JPH0875761A - 走査型プローブ顕微鏡ならびに該顕微鏡を用いた加工装置および情報処理装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡ならびに該顕微鏡を用いた加工装置および情報処理装置

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JPH0875761A
JPH0875761A JP20960894A JP20960894A JPH0875761A JP H0875761 A JPH0875761 A JP H0875761A JP 20960894 A JP20960894 A JP 20960894A JP 20960894 A JP20960894 A JP 20960894A JP H0875761 A JPH0875761 A JP H0875761A
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俊一 紫藤
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定のダイナミックレンジが広く、また制御
性を向上した走査型トンネル顕微鏡や原子間力顕微鏡等
の走査型プローブ顕微鏡ならびにそれらを用いた加工装
置および情報処理装置を提供する。 【構成】 板状構造物102を変位させる静電駆動用電
極として、板状構造物102上に設けられている第1の
電極105と第1の電極105に対向して板状構造物を
支持している基板上に設けられている第2の電極104
とを有し、支持部材103のねじれの復元力を利用して
動作する板状構造物102上に設けられている導電性探
針101を、被観察物である導電性を持つ試料の表面に
接近させて走査を行う走査型トンネル顕微鏡であり、導
電性を持つ試料が、静電駆動用電極として、導電性試料
基板を備える第3の電極106を有し、第1ないし第3
の電極が、走査を行う面に垂直な方向で設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
や原子間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡ならびに該
顕微鏡を用いた加工装置および情報処理装置に関し、特
に測定性能に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の表面原子の電子構造を直
接測定できる走査型トンネル顕微鏡(以下、STMと記
述する)がジー・ビーニッヒらによって開発(フェルベ
ティカフィジカアクタ.55,726(1982))さ
れて以来、先端の尖った探針を走査することによって様
々な情報を得る走査型プローブ顕微鏡(以下、SPMと
記述する)装置や、さらにSPM装置を応用して基板に
電気的、化学的または物理的な作用を及ぼすことを目的
とする微細加工技術の研究開発が行われている。またこ
のような微細加工技術はメモリ技術にも応用されつつあ
る。これらの微細加工技術による加工精度は原子レベル
の大きさから数μm程度の大きさまで様々であるが、例
えば数nmの構造物を1ビットとして情報を記録する場
合、試料媒体がほんの1cm角のものでも1012ビット
オーダの記録密度を持つ情報処理装置を実現することが
できる。
【0003】さらに、半導体加工技術やマイクロメカニ
クス技術によって、例えば薄膜で形成した梁の上に探針
を作製したコンパクトなSPM装置なども開発されてお
り、このような技術によって複数本のプローブを持つS
PM装置なども実現可能となってきた。またこのように
複数本のプローブを持つことによって、上述の情報処理
装置の性能についても、同時に複数本のプローブによっ
て情報の読み書きができることから、転送レートの向上
等の改善がみられている。
【0004】初めに述べた探針の位置制御機構として
は、片持ち梁のような構造体の支持部とは反対側の先端
部に探針を置き、所定の駆動方法によって動かすものが
一般的である。探針の駆動方法としては、例えば梁を圧
電バイモルフ構造とする圧電型(USP490684
0)や、梁自体あるいは梁に形成された電極と基板上に
形成された電極とに電圧を印加することによって静電引
力を働かせて梁を変位させる静電型(EP019894
4)がある。静電型の駆動方法においては、電極同士が
静電力で引き合うことによって梁が撓み、探針が変位す
る。この方法における静電駆動機構は、梁上の可動電極
とそれに対向する固定電極(以下、対向電極と記述す
る)との間のクーロン引力によって梁を動かすために、
圧電型における圧電バイモルフなどのアクチュエータを
用いる駆動方法よりも構造が簡単であるという静電駆動
の特徴を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな片持ち梁構造は、梁自身の弾性を利用しているの
で、機械的な共振周波数の自由度がほとんどない。ST
M観察が可能な走査周波数や観察対象物の凹凸の度合い
等は、系の共振周波数によって決定されるといっても過
言ではない。梁自体が変位レバーとなっている従来の片
持ち梁構造のものでは、共振周波数の決定に梁自体の材
質(特に剛性や密度)、厚さ、長さなどの設計・製作段
階での大きな変更が必要である上、素子の小型化・集積
化にとっても非常に不利であった。
【0006】そこでもう一つの構成として、板状構造物
(以下、レバーと記述する)上に探針を設けたものを支
持部材で支持し、その支持部材のねじれによる復元力を
用いて探針を変位させるもの(以下、トーション型と記
述する)が考えられる。この構成によれば、支持部材の
みの幅や厚さを変えることによって、共振周波数や復元
力等の機械的な特性をある程度自由に設定することが可
能になる。
【0007】しかし、静電駆動の原理であるクーロン引
力による動作は、トーション型レバーの場合でも、可動
電極と対向電極の軸(Z軸)について2つの電極が接近
する方向(以下、+Z方向と記述する)のみにしか動作
しないという問題がある。
【0008】図13は従来の静電駆動機構(片持ち梁構
造、トーション型構造など)の変位特性を示す図であ
り、一組の電極による静電駆動型変位特性を示してい
る。図13に示すように、電圧をZ軸の±両方向に印加
しても、変位方向は同一方向になってしまうことがわか
る。このため、トーション型構造の場合も従来からの片
持ち梁構造の場合も、対向電極に対して所定のバイアス
B を与えてレバーをある程度変位させた状態を基準と
して、(VB +ΔV)ボルトの電圧を印加することによ
って、その位置を中心とする探針の±Z方向の変位を得
ていた。この方法においても、構造本来の有するZ軸の
自由度の内、片側方向(支持基板に引かれる方向)の自
由度のみしか利用することができないので、Z軸方向の
変位量のダイナミックレンジを大きくすることが困難で
