JP2001091392A - 差圧伝送器 - Google Patents

差圧伝送器

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JP2001091392A
JP2001091392A JP2000263235A JP2000263235A JP2001091392A JP 2001091392 A JP2001091392 A JP 2001091392A JP 2000263235 A JP2000263235 A JP 2000263235A JP 2000263235 A JP2000263235 A JP 2000263235A JP 2001091392 A JP2001091392 A JP 2001091392A
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Japan
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pressure
diaphragm
differential pressure
pressure receiving
differential
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JP2000263235A
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Akira Nagasu
章 長須
Yoshimi Yamamoto
芳巳 山本
Tomoyuki Hida
朋之 飛田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】部品点数を少なくし、且つ保守作業の容易な差
圧伝送器を提供する。 【解決手段】第一,第二のダイアフラム6,7からの圧
力を第一,第二の検出流体に伝達する第一,第二の受圧
室201,202と、前記第一,第二の検出流体の圧力
を受け前記第一,第二のダイアフラムに印加する第一,
第二の測定流体の差圧を求める差圧検出センサ2を備え
た差圧伝送器において、前記第一の受圧室201を形成
する前記差圧伝送器の受圧部材により、前記第一の測定
流体の圧力を前記第一のダイアフラム6に導圧する第一
の測定流体受圧室を構成し、かつ前記第二の受圧室20
2を形成する前記差圧伝送器の受圧部材により、前記第
二の測定流体の圧力を前記第二のダイアフラム7に導圧
する第二の測定流体受圧室を構成し、前記第一,第二の
測定流体受圧室に前記第一,第二の測定流体圧力を伝達
する配管と接合する第一,第二の導圧口を設けたことを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は差圧伝送器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の差圧伝送器の受圧部構造は、特開
昭60−185131号公報(図2参照)に記載されたように、
圧力受圧部材は本体H,本体Lの二つの部品で構成さ
れ、本体Hの片面にはシールダイアフラムが、もう一方
の面にはセンサ部とセンターダイアフラムが固定されて
いる。
【0003】本体Lの片面にもシールダイアフラムが固
定され、もう一方の面は本体Hのセンターダイアフラム
を押し付けるように、本体Hと本体Lを重ね外周を溶接
する。また本体H,Lで構成された本体の両側に、第
一,第二の流体を受圧するシールダイアフラムによって
形成された第一,第二の受圧室を構成し、そして本体
H,センサ部組,センターダイアフラム,本体Lによっ
て第一,第二の隔離室を設け、さらに第一の受圧室と第
一の隔離室をつなぐ導圧路,第一の隔離室と半導体差圧
センサをつなぐ導圧路,第二の受圧室と第二の隔離室を
つなぐ導圧路,第二の隔離室と半導体差圧センサをつな
ぐ導圧路を構成している。
【0004】これら第一の受圧室,第一の隔離室,半導
体差圧センサ、これらをつなぐ導圧路内には封入液が充
填されている。同様に第二の受圧室,第二の隔離室,半
導体差圧センサ、これらをつなぐ導圧路内にも封入液が
充填され、圧力が半導体差圧センサに伝達される構造に
なっていた。
【0005】そして従来の差圧伝送器は、シールダイア
フラムに対向した場所にフランジを取り付け、本体H,
