JPH0711706B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0711706B2
JPH0711706B2 JP59146199A JP14619984A JPH0711706B2 JP H0711706 B2 JPH0711706 B2 JP H0711706B2 JP 59146199 A JP59146199 A JP 59146199A JP 14619984 A JP14619984 A JP 14619984A JP H0711706 B2 JPH0711706 B2 JP H0711706B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子写真感光体、就中、アモルファスシリコン
感光体に関する。
従来技術 ここ数年、グロー放電分解法やスパッタリング法によっ
て生成されるアモルファスシリコン(amorphous silico
n;以下a−Siと略す)の感光体への応用が注目されてき
ている。また同様に長波長領域の感度を向上して半導体
レーザによる作像を可能とするアモルファスシリコン−
ゲルマニウム(以下、a−Si:Geと記す)の応用も注目
されている。これはa−Si,a−Si:Geが従来のセレンやC
dS感光体と比して耐環境汚染性、耐熱性、摩耗性、光感
度特性等において一段と優れているためである。
しかしながら、a−Si,a−Si:Geは暗抵抗が低くそのま
までは電荷保持層を兼ねた光導電層として使用できない
という欠点がある。このため、酸素や窒素を含有させて
その暗抵抗を向上させることが提案されているが、逆に
光感度が低下するという欠点があり、その含有量も制限
がある。このことにより、例えば、特開昭57−115551号
公報に示されるようにa−Si光導電層上に多量の炭素を
含むa−Si絶縁層を形成して電荷保持の向上を図ること
が提案されている。しかしながら、この技術は炭素含量
が高く、光導電層との界面で剥離を生じ易く、またコピ
ーの繰返しに伴ない界面に電荷が蓄積し、残留電位が上
昇したりあるいは蓄積電荷の横流れによる画像のぼけが
発生し易い。また高炭素含量にもとづく、感度の低下に
対し考慮されていない。さらに炭素含量70atomic%(以
下、at%と記す)以上のものについては表面硬度の低下
に伴なう障害(例えば複写に伴ない画像に白筋を生ず
る)を避けることができない。
オーバーコート層に炭素を含むアモルファスシリコンを
用いた感光体については、特開昭58−108543号にも記載
されている。この技術は、炭素濃度勾配について示唆す
るものではなく、しかも炭素含量が30at%までと低く、
オーバーコート層としての耐湿性は不充分なものしか得
られず、また10〜25at%程度を含有させたものでは複写
枚数が増えるに従い、高湿中で画像流れを生じ易い。
アモルファスシリコン(光導電層)中の炭素濃度に勾配
をつける技術は特開昭57−119356号に提案されている。
この技術はオーバーコート層ではなく、光導電層の一部
に炭素原子を含有する層領域を設けることを特徴とする
ものであるが、その炭素含量は0.03〜90at%と著るしく
広範囲であり、特定の炭素含量のアモルファスシリコン
をオーバーコートに用いることについては全く提案され
ていない。また炭素を用いることに伴ない問題となる光
疲労や感度低下を解決するための技術を提案していな
い。
発明の目的 本発明は、アモルファスシリコン系電子写真感光体の欠
点を改良し、帯電能に優れ、残留電位が小さく、また光
疲労がなく、光感度特性、電荷保持特性、表面硬度、耐
湿性等、電子写真特性全般にわたって優れた性質を有す
る電子写真感光体を得ることを目的とする。
発明の構成 本発明は、導電性基体上に、水素を含有するアモルファ
スシリコン光導電層と、水素、炭素、酸素およびIIIA族
元素を含有し、炭素の含有量が光導電層近接部で低く表
面に向けて高い炭素濃度勾配を有するとともに最外表面
において35〜65atomic%であり、炭素濃度勾配部におけ
る酸素含有量が0.05〜10atomic%であり、かつ使用帯電
極性とは逆極性の電荷が多数キャリアとなるように、負
帯電用の場合はIIIA族元素の含有量が200〜10000ppmで
あり、正帯電用の場合はIIIA族元素の含有量が5〜20pp
mであるアモルファスシリコン透光性オーバーコート層
とを備えたことを特徴とする電子写真感光体に関する。
