す。一方、電極42により、オリ
フィス16及び印刷媒体20間に電界を発生し、この電
界により、オリフィス16からのインクをインク滴にす
るのを助けると共に、このインク滴を印刷媒体に向かっ
て加速する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク滴の噴射及びこ
のインク滴が印刷媒体に向かう移動の時間を一定に保つ
ために、電界を用いたドロップ・オン・デマンド・イン
ク・ジェット・プリント・ヘッド及びその動作方法に関
する。種々のアプリケーションの他に、本発明は、印刷
期間中にインク滴の大きさを選択的に可変して、グレー
・スケール又はハーフトーン(中間調)印刷に特に有用
である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】インク
・ジェット・プリンタ、特に、インク滴の形成用にアコ
ースティク・ドライバ(音響駆動器)を用いるプリント
・ヘッドを有するドロップ・オン・デマンド・インク・
ジェット・プリンタは、従来より周知である。この形式
のインパルス・インク・ジェットの原理は、インク室内
に圧力波を発生し、この圧力波の結果として、インク室
からノズル・オリフィスを介してインク滴を発射する。
この形式のインク・ジェット・プリント・ヘッドには、
種々の形式のアコースティク・ドライバが利用されてい
る。例えば、これらドライバは、薄いダイアフラム(振
動板)の裏に圧電材料で形成したトランスジューサ(変
換器)で構成できる。供給された電圧に応答して、ダイ
アフラムは、インク室のインクを動かして、圧力波を起
こし、1つ以上のノズルを介してインクを流す。圧電ド
ライバは、円形、多角形、筒状、環状筒などの任意の適
切な形でよい。さらに、圧電ドライバは、たわみ(bend
ing )モード、ひずみ(shear )モード及び縦方向(lo
ngitudinal)モードなどの種々の偏向モードで動作す
る。インク内に圧力を発生するアコースティク・ドライ
バの他の形式には、ヒータ・バブル・ソース・ドライバ
(いわゆるバブル・インク・ジェット又は熱インク・ジ
ェット)や、電磁ソレノイド・ドライバなどがある。一
般に、インク・ジェット・プリント・ヘッドにおいて
は、各ノズルが関連したアコースティク・ドライバで駆
動され、これらノズルの複数個が密集して配列できる配
置が望ましい。
【0003】従来技術における利点は、インク滴の量を
選択的に可変して印刷(プリント)を行えることであ
る。例えば、適切な点の工学的密度が得られるようにイ
ンク滴の量を選択して、高密度印刷を効率的に行える。
また、大きなインク滴のみを用いて、ドラフト・モード
での印刷品質を選択できる。かかるプリンタは、色の飽
和、色相及び明度の制御を含むハーフトーン画像を必要
とするアプリケーションにおいても、有用である。
【0004】リー(Lee )等による米国特許第4513
299号は、インク滴の大きさを変化させる1つの方法
を開示している。この方法においては、電気機械変換器
をインク室に結合し、互いに所定遅延時間だけ離れた同
じ極性の1つ以上の電気駆動信号によりこの変換器を駆
動する。この時間遅延は、ドロップ・オン・デマンドの
インク滴生成のレートに比して短い。各電気駆動信号
は、所定量のインクを噴射し、噴射する量のインクを混
ぜて、単一のインク滴を形成する。インク滴の形成及び
噴射の間の電気駆動信号の数を増加して、インク滴の量
を増やす。この米国特許では、種々の大きさのインク滴
を一定の速度で印刷媒体に移動させる。また、この米国
特許では、プリント・ヘッドが印刷期間中に一定速度で
移動するので、インク滴の速度のいかなる変化によって
も、印刷媒体の所望位置からインク滴が移動し、印刷品
質が低下する。しかしながら、インク滴の形成及び噴射
のための総べてのエネルギーが、変換器に供給する駆動
パルスによるために、インク滴の大きさの変化はいくら
か制限され、個別のインク滴の速度も制限され、紙(印
刷媒体)の移動時間も変動する。さらに、多数の連続し
たパルスを用いて大きなインク点を作るためのインク・
ジェットの容量が、最大レートを制限する。ミズノ等に
よる米国特許第4491851号は、連続した駆動パル
スを用いて、大きさの可変するインク滴を発生する他の
方法を開示している。
【0005】ツヅキによる米国特許第4561025号
は、インク滴又はドットの大きさが可変する中間調画像
印刷用の他のプリンタを開示している。この米国特許で
は、駆動パルスの振幅又はパルスはバーを可変してドッ
トを生じるように、駆動パルスのエネルギー状態を制御
して、各ドットの直径を制御している。
【0006】ムラキミ等による米国特許第456368
9号は、中間調印刷を行う更に他の方法を開示してい
る。この方法では、主パルスの前に、先行パルスを電気
機械変換器に供給する。この先行パルスは、ノズル内の
インクを振動させるために、圧電変換器に供給した電圧
パルスである。先行パルスは、ノズル内のインク・メニ
スカスの位置を制御して、インク滴の大きさを制御す
る。この米国特許の第4及び第8図では、先行パルス及
び主パルスの極性は同じである。また、この米国特許の
第9及び第11では、これらパルスの極性は逆である。
さらに、この米国特許では、先行パルスの電圧及び/又
はパルス幅、先行パルス及び主パルスを供給する間の時
間を変化させて、インク滴の大きさを制御している。
【0007】中間調又はグレー・スケールの印刷を行う
これら方法は既知であるが、多くの欠点がある。例え
ば、圧電変換器に供給されるエネルギー・パルスが単独
