JPH07113998A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JPH07113998A
JPH07113998A JP5257393A JP25739393A JPH07113998A JP H07113998 A JPH07113998 A JP H07113998A JP 5257393 A JP5257393 A JP 5257393A JP 25739393 A JP25739393 A JP 25739393A JP H07113998 A JPH07113998 A JP H07113998A
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light
liquid crystal
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glass plate
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JP5257393A
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English (en)
Inventor
Keiji Morise
慶治 森瀬
Tsuneo Nakazawa
毎夫 中沢
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、高解像度の画像がスクリーン
6に表示されるようにする。 【構成】 画像信号に対応して画素の透過率を変化させ
る液晶パネル3に、光源1からの光を照射し、投射レン
ズ5を介して画像信号に対応した拡大画像をスクリーン
6に投射する。このとき、液晶パネル3とスクリーン6
との間に、光の光軸とほぼ直交するように配置された光
学装置4の有する、画像信号の垂直または水平同期周波
数に対応して振動するガラス板21に光を透過させ、そ
の透過光の光路を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液晶プロジェク
タなどの、画像の拡大画像をスクリーンなどに投射する
投射型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶プロジェクタにおいては、入
力された画像信号に対応して透過率の変化する液晶パネ
ルなどに光を照射し、その光を投射レンズを介してスク
リーンなどに投射することにより、画像信号の拡大画像
が表示されるようになされている。
【0003】ところで、このような液晶プロジェクタで
は、液晶パネルとして、垂直方向または水平方向の画素
がそれぞれ、例えば240または480程度のもの(以
下240×480の液晶パネルという)が用いられてい
る。
【0004】しかしながら、このような液晶パネルによ
って、例えば奇数フィールドと偶数フィールドとで1フ
レームを構成する画像信号(以下、インターレース画像
信号という)などが表示される場合、画素数の関係で、
最初に奇数フィールドの画像が表示され、次に同じ画素
上に重複して、偶数フィールドの画像が表示される。
【0005】このため、インターレース画像信号を、イ
ンターレース走査して表示する、例えばCRTなどと比
較して、垂直解像度が劣るという問題があった。
【0006】これを解決する方法としては、例えば液晶
パネルの垂直方向の画素数を、上述した数のほぼ2倍と
しての480程度にする方法が考えられるが、液晶パネ
ルはメモリ効果を有するため、垂直方向の画素数を2倍
にしてインターレース走査をした場合には、奇数フィー
ルドと偶数フィールドとが同時に表示されるようにな
り、この結果、表示された画像が、いわばにじんだよう
な見苦しいものになる問題があった。
【0007】さらに、この場合、240×480の液晶
パネルにおける場合と比較して、液晶パネルを、倍速で
駆動しなけらばならず、書き込み時間が不足しがちにな
り、コントラストなどの諸特性が悪化するとともに、回
路規模およびコストが増加し、また歩留まりも大きく悪
化する問題があった。
【0008】そこで、240×480の液晶パネルを用
いて、その光の光路、即ちスクリーン上に投影させる液
晶パネルの画素の位置を、例えば垂直同期周波数などの
所定の周波数に対応してずらすことにより、いわばスク
リーン上で画像をインターレース走査し、垂直解像度を
向上させるものが提案されている。
【0009】例えば特開昭62−191817などに
