JPH07113761A - 欠陥表示方法 - Google Patents

欠陥表示方法

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JPH07113761A
JPH07113761A JP5256602A JP25660293A JPH07113761A JP H07113761 A JPH07113761 A JP H07113761A JP 5256602 A JP5256602 A JP 5256602A JP 25660293 A JP25660293 A JP 25660293A JP H07113761 A JPH07113761 A JP H07113761A
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defect
cells
signal
cell
reticle
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JP5256602A
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Fumitomo Hayano
史倫 早野
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Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検面を複数のセルに分割して欠陥検出を行
う場合に、各セルに比べて大きな1個の欠陥が存在する
場合、又は隣り合うセルの境界部に1個の欠陥が存在す
る場合でも、それぞれ正確に1個の欠陥であると判別す
る。 【構成】 部分領域32がセルに分割され、初期状態で
はセルC1〜C3に0以外の欠陥信号が表示されてい
る。2×2個のセルよりなるロジックマトリクス31内
は、最大の欠陥信号のみを残してその他の欠陥信号を0
にする作用を有する。ロジックマトリクス31をX方向
に1セル分ずつずらしながら、それぞれロジックマトリ
クス31を作用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子等を
製造するための露光工程で用いられるマスク又はレチク
ル(以下、まとめて「レチクル」と呼ぶ)の表面や、レ
チクルの表面に所定間隔を開けて張設されたペリクル
(防塵膜)の表面上に付着した異物等の欠陥を検出する
際に適用して好適な欠陥表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体素子等をフォトリソグラフ
ィ技術を用いて製造する際に使用される露光用のレチク
ルの表面に異物等の欠陥があると、製造された半導体素
子等の歩留まりが低下してしまう。それを避けるため、
従来より欠陥検査装置を用いて露光前にレチクル表面の
欠陥の状態を検査している。また、レチクルのパターン
形成面及びその裏面に直接異物が付着するのを防止する
ため、レチクルにはペリクルと呼ばれる防塵膜が張設さ
れている場合がある。斯かるペリクルは、感光性の基板
(ウエハ等)の露光面と共役なレチクルのパターン形成
面からデフォーカスされた状態にあるため、同一の大き
さの異物であれば、レチクルに直接付着した場合よりペ
リクルに付着した場合の方が影響が小さい。
【0003】しかしながら、所定の限度を超えるとペリ
クルに付着した異物でも露光結果に影響を及ぼすように
なるため、ペリクルの表面及び裏面(レチクル側の面)
についても、欠陥検査装置により異物等の欠陥の状態が
検査される。以下では、欠陥検査の対象としてレチクル
を使用するが、これにはペリクルが張設されたレチクル
も含まれるものとして説明する。
【0004】図7は従来の欠陥検査装置の一例を示し、
この図7において、レチクル1がステージ2上に載置さ
れ、ステージ2は駆動部3によりY方向に移動自在に構
成されている。ステージ2のY方向への移動量は、リニ
アエンコーダ等の測長装置4により常時計測され、測長
装置4の測長値を示す位置信号S1が信号処理回路5に
供給されている。一方、不図示の光源(例えばレーザ光
源等)から射出された光ビームL1が、駆動部7により
振動するガルバノスキャナー6(又はポリゴンスキャナ
ー等)により反射偏向された後、走査レンズ8によりレ
チクル1上に収束する光ビームL2となって、レチクル
1上のX方向にほぼ平行な走査線10上をX方向に走査
