JPH0710955A - 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォームの製造方法

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JPH0710955A
JPH0710955A JP5179769A JP17976993A JPH0710955A JP H0710955 A JPH0710955 A JP H0710955A JP 5179769 A JP5179769 A JP 5179769A JP 17976993 A JP17976993 A JP 17976993A JP H0710955 A JPH0710955 A JP H0710955A
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polyol
weight
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rigid foam
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JP5179769A
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Masaki Hasegawa
聖起 長谷川
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POLYURETHAN KASEI KK
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POLYURETHAN KASEI KK
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾン層破壊、地球温暖化等の環境問題を伴
わない炭酸ガス発泡法により、優れた断熱性、寸法安定
性等を有する硬質ポリウレタンフォームを製造する方法
を提供する。 【構成】 ポリオールの全量100重量部に対して17
2重量部のポリイソシアナート及び6重量部の水とヒド
ロキシル価400のトルエンジアミン系ポリオール30
重量部、ヒドロキシル価230のソルビトール系ポリオ
ール50重量部、ヒドロキシル価200の芳香族ポリエ
ステル系ポリオール20重量部、更にシリコーン整泡剤
等を混合し、この発泡性組成物をアルミニウム製の成形
型中にハンドミキシング法で注入し硬質ポリウレタンフ
ォームを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソシアナートと水と
が反応して生成する炭酸ガスを発泡剤として用いた硬質
ポリウレタンフォーム(以下、硬質フォームという)の
製造方法に関するものであり、特に各種断熱材料、建築
材料として好適な高度の断熱性、機械的特性及び寸法安
定性を有する硬質フォームの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】硬質フォームは断熱性、成形性、軽量高
強度性等多くの特長を有することから、各種断熱材料、
建築材料として幅広く使用されている。この硬質フォー
ムは、反応熱を利用して低沸点溶剤を揮発させ、これを
ポリマー中に取り込むことにより発泡体とされている
が、この低沸点溶剤として、従来より、不活性で極めて
安定であり、気体状態での熱伝導率が非常に低いクロロ
フロロカーボン(以下、CFCという)が多用されてい
る。現在の硬質フォームの製造技術では、このCFCを
主たる発泡剤とし、これに他の発泡剤成分を少量併用し
ている。
【0003】しかしながら、CFCは大気圏のオゾン層
を破壊するとして使用量の削減を迫られており、近い将
来全く使用できなくなる状況にある。また、CFCに代
わる発泡剤としてハイドロクロロフロロカーボン(以
下、HCFCという)やハイドロフロロカーボン(以
下、HFCという)が開発されつつあるが、HCFCは
オゾンを全く破壊しないという訳ではなく、従来のCF
Cに比べて5〜10%程度のオゾン層破壊能を有してお
り、また、HFCはその分子中に塩素原子を含有してい
ないのでオゾン層を破壊することはないと言われている
が、これが大気中に存在すると地球温暖化の大きな要因
になると考えられている。このような状況からCFCの
代替発泡剤として開発されつつあるHCFCやHFCも
必ずしも抜本的な代替発泡剤とは言えず、近い将来何ら
かの使用規制の対象になると推測されている。
【0004】そこで、上記のような問題のない発泡剤と