は、(1)反射ミラーを振動させたり、(2)液晶パネ
ルの前面にレンズを設け、それを偏心させて回転させた
り、あるいは(3)電歪機構により光の屈折率を変化さ
せることなどにより、液晶パネルを透過した光(透過
光)の光路をずらすものなどが開示されている。
【0010】また、特開平1−251081などには、
(4)液晶パネルを振動させたり、あるいは(5)液晶
パネルに遮光層を設けることによって、液晶パネルの透
過光の光路をずらすものなどが開示されている。
【0011】さらに、特開平4−195186などに
は、(6)回転駆動される光学シャッタを設けたり、あ
るいは(7)投射レンズを振動させるものなどが開示さ
れている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
(1)乃至(7)の手法には、それぞれ次のような課題
があった。
【0013】(1)反射ミラーを有さない液晶プロジェ
クタに適用した場合、反射ミラーを設けることによっ
て、液晶パネルの透過光の光路が直角に反射されるた
め、液晶プロジェクタの構造や形状などの変更を行う必
要が生じる。 (2)偏心させたレンズを回転駆動する回転駆動回路が
必要であり、このような回転駆動回路は大型であるた
め、液晶プロジェクタ全体が大型化される。 (3)電歪機構は価格が高く、液晶プロジェクタが高コ
スト化する。 (4)液晶パネルとフレキとの接合部の剥離などが生じ
るなどの、液晶パネルの信頼性を低下させる。 (5)1インチ程度の液晶パネル用の遮光層の設計は困
難であり、従ってコスト高になる。 (6)光学シャッタとしては、液晶パネルの寸法の2倍
程度のものが必要となり、液晶プロジェクタが大型化さ
れる。 (7)投射レンズは、通常、対物レンズなどとユニット
化されて一体にされており、このような投射レンズを振
動させるのは難しい。
【0014】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、簡単な構成で、しかも装置を高コスト化
することなく、高画質の画像を提供することができるよ
うにするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の投射型表示装置
は、例えばスクリーン6などのスクリーンに、画像信号
の拡大画像を投射する投射型表示装置において、縦横に
所定のピッチで配置された画素を有し、画像信号に対応
して、画素の透過率を変化させる透過手段としての液晶
パネル3と、光を発光して、液晶パネル3に照射する発
光手段としての光源1と、液晶パネル3を透過した光を
拡大画像にして、スクリーン6に投射する投射手段とし
ての投射レンズ5と、液晶パネル3とスクリーン6との
間に、光の光軸とほぼ直交するように配置され、所定の
屈折率の、振動可能な、例えばガラス板21などの透明
体を有し、ガラス板21に光を透過させ、その透過光の
光路を変更する変更手段としての光学装置4と、画像信
号の垂直または水平同期周波数に対応して、光学装置4
の有するガラス板21の振動を制御する制御手段として
の光学装置駆動部11とを備えることを特徴とする。
【0016】この投射型表示装置は、透過手段が、液晶
でなるようにすることができる。
【0017】また、この投射型表示装置は、光学装置4
が、ガラス板21に固定された少なくとも1つのコイル
としてのコイル23(23aおよび23b)と、磁界を
発生し、コイル23(23aおよび23b)に流れる電
流を、磁界が横切るように配置された磁界発生手段とし
てのヨーク24およびマグネット25(ヨーク24aお
よび24b並びにマグネット25aおよび25b)をさ
らに有し、ガラス板21が、所定の1軸を中心として振
動し、光学装置駆動部11が、コイル23(23aおよ
び23b)に流れる電流を制御することにより、ガラス
板21を振動させるようにすることができる。
【0018】さらに、この投射型表示装置は、液晶パネ
ル3が有する画素の縦横の所定のピッチが、画素の縦横
の長さの2倍であるようにすることができる。
【0019】また、この投射型表示装置は、ガラス板2
1が、平行平板形状のものであるようにすることができ
る。
【0020】
【作用】本発明の投射型表示装置においては、画像信号
に対応して画素の透過率を変化させる液晶パネル3に、
光源1からの光を照射し、投射レンズ5を介して画像信
号に対応した拡大画像をスクリーン6に投射する。この
とき、液晶パネル3とスクリーン6との間に、光の光軸
とほぼ直交するように配置された光学装置4の有する、