する。光ビームL2をX方向に走査し、その走査速度よ
り遅い速度でレチクル1を駆動部3によりY方向に移動
させることにより、レチクル1の全面の光ビーム走査を
行うことができる。
【0005】仮に、レチクル1の表面上に異物11等の
欠陥が存在している場合は、光ビームL2により異物1
1から散乱光L3が発生する。散乱光L3は受光レンズ
12によりフォトマルチプライア等の光電検出器13の
受光面に集光され、集光された光を光電検出器13内で
光電変換して得られた検出信号S3が信号処理回路5に
供給される。信号処理回路5にはガルバノスキャナー6
用の駆動部7に供給されている偏向角信号S2も供給さ
れ、信号処理回路5は、検出信号S3より異物11の存
在を判別することができる。これと並行して、信号処理
回路5は、検出信号S3中に異物11を示す信号が得ら
れたときの測長装置4の位置信号S1とガルバノスキャ
ナー6の駆動部7用の偏向角信号S2とに基づいて、異
物11の存在位置を認識することができる。即ち、偏向
角信号S2から異物11のX座標が、位置信号S1から
異物11のY座標が分かる。
【0006】また、異物が大きいほど散乱光L3の光量
も大きくなることから、光電検出器13の検出信号S3
の大小は異物の大きさの大小を示している。そこで、信
号処理回路5は、CRTディスプレイ14に異物の付着
座標(X,Y)と異物の大きさとを、例えばテーブル
(表)として表示することができる。あるいは、レチク
ル1を光ビームで走査しているのと同時に検出した異物
の座標(X,Y)と大きさとをCRTディスプレイ14
の表示画面上に2次元マップとして表示することも可能
である。また、検出した異物の位置(X,Y)と大きさ
(検出信号S3の値)とを信号処理回路5内のメモリ等
の記憶部に格納した後、検査終了後にその記憶部からそ
れら位置及び大きさを読出して、CRTディスプレイ1
4上に2次元マップ又はテーブルとして表示したり、又
は不図示のプリンタにてプリントアウトしたりすること
も可能である。
【0007】図8は、CRTディスプレイ14上のマッ
プ表示例を示し、この表示例では、図7のレチクル1の
表面を多数の小さな矩形領域(以下、「セル」と呼ぶ)
に分割し、図7の表示画面上の矩形のウィンドウ15内
にレチクル1の表面全体の異物情報をセル単位で表示し
ている。即ち、図7に示すように、レチクル1の表面を
X方向及びY方向にそれぞれ所定ピッチで区切ることに
より、レチクル1の表面を1mm角又は5mm角等の多
数の小さいセルC(1,1)、C(1,2)、C(1,
3)、…、C(2,1)、…に分割する。そして、図8
の表示画面上のウィンドウ15を図7のレチクル1上の
セルに1:1に対応させて表示セルP(1,1)、P
(1,2)、P(1,3)、…、P(2,1)、…に分
割し、各表示セル毎に異物等の欠陥を示す符号A,B,
Cを表示している。
【0008】この場合、図7のX方向及びY方向がそれ
ぞれ図8のX1方向及びY1方向に対応し、欠陥を検出
した座標(X,Y)が属するセルC(i,j)に対応す
る表示セルP(i,j)に、検出信号S3の信号強度に
応じて符号A,B,Cのようにランク分けして欠陥の表
示が行われる。符号A,B,Cは欠陥の大きさを表すラ
ンクであり、例えば、検出信号S3が小さい場合は、小
さい欠陥を示すAランクの表示を行い、検出信号S3が
大きい場合は、大きい欠陥を示すCランクの表示を行
う。
【0009】この際に注意すべき点として以下の及び
がある。 1つのセルの中で異物を示す検出信号S3を異なる2
つの位置座標で得た場合には、大きい方の検出信号S3
の信号強度及びそのときの位置座標をそのセルでの欠陥
データとする。けだし、欠陥は大きい方が問題となるか
らである。例えば、1mm角のセル中で値が50という
検出信号と値が100という検出信号とを別々の位置で
得た場合には、値が100という検出信号、及びこの検
出信号が得られた位置座標をそのセルの欠陥データとす
る。
【0010】異物からの散乱光以外の微弱な光による
電気信号や、電気ノイズも検出信号S3に含まれるた
め、所定の閾値以上の値を有する検出信号S3を欠陥デ
ータとして扱う。次に、図9を参照して、従来の欠陥検
査装置の他の例につき説明する。図9において、レチク
ル1はステージ2に載置され、ステージ2は駆動部3に
よりY方向に移動され、そのY方向への移動量は測長装
置4により計測されている。一方、レーザ光源等の光源
16から射出された光ビームL4は、シリンドリカルレ
