JPH0710989A - ポリエーテルエステルアミドおよび樹脂組成物 - Google Patents
ポリエーテルエステルアミドおよび樹脂組成物Info
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- JPH0710989A JPH0710989A JP9588994A JP9588994A JPH0710989A JP H0710989 A JPH0710989 A JP H0710989A JP 9588994 A JP9588994 A JP 9588994A JP 9588994 A JP9588994 A JP 9588994A JP H0710989 A JPH0710989 A JP H0710989A
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Abstract
量500〜5,000のポリアミドと数平均分子量1,
600〜3,000のビスフェノール類のエチレンオキ
シド付加物から誘導されるポリエーテルエステルアミ
ド;およびこのポリエーテルエステルアミドと熱可塑性
樹脂との特定比率からなる樹脂組成物。 【効果】 本発明のポリエーテルエステルアミドは、優
れた耐熱性と永久帯電防止性を有する。また、このポリ
エーテルエステルアミドとスチレン系樹脂等の熱可塑性
樹脂とからなる樹脂組成物は、成形材料として、優れた
耐熱性、永久帯電防止性および機械的特性を発揮する。
Description
に優れ、さらに熱可塑性樹脂との相溶性に優れたポリエ
ーテルエステルアミドおよびこのポリエーテルエステル
アミドを使用した樹脂組成物に関するものである。
部の熱可塑性樹脂用帯電防止剤として優れた帯電防止性
を付与することが知られているが、(1)ポリエーテル
成分にポリオキシアルキレングリコール例えば、ポリエ
チレングリコール等を使用しているため耐熱性が低く、
高温での成形に問題あった。(2)ポリエーテルエステ
ルアミドと他の熱可塑性樹脂との相溶性が悪いため、層
状剥離が起きたり、衝撃強度が劣ったりして、望ましい
機械的性質を有する樹脂組成物を得ることができないと
いう問題があった。(2)の問題を解決するため、ポリ
エーテルエステルアミドにカルボキシル基を有する変性
ビニル系重合体を相溶化剤として使用する方法(特公平
4−72855号公報)や、ヒドロキシル基を有するビ
ニル単量体を共重合成分とするゴム変性スチレン系熱可
塑性樹脂を相溶化剤として使用する方法(特開平2−7
0739号公報)が知られている。これらの方法によっ
て相溶性の問題は改良されているものの多量の相溶化剤
の添加が必要であり、他の熱可塑性樹脂2種だけを混練
したものに比べ帯電防止性が低下するという欠点があっ
た。またポリエーテル成分にポリオキシアルキレングリ
コール例えば、ポリエチレングリコールと比較的低分子
量のビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物を併
用することによって、透明でかつ永久帯電性に優れたポ
リエーテルエステルアミドおよび樹脂組成物を得る方法
(特開平1−14417号公報)が知られている。しか
しながら、この方法によって相溶性の問題は改良されて
いるものの、比較的低分子量のビスフェノール類のアル
キレンオキシド付加物を使用していることと、ポリエチ
レングリコール等のポリオキシアルキレングリコールを
併用しているため、(1)の耐熱性の問題は依然解決さ
れていない。
かつポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、スチレン
/アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)、アクリロ
ニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹
脂)、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重
合体(MBS樹脂)およびスチレン/メタクリル酸メチ
ル/アクリロニトリル共重合体等の熱可塑性樹脂との相
溶性の良いポリエーテルエステルアミドが望まれてい
る。
を解決すべく鋭意検討した結果、特定分子量のポリアミ
ドとポリエーテル成分として高分子量のビスフェノール
類のエチレンオキシド付加物から誘導されるポリエーテ
ルエステルアミドが、従来のポリエーテルエステルアミ
ドに比べ耐熱性および帯電防止性に優れること;またこ
のポリエーテルエステルアミドと熱可塑性樹脂からなる
樹脂組成物が耐熱性、永久帯電防止性および機械的強度
に優れることを見出し、本発明に到達した。
基を有する数平均分子量500〜5,000のポリアミ
ド(a1)と、数平均分子量1,600〜3,000の
ビスフェノール類のエチレンオキシド付加物(a2)か