画像信号の垂直または水平同期周波数に対応して振動す
るガラス板21に光を透過させ、その透過光の光路を変
更する。従って、画素が画像信号の垂直または水平同期
周波数に対応して、ずらして表示されるので、高解像度
の画像を得ることができる。さらに、この場合、所定の
屈折率を有する透明体としてのガラス板21を振動させ
るようにしたので、その振動幅は少なくて済み、また簡
単な構成で、しかも装置を高コスト化することなく、光
路を変更する(微小振動させる)ことができる。
【0021】また、ガラス板21を、それに固定された
コイル23に流れる電流を制御することにより、その電
流が、ヨーク24およびマグネット25からの磁界より
受ける力によって、所定の1軸を中心として振動させる
場合においては、簡単な機構且つ制御により、高解像度
の画像を得ることができる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の投射型表示装置を適用した
液晶プロジェクタの一実施例に構成を示すブロック図で
ある。電源部7は、装置を構成するランプ回路8、信号
処理部9、液晶駆動部10、および光学装置起動部11
などの各ブロックに電源を供給する。光源1は、ランプ
回路8に、その光量などが制御され、光を発光して液晶
パネル3に照射する。また、光源1からの光は、リフレ
クタ2にも照射され、リフレクタ2は、この光が、液晶
パネル3に照射されるように反射する。
【0023】液晶パネル3には、光源1からの光(リフ
レクタ2で反射されたものも含む)が、ほぼ平行光とな
って入射する。液晶パネル3は、例えばビデオカメラな
どのビューファインダなどに用いられるものと同様の、
0.7インチ程度の液晶パネルで、縦横に所定のピッチ
としての、例えば1:1(画素と、画素間の長さの比)
で配置された画素を、縦に240程度、横に480程度
有し、各画素の透過率を、液晶駆動部10の制御にした
がって変化させる。液晶駆動部10は、信号処理部9よ
り供給される画像信号にしたがって、液晶パネル3を駆
動する。
【0024】信号処理部9には、例えばインターレース
走査されて表示される画像信号が入力されており、信号
処理部9は、その画像信号から、垂直同期信号(または
水平同期信号)を抽出する処理などを行う他、その画像
信号に対し、所定の信号処理を施す。そして、信号処理
部9は、垂直同期信号(または水平同期信号)のタイミ
ングを、液晶駆動部10を介して光学装置駆動部11に
供給するとともに、所定の処理を施した画像信号を液晶
駆動部10に供給する。
【0025】光学装置4は、液晶パネル3と後述する投
射レンズ5との間に、液晶パネル3を透過した透過光の
光軸とほぼ直交するように配置され、所定の屈折率n
の、振動可能な、例えば平行平板形状のガラス板21
(図2または図3)などの透明体を有し、このガラス板
21に、液晶パネル3を透過した透過光を透過させ、そ
の透過光の光路を変更する。
【0026】ここで、図2は、光学装置4の一実施例の
構成を示す正面図であり、図3は、この光学装置4を、
図2のAA'から見た断面図である。なお、図3におい
ては、図2における電源27の図示を省略してある。
【0027】屈折率nの透明なガラス板21は、液晶パ
ネル3を透過した透過光とほぼ同じ(または幾分大き
な)大きさの面積(図2において、斜線で示す部分)を
有する平行平板形状のガラス板で、枠26にはめ込まれ
たり、または接着されるなどして固定されている。
【0028】ガラス板21を横方向にほぼ2等分する線
上に対応する、枠26の2つ(左右)の側面それぞれに
は、所定の深さの***30aまたは30b(図3の断面
図において、点線の円で示す部分)が設けられている。
この***30aまたは30bそれぞれには、支点台29
aまたは29bに固定された、三角すい形状の支点軸2
2aまたは22bの頂点の部分が、支点軸22aと22
bを結ぶ1軸を中心として、枠26が回転可能なように
はめられている。
【0029】従って、ガラス板21は、それを横方向に
ほぼ2等分する線(支点軸22aと22bを結ぶ1軸)
を中心に、図3に矢印で示すように、回転可能になされ
ている。
【0030】支点台29aおよび29bは、図3の断面
図に示すように、ガラス板21の位置と対応する位置
に、それとほぼ同じ形状の穴が設けられた基板28上に
固定されいる。
【0031】コイル23は、枠26の下部に、その面と
同一面に電流が流れるように固定されており、光学装置
駆動部11(図1)によって制御される電源27から、
