JPH07121709B2

JPH07121709B2 - 自動車の車体構造

Info

Publication number: JPH07121709B2
Application number: JP5597087A
Authority: JP
Inventors: 憲男風間
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 1987-03-11
Filing date: 1987-03-11
Publication date: 1995-12-25
Anticipated expiration: 2010-12-25
Also published as: JPS63222979A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は自動車の車体構造に関する。

従来の技術自動車のエンジンルーム，フロアは、自動車工学全書第
19巻自動車の製造法；昭和55年４月20日山海堂発行の
178P〜179Pの項目７・４「車体組立工程」に記載の内容
から明らかなように、ルーフ，ボディサイド等と共に、
閉断面構造の各種強度部材を骨格として、順次に各種パ
ネル材を接合してホワイトボディを構成し、これを塗装
工程，艤装工程に順次移送して最終的に各種の機能部
品，内装部品を組付けるようにしている。

発明が解決しようとする問題点ホワイトボディの組立ておよび艤装工程では、それぞれ
のメインラインにおいて前述の要領で順次に組立て作業
が行われるため、メインラインが長大化してそれだけ設
備も大型化，膨大化してコスト的に不利となってしま
う。また、車体が予め組立てられて、エンジンルーム内
機能部品，室内機能部品等が組付けられてしまうと、走
行駆動試験等、各種の試験を行う場合に、車体全体を移
送，搬送しなければならず、また、車体全体を載置する
装置が必要となって試験装置も大掛かりになってしまう
不具合が指摘されている。そこで、本発明は車体の組立
てはもとより各種機能部品の組付けの作業性およびこれ
らの組立て、組付けの自由度を高めることができると共
に、走行駆動試験等の各種の試験に際しても取扱いを容
易に行うことができる自動車の車体構造を提供するもの
である。

問題点を解決するための手段エンジンルーム内機能部品および室内機能部品を備えた
エンジンコンパートメントと、フロア機能部品を備えた
フロアアッセンブリとを前後方向で突合わせて結合する
構造であって、前記エンジンコンパートメントはその後
側下端にフロントフロア部を延設して、その後側中央に
シフトレバーを付設したフロントコンソール部を形成す
る一方、フロアアッセンブリの前側部中央にはパーキン
グブレーキを付設したリヤコンソール部を形成して、こ
れらフロントコンソール部とリヤコンソール部とを接続
手段により連結してある。

作用エンジンコンパートメントとフロアアッセンブリとは、
エンジンコンパートメントのフロントフロア部とフロア
アッセンブリの前端部とを前後方向で突合わせて結合さ
れる。このエンジンコンパートメントとフロアアッセン
ブリとの結合後、接続手段によりフロントコンソール部
とリヤコンソール部とが連結される。

実施例以下、本発明の一実施例を図面と共に詳述する。

第1,4図において、１は車体を示し、本実施例ではこの
車体１は大きくは、エンジンコンパートメント２と、フ
ロアアッセンブリ3,ボディサイドアッセンブリ４および
ルーフアッセンブリ５とに分割した各構成体からなって
いる。エンジンコンパートメント２は、フードレッジパ
ネル6,フロントサイドメンバ7,ダッシュパネル８を予め
接合して仕上げ塗装してあって、該エンジンコンパート
メント２にはパワートレーンを始めとしてその補機類，
電装部品，ラジエータ等のエンジンルーム内機能部品９
やサスペンション10等が組付けられると共に、ダッシュ
パネル８にはステアリングを始めとして各種計器類，ペ
ダル類等の室内機能部品11が組付けられている。このエ
ンジンコンパートメント２の後側下端、具体的にはダッ
シュパネル８の下端にはフロントフロア部12を延設して
あって、このフロントフロア部12の後側中央部にシフト
レバー14を付設したフロントコンソール部13を設けてあ
る。このシフトレバー14はフロントフロア部12の下面に
おいて予め図外のコントロールロッドを配設してあり、
また、上端部はシフトレバーブーツ15で被覆してある。