Lとフランジをボルト,ナットにより締付固定すること
により、プロセス流体からの圧力をそれぞれの受圧室に
伝達するようになっていた。
【0006】また、従来の差圧伝送器はプロセス流体の
温度変化による差圧検出誤差を防ぐために半導体センサ
にサーミスタを設け、この信号出力から差圧センサのプ
ロセス流体差圧出力を補正して正確な差圧信号の出力を
行っていた。
【0007】そして、差圧伝送器の保守においては、圧
力受圧部材の両側に接合された第一,第二のシールダイ
アフラムの点検を行うために圧力受圧部材とフランジを
締め付けているボルトを緩め、圧力受圧部材を取り出し
てからシールダイアフラムの点検を行っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の差圧伝送器の受
圧部においては、本体部材は本体Hと本体Lで構成さ
れ、センターダイアフラムを挟み込んで本体Hと本体L
を溶接し固定している。したがってセンターダイアフラ
ムは、本体Hと本体Lの溶接による押し付け力によって
形状および位置が決定される。
【0009】なお、測定流体受圧室は、本体H,Lを2
個のフランジで両側より挟み込み、ボルト,ナットによ
って締付固定され、形成される。このフランジの締付力
は、本体Hと本体Lを両端より押し付けるため、センタ
ーダイアフラムの形状および位置に影響し、さらにこの
フランジの締付力は、第一,第二の測定流体受圧室に静
圧が加わった場合にもその圧力に応じて変化してしまっ
ていた。
【0010】このように、本体Hと本体Lの溶接,フラ
ンジの締付力,測定流体受圧室の静圧変化が、センター
ダイアフラムの形状と位置を変える大きな要因となって
おり、この形状,位置変化は、内部に充填された封入液
の移動をもたらし、シールダイアフラムを変形させこの
影響が零点の変化となって表われ、正確な差圧測定の障
害となっていた。
【0011】そして、従来の差圧伝送器の受圧部構造に
おいては、半導体センサはプロセス流体圧に感応する封
入液に接しており、このため温度検出を行うサーミスタ
へのプロセス流体からの温度の伝わり方は、まずプロセ
ス流体の温度変化が受圧室の封入液に伝達し、さらにこ
の封入液の温度が隔離室の封入液を介して半導体センサ
のサーミスタに伝わるようになっていた。しかし、受圧
室の封入液から隔離室の封入液への温度の伝達は、圧力
受圧部材に納められた半導体センサ、及びその支持体を
越えるように形成された導通路の封入液により温度が伝
わるため、この導通路により温度伝達に時間的な遅れが
発生して、正確な差圧状態を検出することは困難であっ
た。
【0012】差圧伝送器の保守においては、圧力受圧部
材とフランジを分離し、その後圧力受圧部材を取り出し
てから、シールダイアフラムの点検を行っていたため作
業が困難であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の差圧伝送器においては、センターダイアフ
ラムを本体部材に設ける際に、第一,第二のシールダイ
アフラムの圧力受圧方向に対して、このセンターダイア
フラムの圧力受圧方向が異なるように設けるようにした
ものである。
【0014】また本発明の差圧伝送路においては、セン
ターダイアフラムの圧力受圧方向を挟んで、第一,第二
のシールダイアフラムで作られる第一,第二の受圧室を
設け、これらの受圧室とセンターダイアフラムにより作
られた第一,第二の隔離室とを導圧路を結んだものであ
る。
【0015】さらに、受圧室を構成する本体部材で、測
定流体をシールダイアフラムに受圧させる測定流体受圧
室を構成し、この測定流体受圧室にプロセス配管と直接
つながる開口部を設け、さらにこの測定流体受圧室にシ
ールダイアフラムの検査のための開口部を設けたもので
ある。
【0016】
【作用】以下、本発明の差圧伝送器の作用を従来の差圧
伝送器と比較して述べる。
【0017】従来の差圧伝送器においては、第一,第二
のシールダイアフラム,センターダイアフラム及びセン
サ部組が同一軸上に並べて設けられているので、それぞ
れのダイアフラムを支持する部材を接合する場合、また
シールダイアフラムを支持する部材に測定流体から圧力
が加わった場合にもセンターダイアフラムの形状および
位置に歪が生じてしまい零点変化が発生してしまってい
