JPH07107088B2 - アクリルゴム、アクリル組成物及びゴム製品 - Google Patents

アクリルゴム、アクリル組成物及びゴム製品

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JPH07107088B2
JPH07107088B2 JP6986288A JP6986288A JPH07107088B2 JP H07107088 B2 JPH07107088 B2 JP H07107088B2 JP 6986288 A JP6986288 A JP 6986288A JP 6986288 A JP6986288 A JP 6986288A JP H07107088 B2 JPH07107088 B2 JP H07107088B2
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敏男 大原
幸広 沢田
穂積 佐藤
宏志 伊勢
敏男 宮林
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日本合成ゴム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐熱性及び圧縮永久歪特性が良好で、しかも速
やかに加硫が行われるアクリルゴム、この組成物及びこ
れを用いたゴム製品に関するものである。
[従来の技術] アクリルゴムはアクリル酸エステルを主成分とするエラ
ストマーである。アクリル酸エステル重合体の主鎖は二
重結合を有していないため、架橋点となる架橋モノマー
を共重合させることが従来から実施されている。
架橋モノマーとしてビニルクロムアセテート、クロムエ
チルビニルエーテル、アリルクロルアセテートなどのハ
ロゲン基含有化合物、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどの
エポキシ基含有化合物が知られている。
しかしながらハロゲン基含有化合物を架橋モノマーとし
たアクリルゴムは加硫時に金型を腐食させる欠点があ
る。エポキシ基含有化合物を架橋モノマーとしたアクリ
ルゴムは、加硫速度が遅く最適な加硫物性を得るために
は加硫後には長時間の熱処理(二次加硫)が必要という
欠点がある。
これらの欠点を改良するために、エチリデンノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン、ブタジエン等のジエン化合
物を架橋モノマーとしたアクリルゴム(特開昭50−2565
6等)、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレー
ト、3−メチル−2−ブテニルアクリレート等の不飽和
カルボン酸のジシクロペンテニル基含有エステル及びア
ルケニルエステルを架橋モノマーとしたアクリルゴム
(特開昭61−44909号、特公昭61−57843号等)が知られ
ている。
[発明が解決しようとする問題点] しかし、ジエン化合物並びに不飽和カルボン酸のジシク
ロペンテニル基含有エステル及びアルケニルエステルを
架橋モノマーとしたアクリルゴムは耐熱性及び圧縮永久
歪特性が充分ではなく、この点の改良が望まれていた。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は上記問題点に鑑み種々検討した結果、上記
アクリルゴムは架橋反応に関与する不飽和炭化水素基の
アリル位に水素が存在するために耐熱性及び圧縮永久歪
特性が不良となり、逆に架橋反応に関与する不飽和炭化
水素基のアリル位に水素の存在しない化合物を架橋モノ
マーとしたがポリマーの配合物の耐熱性及び圧縮永久歪
特性が良好なることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
本発明に従って (A)アクリル酸アルキルエステル及びアクリル酸アル
コキシアルキルエステルから選ばれる少なくとも一種の
化合物70〜99.99重量%、 (B)一般式 (ただし、Xは水素原子、COOR6(ここでR6は炭素数1
〜10のアルキル基もしくは炭素数2〜14のアルコキシア
ルキル基)または R1は水素原子またはメチル基、R2,R3及びR4は水素原子
または二重結合に隣接する炭素に水素が存在しない炭素
数1〜10の基、R5は二重結合に隣接する炭素に水素が存
在しない炭素数1〜10の基、 または−O−、またnは1または0を示す)で表わされ
