JPH07111868B2 - 電界放出冷陰極素子 - Google Patents

電界放出冷陰極素子

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JPH07111868B2
JPH07111868B2 JP8582593A JP8582593A JPH07111868B2 JP H07111868 B2 JPH07111868 B2 JP H07111868B2 JP 8582593 A JP8582593 A JP 8582593A JP 8582593 A JP8582593 A JP 8582593A JP H07111868 B2 JPH07111868 B2 JP H07111868B2
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/30Cold cathodes, e.g. field-emissive cathode
    • H01J1/304Field-emissive cathodes
    • H01J1/3042Field-emissive cathodes microengineered, e.g. Spindt-type

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  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子放出源となる冷陰
極、特に鋭利な先端から電子を放出する電界放出冷陰極
素子に関する。
【0002】
【従来の技術】微小な円錐状のエミッタとエミッタのす
ぐ近くに形成され、エミッタからの電流を引き出す機能
ならびに電流制御機能を持つゲート電極で構成された微
小冷陰極をアレイ状に並べた冷陰極が提案されている
(Journal of Applied Physi
cs,Vol.47,No.12,pp.5248,1
976)。このスピント型冷陰極は、熱陰極と比較して
高い電流密度が得られ、放出電子の速度分散が小さい等
の利点を持つ。また、単一の電界放出エミッタと比較し
て電流雑音が小さく、数10〜200Vの低い電圧で動
作し、比較的悪い真空度の環境中でも動作するとされて
いる。
【0003】図7には従来技術であるスピント型冷陰極
の1個の微小冷陰極の構造を示している。101は導電
性の基板で、この上に高さ約1μmの微小な円錐状のエ
ミッタ102が膜堆積法によって形成され、エミッタ1
02の周囲には絶縁層103とゲート電極104が形成
されている。基板101とエミッタ102とは電気的に
接続されており、基板101(およびエミッタ102)
とゲート電極104の間には約100Vの電圧が印加さ
れている。基板101とゲート電極104の間は約1μ
m、ゲート電極の開口径も約1μmと狭く、エミッタ1
02の先端は極めて先鋭に作られているので、エミッタ
102の先端には強い電界が加わる。この電界が2〜5
×107 V/cm以上になるとエミッタ102の先端か
ら電子が放出される。このような構造の微小冷陰極を基
板101の上にアレイ状に並べることにより大きな電流
を放出する平面状の陰極が構成される。
【0004】特開平3−71529には、図8に示すよ
うにコート膜106(酸化マグネシウム MgO)をス
パッタ法によってゲート電極104ならびにエミッタ1
02の表面を覆うように形成した電界放出冷陰極が開示
されている。これはエミッタ102の表面をMgOの様
な仕事関数の低い材料で覆うことでゲート電圧を低下さ
せることを狙ったもので、製造工程上ゲート電極104
の上にも形成されたものである。
【0005】特開平4−167324には、図9に示す
ように、ゲート電極104を高融点金属シリサイドで形
成された第2ゲート層108と多結晶シリコン膜で形成
された第1ゲート層107で構成する技術が開示されて
いる。これは、高融点金属シリサイドを用いることによ
り、ゲート電極の酸化による電気伝導度の低下防止とゲ
ート電極の変形防止と内部応力緩和を目的としたもの
で、多結晶シリコン膜は第2ゲート層108と絶縁層1
03との間の密着性の向上を図るためのものである。
【0006】特開平4−284325には、図10,図
11に示すように、ゲート電極104を第1ゲート層1
07、第2ゲート層108、第3ゲート層109あるい
はゲート電極104を第2ゲート層108と第3ゲート
層109で構成した電界放出冷陰極が開示されている。