た。これに対し本発明の差圧伝送器ではセンターダイア
フラムの圧力受圧方向が、第一,第二のシールダイアフ
ラムの圧力受圧方向と異なる向きに設けられているの
で、圧力受圧部材にシールダイアフラムを接合する場合
でも、この時に発生する歪をセンターダイアフラムに伝
達しなくなり、これによりそれぞれのダイアフラムを圧
力受圧部材に接合する時に、お互いにその接合時の歪を
伝達しなくなる。
【0018】差圧伝送器の使用時においては、シールダ
イアフラムを支持する部材に測定流体室から過大な圧力
が加わった場合でも、これらの歪はセンターダイアフラ
ムにほとんど影響しなくなる。
【0019】また、第一,第二の隔離室に対して、第
一,第二の受圧室をそれぞれ接近させて設けることが出
来るので、各圧力室を設ける導圧路の経路を短くするこ
とができる。
【0020】そして、受圧室を構成する部材で測定流体
受圧室を構成し、この部材にプロセス配管と直接につな
がる開口部を設けているため、従来必要であったフラン
ジを無くすと共に、差圧伝送器の検査を簡単にしてい
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の差圧伝送器を図を用いて説明
する。
【0022】図1は本発明の差圧伝送器の一実施例を示
したものであり、この差圧伝送器は主に、圧力受圧部材
20,センサ部組2,シールダイアフラム6,7,過負
荷保護ダイアフラム(センターダイアフラム)4,第一,
第二の圧力室201,202,第一,第二の隔離室20
3,204で構成されている。
【0023】図3に図1で示した圧力受圧部材20の詳
細図を示す。圧力受圧部材20は単一の部材からなり、
圧力受圧部材20の両端には対称にシールダイアフラム
6,7を取り付けるための穴部21,22を設け、底面
にはシールダイアフラム6,7と同一形状に加工を施
し、穴部21,22の入口には栓35,36を固定する
ためのシールダイアフラム6,7より大きな径の段付穴
37,38を施してある。
【0024】図4に図3のa−a線の切断図面を示す。
【0025】圧力受圧部材20にはシールダイアフラム
8を取り付けるための穴部21,22の上側にそれぞれ
テーパーねじ28が、また下側にもそれぞれテーパーね
じ30が加工され、導通路32,34によって穴部22
と接続されている。同様に穴部21においても、上下の
部分にテーパーねじ27,29がそれぞれ加工され、導
通路31,33により接続されている。
【0026】また、圧力受圧部材20の中心軸上には、
過負荷保護ダイアフラム4,センサ部組2を収納するた
めの段付穴23が、シールダイアフラム6,7と直角方
向に設けてある。段付穴23の小径側には、増幅器と取
り付けるための穴9が、また大径側には過負荷保護ダイ
アフラム4を固定するための固定金具10を取り付ける
ための穴10が設けてある。
【0027】そして、シールダイアフラム6,7,過負
荷保護ダイアフラム4,センサ部組2の間を導通路2
4,25,26で接続している。
【0028】本発明の一実施例の差圧伝送器における第
一の受圧室201,第二の受圧室202,第一の隔離室
203,第二の隔離室204の構造を図1を用いて説明
する。
【0029】本実施例の差圧伝送器においては、圧力受
圧部材20の穴部21,22からシールダイアフラム
6,7を組み込み、シールダイアフラム6,7の面が平
行となるように溶接して第一,第二の受圧室201,2
02を形成する。
【0030】次に栓35,36を段付穴37,38に組
み込み、栓35,36と段付穴37,38によって形成
された溝にメタル11,12を挿入し、メタルフロー
(塑性加工)接合を行い、測定流体受圧室17,18を
形成する。
【0031】圧力受圧部材20の段付穴23には、径の
大きな方向よりセンサ部組2を挿入し、センサ部組2の
導通路60と圧力受圧部材20の導通路25が導通する
ように組み込み、センサ部組2の両端を溶接する。
【0032】その後、センター金具5をセンター金具5
の導通路61と圧力受圧部材20の導通路24が導通す
るような位置に、また過負荷保護ダイアフラム4の波形
状と同一に加工した面を過負荷保護ダイアフラム4側に
向けて取り付け、さらに過不過保護ダイアフラム4を圧
力受圧部材20に溶接し、第一の隔離室203を形成す
る。
【0033】センター金具5の中心には過負荷保護ダイ