に加速する種々の大きさのインク滴が移動する速度は変
化し、印刷媒体への到達時間も変化する。印刷期間中、
インク・ジェット・プリント・ヘッドは印刷媒体を走
査、即ち移動するか、印刷媒体が移動するので、上述の
変化により印刷結果は歪む。さらに、インク滴の大きさ
及びインク滴の繰り返しレートの範囲は、多くの設計に
おいて制限される。
【0008】比較的複雑な駆動回路を用いて、変換器に
供給する駆動信号の供給時間を遅延して、印刷媒体まで
の移動時間の変動を補償する。しかし、この方法では、
かかるシステムの値段が上がり、インク・ジェットの最
大インク滴繰り返しレートが制限される。
【0009】インク・ジェット・プリント・ヘッドに電
界を利用したものもある。
【0010】例えば、ウィンストンによる米国特許第3
060429号に開示されたインク・ジェット・プリン
ト・ヘッドのノズルでは、充分な圧力のインクを供給し
て、ノズルの端部にコンベックス・メニスカスを形成す
るが、これは、ノズルから出るインクの流れを作るには
不十分である。ノズル及び導電プラテンの間に、電界を
作る。この電界が、インク滴をノズルから、プラテンに
配置された紙又は他の印刷媒体に向けてインク滴を引っ
張る。電界の強さを減らして、インク滴の噴射を中断す
る。この米国特許に開示された1実施例では、ノズル及
びプラテン間に、開口を有する陽極、即ち、バルブ板を
配置する。このバルブ板に供給する電圧を変化させて、
インク・ジェットを制御して、印刷媒体の方向へのイン
クの流れを中断する。また、この米国特許の他の実施例
では、偏向電極を用いて、印刷媒体に向かうインク滴の
移動方向と交差する方向に電界を供給して、インク滴の
移動経路を偏向、即ち変更する。
【0011】この形式の設計では、高電界を切り替え
て、ドロップ・オン・デマンド印刷を行うと共に、偏向
板を用いる場合に偏向電圧を供給するには、比較的複雑
な回路必要になる。また、配列の各インク・ジェット・
オリフィス用に、典型的には電界を独立して切り替える
ので、これらの設計は更に複雑になる。さらに、印刷に
必要なレベルよりもわずかに低いレベルにインク圧力を
維持しようとするので、この形式のインク・ジェット・
プリント・ヘッドはインクを垂らす傾向にある。また、
この形式の設計では、インク形成及び噴射にアコーステ
ィク・ドライバ機構を用いるインク・ジェット・プリン
ト・ヘッドの特徴が失われる。
【0012】ナカヤマによる米国特許第4710784
号では、インクに浸された電気的導体印刷電極の配列を
含んだインク・ジェット・プリント・ヘッドを開示して
いる。特別な印刷電極を印刷に用いないとき、第1の強
さの電界が、かかる電極と印刷媒体との間に生じ、印刷
を行わない。これら電極で印刷を行うには、スイッチを
動作させて、この電極及び印刷電極間の電界の強さを増
す。高い電界を供給する期間を延ばすことにより、イン
ク滴の量が増す。
【0013】ナカヤマの米国特許による方法は、電界を
利用するが、インク滴の噴射を行う電界を可変するため
に、回路が複雑になる。また、この米国特許による方法
は、各インク・ジェット・オリフィスに関連して電界を
独立に切り替える必要がある。さらに、インク内に圧力
パルスを発生するアコースティク・ドライバ機構を用い
ることにより達成される利点が、この米国特許にはな
い。
【0014】ツザキ等による米国特許第4403223
号は、駆動パルスを圧電変換器に供給して、ノズルから
インク滴を噴射させるドロップ・オン・デマンド型イン
ク・ジェット・プリンタを開示している。中間調印刷を
行うために供給した駆動パルスのエネルギー状態を制御
することにより、インク滴の大きさを可変する。噴射し
たインク滴は、ノズルから噴射されるので、帯電電極間
を通過すると共に、供給された電圧により帯電される。
この帯電電圧は、駆動パルスのエネルギー状態により変
化する。この米国特許の第10図の実施例では、帯電し
たインク滴が偏向板間を通過するが、これら偏向板は、
インク滴の飛行経路を変更するために、インク滴の移動
方向と交わる方向に電界を発生する。また、この米国特
許の第1図の装置では、帯電されたインク滴は、1対の
板40と1対の板60の間を通過するが、偏向板はこれ
ら板60及び40の間に配置されている。これら板40
及び60は、インク滴を加速するために、インク滴の移
動方向の電界を形成する。
【0015】このツザキ等による米国特許は、駆動パル
スの変化により帯電電圧を変化させるのに、比較的複雑
な駆動回路を必要とする。さらに、偏向電圧を用いるの
で、この装置が複雑になる。
【0016】これら従来技術は既知であるが、比較的早
いインク滴繰り返しレートで動作する改良されたインク
・ジェット・プリンタが必要とされている。広範囲のイ
ンク滴の大きさを用い、複雑な電界切り替え回路又は時
間遅延回路を必要とせずに、中間調又はグレー・スケー
ル印刷を効果的に行えるインク・ジェット・プリント・
ヘッドが必要とされている。
【0017】したがって、本発明の目的は、高信頼で効
率的にグレー・スケール又は中間調の印刷を行えるイン
ク・ジェット・プリント・ヘッド及びその動作方法の提
供にある。
【0018】本発明の他の目的は、インク・ジェット・
プリンタから利用できるインク滴の大きさの範囲を広げ
たインク・ジェット・プリント・ヘッド及びその動作方
法の提供にある。
【0019】本発明の更に他の目的は、比較的早いイン
ク滴繰り返しレートで安定に動作するインク・ジェット
・プリント・ヘッド及びその動作方法の提供にある。
