JPH07103841A - 差圧伝送器 - Google Patents

差圧伝送器

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JPH07103841A
JPH07103841A JP25137893A JP25137893A JPH07103841A JP H07103841 A JPH07103841 A JP H07103841A JP 25137893 A JP25137893 A JP 25137893A JP 25137893 A JP25137893 A JP 25137893A JP H07103841 A JPH07103841 A JP H07103841A
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JP
Japan
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differential pressure
diaphragm
pressure
pressure transmitter
pressure receiving
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Application number
JP25137893A
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English (en)
Inventor
Yoji Tajiri
洋治 田尻
Yoshiki Yamamoto
芳己 山本
Akira Nagasu
章 長須
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、差圧伝送器に関し、特に製作性を向
上させた差圧伝送器に関する。 【構成】測定流体受圧は単一部品からなる圧力受圧部材
のシールダイアフラム取付け穴部と栓で形成され、シー
ルダイアフラムは圧力受圧部の両端に平行に取り付ける
センターダイアフラムとシール金具部組はシールダイア
フラムと直角方向に設け、第一の受圧室と隔離室、半導
体センサは導通路により連通している。同様に第二の受
圧室と第二の隔離室、半導体センサも導通路により連通
している。そしてこれらの構成をすべてメタルフロー接
合を使用することで構成している。 【効果】メタルフロー接合を使用することで作業性が良
く製作性の高い差圧伝送器を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は差圧伝送器に係り、特に
製作性を向上させた差圧伝送器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の差圧伝送器の受圧部構造は、特開
昭60−185131号公報(図2参照)に記載されたように、
圧力受圧部材は本体H,本体Lの2つの部品で構成さ
れ、本体Hの片面にはシールダイアフラムが、もう一方
の面にはセンサ部とセンターダイアフラムが固定されて
いる。
【0003】本体Lの片面にもシールダイアフラムが固
定され、もう一方の面は本体Hのセンターダイアフラム
を押し付けるように、本体Hと本体Lを重ね外周を溶接
する。また本体H,Lで構成された本体の両側に、第
一,第二の流体を受圧するシールダイアフラムによって
形成された第一,第二の受圧室を構成し、そして本体
H,センサ部組,センターダイアフラム,本体Lによっ
て第一,第二の隔離室を設け、さらに第一の受圧室と第
一の隔離室をつなぐ導圧路,第一の隔離室と半導体差圧
センサをつなぐ導圧路,第二の受圧室と第二の隔離室を
つなぐ導圧路,第二の隔離室と半導体差圧センサをつな
ぐ導圧路を構成している。
【0004】これら第一の受圧室,第一の隔離室,半導
体差圧センサ、これらをつなぐ導圧路内には封入液が充
填されている。同様に第二の受圧室,第二の隔離室,半
導体圧差圧センサ、これらをつなぐ導圧路内にも封入液
が充填され、圧力が半導体差圧センサに伝達される構造
になっていた。
【0005】そして従来の差圧伝送器は、シールダイア
フラムに対向した場所にフランジを取り付け、本体H,
Lとフランジをボルト,ナットにより締付固定すること
により、プロセス流体からの圧力をそれぞれの受圧室に
伝達するようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の差圧伝送器の受
圧部においては、接合は溶接が主流であり、特に、シー
ル金具,センサダイアフラム,シールダイアフラムなど