アフラム4から複合機能形センサチップ44へ圧力を伝
達するための導通路63が設けてある。固定金具取付け
穴10に固定金具8を固定金具8の導通路62と圧力受
圧部材20の導通路26が導通するように、また過負荷
保護ダイアフラム4の波形状と同一に加工した面を過負
荷保護ダイアフラム4側に向けて取り付け、固定金具8
と圧力受圧部材20によって形成された溝にメタル13
を挿入し、メタルフロー接合を行い、第二の隔離室20
4を形成する。
【0034】過負荷保護ダイアフラム4は複合機能形セ
ンサチップ44の保護用のダイアフラムで、シールダイ
アフラム6、または7に過大圧力が印加したときセンサ
を保護する役目をはたす。シールダイアフラム6,7は
過大圧力を印加したとき、図13のようにシールダイア
フラム6,7の形状と同一の波形に加工した圧力受圧部
材20に着座し封入液16の内圧上昇を防止する。過負
荷保護ダイアフラム4は、シールダイアフラム6,7が
着座するまでの移動液量を第一,第二の隔離室203,
204で吸収し、内圧上昇を複合機能形センサチップ4
4の耐圧以下に押さえることによって複合機能形センサ
チップ44を保護する。
【0035】そして、シールダイアフラム6,過負荷保
護ダイアフラム4,センサ部組2,導通路24,61,
63,液封口のシールピン51で囲まれた空間には、封
入液15が充填してあり、同様にシールダイアフラム
7,過負荷保護ダイアフラム4,センサ部組2,導通2
5,26,60,62,液封口のシールピン52で囲ま
れた空間にも封入液16が充填してある。これにより従
来の差圧伝送器では受圧室の封入液を隔離室へ伝えるた
めに、センサ部組を通り越す導通路を形成して圧力を伝
えなければならなかったが、本実施例の差圧伝送器によ
ればセンターダイアフラムの近い位置に第一,第二の受
圧室をそれぞれ形成することが可能になるので、封入液
16の量を少なくできると共に、プロセス流体からの温
度変化を早くセンサ部組2に伝達することができ、正確
な差圧を検出することを可能にしている。
【0036】センサ部組2は複合機能形センサチップ4
4,ハーメチックシールピン45を備え、ハーメチック
シールピン45の大気圧開放側にFPC46か半田付け
をすることにより、従来の差圧伝送器で必要だったセン
サ信号を取り出すための穴を圧力受圧部材20に設ける
必要を無くしている。
【0037】図14は本発明で使用される複合機能形セ
ンサの一実施例を示す断面図であり、図16は図14の
センサのみの平面図であり、図15はその回路図であ
る。
【0038】図14において44は単結晶シリコンから
なる複合機能形センサチップである。複合機能形センサ
チップ44は中空の第一の固定台302,中空の第二の
固定台303を介してセンサ部組2に取り付けられる。
第一の固定台302は複合機能形センサチップ44のセ
ンサ部組2からの電気絶縁およびセンサ部組2からの線
膨張係数の相違による熱歪の低減を考慮し、シリコンと
線膨張係数の近似した硼珪酸塩ガラス又はその接合面の
みに酸化膜を付けたシリコンが好ましい。また、第二の
固定台303は固定台302と同様に、線膨張係数およ
びセンサ部組2への溶接接合等の取り付けを考慮し、シ
リコンと線膨張係数の近似したFe−Ni合金、あるい
はFe−Ni−Co合金が好ましい。第一の固定台30
2を硼珪酸塩ガラス、又はその接合面に酸化膜を付した
シリコン、第二の固定台303をFe−Ni合金又はF
e−Ni−Co合金とすると、複合機能形センサチップ
44と第一の固定台302、および第二の固定台303
は陽極接合法により容易に接合できる。さらに、第二の
固定台303とセンサ部組2は通常の溶接接合(例えば
TIG溶接2はプラズマ溶接)により容易に接合され
る。
【0039】複合機能形センサチップ44からの差圧又
は圧力差信号,静圧信号,温度信号の各信号はリード線
317、および配線板305を介して、センサ部組2に
設けられたハーメチックシール部341の端子45によ
りそれぞれ取り出される。
【0040】複合機能形センサチップ44は(100)
面のn形単結晶シリコンであり、その一方の面のほぼ中
央にほぼ円形又は環状の薄肉部311を有する。一方、
チップ44の他方の面は、中央に孔を有する第一の固定
台302により凹部313を形成する。この凹部313