る化合物のうち少なくとも一種の化合物0.01〜10重量
%、及び (C)他のビニル系、ビニリデン系及びビニレン系不飽
和化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物0〜20重
量%からなる単量体をラジカル重合開始剤の存在下で共
重合させることによって、耐熱性及び圧縮永久歪特性が
良好で、しかも速やかに加硫するアクリルゴムが得られ
る。該アクリルゴムに架橋剤を配合して加硫したゴム製
品はホース、シール材として好適に用いられる。
本発明のアクリルゴム中の(A)成分であるアクリル酸
アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、アク
リル酸シアノエチルなどがあり、アクリル酸アルコキシ
アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸メトキシ
エチル、アクリル酸エトキシエチル、アクリル酸ブトキ
シエチル、アクリル酸エトキシプロピルなどがあり、こ
れらの1種又は2種以上を用いることができる。(A)
成分の含有量は70〜99.99重量%、好ましくは80〜99.98
重量%、さらに好ましくは85〜99.9重量%である。
(A)成分の量が70重量%未満であると得られるアクリ
ルゴムが硬くなり好ましくない。また99.99重量%を超
えると得られるアクリルゴムの引張り強さが劣り好まし
くない。(B)成分は下記一般式で表わされる架橋反応
に関与する不飽和炭化水素基のアクリル位に水素の存在
しない化合物である。
(ただし、Xは水素原子、COOR6(ここでR6は炭素数1
〜10のアルキル基もしくは炭素数2〜14のアルキキシア
ルキル基)または R1は水素原子またはメチル基、R2,R3及びR4は水素原子
または二重結合に隣接する炭素に水素が存在しない炭素
数1〜10の基、R5は二重結合に隣接する炭素に水素が存
在しない炭素数1〜10の基、Yは または−O−、またnは1または0を示す)R2,R3は水
素原子であることが好ましい。
又、R2,R3,R4は水素原子または二重結合に隣接する炭
素に水素が存在しない炭素数3〜10の炭化水素基、R5
二重結合に隣接する炭素に水素が存在しない炭素数3〜
10の炭化水素基が好ましい。) 具体的な化合物としては、例えばメタクリル酸ビニル、
アクリル酸ビニル、メタクリル酸1,1−ジメチルプロペ
ニル、アクリル酸1,1−ジメチルプロペニル、メタクリ
ル酸3,3−ジメチルブテニル、アクリル酸3,3−ジメチル
ブテニル、イタコン酸ジビニル、マレイン酸ジビニル、
フマル酸ジビニル、ビニル1,1−ジメチルプロペニルエ
ーテル、ビニル3,3−ジメチルブテニルエーテル、1−
アクリロイルオキシ−1−フェニルエテン、1−アクリ
ロイルオキシ−2−フェニルエテン、1−メタクリロイ
ルオキシ−1−フェニルエテン、1−メタクリロイルオ
キシ−2−フェニルエテンなどがあり、特にメタクリル
酸ビニル、アクリル酸ビニルが好ましい。これらは1種
または2種以上を用いることもできる。(B)成分の含
有量は0.01〜10重量%、より好ましくは0.02〜5、さら
には好ましくは0.1〜5重量%である。(B)成分の量
が10重量%を超えると伸びが低下する。又、0.01重量%
未満であると得られるアクリルゴムの引張り強さが劣
る。
(C)成分の具体的化合物としては、例えば、スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ビニルナフ
タレン、ハロゲン化スチレン、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、アクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、ジビニルベンゼン及びシクロヘキシルアクリレー
ト、ベンジルアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレートなどの如き芳香族及び脂環式アルコールのア
クリル酸エステル、並びにメタクリル酸、イタコン酸、
フマール酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸と低級
飽和アルコールとのエステルなどがある。なお、(C)
成分は必要に応じて用いられ、その成分量が20重量%を
超えない量で使用されのが適切である。
本発明に用いられるラジカル重合開始剤としては、ラジ