は溶接による接合が全てであった。このような溶接によ
る作業は、TIG,レーザ,電子ビーム溶接など数種類
の溶接機を必要とし製作が困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の差圧伝送器においては、部材と部材を合わ
せ、気密を作る手段として、メタルフローを用いる。ま
た、メタルフローで固定する箇所に三角溝を設け、そこ
に硬度の低いメタルを流し込むことにより、より気密の
程度を高めることができる。そしてこの三角溝へ流れ込
んだメタルのせん断力で強度を持たせ、角部でシール性
を持たせることが可能である。さらに硬度の低い銅や黄
銅を使用すれば溝の数を減らしたり、無くしたりしても
メタルフローを達成することができる。これにより、プ
レス機を使用して、圧力を変えるだけで簡単に接合する
ことができる為、多くの製作工程をかけずに、伝送器の
気密を作る工程を短縮することができる。
【0008】
【作用】以下、本発明の差圧伝送器の作用を従来の差圧
伝送器と比較して述べる。
【0009】従来の差圧伝送器においては、TIG,レ
ーザー,電子ビームなどの高い熱を発生する手段により
部材と部材を溶接していたため、製作過程において、部
材が変形を起こしてしまい、内部のシリコンオイルの圧
力伝達状態が変わってしまうことがあり、このため段取
り検査などの生産以外の時間が多くかかっていた。これ
に対し本発明の差圧伝送器ではメタルフローするときの
押し方や圧力状態を変えるだけで全ての作業を行うこと
ができ、製作行程を容易にすることができる。また、こ
のメタルフローの方法によれば、直接三角溝で栓やシー
ル金具などを固定することができるため部品点数を低減
できる作用もある。
【0010】
【実施例】以下、本発明の差圧伝送器を図を用いて説明
する。
【0011】図1は本発明の差圧伝送器の一実施例を示
したものであり、この差圧伝送器は主に、圧力受圧部材
20,シール金具部組2,シールダイアフラム6,7,
過負荷保護ダイアフラム4,第一,第二の圧力室20
1,202,第一,第二の隔離室203,204で構成
されている。
【0012】図3に図1で示した圧力受圧部材20の詳
細図を示す。圧力受圧部材20は単一の部材からなり、
圧力受圧部材20の両端には対称にシールダイアフラム
6,7を取り付けるための穴部21,22があり、そこ
に取り付け用の三角溝90,91を設け、底面にはシー
ルダイアフラム6,7と同一形状に加工を施し、穴部2
1,22の入口には栓35,36を固定するためのシー
ルダイアフラム6,7より大きな径で、三角溝78,7
9を設けてある。
【0013】また、圧力受圧部材20の中心軸上には、
過負荷保護ダイアフラム4,シール金具部組2を収納す
るための段付穴部23に、シールダイアフラム6,7と
直角方向にシール金具部組2を固定する三角溝80,8
1,過負荷保護ダイアフラム4を固定する三角溝82を
設けてある。段付穴23の小径側には、増幅器を取り付
けるための三角溝83が、また大径側には過負荷保護ダ
イアフラム4を固定するための固定金具10を取り付け
るための三角溝84が設けてある。
【0014】そして、シールダイアフラム6,7,過負
荷保護ダイアフラム4,センサ部組2の間を導通路2
4,25,26,27で接続している。
【0015】本発明の一実施例の差圧伝送器における第
一の受圧室201,第二の受圧室202,第一の隔離室
203,第二の隔離室204の構造を図1を用いて説明
する。
【0016】本実施例の差圧伝送器においては、圧力受
圧部材20の穴部21,22からシールダイアフラム
6,7を組み込み、シールダイアフラム6,7の面が平
行となるように圧力受圧部材20より硬度の低いメタル
11,12を当て板にしてメタルフロー接合することに
より、第一,第二の受圧室201,202を形成する。
次に栓35,36を段付穴37,38に組み込み、栓3
5,36を三角溝78,79にメタルフロー接合を行
い、測定流体受圧室17,18を形成する。
【0017】圧力受圧部材20の中心段付穴部23に
は、径の大きな方向よりシール金具部組2を挿入し、シ
ール金具部組2の導通路60と圧力受圧部材20の導通
路27が導通するように組み込み、シール金具部組2の
両端をメタルフローする。
【0018】その後、センタ金具5をセンタ金具5の導
通路61と圧力受圧部材20の導通部24が導通するよ
うな位置に、また過負荷保護ダイアフラム4の波形状と
同一に加工した面を過負荷保護ダイアフラム4側に向け
て取り付け、さらに過負荷保護ダイアフラム4を圧力受
圧部材20より硬度の低いメタル66を当て板にしてメ