これは、第2ゲート層108の上に導電性および耐蝕性
に優れた保護層となる第3ゲート層109を被着するこ
とにより、ゲート電極の酸化を抑制し、放出電流の安定
化および製造工程中にゲート電極上に形成される中間層
のリフトオフを容易にし、その残さの完全除去を可能と
する技術である。
【0007】また、特開昭57−187849には、図
12,図13に示すように、絶縁層103の上に局部的
にリング状ゲート110を形成し、エミッタ102のエ
ミッション電流を個別に制御する技術が開示されてい
る。この技術においては、絶縁層103はエミッタ10
2の周辺を除いて基板101の上全面に形成されている
ので、ゲート電極110が形成されていない部分は絶縁
層103が真空内空間に露出している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図7に示すような陰極
では、エミッタとゲート電極の相対的な位置によってエ
ミッション電流が大きく変化する。したがって、陰極と
してのエミッション特性のバラツキが大きく、また、エ
ミッタ毎のエミッション特性のバラツキも大きくなる。
陰極の最大放出電流はエミッションの最も大きいエミッ
タの許容最大放出電流特性で制限されるため、バラツキ
が大きい場合には陰極全体の最大放出電流は低く抑えら
れる。エミッタの高さによるエミッション電流のバラツ
キを抑えるためには、ゲート電極の厚さを厚くしてエミ
ッタの先端をゲート電極の厚みの中央付近よりも高くす
ることが有効である。
【0009】一方、真空外囲器中に収めて使用する場
合、長い使用時間にわたり高い真空度を保つため、陰極
を含めて真空外囲器内部の部品に吸着されたガスを放出
させる必要がある。このためには、500℃以上の温度
に保ちながら内部のガスを排気する工程が一般に行なわ
れている。図7に示す冷陰極の構造では、基板101,
絶縁層103,ゲート電極104が積層され、しかも、
エミッタ102の収められる絶縁層103とゲート電極
104の開口部を除いて全面にわたり3層が接してい
る。さらに、陰極としては直径が10mmφ以上の大面
積のものも使用される可能性があるため、層と層の間の
膨張率の違いにより発生する温度の上昇と降下時の各層
間のストレスは大きくなる。特に、ゲート電極が図7の
ように単層で厚い場合、ならびに、図8,図9,図1
0,図11に示すようにゲート電極が多層なっていても
厚い場合には各層間のストレスは極めて大きくなる。
【0010】一方、ゲート電極104にはエミッタ10
2で放出された電子の一部や、真空外囲器中の電極で反
射された電子が衝突したり、さらに、エミッタ102と
の間で微小な放電が発生する可能性があるので、ゲート
電極104特にエミッタ102に面している部分は融点
の高い耐熱性のある材料を使用することが信頼性を確保
するためには必要である。ところが、図7に示すような
単層のゲート電極では耐熱性と膨張率の両方が適切な値
を持ち、加工上の制約のない材料は制限される。また、
図8,図9,図10,図11に示すような多層構造であ
っても、ゲート電極の耐熱性と熱膨張率を考慮していな
ければ十分な信頼性を確保することはできない。
【0011】また、図12,図13に示す構造では、ゲ
ート電極104が形成されていない部分は絶縁層103
が真空内空間に露出しているので、電子やイオンが絶縁
層103の上に堆積され、その電荷がこの部分の電位を
変えて、エミッタから放出される電子ビームの軌道を変
える恐れがある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明においては、ゲー
ト開口周辺を除く部分ではゲート電極を電圧印加に必要
な部分を除いて取り除くかあるいは絶縁層を部分的に除
去した構造とする。あるいは、ゲート電極のゲート開口
部を除く部分を薄くするか、ゲート電極の開口部付近を
少なくとも2層構造とし、絶縁層に接触した第1層部分
には絶縁層と絶縁層から離れた第2層の中間の熱膨張率
を有する材料を使用する。これらによって、ゲート電極
開口部付近の厚みを十分に保つことを可能とする。
【0013】
【作用】この結果、ストレスを伴わずに、ゲート電極を
厚くできるので、エミッタ放出電流ののエミッタ高さ依
存性を緩和でき、エミッション電流の均一性を改善し、
陰極エミッション特性のバラツキを圧縮することができ
る。さらに、基板、絶縁層、ゲート電極の間の膨張率の