【0020】本発明の他の目的は、インク滴を発生する
のに必要な駆動電圧を減らし、広範囲の駆動波形式に応
答して動作するインク・ジェット・プリント・ヘッド及
びその動作方法の提供にある。
【0021】本発明の更に他の目的は、インク・ジェッ
ト・プリンタの印刷期間中に電界を変化させるのに複雑
でないインク・ジェット・プリント・ヘッド及びその動
作方法の提供にある。
【0022】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明のドロッ
プ・オン・デマンド・インク・ジェット・プリント・ヘ
ッドでは、インク源に結合されたインク室、及び出口を
有するインク滴形成オリフィスを具えており、このイン
ク滴オリフィスをインク室に結合している。アコーステ
ィク・ドライバを用いて、インク内に圧力波を発生し、
インクがインク滴オリフィス及び出口を介して外側に通
過するようにする。高電圧電界を形成し、出口から印刷
媒体への経路に沿ってインク滴を加速する。アコーステ
ィク・ドライバにより、インクは、出口から電界に向か
うので、この電界は、出口からインクを引っ張り、イン
ク滴を形成するために出口から通過するインクを中断す
るのを助け、更に印刷媒体に向かってインク滴を加速す
るのを助ける。電界は、インク滴の形成及び加速の期間
を一定に維持する。好ましくは、1回のみ、インク滴移
動の経路に沿って、一定の電界が存在する。1つ以上の
電極により電界を形成し、この電界により、印刷媒体へ
向かう通常の方向にインク滴を加速する。
【0023】電界により動作するこの形式のインク・ジ
ェットは、一般的には、広い範囲の大きさのインク滴を
発生できる。また、特に、電界を用いることなくインク
・ジェットを動作させるのよりも小さな大きさのインク
滴を発生することもできる。さらに、本発明のインク・
ジェットは、単純である。例えば、インク・ジェット・
プリンタの動作期間中に電界を変化させるのに、複雑な
回路を必要としない。さらに、この電界により、電界の
ない場合よりも早いインク滴繰り返しレートでのインク
・ジェット・プリンタの動作が安定且つ均一になる。
【0024】本発明の別の観点によれば、アコースティ
ク・ドライバを動作させて、出口から電界に出るインク
の量を選択的に可変できる。その結果、印刷媒体に向か
う経路に沿って移動するインク滴のインク量が変化す
る。アコースティク・ドライバは、小さなインク滴より
も大きなインク滴により多くのエネルギーを供給し、大
きなインク滴が印刷媒体に向かって高速に移動できるよ
うにする。さらに、電界は、大きなインク滴よりも小さ
なインク滴を加速する。その結果、電界及びアコーステ
ィク・ドライバを用いることによる組み合わせの効果に
より、種々の量のインク滴は、印刷媒体への移動時間は
ほぼ同じになる。その結果、印刷した画像の歪は最小と
なり、グレー・スケール及び中間調の印刷を効果的に達
成できる。
【0025】また、本発明によれば、待ち期間中に分離
され、逆極性の電圧の詰め替え及び噴射パルス成分によ
る少なくとも1つのバイポーラ電気パルスを、インク・
ジェット・プリンタのアコースティク・ドライバに供給
できる。待ち期間を選択的に可変し、噴射パルス成分の
期間及びパルス幅を可変し、噴射パルス成分の振幅を可
変し、噴射パルス成分のパルス幅に対する詰め替えパル
ス成分のパルス幅の比を可変し、噴射パルス成分の振幅
に対する詰め替えパルス成分の振幅の比を可変し、これ
ら技術を組み合わせて、インク滴内の量を可変する。
【0026】インク滴のインク量を可変する他の方法で
は、複数のバイポーラ・パルスを用いて、インク滴を形
成する。なお、多くのパルスを用いて、インク滴のイン
ク量を制御した個々のインク滴を形成する。所定数のバ
イポーラ・駆動パルスが供給されるまで、オリフィス出
口でインク滴を停止するには充分でない時間だけ、これ
らバイポーラ電気パルスの各々は互いに分離している。
特定のアプリケーションにおいて、個々のバイポーラ電
気パルスの期間の少なくとも約2倍の時間だけ、これら
バイポーラ電気パルスは互いに分離している。特に、単
一のインク滴を形成するのに供給されるバイポーラ電気
パルスは、約40マイクロ秒から約100マイクロ秒の
時間だけ、互いに分離できる。
【0027】代わりに、インク滴のインク量を可変する
のに、振幅及びパルス幅が可変されるユニポーラ電気パ
ルスにより、アコースティク・ドライバを駆動出きる。
さらに、連続した駆動パルスの列(ストリング)及び束
(パケット)を用いて、インク滴のインク量を可変す
る。
【0028】ドロップ・オン・デマンド・インク・ジェ
ット・プリンタは、複数のインク・ジェットの配列から
構成でき、各インク・ジェットは、オリフィス又はノズ
ル出口を有する。好適な実施例においては、通常の電界
をオリフィス出口の下流(印刷媒体に近い方)に発生
し、この電界を出口から噴射されたインク滴の移動方向
に向ける。インクは、出口に関連したアコースティク・
ドライバに供給された駆動パルスに応答して、夫々の出
口を通過するので、電界は、出口を通過するインクを引
っ張り、インク滴を形成するために出口を通過するイン
クを停止させるのを助け、インク滴を印刷媒体に加速す
る。
【0029】本発明は、抵抗が約10**(−4)オーム
cmから10**(−11)オームcmであるインクを含
む種々のインクに対して利用可能である。(**は、べき
乗を表す。即ち、10**(−4)は、10のマイナス4
乗である。)さらに、インクは、相変化形式や、室温で
液体のけいしきでもよい。
【0030】典型的な電界の強さは、この電界を発生す