タルフロー接合し、第一の隔離室203を形成する。
【0019】センタ金具5の中心には過負荷保護ダイア
フラム4から半導体センサ44へ圧力を伝達するための
導通路63が設けてある。固定金具取り付け穴10に固
定金具8を固定金具8の導通路62と圧力受圧部材20
の導通路26が導通するように、また過負荷保護ダイア
フラム4の波形状と同一に加工した面を過負荷保護ダイ
アフラム4側に向けて取り付け、固定金具8を圧力受圧
部材20の三角溝84にメタルフロー接合を行い、第二
の隔離室204を形成する。
【0020】そして、シールダイアフラム6,過負荷保
護ダイアフラム4,シール金具部組2,導通路24,6
1,63,液封口のシールピン51で囲まれた空間に
は、封入液15が充填してあり、同様にシールダイアフ
ラム7,過負荷保護ダイアフラム4,シール金具部組
2,導通路25,26,27,60,62,液封口のシ
ールピン52で囲まれた空間にも封入液16が充填して
ある。
【0021】シールピン51,52のシール方法も強度
を持たせる為、三角溝85,86を設けてメタルフロー
により形成している。
【0022】増幅器取付穴9には、増幅器ケース47を
挿入し、三角溝で、メタルフロー接合によって、増幅器
ケース47を圧力受圧部材20に固定する。
【0023】このような構成からなる差圧伝送器の差圧
検出動作を図1を用いて説明する。シールダイアフラム
6にプロセス流体からの第一の圧力が印加すると、シー
ルダイアフラム6を介してシールダイアフラム6の裏側
の第一の受圧室201の封入液15に測定流体の第一圧
力が伝達される。さらにこの第一の圧力は導通路24,
61を通って過負荷保護ダイアフラム4とセンタ金具5
の間に形成された第一の隔離室203に伝達され、さら
にセンタ金具4の導通路63を通って半導体センサ44
に伝達される。またプロセス流体からの第二の圧力がシ
ールダイアフラム7に印加した場合も同様にシールダイ
アフラム7を介して第二の受圧室202の封入液16に
測定流体の第二の圧力が伝達され、この第二の圧力は導
通路25,26,27によって過負荷保護ダイアフラム
4と固定金具8の間で形成された第二の隔離室204
と、導通路60によってセンサの裏面へ伝達される。こ
のように半導体センサ44はセンタダイアフラムの表,
裏に伝達した測定流体の第一,第二の圧力を検出し、半
導体センサ44の出力はハーメチックシールピン45よ
り大気開放側に取り出され、FPC46を介して増幅器
に伝送される。また過負荷保護ダイアフラム4は半導体
センサ44の保護用のダイアフラムで、シールダイアフ
ラム6,または7に過大圧力が印加したときセンサを保
護する役目をはたす。シールダイアフラム6または7は
過大圧力を印加したとき、シールダイアフラム6,7の
形状と同一の波形に加工した圧力受圧部材20に差座し
封入液15,16の内圧上昇を防止する。過負荷保護ダ
イアフラム4は、シールダイアフラム6,7が着座する
までの移動液量を第一,第二の隔離室203,204で
吸収し、内圧上昇を半導体センサ44の耐圧以下に押さ
えることによって半導体センサ44を保護する。
【0024】図6は本発明で使用される複合機能形セン
サの一実施例を示す断面図であり、図8は図6のセンサ
のみの平面図であり、図7はその回路図である。
【0025】図6において44は単結晶シリコンからな
る複合機能形センサチップである。複合機能形センサチ
ップ44は中空の第1の固定台302,中空の第2の固
定台303を介してハウジング2に取付けられる。第1
の固定台302は複合機能形センサチップ44のハウジ
ング2からの電気絶縁およびハウジング2からの線膨張
係数の相違による熱歪の低減を考慮し、シリコンと線膨
張係数の近似した硼珪酸塩ガラス又はその接合面のみに
酸化膜を付けたシリコンが好ましい。また、第2の固定
台303は固定台302と同様に、線膨張係数およびハ
ウジング2への溶接接合等の取付けを考慮し、シリコン
と線膨張係数の近似したFe−Ni合金、あるいはFe
−Ni−Co合金が好ましい。第1の固定台302を硼
珪酸液ガラス、又は接合面に酸化膜を付したシリコン、
第2の固定台303をFe−Ni合金又はFe−Ni−
Co合金とすると、複合機能形センサチップ44と第1
の固定台302、および第2の固定台303は陽極接合
法により容易に接合できる。さらに、第2の固定台3と
ハウジング4は通常の溶接接合(例えばTIG溶接2は
プラズマ溶接)により容易に接合される。
【0026】複合機能形センサチップ1からの差圧又は
圧力差信号,静圧信号,温度信号の各信号はリード線3