違いによるストレスが軽減され、温度の上昇・下降に伴
う膜剥がれ、クラック等の恐れが解決される。同時に、
ゲート電極材料の選択に自由度があるので、耐熱材料が
使用でき、信頼性を増すことができる。
【0014】
【実施例】次に本発明について図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明の第1の実施例を示す電界放出冷
陰極素子の構造図である。図1において、1は導電性の
基板、2は電子を放出する円錐状のエミッタで基板1と
電気的に接続されている。3は基板1の上に形成した絶
縁層、4は絶縁層3のすぐ上に形成したゲート層であ
る。エミッタ2の周辺部は絶縁層3、ゲート層4ともに
除去され、開口が形成されている。ゲート層4とゲート
開口周辺部5でゲート電極6を構成し、ゲート開口周辺
部5は他の部分と比較して厚く形成されている。
【0015】通常の動作中においては、基板1と同電位
のエミッタ2に対し、ゲート電極6には数10Vの正の
電圧が印加されている。エミッタ2の先端は極めて鋭利
に形成され、エミッタ2の先端とゲート電極6とは極め
て近接した位置にあるため、エミッタ2の先端には強い
電界が加わり、ここから電子が放出される。1個のエミ
ッタ2とこの周囲にあるゲート電極6の開口で微小冷陰
極が構成され、単一の微小冷陰極あるいは複数の微小冷
陰極の集合が冷陰極となる。
【0016】図2は計算で求めたエミッタコーンの高さ
に対するエミッション電流の関係である(1990年電
子情報通信学会秋季全国大会、SC−8−1)。図2に
おいて、絶縁層の厚さは1μm、ゲート電極の厚さは
0.4μmであるので、エミッタコーンの高さ1.0か
ら1.4μmの位置にゲート電極が形成されている。エ
ミッタコーンの先端が1.0μm以下のときにはエミッ
ション電流の変化は約120%/0.1μmであるが、
ゲート電極の高さ付近になるとエミッション電流の変化
は約20%/0.1μmと小さくなっている。これはゲ
ート電極の開口の部分では等電位面の密度が小さくなる
ためであると考えられる。したがって、開口周囲のゲー
ト電極を厚くすることは、エミッタコーンの高さの不均
一性があってもエミッション電流の不均一性は緩和され
やすくなり、緩和されるエミッタコーンの高さの範囲が
拡大されることを意味している。
【0017】図3は本発明の第2の実施例を示す電界放
出冷陰極素子の構造図で、(a)は断面図、(b)は平
面図を示す。図3において、図1と同じ番号の部分は図
1の構成要素と全く同じ構成要素を示す。7は絶縁層3
のすぐ上に被着した第1ゲート層、8は第1ゲート層7
の上でゲート開口の周辺部に形成した第2ゲート層で、
ゲート電極9は第1ゲート層7と第2ゲート層8で構成
される。
【0018】いま、基板1にシリコン(線膨張率3.1
×10-6/℃)、絶縁層3にシリコン熱酸化膜(SiO
2 線膨張率1.5×10-6/℃)を使用し、第1ゲート
層7に多結晶シリコン(線膨張率3.1×10-6
℃)、第2ゲート層8にタングステンシリサイド(WS
2 線膨張率8.4×10-6/℃)を使用する。多結晶
シリコンの融点は約1400℃であるのに対し、WSi
2 の融点は約260℃であるので、このような構成とす
ることにより、ゲート電極の上層には融点が高い材料
(WSi2 )で耐熱性を確保し、絶縁層近いゲート電極
の下層には絶縁層の膨張率に近い膨張率を持つ材料(多
結晶シリコン)で温度変化に伴うストレスを緩和してい
る。
【0019】図3のような構成とすることにより、エミ
ッタの高さの不均一性があってもエミッション電流の不
均一性は緩和されやすくなり、緩和されるエミッタの高
さの範囲が拡大される。さらに、エミッタとの間で微小
放電が発生する可能の強く、残留ガスと電子との衝突に
よって発生した負イオンの衝突する可能性の強いゲート
電極の開口周辺部の耐熱性を高くし、これらの恐れの少
ない部分は通常の電極材料のみとしている。この結果、
ゲート電極の耐熱性を保ちながら同時に温度変化による
ストレスを緩和することができる。
【0020】図4は本発明の第3の実施例を示す電界放
出冷陰極素子の構造図で、(a)は断面図、(b)は平
面図を示す。図4において、図1と同じ番号の部分は図
1の構成要素と全く同じ構成要素を示す。12は絶縁層
3のすぐ上に被着した第1ゲート層、13は第1ゲート
層12の上に被着した第2ゲート層で、第1ゲート層1
2および第2ゲート層13の2層構造で構成されたゲー
