JP2006328171A - 硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水のみを発泡剤として使用したものであって断熱性、強度、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを製造することができるポリオール組成物並びに該ポリオール組成物を使用した硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【解決手段】ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含み、ポリイソシアネート成分と混合して硬質ポリウレタンフォームを形成するポリオール組成物であって、発泡剤は水であり、ポリオール化合物は樹脂微粒子を含有するものであり、整泡剤として、ポリオール化合物合計100重量部に対して中活性整泡剤を0.5〜6.0重量部と低活性整泡剤を1.0〜3.5重量部を含有する硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び水発泡硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
硬質ポリウレタンフォームは、断熱材、軽量構造材等として周知の材料である。係る硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール化合物、発泡剤を必須成分として含有するポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合し、発泡、硬化させることにより形成される。発泡剤としては、古くはCFC−11等のフロン化合物が使用されていたが、CFC化合物はオゾン層の破壊を引き起こすことから禁止され、HCFC−141bに切り換えられ、さらに2004年からはオゾン層破壊係数がゼロであるHFC化合物への切り換えが行われているが、HFC化合物はGWP(地球温暖化係数)が大きく、また現状では高価であるという問題を有する。
作業環境においても地球環境においても問題がなく、しかも低コストの発泡剤として水が知られており、発泡剤として水を使用した硬質ポリウレタンフォームは公知である(例えば特許文献1、2)。
特許文献1に開示された硬質ポリウレタンフォームを製造するためのポリオール組成物を構成するポリオール化合物は、ソルビトールとプロピレングリコールを開始剤とするポリオキシプロピレンポリオール10〜50重量%と芳香族アミンポリオールを20〜30重量%を含有するものである。
また特許文献2に開示の発明は、アクリロニトリルと酢酸ビニル共重合ポリマー微粒子を含有するポリオール化合物を使用した独立気泡率が10〜50%の硬質ポリウレタンフォームである。
特開平6−239956号公報 特開2000−256434号公報
しかし、特許文献1に記載されたポリオール組成物を使用して製造した硬質ポリウレタンフォームは、強度と断熱性が十分ではなく、特許文献2に開示された硬質ポリウレタンフォームは断熱性が十分ではなく、改善が求められている。
本発明は、水のみを発泡剤として使用したものであって断熱性、強度、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを製造することができるポリオール組成物並びに該ポリオール組成物を使用した硬質ポリウレタンフォームの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物は、ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含み、ポリイソシアネート成分と混合して硬質ポリウレタンフォームを形成するポリオール組成物であって、
前記発泡剤は水であり、
前記ポリオール化合物は樹脂微粒子を含有するものであり、
前記整泡剤として、ポリオール化合物合計100重量部に対して中活性整泡剤を0.5〜6.0重量部と低活性整泡剤を1.0〜3.5重量部を含有することを特徴とする。
係る構成のポリオール化合物を使用して製造した硬質ポリウレタンフォームは水のみを発泡剤として使用したものであって断熱性、強度、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームである。
上記の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物においては、前記樹脂微粒子は、アクリロニトリルと酢酸ビニルの共重合体樹脂微粒子であることが好ましい。
係る構成により、特に断熱性、強度、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
別の本発明はポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して発泡原液組成物とし、前記発泡原液組成物を発泡・硬化させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