ンズ17及びコリメータレンズ18よりなるレンズ系1
9によりほぼ平行なスリットビームL5となって、レチ
クル1上を斜めに照射する。そのため、レチクル1上で
は、X方向に平行なスリット状の照射領域20がスリッ
トビームL5により照明される。
【0011】当然、スリット状の照射領域20内に異物
21等の欠陥が存在している場合には、その欠陥から散
乱光L6が発生し、散乱光L6は受光レンズ22を介し
て1次元CCD等の1次元撮像素子23上に欠陥像を結
像する。この場合、スリット状の照射領域20と1次元
撮像素子23の撮像面とは、受光レンズ22により光学
的にほぼ共役な位置関係になっている。従って、図9の
装置においては、異物21の付着位置のY座標は測長装
置4により計測され、その付着位置のX座標は1次元撮
像素子23の何番目の画素に結像したかで識別される。
更に、1次元撮像素子23の各画素から得られる光電変
換信号(撮像信号)としての検出信号S4の強度によ
り、異物の大きさをランク分けすることができるため、
図7の装置と全く同様のマップをCRTディスプレイ等
の表示装置に表示できる。
【0012】即ち、この図9の装置でも、レチクル1の
表面が多数のセルC(1,1)、C(1、2)、…に分
割され、表示装置の画面上でレチクル1の全表面に対応
する図10のウィンドウ15が、レチクル1上のセルに
対応して表示セルP(1,1)、P(1,2)、…に分
割されている。そして、各表示セルにA,B,Cのラン
クに分けて欠陥の状態が表示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き従来技術においては、レチクル1上に例えば大きい
サイズの異物があると、その異物が1個であっても、図
10に示すように表示マップとしてのウィンドウ15内
で、表示セルP(2,5)及びP(2,6)、又は表示
セルP(5,6)及びP(5,7)のように、あたかも
2個の異物が隣接しているかのように連続して欠陥表示
をする場合があるという不都合があった。これはレチク
ル1上のセルC(i,j)が小さいときの方が起こり易
い。つまり、5mm角のセルより1mm角のセルの場合
の方が誤った表示が起こり易い。
【0014】通常、欠陥検査装置では図7及び図9の欠
陥検査部以外に、検出した欠陥を目視やTVモニター上
の画像により観察する観察部を設けている場合が多い。
この場合、レチクル1上のセルC(i,j)の大きさと
しては、観察部の観察視野の大きさ(低、中、高のよう
に観察倍率が種々ある場合は、欠陥の視野追い込みに用
いる低倍での観察視野の大きさ)に対応させるため、1
mm角や5mm角、更には、0.1mm角のセルサイズ
が用いられる。従って、或る程度の面積を有する大きな
異物の場合は、レチクル1上の複数のセルで欠陥を検出
する場合が有り得る。また、その異物が隣りのセルとの
境界付近に付着している場合は、隣り合う2つのセルで
同一の欠陥を検出し、隣り合う表示セルに同一ランクの
欠陥の表示を行うことが有り得る。
【0015】本発明は斯かる点に鑑み、被検面を複数の
セルに分割して欠陥検出を行う場合に、各セルに比べて
大きな1個の欠陥が存在する場合、又は隣り合うセルの
境界部に1個の欠陥が存在する場合でも、それぞれ正確
に1個の欠陥であると判別できるようにすることを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による欠陥検査方
法は、被検物(100)の被検面を第1の方向(X方
向)及びこの第1の方向に交差する第2の方向(Y方
向)にそれぞれ所定ピッチで複数個のセルに分割すると
共に、その被検面上に検査用の光を照射し、その被検面
上の欠陥からの散乱光を光電変換して得られる光電信号
の大きさに基づいて、その欠陥が位置するセルのそれぞ
れに欠陥信号を割り当て、この欠陥信号をその被検面の
欠陥検査の結果として表示する欠陥表示方法において、
第1の方向(X方向)と第2の方向(Y方向)との少な
くとも一方に隣接した複数個のセルにその欠陥信号が割
り当てられた場合には、このように隣接した複数個のセ
ルに割り当てられたその欠陥信号の内の最大の欠陥信号
のみをその欠陥検査の結果として表示するものである。
【0017】この場合、第1の方向(X方向)にN個
(Nは2以上の整数)で第2の方向(Y方向)にM個
(Mは2以上の整数)のセルよりなるN×M個のセル内
でその欠陥信号の内の最大の欠陥信号を残すようにして