電流が供給されるようになされている。
【0032】ヨーク24は、その内側側面に、マグネッ
ト25が固定されており、マグネット25により発生さ
れた磁界(ヨーク24を介して発生された磁界も含む)
がコイル23を横切り、フレミング左手の法則に基づい
て、コイル23に流れる電流が、図2において、紙面に
対し垂直な方向(図3においては、上下方向)の力を磁
界から受けるように、基板28に固定されている。
【0033】従って、コイル23に流す電流の方向を変
えると、電流が磁界から受ける力の方向が変わり、これ
により、コイル23が固定されている枠26とともに、
ガラス板21が、図3において矢印で示すように微小振
動することになる。
【0034】基板28は、例えば支点軸22aおよび2
2bなどが固定されていない方の面が、液晶パネル3
(図1)と対向するように、図示せぬ液晶プロジェクタ
の筐体に固定されており、これにより、液晶パネル3を
透過した透過光は、基板28の穴(図3)を介し、ガラ
ス板21を透過して、投射レンズ5(図1)に出射され
るようになされている。
【0035】図1に戻り、光学装置4からの光は、投射
レンズ5に入射し、そこで発散光とされて、例えば白色
のスクリーン6に投射される。
【0036】次に、その動作について説明する。まず、
ランプ回路8が制御する光源1からの光、またはその光
がリフレクタ2によって反射された光は、平行光となっ
て液晶パネル3に入射する。
【0037】一方、信号処理部9では、入力されたイン
ターレース走査方式の2つのフィールド(偶数および奇
数フィールド)で1フレームを構成する画像信号から、
その垂直同期信号が抽出され、液晶駆動部10を介し
て、光学装置駆動部11に供給されるとともに、その画
像信号に所定の信号処理が施され、1フィールド単位で
液晶駆動部10に供給される。
【0038】液晶駆動部10は、信号処理部10からの
1フィールド単位の画像信号に対応して、液晶パネル3
を構成する各画素の透過率を変化させる。これにより、
液晶パネル3に入射した光は、画像信号に対応して透過
し、この画像信号に対応した光(透過光)は、光学装置
4に入射する。
【0039】光学装置駆動部11は、信号処理部9より
液晶駆動部10を介して供給された画像信号の垂直同期
信号のタイミングで、光学装置4の電源27(図2)が
流す電流の方向が反転するように制御する。
【0040】即ち、これにより、コイル23に流れる電
流の方向は、画像信号のフィールド周期で反転される。
上述したように、このコイル23に流れる電流は、フレ
ミング左手の法則にしたがって、ヨーク24およびマグ
ネット25による磁界から力を受けるので、これにより
コイル23が固定された枠26とともに、ガラス板21
は、支点軸22aおよび22bを結ぶ1軸を中心とし
て、フィールド周期で振動する。即ち、ガラス板21
は、例えば奇数フィールドのタイミングでは、B'方向
に回転し、偶数フィールドのタイミングでは、B方向に
回転する。
【0041】ここで、ガラス板21(枠26)は、図1
において実線で示す状態から、B方向に回転する場合、
後述する所定の角度aまで回転して、図1において点線
で示すような状態で停止(静止)するようになされてい
るとともに、図1において点線で示す状態から、B'方
向に回転する場合、図1において実線で示すような状態
で停止(静止)するようになされている(例えば、ガラ
ス板21(枠26)が、図1において実線で示す部分か
ら点線で示す部分の範囲までしか回転することができな
いように、枠26(図2)の所定の位置にストッパなど
が取り付けられている)。
【0042】また、ガラス板21は、画像信号のブラン
キング期間中に、図1に実線または点線で示す状態にな
り、画像信号の表示中は、その状態で静止(停止)する
ようになされている。
【0043】従って、液晶パネル3からの光は、それが
画像信号の奇数フィールドに対応するものである場合、
その光軸と直交するガラス板21(図1において、実線
で示すガラス板21)を透過し、その光が画像信号の偶
数フィールドに対応するものである場合、その光軸と直
交する面に対し、所定の角度aだけ傾いたガラス板21
(図1において、点線で示すガラス板21)を透過する
ことになる。
【0044】即ち、あるフレームの奇数フィールドの画
像信号に対応する光は、図4(a)に示すように、その
光軸と直交するガラス板21を透過するので、ガラス板
21の透過光は、その光路を変えることなく、投射レン
ズ5を介してスクリーン6に投射される。