前記発泡剤は水であり、
前記ポリオール化合物は樹脂微粒子を含有するものであり、
前記整泡剤として、ポリオール化合物合計100重量部に対して中活性整泡剤を0.5〜6.0重量部と低活性整泡剤を1.0〜3.5重量部を含有することを特徴とする。
上記構成によって、水のみを発泡剤として使用し、断熱性、強度、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
上記の硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、前記樹脂微粒子は、アクリロニトリルと酢酸ビニルの共重合体樹脂微粒子であることが好ましい。
係る構成により、特に断熱性、強度、寸法安定性に優れた硬質ポリウレタンフォームを製造することができる。
本発明の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び水発泡硬質ポリウレタンフォームの製造方法において使用する樹脂微粒子は、ポリウレタンフォーム用ポリオールに含有される公知の樹脂微粒子を使用することができ、具体的にはアクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、アクリルモノマー類などの単独重合体微粒子やこれらのモノマーから選択される2種以上のモノマーの共重合体微粒子を使用することができる。これらの樹脂微粒子の中でも上述のようにアクリロニトリル(AN)と酢酸ビニル(VAc)の共重合体の微粒子を使用することが好ましく、AN/VAc=40/60〜15/85(重量比)であることが好ましい。またポリオール組成物を構成するポリオール化合物全量中の樹脂微粒子は、0.2〜1.0重量%であることが好ましい。
樹脂微粒子を含むポリオール化合物は公知の方法により製造することができる。例えば塊状重合法や溶液重合法などにより製造した樹脂を粉砕して微粒子化し、必要に応じて分級して得られた樹脂微粉末をポリオール化合物に添加混合する方法、エマルジョン重合法により得られた樹脂微粒子を含むエマルジョンをそのまま添加する方法、ポリオール化合物にモノマーを溶解ないし分散し、AIBNやBPO等のラジカル重合開始剤を添加して加熱し、重合させて樹脂微粒子ポリオール化合物とする方法などが例示される。これらの中でもポリオール化合物中にて重合して樹脂微粒子を形成する方法が、長期間放置しても粒子が沈降しにくく、安定なポリオール組成物が得られることから、最も好ましい。
樹脂微粒子を分散したポリオール化合物としては市販品を使用することも好ましく、具体的にはXRAG−7102、WB−918(旭硝子)などがあり、使用可能である。
ポリオール化合物としては、硬質ポリウレタンフォームの技術分野において公知のポリオール化合物を限定なく使用することができる。ポリオール化合物としては、芳香族アミンポリオール、脂肪族アミンポリオール、脂肪族多価アルコールを開始剤とするポリエーテルポリオール、ビスフェノールAなどを開始剤とする芳香族ポリエーテルポリオール、芳香族エステルポリオール、マンニッヒポリオールなどが例示される。
芳香族アミン系ポリオールは、芳香族ジアミンを開始剤としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加させた末端水酸基の多官能ポリエーテルポリオール化合物である。開始剤としては、公知の芳香族ジアミンを限定なく使用することができる。具体的には2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、p−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、ナフタレンジアミン等が例示される。これらの中でも得られる硬質ポリウレタンフォームの断熱性と強度などの特性が優れている点でトルエンジアミン(2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン又はこれらの混合物)の使用が特に好ましい。芳香族アミン系ポリオールは、平均官能基数が3〜5、水酸基価が250〜600mgKOH/gであることが好ましい。
脂肪族アミン系ポリエーテルポリオールとしては、アルキレンジアミン系ポリオールや、アルカノールアミン系ポリオールが例示される。これらのポリオール化合物は、アルキレンジアミンやアルカノールアミンを開始剤としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加させた末端水酸基の多官能ポリオール化合物である。アルキレンジアミンとしては、公知の化合物が限定なく使用できる。具体的にはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ネオペンチルジアミン等の炭素数が2〜8のアルキレンジアミンの使用が好適である。これらの中でも、炭素数の小さなアルキレンジアミンの使用がより好ましく、特にエチレンジアミン、プロピレンジアミンを開始剤としたポリオール化合物の使用が好ましい。アルキレンジアミン系ポリオールにおいては、開始剤であるアルキレンジアミンは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等が例示される。脂肪族アミン系ポリエーテルポリオールは、平均官能基数が3〜4、水酸基価が250〜600mgKOH/gであることが好ましい。