る電極間のギャップに対して、単位ミリメートル当たり
約750キロボルトからブレークダウン電圧までの範囲
である。本発明は、正及び負の両方の電界で動作する
が、負電界が現れると、限界まで改善された結果が得ら
れる。インク滴の形成及び加速期間中を一定時間に維持
するが、この電界の強さは、第1形式の印刷媒体用の第
1レベルから第2形式の印刷媒体用の第2レベルまで変
化できる。例えば、印刷媒体が、電界を形成する電極間
に配置されたマイラーならば、この電界は、典型的に
は、印刷媒体が紙の場合よりも高い。
【0031】本発明の上述及びその他の目的、特徴及び
利点は、添付図を参照した以下の説明より明らかになろ
う。
【0032】
【実施例】図1は、本発明によるドロップ・オン・デマ
ンド・インク・ジェット・プリント・ヘッドの一部を切
り欠いた斜視図であり、印刷媒体が電界発生電極及びイ
ンク・ジェット・プリント・ヘッド間に配置されてい
る。このドロップ・オン・デマンド・インク・ジェット
10では、インク室12がインク源14に結合してい
る。インク・ジェット10は、インク室12と結合し
た、即ち、連絡するオリフィス16を具えている。オリ
フィス16は、出口18を具えており、インク滴形成期
間中、この出口を介してインクが通過する。このインク
滴は、出口から印刷媒体20に向かう経路に沿う方向に
移動する。なお、この印刷媒体は、出口18からギャッ
プGだけ離れている。典型的なインク・ジェット・プリ
ンタは、夫々が1つ以上の対応するオリフィス及びオリ
フィス出口に結合した複数のインク室を具えている。図
1は、第2オリフィス18’も示している。
【0033】アコースティク・ドライバ機構30は、イ
ンク内に圧力波を発生して、インク滴オリフィス及び出
口を介してインクが外に出る。図示したアコースティク
・ドライバ機構は、インク室12の一方の側に重なり近
接した薄いダイアフラム34に接着している。ドライバ
30は、信号源36からの信号に応答してたわみ、イン
ク内に圧力波を起こす。
【0034】本発明は、インク滴形成に圧電ドライバを
用いる際に、特に応用でき、また効果のある点に留意さ
れたい。この形式のドライバを用いるインク・ジェット
・プリント・ヘッドの好適な形式は、ジョイ・ロイ及び
ジョン・ムーアによる1989年11月1日出願の米国
特許出願第07/430213号「ドロップ・オン・デ
マンド・インク・ジェット・プリント・ヘッド」(特願
平2−297014号に対応)に詳細に開示されてい
る。しかし、本発明と一緒に他の形式のインク・ジェッ
ト・プリンタ及びアコースティク・ドライバを用いるこ
とも可能である。例えば、インク滴を発生するためにイ
ンク内に圧力を起こすバブルを発生するヒータを有する
バブル・ジェットを用いていもよい。また、電磁ソレノ
イド・ドライバ及び他の形式の圧電ドライバ(例えば、
円形、多角形、筒状、円筒など)を用いてもよい。さら
に、たわみ(bending )モード、ひずみ(shear )モー
ド及び縦方向(longitudinal)モードなどの種々の偏向
モードを用いてもよい。
【0035】再び、図1において、出口18から印刷媒
体20に向かう移動経路に沿ってインク滴を加速する方
向に高電圧電界を作る。後述する如く、インク滴形成及
び加速期間中、電界は、一定、即ち、時間に対して不変
である。さらに、好適には、この電界は、インク滴を形
成し、印刷媒体方向に加速するように、経路に沿って存
在するだけの電界である。この時間に対して不変の電界
は、2つ、3つ、又はそれ以上の電極により形成する
が、この電界は、印刷媒体に向かう通常の方向にインク
滴を加速する方向である。その結果、インク滴を帯電
し、印刷媒体から離れるようにインク滴を偏向する電界
を形成する回路が不要になる。
【0036】図1において、オリフィス16は、接地電
位に結合しているように図示したオリフィス板38を介
して延びている。棒状電極42を図示の如く配置し、印
刷媒体20が電極42及びオリフィス板38の間になる
ようにする。電極42を電源Sに結合するので、オリフ
ィス板38及び電極42の間に電界ができる。この電界
は、オリフィス板38と直角であり、対応するオリフィ
ス16の軸と平行な方向にできる。この方向に向かう電
界は、出口18、18’等から印刷媒体に向かう経路に
沿ってインク滴を加速する。
【0037】オリフィス板38の下流の電界は、典型的
には、最低で単位ミリメートル当たり750ボルトであ
り、好適な電界では、単位ミリメートル当たり2000
ボルトである。この電界は、ギャップGにまたがるブレ
ークダウン電圧まで上昇してもよい。なお、このブレー
クダウン電圧は、典型的には、単位ミリメートル当た3
000〜3500ボルトである。種々の形式の電極を用
いて、所望電界を発生できる。例えば、リング又は筒状
電極をオリフィス及び印刷媒体間に用いて、インク滴が
このリング電極を通過するように所望電界を形成でき
る。他の例では、図6に示すように、電極42’を印刷
媒体20及びオリフィス板38間に配置してもよい。こ
の形式の電極は、インク滴が出口から印刷媒体に移動す
る際に通過するオリフィス出口18及び18’と一線上
になった細長いスリット44を具えている。
【0038】図1及び図6から明かな如く、必要ではな
いが、配列内の総べてのインク・ジェット・オリフィス
に対して、通常電界を形成する。これにより、本発明は
更に簡単になり、種々のオリフィス及びオリフィス出口
に夫々の電界及び電極が必要なくなる。インク・ジェッ
ト・プリント・ヘッドがますます小形になってくるの