カルを発生するものであれば使用可能であるが、具体例
としては、過硫酸カリウム、p−メンタンハイドロパー
オキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイドな
どの過酸化物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
化合物等が挙げられる。これらのラジカル重合開始剤
は、単量体混合物に対して0.001〜1.0重量%用いられ
る。
本発明では、重合反応は、通常の懸濁重合、乳化重合等
によって行うことができる。乳化重合法における乳化剤
としては、前記単量体混合物を乳化分散可能な物質であ
ればいずれでも使用可能であるが、例えばアルキルサル
フェート、アルキルアリールスルホネート、高級脂肪酸
の塩が使用可能である。また、その反応温度は0〜80℃
であり、反応時間は0.01〜30時間程度である。
本発明のアクリルゴムは架橋剤、架橋助剤を必要に応じ
て配合することによりさらに耐熱性、圧縮永久歪特性を
改良することができる。
架橋剤としては、分子中に2重結合を有する高分子化合
物を架橋することができる架橋剤であれば特に制限はな
いが、例えば硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、
樹脂、キノン誘導体、ポリハロゲン化物、ビス(ジオキ
ソトリアゾリン)誘導体、アルデヒド、エポキシ化合
物、アミン−ボランコンプレックス、双極性化合物が挙
げられる。
これらの架橋剤の中で硫黄、有機含硫黄化合物、有機過
酸化物が好ましく、有機過酸化物がさらに好ましい。
有機含硫黄化合物としては熱解離によって活性硫黄を放
出する化合物であり、例えばチウラム系促進剤であるテ
トラメチルチウラムジスルフィドや4,4′−ジチオモル
ホリンなどが挙げられる。
有機過酸化物としては例えばジクミルパーオキサイド、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシ−iso
−プロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサンなどが挙げられる。
樹脂としてはポリメチロール、フェノール樹脂などが挙
げられる。
キノン類としてはp−キノン、テトラクロロベンゾキノ
ンなどのp−キノン誘導体、p−キノンオキシム、p−
キノンオキシムジベンゾエートなどのp−キノンオキシ
ム誘導体などが挙げられる。
ポリハロゲン化合物としてはトリクロルメラミン、ヘキ
サクロロシクロペンタジエン、オクタクロロシクロペン
タジエン、トリクロロメタンスルホクロリド、ペンゾト
リクロリドなどが挙げられる。
ビス(ジオキソトリアゾリン)誘導体としては4−フェ
ニル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン、ビス−(p
−3,5−ジオキソ−1,2,4−トリアゾリン4−イル−フェ
ニル)メタンなどが挙げられる。
アルデヒドとしてはパラホルムアルデヒド、ポリオキシ
メチレンなどが挙げられる。
エポキシ化合物としてはクロロビスフェノリックエポキ
シ化合物などが挙げられる。
アミン−ボランコンプレックスとしてはトリエチルアミ
ン−クロルボラン、トリエチレンジアミン−ビスクロル
ボランなどのボロンハライド誘導体とアミンの組合せが
挙げられる。
双極性化合物としてはジニトロン、ジニトリルオキシ
ド、ジニトリルイミン、ジシドノン、チオニルパラフェ
ニレンジアミンなどが挙げられる。
これらの架橋剤には架橋時間の短縮、架橋温度の低下、
架橋製品の性能の向上を達成するため架橋助剤を添加す
ることができる。
例えば、架橋剤として硫黄を使用する場合には、メルカ
プトベンゾチアゾールなどのチアゾール類、テトラメチ
ルチウラムジスルフィドなどのチウラム類、ジフェニル
グアニジンなどのグアニジン類、ジメチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛などのジチオカルバミン酸塩などが架橋助剤
として有効に使用できる。
架橋剤として有機過酸化物を使用する場合には、トリア
リルイソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、
N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,N′−m−フェ
ニレンジマレイミドなどが架橋助剤として有効に使用で
