JPH0711968Y2

JPH0711968Y2 - パッケージ用蓋体の自動成型装置におけるパッケージ用蓋体の切断、分離装置

Info

Publication number: JPH0711968Y2
Application number: JP1989126761U
Authority: JP
Inventors: 秀▲あきら▼ 小林
Original assignee: ヤック株式会社
Priority date: 1989-10-30
Filing date: 1989-10-30
Publication date: 1995-03-22
Anticipated expiration: 2004-10-30
Also published as: JPH0364733U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、パッケージ用の合成樹脂製でなる蓋体を、蓋
体材料より加熱装置、成型装置、穿孔装置、トムソン刃
物切断、分離装置及び押え装置並びに真空ポンプ等を介
して自動的に連続成型す装置であって、前記装置の中の
トムソン刃物を利用する切断、分離金型装置に関するも
のである。

「従来の技術及びその課題」従来、シート状をなす合成樹脂製の蓋体材料が捲装され
た供給ロールより、繰り出し装置を介して繰り出される
蓋体材料を、加熱、成型、切断金型、分離金型等の各装
置による成形加工を介してパッケージ用の蓋体（以下単
に蓋体とする。）と、残滓材料片とに分離し、この蓋体
を積層後に、取り出すとともに、この残滓材料片は残滓
材料片巻取りロールに捲装する構成の蓋体の自動成型装
置において、トムソン刃物による型押し作業により、残
滓材料片と蓋体との分離をなすが、現実には、当該残滓
材料片と蓋体とは、僅かの連結部を介して連結されてい
る。したがって、その後、吸着作業（吸着工程）によ
り、前記残滓材料片と蓋体との連結部を切り離して、両
者を切断・分離にする工程並びに作業をしている。換言
すれば、型押し工程と切断・分離工程との二つの工程に
分かれている。そして、蓋体材料より分離した後は、こ
の吸着装置の移動動作並びに反転を介して蓋体を積層
し、それ後に取り出す方法であった。それが為に、トム
ソン刃物の型押しの工程とは、全く分離された独自の吸
着装置からなる切断・分離の吸着工程を設けたり、又は
収容用の棚等を装置する必要がある。したがって、構造
が複雑となり、かつ操作の複雑化、作業性の低下を招来
する。また前述の如く、トムソン刃物によるあらかたの
型押し後の、吸着作業による切り離し時に、蓋体と残滓
材料片の境目である連結部が完全に切断・分離できずバ
リとなって残り体裁が悪いこと、品質面及び商品価値が
劣ること、等の課題があった。

「課題を解決するための手段」上記の鑑み本考案は、蓋体材料より蓋体を切断、分離す
るに際して、トムソン刃物による完全な切断と、その切
断と同時に吸着作用によって切断された蓋体を吸い上げ
てシート状蓋体材料とは完全に分離する作業を一工程と
し、この一工程を一台の切断・分離金型装置でなすこ
と、又はこのトムソン刃物を利用する切断、分離金型装
置の簡素化、小型化を図る為こと、また数個の蓋体を同
時に切断又は所定の積層位置まで搬送し、前記数個の蓋
体の分離及び取り出しを可能とすること、等を目的とし
て、下記の構成を採用する。

即ち、パッケージ用蓋体の自動成型装置におけるパッケ
ージ用蓋体の切断、分離装置は、供給ロールより繰り出
し装置を介して繰り出される蓋体材料を加熱、成型、切
断金型、分離金型等の各装置による成形加工を介して、
パッケージ用の蓋体と残滓材料片とに分離し、この蓋体
を積層後取り出すとともに、前記残滓材料片は残滓材料
片巻取りロールに捲装する構成のパッケージ用蓋体の自
動成型装置において、前記トムソン刃物を利用する切断、分離金型装置は、固
定下型装置及び吸着用チャンバーが形成された昇降かつ
移動可能な上型装置、並びに前記吸着用チャンバーに連
通する真空ポンプ、及び前記昇降かつ移動可能な上型装
置の水平移行を司り、かつ当該昇降かつ移動可能な上型
装置に設けたシリンダー等の前進、後退手段とで構成さ
れ、前記昇降かつ移動可能な上型装置が、前記前進、後退手
段で移行し、前進限に達した時点で、この昇降かつ移動
可能な上型装置に吸着されたパッケージ用の蓋体を離脱
させる為に、この昇降かつ移動可能な上型装置に設けた
前記吸着用チャンバーの吸着機能を停止する構成であ
る。