で、夫々のオリフィス出口間の間隔が大幅に減る。種々
のインク・ジェット出口に対する個々の電界を不要にす
ることにより、多くのノズル・オリフィスの小形の配列
を有するインク・ジェット・プリント・ヘッドに本発明
を適用できる。
【0039】上述の如く、電界は、時間に対して不変、
即ち、一定である。すなわち、電界は、インク・ジェッ
ト動作期間中、パルスではなく、電界の大きさを変更し
て、例えば、インク滴の大きさに応じて、個々のインク
滴を帯電させ、個々のインク滴に与える加速を調整する
のでもない。
【0040】しかし、特に印刷媒体を電極間に配置する
場合、電界の強さを、ある形式の印刷媒体用の第1レベ
ルから、他の形式の印刷媒体用の第2レベルに調整する
ことは望ましい。すなわち、種々の印刷媒体の電気的絶
縁特性は、異なる。したがって、特定の印刷媒体を用い
る際、この形式の印刷媒体用の電界を形成し、この電界
は、異なる時間に不変の電界を形成して他の形式の印刷
媒体を用いるまで、維持する。特定例としては、図1の
印刷媒体20がマイヤーの場合、典型的な電界は、単位
ミリメートル当たり2.7キロボルトである。これとは
対照的に、印刷媒体がマイヤーよりも低い誘電率の場
合、電界は、典型的には、単位ミリメートル当たり約
2.5キロボルトのように低いレベルに設定される。印
刷媒体の変更毎に電界を調整する必要はないが、図1の
方法では、印刷媒体の誘電率が増加すると、電界を増や
すことにより、適切な印刷結果が得られる。
【0041】図2は、図1のインク・ジェット・プリン
ト・ヘッド10におけるインク滴の噴射状態を示す。イ
ンク・ジェット・プリント・ヘッド10が動作していな
いと、図2aに示すように、インク・ミネスカス50が
オリフィス板38の内側で、オリフィス16内に引っ込
める。これは、インク室12内の圧力を典型的にはわず
かに負に維持し、インク滴の噴射を望まないときに、イ
ンクがオリフィス出口18から垂れるのを防ぐためであ
る。インク・メニスカス50がこの位置のとき、本発明
のこの実施例では、オリフィス板18が接地電位に維持
されているので、メニスカスの表面に電界がない。印刷
媒体にインク滴を望むならば、電気パルスを信号源36
から圧電ドライバ30に供給して、この圧電ドライバを
たわませる。このたわみの結果、オリフィス16の近傍
のインク内にアコースティク又は圧力波が発生する。よ
って、この圧力波に応じて、インク・メニスカス50
は、図2bに示すように、インク・オリフィスでぐち1
8の外部に突き出る。この突き出たインク・メニスカス
50は、オリフィス出口18及び通常電極42の間に発
生する強い電界を受ける。この電界は、メニスカスの先
端で最も強い静電力をメニスカス50のひょう面上に発
生する。メニスカスの静電力が充分に大きいと、この先
端は通常電極42の方向に向かって引っ張られ、突き出
たメニスカス50の先端につながったインクの細い流体
の糸状体が形成される。図2cは、インク・オリフィス
出口に近いインクの半球状の基部につながった長く細い
液体の糸状体52の状態を示している。メニスカスがオ
リフィス板38の内側に引き戻されたとき、この細い液
状糸状体52は、図2dに示す如く、メニスカスの先端
から途切れる。このようになるのは、インク・メニスカ
ス50がインク・オリフィスの内側に引き戻されると
き、糸状体52につながる点を含むインク・メニスカス
の表面が、いかなる静電力も受けないためであると信じ
られている。よって、糸状体52につながる点の強い表
面張力により、図2dに示すように、糸状体が引きちぎ
れる。図2cにおいて、糸状体52につながる点におけ
るメニスカス先端50への強い静電力は、表面張力と反
対なので、望ましくないときに引きちぎれることを最小
にする。
【0042】アコースティク・ドライバ30を動作させ
て、オリフィス板から外にメニスカスを単に押し、オリ
フィス板内に戻るようにメニスカスを引っ張って、電界
が糸状体を切断し、この糸状体を印刷媒体に向けて加速
する。この駆動機構をこの目的に単独に用いて、初期速
度をインク滴に分けない場合、ドライバ30に必要なエ
ネルギーはより少なくなり、より小形のインク・ジェッ
ト・プリント・ヘッドを使用できる。これは、最も小さ
な大きさのインク滴を発生する好適な動作モードであ
る。
【0043】しかし、大きな量のインク滴を発生する好
適な方法は、ドライバ30の動作に充分なエネルギーを
用いて、インク滴を形成し、初期の小さな前方向速度を
インク滴に分ける。後述の如く、種々の量のインク滴を
発生して、中間調又はグレー・スケール印刷に利用でき
る。駆動機構からのエネルギーにより、インク滴の量を
決めるが、このエネルギーは、大きな量のインク滴の初
期速度には小さな影響しか与えない。駆動パルスの結果
による典型的な初期速度は、インク滴の大きさによる
が、単位秒当たり約2メートル以上の範囲である。大き
な量のインク滴は、小さな量のインク滴よりも早いレー
トで駆動機構により加速する。なお、最小のインク滴
は、駆動パルスでは加速されない。電界は、オリフィス
出口を通過するインクを引っ張り、これらインク滴を典
型的には単位秒当たり約10から20メートルに加速す
る。一定電界は、大きなインク滴よりも早いレートで小
さなインク滴を加速する。さらに、上述の如く、駆動機
構は、小さなインク滴よりも早く大きなインク滴を加速
する。よって、アコースティク・ドライバ機構及び電界
は共に作用するので、種々の大きさのインク滴は、印刷
媒体への移動にほぼ同じ時間だけかかる。
【0044】典型的な印刷アプリケーションにおいて