きる。
架橋剤として樹脂を使用する場合には、塩化スズ(SnCl
2・2H2O)、塩化第二鉄(FeCl3・6H2O)塩化亜鉛などが
架橋助剤として用いられる。
架橋剤としてポリハロゲン化物を使用する場合には金属
酸化物やトリエタノールアミンなどのハロゲン受容体が
架橋助剤として用いられる。
架橋剤の使用量は通常、本発明のアクリルゴム100重量
部に対して0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部で
ある。
又架橋助剤の使用量はアクリルゴム100の重量部に対し
て0〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。
又、これらの架橋剤で架橋することのできるポリマーを
目的に応じて本発明のアクリルゴムにブレンドして使用
することも可能である。このようなポリマーとして例え
ば、エチレンプロピレンゴム、アクリロニトリルブタジ
エンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム、
天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、
フッ素ゴム、クロロプレンゴム、本発明のアクリルゴム
以外のアクリルゴム等が挙げられる。
本発明のアクリルゴムには充填剤、補強剤、老化防止
剤、安定剤、可塑剤、加工助剤などの配合剤を必要に応
じて配合することができる。
充填剤としてカーボンブラック、白色充てん剤が好適に
使用できる。カーボンブラックとしては物理的性質、科
学的性質が異なる種々のものが使用できる。白色充てん
剤としてはクレー、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、
炭酸マグネシウムなどいずれも使用できる。
耐熱性をさらに向上させるために老化防止剤を添加する
ことができる。老化防止剤としてはフェノール系、アミ
ン系など各種のものが使用可能である。フェノール系の
代表例として2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、アミン系の代表例として4,
4′−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン
が挙げられる。
又バンバリー及びロール等での加工性を向上させるため
に加工助剤を用いることができる。高級脂肪酸、高級脂
肪酸塩及び高級脂肪酸の各種エステルが加工助剤として
挙げられる。特にステアリン酸は物性を低下させずに加
工性を改良できるので好ましい。
このようにして得られたアクリルゴムを用いることによ
り、各種ゴム製品が得られる。
ホースの場合、本発明のアクリルゴムを単層で用いた
り、また内管層あるいは外管層として用いた複合ホース
として、あるいは必要に応じて編層で補強して用いるこ
とができる。
本発明のアクリルゴムおよびこれを用いたゴム製品は次
の特徴を備えている。
1.耐熱性に優れる。
2.耐候性が良好である。
3.耐油性が良好である。
4.圧縮永久歪特性が優れる。
5.架橋速度が速く2次加硫省略可能である。
(生産性が優れる)。
6.他の広汎な種類のゴムと共架橋が可能である。
従って、本発明のアクリルゴムおよびこれを架橋したゴ
ム製品はホース及びシール材(ガスケットを含む)の具
備すべき条件、 1.内圧負荷による引裂力や過度の締付にも耐えて破損し
ない。
2.ち密性がよく、高真空や高圧あるいは浸透性をもつ液
体を透過させない。
3.耐熱性、耐寒性がすぐれ、高温時に軟化や硬化劣化、
クリープを起さず、低温時に脆化や収納を起さない。
4.耐候性にすぐれ、長時間の使用にも老化や腐食による
劣化を起さない。
5.加工性がよく、複雑な形状にまた表面粗度が小さく平
滑な表面に仕上げられる。
を満足しており、特に圧縮永久歪特性及び、耐熱性に優
れていることから、緊縛力に優れた長寿命のホース、シ
ール材(ガスケットを含む)に好適に使用することがで
き、2次加硫が省略できることから、これらゴム部材を
高い生産性で好適に製造することができる。又、他の広
汎なゴムと共架橋可能なことから、他のゴムと積層体に
して使用することも可能である。
又本発明のアクリルゴムおよびこれを架橋したゴム製品
は耐油性、耐熱性が良好であるので各種のゴム又は樹脂
に混合することにより、これらのゴム又は樹脂の耐油
性、耐熱性を向上させることができる。その際アクリル