【0045】そして、そのフレームの偶数フィールドの
画像信号に対応する光は、図4(b)に示すように、傾
いたガラス板21を透過するので、その屈折率nに基づ
いて、ガラス板21の透過光は、その光路が、例えば液
晶パネル3の画素ピッチの1/2だけ下にずらされて、
投射レンズ5を介してスクリーン6に投射される。これ
により、偶数フィールドの画像の各画素は、奇数フィー
ルドの画像の垂直方向の画素間に表示される。
【0046】さらに、その次のフレームの奇数フィール
ドの画像信号に対応する光は、図4(c)に示すよう
に、その光軸と直交するガラス板21を透過するので、
ガラス板21の透過光は、その光路を変えることなく、
投射レンズ5を介してスクリーン6に投射され、以下同
様にして画像信号の拡大画像がスクリーン6上に表示さ
れる。
【0047】従って、奇数フィールドの画像の表示後、
その垂直方向に並んだ各画素間に、偶数フィールドの画
像の画素が表示されるので、垂直解像度の向上した画像
(垂直方向の画素数が、液晶パネル3の垂直方向(縦)
の画素数のほぼ2倍の数からなる画像)を得ることがで
きる。
【0048】なお、奇数フィールドの画像の各画素に対
し、偶数フィールドの画像の各画素を、その画素ピッチ
の1/2だけ下にずらすには、屈折率nのガラス板21
を振動させる所定の角度aを次のようにすれば良い。
【0049】即ち、図5に示すように、所定の角度aだ
け傾いたガラス板21を透過した光(図5において、太
線で示す)の光路のずれををd、ガラス板21の厚さを
t、ガラス板21の中を透過する光の光路長をL、屈折
角をbとすると、 sin(a)/sin(b)=n であるから、 sin(b)=1/n×sin(a) ・・・(1) となり、屈折角bは、 b=sin-1(1/n×sin(a)) ・・・(2) と表される。
【0050】また、式 sin(a−b)=d/L cos(b)=t/L が成立し、この2式から、Lをそれぞれ求めると次のよ
うになる。 L=d/sin(a−b) L=t/cos(b)
【0051】上式から、Lを消去すると、 sin(a−b)/d=cos(b)/t となり、加法定理(sin(α−β)=sinαcos
β−cosαsinβ)を用いて、上式左辺のsin
(a−b)を展開すると、 (sin(a)cos(b)−cos(a)sin
(b))/d=cos(b)/t となり、これを整理すると、次式のようになる。 sin(a)−(cos(a)×sin(b))/cos(b) =d/t ・・・(3)
【0052】式(3)に、式(1)を代入すると、 sin(a)−(cos(a)×1/n×sin
(a))/cos(b)=d/t となり、これを整理すると、次式のようになる sin(a)×(1−cos(a)/(n×cos
(b)))=d/t
【0053】従って、dは、次式で表される。 d=t×(sin(a)× (1−cos(a)/(n×cos(b)))) ・・・(4)
【0054】式(4)に、式(2)を代入すると、 d=t×(sin(a)× (1−cos(a)/ (n×cos(sin-1(sin(a)/n))))) ・・・(5) となる。従って、式(5)の左辺dが、液晶パネル3の
画素ピッチの1/2となるように、aを決定すれば良
い。式(5)で表されるdとaの関係を、図6に示す。
【0055】以上のように、本発明によれば、ガラス板
21を透過する透過光の光路を微小振動させて、高解像
度の画質を得るようにしたので、液晶プロジェクタが反
射式、透過式、多板式などであっても、その構成を変え
ずに適用することができる。即ち、本発明は、汎用性が
高く、従って標準化等も可能となる。
【0056】さらに、透明板21の屈折率nを利用し
て、その透過光の光路を変えるようにしたので、式
(5)から判るように、その振動幅は小さくて済み、装
置の大型化を防止することができる。
【0057】また、ガラス板21(枠26)を振動させ
る、コイル23、ヨーク24、およびマグネット25
(図2および図3)からなる機構は、その構成が簡単、
且つコンパクトであるから、やはり装置の大型化を防止
することができる。
【0058】さらに、この機構は、その消費電力も低
く、またメカニカルノイズもほとんど発生しないので、
装置の他のブロックの処理に悪影響を与えることはな
い。
【0059】また、この機構は、例えば光ディスク装置
の光ヘッドにおける集光レンズなどを制御する機構と同
様のものを流用することができ、従って光学装置4を製
造するにあたって、光ディスク装置の生産ラインを利用