17、および配線板305を介して、ハウジング2に設
けられたハーメチックシール部341の端子45により
それぞれ取出される。
【0027】複合機能形センサチップ44は(100)
面のn形単結晶シリコンであり、その一方の面のほぼ中
央にほぼ円形又は環状の薄肉部311を有する。一方、
チップ44の他方の面は、中央に孔を有する第1の固定
台302により凹部313を形成する。この凹部313
に検出すべき圧力の一方を中央に孔を有する第2の固定
台303より圧力を導入する。これにより、前記薄肉部
311は差圧又は圧力差に感応する起歪体となり、差圧
感圧ダイアフラムとして動作する。
【0028】差圧感圧ダイアフラム311の上面には、
(100)面におけるピエゾ抵抗係数が最大となる〈1
10〉軸方向に、p形ゲージ抵抗611〜614,65
1〜654の差圧又は圧力差抵抗がそれぞれ平行に、又
は直角方向に拡散法あるいはイオン注入法により4個形
成される。前記各抵抗611〜614,651〜654の
位置は差圧又は圧力差印加時に差圧感圧ダイアフラム3
11上に発生する半径方向と周方向の応力が最大になる
固定部近傍に形成される。またそれらの抵抗の方向とし
て、611と613を半径方向とし、612と614を
接線方向としている。これらの抵抗群は図15に示すよ
うなブリッジに結線される。差圧感圧ダイアフラム31
1の形状と肉厚は感応する差圧又は圧力差により所望の
形状と肉厚に設定されている。
【0029】差圧感圧ダイアフラム311上の抵抗群6
11〜614はダイアフラムの上面と凹部13の圧力差
により発生する応力を受けることにより、ピエゾ抵抗効
果にてその抵抗値が変化するため、図15の回路におけ
る504〜507の端子より差動にて取出せる。しかし
ながら、この出力は差圧感圧ダイアフラム311の両面
にかかる圧力が等しいときでさえ、あるいは温度が変化
したときでも感応してしまう。これらの主要因としては
第1には、611〜614の抵抗値は温度の関数で変化
してしまうということである。第2には複合機能形セン
サチップ44は図14に示すように材質の相違する接合
を有した連続の構造体としてその機能を発揮するため、
圧力印加時には何らかの応力が必然的に発生してしまう
ということである。
【0030】このため、本発明の一実施例では、圧力と
温度に感応する補助センサを複合機能形センサチップ4
4上に設け、それらの信号にて差圧又は圧力差信号を高
精度に補正するようにしてある。
【0031】図14,図16において、複合機能形セン
サチップ44の前記差圧感圧ダイアフラム311以外の
厚肉部312に少なくとも1個の感温抵抗655が形成
される。この感温抵抗は(100)面におけるピエゾ抵
抗係数の最小感度を示す〈100〉軸方向に配置された
p形の感温抵抗であり、圧力には感応しない。この抵抗
は差圧抵抗群611〜614と同様に拡散又はイオン注
入法により所定の出力が得られる抵抗値で形成される。
【0032】一方、もう1つの補助センサである静圧セ
ンサは、前記感温抵抗655と同様に、センサチップ4
4の厚肉部312に前記差圧抵抗群と同じ結晶軸方向
に、それぞれ平行に又は直角方向に4個の静圧抵抗群6
51〜654が形成される。静圧抵抗群651〜654
のうち、651と654は前記チップ44の厚肉部312
の一部に薄肉部315を有する面上に形成される。この
薄肉部315のもう一方の面は前記第1の固定台302
の一方の面と凹部321を形成する。この凹部321は
接合時に完全に封入されるので、静圧と完全に分離さ
れ、所定の圧力を有した基準圧室として動作する。一般
には、この基準圧室の圧力としては真空〜大気圧間の所
定の圧力に保持されている。これにより、厚肉部312
上の薄肉部315は静圧に感応する起歪体となり、基準
圧室の圧力と静圧との圧力差に感応する静圧感応ダイア
フラムとして動作する。この静圧感圧ダイアフラム31
5には前記差圧感圧ダイアフラム311に比して数百倍
の差圧に耐える必要があるため、前記凹部321の形状
設定に十分注意する必要がある。
【0033】図9は本発明で使用されるメタルフローの
作業工程の一実施例を示したものである。尚、本発明の
差圧伝送器においては部材と部材を接合する場所にはメ
タルフローを使用することが可能であるが、説明のた
め、圧力受圧部材20と栓36とのメタルフローを例に
取って説明する。
【0034】まず、第1段目の作業工程として、圧力受
圧部材20の栓が入る段付穴38に溝部698を形成す
る。この溝部698の形成方法としては、旋盤等その他
の加工法により適宜作成することができる。次に段付穴