もよい。また、そのN×M個のセルを第1の方向(X方
向)及び第2の方向(Y方向)に走査して、それぞれ内
部の最大の欠陥信号を残すようにしてもよい。
【0018】また、そのN×M個のセルとしては2×2
個のセル(31)が望ましい。また、その2×2個のセ
ル(31)の一方の対角線上の2個のセル(31b,3
1c)の欠陥信号が共に所定の検出閾値以下のときに
は、他方の対角線上の2個のセル(31a,31d)の
欠陥信号をそのまま残すことが望ましい。
【0019】
【作用】斯かる本発明は、本発明が利用されるような分
野では、被検面上での異物等の欠陥の分布密度が小さい
(例えばレチクルの場合には、10mm角の中に異物が
1個有るかないか程度である)という事実に鑑みてなさ
れたものである。そして、本発明では、大きな欠陥が存
在して例えば図1(b)に示すように隣接する3個のセ
ルC1〜C3に欠陥信号が得られた場合には、隣接する
3個のセルC1〜C3の中の最大の欠陥信号100が残
される。従って、最終的に図2(d)に示すようにセル
C2のみに欠陥信号100が残され、複数個のセルで欠
陥が検出されることがない。
【0020】このように最大の欠陥信号のみを残す根本
原理は、欠陥検出が2次元の被検面から得られる光電信
号の例えばピーク検出により行われることにある。この
ようにピーク検出を行うと、広い面積を有する1個の欠
陥であっても散乱光量(光電信号)が最大となるピーク
が1つだけ存在するので、そのピークが最大になるセル
をその欠陥が存在するセルとみなすことになる。また、
本発明では欠陥の分布密度は低いことが前提であるた
め、仮に複数の欠陥が近接して存在する場合でも、それ
ら欠陥はほとんどの場合少なくとも1個又は複数個の欠
陥信号が無い(欠陥信号が0の)セルを挟んで存在す
る。従って、本発明を適用しても複数個の欠陥がそれぞ
れ検出される。
【0021】また、隣接する2つのセルの境界部に1個
の欠陥が存在する場合でも、どちらかのセルにのみ欠陥
信号が残されるため、1つの欠陥として識別される。次
に、上述の最大の欠陥信号の検出をN×M個のセルの中
で行うと、大きさがN×M個のセルに跨る欠陥が存在し
ても、効率的に1個の欠陥として検出される。
【0022】また、そのN×M個のセルで被検面を走査
すると、被検面の全面で効率的に大きな欠陥がそれぞれ
1個の欠陥として検出される。また、第1の方向に(N
−1)個のセル分の間隔を開けるか、又は第2の方向に
(M−1)個のセル分の間隔を開けて存在する2個の欠
陥を異なる欠陥として判別できる。但し、そのN×M個
のセルを2×2個のセルとすると、第1の方向に1個の
セル分の間隔を開けるか、又は第2の方向に1個のセル
分の間隔を開けて存在する2個の欠陥を異なる欠陥とし
て判別でき、欠陥検出の分解能が良好になる。
【0023】また、その2×2個のセルの一方の対角線
上の2個のセルの欠陥信号が共に所定の検出閾値以下の
ときには、他方の対角線上の2個のセルの欠陥信号をそ
のまま残す場合には、例えば図4に示すように、斜め方
向に隣接する2個のセルC7及びC8に異なる欠陥が存
在するようなときでも、処理後に図6に示すようにその
まま欠陥信号100,70が残される。従って、斜め方
向に隣接するセルに存在する2個の欠陥を異なる欠陥と
して判別でき、欠陥の検出分解能が高まっている。
【0024】
【実施例】以下、本発明の第1実施例につき図1〜図4
を参照して説明する。本実施例では、図7の欠陥検査装
置又は図9の欠陥検査装置を用いて、レチクル1の全面
を光ビームL2(図7参照)又はスリットビームL5で
走査し、得られた散乱光を光電変換して検出信号S3
(又はS4、以下同じ)を得る。そして、例えば図7に
示すように、レチクル1の表面をX方向及びY方向にそ
れぞれ所定ピッチで区切ることにより、レチクル1の表
面を多数のセルC(i,j)(i=1,2,…;j=
1,2,…)に分割し、各セル内での検出信号S3の最
大値をそのセル内での検出信号とする。但し、検出信号
S3のノイズレベルを考慮して検出閾値を50に設定
し、その検出閾値以下の検出信号S3は欠陥ではないと
みなす。即ち、その検出閾値以下の検出信号S3は全て
0にする。このように検出閾値以下の信号を0に変換し
た後の検出信号を、以下では欠陥信号と呼ぶ。
【0025】このようにしてレチクル1上の各セルに欠
陥信号を割り当てた結果、図1(b)のような検出デー
タ(最初のデータ)が得られた場合を考える。図1