「作用」次に本考案の作用を説明すると、供給ロールより繰り出
し装置を介して繰り出される蓋体材料を加熱、成型、切
断金型、分離金型等の各装置による成形加工を介して、
パッケージ用の蓋体と残滓材料片とに分離し、この蓋体
を積層後取り出すとともに、この残滓材料片は残滓材料
片巻取りロールに捲装する構成のパッケージ用蓋体の自
動成型装置において、特にトムソン刃物を利用する切
断、分離金型装置（以下単に切断、分離金型装置とす
る。）において特色を持つ構造である。

即ち、この切断、分離金型装置に到ると、ここには上下
型でなるトムソン刃があり、具体的には、昇降かつ移動
可能な上型装置がシリンダーのピストンロッドの収縮を
介して降下し、固定下型装置のトムソン刃とが囓合し、
ここで蓋体材料より蓋体が完全に切断され、多数の蓋体
が形成される。

この切断と同時に、吸着用チャンバーが真空下に置か
れ、その吸引ノズルよりの吸引を介して前記の完全に切
断された多数の蓋体を吸着する。この吸着が終了する
と、昇降かつ移動可能な上型装置がピストンロッドの伸
張を介して上昇し、最初の状態に戻る。

このピストンロッドの伸縮と、時をほぼ同じくして、昇
降かつ移動可能な上型装置はシリンダーのピストンロッ
ドの伸張で水平方向に向かって前進し、前進限に達する
と、ここで前記吸着用チャンバーの真空状態を解除す
る。これによって、昇降かつ移動可能な上型装置に吸着
されていた蓋体は、離脱し、この下方にある載台上に積
層される。一方蓋体が完全に切り放された残滓材料片
は、切断、分離金型装置の僅か前方で垂下され、張力調
整装置を介して残滓材料片巻取りロールに捲装される。

以上のような操作が、連続的に繰り返され、載台上に蓋
体が積層された後に、所定の場所に搬送保管される。

本願考案は、以上で述べた作業及び手順によって稼働さ
れるパッケージ用蓋体の自動成型装置であって、特に、
トムソン刃物を利用する切断、分離金型装置において、
切断作業と吸着作業が一体となって、同一装置内でかつ
一工程で行われることを特徴とする。更には、この切
断、即、吸着の作業が行なわれ、バリのない美しいパッ
ケージ用の蓋体が生成される。しかしながら、従来の技
術では、切断作業と吸着作業が分離、独立された工程
で、かつ型押しされた残滓材料片と蓋体とは、僅かの連
結部を介して連結されたまま（即ち、型押しの段階で完
全な切断をせずに蓋体と残滓材料片の境目である連結部
を残したまま）で、次の吸着の段階へ送らざるをえず、
それが吸着作業による切り離し時に、蓋体と残滓材料片
の境目である連結部が完全に切断・分離できずバリとな
って残り、品質の低下を招来する。

「実施例」次に本考案の一実施例を図面に基づいて具体的に説明す
る。

１はフレームで、このフレーム１の始端側（図面上向か
って右側）には後述する繰り出し装置７を介して間欠等
回転する蓋体材料供給ロール２と、その終端側（図面上
向かって左側）には図示しないモータを介して間欠等回
転する残滓材料片巻取りロール３とがそれぞれ配設され
ている。そうして、この蓋体材料供給ロール２の前方に
はシリンダー４のピストンロッドにより押圧される押圧
板５と重錘ロール６とで構成される繰り出し装置７が設
けられており、この繰り出し装置７の押圧板５の降下に
より、この繰り出し装置７の処にある蓋体材料Ａを押し
下げ、もって蓋体材料供給ロール２の回転を介して新た
な蓋体材料Ａを繰り出していく。そして、重錘ロール６
が下降限に到ると、ここに所定長の蓋体材料Ａが繰り出
される。その後、押圧板５がシリンダー４のピストンロ
ッドの後退を介して上昇し、この繰り出された蓋体材料
Ａの前進方向への移送を許す。具体的には、蓋体材料Ａ
に重錘ロール６の重量より強い引っ張り力が係ると、こ
の重錘ロール６が持ち上げられ、同時に蓋体材料Ａが前
進方向へと移送されていくのである。尚この繰り出し装
置７は張力調整装置をも兼ねる。このようにして、繰り
出された蓋体材料Ａは、繰り出し装置７の前方で、かつ
蓋体材料Ａの前進方向に並設された二条の無端チェーン
９に供給される。この無端チェーン９は後述する各装置
の作動する時間は停止し、その作業が終了した時点で前
進する構成となっており、いわゆる間欠回転する構成で
ある。図中9aは前記無端チェーン９に突設した針、８は
モータで、この例では無端チェーン９の駆動側歯車、プ
ーリー等にその回転を伝達する。