して炭酸ガスの利用が検討されている。この炭酸ガスを
利用する方法は従来から検討されているが、発泡安定性
に劣り独立気泡率の高い硬質フォームの製造が困難であ
り、また、硬質フォームの表面脆性が高く各種の表面材
との接着性或いはキュア性の不良を生じ、更に生成した
炭酸ガスの拡散速度が大きいため、ポリウレタン中に取
り込まれた炭酸ガスが、気泡壁より容易に大気中に揮散
してしまい、硬質フォームの寸法安定性が劣る上に断熱
性能も低く実用的な硬質フォームは得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はCFC、HC
FC、HFC等の有害な発泡剤を全く使用せず、原料ポ
リオールの種類と量の組み合わせを選択することによ
り、上記の炭酸ガス発泡法の欠点を大幅に改良した、硬
質フォームの製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、ポリイソ
シアナート、ポリオール及び水を主成分とする発泡性組
成物を用いて硬質ポリウレタンフォームを製造するに際
し、上記ポリオールの全量を100重量部とした場合に
(A)ヒドロキシル価が360〜440であるトルエン
ジアミン系ポリエーテルポリオールを20〜40重量
部、(B)ヒドロキシル価が200〜260であるソル
ビトール系ポリエーテルポリオールを40〜60重量
部、(C)ヒドロキシル価が160〜240である芳香
族ポリエステルポリオールを10〜30重量部使用し、
且つ上記ポリオール100重量部に対して4〜8重量部
の水を用いることを特徴とする。
【0007】上記「ポリイソシアナート」としては、従
来より硬質フォームの製造に使用されているポリイソシ
アナートを全て使用することができる。特に好ましいの
はジフェニルメタンジイソシアナートを主成分とするポ
リメリックイソシアナートである。また、触媒、整泡
剤、その他の助剤も従来より硬質または軟質フォームの
製造に使用されるものをそのまま使用することができ
る。
【0008】上記「トルエンジアミン系ポリエーテルポ
リオール」(以下、ポリオールAという)としては、主
な反応開始剤としてトルエンジアミンを使用し、アルキ
レンオキシドを付加してなるポリオールが好適であり、
ヒドロキシル価を360〜440に調整したものを使用
することができる。トルエンジアミンとしては、2,4
異性体、2,6異性体またはそれらの混合物或いは粗製
物を使用することができる。アルキレンオキシドとして
は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシド等を単独使用又は併用することができるが、プ
ロピレンオキシドを使用することが一般的であり、原料
の価格及び硬質フォームの物性上好ましい。
【0009】ポリオールAのヒドロキシル価は360〜
440の範囲であり、ヒドロキシル価が360未満では
硬質フォームの寸法安定性が低下し、また、440を越
える場合は硬質フォームの表面脆性が高くなり好ましく
ない。ポリオールAの使用量は、ポリオールの全量を1
00重量部とした場合に20〜40重量部の範囲であ
る。ポリオールAが20重量部未満では、「発泡性組成
物」の相溶性及び流動性が低く、重合反応が途中で止ま
ってしまったり、また、発泡条件の僅かな変動により得
られる硬質フォームの寸法安定性が低下し良好な硬質フ
ォームが得られない。一方、40重量部を越えると硬質
フォームの表面脆性が高くなり表面材等との接着性が不
良になる。
【0010】上記「ソルビトール系ポリエーテルポリオ
ール」(以下、ポリオールBという)としては、反応開
始剤としてソルビトールを使用し、アルキレンオキシド
を付加してヒドロキシル価を200〜260に調節した
ポリオールを使用することができる。ポリオールBを生
成するための反応開始剤としてグリセリン、水、エチレ
ングリコール等を併用することもできるが、その場合、
反応開始剤の平均官能基数が5以上であることが好まし
い。例えばソルビトールにグリセリンを併用する場合は
(ソルビトールが6官能で、グリセリンは3官能である
から)平均官能基数を5以上にするためにはソルビトー
ルをモル比で2/3以上、グリセリンをモル比で1/3
未満とする必要がある。このように好ましい平均官能基
数を5以上とするのは、5未満では得られる硬質フォー
ムの寸法安定性が低下するからであり、この寸法安定性
の低下は低温時に特に著しい。
【0011】ポリオールBのヒドロキシル価は200〜
260の範囲であり、ヒドロキシル価が200未満では