脂肪族多価アルコールを開始剤とするポリエーテルポリオールとしては、開始剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール等のグリコール類、トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオール類、ペンタエリスリトール等の4官能アルコール類、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類などを使用し、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加重合させて得られる多官能性のオリゴマーである。脂肪族多価アルコールを開始剤とするポリエーテルポリオールは、平均官能基数が2.5〜8、水酸基価が45〜600mgKOH/gであることが好ましい。
芳香族ポリエーテルポリオールは、ヒドロキノン、ビスフェノールA、キシリレングリコール等の芳香族化合物を開始剤として、上記のポリエーテルポリオールと同様にして製造する。芳香族ポリエーテルポリオールは、平均官能基数が2〜4、水酸基価が200〜600mgKOH/gであることが好ましい。
マンニッヒポリオールは、フェノール及び/又はそのアルキル置換誘導体、ホルムアルデヒド及びアルカノールアミンのマンニッヒ反応により得られた活性水素化合物又はこの化合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加重合させることによって得られる水酸基価250〜550mgKOH/g、官能基数が2〜4のポリオール化合物である。係るポリオール化合物の市販品としては、例えばDK−3776(第一工業製薬)などがあり、使用可能である。
芳香族エステルポリオールは、芳香族ジカルボン酸グリコールエステルであり、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸等とエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、平均分子量が150〜500のポリオキシエチレングリコール等のグリコールとのグリコールに基づく水酸基末端を有するエステルポリオールが例示される。芳香族エステルポリオールは平均官能基数が2〜3、水酸基価が300〜700mgKOH/gであることが好ましい。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物を構成する成分として架橋剤を使用してもよい。架橋剤としてはポリウレタンの技術分野において使用される低分子量多価アルコールが使用可能である。具体的には、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリエタノールアミン等が例示される。
上述のポリオール化合物は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。2種以上のポリオール化合物を併用する場合、樹脂微粒子はいずれかのポリオール化合物に分散するか、あるいはいずれかのポリオール化合物中で重合して形成して他のポリオール化合物と混合してもよく、また最終的な混合物中に分散するか、あるいはポリオールの混合物中で重合して形成してもよい。ポリオール組成物は平均水酸基価は200〜500mgKOH/g,平均官能基数は3〜6であることが好ましく、平均官能基数は3〜5であることがより好ましい。
本発明の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び水発泡硬質ポリウレタンフォームの製造方法においては、ポリオール化合物合計100重量部に対して中活性整泡剤を0.5〜6.0重量部と低活性整泡剤を1.0〜3.5重量部を添加する。整泡剤の活性は、表1の組成のポリオール組成物を使用し、ポリオール組成物144.5重量部と粗製MDIであるスミジュール44V−20(住化バイエルウレタン)157.0重量部を混合して製造した硬質ポリウレタンフォームの熱伝導率(λ)を測定し、λが0.0189W/m・K以上0.0196W/m・K未満のものを中活性、λが0.0196W/m・Kを超えるものを低活性とした。またλが0.0189W/m・K未満のフォームを形成する整泡剤は高活性とした。即ち、HCFC−141bを発泡剤として使用した場合に、低熱伝導率で高い断熱性を示すフォームを形成するものほど活性が高いものとした。
Figure 2006328171
