JP2775477B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents
電子写真用感光体Info
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- JP2775477B2 JP2775477B2 JP20746389A JP20746389A JP2775477B2 JP 2775477 B2 JP2775477 B2 JP 2775477B2 JP 20746389 A JP20746389 A JP 20746389A JP 20746389 A JP20746389 A JP 20746389A JP 2775477 B2 JP2775477 B2 JP 2775477B2
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- layer
- arsenic
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Description
【発明の詳細な説明】 （発明の属する技術分野） 本発明は機能分離型電子写真用セレンテルル系感光体
に関するものである。
に関するものである。
（従来技術とその問題点） 機能分離型電子写真用セレンテルル系感光体、即ち第
１図のように導電性基体（１）上に電荷移動層（２）と
電荷発生層（３）とを形成してなる機能分離型セレンテ
ルル系感光体は、一般に600nm（以下）の短波長光源を
備えた複写機やプリンタなどの電子写真複写装置用とし
て好適する帯電性，感度，寿命等を有するものとして広
く実用されている。
１図のように導電性基体（１）上に電荷移動層（２）と
電荷発生層（３）とを形成してなる機能分離型セレンテ
ルル系感光体は、一般に600nm（以下）の短波長光源を
備えた複写機やプリンタなどの電子写真複写装置用とし
て好適する帯電性，感度，寿命等を有するものとして広
く実用されている。
しかしその一方この感光体は、耐高温性や耐高湿性な
ど所謂環境保存性において、他の感光体に比べて大きく
劣る弱点をもち、例えばその表面に異物が接触したとき
或いは付着したとき、容易にアモルファス状態からより
安定な結晶状態に移行する弱点をもつ。そこでこれを防
ぐため例えば砒素（As）を感光体の表面層である電荷発
生層、更には全層に亘って添加することにより、環境保
存性の向上を図らんとする技術が数多く発表されてい
る。
ど所謂環境保存性において、他の感光体に比べて大きく
劣る弱点をもち、例えばその表面に異物が接触したとき
或いは付着したとき、容易にアモルファス状態からより
安定な結晶状態に移行する弱点をもつ。そこでこれを防
ぐため例えば砒素（As）を感光体の表面層である電荷発
生層、更には全層に亘って添加することにより、環境保
存性の向上を図らんとする技術が数多く発表されてい
る。
これらの方法によればたしかに環境保存性の向上は認
められるが、しかしその反面砒素の添加以前にセレンテ
ルル系感光体が有していた帯電性，感度などを維持し得
ない新たな問題点を生じて、画像品質の劣化を招く。
められるが、しかしその反面砒素の添加以前にセレンテ
ルル系感光体が有していた帯電性，感度などを維持し得
ない新たな問題点を生じて、画像品質の劣化を招く。
（発明の目的） 本発明は耐環境性にすぐれるばかりでなく、砒素の添
加のないセレンテルル系感光体とほぼ同等の電子写真特
性を有する機能分離型電子写真用セレンテルル系の感光
体の提供を目的とするものである。
加のないセレンテルル系感光体とほぼ同等の電子写真特
性を有する機能分離型電子写真用セレンテルル系の感光
体の提供を目的とするものである。
（問題点を解決するための本発明の手段） 耐環境性の改善のために行われる砒素の添加による電
子写真特性の低下を防ぐに当たっては、砒素の添加量を
減少しこれに代わって表面層である電荷発生層の膜厚を
大とする手段が考えられる。しかし一般に電荷発生層の
膜厚を大とすると、例えば第２図のように、或る膜厚以
上において残留電位が急激に増大して電子写真特性の低
下を招く。従って膜圧の増大には限度があるため、この
方法によっては所要の環境保存性を得ることが難しく、
この手段は実用的に採用できるものではない。
子写真特性の低下を防ぐに当たっては、砒素の添加量を
減少しこれに代わって表面層である電荷発生層の膜厚を
大とする手段が考えられる。しかし一般に電荷発生層の
膜厚を大とすると、例えば第２図のように、或る膜厚以
上において残留電位が急激に増大して電子写真特性の低
下を招く。従って膜圧の増大には限度があるため、この
方法によっては所要の環境保存性を得ることが難しく、
この手段は実用的に採用できるものではない。
また電荷発生層の膜厚を実用的に差支えない残留電位
が得られる範囲内に小とし、膜厚を小としたことにもと
づく環境保存性の不足を適量の砒素の添加によって満足
させようとする手段が考えられる。しかしこの手段では
膜厚が薄くなるに伴い、現像，転写，クリーニング時な
どに与えられる部分的な擦過による傷を生じて、部分的
に感度の変化を招くのを防ぎ得ない。従って画像品質の
面からの寿命上の問題を生ずるのを避け得ない。
が得られる範囲内に小とし、膜厚を小としたことにもと
づく環境保存性の不足を適量の砒素の添加によって満足