本発明の基本構成を第1図および第2図で説明する。
第1図は本発明電子写真感光体の部分断面模式図であ
る。
図中、(1)は基体、(2)は光導電層および(3)は
オーバーコート層を示す。
基体は通常の電子写真感光体に一般に用いられる導電性
材料、例えばAlドラム等であり、本発明はこの点に特徴
はない。
光導電層(2)は、アモルファスシリコン系感光層であ
り、アモルファスシリコン−水素(以下、a−Si:Hと云
う)を基本とし、これに部分的に酸素、窒素、ハロゲン
(特にフッ素)等を加えたものであってもよい。またa
−Si:Geの層であってもよく、さらに硼素や燐等を加え
て、P,N制御を行なってもよい。
a−Siを含む光導電層はグロー放電分解法等、常法によ
って形成させればよい。層厚は10〜100μm、好ましく
は10〜60μmである。
基体(1)と光導電性(2)の間にはアンダーコート層
を設けてもよい。
本発明においては光導電層上にさらにオーバーコート層
を設ける。オーバーコート層はアモルファスシリコン−
炭素(以下、a−Si・C−Hと云う)で形成される。a
−Si・C−Hの炭素含量は表面層に至る程高く、最表面
層では、35〜65at%({C原子数/(C原子数+Si原子
数)}×100)の範囲に設定するのが好ましい。最表面
層の炭素濃度が35at%より小さいと感度が不十分で光疲
労が発生すると共に、期待する耐湿安定性が得られな
い。また、65at%以上では、表面硬度が低下し、白筋状
の画像欠陥を生ずる。炭素含量35〜65at%の層は0.01〜
1.5μm、より好ましくは0.03〜0.5μmである。層厚が
これより薄いと耐湿性、耐刷性の面から保護層としての
機能が不十分となり、厚すぎると感度が低下し残留電位
が高くなる欠点を生ずる。
炭素含量は光導電層に近づくに従って漸減させ、オーバ
ーコート層と光導電層との間で実質上、炭素濃度に関す
るギャップを生じないようにする。このことによって、
オーバーコート層と光導電層間の密着性を向上させ、剥
離を防止すると共に、両者の界面部における電荷の蓄積
による残留電位の上昇や、蓄積された電荷の横流れによ
る画像のボケを防止する。炭素濃度勾配部の層厚は、密
着性の点からはできるだけなだらかな濃度勾配をもたせ
るため厚くする方が好ましいが、光導電特性を考慮する
と約200〜9000Åとするのが好ましい。濃度勾配部の厚
みが小さすぎると、実質上濃度勾配部がないのと同様の
欠陥を生じ、逆に9000Å以上としても、上記の効果をそ
れ以上に達成することができないばかりでなく、a−Si
・C−H層が厚くなりすぎて、感度低下等別の問題を生
じ易くなる。
a−Si・C−H層において炭素濃度が低い部分(即ち炭
素濃度勾配部)では光吸収が大きく、光導電層への光の
透過を阻害し、感度低下をきたし、同時に光疲労を生じ
易くなる。
上記問題を解決するため、本発明では炭素濃度勾配部に
酸素をドープさせる。酸素のドープによりa−Si・C−
Hの炭素濃度が低い部分における光の透過性が向上し、
光疲労が少なくなると共に光導電層との密着性をより向
上させることができる。酸素のドープは、炭素濃度35〜
65at%の領域では意図的に行なう必要はないが、少量
(例えば数%まで)ドープすると表面硬度をより向上さ
せることが可能である。
本発明では酸素ドープは主として、炭素濃度勾配部に対
して行なう。酸素のドープ量は0.05〜10at%({O原子
数/(Si原子数+C原子数+O原子数)}×100)、よ
り好ましくは0.1〜5at%である。炭素ドープは一定でよ
いが、必要ならば炭素含量が減少するに従って増加して
もよい。酸素含量が5at%、特に10at%以上になると残
留電位発生の原因となる。
本発明では更にオーバーコート層、特に炭素濃度勾配部
を使用帯電極性とは逆極性電荷が多数キャリアとなるよ
う、IIIA族元素により極性を調整する。これによって酸
素ドープによって生じ易い残留電位の上昇を抑えること
が可能となる。また帯電能をより一層向上させ、かつ光
疲労をより完全に抑えることができる。
本発明におけるオーバーコート層の極性調整は(−)帯
電時においては、オーバーコート層中では、(+)極性
の電荷が多数キャリアになるよう(P型)、又(+)帯
電時においては(−)極性の電荷が多数キャリアとなる
よう(N型)価電子制御することにより行なう。
上記の極性調整により、オーバーコート層に帯電した電
荷は暗中ではオーバーコート層に保持され光導電層への