(b)は、レチクル1の全面の検査マップの部分領域3
2のみを示したものであり、X方向に連続する3個のセ
ルC1〜C3にそれぞれ60,100,60の欠陥信号
が割り当てられ、他のセルには0の欠陥信号が割り当て
られている、即ち他のセルでの検出信号は検出閾値以下
である。
【0026】これに対して本実施例では、図1(a)に
示すように、X方向に2個でY方向に2個の2×2個の
セルサイズを有する選択ブロック(以下、「ロジックマ
トリクス」と呼ぶ)31を有する。このロジックマトリ
クス31は、合計4個のセル31a〜31dの内で最大
の欠陥信号のみを残し、それ以外の欠陥信号を除去する
(0にする)ロジックを有する。このロジックマトリク
ス31で順次図1(b)の部分領域32の各セルを残り
なく走査する。その様子を図2に示す。なお、図1及び
以下の図面では、レチクル1上の各セルに検出信号が割
り当てれた状態が示されているが、実際には、その検出
信号は信号処理装置のメモリ内の各セルに対応するアド
レスに格納されているものであり、以下のロジックマト
リクス31による処理はそのメモリ内でソフトウェア的
に実行されるものである。更に、その処理の過程をその
まま表示装置の画面上で、レチクル1上のセルに対応す
る表示セル上に表示してもよい。
【0027】図2ではロジックマトリクス31を、部分
領域32の第1行33A及び第2行33B上でX方向に
1セル分ずつずらしていく(走査していく)。まず、図
2(a)の状態では、ロジックマトリクス31の中では
セルC1のみが0以外の欠陥信号を有しているから、当
然欠陥信号の最大値はセルC1の60である。次に、図
2(b)の状態になると、セルC1及びセルC2以外の
欠陥信号は0である。セルC1とセルC2との欠陥信号
を比較すると、セルC2の方が大きいから、セルC1の
欠陥信号は除去され、セルC2の欠陥信号のみが残され
る。
【0028】次に、図2(c)の状態では、図2(b)
のときにセルC1の欠陥信号が除去されているため、セ
ルC1の欠陥信号が0となっている。また、ロジックマ
トリクス31内のセルC2とセルC3とを比較すると、
セルC2の欠陥信号の方が値が大きいため、セルC3の
欠陥信号が除去される。そして、図2(d)のように、
ロジックマトリクス31を当てはめると、図2(c)の
ときにセルC3の欠陥信号は除去されているので、ロジ
ックマトリクス31中の欠陥信号は全て0になり、従っ
て、ロジックマトリクス31内の最大値も0となる。以
上により、図1(b)の部分領域32の欠陥信号の内、
セルC1及びセルC3の欠陥信号が消え(0になり)、
セルC2の値が100の欠陥信号のみが残り、セルC2
の欠陥信号値とその位置とが欠陥データとして残され
る。ロジックマトリクス31は部分領域32の次の行に
移っても同様の処理を行うが、セルC2の欠陥信号はそ
のまま残る。
【0029】そして、レチクル1の全面の検査により得
られる最初の欠陥信号群(連続したセルで欠陥を表示し
ている場合を含むデータ)に対し、ロジックマトリクス
31を順次2次元的に当てはめていく(走査する)こと
により、X方向又はY方向に連続したセルの内の最大の
欠陥信号のみが残る。この最終的に残る欠陥信号を欠陥
データとして、例えばCRTディスプレイ上にマップ表
示する。これと並行して、欠陥の位置と欠陥信号の値と
をテーブル形式で出力する。これにより、レチクル1上
で1個のセルよりも大きい欠陥が存在する場合でも、又
は隣接するセルの境界部に1個の小さい欠陥が存在する
場合でも、それぞれ正確に1個の欠陥として識別するこ
とができる。
【0030】次に、上述の方法を図3(a)に示すよう
に、大きな欠陥が所定間隔を開けて存在する場合に適用
する。図3(a)は、レチクル上の部分領域34を多数
のセルに分割した場合の欠陥信号の分布を示し、この部
分領域34において、先ず第1行35A及び第2行35
Bにおいて図1(a)のロジックマトリクス31をX方
向に走査して最大の欠陥信号のみを残していく。次に、
第2行35B及び第3行35Cにおいてロジックマトリ
クス31をX方向に走査し、順次この動作を繰り返し
て、最終的に第6行35F及び第7行35Gにおいてロ
ジックマトリクス31をX方向に走査して最大の欠陥信
号のみを残していく。
【0031】この結果、図3(b)に示すように、セル
C4の値が100の欠陥信号とセルC5の値が150の
欠陥信号のみが欠陥データとして残る。従って、本実施