あるという欠点があった。また、レバー先端のZ軸方向
の変位量は、レバー上の電極と対向電極とに印加する電
圧の2乗に比例するので、電圧に対して非線形に変化
し、制御性が悪いという欠点があった。
【0009】これらの欠点は、例えば試料と探針間に流
れるトンネル電流を一定に保ちながらSTM観察を行う
とき、試料表面に深い凹状の領域や高い凸状の領域を有
する場合に梁の変位量が足りず正確な凹凸状態を観察す
ることが困難となったり、急峻な表面形状変化に探針を
追従させることが難しいので、装置の高速化の妨げの一
因となっていた。
【0010】さらに加えて、レバー変位に伴う対向電極
とレバー上の電極との間の静電容量の変化量を凹凸に換
算する原子間力顕微鏡(以下、AFMと記述する)によ
る測定の際には、特に静電容量の小さい領域(例えば、
深い凹状の領域)における変化量に対する分解能が低下
し正確な表面形状を得ることが難しかった。
【0011】本発明は、上記従来技術が有する欠点に鑑
みてなされたものであり、測定のダイナミックレンジが
広く、また制御性を向上した走査型トンネル顕微鏡や原
子間力顕微鏡等の走査型プローブ顕微鏡ならびに該顕微
鏡を用いた加工装置および情報処理装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、以下に示す構成を有する。
【0013】(1)本発明の走査型トンネル顕微鏡は、
板状構造物を変位させる静電駆動用電極として、該板状
構造物上に設けられている第1の電極と該第1の電極に
対向して該板状構造物を支持している基板上に設けられ
ている第2の電極とを有し、支持部材のねじれの復元力
を利用して動作する該板状構造物上に設けられている導
電性探針を、被観察物である導電性を持つ試料の表面に
接近させて走査を行う走査型トンネル顕微鏡であり、前
記導電性を持つ試料が、前記静電駆動用電極として、導
電性試料基板を備える第3の電極を有し、該第1ないし
第3の電極が、前記走査を行う面に垂直な方向で設けら
れている。
【0014】(2)本発明の原子間力顕微鏡は、板状構
造物の変位を測定する静電容量検出用電極として、該板
状構造物上に設けられている第1の電極と該第1の電極
に対向して該板状構造物を支持している基板上に設けら
れている第2の電極とを有し、支持部材のねじれの復元
力を利用して動作する該板状構造物上に設けられている
探針を、被観察物である導電性を持つ試料の表面または
導電性を持つ試料上にある絶縁物の表面に接触させて走
査を行う原子間力顕微鏡であり、前記導電性を持つ試料
が、前記静電容量検出用電極として、導電性試料基板を
備える第3の電極を有し、該第1ないし第3の電極が、
前記走査を行う面に垂直な方向で設けられている。
【0015】(3)本発明の走査型トンネル顕微鏡は、
板状構造物を変位させる静電駆動用電極として、該板状
構造物上に設けられている第1の電極と該第1の電極に
対向して該板状構造物を支持している基板上に設けられ
ている第2の電極とを有し、支持部材のねじれの復元力
を利用して動作する該板状構造物上に設けられている導
電性探針を、被観察物である導電性を持つ試料の表面に
接近させて走査を行う走査型トンネル顕微鏡であり、前
記静電駆動用電極として、前記第1の電極を挟んで前記
第2の電極に対向している第3の電極を有し、該第2お
よび第3の電極が、該第1の電極の前記走査を行う面に
垂直な方向の両側にそれぞれ少なくとも1つ以上設けら
れている。
【0016】(4)本発明の原子間力顕微鏡は、板状構
造物の変位を測定する静電容量検出用電極として、該板
状構造物上に設けられている第1の電極と該第1の電極
に対向して該板状構造物を支持している基板上に設けら
れている第2の電極とを有し、支持部材のねじれの復元
力を利用して動作する該板状構造物上に設けられている
探針を、被観察物である導電性を持つ試料の表面または
導電性を持つ試料上にある絶縁物の表面に接触させて走
査を行う原子間力顕微鏡であり、前記静電容量検出用電
極として、前記第1の電極を挟んで前記第2の電極に対
向している第3の電極を有し、該第2および第3の電極
が、該第1の電極の前記走査を行う面に垂直な方向の両
側にそれぞれ少なくとも1つ以上設けられている。
【0017】(5)上記本発明の(1)ないし(4)の
走査型プローブ顕微鏡は、前記探針が設けられている前
記板状構造物を複数個有することができる。
【0018】(6)本発明の走査型プローブ顕微鏡は、
上記(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の走査型
プローブ顕微鏡のうち、少なくとも2種類の走査型プロ
ーブ顕微鏡を一つの装置とする。
【0019】(7)本発明の加工装置は、上記(1)な
いし(6)のいずれか1項に記載の走査型プローブ顕微
鏡を用いて、試料表面の加工を行う。
【0020】(8)本発明の情報処理装置は、上記
(1)ないし(6)のいずれか1項に記載の走査型プロ
ーブ顕微鏡を用いて、情報の記録、情報の再生、および
情報の消去を行う。
【0021】
【作用】上記(1)の構成によれば、静電駆動用電極に
所定バイアスをあらかじめ印加することなく、板状構造
物の端に設けられている導電性探針を走査を行う面に垂
直な方向(Z軸)の±両方向に変位させることができ
る。すなわち、第2の電極と第1の電極との間に電圧を
印加することによって+Z方向の変位を得ることがで
き、第3の電極と第1の電極との間に電圧を印加するこ
とによって−Z方向の変位を得ることができる。
【0022】上記(2)の構成によれば、板状構造物上
に設けられている探針の変位量に基づく静電容量の変化
を、第1の電極と、第1の電極を両側から挟むように配
置された第2の電極および第3の電極との間の、2つの
静電容量変化を用いて測定できる。このため、構造上一
方の静電容量が小さくなり探針の変位量に対応する電極
間距離の感度が悪くなっても、それと同時にもう片方の
静電容量が大きくなり電極間距離の感度が良くなるの
で、常に感度の良い方の静電容量を用いて探針の変位量
を求めることができ、感度の良いAFM信号を得ること
ができる。
【0023】上記(3)の構成によれば、静電駆動用電
極に所定バイアスをあらかじめ印加することなく、板状
構造物の端に設けられている導電性探針を走査を行う面
に垂直な方向(Z軸)の±両方向に変位させることがで
きる。すなわち、第2の電極と第1の電極との間に電圧
を印加することによって+Z方向の変位を得ることがで
き、第3の電極と第1の電極との間に電圧を印加するこ
とによって−Z方向の変位を得ることができる。
【0024】上記(4)の構成によれば、板状構造物上
に設けられている探針の変位量に基づく静電容量の変化
を、第1の電極と、第1の電極を両側から挟むように配
置された第2および第3の電極との間の、2つの静電容