38に栓材36を組み込ませ、そしてこの栓材36に押
し刃699を固着させる。そして、この押し刃にプレス
圧700(約十数トン)を加えることにより、栓材36
の溝部698に接する部分を変形させメタルフロー接合
させる。
【0035】この結果、溝部698の部分は図10に示
したように、溝部の三角部分に部材20と部材36間に
シール性が発生し、さらに栓36の溝部に入った部分が
せん断力により部材間の強度を持たせることが可能にな
る。
【0036】また、メタルフロー接合を行う時、2つの
部材間の強度の関係が問題となる。たとえば、圧力受圧
部材にステンレススチール(SUS316)を使用した場合、
栓36として銅などの比較的やわらかい部材を用いれ
ば、メタルフローは比較的簡単に行えることができる。
しかし、根本的にやわらかい部材では、栓材として、強
度的に不足するため問題が残る。
【0037】そこで、本発明の一実施例では、栓材とし
て圧力受圧部材と同差の材質を用いた場合、栓材の溝部
に入る部分を固溶化処理等により、周辺部と比べ比較的
やわらかくする処理を取ることにより、メタルフロー作
業をやりやすくすることが可能である。
【0038】以下に示した表1は、圧力受圧部材20に
SUS316を用いた場合に、メタルフローを行いやすくする
ため、各材質で作られた栓材に対して行った固溶化処理
前,処理後の硬度変化を示したものである。
【0039】尚、固溶化処理温度としては1000℃前
後の条件にて行っている。
【0040】
【表1】
【0041】このように栓材の周囲をやわらかくするこ
とによりメタロフロー接合をやりやすくすることが可能
である。
【0042】次に栓の取付けの変形例を図4〜図5に示
す。
【0043】図4は、過負荷保護ダイアフラム4と固定
金具8を同時に接合する方法で、固定金具8に過負荷保
護ダイアフラム4と当たる面に円周上に突起を設けその
突起で過負荷保護ダイアフラムを押さえる。これによ
り、過負荷保護ダイアフラム4をメタルフローする際の
メタル66が不必要となり、かつ作業回数が1回で済む
というメリットがある。
【0044】図5も同様にして、栓35,36に突起を
設けることで、シールダイアフラム6,7と栓35,3
6を同時に接合することができ、シールダイアフラム
6,7をメタルフローする際のメタル11,12が不要
となり、作業回数が1回で済むようにしたものである。
【0045】尚、上述した本発明の一実施例では、部材
と部材とをメタルフローで接合する場合、溝部を2ケ所
設けて部材を押し込む例が示されているが、部材の材質
としてやわらかい部材を用いることにより、溝部を1ケ
所としても完全なメタルフロー接合を行うことが可能に
なる。
【0046】また、本発明の一実施例として差圧伝送器
内の部材と部材を接合する部分をメタルフローにてすべ
て行った例を示しているが、メタルフローが必然でない
部分があれば、それらの部材間の接合を従来例の方法で
行う方法を取ることも可能であり、例えば栓35と栓3
6のみ、又は固定金具8のみ、さらにはそれら3つの部
材のみを行うことも可能である。
【0047】さらには、製作を容易にし受圧部材20の
変形をおさえるために、対向方向にある部材、例えば栓
36と栓35,増幅器ケース47と固定金具8をそれぞ
れの方向からプレス圧で押しつけることにより、変形を
押さえ製作をやりやすくすることができる。
【0048】そして、本実施例では受圧部材20、およ
びそれぞれの部材を単一部材にて構成した例を示してい
るがこれらは、当然に複数の部材を組み合わせても同等
の効果を得ることができる。
【0049】図11に本発明の差圧伝送器の信号処理回
路の一実施例を示す。複合センサ44は差圧と静圧と温
度によるゲージ抵抗の変化を電気信号として出力し、マ
ルチプレクサー(MPX)731に選択的に取り込まれ
る。
【0050】マルチプレクサー731に取り込まれた各
種の信号はプログラマブルゲインアンプ(PGA)73
3で増幅され、次にA/D変換器734でディジタル信
号に変換され、マイクロプロセッサー(MPU)730
に送信される。メモリ739(EPROM)には差圧,
静圧,温度センサの各特性(圧力伝送器の場合は圧力と
同度センサの各特性)が予め記憶されており、これらの
データを用いて前記マイクロプロセッサー730にて補
正演算することにより、高精度の差圧信号種と、静圧,
温度信号値を演算する。この演算結果は、D/A変換器
737とV/I変換器738を介して通常のアナログ信
号に変換され、DC4〜20mAの信号となって上位の