させようとする手段が考えられる。しかしこの手段では
膜厚が薄くなるに伴い、現像，転写，クリーニング時な
どに与えられる部分的な擦過による傷を生じて、部分的
に感度の変化を招くのを防ぎ得ない。従って画像品質の
面からの寿命上の問題を生ずるのを避け得ない。
しかし仮にこの方法において電荷発生層が上記のよう
な部分的な傷を受けても、感光体の感度が変わらず画像
に影響を与えることがないようにできれば、膜厚を小と
したことにもとづく寿命上の問題は大幅に改善され、し
かも砒素の添加により所要の環境保存性を得ることがで
きる。
な部分的な傷を受けても、感光体の感度が変わらず画像
に影響を与えることがないようにできれば、膜厚を小と
したことにもとづく寿命上の問題は大幅に改善され、し
かも砒素の添加により所要の環境保存性を得ることがで
きる。
本発明は上記の寿命上の問題を以下の手段により解決
したものである。セレンテルル系感光体はセレンへのテ
ルルの添加により感光波長領域を制御したものである
が、その制御は機能分離型感光体においては主として表
面の電荷発生層へのテルルの添加によって行われる。し
かし種々検討の結果、電荷発生層と電荷移動層にテルル
を添加し、両層におけるテルルの添加量を同一として
も、感光波長領域その他の特性に殆ど影響を及ぼすこと
のないことが確認された。
したものである。セレンテルル系感光体はセレンへのテ
ルルの添加により感光波長領域を制御したものである
が、その制御は機能分離型感光体においては主として表
面の電荷発生層へのテルルの添加によって行われる。し
かし種々検討の結果、電荷発生層と電荷移動層にテルル
を添加し、両層におけるテルルの添加量を同一として
も、感光波長領域その他の特性に殆ど影響を及ぼすこと
のないことが確認された。
本発明は以上から表面の電荷発生層と、その下層に位
置するように設けた電荷移動層のテルルの濃度を同一と
なるようにして、表面の電荷発生層とその下層の電荷移
動層とにおける光感度を同一にしたことを特徴とするも
のである。
置するように設けた電荷移動層のテルルの濃度を同一と
なるようにして、表面の電荷発生層とその下層の電荷移
動層とにおける光感度を同一にしたことを特徴とするも
のである。
このようにすれば前記のように、現像，クリーニング
などによる機械的なストレスによる擦過により、表面電
荷発生層に部分的に傷を生じて部分的に膜厚が薄くなっ
ても、電荷発生層と電荷移動層との間に、テルル濃度差
がなく、両層の感度が変わらないため画像に影響を与え
ることがないので、それだけ寿命を長くできる。従って
環境保存性にすぐれ、しかもセレンテルル系感光体とほ
ぼ近い電子写真特性と寿命をもった機能分離型電子写真
用感光体を提供できる。次に実施例について説明する。
などによる機械的なストレスによる擦過により、表面電
荷発生層に部分的に傷を生じて部分的に膜厚が薄くなっ
ても、電荷発生層と電荷移動層との間に、テルル濃度差
がなく、両層の感度が変わらないため画像に影響を与え
ることがないので、それだけ寿命を長くできる。従って
環境保存性にすぐれ、しかもセレンテルル系感光体とほ
ぼ近い電子写真特性と寿命をもった機能分離型電子写真
用感光体を提供できる。次に実施例について説明する。
（実施例） アルミニウム基板上にテルル４重量％を添加したセレ
ンテルル合金を50μｍの膜厚で蒸着して電荷移動層を形
成したのち、この上にテルル４重量％，砒素1.5重量％
を添加してなるセレンテルル砒素合金を0.8μｍの膜厚
で蒸着して電荷発生層を形成したものをサンプルＡとし
て、次にサンプルＡにおいて電荷発生層のテルル添加量
を８重量％とし、他の条件を同一としたものをサンプル
B,更にサンプルＡにおいて表面電荷発生層の砒素の添加
を行わないサンプルをＣとして、それぞれについて環境
保存性，実機により画像特性，寿命特性を確認したとこ
ろ第１表の結果を得た。
ンテルル合金を50μｍの膜厚で蒸着して電荷移動層を形
成したのち、この上にテルル４重量％，砒素1.5重量％
を添加してなるセレンテルル砒素合金を0.8μｍの膜厚
で蒸着して電荷発生層を形成したものをサンプルＡとし
て、次にサンプルＡにおいて電荷発生層のテルル添加量
を８重量％とし、他の条件を同一としたものをサンプル
B,更にサンプルＡにおいて表面電荷発生層の砒素の添加
を行わないサンプルをＣとして、それぞれについて環境
保存性，実機により画像特性，寿命特性を確認したとこ
ろ第１表の結果を得た。
また残留電位と電荷発生層の膜厚の関係を、砒素の添
加量をパラメータとして求めたところ第２図の結果を得
た。これから明らかなように砒素の添加量５重量％では
膜厚が１μｍを越すと残留電位は100V以上に急激に大と
なる。また砒素の添加量が３重量％以下では膜厚が２μ
ｍを越すと残留電位は100ボルト以上に急激に大とな
る。従って通常感光体に許される残留電位数十ボルトか
らすれば、許される最も良好な領域は電荷発生層の膜厚
が１μｍ以下、砒素の添加量が2.0重量％以下である場
合であり、第１表に示すように膜厚、砒素の添加量がそ
の範囲内に入るサンプルＡが環境保存性、画像，寿命特
性に最も優れたものとなる。またケースＢのようにテル
ルの添加量が多いと寿命が低下するので、５％程度以下
にするのがよい。なお残留電位の低下のために適量のハ