図中10は無端チェーン９の始端側に配設された調整ロー
ルで、この調整ロール10と無端チェーン９とにより確実
に蓋体材料Ａを前進させる。11は前記調整ロール10の僅
か前方側で、かつ支持台16に設けられた加温式ヒーター
で、この加温式ヒーター11はこの例では温水予熱方式又
は冷水冷却方式であり、外気の温度（主として寒冷時等
における低温又は夏期等における高温）に左右されるこ
となく供給される蓋体材料Ａが、常時一定の温度を有す
るように設定されている。尚、この加温式ヒーター11は
調温器具12と押え板13とで構成されており、この押え板
13はシリンダー14により昇降し前記調温器具12に接離す
るもので、その接触により蓋体材料Ａを挟持し、その離
間により蓋体材料Ａを開放するものである。また前記シ
リンダー14の昇降は、後述する成型装置の上下型用のシ
リンダーと同調し、同時に作動するように制御されてい
るもので、具体的には、後述する予熱ヒーターで加熱さ
れた蓋体材料Ａに、この成型装置にてプレス成型されて
いる時間中、加温式ヒーター11の処にある蓋体材料Ａ
は、この加温式ヒーター11により挟持される構造となっ
ている。

15は前記加温式ヒーター11の前方に位置する支持台16a
を介して架承された予熱ヒーターで、この予熱ヒーター
15は、上部ヒーターと下部ヒーターとで構成されてい
る。そしてこの予熱ヒーター15の役目は、前記加温式ヒ
ーター11で暖められた蓋体材料Ａを、次工程の成型装置
でのプレス成型に適する温度にする。この一例ではこの
加温式ヒーター11と予熱ヒーター15とで加熱装置を形成
する。

図中18は前記予熱ヒーター15の前方に配設され、支持台
17bに架承された所定の凹凸を有する型押し工程の成型
装置で、その上型18aはシリンダー19により、又下型18b
はシリンダー19aのピストンロッドを介してそれぞれ昇
降し、上下型18、18aが合体又は離間する構成となって
いる。尚、前記加温式ヒーター11、予熱ヒーター15及び
成型装置18は、フレーム１に対して移動可能な可能に装
着されており、具体的には前記無端チェーン９の進行方
向に前進、後退自在に設けられている。

20は前記成型装置18の前方に配設されたパッケージ吊架
用の小孔（図示せず）を開設する穿孔装置であり、これ
各装置は詳述した順番で無端チェーン９間に所定の間隔
で設けられている。

図中21は前記穿孔装置20の前方に設けられたトムソン刃
物を利用する切断、分離金型装置で、フレーム１に設け
られたトムソン刃22a（受け刃）を有する固定下型装置2
2と、フレーム１に架承された横桟1aに移動可能な可能
に吊架したトムソン刃23a（切り刃）を有する昇降かつ
移動可能な上型装置23と、この昇降かつ移動可能な上型
装置23を昇降又は移動可能な（水平方向に前進、後退）
するシリンダー24、25と、前記昇降かつ移動可能な上型
装置23を水平方向にガイドするガイド杆26並びにガイド
ポスト27とで構成される。また前記昇降かつ移動可能な
上型装置23には吸着用チャンバー28が設けられており、
この吸着用チャンバー28はホース29を介して真空ポンプ
30に連設されるとともに、吸引ノズル31を介してトムソ
ン刃物面23bに吸引力が作用するように構成されてい
る。したがって、昇降かつ移動可能な上型装置23がシリ
ンダー24のピストンロッドの収縮で降下し、そのトムソ
ン刃23aと固定下型装置22のトムソン刃22aとが囓合した
時に、蓋体Ｂが切断される。この蓋体Ｂが切断された時
点で吸着用チャンバー28が真空状態に維持され、その吸
引ノズル31を介して前記切断された蓋体Ｂが吸着され
る。

その後、蓋体Ｂを吸着した昇降かつ移動可能な上型装置
23は、ピストンロッドの伸張で上昇して上昇限で停止す
ると、続いてシリンダー25のピストンロッドが伸張し
て、昇降かつ移動可能な上型装置23を第２図矢印の方向
に向かって水平に前進し、前進限に達すると、前記吸着
用チャンバー28の真空状態を解除する。これによって、
昇降かつ移動可能な上型装置23に吸着されていた蓋体Ｂ
は、離脱し、この下方にある載台32上に積層される。ま
た昇降かつ移動可能な上型21はピストンロッドの収縮を
介して原位置に復帰し、次の蓋体材料片Ａの到達を待
つ、最初の状態に戻る。一方、蓋体Ｂが切り放された残
滓材料片Ｃは、切断、分離金型装置21の僅か前方で垂下
され、張力調整装置34を介して残滓材料片巻取りロール
３に捲装される。