制御装置であるコンピュータ740に差圧,静圧,温度
信号が送出される構成となっている。
【0051】そして、本実施例の装置では、複合機能セ
ンサ44より求めたプロセス状態に関する情報を、直流
電流(例えばDC4〜20mA)に変換して信号処理回
路の近くに設けた表示部(図示していない)に送るこ
と,直流電流に情報のデジタル信号を重畳して送るこ
と、さらに図では示していないが信号処理回路から直接
にデジタル信号を送ることによりプロセス情報を出力す
ることが困難である。
【0052】また、デジタルI/O回路740により直
流電流信号にデジタル信号を重畳して、外部に設けられ
た監視制御装置と通信を行い、この装置によりプロセス
状態に関する情報を表示し、そしてこの装置から測定レ
ンジなどパラメータの設定,変更,出力調整,入出力モ
ニタ,自己診断などを行うことができる。
【0053】図18に本発明の差圧伝送器を、プロセス
状態を監視,制御する上位機器に接続した場合のプロセ
ス制御システムの一実施例を示す。
【0054】2線式伝送器950に接続された差圧伝送
器930および940のプロセス状態を検出した信号
は、シグナルコンパレータ910を介してオペレータコ
ンソール740に接続することにより、プロセス現場か
ら離れた場所でも知ることができるようになる。またオ
ペレーターズコンソール740以外で、2線式伝送路に
接続されたハンドルヘルドタイプ通信器920において
もプロセス状態検出器の経路変化状態を検出することを
可能にしている。
【0055】
【発明の効果】本発明の差圧伝送器によれば受圧部本体
へのシール金具,センタダイアフラム,固定金具,シー
ルダイアフラム,測定流体受圧室形成栓,シールピンお
よび増幅器の接合をメタルフローで行うことにより、一
種類の機械で製造することができる。また、コンベアに
よるライン生産も可能となり、これにより生産性がきわ
めて高く、安価な差圧伝送器を製造する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の差圧伝送器の一実施例を示す縦断面
図。
【図2】従来の差圧伝送器の縦断面図。
【図3】図1の圧力受圧部材の縦断面図。
【図4】過負荷保護ダイアフラム接合別実施例の断面
図。
【図5】シールダイアフラム接合別実施例の断面図。
【図6】本発明の一実施例に使用される複合機能形セン
サ。
【図7】図6のセンサの回路図。
【図8】図6のセンサの平面図。
【図9】本発明の差圧伝送器の作成工程の一実施例。
【図10】本発明の差圧伝送器の溝部の説明図。
【図11】本発明の差圧伝送器の検出回路の一実施例。
【図12】本発明の差圧伝送器の伝送路への取付図。
【符号の説明】
2…シール金具部組、4…過負荷保護ダイアフラム、5
…センタ金具、6,7…シールダイアフラム、8…固定
金具、9…増幅器取付穴、10…固定金具取付穴、1
1,12,13,14,66…メタル、15,16…封
入液、17,18…測定流体受圧室、20…圧力受圧部
材、21,22…シールダイアフラム取付け穴部、23
…センサ部組収納穴部、24,25,26,27,6
0,61,62,63…導通路、35,36…栓、3
7,38…段付穴、44…半導体差圧センサ、45…ハ
ーメチックシールピン、46…FPC、47…増幅器ケ
ース、51,52…シールピン、53,54…液封口、
201…第一の受圧室、202…第二の受圧室、203
…第一の隔離室、204…第二の隔離室、699…押し
刃。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一のダイアフラムによって形成され、か
    つ第一の検出流体が封入された第一の受圧室と、第二の
    ダイアフラムによって形成され、かつ第二の検出流体が
    封入された第二の受圧室とを備え、前記第一のダイアフ
    ラムに第一の測定流体の圧力,前記第二のダイアフラム
    に第二の測定流体の圧力を印加して両圧力の差を差圧検
    出センサで検出する差圧伝送器において、前記第一の受
    圧室に導通する第一の隔離室と、前記第二の受圧室に導
    通する第二の隔離室とを、前記第一,第二のダイアフラ
    ムと異なる方向に配置された第三のダイアフラムで構成
    し、前記第一,第二の隔離室に導通する前記第一,第二
    の検出流体を前記差圧検出センサに印加する構造の差圧
    伝送器を、メタルフローで結合することを特徴とする差
    圧伝送器。
  2. 【請求項2】請求項第1項の差圧伝送器において、 前記第一のダイアフラムを前記差圧伝送器の受圧部材本