に検出すべき圧力の一方を中央に孔を有する第二の固定
台303より圧力を導入する。これにより、前記薄肉部
311は差圧又は圧力差に感応する起歪体となり、差圧
感圧ダイアフラムとして動作する。
【0041】差圧感圧ダイアフラム311の上面には、
(100)面におけるピエゾ抵抗係数が最大となる<1
10>軸方向に、p形ゲージ抵抗611〜614,65
1〜654の差圧又は圧力差抵抗がそれぞれ平行に、又
は直角方向に拡散法あるいはイオン注入法により4個形
成される。前記各抵抗611〜614,651〜654の
位置は差圧又は圧力差印加時に差圧感圧ダイアフラム3
11上に発生する半径方向と周方向の応力が最大になる
固定部近傍に形成される。またそれらの抵抗の方向とし
て、611と613を半径方向とし、612と614を
接線方向としている。これらの抵抗群は図15に示すよ
うなブリッジに結線される。差圧感圧ダイアフラム31
1の形状と肉厚は感応する差圧又は圧力差により所望の
形状と肉厚に設定されている。
【0042】差圧感圧ダイアフラム311上の抵抗群6
11〜614はダイアフラムの上面と凹部13の圧力差
により発生する応力を受けることにより、ピエゾ抵抗効
果にてその抵抗値が変化するため、図15の回路におけ
る504〜507の端子より差動にて取り出せる。しか
しながら、この出力は差圧感圧ダイアフラム311の両
面にかかる圧力が等しいときでさえ、あるいは温度が変
化したときでも感応してしまう。これらの主要因として
は第一には、611〜614の抵抗値は温度の関数で変
化してしまうということである。第二には複合機能形セ
ンサチップ44は図14に示すように材質の相違する接
合を有した連続の構造体としてその機能を発揮するた
め、圧力印加時には何らかの応力が必然的に発生してし
まうということである。
【0043】このため、本発明の一実施例では、圧力と
温度に感応する補助センサを複合機能形センサチップ4
4上に設け、それらの信号にて差圧又は圧力差信号を高
精度に補正するようにしてある。
【0044】図14,図16において、複合機能形セン
サチップ44の前記差圧感圧ダイアフラム311以外の
厚肉部312に少なくとも1個の感温抵抗655が形成
される。この感温抵抗は(100)面におけるピエゾ抵
抗係数の最小感度を示す<100>軸方向に配置された
p形の感温抵抗であり、圧力には感応しない。この抵抗
は差圧抵抗群611〜614と同様に拡散又はイオン注
入法により所定の出力が得られる抵抗値で形成される。
【0045】一方、もう一つの補助センサである静圧セ
ンサは、前記感温抵抗655と同様に、センサチップ4
4の厚肉部312に前記差圧抵抗群と同じ結晶軸方向
に、それぞれ平行に又は直角方向に4個の静圧抵抗群6
51〜654が形成される。静圧抵抗群651〜654
のうち、651と654は前記チップ44の厚肉部312
の一部に薄肉部315を有する面上に形成される。この
薄肉部315のもう一方の面は前記第一の固定台302
の一方の面と凹部321を形成する。この凹部321は
接合時に完全に封止されるので、静圧と完全に分離さ
れ、所定の圧力を有した基準圧室として動作する。一般
には、この基準圧室の圧力としては真空〜大気圧間の所
定の圧力に保持されている。これにより、厚肉部312
上の薄肉部315は静圧に感応する起歪体となり、基準
圧室の圧力と静圧との圧力差に感応する静圧感応ダイア
フラムとして動作する。この静圧感応ダイアフラム31
5には前記差圧感応ダイアフラム311に比して数百倍
の差圧に耐える必要があるため、前記凹部321の形状
設定に十分注意する必要がある。
【0046】増幅器取付穴9には、増幅器ケース47を
挿入し、圧力受圧部材20と増幅器ケース47で形成さ
れる溝にメタル14を挿入し、メタルフロー接合によっ
て、増幅器ケース47を圧力受圧部材20に固定する。
【0047】このような構成からなる差圧伝送器の差圧
検出動作を図1を用いて説明する。
【0048】シールダイアフラム6にプロセス流体から
の第一の圧力が印加すると、シールダイアフラム6を介
してシールダイアフラム6の裏側の第一の受圧室201
の封入液15に測定流体の第一圧力が伝達される。さら
にこの第一の圧力は導通路24,61を通って過負荷保
護ダイアフラム4とセンター金具5の間に形成された第
一の隔離室203に伝達され、さらにセンター金具5の