は、印刷媒体が移動するか、インク・ジェット・プリン
ト・ヘッドが移動して印刷媒体を走査するか、又は、印
刷媒体及びインク・ジェット・プリント・ヘッドの両方
が移動する。よって、オリフィス板及び印刷媒体間の移
動時間がほぼ一定であるのが望ましいばかりか、印刷画
像の歪を小さくするには、インク滴の印刷媒体の速度に
対する速度をより早くするのが望ましい。ほぼ一定の移
動時間により、種々の大きさのインク滴は、互いの差が
プラスマイナス約15秒以内で、印刷媒体に達する。
【0045】グレー・スケール又は中間調印刷の利点の
他に、本発明による他の利点もある。すなわち、総べて
の速度をインク滴に伝えるのに圧電変換器を必要としな
いので、この変換器を駆動するのに低電圧でよい。すな
わち、電界がインク滴の加速を助ける。さらに、電界を
用いずに、第1最高インク滴繰り返しレートで均一に適
切に動作するインク・ジェット・プリント・ヘッドは、
本発明による時間に対し不変の電界の存在により、高速
のインク滴繰り返しレートで動作できる。図1に示す形
式のインク・ジェット・プリント・ヘッドを8キロヘル
ツ以上のインク滴繰り返しレートで動作させ、高いイン
ク滴繰り返しレートを可能にする。さらに、所定のイン
ク滴繰り返しレートでのかかる電界を用いずに動作する
インク・ジェット・プリント・ヘッドの場合ではなく、
電界が存在して動作するドロップ・オン・デマンド・イ
ンク・ジェット・プリント・ヘッドを用いることによ
り、より小さなインク滴が得られる。試験したインク・
ジェット・プリント・ヘッドでは、電界の利用により、
インク滴の最小の大きさを約20パーセント以上小さく
できることが判った。さらに、電界の存在により達成し
た比較的早いインク滴速度により、高速インク滴繰り返
しレートでインク滴を発生する際に用いるアコースティ
ク・ドライバを駆動するのに利用できる駆動波形式で
は、融通性が高まる。
【0046】これら他の利点もあるが、本発明の本質的
な利点の1つは、電界が存在する際に上述の如く動作す
る際、ドロップ・オン・デマンド・インク・ジェット・
プリにて中間調又はグレー・スケール印刷を効果的に行
うことである。なお、用語グレー・スケール印刷は、イ
ンク滴量の変調又は変化と同等である。
【0047】一般的に、個々のインク滴内に含まれるイ
ンク量は、インク・ジェット・オリフィスの直径により
制御できると共に、アコースティク・ドライバを駆動す
る際に用いる波形形状により制御できる。この波形形状
を調整して、インク量を増やすと共に、このインク量が
オリフィス出口の前及び高電界領域にはみ出る時間を延
ばすことにより、より大きいインク滴を達成できる。こ
れとは逆に、インク量、及びインクがオリフィス出口か
らはみ出た時間を減らすことにより、インク滴がより小
さくなる。
【0048】図4は、ユニポーラ駆動パルスを示す。か
かるユニポーラ駆動パルスは、信号発生器36により従
来方法で発生でき、アコースティク・ドライバ機構30
に供インク滴の量を変化させる第1の方法は、振幅変調
方法であり、図4に示すパルスの振幅をV0 からV1 に
増加させる。これにより、インク滴に含まれるインク量
が増加する。これとは逆に、この電圧がV0 から低いレ
ベルに低下すると、インク滴内のインク量が減少する。
パルス幅変調技術を用いてもよい。例えば、図4に示す
パルスの期間、即ち、パルス幅を、時点t1 及びt2 間
から時点t1 及びt3 間に増やすことにより、インク滴
に含まれたインク量を増やす。これとは反対に、図示し
たパルスのパルス幅を減少することにより、インク滴内
に含まれるインク量を減らす。振幅及びパルス幅変調の
組み合わせによる方法を用いてもよく、また、図4に示
す波形と異なる波形を供給してもよい。例えば、パルス
・ストリングを用いて、インク滴の量を決める初期イン
ク滴形成及び引きちぎりの間に、多くのパルスをドライ
バ30に供給する。
【0049】図3は、グレー・スケール印刷を行うのに
特に有効な駆動信号を示す。この特定駆動信号は、バイ
ポーラ電気パルス60であり、詰め替えパルス成分62
及び噴射パルス成分64を具えている。これら成分62
及び64は、逆極性の電圧である。また、これらパルス
成分62及び64は、待ち時間Xだけ分離している。成
分62及び64の極性は、圧電ドライバ機構30の極性
に応じて、図3に示すのと逆にしてもよい。動作におい
て、詰め替えパルス成分62が供給されると、インク室
12は、広がり、インクをインク室12に引っ張り、そ
の後のインク滴噴射のために、このインク室を詰め替え
る。詰め替えパルスの終わりで電圧が0に向かうので、
インク室は、縮小し始め、インク・メニスカスをオリフ
ィス16内からオリフィス出口18方向に動かす。噴射
パルス成分64を供給すると、インク室12は急速に圧
縮され、インク滴を噴射する。待ち時間が延びると、噴
射パルス成分64が供給されたときに、インク・メニス
カスは、オリフィス出口18の近傍に移動する。インク
滴噴射パルスを供給する前に、メニスカスが出口18に
最も近い位置に進まで、待ち時間を延ばすことにより、
個々のインク滴内に含まれるインク量が増加する。この
待ち時間を短くすると、インク量が逆に減る。所定イン
ク滴量に対する所望の待ち時間は、利用する特定のイン
ク・ジェットの特性で決まり、インク・ジェットの性能
を観察することにより判る。一般に、待ち時間は、特性
期間、即ち、メニスカスの共振周波数の約3分の1より
も短い。典型的なメニスカス共振時間は、インク・ジェ
ットの構成及び用いるインクより決まり、50マイクロ