    体の第一の端面に配置し、前記第二のダイアフラムを前
    記第一の端面に対向する前記受圧部材本体の第二の端面
    に配置した差圧伝送器の前記第一,第二のダイアフラム
    をメタルフローで結合したことを特徴とする差圧伝送
    器。
  3. 【請求項3】請求項第1項の差圧伝送器において、 前記第一のダイアフラムの圧力受圧方向と、前記第三の
    ダイアフラムの圧力受圧方向とが直角に位置するように
    前記第一,第三のダイアフラムが配置され、かつ前記第
    二のダイアフラムの圧力受圧方向と、前記第三のダイア
    フラムの圧力受圧方向とが直角に位置するように前記第
    二,第三のダイアフラムが配置された差圧伝送器をメタ
    ルフローで結合することを特徴とする差圧伝送器。
  4. 【請求項4】請求項第1項の差圧伝送器において、 第三のダイアフラムの片面を前記差圧伝送器を構成する
    受圧部材に接合して、前記第一の隔離室を形成するとき
    の接合に、メタルフローを用いて接合したことを特徴と
    する差圧伝送器。
  5. 【請求項5】請求項第4項の差圧伝送器において、 該第三のダイアフラムの片面に密閉部材を接合して、前
    記第二の隔離室を形成するときの接合に、メタルフロー
    を用いて接合したことを特徴とする差圧伝送器。
  6. 【請求項6】請求項第1項の差圧伝送器において、 前記差圧検出センサとして圧力検出ダイアフラムを有す
    る半導体差圧センサを備え、前記圧力検出ダイアフラム
    の圧力受圧方向と前記第三のダイアフラムの圧力受圧方
    向が同方向になる差圧伝送器を、メタルフローで結合す
    ることを特徴とする差圧伝送器。
  7. 【請求項7】請求項第6項の差圧伝送器において、 前記半導体差圧センサをシール金具により保持し、前記
    差圧伝送器を構成する受圧部材と該シール金具との接合
    に、メタルフローを用いたことを特徴とする差圧伝送
    器。
  8. 【請求項8】請求項第7項の差圧伝送器において、 前記シール金具と同軸となるように前記差圧伝送器を構
    成する受圧部材に穴を設け、差圧検出センサからの出力
    信号を増幅する増幅器と、前記穴との接合に、メタルフ
    ローを用いたことを特徴とする差圧伝送器。
  9. 【請求項9】請求項第1項の差圧伝送器において、 前記第一,第二及び第三のダイアフラムが接合する前記
    差圧伝送器の受圧部材を単一部材で構成した差圧伝送器
    の結合を、メタルフローにより行ったことを特徴とする
    差圧伝送器。
  10. 【請求項10】請求項第1項の差圧伝送器において、 前記第一の受圧室を形成する前記差圧伝送器の受圧部材
    により、前記第一の測定流体の圧力を前記第一のダイア
    フラムに導圧する第一の測定流体受圧室を構成し、かつ
    前記第二の受圧室を形成する前記差圧伝送器の受圧部材
    により、前記第二の測定流体の圧力を前記第二のダイア
    フラムに導圧する第二の測定流体受圧室を構成する時
    に、各々密閉部材を接合して構成する方法として、メタ
    ルフローを用いたことを特徴とする差圧伝送器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4876087A (en) * 1987-03-17 1989-10-24 International Flavors & Fragrances Inc. Use of N,N-diethyl-m-toluamide and/or the ethyl ester of 2-methyl-3-pentenoic acid as mosquito attractants
US4880625A (en) * 1987-03-17 1989-11-14 International Flavors & Fragrances Use of N,N-diethyl-m-toluamide and/or the ethyl ester of 2-methyl-3-pentenoic acid as insect attractants
CN108645560A (zh) * 2018-06-15 2018-10-12 江苏德尔森传感器科技有限公司 精巧型差压传感装置
CN116878720A (zh) * 2023-04-20 2023-10-13 汉斯韦尔(山东)物联技术有限公司 一种高稳硅差压传感器

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