量変化を用いて測定できる。このため、構造上一方の静
電容量が小さくなり探針の変位量に対応する電極間距離
の感度が悪くなっても、それと同時にもう片方の静電容
量が大きくなり電極間距離の感度が良くなるので、常に
感度の良い方の静電容量を用いて探針の変位量を求める
ことができ、感度の良いAFM信号を得ることができ
る。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示し本発明を具体的に説明す
る。
【0026】実施例1 実施例1では、本発明の静電駆動型STM装置につい
て、図1ないし図4を用いて説明する。
【0027】図1は本発明の実施例1の静電駆動型ST
M装置の概略構成図であり、トーション型プローブユニ
ットの制御機構の概略を示している。図2は図1のプロ
ーブ部分の平面図である。
【0028】図中、レバー102上の一方の端にはトン
ネル電流検出用の導電性の探針101が配置され、レバ
ー102の反対側には支持部材であるトーション型レバ
ー103を挟んで導電性薄膜で形成されたレバー上駆動
電極105が配置されている。レバー上駆動電極105
に対向する電極として、絶縁体である支持基板上に導電
性薄膜で形成された基板側固定電極104が配置されて
いる。また実施例1では、導電性の試料基板106も駆
動電極として用いられる。基板側固定電極104、レバ
ー上駆動電極105、および試料基板106にはそれぞ
れ、基板側固定電極印加電圧信号線202、レバー上駆
動電極印加電圧信号線203、および試料基板印加電圧
信号線204を介して、駆動電圧制御回路109によっ
てコントロールされた電圧が印加されている。電流電圧
変換回路(以下、I−V変換回路と記述する)107
は、探針101によって検出されてトンネル電流信号線
201を介して入力されたトンネル電流を電圧信号に変
換する。Z方向位置制御回路108はZ方向の位置を制
御し、データ等生成回路110は画像や情報を得るため
のデータを生成する。
【0029】図1の構成におけるSTM測定動作につい
て説明する。探針101には、測定バイアス印加回路
(不図示)によって試料基板106に対して所定量の測
定バイアスが印加されている。探針101と試料基板1
06との間が接近回路(不図示)によって接近させら
れ、ある距離以内になるとトンネル電流が両者の間に流
れ始める。このトンネル電流信号はI−V変換回路10
7によって電圧信号に変換されるとZ方向位置制御回路
108に送られる。このトンネル電流データは探針10
1と試料基板106との距離制御に用いられる。実施例
1では、トンネル電流が一定になるように駆動電圧制御
回路109からの印加電圧を制御してSTM観察を行
う。これを以下トンネル電流一定制御と呼ぶ。Z方向位
置制御回路108はトンネル電流が所定の値になるよう
に駆動電圧制御回路109に制御電圧データを送り、駆
動電圧制御回路109はその値からそれぞれの駆動電極
104ないし106に印加する電圧を算出し、それぞれ
の信号線202ないし204を介して印加する。このよ
うな手続きによってフィードバックループが構成され、
トンネル電流一定制御が実現される。
【0030】次に、表面観察像を得るために試料基板1
06と探針101とを試料基板面と平行な方向に相対移
動させる。これを以下XY走査と呼ぶ。なお、この移動
機構については図示していない。このXY走査によって
得られたトンネル電流信号は上記トンネル電流一定制御
の場合と同様に、Z方向位置制御回路108にも送られ
るが、同時にデータ等生成回路110にも送られる。こ
のようにして、XY走査によって得られたトンネル電流
信号(カレント信号)またはそのトンネル電流信号によ
る制御信号(トポグラフィック信号)は、CRT等のモ
ニタ(不図示)上のX−Y座標に対応する位置に、それ
らの信号の大きさに応じて輝度や色信号などによって出
力されることで試料表面を画像として観察することがで
きるようになっている。
【0031】各々の電極の働きについて説明する。探針
101と試料基板106との間のトンネル電流値がある
所定の電流値よりも小さくなる、すなわち両者が遠すぎ
る場合には、駆動電圧制御回路109から基板側固定電
極104とレバー上駆動電極105との間に電圧が印加
される。するとレバー102はシーソーの仕組みによっ
てトーション型レバー103を中心として回転し、探針
101は試料基板106と近づくことになる。また、探
針101と試料基板106との間のトンネル電流値が所
定電流値よりも大きくなる、すなわち両者が近すぎる場
合には、駆動電圧制御回路109からレバー上駆動電極
105と試料基板106の間に電圧が印加される。これ
によって探針101と試料基板106とは離れることに
なる。
【0032】図3は図1の駆動電圧制御回路の一部とし
ての電極のバイアス回路の概略構成図である。実施例1
ではこの回路構成を用いて基板側固定電極104および
レバー上駆動電極105のバイアス制御を行う。この回
路構成では、バイアスVを+側にかけるとレバー上駆動
電極105と試料基板106間に電界が生じ、バイアス
Vを−側にかけると基板側固定電極104とレバー上駆
動電極105との間に電界が生じるようになっている。
【0033】図4は実施例1の静電駆動機構の変位特性
を示す図である。図13の従来の変位特性に示したよう
な駆動電極が支持基板上に1枚のみ設けられている機構
によってバイアスを印加する場合と比較すると、探針の
可動範囲が2倍に増えていることがわかる。
【0034】またZ方向位置制御回路108による制御
電圧の算出方法は、デジタルによるPID制御手段(不
図示)を用いて行う。具体的には、トンネル電流信号か
らI−V変換回路107によって検出された電圧信号を
デジタル値に変換し、デジタル演算回路によってPID
制御手段の制御出力を算出する。PID制御手段の各ゲ
インを適当に調整することによって、トンネル電流によ
るフィードバック制御を安定に維持することができる。
【0035】実際に抵抗加熱によるAuの蒸着によって
成膜した薄膜表面を、支持基板上のみに駆動電極がある
トーション型機構(最大変位+2μm)による観察と実
施例1の機構(最大変位±2μm)による観察とで比較
する。この試料の凹凸は基板全体で数μm程度であると
考えられる。従来の支持基板上のみに駆動電極を有する
トーション型機構ではダイナミックレンジが小さく、試
料の凹みが大きい部分では探針がその凹みの底まで届か
ないのでトンネル電流が全く測定できない領域が見ら
れ、反対に凸状態の大きいところでは探針が持ち上がら
ずに試料表面に接触してトンネル電流の飽和してしまう
領域が各所に見られる。しかし、実施例1で用いた観察
装置ではほぼ100%表面を追従しており、トンネル電
流の飽和や電流ゼロの領域は測定されない。
【0036】ここでそれぞれの距離の設定について述べ