秒から160マイクロ秒の範囲である。さらに、噴射パ
ルス成分64の期間を延長するか、噴射パルス成分の振
幅を大きくするかして、インク滴の量を増加できる。
【0050】特定例として、上述の米国特許出願第07
/430213号に開示された形式のインク・ジェット
・プリント・ヘッドは、4キロヘルツのインク滴繰り
返しレートで動作する。図5に示すように、駆動波形を
図3と違え、個々のインク滴の種々のインク量を達成す
る。図5のスポット又はドットは、マイヤー印刷媒体状
に印刷されたドットに対応し、その大きさは約1.6ミ
ル(1ミルは、1000分の1インチ)から約3.92
ミルである。インクが溶けたインクではなく、印刷媒体
状のインク・スポットを圧力を加えて後で溶かす場合、
スポットの大きさの変化はより大きくなり、例えば、約
1.8ミルから約5.5ミルになる。ドットの大きさを
レベル1にするには、待ち時間Xを9マイクロ秒に設定
し、噴射パルス成分64の期間Yを3マイクロ秒に設定
する。ドットの大きさをレベル2にするには、時間Xを
11マイクロ秒に設定し、期間Yを5マイクロ秒に設定
する。ドットの大きさをレベル3にするには、時間Xを
11マイクロ秒に設定し、期間Yを4マイクロ秒に設定
する。ドットの大きさをレベル4にするには、時間Xを
12マイクロ秒に設定し、期間Yを11マイクロ秒に設
定する。ドットの大きさをレベル5にするには、時間X
を12マイクロ秒に設定し、期間Yを15マイクロ秒に
設定する。最後に、ドットの大きさをレベル6にするに
は、時間Xを12マイクロ秒に設定し、期間Yを20マ
イクロ秒に設定する。これら場合の各々において、詰め
替えパルス成分の振幅及びパルス幅は、夫々5マイクロ
秒及び40ボルトである。また、噴射パルス成分の振幅
は、40ボルトである。さらに、電界は、単位ミリメー
トル当たり2.4キロボルトである。バイポーラ駆動パ
ルスのこれら成分値を調整することにより、インク滴の
量及びインク・ドットの大きさを調整できる。同様に、
噴射パルス成分の振幅を大きくすることにより、待ち時
間の調整及び噴射パルス成分のパルス幅の調整の両方又
は一方で、インク滴量を変更できる。噴射パルス成分6
4の振幅が増えると、噴射パルス成分及び詰め替えパル
ス成分の振幅の比が大きくなり、インク滴内のインク量
が増える。同様に、噴射パルス成分のパルス幅が増える
と、噴射パルス成分のパルス幅及び詰め替えパルス成分
のパルス幅の比も大きくなり、インク滴量が増える。
【0051】さらに、図3に示す形式の複数のバイポー
ラ・パルスを用いて、個々のインク滴を発生する。一般
的に、インク滴形成に用いるかかるバイポーラ・パルス
の数を増やすことにより、インク滴のインク量を増やせ
る。実際にも、各バイポーラ・パルスにより、インクの
付加的な量の突出部が電界に入るので、インク滴が分離
する前に、インク滴のインク量が増加する。この方法に
より形成された個々のインク滴を分離させるために、バ
イポーラ・パルス間の期間を増加する。所望数のバイポ
ーラ・パルスを用いて所望大きさのインク滴を発生した
後、高エネルギーのパルスを供給して、インク滴を中断
する。しかし、総べてのバイポーラ・パルスが同じ特性
で、個々のバイポーラ・パルス間の遅延を単に調整し
て、インク滴を電界内で中断するならば、装置が簡単に
なる。
【0052】特定例として、詰め替え成分、待ち時間成
分及び噴射成分を含むかかるパルス・ストリングの典型
的なバイポーラ・パルスの期間は、約20マイクロ秒か
ら40マイクロ秒である。さらに、個々のバイポーラ・
パルス間の典型的な遅延時間は、約12マイクロ秒から
30マイクロ秒の範囲である。図1に示す形式のインク
・ジェット・プリント・ヘッドでは、個々のパルス間の
時間遅延が約100マイクロ秒よりも大きくなると、イ
ンク滴が中断する。20マイクロ秒期間のバイポーラ・
パルスと仮定すると、バイポーラ・パルス間の安定した
間隔は、約40マイクロ秒であり、これは、個々のバイ
ポーラ・パルスの期間の約2倍になる。バイポーラ・パ
ルス間の期間が約10マイクロ秒未満か、インク滴が中
断する期間未満である限り、連続したバイポーラ・パル
スは、分離したインク滴を発生する代わりに、個々のイ
ンク滴の量にインクを付加する。
【0053】ある特定の試験において、単一のバイポー
ラ・パルスがゼロックス(商標)ボンド紙上に形成した
インク・ドットは直径が2ミルであり、40マイクロ秒
だけ離れた20マイクロ秒の2つのバイポーラ・パルス
のストリングがこの印刷媒体状に形成したインク・ドッ
トの直径は3ミルであり、3つのかかるバイポーラ・パ
ルスのストリングがこの印刷媒体に形成したインク・ド
ットの直径は4ミルである。この例において、個々のバ
イポーラ・パルスの詰め替え成分の振幅は、40ボルト
である。また、詰め替え成分及び噴射成分間の待ち時間
は、5マイクロ秒である。さらに、各バイポーラ駆動パ
ルスの噴射パルス成分のパルス幅及び振幅は、夫々10
マイクロ秒及び40ボルトである。また、電界は、単位
ミリメー当たり1.6キロボルトである。
【0054】個々のインク滴を発生する1つ以上のバイ
ポーラ・パルスの合成により、インク・ジェット・プリ
ンタが動作できる最高インク滴繰り返しレートが減る。
しかし、高いインク滴繰り返しレートは、依然可能であ
る。例えば、3つのバイポーラ・パルスを組み合わせて
最も大きなインク滴を発生する上述の場合、8キロヘル
ツ以上の繰り返しレートを実現できる。
【0055】最後に、本発明は、種々のインクを用いる