注入が抑制される一方、露光に際しては光導電層で発生
した光キャリアの表面への注出が容易となる。その結
果、感光体の帯電能は向上し、暗減衰は小さくなる。ま
た、光疲労を抑制することができる。
価電子制御においてP型特性はIIIA族、主として硼素を
200〜10000ppmドープすることによって行なえばよい。
また、N型は同様に硼素を5〜20ppmドープすることに
より行なえばよい。強いP型、強いN型は光疲労の発生
原因となり、却って帯電能の低下を引き起こすため望ま
しくない。
第2図は上記の態様を模式的に示したものである。経軸
はオーバーコート層(3)の最表面から光導電層との界
面に至る厚さを示し、緯軸は炭素濃度と酸素濃度を示
す。領域(OPQRSO)はオーバーコート層の深さに対応す
る本発明炭素濃度の範囲を模式的に示している。この領
域において炭素濃度は線(4)および(5)に示すごと
く変化してもよい。線(4)は、オーバーコート層表面
から深さ0.5μmまで炭素濃度50at%を含むa−Si・C
−Hで構成され、以後炭素濃度は漸減し、光導電層との
界面では実質上0となっていることを示す。線(5)
は、最表面層から界面に向かって、炭素濃度が直線的に
減少していることを示している。
領域(OVTUO)は酸素のドープ量を示している。線
(6)は、線(4)で示す炭素含量減少領域に酸素を一
定量(0.3at%)ドープしたことを示す図である。酸素
のドープ量は線(7)で示すごとく、界面に近い程多く
してもよい。
本発明においては、オーバーコート層全体にわたって第
IIIA族の元素を用いて極性調整してもよいが、炭素濃度
勾配部または、酸素ドープ領域において行なうのが特に
好ましい。酸素ドープによる残留電位の問題はこれによ
って解消される上、炭素濃度の低い部分での帯電能は極
性調整することにより補われる。
発明の効果 本発明は、a−Si−H電子写真感光体の暗抵抗が低いと
云う欠点を、オーバーコート層に特定量の炭素を有する
a−Si・C−Hを用いて電荷保持の向上を図り;a−Si・
C−Hと光導電層間の密着性と電荷の蓄積の問題をオー
バーコート層の炭素含量に勾配をもたせることにより解
決し;さらに、a−Si・C−Hの低炭素含量部分によっ
て生じ易い光疲労や不透明化を、低炭素含量部分に酸素
をドープすることによって解消している。また酸素ドー
プによって生じ易い残留電位は極性調整により解消して
いる。従って、得られた電子写真感光体は感度、解像
力、階調再現性、鮮明性、耐摩耗、耐湿性、耐久性に優
れ、かつa−Si・C−Hでオーバーコートした電子写真
感光体による複写において生じ易い白筋、白斑等の発生
が抑制される。さらに光疲労がない。
実施例1 第3図に示すグロー放電分解装置において、まず、回転
ポンプ(23)を、それに続いて拡散ポンプ(24)を作動
させ、反応室(25)の内部を10-6Torr程度の高真空にし
た後、第1〜第3及び第5調整弁(13),(14),(1
5),(17)を開放し、第1タンク(8)よりH2ガス、
第2タンク(9)より100%SiH4ガス、第3タンク(1
0)よりH2で200ppmに希釈されたB2H6ガス、更に第5タ
ンク(12)よりO2ガスを出力圧ゲージ1Kg/cm2の下でマ
スフローコントローラ(18),(19),(20),(22)
内へ流入させた。そして、各マスフローコントローラの
目盛を調整して、H2の流量を486.5sccm、SiH4を90scc
m、B2H6を22.5sccm、O2を1.0sccmとなるように設定して
反応室(25)内へ流入した。夫々の流量が安定した後
に、反応室(25)の内圧が1.0Torrとなるように調整し
た。一方、導電性基板(27)としては直径80mmのアルミ
ニウムドラムを用いて240℃に予じめ加熱しておき、各
ガス流量が安定し、内圧が安定した状態で高周波電源
(26)を投入し電極板(28)に250wattsの電力(周波数
13.56MHz)を印加してグロー放電を発生させた。このグ
ロー放電を約6時間持続して行い、導電性基板(27)上
に水素,硼素並びに微量の酸素を含む厚さ約20μmのa
−Si光導電層(29)(第4図)を形成した。
a−Si光導電層が形成されると、高周波電源(26)から
の電力印加を停止せず、連続的に移行層の成膜をする。
すなわち、マスフローコントローラ(22)によりO2ガス
を素早く3sccmとなるように、またマスフローコントロ
ーラ(20)によりB2H6ガスも同時にB2H6/SiH4=100ppm