尚、前記の昇降かつ移動可能な上型装置23の水平移行は
一例であり、その他手段として、例えば、吊り架方式に
より前進、後退する移行、回転方式での移行、又は引張
手段での前進、後退等の移行でも可能である。換言すれ
ば、この昇降かつ移動可能な上型装置23の吸着と位置変
更とで、蓋体Ｂを搬送又は離脱する方式は、何れも本考
案の範疇に包含される。

「考案の効果」本考案は以上詳述したように、トムソン刃物を利用する
切断、分離金型装置を、固定下型装置及び吸着用チャン
バーが形成された昇降かつ移動可能な上型装置、並びに
前記吸着用チャンバーに連通する真空ポンプ、及び前記
昇降かつ移動可能な上型装置を昇降又は水平移行するシ
リンダー等を介して昇降又は前進、後退等する構成とし
たので、トムソン刃物を利用して蓋体材料より蓋体を切
断、分離金型装置の小型化、簡略化等が達成される効果
と、多くの経済的なメリットがある。また従来のよう
に、蓋体の取り出し又は搬送に際して、独自の装置を要
さず、機構の簡略化、小型化が可能となる。

また本考案は、トムソン刃物を利用する切断、分離金型
装置において、固定下型装置に対峙する昇降かつ移動可
能な上型装置には、吸引ノズルを有する吸着用チャンバ
ーが形成されることと、この吸着用チャンバーに連通す
る真空ポンプが設けられる構成であるので、数個の蓋体
を同時に切断又は所定の積層位置まで搬送し、前記数個
の蓋体の分離及び搬送が可能となり、能率向上に寄与で
きる。

更に本考案は、蓋体材料より蓋体を切断するに際して、
トムソン刃物を介して蓋体と残滓材料片とを完全に分離
すること、並びに吸着用チャンバーに設けた吸引ノズル
で吸着、搬送する構成であるので、蓋体にバリがなく美
麗に切断し得る効果と、蓋体としての商品価値を、著し
く向上できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は本考案
の蓋体材料の自動成型装置の一例を示す模式図、第２図
は本考案の要部の拡大正面図である。 1:フレーム、2:蓋体材料供給ロール 3:残滓材料片巻取りロール４、14、19、19a、24、25:シリンダー 5:押圧板、6:重錘ロール 7:繰り出し装置、8:モータ 9:無端チェーン、9a:針 10:調整ロール、11:加温式ヒーター 12:調温器具、13:押え板 15:予熱ヒーター、16、16a、16b:支持台 18:成型装置、18a:上型 18b:下型、20:穿孔装置 21:トムソン刃物を利用する切断、分離金型装置 22:固定下型装置、22a:トムソン刃 23:昇降かつ移動可能な上型装置、23a:トムソン刃 26:ガイド杆、27:ガイドポスト 28:吸着用チャンバー、29:ホース 30:真空ポンプ、31:吸引ノズル 32:載台、34:張力調整装置 A:蓋体材料、B:蓋体 C:残滓材料片

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】供給ロールより繰り出し装置を介して繰り
出される蓋体材料を加熱、成型、切断金型、分離金型等
の各装置による成形加工を介して、パッケージ用の蓋体
と残滓材料片とに分離し、この蓋体を積層後取り出すと
ともに、前記残滓材料片は残滓材料片巻取りロールに捲
装する構成のパッケージ用蓋体の自動成型装置におい
て、前記トムソン刃物を利用する切断、分離金型装置は、固
定下型装置及び吸着用チャンバーが形成された昇降かつ
移動可能な上型装置、並びに前記吸着用チャンバーに連
通する真空ポンプ、及び前記昇降かつ移動可能な上型装
置の水平移行を司り、かつ当該昇降かつ移動可能な上型
装置に設けたシリンダー等の前進、後退手段とで構成さ
れ、前記昇降かつ移動可能な上型装置が、前記前進、後退手
段で移行し、前進限に達した時点で、この昇降かつ移動
可能な上型装置に吸着されたパッケージ用の蓋体を離脱
させる為に、この昇降かつ移動可能な上型装置に設けた
前記吸着用チャンバーの吸着機能を停止する構成とした
パッケージ用蓋体の自動成型装置におけるパッケージ用
蓋体の切断、分離装置。