導通路63を通って複合機能形センサチップ44に伝達
される。またプロセス流体からの第二の圧力がシールダ
イアフラム7に印加した場合も同様にシールダイアフラ
ム7を介して第二の受圧室202の封入液16に測定流
体の第二の圧力が伝達され、この第二の圧力は導通路2
5,26によって過負荷保護ダイアフラム4と固定金具
8の間で形成された第二の隔離室204と、導通路60
によってセンサの裏面へ伝達される。このように複合機
能形センサチップ44はセンターダイアフラムの表,裏
に伝達した測定流体の第一,第二の圧力を検出し、複合
機能形センサチップ44の出力はハーメチックシールピ
ン45より大気開放側に取り出され、FPC46を介し
て増幅器に伝送される。
【0049】図17に本発明の差圧伝送器の信号処理回
路の一実施例を示す。複合センサ44は差圧と静圧と温
度によるゲージ抵抗の変化を電気信号として出力し、マ
ルチプレクサー(MPX)731に選択的に取り込まれ
る。
【0050】マルチプレクサー731に取り込まれた各
種の信号はプログラマブルゲインアンプ(PGA)73
3で増幅され、次にA/D変換器734でディジタル信
号に変換され、マイクロプロセッサー(MPU)730
に送信される。メモリ739(EPROM)には差圧,
静圧,温度センサの各特性(圧力伝送器の場合は圧力と
温度センサの各特性)が予め記憶されており、これらの
データを用いて前記マイクロプロセッサー730にて補
正演算することにより、高精度の差圧信号値と、静圧,
温度信号値を演算する。この演算結果は、D/A変換器
737とV/I変換器738を介して通常のアナログ信
号に変換され、DC4〜20mAの信号となって上位の
制御装置であるコンピュータ740に差圧,静圧,温度
信号が送出される構成となっている。
【0051】そして、本実施例の装置では、複合機能形
センサ44より求めたプロセス状態に関する情報を、直
流電流(例えばDC4〜20mA)に変換して信号処理
回路の近くに設けた表示部(図示していない)に送るこ
と、直流電流に情報のディジタル信号を重畳して送るこ
と、さらに図では示していないが信号処理回路から直接
ディジタル信号を送ることによりプロセス情報を出力す
ることが可能である。
【0052】また、ディジタルI/O回路740により
直流電流信号にディジタル信号を重畳して、外部に設け
られた監視制御装置と通信を行い、この装置によりプロ
セス状態に関する情報を表示し、そしてこの装置から測
定レンジなどパラメータの設定,変更,出力調整,入出
力モニタ,自己診断などを行うことができる。
【0053】測定流体受圧室17,18は、圧力受圧部
材20内に形成されるため、従来例のように、特にフラ
ンジやフランジを締め付けるボルト,ナットを必要とし
ない。すなわち、測定流体受圧室17,18を形成する
ために栓35,36を設けるだけで済む。栓35,36
の固定方法は、メタル11,12を塑性変形させ、気密
と強度をもたせる。メタル11,12は圧力受圧部材2
0より軟らかいメタル材を使用する。
【0054】また、プロセス配管は図5のように、圧力
受圧部材20の接続口の一方にアダプター43,ガスケ
ット48をボルト50によって締付固定する。配管41
は、アダプター43にねじ込み使用する。圧力受圧部材
20のもう一方の接続口には、ドレン・ベントプラグ3
9を取り付け、プロセス配管接続とドレン・ベントプラ
グ39の接続は上下両方又は直角に接続可能である。
尚、図では配管41と圧力受圧部材20との接続にアダ
プター43を用いたが、圧力部材20にテーパーねじを
切って配管41を直接に接合することも可能である。
【0055】以上のように本発明の差圧伝送器によれ
ば、センターダイアフラムの圧力受圧方向を第一,第二
のシールダイアフラムの圧力受圧方向と直角方向に配置
することにより、センターダイアフラムと圧力受圧部材
20との溶接箇所が同一軸上にダイアフラムを並べた従
来例と比べると歪が伝達しない箇所に設けることができ
るので、シールダイアフラムの形状および位置に歪が発
生しなくなる。
【0056】そして、直角方向に配置したことにより測
定流体受圧室17,18にプロセス流体から過大な圧力
が加わった場合でも、シールダイアフラム近辺に発生し
た部材の歪はセンターダイアフラムに歪として伝わりに