ておく。素子を作製する際に決定しなければならないの
は基板側固定電極104とレバー上駆動電極105との
間の距離である。レバー上駆動電極105と試料基板1
06との間の距離は正確には決定できない。実施例1で
は探針101の高さをレバー上駆動電極105と試料基
板106との間の距離と考えて5μmとし、基板側固定
電極104とレバー上駆動電極105との距離はそれと
等しい距離に設定する。これによって基板側固定電極1
04とレバー上駆動電極105との間の静電容量と、レ
バー上駆動電極105と試料基板106との間の静電容
量とはほぼ等しくなると推測される。しかしながら、厳
密にはレバー上駆動電極105と試料基板106との距
離はわからないので、実際のZ方向位置制御は+Z方向
の変位と−Z方向の変位とでそのフィードバックパラメ
ータを変えることが必要である。実施例1では基板側固
定電極104とレバー上駆動電極105との間にバイア
スを印加する場合はゲインおよびパラメータは固定し、
レバー上駆動電極105と試料基板106との間にバイ
アスを印加する場合は、探針101の位置変化に対する
トンネル電流値の変化をモニタする方法でゲインを調整
する機構をつけて対応する。
【0037】なお、実施例1で用いたそれぞれの回路は
一例として示したものであってこれに限定されるもので
はなく、全体をアナログで制御することも可能である
し、デジタル演算によってそれぞれの電極に印加する電
圧を算出してデジタル−アナログ変換によって電圧を印
加する方法も考えられる。その方法によれば、3つの電
極にそれぞれ異なる電圧を印加して静電力の釣り合い状
態を作り出して制御することも可能である。
【0038】実施例2 実施例2では、本発明の静電容量検出型AFM装置につ
いて図5を用いて説明する。
【0039】図5は本発明の実施例2の静電容量検出型
AFM装置の概略構成図であり、装置と試料基板とを模
式的に示した概念図である。501ないし506、およ
び510は図1に示す101ないし106、および11
0に対応する。ここで一つ異なる点として探針101は
導電性であるが、探針501はAFMのプローブである
ので導電性である必要はない。
【0040】試料基板506の表面観察は静電容量検出
回路509で行う。探針501と試料基板506とが一
定の弱い圧力で接した状態で、探針501と試料基板5
06との距離が変化しないように距離(Z方向)制御機
構(不図示)によって固定し、探針501を試料基板5
06表面に対して平行にXY走査する。この時、探針5
01は試料基板506表面の凹凸に従ってZ方向に上下
するので、基板側固定電極504とレバー上駆動電極5
05との間、および試料基板506とレバー上駆動電極
505との間に発生する静電容量が変化し、その静電容
量を静電容量検出回路509で検出する。この探針50
1の変位によって生ずるトーション型レバー503の動
きに伴う電極間距離の静電容量の変化を上述のXY走査
を行った位置に合わせてプロットすることによって、試
料の表面形状とする。
【0041】ここで実際に実施例1で用いた蒸着Au薄
膜試料を用いてAFM観察を行う。静電容量は電極間距
離の逆数に比例した形で決まっているので、距離が離れ
るほど距離検出感度が落ちてしまう。このため、基板側
固定電極504とレバー上駆動電極505との間、およ
び試料基板506とレバー上駆動電極505との間の静
電容量を独立して測定し、静電容量の大きい方を選ん
で、その変化量をZ軸方向の変位量に随時換算すること
によって観察する。その結果、一組の駆動電極のみを有
する(試料基板506を有しない)装置と比較して非常
に高い分解能を確保することが可能となる。
【0042】ここで実施例1と同様に各電極間距離につ
いて述べておく。変位させない状態の基板側固定電極5
04とレバー上駆動電極505との距離は素子作製段階
で決定できるが、レバー上駆動電極505と試料基板5
06との正確な距離はわからない。このため、レバー上
駆動電極505と試料基板506との間の静電容量検出
については、検出した静電容量値に、静電容量の大きさ
に応じたゲインをかけて基板側固定電極504とレバー
上駆動電極505との間の静電容量と比較するような機
構とする。この静電容量の大きさはまた、レバー上駆動
電極505と試料基板506との大まかな距離も表わし
ているので、これをモニタすることによって試料基板5
06とレバーの支持基板との接触等も検出できる。ま
た、試料基板506表面の凹凸が静電容量検出に与える
影響は、XY走査領域(数μm2 )がレバー上駆動電極
505の試料基板506に対向する面積(数104 μm
2 )よりも非常に小さいためにほとんどない。
【0043】実施例3 実施例3では、探針が設けられた板状構造物(レバー)
を複数個有するマルチSTM装置について図6を用いて
説明する。
【0044】図6は、本発明の実施例3の静電駆動型マ
ルチSTM装置の概略構成図であり、(a)は平面図で
あり、(b)は断面図である。図6の構成は、基本的に
は実施例1で示したSTMプローブ構成(図2参照)を
同一基板上に3つ形成している。基板としてはシリコン
ウェハを用い、半導体プロセス技術で作製することによ
って、容易に、かつばらつきなく複数個のSTMプロー
ブ構成を形成することが可能である。また並べ方も、直
線状以外にもマトリクス状など2次元配列することが容
易である。実施例3においては、それぞれのトーション
型レバーが独立して駆動することが可能であり、このた
め同時に複数のSTM観察が可能となる。
【0045】実施例4 実施例4では、実施例1で説明した本発明の静電駆動型
STM装置をSTM/AFM複合装置として使用する場
合について、図1に示した装置構成を用いて説明する。
【0046】ただし、ここで駆動電圧制御回路109は
トーション型レバー駆動機能と静電容量検出機能を併有
するユニットとする。また、レバー上の探針101は実
施例1と同様に導電性のものを用いる。このような装置
は、実施例1に示した測定法によってSTM装置とし
て、また実施例2に示した測定法によってAFM装置と
して使用することが可能である。すなわち、STM測定
またはAFM測定を行った同一試料の同一領域を、ST
MモードおよびAFMモードで観察することによって、
表面形状と導電性分布との両方の情報を混同することな
く調べることが可能である。さらに実施例3のマルチS
TM装置構成についても同様に、STM/AFM複合装
置として用いることが可能である。
【0047】実施例5 実施例5では、実施例1で示した静電駆動型STM装置
(図1参照)と試料として金(Au)を表面に堆積した
シリコンウェハとを真空排気したチャンバ内に設置し、
チャンバ内の真空度が約1×10-4Torrとなるよう
に6フッ化タングステン(WF6)ガスを導入する。こ
の状態で試料表面のSTM観察を行うと、探針走査部分