となるように設定し反応室(25)内へ流入させ、約2分
間この状態を保った。
また、この2分間の間にマスフローコントローラ(21)
により、C2H4ガスを0から45sccmとなるように徐々に変
えていった。こうして約0.1μmのa−Si・C移行層(3
0′)(第4図)を形成した。さらに高周波を印加した
まま、約3分間をかけて、マスフローコントローラによ
りSiH4ガスを90sccmから30sccmまで、O2ガスを3sccmか
ら0sccmまで、O2ガスを3sccmから0sccmまで一様に減少
させていった。この間C2H4ガスは45sccm流れたままであ
る。こうして約0.1μmのa−Si・C移行層(30″)
(第4図)を形成した。
さらに、高周波電力を印加したままB2H6ガスを止め、こ
の状態を6分間保つことにより、約0.1μmのオーバー
コート最表面層(31)を形成し、その直後高周波電力印
加を停止した。
こうして成膜されたオーバーコート最表面層(31)には
約40at%の炭素が含まれ、移行層(30)には最大約3at
%の酸素が含まれている。さらにオーバーコート層の移
行層(30)は、硼素によりN型極性に調整されている。
こうして得られた感光体を粉像転写型複写機(EP−650
Z:ミノルタカメラ(株)製)にセットし、(+)帯電に
てコピーしたところ解像力に優れ、階調再現性の良い鮮
明な高濃度の画像が得られた。また、400000枚の連続複
写を行っても白筋・白斑点等の画像特性の低下は認めら
れず最後まで良好なコピーが得られた。更に、30℃、85
%という高温・高湿の条件での複写でもその電子写真特
性、画像特性は常温常湿条件下と何ら変ることはなかっ
た。
実施例2〜6および比較例1〜3 実施例1の手順に準じて感光体を作成した。但し、移行
層(30′)では、エチレン流量を0からZsccmに単調増
加させ、移行層(30″)及び表面層(31)ではエチレン
をZsccmそのまま流して成膜した。
Zを変え、それぞれについてオーバーコート層中のカー
ボン量をオージェ分析により定量した結果を表−1に示
す。
得られた感光体を実施例1と同一の複写機により40,000
枚の連続複写を行なった。その結果、比較例3の感光体
は、コピー画像に白筋が発生し、さらに30℃、85%環境
下にて実写を行なったところ、比較例1および2の感光
体は画像流れが発生した。従って、オーバーコート層の
カーボン量が少ない場合、耐湿性が不充分であり、多す
ぎると表面硬度が低下し、実写中に白筋が発生する不具
合点が発生することがわかった。このためカーボンの適
正量としては、35〜65at%である。
実施例7〜11および比較例4および5 実施例1の手順に準じて感光体を作成した。但し、移行
層(30′)では、酸素流量を1からYsccmに素早く増加
させ、移行層(30″)では、Yから0sccmに単調減少さ
せ、表面層(31)では酸素が0sccmとなるように成膜し
た。
Yを変え、それぞれについて移行層中の最大酸素量をオ
ージェ分析により定量した結果を表−2に示す。
得られた感光体を感光体試験機にセットし、コロナ・チ
ャージングとイレーシングの繰返しテストを行なった。
その結果、移行層中に酸素が添加されていない比較例4
の感光体では表面電位の低下が観測された。そして酸素
の添加量を増加することによって表面電位の低下率がお
さえられる傾向にあることがわかった。この表面電位の
低下率を光疲労(Light Fatigue)と名付け、特に1回
転目の表面電位(Vo1)と10回転目の表面電位(Vo10
の差から下記式に基き、光疲労度を求めた。
光疲労度={(Vo1−Vo10)/Vo1}×100 この光疲労度と移行層中の酸素量との関係を示したもの
が第5図である。
また、移行層中の酸素量を増加することにより、分光感
度、特に短波長感度が向上することをが第6図から理解
される。
しかし、酸素を多量に含む比較例5の感光体は常温常湿
の環境下でも画像が流れ、通常の電子写真プロセスでは
鮮明な画像が得られない。さらに実施例11の感光体は上
記欠点はないが、これを実施例1に記載された複写機に
セットして連続複写を行なったところ、数千枚位から画
像カブリが認められ、繰返し複写により顕著となった。
以上のことから移行層中の酸素量の特に好ましい範囲は
0.1〜5at%である。
比較例6〜11 実施例1と同一条件でa−Si光導電層(29)を成膜した
後、高周波電力印加を停止するとともに、マスフローコ