ら誘導され、相対粘度が0.5〜4.0(0.5重量%
m−クレゾール溶液、25℃)であるポリエーテルエス
テルアミド(A);並びに該(A)5〜40重量部と、
熱可塑性樹脂(B)95〜60重量部からなる樹脂組成
物;並びに該(A)とアルカリ金属および/またはアル
カリ土類金属のハロゲン化物(D)からなり、(A)と
(D)および必要により(B)および/または(C)の
合計重量に対して0.01〜5重量%の(D)を含有し
てなる樹脂組成物である。
(A)としては、両末端にカルボキシル基を有するポリ
アミド(a1)は、(1)ラクタム開環重合体、(2)
アミノカルボン酸の重縮合体もしくは(3)ジカルボン
酸とジアミンの重縮合体であり、(1)のラクタムとし
ては、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラク
タム、ウンデカノラクタム等が挙げられる。(2)のア
ミノカルボン酸としては、ω−アミノカプロン酸、ω−
アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノ
ペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウン
デカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。
(3)のジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸、イ
ソフタル等酸が挙げられ、またジアミンとしては、ヘキ
サメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタ
メチレンジアミン、デカメチレンジアミン等が挙げられ
る。上記アミド形成性モノマーとして例示したものは2
種以上を併用してもよい。これらのうち好ましいもの
は、カプロラクタム、12−アミノドデカン酸およびア
ジピン酸−ヘキサメチレンジアミンであり、特に好まし
いものはカプロラクタムである。
酸成分を分子量調整剤として使用し、これの存在下に上
記アミド形成性モノマーを常法により開環重合あるいは
重縮合させることによって得られる。炭素数4〜20の
ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ウンデカンジ酸、ドデカンジ酸等の脂肪族ジカル
ボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフ
タレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、ジシクロヘキシル−4,
4−ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;3−スルホ
イソフタル酸ナトリウム、3−スルホイソフタル酸カリ
ウム等の3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩などが
挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族ジカル
ボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタ
ル酸アルカリ金属塩であり、特に好ましいものはアジピ
ン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および
3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
0〜5,000、好ましくは500〜3,000であ
る。数平均分子量が500未満ではポリエーテルエステ
ルアミド自体の耐熱性が低下し、5,000を超えると
反応性が低下するためポリエーテルエステルアミド製造
時に多大な時間を要する。
物(a2)のビスフェノール類としては、ビスフェノー
ルA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−プ
ロパン)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルメタン)、ビスフェノールS(4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルホン)および4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニル−2,2−ブタン等が挙げられ、こ
れらのうちビスフェノールAが好ましい。(a2)はこ
れらのビスフェノール類にエチレンオキシドを常法によ
り付加させることにより得られる。また、エチレンオキ
シドと共に他のアルキレンオキシド(プロピレンオキシ
ド、1,2−ブチレンオキシド、1,4−ブチレンオキ
シド等)を併用することもできるが、他のアルキレンオ