に対応してタングステンが試料(Au)表面に堆積す
る。このようなSTM装置構成による試料表面への選択
堆積あるいはエッチングなどの加工においても、実施例
5の装置はZ軸方向の変位量が大きいので、より深いエ
ッチングや厚い堆積が可能となり有効である。
【0048】実施例6 実施例6では実施例3で示した複数のプローブを持つマ
ルチSTM装置を用いて、試料としての記録媒体に電気
的な加工を施すことによって記録ビットの書き込みを行
い、書き込んだ記録ビットを用いて情報の記録再生消去
を行う例を示す。
【0049】記録媒体としては特開昭63−16155
2号公報および特開昭63−161553号公報に開示
されている記録媒体であるAu電極上に積層されたSO
AZ−ラングミュアープロジェット(LB)膜(2層
膜)を用いる。Au電極には実施例1で用いた抵抗加熱
によるAuの蒸着膜を用いる。この記録媒体に、レバー
上の探針を用いて波高値−6Vおよび+1.5Vの連続
したパルス電圧を重畳したバイアスを探針と記録媒体と
の間に印加することで電気的な情報の書き込みを行う。
さらにその書き込んだ情報を読み出すために、STM装
置と同様の走査方法によってトンネル電流を測定し、得
られるトンネル電流信号から電気的加工によって書き込
んだビット信号を抽出し、抽出したビット信号から書き
込み情報の再生を行う。再生した情報は、トンネル電流
信号の飽和や不検出状態等が起こらず、情報の欠落等も
発生せず、書き込んだ情報は100%再生できる。
【0050】また、一度書き込んだ情報の一連の部分に
上述のバイアスと逆の大きさのパルス電圧を重畳したバ
イアスを探針と記録媒体との間に印加する。その後の走
査によって一連のビットを形成する部分すべてについて
トンネル電流を測定して、ビットがない場合の大きさに
戻っている、すなわち消去されていることを確認する。
このようにして、消去に対しても安定に探針制御ができ
ていることが確認できる。
【0051】以上は実施例1で用いたSTM装置での記
録再生について述べたが、AFM装置およびSTM/A
FM複合装置についても同様に記録再生が可能である。
【0052】AFM装置においては、探針によって記録
媒体表面を物理的に加工する(探針で穴をあける等)こ
とによって記録し、その構造変化を情報として用いるこ
とができる。
【0053】また、STM/AFM複合装置において
は、STM装置の場合と同様に、探針を用いてバイアス
を探針と記録媒体との間に印加する方法によって情報を
書き込み、AFM機構を用いて探針と記録媒体との距離
を一定に保ちながら測定されるトンネル電流の変化から
情報を読み取る方法によって情報を再生し、記録再生を
実現している。消去についても、STM装置を用いた場
合と同一の方法によって実現できることが確認されてい
る。
【0054】実施例7 実施例7では、本発明の静電駆動型STM装置につい
て、図7ないし10を用いて説明する。
【0055】図7は本発明の実施例7の静電駆動型ST
M装置の概略構成図であり、レバー機構の断面図と制御
回路の概略を示している。図8は図7のプローブ部分の
平面図であり、トーション型プローブユニットを試料側
から見た図である。図7においては、図8における電極
の位置関係が確認できる。
【0056】図中、レバー702上の一方の端にはトン
ネル電流検出用の導電性の探針701が配置され、レバ
ー702の反対側には支持部材であるトーション型レバ
ー703を挟んで導電性薄膜で形成されたレバー上駆動
電極705が配置されている。レバー上駆動電極705
に対向する電極として、絶縁体である支持基板713上
に導電性薄膜で形成された基板側固定電極704が配置
されている。基板側固定電極704のレバー上駆動電極
705を挟んで反対側には、実施例7において特徴的な
第3の電極である高剛性導電性薄膜によって形成された
反基板側固定電極711が配置されている。探針701
によって検出されたトンネル電流は、トンネル電流信号
線801を介してトンネル電流検出回路709に入力さ
れる。また、基板側固定電極704、レバー上駆動電極
705、および反基板側固定電極711にはそれぞれ、
基板側固定電極印加電圧信号線802、レバー上駆動電
極印加電圧信号線803、および反基板側固定電極印加
電圧信号線804を介して、Z方向位置制御回路708
からバイアス電流が印加されている。絶縁スペーサ71
2は反基板側固定電極711を支持する部材でレバー上
駆動電極705と反基板側固定電極711との間隔設定
層としても働いている。なお、実施例7では3つの電極
について、レバー上駆動電極705と基板側固定電極7
04との間の静電容量と、レバー上駆動電極705と反
基板側固定電極711との間の静電容量とが等しいよう
に配置する。
【0057】観察する試料706は、実施例7ではグラ
ンド(接地点)にバイアスされている。トンネル電流検
出回路709は探針701に測定電圧を印加し、探針7
01と試料706表面との間に流れるトンネル電流の大
きさを測定する。その大きさの情報はZ方向位置制御回
路708に伝えられ、Z方向位置制御回路708はトン
ネル電流の大きさの情報を受けて、それぞれの駆動電極
に印加する電圧を生成する。
【0058】図7の構成におけるSTM観察方法を説明
する。探針701と試料706の表面との間に測定バイ
アスを印加し、両者の間にトンネル電流が測定される距
離までユニット全体を試料基板に接近させる。なお、接
近させる機構については図示していない。実施例7では
トンネル電流が一定になるように探針701と試料70
6との間の距離を制御する場合(電流一定モード)につ
いて説明する。上述の接近によってトンネル電流検出回
路709が検出するトンネル電流値が目標とする電流値
よりも小さい場合には、基板側電極704とレバー上駆
動電極705との間に電圧を印加し、両電極を近づける
ように動かす。反対にトンネル電流が目標とする電流値
よりも大きい場合には、反基板側固定電極711とレバ
ー上駆動電極705との間に電圧を印加し、両電極を近
づけるように動かす。
【0059】図9は図7の駆動電圧印加回路の一部とし
ての電極のバイアス印加回路の概略構成図である。実施
例7ではこの回路構成を用いて3つの電極704、70
5、および711のバイアス制御を行う。図中の点線よ
りも左側が図7に示す構成のZ方向位置制御回路708
の中にあることを示している。この回路構成では、制御
電圧(バイアス)Vはレバー上駆動電極705のバイア
スを変化させることによって3つの電極704、70
5、および711の間の電圧を調整している。バイアス
Vを+側にかけると基板側固定電極704とレバー上駆
動電極705との間に電界が生じ、バイアスVを−側に
かけると反基板側固定電極711とレバー上駆動電極7
05との間に電界が生じるようになっている。
【0060】図10は実施例7の静電駆動機構の変位特