フロアアッセンブリ３は、フロアパネル16を予め接合し
て仕上げ塗装してあって、フロアパネル16には各種シー
トやサスペンション等のフロア機能部品17をサブアッセ
ンブリしてある。また、このフロアアッセンブリ３の前
側中央、具体的にはフロアパネル16の前側中央にはパー
キングブレーキレバー19を付設したリヤコンソール部18
を形成してある。このパーキングブレーキレバー19はフ
ロアパネル16下面において予め図外のパーキングブレー
キケーブルを連結，配索してある。リヤコンソール部18
はその後端下縁をヒンジ部材20によりフロアパネル16上
に連結してあって、このヒンジ部材20を中心に上下方向
に回動自在としてあり、また、該リヤコンソール部18の
底壁中央にはパーキングブレーキレバー19がくぐり抜け
可能なスリット21を設けてあると共に、ラバーフィニッ
シャ22を付設してある。このリヤコンソール部18は、エ
ンジンコンパートメント２とフロアアッセンブリ３との
結合の際には、その邪魔にならないように上方に回動
し、結合完了後に下方に回動して接続手段23により前述
のフロントコンソール部13と一体に連結される。本実施
例ではリヤコンソール部18とフロントコンソール部13の
各接続側の端面に相互に係脱する突起24とロケート穴25
とを形成して接続手段23としてある。26,27はフロアカ
ーペットを示す。

ボディサイドアッセンブリ４は、サイドシル28,ルーフ
サイドレール29,フロントピラー30,センターピラー21,
リヤピラー32等の骨格部材に、リヤフェンダ33等の各種
パネル材を予め接合して仕上げ塗装してある。このボデ
ィサイドアッセンブリ４の内側には、ボディサイドガー
ニッシュやサンバイザーその他の内装部品，内部機能部
品（図示省略）をサブアッセンブリしてある。

ルーフアッセンブリ５はルーフ骨格部材のルーフボウを
予め接合して仕上げ塗装してあると共に、ルームランプ
等の内部機能部品およびルーフトリム等の内装部品をサ
ブアッセンブリ（ルーフボウ，ルームランプ，ルーフト
リムは何れも図示省略）してある。

本実施例では、フロントバンパー36,ヘッドランプ37,フ
ロントグリル38をラジエータコアサポート35をベースと
してサブアッセンブリして、エンジンコンパートメント
２と別のフロントエンドアッセンブリ34として構成して
ある。また、リヤバンパー41,リヤコンビネーションラ
ンプ42等はリヤパネル40をベースとしてサブアッセンブ
リして、フロアアッセンブリ３と別のリヤエンドアンッ
センブリ39として構成している。

フロントフェンダ43,エンジンフード44,サイドドア45,
バックドア46およびフロントウインドウパネル47等は前
記各アッセンブリの結合完了後に組付けられる。

エンジンコンパートメント２とフロアアッセンブリ３は
車体前後方向で突合わせて、具体的にはフロントフロア
部12後縁とフロアパネル３前縁とを前後方向で突合わせ
てボルト・ナット50結合される。この結合作業の際、フ
ロアアッセンブリ３のリヤコンソール部18はヒンジ部材
20を中心に上方に回動し、突合わせ結合の邪魔にならな
いようにしておく。そして、結合完了後にリヤコンソー
ル部18を下方に回動すれば、パーキングブレーキ19をス
リット21およびラバーフィニッシュ22をくぐり抜けてリ
ヤコンソール部18内に適正に収納されると共に、突起24
と係止穴25とがクリック作用を伴て弾性係合し、フロン
トコンソール部13とリヤコンソール部18とが一体に連結
される。ボディサイドアッセンブリ４は、フロアアッセ
ンブリ3,エンジンコンパートメント２に対して車幅方向
で突合わせてボルト・ナット結合される。ルーフアッセ
ンブリ５は、フロントルーフレール48,リヤルーフレー
ル49と共にボディサイドアッセンブリ４の上方より突合
わせてボルト・ナット結合される。また、フロントエン
ドアッセンブリ34はエンジンコンパートメント２に前方
より突合わせてボルト・ナット結合される。リヤエンド
アッセンブリ39は、フロアアッセンブリ3,ボディサイド
アッセンブリ４に対して後方より突合わせてボルト・ナ
ット結合される。

第2,3図はフロントコンソール部13とリヤコンソール部1
8との接続手段23の異なる例を示すものである。

第２図に示す実施例は、リヤコンソール部18Aをフロア
パネル16上で前後方向に摺動自在に配設してある。この
リヤコンソール部18Aは底部開放の門型形状に形成して
あって、その両側壁の略後半部の下部内面には、フロア
パネル16上にビス52固定したスライドベース51の両肩部
に係合する溝53を形成して、該スライドベース51に沿っ
て前後摺動できるようにしてある。また、該両側壁の前
端部の上部内面には突条54を形成してある一方、フロン
トコンソール部13の後端部両側面の上部にはガイド溝55
を形成して、リヤコンソール部18Aを前方移動すること
によって、突起54がガイド溝55に係合し、リヤコンソー
ル部18Aの前端部がフロントコンソール部13の後端部に
外嵌，係合するようになっている。フロントコンソール
部13の後端部は、リヤコンソール部18Aの肉厚寸法分外
形を小さく形成して、嵌合した状態でフロントコンソー
ル部13とリヤコンソール部18Aの外面が整合するように
なっている。また、リヤコンソール部18Aの上壁の前端
中央下面と、フロントコンソール部13の上面の後端中央
には、相互に係脱する突起56,ロケート穴57を形成し
て、リヤコンソール部18Aの前方移動限界でこれら突起5
6とロケート穴57とが係合して連結できるようになって
いる。