インク・ジェット・プリンタに適用できる点に留意され
たい。例えば、抵抗が10**(−4)オーム・センチメ
ートルから約10**(−11)オーム・センチメートル
のインクが安定しており、抵抗が10**(−6)オーム
・センチメートルから約10**(−8)オーム・センチ
メートルのインクがより好適である。一般的に、適切な
抵抗の正確な範囲はまだ確立されていないが、より高い
抵抗のインクがより良い結果を得ると信じられている。
室温で液体のインクや、室温では個体である相変化形式
のインクを用いてもよい。好適な相変化インクの1つ
が、1988年8月3日出願の米国特許出願第2278
46号「相変化インク・キャリア成分及びそれから形成
した相インク」(特願平1−193788号)に開示さ
れている。しかし、本発明は、かかる特定の形式のイン
クに限定されるものではない。
【0056】本発明の好適な実施例について上述した
が、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変形が可能
である。
【0057】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、インク滴
の大きさの範囲を広がり、高信頼で効率的にグレー・ス
ケール又は中間調の印刷を行える。また、本発明では、
比較的早いインク滴繰り返しレートで安定に動作できる
と共に、インク滴を発生するのに必要な駆動電圧が低く
て良く、広範囲の駆動波形式に応答して動作できる。さ
らに、本発明では、インク・ジェット・プリンタの印刷
期間中に電界を変化させるのが簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインク・ジェット・プリント・ヘッド
の好適な一実施例の一部を切り欠いた斜視図である。
【図2】本発明のインク・ジェット・プリント・ヘッド
によるインク滴の形成過程を示す図である。
【図3】本発明のインク・ジェット・プリント・ヘッド
のアコースティク・ドライバ用の駆動信号の好適な波形
図である。
【図4】本発明のインク・ジェット・プリント・ヘッド
のアコースティク・ドライバ用の別の駆動信号の波形図
である。
【図5】本発明のインク・ジェット・プリント・ヘッド
により印刷した種々のインク・スポットの大きさを示す
図である。
【図6】本発明のインク・ジェット・プリント・ヘッド
の好適な他の実施例の一部を切り欠いた斜視図である。
【符号の説明】
10 ドロップ・オン・デマンド・インク・ジェット 12 インク室 14 インク源 16 オリフィス 18 出口 20 印刷媒体 30 アコースティク・ドライバ機構 34 ダイアフラム 36 信号源 38 オリフィス板 42 電極 50 インク・メニスカス 52 糸状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スーザン シー スコーニング アメリカ合衆国オレゴン州97210 ポート ランド ノースウエスト アービング 2247 (72)発明者 ヒュー ピー リー アメリカ合衆国カリフォルニア州92683ウ エストミンスター ブライトン ストリー ト 15171

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク・ジェット・プリント・ヘッドか
    ら隙間を介して印刷媒体へ向かってインク滴を噴射する
    ドロップ・オン・デマンド型インク・ジェット・プリン
    ト・ヘッドにおいて、 インク室と、 該インク室とつながり、出口を有するインク滴噴射オリ
    フィスと、 インクに上記出口を通過させる駆動手段と、 上記経路の少なくとも一部に沿って電界を発生し、上記
    出口を通過した上記インクを引っ張り、インク滴を形成
    するのを助け、上記インク滴が上記印刷媒体に移動する
    のを加速する手段とを具え、 上記電界は上記インク滴の形成及び加速期間中は一定で
    あることを特徴とするドロップ・オン・デマンド型イン
    ク・ジェット・プリント・ヘッド。
  2. 【請求項2】 インク源に結合したインク室と、該イン
    ク室に結合し、出口を有するインク滴オリフィスと、イ
    ンク内に圧力波を発生し、上記インク滴オリフィスを介
    して外側にインクを通過させる駆動手段とを具え、上記
    インク滴オリフィスの出口から上記出口から離れた印刷
    媒体に向かう経路に沿った第1方向に上記インク滴が移
    動するドロップ・オン・デマンド型インク・ジェット・
    プリント・ヘッドの動作方法であって、 電界を発生し、上記出口から上記印刷媒体に向かう経路
    に沿って上記インク滴を加速し、 上記駆動手段を動作させて、上記インクを上記出口から
    上記電界内に通過させ、上記電界が、上記出口を通過し
    たインクを引っ張って上記インクを中断してインク滴を
    形成する助けをすると共に、上記インク滴を上記印刷媒
    体に向かって加速し、 上記インク滴を形成し加速する間、上記経路に沿って存
    在する上記電界を一定に維持することを特徴とするドロ
    ップ・オン・デマンド型インク・ジェット・プリント・
    ヘッドの動作方法。
JP41096690A 1989-12-15 1990-12-14 ドロップ・オン・デマンド型インク・ジェット・プリ ント・ヘッド及びその動作方法 Pending JPH07125193A (ja)

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