性を示す図である。図13の従来の変位特性に示したよ
うな駆動電極が支持基板上に1枚のみ設けられている機
構によってバイアスを印加する場合の従来の特性と比較
すると、探針の可動範囲が2倍に増えていることがわか
る。
【0061】またZ方向位置制御回路708による制御
電圧の算出方法は、デジタルによるPID制御手段(不
図示)を用いて行う。トンネル電流検出回路709によ
って検出されたトンネル電流をデジタル値に変換し、デ
ジタル演算回路によってPID制御手段の制御出力を算
出する。PID制御手段の各ゲインを適当に調整するこ
とによって、トンネル電流によるフィードバック制御を
安定に維持することができる。
【0062】このようにフィードバックが働いていると
きに、探針701と試料706とを試料面と平行な方向
(X、Y方向)に走査する。なお、走査する機構につい
ては図示していない。走査しながら得られたトンネル電
流信号、またはそのトンネル電流信号による制御信号の
大きさをCRT等のモニタ(不図示)上のX−Y座標に
対応する位置に輝度や色信号などによって出力すること
で試料表面を画像として観察することができるようにな
っている。
【0063】実際に抵抗加熱によるAuの蒸着によって
成膜した薄膜表面を、支持基板上のみに駆動電極がある
トーション型機構(最大変位+2μm)による観察と実
施例7の機構(最大変位±2μm)による観察とで比較
する。この試料の凹凸は基板全体で数μm程度であると
考えられる。従来の支持基板上のみに駆動電極を有する
トーション型機構ではダイナミックレンジが小さく、試
料の凹みが大きい部分では探針がその凹みの底まで届か
ないのでトンネル電流が全く測定できない領域が見ら
れ、反対に凸状態の大きいところでは探針が持ち上がら
ずに試料表面に接触してトンネル電流の飽和してしまう
領域が各所に見られる。しかし、実施例7で用いた観察
装置ではほぼ100%表面を追従しており、トンネル電
流の飽和や電流ゼロの領域は測定されない。
【0064】なお、実施例7で用いたそれぞれの回路は
一例として示したものであってこれに限定されるもので
はなく、全体をアナログで制御することも可能である
し、デジタル演算によってそれぞれの電極に印加する電
圧を算出してデジタル−アナログ変換によって印加する
方法も考えられる。その方法によれば、駆動に用いる3
つの電極にそれぞれ異なる電圧を印加して静電力の釣り
合い状態を作り出して制御することも可能である。
【0065】実施例8 実施例8では、本発明の静電容量検出型AFM装置につ
いて図11を用いて説明する。
【0066】図11は本発明の実施例8の静電容量検出
型AFM装置の概略構成図であり、装置と試料とを模式
的に示した概念図である。1101ないし1105およ
び1111ないし1113は図7に示す701ないし7
05および711ないし713に対応する。ここで一つ
異なる点としてレバー702は導電性であるが、レバー
1102はAFMのプローブであるので導電性である必
要はない。
【0067】試料1106の表面観察は静電容量検出回
路1109で行う。試料1106と探針1101とが一
定の弱い圧力で接した状態で、試料1106と支持基板
1113との距離が変化しないように距離(Z方向)制
御機構(不図示)によって固定し、支持基板1113を
試料1106表面に対して平行にXY走査する。この
時、探針1101は試料1106表面の凹凸に従ってZ
方向に上下するので、基板側固定電極1104とレバー
上駆動電極1105との間、および反基板側固定電極1
111とレバー上駆動電極1105との間に発生する静
電容量が変化し、その静電容量を静電容量検出回路11
09で検出する。この探針1101の変位によって生ず
るトーション型レバー1103の動きに伴う電極間距離
の静電容量の変化を上述のXY走査を行った位置に合わ
せてプロットすることによって、試料の表面形状とす
る。
【0068】ここで実際に実施例7で用いた蒸着Au薄
膜試料を用いてAFM観察を行う。静電容量は電極間距
離の逆数に比例した形で決まっているので、距離が離れ
るほど距離検出感度が落ちてしまう。このため、基板側
固定電極1104とレバー上駆動電極1105との間、
および反基板側固定電極1111とレバー上駆動電極1
105との間の静電容量を独立して測定し、静電容量の
大きい方を選んで、その変化量をZ軸方向の変位量に随
時換算することによって観察する。その結果、一組の駆
動電極のみを有する(反基板側固定電極1111を有し
ない)装置と比較して非常に高い分解能を確保すること
が可能となる。
【0069】実施例9 実施例9では、探針が設けられた板状構造物(レバー)
を複数個有するマルチSTM装置について図12を用い
て説明する。
【0070】図12は本発明の実施例9の静電駆動型マ
ルチSTM装置の概略構成図であり、(a)は平面図で
あり、(b)は断面図である。図12の構成は、基本的
には実施例7で示したSTMプローブ構成(図8参照)
を同一基板上に3つ形成している。基板としてはシリコ
ンウェハを用い、半導体プロセス技術で作製することに
よって、容易に、かつばらつきなく複数個のSTMプロ
ーブ構成を形成することが可能である。また並べ方も、
直線状以外にもマトリクス状など2次元配列することが
容易である。実施例9においては、それぞれのトーショ
ン型レバーが独立して駆動することが可能であり、この
ため同時に複数のSTM観察が可能となる。
【0071】実施例10 実施例10では、実施例7で説明した本発明の静電駆動
型STM装置をSTM/AFM複合装置として使用する
場合について、図7に示した装置構成を用いて説明す
る。
【0072】ただし、ここでZ方向位置制御回路708
はトーション型レバー駆動機能と静電容量検出機能を併
有するユニットとする。また、レバー上の探針701は
実施例7と同様に導電性のものを用いる。このような装
置は、実施例7に示した測定法によってSTM装置とし
て、また実施例8に示した測定法によってAFM装置と
して使用することが可能である。すなわち、STM測定
またはAFM測定を行った同一試料の同一領域を、ST
MモードおよびAFMモードで観察することによって、
表面形状と導電性分布との両方の情報を混同することな
く調べることが可能である。さらに実施例9のマルチS
TM装置の構成についても同様に、STM/AFM複合
装置として用いることが可能である。
【0073】実施例11 実施例11では、実施例7で示した静電駆動型STM装
置(図7参照)と試料として金(Au)を表面に堆積し
たシリコンウェハとを真空排気したチャンバ内に設置
し、チャンバ内の真空度が約1×10-4Torrとなる
ように6フッ化タングステン(WF6)ガスを導入す
る。この状態で試料表面のSTM観察を行うと、探針走
査部分に対応してタングステンが試料(Au)表面に堆
積する。このようなSTM構成による試料表面への選択