例によれば、異なる欠陥がセルを隔てて存在する場合
に、それら異なる欠陥を別の欠陥として判別できること
が分かる。しかし、上述の方法だけでは図4のような場
合に不都合が生じる。即ち、図4(a)は、レチクル上
の部分領域36での欠陥信号の分布を示し、この部分領
域36の第2行38B及び第3行38Cにおいて図1
(a)のロジックマトリクス31をX方向に当てはめて
いくと、セルC7の欠陥信号のみ欠陥データとして残る
ことになる。しかしながら、実際には、図4においては
セルC7に比較的大きな異物が存在し、セルC7に斜め
方向に点Aで隣接するセルC8に比較的小さな異物が存
在していることが示されている。なぜなら、図4ではセ
ルC7とセルC8とに2次元的な欠陥信号のピークが存
在し、点AでセルC7及びセルC8とは異なる方向に隣
接する2つのセルの欠陥信号は0であるからである。
【0032】そのため、第2実施例として図5に示すロ
ジックマトリクス37を考える。この実施例のロジック
マトリクス37もX方向に2個でY方向に2個の、合計
で4個のセル37a〜37dからなる。そして、本実施
例では、ロジックマトリクス37において、欠陥信号の
対角成分が0のときは最大値の選択を行わないようにす
る。即ち、セル37a,37b,37c,37dの欠陥
信号をそれぞれSA,SB,SC,SDとすると、SA
=0且つSD=0のとき、あるいはSB=0且つSC=
0のとき(これらはそれぞれSA+SD=0、又はSB
+SC=0とも書き換えられる)、他のセルの0以外の
欠陥信号をそのまま欠陥データとして残す。また、SA
+SD=0、又はSB+SC=0が成立しない場合に
は、第1実施例と同様に中で最大の欠陥信号のみを残す
ようにする。
【0033】このロジックマトリクス37で図4の部分
領域36の第2行38B及び第3行S8CをX方向に走
査すると、図6に示すように、セルC7の欠陥信号とセ
ルC8の欠陥信号とがそのまま残り、斜め隣接するセル
上の異なる欠陥が別の欠陥として判別されることが分か
る。なお、上述実施例の手法を適用する際に、例えばレ
チクル上の100mm×100mmの検査領域を1mm
角のセルに分割して欠陥信号を得るものとすると、合計
で10000個のセルが有ることになる。この全てのセ
ルに対し順次2×2個のセルよりなるロジックマトリク
ス31(又は37)を当てはめると大変時間がかかる。
つまり、ロジックマトリクス31(又は37)の4つの
セル(例えば図5の4個のセル37a〜37d)の全て
の欠陥信号が0であるところは無視したほうが処理時間
が短い。そこで、異物等の欠陥ありと判断した最初のセ
ルに対してのみロジックマトリクス31(又は37)を
当てはめるように選択する手段を設けるとよい。この場
合、極端な例であるが、異物が一つも存在しない場合は
ロジックマトリクスを当てはめることなく、それがその
まま欠陥データ(欠陥が1つもないというデータ)にな
る。
【0034】なお、ロジックマトリクス31(又は3
7)による欠陥信号の除去は、レチクル1の全面の光ビ
ーム走査終了後、記憶部に格納したデータを読み出して
から行ってもよいが、光ビーム走査と同時にセル単位で
検査が終了する都度に行ってもよい。また、上述実施例
では2×2個のロジックマトリクスを使用しているが、
そのロジックマトリクスは容易にX方向にN個でY方向
にM個のセルよりなるロジックマトリクスに拡張でき
る。このように、本発明は上述実施例に限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、隣接したセルの欠陥信
号から最大の欠陥信号を残すようにしているため、大き
な欠陥が存在する場合でも、隣接するセルの境界部に欠
陥が存在する場合でも、それぞれ1個の欠陥として判別
できる利点がある。また、N×M個のセル内で欠陥信号
の内の最大の欠陥信号を残すようにした場合には、N×
M個のセル程度の大きさの欠陥を効率的に1個の欠陥と
して判別できる。
【0036】また、そのN×M個のセルを第1の方向及
び第2の方向に走査して、それぞれ内部の最大の欠陥信
号を残す場合には、被検面の全面で効率的に欠陥検出を
行うことができる。また、N×M個のセルが2×2個の
セルである場合には、1個のセルを隔てて存在する2個
の欠陥を別の欠陥として判別でき、欠陥の検出分解能が
良好である。
【0037】また、2×2個のセルの一方の対角線上の
2個のセルの欠陥信号が共に所定の検出閾値以下のとき