第３図に示す実施例は、リヤコンソール部18Bをフロア
パネル16上に固定する一方、フロントコンソール部13は
ラバーブーツ15A自体で構成すると共に、このラーバー
ブーツ15Aの後側にリヤコンソール部18Bの前端部に跨る
延設部58を形成してある。この延設部58の後端末の上縁
中央および両側縁には、リヤコンソール部18Bの前端部
上面および両側面に突設した繋留部60に係脱するフック
部59を形成し、該フック部59を繋留部60に係合すること
によって、フロントコンソール部13とリヤコンソール部
18Bとを一体に連結するようにしてある。本実施例の場
合、エンジンコンパートメント２とフロアアッセンブリ
３との突合わせ結合の際には、前記延設部58を前方にめ
くって、中央のフック部59をシフトレバー14に係着して
おけば、この延設部58が突合わせの邪魔になることはな
い。

発明の効果以上のように本発明によれば、エンジンコンパートメン
トとフロアアッセンブリとを前後方向で突合わせ、結合
するようにしてあるため、これらエンジンコンパートメ
ント，フロアアッセンブリを別々のラインで接合，塗
装，艤装組立てでき、特にエンジンコンパートメント，
フロアアッセンブリの機能部品，内装部品の組付けを自
由空間で行えて、作業性を一段と向上することでき、ロ
ボットによる自動組立ての完全実施化を含めて組立ての
自由度を拡大できて大幅なコストダウンに寄与すること
ができる。また、エンジンコンパートメントはそのフロ
ントフロア部にシフトレバーを付設したフロントコンソ
ール部を形成して、シフトレバーのリンケージまでサブ
アッセンブリできる一方、フロアアッセンブリはパーキ
ングブレーキレバーを付設したリヤコンソール部を形成
して、パーキングレバーのリンケージまでサブアッセン
ブリできて、両アッセブリの結合後に２次的なリンケー
ジ作業を伴うことがなく、組付け作業の合理化を徹底す
ることができる。しかも、これらフロントコンソール部
とリヤコンソール部とは、両アッセンブリの結合後に接
続手段によって一体に連結できるので異和感を生じるこ
とがなく、品質感，車室内観を些かも損ねることはな
い。また、前述のようにエンジンコンパートメント，フ
ロアアッセンブリをサブラインで構成することができる
ので、メインラインの短縮化およびそれに伴う設備の小
型，減縮化を実現することができる。とりわけ、エンジ
ンコンパートメントはシフトレバーを含めて各種機能部
品をサブアッセンブリしてあるため、該エンジンコンパ
ートメント単体で走行駆動試験等の各種試験を行えるの
で、取扱いが容易となるばかりでなく、試験装置の小型
縮小化を実現することもできるという数々の実用効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図，第３図は本発明の第１実施例，第２実
施例，第３実施例を示す略示的斜視図、第４図は車体の
全体的な分解斜視図である。２……エンジンコンパートメント、３……フロアアッセ
ンブリ、９……エンジンルーム内機能部品、11……室内
機能部品、12……フロントフロア部、13……フロントコ
ンソール部、14……シフトレバー、17……フロア機能部
品、18,18A,18B……リヤコンソール部、19……パーキン
グブレーキレバー、23……接続手段。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】エンジンルーム内機能部品および室内機能
部品を備えたエンジンコンパートメントと、フロア機能
部品を備えたフロアアッセンブリとを前後方向で突合わ
せて結合する構造であって、前記エンジンコンパートメ
ントはその後側下端にフロントフロア部を延設して、そ
の後側中央にシフトレバーを付設したフロントコンソー
ル部を形成する一方、フロアアッセンブリの前側部中央
にはパーキングブレーキレバーを付設したリヤコンソー
ル部を形成して、これらフロントコンソール部とリヤコ
ンソール部とを接続手段により連結したことを特徴とす
る自動車の車体構造。