堆積あるいはエッチングなどの加工においても、実施例
11の装置はZ軸方向の変位量が大きいので、より深い
エッチングや厚い堆積が可能となり有効である。
【0074】実施例12 実施例12では実施例9で示した複数のプローブを持つ
マルチSTM装置を用いて、試料としての記録媒体に電
気的な加工を施すことによって記録ビットの書き込みを
行い、書き込んだ記録ビットを用いて情報の記録再生消
去を行う例を示す。
【0075】記録媒体としては特開昭63−16155
2号公報および特開昭63−161553号公報に開示
されている記録媒体であるAu電極上に積層されたSO
AZ−ラングミュアープロジェット(LB)膜(2層
膜)を用いる。Au電極には実施例7で用いた抵抗加熱
によるAuの蒸着膜を用いる。この記録媒体に、レバー
上の探針を用いて波高値−6Vおよび+1.5Vの連続
したパルス電圧を重畳したバイアスを探針と記録媒体と
の間に印加することで電気的な情報の書き込みを行う。
さらにその書き込んだ情報を読み出すために、STM装
置と同様な走査方法によってトンネル電流を測定し、得
られるトンネル電流信号から電気的加工によって書き込
んだビット信号を抽出し、抽出したビット信号から書き
込み情報の再生を行う。再生した情報は、トンネル電流
信号の飽和や不検出状態等が起こらず、情報の欠落等も
発生せず、書き込んだ情報は100%再生できる。
【0076】また、一度書き込んだ情報の一連の部分に
上述のバイアスと逆の大きさのパルス電圧を重畳したバ
イアスを探針と記録媒体との間に印加する。その後の走
査によって一連のビットを形成する部分すべてについて
トンネル電流を測定して、ビットがない場合の大きさに
戻っている、すなわち消去されていることを確認する。
このようにして、消去に対しても安定に探針制御ができ
ていることが確認できる。
【0077】以上は実施例7で用いたSTM装置での記
録再生について述べたが、AFM装置およびSTM/A
FM複合装置についても同様に記録再生が可能である。
【0078】AFM装置においては、探針によって記録
媒体表面を物理的に加工する(探針で穴をあける等)こ
とによって記録し、その構造変化を情報として用いるこ
とができる。
【0079】また、STM/AFM複合装置において
は、STM装置の場合と同様に探針を用いてバイアスを
探針と記録媒体との間に印加する方法によって情報を書
き込み、AFM機構を用いて探針と記録媒体との距離を
一定に保ちながら測定されるトンネル電流の変化から情
報を読み取る方法によって情報を再生し、記録再生を実
現している。消去についてもSTM装置を用いた場合と
同一の方法によって実現できることが確認されている。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は以下の効
果を奏する。
【0081】(1)本発明の走査型トンネル顕微鏡(静
電駆動型STM装置)は、板状構造物(トーション型レ
バー)のZ軸方向の変位を板状構造物の復元力の中心か
らZ軸の±両方向に設定することによって、測定のダイ
ナミックレンジが広がり、より正確な第3の電極(試料
基板)表面の凹凸状態を観察することができる。
【0082】また、板状構造物のZ軸の±両方向から第
1の電極を挟むように設けられている第2および第3の
電極に同時に電圧を印加することによって、探針の位置
制御性を向上することができ、より急峻な試料表面の形
状変化にも探針を追従させることができるので、より高
速かつ信頼性の高い試料表面の観察が可能となる。
【0083】さらに、板状構造物のZ軸の±両方向のう
ちどちらか一方の駆動電極である第3の電極として導電
性のある試料基板を用いることによって、制御回路のみ
を変えるだけで良く、駆動電極は従来のものと同様に一
組の第1および第2の電極を使用することができ、装置
の作製行程が簡単である。
【0084】(2)本発明の原子間力顕微鏡(静電容量
検出型AFM装置)は、板状構造物のZ軸の±両方向か
ら第1の電極を挟むように設けられている第2および第
3の電極と、第1の電極との静電容量を独立して検出す
ることによって、静電容量の大きい方の変化量をZ軸方
向の変位量に換算して試料表面の凹凸形状を観察するこ
とができ、従来の装置構成よりも高い分解能を得ること
が可能となる。
【0085】また、板状構造物のZ軸の±両方向のうち
どちらか一方の駆動電極である第3の電極として導電性
のある試料基板を用いることによって、制御回路のみを
変えるだけで良く、駆動電極は従来のものと同様に一組
の第1および第2の電極を使用することができ、装置の
作製行程が簡単である。
【0086】さらに、第1の電極と第3の電極との間の
静電容量を検出して第1の電極と第3の電極との間の大
まかな距離も推定することによって、第1の電極が設け
られている板状構造物と第3の電極との衝突を防止する
ことができる。
【0087】(3)本発明の走査型トンネル顕微鏡(静
電駆動型STM装置)は、板状構造物(トーション型レ
バー)のZ軸方向の変位を板状構造物の復元力の中心か
らZ軸の±両方向に設定することによって、測定のダイ
ナミックレンジが広がり、より正確な試料表面の凹凸状
態を観察することができる。
【0088】また、板状構造物のZ軸の±両方向から第
1の電極を挟むように設けられている第2および第3の
電極に同時に電圧を印加することによって、探針の位置
制御性を向上することができ、より急峻な試料表面の形
状変化にも探針を追従させることができるので、より高
速かつ信頼性の高い試料表面の観察が可能となる。
【0089】(4)本発明の原子間力顕微鏡(静電容量
検出型AFM装置)は、板状構造物のZ軸の±両方向か
ら第1の電極を挟むように設けられている第2および第
3の電極と、第1の電極との静電容量を独立して検出す
ることによって、静電容量の大きい方の変化量をZ軸方
向の変位量に換算して試料表面の凹凸形状を観察するこ
とができ、従来の装置構成よりも高い分解能を得ること
が可能となる。
【0090】また、第1の電極と第3の電極との間の静
電容量を検出して第1の電極と第3の電極との間の大ま
かな距離も推定することによって、第1の電極が設けら
れている板状構造物と第3の電極との衝突を防止するこ
とができる。
【0091】(5)上記本発明の走査型プローブ顕微鏡
は、探針を有する板状構造物(トーション型レバー)を
複数個備え、それぞれの板状構造物を独立して駆動する
ことによって、同時に複数の観察が可能となる。
【0092】(6)本発明の走査型プローブ顕微鏡は、
装置の小型化、集積化が容易になり、また、STM測定
またはAFM測定を行った同一試料の同一領域をSTM
モードおよびAFMモードで観察することによって、表
面形状と導電性分布との両方の情報を混同することなく
調べることが可能となる。このため、簡便かつ高性能な
装置が実現できる。