ントローラの流量をすべて0設定にし、反応室(25)内
を十分脱気した。その後、第1タンク(8)よりH2ガス
を486.5sccm、第2タンク(9)より100%SiH4ガスを30
sccm、第3タンク(10)よりH2ガスで200ppmに希釈した
B2H6ガスを1.5sccm、第4タンク(11)よりC2H4ガスを4
5sccmとなるようマスフローコントローラの目盛りを調
整し、夫々の流量が安定した後に再び250wattsの高周波
電力を投入し、6分間成膜を行なった後、高周波電力印
加を停止した。これは実施例1において(30)の移行層
を設けなかったものに相当する。
同様にC2H4ガス流量のみを変えて、数種類の感光体を作
製した結果を表−3に示す。
実施例1と同一の複写機により40,000枚の連続複写を行
なった結果、比較例8、9、10および11から得られた感
光体は、すべて画像に白筋が発生した。これは、オーバ
ーコート層と光導電層との接着性が悪く、複写機内のク
リーニング過程でオーバーコート層が剥離してくること
による。40,000枚複写後に30℃、85%という高温高湿下
で実写を行なったところ、比較例6および7から得られ
た感光体は画像流れが発生した。このため、オーバーコ
ート層の剥離防止と高耐湿性を両方満足するためには、
移行層(30)が必要であることがわかった。
実施例12〜13および比較例12〜13 実施例1に準じて感光体を作成した。但し、移行層(3
0)、成膜時のB2H6/SiH4を表−4に示すごとく変化さ
せた。得られた感光体を負帯電させたときの帯電能およ
び残留電位を同じく表−4に示す。
実施例14および比較例14 実施例1に準じ、感光体を調製した。但し、移行層(3
0)成膜時のB2H6/SiH4を第5表に示すごとく変化させ
た。得られた感光体を正帯電させたときの帯電能および
残留電位を同じく表−5に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明電子写真感光体の模式的部分断面図、第
2図はオーバーコート層中の炭素濃度と酸素濃度を示す
模式図、第3図は本発明感光体を製造するために用いる
装置の概略図、第4図は実施例を説明するための感光体
の部分断面図、第5図はオーバーコート層中の酸素濃度
と光疲労度を示すグラフおよび第6図は本発明感光体の
対波長感度を示すグラフ。 (1)基体、(2)光導電層、(3)オーバーコート
層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−52180(JP,A) 特開 昭58−137841(JP,A) 特開 昭58−215658(JP,A) 特開 昭58−168051(JP,A) 特開 昭57−115551(JP,A) 特開 昭58−108542(JP,A) 特開 昭55−69149(JP,A) 特開 昭57−119356(JP,A) 特開 昭57−115553(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に、水素を含有するアモルフ
    ァスシリコン光導電層と、水素、炭素、酸素およびIIIA
    族元素を含有し、炭素の含有量が光導電層近接部で低く
    表面に向けて高い炭素濃度勾配を有するとともに最外表
    面において35〜65atomic%であり、炭素濃度勾配部にお
    ける酸素含有量が0.05〜10atomic%であり、かつ使用帯
    電極性とは逆極性の電荷が多数キャリアとなるように、
    負帯電用の場合はIIIA族元素の含有量が200〜10000ppm
    であり、正帯電用の場合はIIIA族元素の含有量が5〜20
    ppmであるアモルファスシリコン透光性オーバーコート
    層とを備えたことを特徴とする電子写真感光体。
JP59146199A 1984-07-14 1984-07-14 電子写真感光体 Expired - Lifetime JPH0711706B2 (ja)

Priority Applications (3)

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JP59146199A JPH0711706B2 (ja) 1984-07-14 1984-07-14 電子写真感光体
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