くくなるので、センターダイアフラムの零点の変化や支
持の変化がなくなり差圧を正確に測定することができ
る。
【0057】さらに、本発明の差圧伝送器によれば、測
定流体受圧室17,18が圧力受圧部材20内に形成で
きるので、圧力受圧部材20を単一部品として構成で
き、測定流体受圧室17,18を形成するのにフラン
ジ,ボルト,ナットが不要となる。したがって、ボル
ト,ナットの締め付けによる圧力受圧部材20の形状変
化や測定流体受圧室17,18に片圧や過大な静圧が印
加した場合の圧力受圧部材本体の変形等がないため、セ
ンターダイアフラムの零点の変化や、支持変化をなくし
て、より正確に差圧を測定することができる。
【0058】また、メタルフロー接合において、メタル
挿入溝の形状を逆テーパー(逆くさび形)にすることに
より、気密と強度がさらに向上し、依頼性の向上と高圧
まで適用できるようになる。
【0059】栓の取り付けの変形例を図6〜図8に示
す。
【0060】図6は、栓の外径にシールダイアフラム
6,7の径より大きなテーパーねじを切り圧力受圧部材
2へねじ込んだ構造で、シールダイアフラム6,7を点
検するときに、ねじ55,56の取り外しを可能にした
構造である。
【0061】図7は、テーパーねじの締め付け作業を考
慮し、ねじ径をシールダイアフラム6,7より小さくし
た構造で、テーパーねじ57,58を保持するためのテ
ーパー金具64,65をメタル66,67によりメタル
フロー固定したものである。
【0062】図8は、栓に平行ねじを切り、このねじ6
8,69を圧力受圧部材20へねじ込んでシール板7
0,71を介してガスケット82,83によりシールす
る構造であり、これにより保守の作業効率を良くしたも
のである。
【0063】また図9〜図11は、圧力受圧部材20と
増幅器ケース47の接続方法の変形例を示す。
【0064】図9は、圧力受圧部材20へ増幅器ケース
47をねじ込み、Oリング72にてシール,ロックナッ
ト73にて固定した構造であり増幅器ケース47の取り
外しと、任意の方向に固定できる効果がある。
【0065】図10の構造は、図9と同様な構造でロッ
クにねじ74を使用したものであり、任意の方向に受圧
部材を固定する時にその固定がやりやすくなっている。
【0066】図11は、増幅器ケース47につばを設
け、このつばをボルト75により圧力受圧部材20に締
付固定したものであり、差圧伝送器を振動の激しい場所
に設置するときに効果がある。
【0067】図12は、図1のシールピン51,52の
シール方法の変形例で銅などのメタルピン76,77を
穴に挿入しメタルフローにてシールする方法で組立作業
性の向上を計ったものである。
【0068】図18に本発明の差圧伝送器を、プロセス
状態を監視,制御する上位機器に接続した場合のプロセ
ス制御システムの一実施例を示す。
【0069】2線式伝送路950に接続された差圧伝送
器930および940のプロセス状態を検出した信号
は、シグナルコンパレータ910を介してオペレータコ
ンソール740に接続することにより、プロセス現場か
ら離れた場所でも知ることができるようになる。またオ
ペレータコンソール740以外でも、2線式伝送路に接
続されたハンドルヘルドタイプ通信器920においても
プロセス状態検出器の経時変化状態を検出することが可
能になる。
【0070】
【発明の効果】本発明の差圧伝送器によればセンターダ
イアフラムを受圧部材本体に接合する場合、そしてプロ
セス流体から過大圧力が加わった場合でも、発生した歪
はセンターダイアフラムに影響を及ぼさないのでその形
状,位置に変化が無く零点に影響を及ぼさないため正確
な差圧を検出することが効果があると共に、伝送器全体
を小型にすることが可能になる。
【0071】また、測定流体受圧室を圧力受圧部材で構
成しているため、フランジを必要とせず、受圧部材の単
一部品と栓で構成することによりより小型化を可能にし
ている。
【0072】さらに、従来の差圧伝送器では測定する圧
力レンジを変える場合はセンターダイアフラムの形状を
変えるため、本体部材をすべて形成し直す必要がある
が、本発明の伝送器によれば、すべての圧力レンジに対
して共通の本体部材を用いて測定することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の差圧伝送器の一実施例を示す縦断面