【0093】(7)本発明の加工装置は、Z軸方向の変
位量が大きいので、より深いエッチングや厚い堆積が可
能となる。
【0094】(8)本発明の情報処理装置は、試料(記
録媒体)に電気的な加工を施して記録ビットの書き込み
を行い、書き込んだ記録ビットを用いて情報の記録、再
生、および消去を行うことによって、書き込んだ情報を
100%再生することが可能となり、消去も確実に行う
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の静電駆動型STM装置の概
略構成図
【図2】図1のプローブ部分の平面図
【図3】図1の駆動電圧制御回路の一部としての電極の
バイアス回路の概略構成図
【図4】実施例1の静電駆動機構の変位特性を示す図
【図5】本発明の実施例2の静電容量検出型AFM装置
の概略構成図
【図6】本発明の実施例3の静電駆動型マルチSTM装
置の概略構成図
【図7】本発明の実施例7の静電駆動型STM装置の概
略構成図
【図8】図7のプローブ部分の平面図
【図9】図7の駆動電圧印加回路の一部としての電極の
バイアス印加回路の概略構成図
【図10】実施例7の静電駆動機構の変位特性を示す図
【図11】本発明の実施例8の静電容量検出型AFM装
置の概略構成図
【図12】本発明の実施例9の静電駆動型マルチSTM
装置の概略構成図
【図13】従来の静電駆動機構(片持ち梁、トーション
型など)の変位特性を示す図
【符号の説明】
101、501、701、1101 探針 102、502、702、1102 レバー 103、503、703、1103 トーション型レ
バー(左右対) 104、504、704、1104 基板側固定電極 105、505、705、1105 レバー上駆動電
極 106、506 試料基板(導電性) 107 電流電圧変換回路 108、708 Z方向位置制御回路 109 駆動電圧制御回路 110、510 データ等生成回路 201、801 トンネル電流信号線 202、802 基板側固定電極印加電圧信号線 203、803 レバー上駆動電極印加電圧信号線 204 試料基板印加電圧信号線 509、1109 静電容量検出回路 706、1106 試料 709 トンネル電流検出回路 711、1111 反基板側固定電極 712、1112 絶縁スペーサ 713、1113 支持基板 804 反基板側固定電極印加電圧信号線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状構造物を変位させる静電駆動用電極
    として、該板状構造物上に設けられている第1の電極と
    該第1の電極に対向して該板状構造物を支持している基
    板上に設けられている第2の電極とを有し、支持部材の
    ねじれの復元力を利用して動作する該板状構造物上に設
    けられている導電性探針を、被観察物である導電性を持
    つ試料の表面に接近させて走査を行う走査型トンネル顕
    微鏡において、 前記導電性を持つ試料が、前記静電駆動用電極として、
    導電性試料基板を備える第3の電極を有し、 該第1ないし第3の電極が、前記走査を行う面に垂直な
    方向で設けられていることを特徴とする、走査型トンネ
    ル顕微鏡。
  2. 【請求項2】 板状構造物の変位を測定する静電容量検
    出用電極として、該板状構造物上に設けられている第1
    の電極と該第1の電極に対向して該板状構造物を支持し
    ている基板上に設けられている第2の電極とを有し、支
    持部材のねじれの復元力を利用して動作する該板状構造
    物上に設けられている探針を、被観察物である導電性を
    持つ試料の表面または導電性を持つ試料上にある絶縁物
    の表面に接触させて走査を行う原子間力顕微鏡におい
    て、 前記導電性を持つ試料が、前記静電容量検出用電極とし
    て、導電性試料基板を備える第3の電極を有し、 該第1ないし第3の電極が、前記走査を行う面に垂直な
    方向で設けられていることを特徴とする、原子間力顕微
    鏡。
  3. 【請求項3】 板状構造物を変位させる静電駆動用電極
    として、該板状構造物上に設けられている第1の電極と
    該第1の電極に対向して該板状構造物を支持している基
    板上に設けられている第2の電極とを有し、支持部材の
    ねじれの復元力を利用して動作する該板状構造物上に設
    けられている導電性探針を、被観察物である導電性を持
    つ試料の表面に接近させて走査を行う走査型トンネル顕
    微鏡において、 前記静電駆動用電極として、前記第1の電極を挟んで前
    記第2の電極に対向している第3の電極を有し、 該第2および第3の電極が、該第1の電極の前記走査を
    行う面に垂直な方向の両側にそれぞれ少なくとも1つ以
    上設けられていることを特徴とする、走査型トンネル顕
    微鏡。
  4. 【請求項4】 板状構造物の変位を測定する静電容量検
    出用電極として、該板状構造物上に設けられている第1
    の電極と該第1の電極に対向して該板状構造物を支持し
    ている基板上に設けられている第2の電極とを有し、支
    持部材のねじれの復元力を利用して動作する該板状構造
    物上に設けられている探針を、被観察物である導電性を
    持つ試料の表面または導電性を持つ試料上にある絶縁物
    の表面に接触させて走査を行う原子間力顕微鏡におい
    て、 前記静電容量検出用電極として、前記第1の電極を挟ん
    で前記第2の電極に対向している第3の電極を有し、 該第2および第3の電極が、該第1の電極の前記走査を
    行う面に垂直な方向の両側にそれぞれ少なくとも1つ以
    上設けられていることを特徴とする、原子間力顕微鏡。
  5. 【請求項5】 前記探針が設けられている前記板状構造
    物を複数個有することを特徴とする、請求項1ないし4
    のいずれか1項に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の走査型プローブ顕微鏡のうち、少なくとも2種類の走
    査型プローブ顕微鏡を一つの装置とすることを特徴とす
    る、走査型プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の走査型プローブ顕微鏡を用いて、試料表面の加工を行
    うことを特徴とする、加工装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれか1項に記載
    の走査型プローブ顕微鏡を用いて、情報の記録、情報の
    再生、および情報の消去を行うことを特徴とする、情報
    処理装置。
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