ゴムを粉末化して混合することも有効に実施できる。
ゴム製品としてオイルクーラーホース、エアーダクトホ
ース、パワーステアリングホース、コントロールホー
ス、インタークーラーホース、トルコンホース、オイル
リターンホース、耐熱ホースなどの各種ホース材、ベア
リングシール、バルブステムシール、各種オイルシー
ル、O−リング、パッキン、ガスケットなどのシール材
のほか、各種ダイヤフラム、ゴム板、ベルト、オイルレ
ベルゲージ、ホースマスキング、配管断熱材などの被覆
材、ロールなどが具体的に挙げられ、特にホース用、ガ
スケットなどのシール材として有用である。
[実施例] 以下に、実施例により本発明の内容をさらに具体的に説
明するが、本発明は、その要旨をこえない限り、これら
実施例に何ら制約されるものではない。
尚実施例に示した部及び%はすべて重量部、重量%を意
味する。
実施例1,2,6,7、比較例1,2,4 表−Iに示した単量体混合物100部、ラウリル硫酸ナト
リウム4部、過硫酸カリウム0.2部を窒素置換した鉄製
容器に仕込み50℃で15〜20時間重合させほぼ重合が終了
した後、反応物を取出して水蒸気を吹き込み未反応単量
体を除去した。このようにして得たアクリルゴムラテッ
クスを0.25%の塩化カルシウム水溶液に加えて凝固させ
(この際ゴム分の約5%の塩化カルシウムを使用す
る。)凝固物を充分水洗して約90℃で3〜4時間乾燥さ
せ、アクリルゴムA,B,F,G,H,I,Kを得た。
上述の如くして得られたアクリルゴム100部にステアリ
ン酸1.0部、パーカドックス14/40 1.5部(化薬ヌーリー
社製、1,3ビス(t−ブチルパーオキシ−iso−プロピ
ル)ベンゼン)、バルノックPM1.5部(大内新興化学工
業社製、N,N′−m−フェニレンジマレイミド)、カー
ボンブラック(タイヤブラックH)50部(三菱化成工業
社製)をロールで練り込みアクリルゴム組成物を得た。
次にこのゴム組成物を用いて加硫速度及び加硫物の性質
を測定した。結果をそれぞれ図−1、表−IIに示す。
実施例3〜5 表−Iに示した単量体混合物を用い、実施例1と同様の
方法で重合後、凝固、乾燥してアクリルゴムC,D,Eを得
た。
このアクリルゴムに実施例1で使用した配合剤のうちバ
ルトックPMを使用しなかった以外は実施例1と同様の配
合処方を用いて加硫し、加硫速度及び加硫物の性質が測
定した。結果を図−1及び表−IIに示す。
実施例8,9、比較例5 表−Iの組成の単量体を用い、実施例1と同様の方法で
重合後処理してアクリルゴムL,M,Pを得た。
実施例1で使用した配合剤の他にノンスコーチ−N 0.2
部(精工化学社製、N−ニトロソジフェニルアミン)を
用いた他は実施例1と同様に実施して加硫し、加硫速度
及び加硫物の性質を測定した。結果を表−IIに示す。
実施例10 実施例2と同じ組成の単量体を用い、過硫酸カリウムの
代りにパーメンタH(日本油脂社製、p−メンタンハイ
ドロパーオキサイド)0.25部、硫酸第一鉄0.01部、エチ
レンジアミン四酢酸ナトリウム0.025部及びソジウムホ
ルムアルデヒドスルホキシレート0.04部を用い、30℃で
0.5〜10時間重合させてアクリルゴムNを得た。他は実
施例1と同様に実施した。結果を表−IIに示す。
実施例11 パーメンタHの代りにKD33−1 0.25部(化薬ヌーリー社
製、メチルイソブチルケトンパーオキサイド)を使用し
た他は実施例10と同様に実施した(表−Iのアクリルゴ
ムO)結果を表−IIに示す。
比較例3 表−Iの組成物の単量体を用い、実施例1と同様の方法
で重合後処理してアクリルゴムJを得た。実施例1での
配合処方でパーカドックス14/40及びバルノックPMの代
りにバルノックAB(大内新興化学工業社製、安息香酸ア
ンモニウム)1.5部用いた以外は実施例1と同様に実施
して加硫速度、及び加硫物の性質を測定した。結果を図
−1、表−IIに示す。
加硫速度:JSRキュラストメーターIII型にて測定(測定
温度170℃) 加硫物の性質:アクリルゴム組成物より未加硫ゴムシー
トを作成し、加硫プレス装置を用いて170℃20分間加硫
した。又必要に応じてギヤオーブンを用いてさらに175
℃4時間加硫した。
加硫物の性質をJIS K−6301に準じて測定した。
表−II、図−1の結果から、本発明の製造法によるアク
リルゴムの配合物は従来のアクリルゴムに比べ速やかに
加硫し、しかも得られた加硫物は耐熱性及び圧縮永久歪
特性が良好であることがわかる。
実施例12〜16、比較例6〜7 実施例2で得られたアクリルゴムB、表−IIIに示した
単量体混合物を用い実施例1と同様にして得られたアク
リルゴムQ,R,S,T100部にステアリン酸1.0部カーボンブ
ラック50部(三菱化成工業社製ダイヤブラックH)及び
表−IVに示した架橋剤、架橋助剤をロールで混練しアク
リルゴム組成物を得た。
次にこの組成物を用いて外径9.5mm(肉厚1.0mm)のチュ
ーブを押圧し、加硫プレス装置を用いて170℃で20分間
加硫した。又必要に応じてギヤオーブンを用いてさらに
175℃で4時間加硫し、この加硫物から各試験片を打ち
抜き、各種物性試験を実施した。結果を表−Vに示す。
表−Vの結果から本発明のアクリルゴム組成物は、耐熱
性及び圧縮永久歪特性が良好でしかも速やかに架橋が行
なわれるアクリルゴム組成物であることがわかる。
実施例17〜20、比較例8〜11 アクリルゴムB又はT50部と表−VIに示したゴム及び配
合剤をロールで混練しアクリルゴム組成物を得た。この
組成物を用いて表−VI下段に示してある条件で加硫後、
加硫物の性質を測定した。結果を表−VIIに示す。
表−VIIの結果から、本発明のアクリルゴム組成物と本
発明のアクリルゴムの架橋剤で架橋することのできるポ
リマーのブレンド物は従来のアクリルゴムに比べ耐熱性
及び圧縮永久歪特性が優れていることがわかる。
[発明の効果] 以上から明らかなごとく、本発明によるアクリルゴムの
架橋物は耐熱性、圧縮永久歪特性が良好で、しかも本発
明のアクリルゴムは速やかに架橋する等の優れた効果を
有する。
これらの性質を生かしてオイルクーラーホース、エアー
ダクトホース、パワーステアリングホース、コントロー
ルホース、インタークーラーホース、トルコンホース、
オイルリターンホース、耐熱ホースなどの各種ホース
材、ベアリングシール、バルブステムシール、各種オイ
ルシール、O−リング、パッキン、ガスケットなどのシ
ール材の他各種ダイヤフラム、ゴム板、ベルト、オイル
レベルゲージ、ホースマスキング、配管断熱材などの被
覆材、ロールなどに用いられる。
又このアクリルゴムは耐油性、耐熱性が良好であるので
各種のゴム又は樹脂に混合することにより、これらのゴ
ム、樹脂の耐油性及び耐熱性を向上させることができ
る。その際アクリルゴムを粉末化して混合することも有
効に実施できる。
【図面の簡単な説明】
図−1は加硫曲線を示す(測定温度170℃)
フロントページの続き (72)発明者 伊勢 宏志 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 宮林 敏男 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (72)発明者 延与 弘次 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−127495(JP,A) 特開 昭54−127494(JP,A) 特開 昭54−127493(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)アクリル酸アルキルエステル及びア
    クリル酸アルコキシアルキルエステルから選ばれる少な
    くとも一種の化合物70〜99.99重量%、 (B)一般式 (ただし、Xは水素原子、COOR6(ここでR6は炭素数1
    〜10のアルキル基もしくは炭素数2〜14のアルコキシア
    ルキル基)または R1は水素原子またはメチル基、R2,R3及びR4は水素原子
    または二重結合に隣接する炭素に水素が存在しない炭素
    数1〜10の基、R5は二重結合に隣接する炭素に水素が存
    在しない炭素数1〜10の基、Yは または−O−、またはnは1または0を示す)で表わさ
    れる化合物のうちの少なくとも一種の化合物0.01〜10重
    量%、及び (C)他のビニル系、ビニリデン系及びビニレン系不飽
    和化合物から選ばれる少なくとも一種の化合物0〜20重
    量%からなる単量体をラジカル重合開始剤の存在下で共
    重合させることにより得られたことを特徴とするアクリ
    ルゴム
  2. 【請求項2】請求項(1)のアクリルゴムと架橋剤を必
    須成分とするアクリルゴム組成物。
  3. 【請求項3】請求項(2)のアクリルゴム組成物を架橋
    してなるゴム製品。
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