キシドの量はエチレンオキシドの量に基づいて通常10
重量%以下である。
600〜3,000であり、特にエチレンオキシド付加
モル数が32〜60のものを使用することが好ましい。
数平均分子量が1,600未満では、帯電防止性が不十
分となり、3,000を超えると反応性が低下するため
ポリエーテルエステルアミド製造時に多大な時間を要す
る。
計重量に基づいて20〜80重量%の範囲で用いられ
る。(a2)の量が20重量%未満ではポリエーテルエ
ステルアミド(A)の帯電防止性が劣り、80重量%を
超えると(A)の耐熱性が低下するために好ましくな
い。
としては、下記製法または製法が例示されるが、特
に限定されるものではない。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸を反
応させて(a1)を形成せしめ、これに(a2)を加え
て、高温、減圧下で重合反応を行う方法。 製法:アミド形成性モノマーおよびジカルボン酸と
(a2)を同時に反応槽に仕込み、水の存在下または非
存在下に、高温で加圧反応させることによって中間体と
して(a1)を生成させ、その後減圧下で(a1)と
(a2)との重合反応を行う方法。
ル化触媒が通常使用される。該触媒としては、例えば三
酸化アンチモンなどのアンチモン系触媒、モノブチルス
ズオキシドなどのスズ系触媒、テトラブチルチタネート
などのチタン系触媒、テトラブチルジルコネートなどの
ジルコニウム系触媒、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩系触媒
などが挙げられる。触媒の使用量は、(a1)と(a
2)の合計重量に対して通常0.1〜5重量%である。
(0.5重量%m−クレゾール溶液、25℃)、好まし
くは0.6〜3.0である。相対粘度が0.5未満では
耐熱性が悪く、4.0を超えると成形性が低下する。
(B)としては、スチレン類、(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジエンから
なる群より選ばれる少なくとも1種を構成単位とする
(共)重合体(ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチ
ル、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/
メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニトリル/ブタ
ジエン/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/ブタ
ジエン/スチレン共重合体およびスチレン/メタクリル
酸メチル/アクリロニトリル共重合体等);ポリオレフ
ィン(ポリプロピレン、ポリエチレン等);ポリカーボ
ネート樹脂(ビスフェノールAとホスゲンとの縮合物、
ビスフェノールAと炭酸エステルとのエステル交換反応
による縮合物等);ポリエステル(ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等);ポリアミ
ド(ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/12
等);ポリフェニレンエーテル;熱可塑性ポリウレタ
ン;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは、ポリスチレン、ポリメタク
リル酸メチル、スチレン/アクリロニトリル共重合体、
スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、アクリロニト
リル/ブタジエン/スチレン共重合体、メタクリル酸メ
チル/ブタジエン/スチレン共重合体およびスチレン/
メタクリル酸メチル/アクリロニトリル共重合体であ
る。
タ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルお
よびブタジエンからなる群より選ばれる少なくとも1種
を構成単位とする(共)重合体を使用する場合、ポリエ
ーテルエステルアミドとの相溶性および耐熱性を一層向
上させる点から、ポリカーボネート樹脂と併用すること
が好ましい。スチレン類、(メタ)アクリル酸エステ
ル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジエンからな
る群より選ばれる少なくとも1種を構成単位とする
(共)重合体とポリカーボネート樹脂の重量比は、通常
(10〜90):(90〜10)、好ましくは(30〜
70):(70〜30)である。
(B)の重量比は、通常(5〜40):(95〜6
0)、好ましくは(10〜35):(90〜65)であ
る。(A)の比率が5未満では帯電防止効果が不十分と
なり、40を超えると樹脂物性を阻害することがある。
(B)の相溶性を更に良くする目的でカルボキシル基、
エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基およびポリアル
キレンオキシド基からなる群から選ばれる少なくとも1
種の官能基を有する変性ビニル系重合体(C)を含有さ
せても良い。該(C)としては、例えば特開平3−25
8850号公報に記載の重合体が挙げられる。また、例
えば特願平5−85616号に記載のスルホン酸(塩)
基を有する変性ビニル系重合体、ポリオレフィン部分と
芳香族ビニル系重合体部分を有するブロック重合体など
も使用できる。
重量に対して通常0.1〜15重量%、好ましくは1〜
10重量%である。(C)の量が0.1重量%未満では
十分な相溶性向上効果が十分発現せず、15重量%を超
えると樹脂物性が低下する。
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のハロゲン
化物からなる金属塩(D)を含有させてもよい。該
(D)としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、臭化ナ
トリウム、臭化カリウム、臭化マグネシウムなどを挙げ
ることができる。これらのうち特に好ましいものは、塩
化ナトリウムおよび塩化カリウムである。(D)の使用
量は、(A)、(B)および(C)の合計重量に対して
通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量
%である。0.01重量%未満では効果が発現せず、5
重量%を超えると樹脂表面に析出し樹脂の外観を損ね
る。
はないが、組成物中へ効果的に分散させるためには、ポ
リエーテルエステルアミド(A)中に予め分散させてお
くことが好ましい。(A)中へ(D)を分散させる場
合、(A)の重合時に(D)を予め添加し分散させる方
法が特に好ましい。
ン性、カチオン性もしくは両性の界面活性剤を含有さ
せ、帯電防止性を一層向上させてもよい。これらのうち
好ましいものはアニオン性界面活性剤であり、特に好ま
しいものはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルス
ルホン酸塩、パラフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩
である。
を用いて上記成分を混練することによって得ることがで
きる。混合機としては、例えば押し出し機、ブラベンダ
ー、ニーダーおよびバンバリーミキサーが挙げられる。
限定はないが、例えば、(A)〜(C)をブレンド混
練する方法;少量の(B)と(A)および(C)をブ
レンド混練した後、残りの(B)を混練する方法;
(A)と(C)を予めブレンド混練した後(B)を混練
する方法が挙げられる。これらのうちとの方法はマ
スターバッチまたはマスターペレットと言われる方法で
ある。分散性が良く、永久帯電防止性と機械的強度に優
れることからの方法が特に好ましい。
を得る方法としては、通常(A)50〜90重量部と
(B)50〜10重量部、好ましくは(A)50〜80
重量部、(B)30〜10重量部および(C)2〜30
重量部をブレンド、混練し、マスターバッチとなし、こ
のマスターバッチとさらに(B)とをブレンド、混練
し、本発明の組成物を得る方法が例示できる。この方法
は特に、大量の(B)中に少量の(A)を均一に分散さ
せることが出来るので、本発明の樹脂組成物はマスター
バッチを経由してなることが好ましい。
応じ、該組成物の特性を阻害しない範囲で他の樹脂用添
加剤を任意に添加することができる。該添加剤として
は、顔料、染料、充填剤、核剤、ガラス繊維、滑剤、可
塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤等が
挙げられる。
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の「部」は重量部、「%」は重量%を示す。なお最終的
に得られた樹脂組成物は射出成形法によって成形した
後、下記の試験法により諸物性を測定した。
絶縁計(アドバンテスト製)により以下の条件で測定し
た。 (a)成形後、角試験片をそのまま20℃、湿度65%
RH雰囲気下に24時間放置。 (b)成形後、角試験片を洗剤(ママレモン;ライオン
(株)製)水溶液で洗浄処理し、次いでイオン交換水で
充分洗ったのち、表面の水分を乾燥除去してから20
℃、湿度65%RH雰囲気下に24時間放置。 相溶性 :成型品を折り曲げ、その破断面を
観察することによって評価した。 評価基準 ◎;良好 ○;多少の層状剥離が認められる ×;層状剥離が多く認められ、相溶性悪い
ム105部、アジピン酸17.1部、「イルガノックス
1010」(酸化防止剤、チバガイキー社製)0.3部
および水6部を仕込み、窒素置換後、220℃で加圧密
閉下4時間加熱攪拌し、両末端にカルボキシル基を有す