整泡剤は市販品を使用することが好適であり、中活性整泡剤としてはSF−2940,SH−193,L−5420,SF−2936,SZ−1649(東レダウコーニングシリコン)などが例示される。また低活性整泡剤としては、SF−2945,SF−2935,SZ−1605,BY−10−540(東レダウコーニングシリコン)などが例示される。
本発明のポリオール組成物ないし硬質ポリウレタンフォームの製造方法を使用して得た硬質ポリウレタンフォームは、独立気泡率pが70<p≦85であることが好ましく、70<p≦80(%)であることがより好ましい。この範囲において耐収縮性と断熱性のバランスの優れた硬質ポリウレタンフォームとなる。
本発明は中活性整泡剤と低活性整泡剤とを併用することに特徴があり、ポリオール組成を変更しても、この2種の整泡剤の添加量を調整することにより、独立気泡率を調整することができる。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造に際しては、当業者に周知の触媒、難燃剤、着色剤、酸化防止剤等が使用可能である。
触媒としては、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(カオライザーNo.1)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(ポリキャット−8)等の第3級アミン類を使用することが好ましい。
ポリウレタン分子の構造において難燃性向上に寄与するイソシアヌレート結合を形成する触媒の使用も好ましく、例えば酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、第4級アンモニウム塩などが例示できる。上述の第3級アミン触媒の中にもイソシアヌレート環形成反応をも促進するものがある。イソシアヌレート結合生成を促進する触媒とウレタン結合生成を促進する触媒を併用してもかまわない。
本発明においては、さらに難燃剤を添加することも好ましい態様であり、好適な難燃剤としては、ハロゲン含有化合物、有機リン酸エステル類、三酸化アンチモン、水酸化アルミニウム等の金属化合物が例示される。
ただし、三酸化アンチモン等の粉末状の難燃剤を過剰に添加するとフォームの発泡挙動に影響が表れるなどの問題を生じる場合が有り、その添加量はかかる問題を生じない範囲に制限される。
有機リン酸エステル類は、可塑剤としての作用も有し、従って硬質ポリウレタンフォームの脆性改良の効果も奏することから、好適な添加剤である。またポリオール組成物の粘度低下効果も有する。かかる有機リン酸エステル類としては、リン酸のハロゲン化アルキルエステル、アルキルリン酸エステルやアリールリン酸エステル、ホスホン酸エステル等が使用可能であり、具体的にはトリス(β−クロロエチル)ホスフェート(CLP、大八化学製)、トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート(TMCPP、大八化学製)、トリブトキシエチルホスフェート(TBXP,大八化学製)、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、ジメチルメチルホスホネート等が例示でき、これらの1種以上が使用可能である。有機リン酸エステル類の添加量はポリオール化合物の合計100重量部に対して40重量部以下であり、5〜40重量部であることが好ましい。この範囲を越えると可塑化効果、難燃効果が十分に得られなかったり、フォームの機械的特性が低下するなどの問題が生じる場合が発生する。
ポリオール組成物と混合、反応させて硬質ポリウレタンフォームを形成するポリイソシアネート化合物としては、取扱の容易性、反応の速さ、得られる硬質ポリウレタンフォームの物理特性が優れていること、低コストであることなどから、液状MDIを使用する。液状MDIとしては、クルードMDI(c−MDI)(スミジュール44V−10,スミジュール44V−20等(住友バイエルウレタン社製)、ミリオネートMR−200(日本ポリウレタン工業))、ウレトンイミン含有MDI(ミリオネートMTL;日本ポリウレタン工業製)等が使用される。液状MDIに加えて、他のポリイソシアネート化合物を併用してもよい。併用するポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの技術分野において周知のポリイソシアネート化合物は限定なく使用可能である。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造においては、イソシアネート基と活性水素基の当量比(NCO index)は、1.0〜1.7、より好ましくは1.1〜1.5である。
本発明の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物並びに硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、スプレーフォーム、スラブストックフォーム、サンドイッチパネル等の連続生産されるフォーム、高圧射出成形によるサンドイッチパネルなどの製造に使用可能である。
<評価・測定>