することにより、装置の低コスト化を図ることができ
る。
【0060】以上、本発明を、液晶プロジェクタに適用
した場合について説明したが、本発明は、液晶プロジェ
クタの他、オーバヘッドプロジェクタなどの、画像を、
スクリーンなどに投射して表示する装置に適用すること
ができる。
【0061】なお、本実施例においては、光源1からの
光(リフレクタ2で反射されたものを含む)を、液晶パ
ネル3に直接照射するようにしたが、例えば光源1と液
晶パネル3との間に、コンデンサレンズを配置し、この
コンデンサレンズを介して、光源1からの光を液晶パネ
ル3に照射するようにすることができる。
【0062】さらに、本実施例では、液晶パネル3を透
過型のものとしたが、反射型のものとするようにするこ
とができる。
【0063】また、本実施例においては、垂直同期信号
に同期して、ガラス板21を、スクリーン6上の画像
が、その垂直方向に上下するように振動させるようにし
たが、水平同期信号に同期して、ガラス板21を、スク
リーン6上の画像が、その水平方向に微小移動するよう
に振動させるようにすることができる。この場合、水平
方向の解像度を向上させることができる。
【0064】さらに、本実施例では、光学装置4を1つ
だけ設けるようにしたが、2以上設けるようにすること
ができる。例えば、光学装置4を2つ設けるようにした
場合、一方を垂直同期信号に同期して垂直方向に振動さ
せ、他方を水平同期信号に同期して水平方向に振動させ
るようにすることにより、垂直および水平の両方の解像
度を向上させることができ、より高画質の画像を得るこ
とができる。
【0065】また、本実施例では、液晶パネル3と投射
レンズ5の間に、光学装置4を設けるようにしたが、例
えば投射レンズ5と、スクリーン6との間に光学装置4
を設けるようにすることができる。しかしながら、投射
レンズ5と、スクリーン6との間に光学装置4を設けた
場合、光学装置4で光路を振動させる光は、拡散光とな
り、これにより、その制御が複雑になる恐れがあるの
で、光学装置4は、液晶パネル3と投射レンズ5の間に
設けるようにするのが望ましい。
【0066】さらに、本実施例では、光学装置4のガラ
ス板21を、平行平板形状のものとしたが、これに限ら
れるものではなく、例えばガラス板21の形状を、くさ
び形などにすることができる。
【0067】また、本実施例においては、インターレー
ス走査方式の画像信号をスクリーン6に表示するように
したが、ノンインターレース走査方式の画像信号やその
他の画像をスクリーン6に表示するようにすることがで
きる。
【0068】さらに、本実施例では、液晶パネル3の画
素のピッチ(画素と、画素間の長さの比)は、例えば
1:1としたが、これに限られるものではない。しかし
ながら、液晶パネル3の画素のピッチを、画素の長さの
方が、画素間の長さに比べて長くしたり、または短くし
た場合、スクリーン6上における画素間に隙間ができた
り、またはその画素どうしの一部が重複し、にじんだよ
うな画像になる恐れがあるので、液晶パネル3の画素の
ピッチは、1:1とすることが望ましい。
【0069】また、本実施例では、枠26に1つのコイ
ル23を固定し、このコイル23に加え、ヨーク24、
およびマグネット25からなる機構により、枠26とと
もに、ガラス板21を微小振動させるようにしたが、例
えば枠を図7に示すような形状の枠31とし、コイル2
3aおよび23bなどの複数のコイルを、枠31に固定
して、コイル23a、ヨーク24a、およびマグネット
25aからなる機構、並びにコイル23b、ヨーク24
b、およびマグネット25bからなる機構によって、枠
31とともにガラス板21を微小振動させるようにする
ことができる。
【0070】この場合、消費電力は増加するが、液晶パ
ネル3に大型のものが使われており、これによりガラス
板21を大型のものを使用する必要があるときに、容易
にガラス板21を振動させることができる。
【0071】さらに、本実施例においては、光源1から
の光を、画像信号に対応する光に変換するにあたって、
液晶パネル3を用いるようにしたが、これに限られるも
のではない。
【0072】
【発明の効果】以上の如く、本発明の投射型表示装置に
よれば、画像信号に対応して画素の透過率を変化させる
透過手段に、発光手段からの光を照射し、投射手段を介
して画像信号に対応した拡大画像をスクリーンに投射す
る。このとき、透過手段とスクリーンとの間に、光の光
軸とほぼ直交するように配置された変更手段の有する、
画像信号の垂直または水平同期周波数に対応して振動す