ト電極14をゲート開口の周辺部に形成している。ゲー
ト開口の周辺以外の部分は第2ゲート層13を除去する
とともに、第1ゲート層12の厚さを薄くして、ゲート
開口周辺部のゲート電極14を厚くしながら、ストレス
を吸収しやすい構造としている。本実施例においても、
各部分の材料は図1の第1の実施例と同一である。
【0021】図5は本発明の第4の実施例を示す電界放
出冷陰極素子の構造図で、(b)は平面図、(a)は平
面図(b)のABの部分の断面図を示す。図5におい
て、図1と同じ番号の部分は図1の構成要素と全く同じ
構成要素を示す。図5において、ゲート開口の周辺部を
除いてゲート電極15にはゲート窓16が形成されてい
る。このゲート窓16を通してSiO2 で作られた絶縁
層3がオーバーエッチングされ、ゲート開口の周辺部を
除いてゲート電極15の下に空洞が作られている。
【0022】ゲート電極15には多数のゲート窓16が
形成され、さらに、絶縁層3の多くの部分が除去されて
いるので、ゲート電極15を厚く形成しても、絶縁層3
とゲート電極15の間の膨張率の差で生じる温度変化に
伴うストレスは大幅に緩和される。さらに、絶縁層3は
部分的に基板1の上に形成されているので、絶縁層3と
基板1の間の同じストレスも軽減される。
【0023】図6は本発明の第5の実施例を示す電界放
出冷陰極素子の構造図で、(b)は平面図、(a)は平
面図(b)のABの部分の断面図を示す。図6におい
て、図1と同じ番号の部分は図1の構成要素と全く同じ
構成要素を示す。17はゲート電極で、エミッタ2の周
辺部およびエミッタ2間の導通に必要な部分を除いて、
ゲート電極17とその下の絶縁層3を除去している。こ
の結果、ゲート電極17と絶縁層3を部分的に除去して
いるので、ゲート電極17と絶縁層3の間のストレスお
よび、絶縁層3と基板1との間のストレスも大幅に緩和
される。この結果、ストレスを生じさせずにゲート電極
17の厚さを厚くできるので、エミッションの均一性を
改善できる。
【0024】第4の実施例(図5)および第5の実施例
(図6)において、ゲート電極の一部を除去している
が、除去したゲート電極の真下およびその周辺の絶縁層
も除去しているので、電子やイオンなどの荷電粒子が絶
縁層のうえに付着して、この電位に影響を与える恐れは
ない。
【0025】なお、第4の実施例(図5)および第5の
実施例(図6)において、第1の実施例(図1)、第2
の実施例(図3)、第3の実施例(図4)のように、ゲ
ート周辺部のみ厚くするか、あるいはゲート周辺のみ第
2ゲート層を形成して厚くするか、あるいはゲート周辺
のみに第2ゲート層を形成し、第1ゲート層もゲート周
辺部を除いて薄くすることによって、さらにストレス緩
和効果を大きくすることができる。
【0026】また、第4の実施例において、ゲート電極
15と絶縁層3の一部ならびにゲート開口付近を除いた
ゲート電極15の下の絶縁層が除去されており、第5の
実施例においては、ゲート電極17と絶縁層3の一部が
除去されているので、エミッタ2とゲート電極17の間
の静電容量も削減することができ、エミッション電流制
御のためにエミッタ2とゲート電極17の間に加える信
号を高周波化でき、この信号を作る駆動増幅器を簡易化
できる。
【0027】また、第2の実施例では、ゲート電極が2
種類の金属材料で構成される例を示したが、3種類以上
の金属材料で構成された場合にも本発明が適用されるこ
とは明らかである。
【0028】全実施例を通じ、基板1には導電性のシリ
コンを使用するとしているが、これに限らず他の導電性
材料、ならびにガラスやセラミックのような絶縁材料の
上に金属薄膜を堆積したものを使用しても全く同様に構
成することができる。さらに、本発明は金属材料の堆積
あるいは基板1のエッチング等で形成されたエミッタ2
の冷陰極に適用できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷陰極に
おいては、ゲート電極の開口周辺部の厚さを厚くしたの
で、エミッタの高さのバラツキに対してエミッション電
流のバラツキを比較的小さく抑えることができる。
【0030】さらに、ゲート電極の開口周辺部の厚さを
厚くしても、冷陰極ゲート電極の膜剥がれや変形等の恐
れなしに処理温度を十分高くできるので、電子管内ある
いは真空容器内に冷陰極を封入した時、十分高い管内真
空度を実現できる。このため、管内に残留したガスが及
ぼす悪影響、たとえばエミッタの先端にイオン化したガ