図。
【図2】従来の差圧伝送器の縦断面図。
【図3】図1の圧力受圧部材の縦断面図。
【図4】図3のa−a面における断面図。
【図5】本発明の差圧伝送器の配管例を示す断面図。
【図6】開口部のねじ取り付け実施例の断面図。
【図7】図6の別実施例断面図。
【図8】開口部のねじ取り付け別実施例の断面図。
【図9】増幅器の取り付け実施例の断面図。
【図10】増幅器の取り付け別実施例の断面図。
【図11】増幅器の取り付け別実施例の断面図。
【図12】増幅器の取り付け別実施例の断面図。
【図13】図1のシールダイアフラム近辺拡大図。
【図14】複合機能形センサの実施例の断面図。
【図15】センサ検出回路の一実施例。
【図16】センサ基板の平面図。
【図17】本発明の差圧伝送器の検出回路。
【図18】本発明の差圧伝送器の伝送路への取付図。
【符号の説明】
2,102…センサ部組、4,104…過負荷保護ダイ
アフラム、5,103…センター金具、6,7,10
6,107…シールダイアフラム、8…固定金具、9…
増幅器取付穴、10…固定金具取付穴、11,12,1
3,14,66,67…メタル、15,16…封入液、
17,18…測定流体受圧室、20…圧力受圧部材、2
1,22…穴部、23,37,38…段付穴、24,2
5,26,31,32,33,34,60,61,6
2,63…導通路、27,28,29,30,55,5
6,57,58…テーパーねじ、35,36…栓、39
…ドレン・ベントプラグ、41…配管、43…アダプタ
ー、44…複合機能形センサチップ、45…ハーメチッ
クシールピン、46…FPC、47…増幅器ケース、4
8,82,83,110,111…ガスケット、50,
75,112…ボルト、51,52…シールピン、5
3,54…液封口、64,65…テーパー金具、68,
69,74…ねじ、70,71…シール板、72…Oリ
ング、73…ロックナット、76,77…メタルピン、
101…本体H、105…本体L、108,109…フ
ランジ、113…ナット、114…接続金具、115,
116…隔離室、117,118…測定流体受圧室、1
44…半導体差圧センサ、201…第一の受圧室、20
2…第二の受圧室、203…第一の隔離室、204…第
二の隔離室、905…プラント制御情報。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一のダイアフラムからの圧力を第一の検
    出流体に伝達する第一の受圧室と、第二のダイアフラム
    からの圧力を第二の検出流体に伝達する第二の受圧室
    と、前記第一,第二の検出流体の圧力を受け前記第一,
    第二のダイアフラムに印加する第一,第二の測定流体の
    差圧を求める差圧検出センサを備えた差圧伝送器におい
    て、 前記第一の受圧室を形成する前記差圧伝送器の受圧部材
    により、前記第一の測定流体の圧力を前記第一のダイア
    フラムに導圧する第一の測定流体受圧室を構成し、かつ
    前記第二の受圧室を形成する前記差圧伝送器の受圧部材
    により、前記第二の測定流体の圧力を前記第二のダイア
    フラムに導圧する第一の測定流体受圧室を構成し、前記
    第一,第二の測定流体受圧室に前記第一,第二の測定流
    体圧力を伝達する配管と接合する第一,第二の導圧口を
    設けたことを特徴とする差圧伝送器。
  2. 【請求項2】請求項1の差圧伝送器において、 前記第一又は第二の測定流体受圧室に前記導圧口と異な
    る開口部を設けたことを特徴とする差圧伝送器。
  3. 【請求項3】請求項2の差圧伝送器において、 前記第一,第二のダイアフラムに対向する位置に前記開
    口部を設けたことを特徴とする差圧伝送器。
  4. 【請求項4】請求項2の差圧伝送器において、 前記第一,第二の導入口に対向する位置に前記開口部を
    設けたことを特徴とする差圧伝送器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011163892A (ja) * 2010-02-09 2011-08-25 Yokogawa Electric Corp 差圧測定装置

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