る数平均分子量1,000、酸価110のポリアミドオ
リゴマーを117部得た。次に数平均分子量2,000
のビスフェノールAエチレンオキサイド付加物225部
および酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、1m
mHg以下の減圧下の条件で5時間重合し、粘稠なポリ
マーを得た。このポリマーをベルト上にストランド状で
取り出し、ペレタイズして、本発明のポリエーテルエス
テルアミドを得た。このものの相対粘度は2.15
(0.5重量%m−クレゾール溶液、25℃)であり、
NMR分析による共重合組成は以下の通りであった。 ε−カプロラクタムの残基 28.5重量% ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物の残基 67.0重量% アジピン酸の残基 4.5重量% 得られたポリエーテルエステルアミドの熱減量開始温度
を、窒素下、TG−DTAによって測定した。さらに、
射出成型で調整した各試験片で、アイゾット衝撃強度、
引張強度、表面固有抵抗値を測定した。測定結果を表1
に示す。このポリエーテルエステルアミドを以下[A−
1]と略記する。
ム105部、アジピン酸15.4部、「イルガノックス
1010」0.3部および水7部を仕込み、窒素置換
後、220℃で加圧密閉下4時間加熱攪拌し、両末端に
カルボキシル基を有する数平均分子量1,100、酸価
100のポリアミドオリゴマーを117部得た。次に数
平均分子量2,000のビスフェノールAエチレンオキ
サイド付加物225部および酢酸ジルコニル0.5部を
加え、245℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時
間重合し、粘稠なポリマーを得た。以下、実施例1と同
様な操作を行い、本発明のポリエーテルエステルアミド
を得た。NMR分析による共重合組成は以下の通りであ
った。 ε−カプロラクタムの残基 28.0重量% ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物の残基 67.6重量% アジピン酸の残基 4.4重量% 実施例1と同様の方法でこのポリエーテルエステルアミ
ドの物性を測定した。測定結果を表1に示す。このポリ
エーテルエステルアミドを以下[A−2]と略記する。
コニルを加える際に、塩化カリウム2部を一緒に加えた
以外は実施例2と同様の操作を行い、ポリエーテルエス
テルアミドと塩化カリウムの組成物を得た。NMR分析
による共重合組成は以下の通りであった。 ε−カプロラクタムの残基 28.0重量% ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物の残基 67.6重量% アジピン酸の残基 4.4重量% また、蛍光X線分析によるポリエーテルエステルアミド
と塩化カリウムの組成は以下の通りであった。 ポリエーテルエステルアミド 99.4重量% 塩化カリウム 0.6重量% 実施例1と同様の方法でこのポリエーテルエステルアミ
ドの物性を測定した。測定結果を表1に示す。このポリ
エーテルエステルアミドを以下[A−3]と略記する。
付加物に代えて分子量1,500のポリオキシエチレン
グリコール175部を用いた以外は実施例1と同様の操
作を行い、比較のポリエーテルエステルアミドを得た。
実施例1と同様の方法でこのポリエーテルエステルアミ
ドの物性を測定した。測定結果を表1に示す。このポリ
エーテルエステルアミドを以下[A−4]と略記する。
る際に、塩化カリウム5部を一緒に加えた以外は比較例
1と同様の操作を行い、比較のためのポリエーテルエス
テルアミドと塩化カリウムの組成物を得た。蛍光X線分
析によるポリエーテルエステルアミドと塩化カリウムの
組成は以下の通りであった。 ポリエーテルエステルアミド 98.2重量% 塩化カリウム 1.8重量% 実施例1と同様の方法でこのポリエーテルエステルアミ
ドの物性を測定した。測定結果を表1に示す。このポリ
エーテルエステルアミドを以下[A−5]と略記する。
酸メチル72重量%、スチレン24重量%、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート4重量%からなる単量体混合
物60部を乳化重合した。得られた、グラフト共重合体
ラテックスを、硫酸で凝固し苛性ソーダで中和、洗浄、
濾過、乾燥し、変性ビニル系重合体[C−1]を調製し
た。
水マレイン酸10重量部からなる単量体混合物をDMF
中で溶液重合した後、未反応の単量体および溶剤を留去
して変性ビニル系重合体[C−2]を調製した。
にて3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機に
て、240℃、30rpm、滞留時間5分の条件で溶融
混練しマスターバッチ(M−1)〜(M−6)を得た。