(フォーム密度)
金型を使用することなく自由発泡させて得た硬質ポリウレタンフォームのコア部分から100×100×100(mm)のサンプルを切り出し、重量を測定することにより密度を求めた。
(耐収縮性)
下記製造例にて得た厚さ60mmのパネルのコア部から厚さ25mm,縦横200mmのフォームサンプルを切り出して70℃、湿度95%RHの条件下で1週間曝露試験を行い、厚さの変化率を測定して寸法変化率とした。評価結果は、寸法変化率が1%未満の場合を○、1〜3%の場合を△、3%を超えるものを×として表示した。
(独立気泡率)
測定装置としてAccu Pyc1330(島津製作所)を使用し、独立気泡率を測定した。
(熱伝導率)
硬質ポリウレタンフォームの熱伝導率は、熱伝導率測定装置AUTO−Λ HC−074(英弘精機社製)を使用し、測定条件は、JIS A 9511に準拠して測定した。
<ポリオール組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造例>
(使用原料)
[ポリオール化合物]
・ポリオールA:WB−918(ポリエーテルポリオール化合物中にアクリロニトリルと酢酸ビニルの共重合樹脂微粉末を分散させたポリオール化合物;水酸基価=365mgKOH/g;旭硝子ウレタン)
・ポリオールB:GR−84(シュークローズを主開始剤としてプロピレンオキサイドを付加させたポリオール;水酸基価450mgKOH/g;三井武田ケミカル)
[整泡剤]
・整泡剤A:SF−2937(λ=0.0185W/m・K:高活性;東レダウコーニングシリコン)
・整泡剤B:SH−193(λ=0.0193W/m・K:中活性;東レダウコーニングシリコン)
・整泡剤C:SZ−1605(λ=0.0204W/m・K:低活性;東レダウコーニングシリコン)
[ポリイソシアネート]
スミジュール44V−20(住化バイエルウレタン)を使用した。NCO/OH当量比は1.10とした。
(実施例1、2、比較例1〜5)
常法により、表2上段に示した組成に基づいてまずポリオール成分(組成物)を調整して温度を20℃に調整し、同じく20℃に温度調整したポリイソシアネート成分と混合して発泡原液組成物とし、発泡・硬化させて厚さ60mmの硬質ポリウレタンフォームパネルを作製した。表中の数値は重量部を示す。硬質ポリウレタンフォームパネルは所定の寸法に裁断して密度、耐収縮性(寸法安定性)、独立気泡率、熱伝導率について評価を行った。
Figure 2006328171
表2の結果より、本発明である実施例1、2のフォームは耐収縮性(寸法安定性)と断熱性の双方において良好な特性を有するものであった。これに対して樹脂微粒子を含有するポリオール化合物を使用したものであったも、高活性整泡剤のみを使用したフォーム(比較例3)、中活性整泡剤のみを使用したフォーム(比較例4)及び低活性整泡剤のみを使用したフォーム(比較例5)のいずれも耐収縮性、断熱性のバランスが満足できるものではなかった。また樹脂微粒子を含有しないポリオール化合物を使用したフォームは収縮が大きいものであった。

Claims (4)

  1. ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含み、ポリイソシアネート成分と混合して硬質ポリウレタンフォームを形成するポリオール組成物であって、
    前記発泡剤は水であり、
    前記ポリオール化合物は樹脂微粒子を含有するものであり、
    前記整泡剤として、ポリオール化合物合計100重量部に対して中活性整泡剤を0.5〜6.0重量部と低活性整泡剤を1.0〜3.5重量部を含有することを特徴とする硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物。
  2. 前記樹脂微粒子は、アクリロニトリルと酢酸ビニルの共重合体樹脂微粒子である請求項1に記載の硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物。
  3. ポリオール化合物、発泡剤及び整泡剤を含むポリオール組成物とポリイソシアネート成分とを混合して発泡原液組成物とし、前記発泡原液組成物を発泡・硬化させる硬質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
    前記発泡剤は水であり、
    前記ポリオール化合物は樹脂微粒子を含有するものであり、
    前記整泡剤として、ポリオール化合物合計100重量部に対して中活性整泡剤を0.5〜6.0重量部と低活性整泡剤を1.0〜3.5重量部を含有することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
  4. 前記樹脂微粒子は、アクリロニトリルと酢酸ビニルの共重合体樹脂微粒子である請求項3に記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
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