硬質フォームの寸法安定性が低下し、また、260を越
える場合は硬質フォームの寸法安定性はよくなるもの
の、表面脆性が高くなり実用的なものは得られない。ま
た、本第2発明のように、ポリオールBとしてヒドロキ
シル価の高いものと低いものとを組み合わせ、それらの
ヒドロキシル価が200〜260の範囲内となるものを
40〜60重量部使用することもできる。ポリオールB
の使用量は、ポリオールの全量を100重量部とした場
合に40〜60重量部の範囲である。ポリオールBが4
0重量部未満では、得られる硬質フォームの強度が低
く、寸法安定性も低下する。一方、60重量部を越える
と硬質フォームの表面脆性が高くなり表面材等との接着
性が不良になる。
【0012】上記「芳香族ポリエステルポリオール」
(以下、ポリオールCという)としては、テレフタール
酸とエチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチ
レングリコール等の各種グリコールとの重縮合反応によ
り生成する、分子末端にヒドロキシル基をもつポリオー
ルCやポリエチレンテレフタレートを各種グリコールで
分解して得られるポリオールC等を使用することができ
る。これらのポリオールCに含有されるヒドロキシル基
は第1級が殆どであり、第2級は殆ど存在しない。ま
た、ノニルフェノール系の界面活性剤等を添加した相溶
性改良タイプのポリオールCも使用することができる。
【0013】ポリオールCのヒドロキシル価は160〜
240の範囲であり、ヒドロキシル価が160未満では
粘度が高くなり実用上使用できず、また、240を越え
る場合は粘度は低くなって取扱いが容易になるが、ポリ
オールA及びポリオールBとの相溶性が低くなり使用し
難いという問題がある。ポリオールCの使用量は、ポリ
オールの全量を100重量部とした場合に10〜30重
量部の範囲である。ポリオールCが10重量部未満で
は、微細な気泡を有する硬質フォームが得られ難く、一
方、30重量部を越えると硬質フォームの強度が低くな
り、寸法安定性が低下する。
【0014】本発明で使用される発泡剤は、ポリウレタ
ン生成の際にポリイソシアナートと水との反応により生
成する炭酸ガスであり、CFCやHCFC、HFCは全
く使用しない。使用する「水」は蒸留水やイオン交換水
が好ましい。水道水や地下水はアミン触媒等の安定性に
悪影響があるので、そのまま使用することは避けなけれ
ばならない。水の使用量はポリオール100重量部に対
して4〜8重量部、特に5〜7重量部の範囲が好まし
い。水の使用量が4重量部未満では生成する炭酸ガスの
量が少なく、目標とする低密度の硬質フォームを得るこ
とができなくなり、また、水が8重量部を越えると密度
が低くなり過ぎ、実用的な機械的強度を有する硬質フォ
ームが得られなくなる。
【0015】本発明の硬質フォーム製造の原料として
は、ポリイソシアナート、ポリオール、水の他に触媒、
整泡剤、その他の助剤を使用する。また、原料組成物の
粘度を低下させ、攪拌混合を容易にするため各種の液状
難燃剤、希釈剤、可塑剤等を使用することができ、その
使用量は得られる硬質フォームの性能を著しく損ねない
限り特に限定はされない。液状の難燃剤としてはトリス
(2−クロロエチル)フォスフェート、トリス(クロロ
プロピル)フォスフェート等のハロゲン化リン酸エステ
ル、希釈剤としてはプロピレンカーボネート等のアルキ
レンカーボネート、可塑剤としてはジオクチルフタレー
ト等のジアルキルフタレートを使用することができる。
液状難燃剤の使用は硬質フォームに難燃性を付与する効
果の他に、硬質フォームの粘度低下にも寄与する。但
し、使用量が多過ぎると(例えば、ポリオール100重
量部に対して30重量部以上)得られる硬質フォームの
高温寸法安定性が著しく低下するので好ましくない。
【0016】尚、本発明の発泡性組成物のイソシアナー
ト指数(以下、インデックスという)は、従来の硬質フ
ォームの配合処方と同様に100〜150の範囲、特に
105〜130の範囲が好ましい。インデックスが10
0未満では得られる硬質フォームの寸法安定性が低下す
ることがあり、また、150を越えると硬質フォームの
表面脆性が高くなるため好ましくない。
【0017】
【作用】炭酸ガスを発泡剤として使用する硬質フォーム
の製造方法は、ポリイソシアナートとポリオールが反応
してポリウレタンを形成する際に、ポリイソシアナート
と水との反応により炭酸ガス及びポリユリアを生成する
反応を利用しており、生成する炭酸ガスがポリウレタン