る透明体に光を透過させ、その透過光の光路を変更す
る。従って、画素が画像信号の垂直または水平同期周波
数に対応して、ずらして表示されるので、高解像度の画
像を得ることができる。さらに、この場合、所定の屈折
率を有する透明体を振動させるようにしたので、その振
動幅は少なくて済み、また簡単な構成で、しかも装置を
高コスト化することなく、光路を変更する(微小振動さ
せる)ことができる。
【0073】また、透明体を、それに固定されたコイル
に流れる電流を制御することにより、その電流が、磁界
発生手段からの磁界より受ける力によって、所定の1軸
を中心として振動させる場合によれば、簡単な機構且つ
制御により、高解像度の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶プロジェクタの一実施例
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例における光学装置4の一実施例の
構成を示す正面図である。
【図3】図2の光学装置の断面図である。
【図4】光学装置4を構成するガラス板21の振動と、
スクリーン6に表示される画素の位置との関係を説明す
る図である。
【図5】ガラス板21が傾く角度aと、それによりずれ
る光の光路の長さdとの関係を説明する図である。
【図6】ガラス板21が傾く角度aと、それによりずれ
る光の光路の長さdとの関係を示す図である。
【図7】図1の実施例における光学装置4の他の実施例
の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1 光源 2 リフレクタ 3 液晶パネル 4 光学装置 5 投射レンズ 6 スクリーン 7 電源部 8 ランプ回路 9 信号処理回路 10 液晶駆動部 11 光学装置駆動部 21 ガラス板 22a,22b 支点軸 23,23a,23b コイル 24,24a,24b ヨーク 25,25a,25b マグネット 26 枠 27 電源 28 基板 29a,29b 支点台 30a,30b *** 31 枠

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリーンに、画像信号の拡大画像を投
    射する投射型表示装置において、 縦横に所定のピッチで配置された画素を有し、前記画像
    信号に対応して、前記画素の透過率を変化させる透過手
    段と、 光を発光して、前記透過手段に照射する発光手段と、 前記透過手段を透過した前記光を前記拡大画像にして、
    前記スクリーンに投射する投射手段と、 前記透過手段とスクリーンとの間に、前記光の光軸とほ
    ぼ直交するように配置され、所定の屈折率の、振動可能
    な透明体を有し、前記透明体に光を透過させ、その透過
    光の光路を変更する変更手段と、 前記画像信号の垂直または水平同期周波数に対応して、
    前記変更手段の有する透明体の振動を制御する制御手段
    とを備えることを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記透過手段は、液晶でなることを特徴
    とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記変更手段は、 前記透明体に固定された少なくとも1つのコイルと、 磁界を発生し、前記コイルに流れる電流を、前記磁界が
    横切るように配置された磁界発生手段とをさらに有し、 前記透明体は、所定の1軸を中心として振動し、 前記制御手段は、前記コイルに流れる電流を制御するこ
    とにより、前記透明体を振動させることを特徴とする請
    求項1または2に記載の投射型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記透過手段が有する前記画素の縦横の
    所定のピッチは、前記画素の縦横の長さの2倍であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の投射
    型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記透明体は、平行平板形状のものであ
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の
    投射型表示装置。
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