と表3に示す熱可塑性樹脂(B)とを、製造例3と同様
の条件でブレンド、混練し本発明の樹脂組成物を得た。
該マスターバッチを経由した本発明の組成物中の(A)
〜(C)各成分の最終割合を表3に示す。
レンド、混練し本発明の組成物を得た。
R−ABS 10」〕 [D−1]:塩化カリウム(ポリエーテルエステルアミ
ド製造時に添加) [D−2]:塩化ナトリウム(二軸押出機混練時に添
加) *1) :金属塩(D)の割合は(A)〜(C)の合
計重量に対する割合
レンド、混練し比較の組成物を得た。
R−ABS 10」〕 [D−1]:塩化カリウム(ポリエーテルエステルアミ
ド製造時に添加) *1) :金属塩(D)の割合は(A)〜(C)の合
計重量に対する割合
20℃、金型温度60℃で試験片を成形し各物性を測定
した。結果を表6および表7に示す。
にて3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機に
て、280℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶
融混練しマスターバッチ(M−7)、(M−8)を得
た。
可塑性樹脂(B)を製造例4と同様の条件でブレンド、
混練し本発明の組成物を得た。該マスターバッチを経由
した本発明の組成物中の(A)〜(D)各成分の最終割
合を表9に示す。
ロンT−3000」〕 [D−1]:塩化カリウム(ポリエーテルエステルアミ
ド製造時に添加) *1) :金属塩(D)の割合は(A)〜(C)の合
計重量に対する割合
ブレンド、混練し本発明の組成物および比較の組成物を
得た。
ロンT−3000」〕 [D−1]:塩化カリウム(ポリエーテルエステルアミ
ド製造時に添加) [D−2]:塩化ナトリウム(二軸押出機混練時に添
加) [E−1]:アニオン性界面活性剤〔三洋化成工業
(株)製「ケミスタット3033」〕 *1) :金属塩(D)の割合は(A)〜(C)の合
計重量に対する割合
70℃、金型温度70℃で試験片を成形し各物性を測定
した。結果を表11に示す。
テルエステルアミドは、従来のポリエーテルエステルア
ミドに比べ耐熱性および帯電防止性に優れる。またこの
ポリエーテルエステルアミドと熱可塑性樹脂からなる樹
脂組成物は、耐熱性、永久帯電防止性および機械的強度
に優れる。上記効果を奏することから、本発明のポリエ
ーテルエステルアミドを含有してなる樹脂組成物は、家
電・OA機器用ハウジング製品、各種プラスチック容
器、自動車部品等の成形材料として極めて有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 両末端にカルボキシル基を有する数平均
分子量500〜5,000のポリアミド(a1)と数平
均分子量1,600〜3,000のビスフェノール類の
エチレンオキシド付加物(a2)から誘導され、相対粘
度が0.5〜4.0(0.5重量%m−クレゾール溶
液、25℃)であるポリエーテルエステルアミド
(A)。 - 【請求項2】 両末端にカルボキシル基を有する数平均
分子量500〜5,000のポリアミド(a1)と数平
均分子量1,600〜3,000のビスフェノール類の
エチレンオキシド付加物(a2)から誘導され、相対粘
度が0.5〜4.0(0.5重量%m−クレゾール溶
液、25℃)であるポリエーテルエステルアミド(A)
5〜40重量部と、熱可塑性樹脂(B)95〜60重量
部からなる樹脂組成物。 - 【請求項3】 (B)が、スチレン類、(メタ)アクリ
ル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジ
エンからなる群より選ばれる少なくとも1種を構成単位
とする(共)重合体である請求項2記載の樹脂組成物。 - 【請求項4】 (B)が、スチレン類、(メタ)アクリ
ル酸エステル、(メタ)アクリロニトリルおよびブタジ
エンからなる群より選ばれる少なくとも1種を構成単位
とする(共)重合体10〜90重量部と、ポリカーボネ
ート樹脂90〜10重量部との組合せである請求項2記
載の樹脂組成物。 - 【請求項5】 さらにカルボキシル基、エポキシ基、ア
ミノ基、ヒドロキシル基およびポリアルキレンオキシド
基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基を有
する変性ビニル系重合体(C)を、(A)と(B)の合
計重量に対し、0.1〜15重量%含有してなる請求項
2〜4のいずれか記載の樹脂組成物。 - 【請求項6】 (A)とアルカリ金属および/またはア
ルカリ土類金属のハロゲン化物(D)からなり、(A)
と(D)および必要により(B)および/または(C)
の合計重量に対して0.01〜5重量%の(D)を含有
してなる樹脂組成物。
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