中に取り込まれ発泡体が形成されるものである。本発明
ではポリオールの種類、その組み合わせ及び量比を限定
することにより炭酸ガスを発泡剤として実用に供し得る
硬質フォームを製造することができたが、その理論的根
拠については未だ十分に解明することはできていない。
現時点ではポリイソシアナートとポリオールとの反応に
よりポリウレタンを生成する反応(重合反応)と、ポリ
イソシアナートと水との反応により炭酸ガス及びポリユ
リアを生成する反応(発泡反応)とをバランスよく制御
することが重要であると考えられ、このバランスに上記
のポリオールの種類、その組み合わせ及び量比の限定が
適合したものと考えている。
【0018】各ポリオールの作用については次のように
推測される。 (a) ポリオールAは反応系全体の相溶性を向上させ、ま
た、トルエンジアミンのアミノ基により反応系全体の塩
基性度を高めるため、ポリイソシアナートとポリオール
/水との反応性を高めることができ、重合反応の完遂度
を高めることができる。 (b) ポリオールBは、ポリオールBを生成するための反
応開始剤が平均5官能以上のものであるため、生成した
ポリウレタンの架橋密度を高め、機械的強度、寸法安定
性の向上に寄与する。 (c) ポリオールCは1級ヒドロキシル基を含有している
ため、ポリイソシアナートとの反応が速く、早急にゲル
化を起こし発泡剤である炭酸ガスを取り込んで微細な気
泡の生成に寄与する。 以上詳述した各ポリオールの作用が組み合わされ、微細
な気泡が均一に分散して断熱性に優れ、しかも機械的強
度が高く、表面脆性の低い、且つ寸法安定性の優れた硬
質フォームを得ることができるものと推測される。
【0019】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を具体
的に説明する。 (1) 使用原料 (a) ポリメリックMDI 日本ポリウレタン工業株式会社製の「ミリオネートMR
−100」を使用した。遊離イソシアナート含有率は3
1.5%である。但し、実施例17では「ミリオネート
MR−200」及び「ミリオネートMR−300」を使
用した。 (b) ポリオールA、B、C 表1に示すものを使用した。但し、表1中でポリオール
1 、B2 及びB3はポリオールBのヒドロキシル価及
び粘度の異なるものを表す。 (c) 水 イオン交換水 (d) シリコーン整泡剤 トーレダウコーニングシリコーン株式会社製の「SH−
193」を使用した。 (e) 重合触媒 テトラメチルヘキサメチレンジアミン (f) 液状難燃剤 トリス(クロロプロピル)フォスフェート(TCPPと
略す) (g) 可塑剤 ジオクチルフタレート (h) 希釈剤 プロピレンカーボネート
【0020】
【表1】
【0021】(2) 実施例及び比較例の発泡性組成物の組
成 実施例1〜9の発泡性組成物の組成を表2に、実施例1
0〜16の発泡性組成物の組成を表3に示す。また、比
較例1〜8の発泡性組成物の組成を表4に示す。各表中
の発泡性組成物の各成分の割合は全て重量部で表されて
おり、ポリオール以外の各成分はポリオール100重量
部に対する重量部で表されている。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】尚、表4中の*は特許請求の範囲を外れて
いることを示している。 (3) 硬質フォーム試験体の製造 後記の実施例1〜16及び比較例1〜8何れにおいて
も、硬質フォーム試験体は、内側寸法50×300×1
000mmのアルミニウム製の成形型を水平に設置し、
この中に所定配合の発泡性組成物をハンドミキシング法
で注入して成型した。成形型の内面には使用の都度ワッ
クス系の離型剤を塗布した。注入する発泡性組成物の温
度は21〜25℃、成形型温度は40〜50℃に設定し
た。
【0026】(4) 試験体の性能試験 上記(3) で得られた試験体について以下の方法により性
能試験を行った。 (a) 密度、圧縮強さ、熱伝導率はJIS A 9514
に準じて測定した。 (b) 高温寸法安定性は70℃に、低温寸法安定性は−3
0℃にそれぞれ設定した恒温槽中に50×100×10
0mmの試験片2個を24時間静置して熱処理した後取
り出し、厚み方向及び平面方向の寸法変化率を測定し
た。 寸法変化率=(熱処理前寸法−熱処理後寸法)/熱処理
前寸法 各表中では、○:寸法変化率が1%未満であり良好 ×:寸法変化率が1%以上であり不良 で表す。 (c) 表面脆性は指触により評価した。 各表中では、○:脆性がなく良好 △:やや脆性あり ×:脆性が高く非実用的 で表す。
【0027】(5) ポリオールAを変量した実験例 実施例1〜3及び比較例1、2 実施例1:ポリオールA、B、Cの配合量を何れも限定
値の中間量とした。 実施例2:ポリオールAの配合量を上限量とした。 実施例3:ポリオールAの配合量を下限量とした。 比較例1:ポリオールAの配合量を上限値を越えた量と
した。 比較例2:ポリオールAの配合量を下限値未満の量とし
た。 その結果、実施例1〜3では、得られた硬質フォーム板
の密度、圧縮強さ、熱伝導率、高温及び低温寸法安定
性、表面脆性何れも良好であった。一方、比較例1では
寸法安定性等は問題ないが、表面脆性に多少問題があ
り、また、比較例2では得られた硬質フォームに部分的
な収縮が発生していたため他の性能試験は行わなかっ
た。
【0028】(6) ポリオールBを変量した実験例 実施例4、5及び比較例3、4 実施例4:ポリオールB1 の配合量を上限量とした。 実施例5:ポリオールB1 の配合量を下限量とした。 比較例3:ポリオールB1 の配合量を上限値を越えた量
とした。 比較例4:ポリオールB1 の配合量を下限値未満の量と
した。 その結果、実施例4〜5では、実施例1と同様何れの性
能も良好であったが、比較例3では寸法安定性が、比較
例4では表面脆性が劣っていた。
【0029】(7) ポリオールCを変量した実験例 実施例6、7及び比較例5、6 実施例6:ポリオールCの配合量を上限量とした。 実施例7:ポリオールCの配合量を下限量とした。 比較例5:ポリオールCの配合量を上限値を越えた量と
した。 比較例6:ポリオールCを使用しなかった。 その結果、実施例6〜7では、実施例1と同様何れの性
能も良好であったが、比較例5では寸法安定性が、比較
例6では表面脆性が劣っていた。
【0030】(8) ポリオールBを2種類の混合物とした
試験例 実施例8、9 実施例8:実施例1におけるポリオールB1 をポリオー
ルB2 とB3 との混合物に変えた。 実施例9:実施例8においてTCPPを使用しなかっ
た。 その結果、実施例9の密度が若干低下した他は何れの性
能も実施例1同様良好であった。
【0031】(9) 実施例1の主成分以外を変えた試験例 実施例10〜12 実施例10:実施例においてTCPPを使用しなかっ
た。 実施例11:実施例1においてジオクチルフタレートを
加えた。 実施例12:実施例1においてプロピレンカーボネート
を加えた。 その結果、実施例10の密度が若干低下した他は何れの
性能も実施例1同様良好であった。
【0032】(10)水を変量した試験例 実施例13〜16及び比較例7、8 実施例1における水(6重量部)を、4重量部(実施例
13)、5重量部(実施例14)、7重量部(実施例1
5)、8重量部(実施例16)、3.5重量部(比較例
7)及び8.5重量部(比較例8)と変量した他は実施
例1と同様にして硬質フォームを成型し、性能試験を行
った。その結果、水の使用量がポリオール100部に対
して4〜8部において良好な結果を得た。比較例7では
圧縮強さ等の性能は優れているが、密度が高くなり過
ぎ、また、材料費が嵩んで高価になり実用的な硬質フォ
ームを得ることができなかった。一方、比較例8では密
度が大きく低下し、圧縮強さ、寸法安定性等他の性能も
劣るため、実用的な硬質フォームとして使用できるもの
ではなかった。
【0033】以上の実施例及び比較例の性能試験の結果
をまとめて表5〜7に示す。
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】実施例17 実施例8におけるポリメリックMDIの代わりに同じ日
本ポリウレタン工業株式会社社製のミリオネートMR−
200及び300を使用した他は実施例8と同様にして
硬質フォームを成型した。その結果、実施例8とほぼ同
様の性能の硬質フォームが得られた。尚、MR−200
及び300はMR−100よりも官能基3以上の多核体
が多く、官能基が2の二核体の含有率が低いと言われて
いるものである。
【0038】実施例18 実施例8の発泡性組成物を用いて、高圧注入機(EMB
社製、商品名「PU−80」)を使用して内側寸法50
×900×1800mmの型内に注入発泡して硬質フォ
ームを得た。性能試験の結果は下記の通りである。ま
た、0.35mm厚のカラー鋼板を面材として使用した
サンドイッチパネルを成形した結果、接着性良好の成形
品を得ることができた。 密度(kg/m3 ) 40.2 圧縮強さ(kg/cm2 ) 1.5 熱伝導率(kcal/m−h−℃)0.0187 高温寸法安定性(厚み方向) ○ (直角方向) ○ 低温寸法安定性(厚み方向) ○ (直角方向) ○ 表面脆性 ○