には、他方の対角線上の2個のセルの欠陥信号をそのま
ま残す場合には、斜め方向に隣接するセルに存在する異
なる欠陥を別の欠陥として識別できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例のロジックマトリ
クスを示す図、(b)は第1実施例での処理対象の一例
を示す図である。
【図2】図1(b)の処理対象に対して図1(a)のロ
ジックマトリクスの処理を施す動作の説明図である。
【図3】(a)は第1の実施例での別の処理対象を示す
図、(b)は図3(a)の処理対象に対して図1(a)
のロジックマトリクスの処理を施した結果を示す図であ
る。
【図4】斜め方向に隣接するセルに異なる欠陥が位置す
る場合の欠陥信号の分布を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例のロジックマトリクスを示
す図である。
【図6】図4の処理対象に対して図5のロジックマトリ
クスの処理を施した結果を示す図である。
【図7】従来の欠陥検査装置の一例を示す一部斜視図を
含む構成図である。
【図8】図7の装置の欠陥検出欠陥のCRTディスプレ
イ上のマップ表示例を示す図である。
【図9】従来の欠陥検査装置の他の例を示す一部斜視図
を含む構成図である。
【図10】図9の装置の欠陥検出欠陥のCRTディスプ
レイ上のマップ表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 レチクル 2 ステージ 5 信号処理装置 C(1,1)、C(1,2)、… セル P(1,1)、P(1,2)、… 表示セル 13 光電検出器 23 1次元撮像素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物の被検面を第1の方向及び該第1
    の方向に交差する第2の方向にそれぞれ所定ピッチで複
    数個のセルに分割すると共に、前記被検面上に検査用の
    光を照射し、前記被検面上の欠陥からの散乱光を光電変
    換して得られる光電信号の大きさに基づいて、前記欠陥
    が位置する前記セルのそれぞれに欠陥信号を割り当て、
    該欠陥信号を前記被検面の欠陥検査の結果として表示す
    る欠陥表示方法において、 前記第1の方向と前記第2の方向との少なくとも一方に
    隣接した複数個のセルに前記欠陥信号が割り当てられた
    場合には、該隣接した複数個のセルに割り当てられた前
    記欠陥信号の内の最大の欠陥信号のみを前記欠陥検査の
    結果として表示することを特徴とする欠陥表示方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の方向にN個(Nは2以上の整
    数)で前記第2の方向にM個(Mは2以上の整数)の前
    記セルよりなるN×M個のセル内で前記欠陥信号の内の
    最大の欠陥信号を残すことを特徴とする請求項1記載の
    欠陥表示方法。
  3. 【請求項3】 前記N×M個のセルを前記第1の方向及
    び前記第2の方向に走査して、それぞれ内部の最大の欠
    陥信号を残すことを特徴とする請求項2記載の欠陥表示
    方法。
  4. 【請求項4】 前記N×M個のセルは2×2個のセルで
    あることを特徴とする請求項2又は3記載の欠陥表示方
    法。
  5. 【請求項5】 前記2×2個のセルの一方の対角線上の
    2個のセルの前記欠陥信号が共に所定の検出閾値以下の
    ときには、他方の対角線上の2個のセルの前記欠陥信号
    をそのまま残すことを特徴とする請求項4記載の欠陥表
    示方法。
JP5256602A 1993-10-14 1993-10-14 欠陥表示方法 Withdrawn JPH07113761A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002357629A (ja) * 2001-06-04 2002-12-13 Hioki Ee Corp 回路基板検査装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002357629A (ja) * 2001-06-04 2002-12-13 Hioki Ee Corp 回路基板検査装置

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