ロゲンの添加が効果のあることが知られているが、本発
明の感光体においても電荷移動層に1000ppm以下のハロ
ゲンの添加によって、更に残留電位が低い、画像品質の
良好な感光体の提供が可能となる。
加量をパラメータとして求めたところ第２図の結果を得
た。これから明らかなように砒素の添加量５重量％では
膜厚が１μｍを越すと残留電位は100V以上に急激に大と
なる。また砒素の添加量が３重量％以下では膜厚が２μ
ｍを越すと残留電位は100ボルト以上に急激に大とな
る。従って通常感光体に許される残留電位数十ボルトか
らすれば、許される最も良好な領域は電荷発生層の膜厚
が１μｍ以下、砒素の添加量が2.0重量％以下である場
合であり、第１表に示すように膜厚、砒素の添加量がそ
の範囲内に入るサンプルＡが環境保存性、画像，寿命特
性に最も優れたものとなる。またケースＢのようにテル
ルの添加量が多いと寿命が低下するので、５％程度以下
にするのがよい。なお残留電位の低下のために適量のハ
ロゲンの添加が効果のあることが知られているが、本発
明の感光体においても電荷移動層に1000ppm以下のハロ
ゲンの添加によって、更に残留電位が低い、画像品質の
良好な感光体の提供が可能となる。
（発明の効果） 以上から明らかなように本発明によれば、EL光源など
短波長光源を備えた複写機プリンタなどの電子写真装置
用として好適する環境保存性と寿命特性の良好なセレン
テルル系電子写真用感光体を提供できる。
短波長光源を備えた複写機プリンタなどの電子写真装置
用として好適する環境保存性と寿命特性の良好なセレン
テルル系電子写真用感光体を提供できる。
第１図は機能分離型電子写真用感光低の説明図、第２図
は感光体の残留電位と電荷発生層の膜厚の関係図であ
る。 （１）……導電性基体、（２）電荷移動層、 （３）……電荷発生層。
は感光体の残留電位と電荷発生層の膜厚の関係図であ
る。 （１）……導電性基体、（２）電荷移動層、 （３）……電荷発生層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−149046（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−5748（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−157252（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−155545（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−54270（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−36260（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) G03G 5/08 101
Claims (2)
- 【請求項１】電荷発生層が表面に位置するように導電性
基体上に電荷移動層と電荷発生層を備えた２層構造の電
子写真用セレンテルル系感光体において、電荷発生層の
砒素添加量を0.5〜５％、電荷移動層の砒素添加量を３
％以下、電荷発生層の膜圧を２μｍ以下とし、電荷発生
層と電荷移動層のテルル添加量をそれぞれ５％以下のほ
ぼ同量としたことを特徴とする電子写真用感光体。 - 【請求項２】電荷移動層に1000ppm以下の濃度で、ハロ
ゲンが添加されていることを特徴とする特許請求の範囲
第１項記載の電子写真用感光体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20746389A JP2775477B2 (ja) | 1989-08-10 | 1989-08-10 | 電子写真用感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20746389A JP2775477B2 (ja) | 1989-08-10 | 1989-08-10 | 電子写真用感光体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0371145A JPH0371145A (ja) | 1991-03-26 |
| JP2775477B2 true JP2775477B2 (ja) | 1998-07-16 |
Family
ID=16540186
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20746389A Expired - Fee Related JP2775477B2 (ja) | 1989-08-10 | 1989-08-10 | 電子写真用感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2775477B2 (ja) |
-
1989
- 1989-08-10 JP JP20746389A patent/JP2775477B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0371145A (ja) | 1991-03-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |