JPH07107036B2 - N−アシル−N−ジアルキルアミノアルキル−β−アラニン及びその塩、及びその製造方法並びにその製造中間体 - Google Patents

N−アシル−N−ジアルキルアミノアルキル−β−アラニン及びその塩、及びその製造方法並びにその製造中間体

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JPH07107036B2
JPH07107036B2 JP22286888A JP22286888A JPH07107036B2 JP H07107036 B2 JPH07107036 B2 JP H07107036B2 JP 22286888 A JP22286888 A JP 22286888A JP 22286888 A JP22286888 A JP 22286888A JP H07107036 B2 JPH07107036 B2 JP H07107036B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なアシル化アミノ酸に関し、更に詳しくは
低刺激性の界面活性剤として有用なN−アシル−N−ジ
アルキルアミノアルキル−β−アラニン及びその塩、及
びその製造方法並びにその製造中間体に関する。
〔従来の技術及び解決すべき課題〕
界面活性剤は分子内に疎水性基及び親水性基を有する化
合物であり、潤滑、洗浄、乳化、分散、起泡などの基本
性能を生かして、化粧品、洗剤原料、医薬品、塗料、繊
維処理剤、乳化剤等に広く使用されている。
しかし、界面活性剤はその使用用途によってさまざまな
性質が要求され、特にシャンプー、身体洗浄剤等に使用
する場合には起泡性、耐硬水性に優れ皮膚に対してマイ
ルド且つ生分解性が良く、無公害であることが要求さ
れ、この目的でモノアルキルホスフェート(MAP)、ア
シルグルタミン酸ナトリウム(AGS)、イミダゾリン系
活性剤等の低刺激性基剤が使用され、又、ブースター
(増泡剤)としてアシル化アミノ酸等が使用されている
が上記要求を満足するには必ずしも充分でない。
〔課題を解決するための手段〕
かかる実情において本発明者らは鋭意研究を行なった結
果、下記一般式(I)で表わされる化合物が特にMAP系
界面活性剤に対して優れたブースター効果を発揮すると
共に皮膚に対しマイルドで、耐硬水性に優れ生分解性が
良く、また容易に入手可能な原料から簡単な操作で高純
度且つ高収率で製造出来ることを見出し本発明を完成し
た。
すなわち本発明は一般式(I) (式中、R1は炭素数1〜21のアルキル基またはアルケニ
ル基を、R2及びR3は同一または異なって炭素数1〜6の
アルキル基を、nは1〜6の整数を示す) で表わされるN−アシル−N−ジアルキルアミノアルキ
ル−β−アラニン及びその塩、及びその製造方法並びに
その製造中間体を提供するものである。
本発明化合物の具体例としては、一般式(I)中、 がアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチ
リル基、バレリル基、インバレリル基、ヘキサノイル
基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミ
リストリル基、バルミトイル基、ステアロイル基、アラ
キジノイル基、ベヘノイル基、オレオイル基、リノレオ
イル基、イソステアロイル基、2−ヘキシル−デカノイ
ル基、ネオデカノイル基などである化合物が挙げられる
が、界面活性能等の点でR1が炭素数7〜21のものが好ま
しい。また、R2、R3としてはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ベ
ンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
また、化合物(I)としては例えばナトリウム塩、カリ
ウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウ
ム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩、アルカ
ノールアンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、アリ
ールアンモニウム塩、アリールアルキルアンモニウム
塩、ピリジニウム塩等;リジン塩、アルギニン塩等の塩
基性アミノ酸塩などが挙げられる。
本発明のN−アシル−N−ジアルキルアミノアルキル−
β−アラニン(I)及びその塩は、例えば次の反応式に
従って、ジアルキルアミノアルキルアミン(II)にアク
リロニトリルを反応せしめてシアノエチル化して3−
(ジアルキルアミノアルキルアミノ)プロピオニトリル
(III)となし、次にこれをアシル化して3−〔N−ア
シル−N−ジアルキルアミノアルキル)アミノ〕プロピ
オニトリル(IV)となし、更にこれをアルカリ条件下に
加水分解を行ない、必要により塩交換を行なうことによ
り製造される。
(式中、R1、R2、R3及びnは前記と同じ意味を有する) 本方法の第1段階であるジアルキルアミノアルキルアミ
ン(II)のシアノエチル化は、−20〜70℃、好ましくは
0〜50℃、更に好ましくは10〜30℃においてアクリロニ
トリルを反応せしめて3−(ジアルキルアミノアルキル
アミノ)プロピオニトリル(III)とすることにより行
なわれる。
第2段階であるニトリル体(III)のアシル化は、トル
エン、キシレン等の溶媒中−20〜70℃、好ましくは0〜
40℃、更に好ましくは5〜25℃においてアシルクロライ
ドを反応させることによりアシル体(IV)とすることに
より行なわれる。本反応にはトリエチルアミン、ピリジ
ン等の3級アミンやNaOH、KOH、NaHCO3等のアルカリを
用いてもよい。
本方法の第1及び第2段階により得られたアシル体(I
V)は新規な化合物であり、本発明化合物(I)を工業
的に有利に製造するための重要な中間体である。
また、第3段階であるアシル化(IV)の加水分解は、Na
OH等なアルカリ条件下60〜105℃、好ましくは80〜95℃
の反応温度にて行なわれる。加水分解をスムーズに進行
させるために、目的物であるN−アシル−N−ジアルキ
ルアミノアルキル−β−アラニン(I)をニトリル体
(IV)の0.05〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%添
加するか、エタノール等の溶媒を用いるのが好ましい。
アルカリはニトリル体(IV)に対し当量以上、好ましく
は1.2〜2倍当量用いる。反応終了後、塩酸により各目
的物の中和点にpHを調整し、電気透析法等で脱塩後脱水
するか又は脱水(脱溶媒)後、過で脱塩し、場合に応
じて溶媒より再結晶して目的物(I)を得る。又、必要
により塩交換を行なう。
〔発明の効果〕
斯くして得られる本発明のN−アシル−N−ジアルキル
アミノアルキル−β−アラニン(I)は、分子内にジア
ルキルアミノ基とカルボキシル基を持った新規な両性型
界面活性剤であり、皮膚に対してマイルドで起泡力、耐
硬水性に優れ、生分解性及び水への溶解性も極めて良好
であるという優れた特徴を有し、各分野に幅広く使用す
ることができる。
また、本発明の中間体(IV)を用いることにより、工業
的に有利に化合物(I)を製造することができる。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
実施例1 3−〔N−ラウロイル−N−(3′−ジメチルアミノプ
ロピル)アミノ)プロピオニトリル(IV a)の合成: (1) 3−(3′−ジメチルアミノプロピルアミノ)
プロピオニトリル(III a)の合成: 300ml4つ口フラスコに、3−(ジメチルアミノ)プロピ
ルアミン112.4g(1.10mol)を仕込み、アクリロニトリ
ル53.1g(1.00mol)を25℃、1時間で滴下し、3時間撹
拌後、減圧蒸留して主留分として3−(3′−ジメチル
アミノプロピルアミノ)プロピオニトリル(III a)13
7.9gを得た(収率88.8%)。
b.p.110〜112℃/0.3mmHg ガスクロマトグラフィー:純度97.6% (2) 3−〔N−ラウロイル−N−(3′−ジメチル
アミノプロピル)アミノ〕プロピオニトリル(IV a)の
合成: 24つ口フラスコに3−(3′−ジメチルアミノプロ
ピルアミノ)プロピオニトリル135.0g(0.85mol)を仕
込み、トルエン498g、トリエチルアミン128.7g(1.27mo
l)を加え、20℃で撹拌しながらラウリン酸クロライド1
77.2g(0.81mol)を2時間で滴下した。1時間撹拌を続
けたのち、過で副生するトリエチルアミンHCl塩を除
いた。10%食塩水で洗浄したのちトルエンを除き3−
〔N−ラウロイル−N−(3′−ジメチルアミノプロピ
ル)アミノ〕プロピオニトリル(IV a)299.0gを得た。
(収率96.1%)。
ガスクロマトグラフィー:純度95.5% 元素分析(%): 分析値 計算値 C 70.97 71.17 H 11.54 11.65 N 12.28 12.45 O 4.78 4.74 IR(neat):cm-1 2930,2850,2820,2770,2550,1645,146
5,1425,1380,1320,1300,1260,1220,1180,1150,1110,110
0,1065,1040,965,875,825,730 NMR(CDCl3):δppm 0.60〜2.00(23H,m),2.00〜2.94
(4H,m),2.23(6H,s),2.67(2H,t,J=6.5Hz),3.47
(2H,t,J=8.0Hz),3.58(2H,t,J=6.5Hz) 実施例2 N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)
−β−アラニン(I a)の合成: (1) 3−(3′−ジメチルアミノプロピルアミノプ
ロピオニトリル(III a)の合成: 500ml4つ口フラスコに、3−(ジメチルアミノ)プロピ
ルアミン204.2g(2.00mol)を仕込み、アクリロニトリ
ル106.2g(2.00mol)を25℃、1時間で滴下し、3時間
熟成後減圧蒸留して3−(3′−ジメチルアミノプロピ
ルアミノ)プロピオニトリル(III a)264.2gを得た
(収率85.1%)。
b.p.110〜112℃/0.3mmHg ガスクロマトグラフィー:純度98.1% (2) 3−〔N−ラウロイル−N−(3′−ジメチル
アミノプロピル)アミノ〕プロピオニトリル(IV a)の
合成: 24つ口フラスコに、132.1g(0.83mol)の化合物(I
II a)を入れ、トルエン420.0g、水550.0gを加え、30%
NaOH水溶液でpHを11.5〜12.5に保ちながら20℃でラウリ
ン酸クロライド181.8g(0.83mol)を2時間で滴下し
た。1時間熟成後、エーテルで抽出し、水洗し、芒硝で
乾燥し、エーテルを除去して3−〔N−ラウロイル−N
−(3′−ジメチルアミノプロピル)アミノ〕プロピオ
ニトリル(IV a)213.1gを得た(収率74.9%)。
ガスクロマトグラフィー:純度98.5% (3) N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−β−アラニン(I a)の合成: 14つ口フラスコに、化合物(IV a)171.5g(0.50mo
l)を入れ、10%NaOH水溶液300.0g(0.75mol)およびエ
タノール171.5gを加え、還流温度で5時間加水分解を行
なった。このとき発生するNH3をH2SO4水溶液でトラップ
して8.5g(0.50mol)を得た。36%塩酸でpHを6.2に調整
した後、エタノール及び水を除去した。再びエタノール
を加えて析出したNaClを去し、エタノールをトッピン
グしてN−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−β−アラニン(I a)178.0gを得た(収率99.8
%)。
m.p.71〜72℃(ヘキサンにより再結晶) 元素分析(%): 分析値 計算値 C 67.1 67.4 H 11.2 11.3 N 13.4 13.5 O 7.7 7.9 IR(KBr):cm-1 3440,2920,2850,1630,1485,1470,1425,
1380,1260,1190,1040 実施例3 N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)
−β−アラニン(I a)の合成: (1) 3−〔N−ラウロイル−N−(3′−ジメチル
アミノプロピル)アミノ〕プロピオニトリル(IV a)の
合成: 24つ口フラスコに、実施例2(1)と同様にして得
た化合物(III a)135.0(0.85mol)を入れ、トルエン4
98g及びトリエチルアミン128.7g(1.27mol)を加え、20
℃でラウリン酸クロライド177.2g(0.81mol)を2時間
で滴下した。1時間熟成後、水74.2gを加え、50℃に昇
温し、副生するトリエチルアミン塩酸塩を分離除去し
た。10%NaCl水溶液で水洗後、脱水し、トルエンを留去
し、化合物(IV a)274.7gを得た(収率97.7%)。
ガスクロマトグラフィー:純度97.2% (2) N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)−β−アラニン(I a)の合成: 14つ口フラスコに、化合物(IV a)200.0g(0.58mo
l)、10%NaOH水溶液345.1g(0.86mol)及び実施例2で
合成した化合物(I a)10.0g(化合物(IV a)に対して
5重量%)を入れ、90〜95℃で5時間加水分解をした。
このとき発生するNH3をH2SO4水溶液でトラップし、9.9g
(0.50mol)を得た。加水分解物に水を加え、36%塩酸8
7.2g(0.86mol)で中和し、エタノールを加え水を共沸
脱水した。析出したNaClを過により除き、脱エタノー
ルして化合物(I a)215gを得た(収率99.8%)。
m.p.71〜72℃(ヘキサンにより再結晶) 元素分析(%): 分析値 計算値 C 67.1 67.4 H 11.2 11.3 N 7.7 7.9 O 13.4 13.5 IR(KBr):cm-1 3440,2920,2850,1630,1485,1470,1425,
1380,1260,1190,1040 NMR(CDCl3):δppm 0.65〜2.10(23H,m),2.10〜3.10
(6H,m),2.64(6H,s),3.10〜3.80(4H,m),11.34(1
H,s) 実施例4 N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)
−β−アラニン・トリエタノールアミン塩(I b)の合
成: 24つ口フラスコに、実施例3(1)と同様にして得
た化合物(IV a)290.0g(0.82mol)、10%NaOH水溶液4
91.9g(1.23mol)及び実施例2で合成した化合物(I
a)1.2g(化合物(IV a)に対して0.4重量%)を入れ、
90〜95℃で6時間加水分解した。この間H2SO4水溶液で
発生するNH3をトラップし、14.0g(0.82mol)を得た。
加水分解物に水455.0gを加え、36%塩酸124.7g(1.23mo
l)で中和し、トリエタノールアミン122.3g(0.82mol)
を加え、電気透析法により脱塩してN−ラウロイル−N
−(3−ジメチルアミノプロピル)−β−アラニン・ト
リエタノールアミン塩(I b)水溶液(30.5%)1340.0g
(0.81mol)を得た(収率96.8%)。
分析値 Na:160ppm Cl-:350ppm 全アミン価(KOHmg/g):67.7 水分:67.7% 実施例5 N−ラウロイル−N−(3−ジエチルアミノプロピル)
−β−アラニン(I c)の合成: (1) 3−(3′−ジエチルアミノプロピルアミノプ
ロピオニトリル(III b)の合成: 300ml4つ口フラスコに3−ジエチルアミノプロピルアミ
ン143.2g(1.10mol)を仕込み、アクリロニトリル53.1g
(1.00mol)を25℃、1時間で滴下した。4時間熟成
後、蒸留し主留分として140.0gの3−(3′−ジエチル
アミノピロピルアミノ)プロピオニトリル(III b)を
得た(収率76.3%)。
b.p.95〜100℃/0.3mmHg ガスクロマトグラフィー分析:純度99.6% (2) 3−〔N−ラウロイル−N−(3′−ジエチル
アミノプロピル)アミノ〕プロピオニトリル(IV b)の
合成: 24つ口フラスコに、132.3g(0.72mol)の化合物(I
II b)を入れ、トルエン906.0g及びトリエチルアミン10
6.3g(1.05mol)を加え、20℃でラウリン酸クロライド1
53.0g(0.70mol)を2時間で滴下した。1時間熟成後、
副生するトリエチルアミンHCl塩を過により除いた。
トルエン溶液を10%NaCl水溶液で洗浄後、トルエンを留
去して化合物(IV b)255.7gを得た(収率99.3%)。
ガスクロマトグラフィー分析:純度99.3% 元素分析(%): 分析値 計算値 C 72.04 72.28 H 11.98 11.85 N 11.31 11.49 O 4.60 4.38 IR(neat):cm-1 2950,2920,2850,2800,2250,1645,146
0,1420,1375,1290,1250,1205,1180,1160,1120,1070,100
0,940,780,760,720 NMR(CDCl3):δppm 0.60〜2.00(23H,m),1.00(6H,
t,J=7.5Hz),2.00〜2.90(4H,m),2.51(4H,q,J=7.5H
z),2.67(2H,t,J=6.5Hz),3.43(2H,t,J=8.0Hz),3.
50(2H,t,J=6.5Hz) (3) N−ラウロイル−N−(3−ジエチルアミノプ
ロピル)−β−アラニン(I c)の合成: 14つ口フラスコに、化合物(IV b)190.0g(0.52mo
l)、10%NaOH水溶液305.3g(0.76mol)、エタノール19
0.0gを仕込み、還流温度で6時間加水分解を行なった。
この間発生するNH3をH2SO4水溶液でトラップし、8.7g
(0.51mol)を得た。水を加えて36%塩酸77.1g(0.76mo
l)でpHを調整し、エタノール及び水を除去後、再びエ
タノールを加えて析出したNaClを過で除去し、エタノ
ールをトッピングしてN−ラウロイル−N−(3−ジエ
チルアミノプロピル)−β−アラニン(I c)195.7g
(0.51mol)を得た(収率98.6%)。
元素分析(%): 分析値 計算値 C 68.6 68.8 H 11.5 11.5 N 7.3 7.3 O 12.4 12.5 IR(neat):cm-1 3450,2920,2850,1640,1460,1420,138
0,1200,1060 全アミン価(KOHmg/g):145.1(計算値145.8) 酸価(KOHmg/g):144.3(計算値145.8) NMR(CDCl3):δppm 0.70〜2.10(23H,m),1.10(6H,
t,J=7.5Hz),2.10〜2.90(6H,m),3.02(4H,q,J=7.5H
z),3.20〜3.90(4H,m),11.87(1H,s) 実施例6 N−パルミトイル−N−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−β−アラニン(I d)の合成: (1) 3−〔N−バルミトイル−N−(3′−ジメチ
ルアミノプロピル)アミノ〕プロピオニトリル(IV c)
の合成: 14つ口フラスコに、実施例2で合成した3−(3′
−ジメチルアミノプロピルアミノ)プロピオニトリル
(III a)79.2g(0.50mol)を入れ、トルエン330.6g及
びトリエチルアミン75.9g(0.75mol)を加え、20℃でパ
ルミチン酸クロライド137.5g(0.50mol)を2時間で滴
下した。1時間熟成後、副生するトリエチルアミン・HC
l塩を過により除去した、トルエン溶液は10%NaCl水
溶液で洗浄後、トルエンをトッピングして3−〔N−バ
ルミトイル−N−(3′−ジメチルアミノプロピル)ア
ミノ〕プロピオニトリル(IV c)193.0gを得た(収率9
6.0%)。
ガスクロマトグラフィー分析:純度97.9% 元素分析(%): 分析値 計算値 C 73.01 73.23 H 12.20 12.04 N 10.54 10.67 O 4.18 4.06 IR(neat):cm-1 2920,2850,2810,2760,2250,1645,146
0,1420,1375,1320,1300,1260,1215,1180,1145,1115,110
0,1065,1040,970,880,825,720 NMR(CDCl3):δppm 0.60〜2.00(31H,m),2.00〜2.90
(4H,m),2.26(6H,s),2.69(2H,t,6.5Hz),3.46(2H,
t,8.0Hz),3.60(2H,t,6.5Hz) (2) N−パルミトイル−N−(3−ジメチルアミノ
プロピル)−β−アラニン(I d)の合成: 14つ口フラスコに、化合物(IV c)181.0g(0.45mo
l)を入れ、10%NaOH水溶液270.0g(0.68mol)及びエタ
ノール181.0gを加え、還流温度で5時間加水分解した。
この間発生するNH3をH2SO4水でトラップし7.7g(0.45mo
l)を得た。水を加え36%塩酸68.9g(0.68mol)でpHを
調整し、エタノール及び水を除去した。再びエタノール
を加えて析出したNaClを過で除いた後、エタノールを
トッピングしてN−バルミトイル−N−(3−ジメチル
アミノプロピル)−β−アラニン(I d)185.7gを得た
(収率100%)。
m.p.83〜84℃ 元素分析(%): 分析値 計算値 C 69.7 69.9 H 11.7 11.7 N 6.8 6.8 O 11.7 11.7 IR(KBr):cm-1 3450,2920,2850,1635,1470,1430,1380,
1260,1190,1040 NMR(CDCl3):δppm 0.70〜2.10(31H,m),2.10〜3.10
(6H,m),2.60(6H,s),2.10〜3.80(4H,m),12.47(1
H,s) 実施例7 N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)
−β−アラニン・ナトリウム塩(I e)の合成: 200ml4つ口フラスコに、実施例2で合成したN−ラウロ
イル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)−β−アラ
ニン(I a)50.0g(0.14mol)を仕込み、30%NaOH水溶
液18.7g(0.14mol)で中和後、発泡に注意しながら真空
中で脱水し、N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−β−アラニン・ナトリウム塩(I e)53.
0g(0.14mol)を得た。
m.p.123〜125℃ IR(KBr):cm-1 3440,2920,2850,2770,1620,1580,1465,
1450,1410,1315,1260,1220,1175,1150,1095,1060,1040,
965,935,720,620 実施例8 N−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)
−β−アラニン(I a)の合成: 実施例3と同様の方法で3−〔N−ラウロイル−N−
(3′−ジメチルアミノプロピル)アミノ〕プロピオニ
トリル(IV a)556.0g(1.60mol)から加水分解反応に
より合成したN−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−β−アラニン・ナトリウム塩(I d)の
水溶液を36%塩酸243.3g(2.40mol)でpH7に調整し、電
気透析法により脱塩して、N−ラウロイル−N−(3−
ジメチルアミノプロピル)−βアラニン(I a)の水溶
液(36%)1569.9g(1.58mol)を得た。NaCl500ppm、エ
タノールを加え共沸脱水後、完全に溶媒を除去して、N
−ラウロイル−N−(3−ジメチルアミノプロピル)−
β−アラニン(I a)564.0g(1.58mol)を得た(収率9
9.8%)。
m.p.71〜72℃(ヘキサンより再結晶) 分析値 試験例1 本発明化合物および比較化合物について、起泡力を反転
撹拌法によって、モノラウリルホスフェート(C12MA
P)トリエタノールアミン塩0.15%、試験化合物0.05
%、ラノリン0.5%、pH7.4゜DH、40℃の条件で測定し
た。起泡力は、モノラウリルホスフェート(C12MAP)ト
リエタノールアミン塩を試験化合物として用いた場合の
泡量を1.00としたときの相対値で表わした。この結果を
表1に示す。
*反転撹拌法:平型プロペラを回転数1000r.p.m.で6秒
毎反転して5分間シリンダー内で試料溶液を撹拌し、撹
拌終了30秒後の泡量を測定する。
表1から明らかなように本発明化合物はすぐれた起泡力
を有している。
試験例2 本発明化合物および比較化合物について、その皮膚刺激
性をモルモット(1区5匹)を用いた、24時間閉鎖貼付
法により、貼付除去24時間後の平均反応強度として求め
た。試験化合物を蒸留水で希釈して5%濃度および1%
濃度で評価した結果を表2に示す。
表2から明らかなように、本発明化合物は5%の濃度で
も皮膚刺激性が全く認められず、非常に低刺激性の界面
活性剤である。
試験例3 本発明化合物および比較化合物について、その耐硬水性
を、試験化合物1.0%を含有するpH7の水溶液に徐々にCa
Cl2を添加し、溶液が白濁した時のCaCl2濃度(ppm)と
して求めた。この結果を表3に示す。
表3から明らかなように本発明化合物は非常に優れた耐
硬水性を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1は炭素数1〜21のアルキル基またはアルケニ
    ル基を、R2及びR3は同一または異って炭素数1〜6のア
    ルキル基を、nは1〜6の整数を示す) で表わされるN−アシル−N−ジアルキルアミノアルキ
    ル−β−アラニン及びその塩。
  2. 【請求項2】一般式(II) (式中、R2及びR3は同一または異なって炭素数1〜6の
    アルキル基を、nは1〜6の整数を示す) で表わされるジアルキルアミノアルキルアミンにアクリ
    ロニトリルを反応せしめて一般式(III) (式中、R2及びR3は前記と同じものを示す) で表わされる3−(ジアルキルアミノアルキルアミノ)
    プロピオニトリルとなし、次いでこれをアシル化して一
    般式(IV) (式中、R1は炭素数1〜21のアルキル基またはアルケニ
    ル基を、R2、R3及びnは前記と同じものを示す) で表わされる3−〔N−アシル−N−(ジアルキルアミ
    ノアルキル)アミノ〕プロピオニトリルとなし、更にこ
    れをアルカリ条件下に加水分解することを特徴とする請
    求項1記載のN−アシル−N−ジアルキルアミノアルキ
    ル−β−アラニン又はその塩の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(IV) (式中、R1は炭素数1〜21のアルキル基またはアルケニ
    ル基を、R2及びR3は同一または異なって炭素数1〜6の
    アルキル基を、nは1〜6の整数を示す) で表わされる3−〔N−アシル−N−(ジアルキルアミ
    ノアルキル)アミノ〕プロピオニトリル。
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