【0039】実施例19 実施例8の発泡性組成物を用いて、低圧注入機(エアミ
キシング型)を使用して実施例18と同様の型内に注入
発泡して硬質フォームを得た。性能試験の結果は下記の
通りである。また、実施例18と同様にしてサンドイッ
チパネルを成形した結果、接着性の良好な成形品を得る
ことができた。 密度(kg/m3 ) 39.6 圧縮強さ(kg/cm2 ) 1.4 熱伝導率(kcal/m−h−℃)0.0194 高温寸法安定性(厚み方向) ○ (直角方向) ○ 低温寸法安定性(厚み方向) ○ (直角方向) ○ 表面脆性 ○
【0040】以上の実施例及び比較例の結果によれば、
ポリイソシアナートと特定の種類及び量比のポリオール
及び炭酸ガスを生成させるための特定量の水を使用する
ことにより、優れた性能を有する硬質フォームが得られ
ることが分かる。また、難燃剤、可塑剤、希釈剤等の成
分の有無或いは硬質フォームの成型方法等は得られる硬
質フォームの性能に大きな影響を及ぼすものではないこ
とも分かる。尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明の硬質ポリウレタンフォームの製
造方法によれば、特定の種類、量比のポリオール及び特
定量の水の使用により、従来、難しいとされていた炭酸
ガスを発泡剤とする方法により、優れた性能を有する実
用的な硬質フォームを得ることができる。本発明の効果
及びそれにより得られる硬質フォームの特性を以下にま
とめて示す。 (a) CFC、HCFC、HFCの如くオゾン層破壊や地
球温暖化の原因となる発泡剤を全く使用せず、環境破壊
を引き起こすことのない技術である。 (b) 機械的特性、寸法安定性及び断熱性等に優れ、従来
の硬質フォームと同様に各種断熱材及び建築材料等とし
て使用できる。 (c) 表面脆性が低く、各種表面材との接着性が優れるの
で表面材との複合化が容易であり、各種のサンドイッチ
パネル、電気冷蔵庫等に幅広く使用できる。 (d) 従来の成形条件と大差ない条件で成形可能であるた
め、従来の成形設備(発泡機、成形型、加熱治具等)が
そのまま使用できる。 (e) 本発明では従来の原料系と同種の原料を使用するの
で原料コストも低く実用性が高い。 (f) 使用可能なフォーム密度範囲が広く、使用用途に応
じて選択ができる。また、大型製品の成形も可能であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 75/04 NFZ //(C08G 18/50 101:00)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアナート、ポリオール及び水
    を主成分とする発泡性組成物を用いて硬質ポリウレタン
    フォームを製造するに際し、 上記ポリオールの全量を100重量部とした場合に
    (A)ヒドロキシル価が360〜440であるトルエン
    ジアミン系ポリエーテルポリオールを20〜40重量
    部、(B)ヒドロキシル価が200〜260であるソル
    ビトール系ポリエーテルポリオールを40〜60重量
    部、(C)ヒドロキシル価が160〜240である芳香
    族ポリエステルポリオールを10〜30重量部使用し、
    且つ上記ポリオール100重量部に対して4〜8重量部
    の水を用いることを特徴とする硬質ポリウレタンフォー
    ムの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ソルビトール系ポリエーテルポリオ
    ールの全量を100重量%とした場合に、ヒドロキシル
    価が320〜380のもの30〜10重量%と、ヒドロ
    キシル価が160〜240のもの70〜90重量%とを
    混合し、そのヒドロキシル価が200〜260となるも
    のを使用することを特徴とする請求項1記載の硬質ポリ
    ウレタンフォームの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記発泡性組成物に粘度低下剤としてハ
    ロゲン化リン酸エステル、ジアルキルフタレート及びア
    ルキレンカーボネートから選ばれた1種又は2種以上を
    使用することを特徴とする請求項1又は2記載の硬質ポ
    リウレタンフォームの製造方法。
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