ス原子が衝突してこれを損傷させたり、ガス分子がエミ
ッタの先端に吸着して電子放出効率を低下させる恐れが
少なくなり、長期間にわたって特性の安定した冷陰極を
実現できる。
【0031】また、ゲート電極の少なくとも開口周辺部
の上部の層を比較的自由に選ぶことができるので、これ
を耐熱性のある材料とすることによって、ゲート電極へ
のエミッション電流の流入やイオンの衝突、エミッタゲ
ート電極間の部分的な微小放電に対しても耐える信頼性
のある構造とすることができる。
【0032】また、第4,第5の実施例では、エミッタ
ゲート間の静電容量を低減できるので、電流制御周波数
を上昇させ、駆動増幅器の出力電力を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す冷陰極素子の断面
図である。
【図2】エミッタコーンの高さに対するエミッション電
流の関係を示すグラフである。
【図3】(a),(b)は本発明の第2の実施例を示す
冷陰極素子の断面図と平面図である。
【図4】(a),(b)は本発明の第3の実施例を示す
冷陰極素子の断面図と平面図である。
【図5】(a),(b)は本発明の第4の実施例を示す
冷陰極素子の断面図と平面図である。
【図6】(a),(b)は本発明の第5の実施例を示す
冷陰極素子の断面図と平面図である。
【図7】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【図8】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【図9】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【図10】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【図11】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【図12】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【図13】従来例の冷陰極素子の断面図である。
【符号の説明】
1,101,105 基板 2,102 エミッタ 3,103 絶縁層 4 ゲート層 5 ゲート開口周辺部 6,9,14,15,17,104 ゲート電極 7,12,107 第1ゲート層 8,13,108 第2ゲート層 16 ゲート窓 106 コート膜 109 第3ゲート膜 110 リング状ゲート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性を持つ基板あるいは絶縁性材料上
    に導電性層を積層した基板と、前記基板の上に形成し先
    端を先鋭化した電極と、前記電極とその付近を除いて前
    記基板上に形成した絶縁層と、前記絶縁層の上に積層し
    前記電極を取り囲む開口を持つ制御電極から構成され、
    前記制御電極の前記開口の周辺部を前記開口の周辺部を
    除く部分よりも厚く形成したことを特徴とする電界放出
    冷陰極素子。
  2. 【請求項2】 前記制御電極の前記開口の周辺部を前記
    絶縁層の上に積層した第1層と前記第1層の上に積層し
    た第2層の少なくとも2層構造としたことを特徴とする
    請求項1記載の電界放出冷陰極素子。
  3. 【請求項3】 前記第1層の膨張率が前記制御電極の他
    の部分よりも前記絶縁層の膨張率に近いことを特徴とす
    る請求項2の電界放出冷陰極素子。
  4. 【請求項4】 前記第1層の材料を多結晶シリコン、前
    記第2層の材料をタングステンシリサイドとしたことを
    特徴とする請求項2記載の電界放出冷陰極素子。
  5. 【請求項5】 導電性を持つ基板あるいは絶縁性材料上
    に導電性層を積層した基板と、前記基板の上に形成され
    先端を先鋭化され前記基板と電気的に接続された電極
    と、前記電極とその付近を除いて前記基板上に形成した
    絶縁層と、前記絶縁層の上に積層し前記電極を取り囲む
    開口を持つ制御電極から構成され、前記制御電極の前記
    開口の周辺部を除く部分に窓を開け、前記窓の部分およ
    びその周辺部の前記絶縁層を除去したことを特徴とする
    電界放出冷陰極素子。
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