JPH07102147A - アクリルゾル組成物 - Google Patents

アクリルゾル組成物

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JPH07102147A
JPH07102147A JP5265495A JP26549593A JPH07102147A JP H07102147 A JPH07102147 A JP H07102147A JP 5265495 A JP5265495 A JP 5265495A JP 26549593 A JP26549593 A JP 26549593A JP H07102147 A JPH07102147 A JP H07102147A
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JP
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sol
acrylic copolymer
acrylic
plasticizer
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JP5265495A
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Keiji Yoshida
桂二 吉田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 環境汚染問題が解消できるプラスチゾル組成
物を提供する。 【構成】 メチルメタクリレート及び/又はt−ブチル
メタクリレートを50重量%以上含み、かつ溶解度パラ
メーターが8.2〜8.7(cal/cm3 1/2 であ
る共重合体(A)、ジアルキルフタレート系可塑剤
(B)及び充填剤(C)よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリルゾル組成物に
関し、より詳しくは、貯蔵安定性にすぐれ、成膜性が良
好なアクリルゾル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
工業的に広く用いられているプラスチゾル組成物は、ポ
リ塩化ビニルパウダー及び充填剤を可塑剤に分散させて
得られる塩ビゾル組成物であり、さらに、所望により、
顔料、熱安定剤、発泡剤、希釈剤等を含むものである。
この塩ビゾル組成物は、自動車用途(例えばシーリング
剤とチッピング用アンダーコート材)、カーペット用途
(例えばバッキング材)、壁紙用途、床用途(例えばビ
ニルシート)等多くの分野で使用されている。
【0003】しかし、塩ビゾル組成物を用いた製品は、
焼却時に塩化水素ガスを発生し、オゾン層の破壊、酸性
雨の原因となるばかりでなく、焼却炉を著しく損傷させ
るという地球環境保護の点より好ましくなく、各商品分
野において塩ビゾル組成物に代わるプラスチゾル組成物
の出現が待たれている。
【0004】塩ビゾル組成物に代わるプラスチゾル組成
物として、特公昭55−16177号公報に、アクレー
ト重合体と有機可塑剤とからなるプラスチゾルが開示さ
れているが、貯蔵安定性及び成膜性が充分でないという
欠点を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる状況
に鑑み鋭意検討を進めた結果、特定の組成及び溶解度パ
ラメーターを有するアクリル共重合体を使用することに
より、上記の問題点が解決できることを見い出し本発明
に至った。すなわち、本発明は、アクリル共重合体
(A)、可塑剤(B)及び充填剤(C)を主成分とする
アクリルゾル組成物であって、該アクリル共重合体
(A)がメチルメタクリレート及び/又はt−ブチルメ
タクリレートを50重量%以上含み、かつ溶解度パラメ
ーターが8.2〜8.7(cal/cm3 1/2 である
共重合体であり、該可塑剤(B)がジアルキルフタレー
ト系可塑剤であることを特徴とするアクリルゾル組成物
にある。
【0006】本発明において使用されるアクリル共重合
体(A)は、メチルメタクリレート及び/又はt−ブチ
ルメタクリレートを50重量%以上を含む共重合体であ
って、かつ該共重合体が8.2〜8.7(cal/cm
3 1/2 の溶解度パラメーター(以下、SP値と略称す
る。)を有していることが必要である。アクリル共重合
体(A)中、メチルメタクリレート及び/又はt−ブチ
ルメタクリレートの量が50重量%未満の場合には、成
膜後の皮膜のTg が低下(耐ブロッキング性の低下)す
るので好ましくない。また、SP値が8.2未満ではア
クリルゾルの貯蔵性が低下し、またSP値が8.7を越
えるとアクリルゾルの膜形成性が低下するようになる。
【0007】メチルメタクリレート及び/又はt−ブチ
ルメタクリレートと共重合するのに使用される単量体と
しては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリ
レート等のアルキルの炭素数が1〜13の(メタ)アク
リル酸アルキルエステル、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アクリロニト
リル、(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルメタクリ
ルアミド、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレ
ン、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド、グリシジルメタ
クリレート、エチレングルコールジ(メタ)アクリレー
ト、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート等が挙
げられ、これらは1種又は2種以上を使用することがで
きる。これらの共重合に使用される単量体の使用割合
は、50重量%未満であり、アクリル共重合体(A)の
SP値が上記の範囲内であれば用途に応じて適宜選択す
ることができる。反応性モノマーは、全モノマーの10
重量%以内で充分に目的を達成することができる。
【0008】本発明でいうアクリル共重合体(A)のS
P値は、下記式(I)
【数1】 で求められる単量体のSP値δ(20℃)を用いて、組
成比(重量分率)より公知の手法にて計算で求めること
ができる。
【0009】本発明において用いられる単量体のSP値
δの例を示すと次のようになる。()内がその値を示
す。;メチルメタクリレート(8.76)、エチルメタ
クリレート(8.40)、n−ブチルメタクリレート
(8.19)、i−ブチルメタクリレート(8.0
0)、t−ブチルメタクリレート(7.89)、2−エ
チルヘキシルメタクリレート(7.74)、ラウリルメ
タクリレート(7.56)、メチルアクリレート(9.
02)、エチルアクリレート(8.62)、n−ブチル
アクリレート(8.35)、i−ブチルアクリレート
(8.17)、2−エチルヘキシルアクリレート(7.
81)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(11.
10)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(1
0.34)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(1
1.30)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(1
1.00)、メタクリル酸(11.14)、アクリル酸
(11.90)、スチレン(9.29)。
【0010】本発明において使用されるアクリル共重合
体(A)は、上記の単量体を用いて公知の方法、例えば
乳化重合又は懸濁重合により製造される。乳化重合にお
いては、乳化剤を含有する水中に単量体を分散乳化せし
め、水溶性の重合開始剤を添加して重合する一般的な方
法が行われるが、保護コロイドを併用したり、乳化剤を
使用しない方法も採用することもできる。また懸濁重合
においては、保護コロイドを含有する水中に疎水性重合
開始剤を含有した単量体を分散懸濁して重合反応を行う
が、乳化を併用して行うことができる。
【0011】本発明において使用されるアクリル共重合
体(A)の粒径は、0.1〜100μmの範囲が好まし
い。粒径が0.1μm未満ではゾルが増粘し、貯蔵安定
性が低下する傾向があり、また粒径が100μmを越え
ると形成される皮膜の表面平滑性が低下するようにな
る。より好ましい粒径範囲は1〜50μmである。
【0012】本発明において使用されるアクリル共重合
体(A)の分子量は、用途によって異なるが、重量平均
分子量(Mw)で50,000〜2,000,000の
ものが好ましく、より好ましくは100,000〜50
0,000である。重量平均分子量(Mw)が50,0
00未満では膜形成後の皮膜の強度が低下するようにな
り、また重量平均分子量(Mw)が2,000,000
を越えるとゾルの膜形成性が低下するようになる。
【0013】また、アクリル共重合体(A)は、Tg
60℃以上であることが好ましい。Tg が60℃未満で
は、膜形成後においても皮膜の粘着性を有し、耐ブロッ
キング性が低下するようになる。
【0014】本発明に使用される可塑剤(B)は、ジオ
クチルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジイソデ
シルフタレート、ジウンデシルフタレート等のジアルキ
ルフタレート系可塑剤である。特にジオクチルフタレー
ト、ジイソノニルフタレートの使用が好ましい。可塑剤
(B)の使用量は、アクリル共重合体(A)100重量
部あたり50〜200重量部の範囲が好ましい。可塑剤
(B)の使用量が50重量部未満では、ゾルの粘度が上
昇し、形成される皮膜の伸度が低下するようになる。一
方可塑剤(B)の使用量が200重量部を越えると皮膜
のTg が低下するようになる。
【0015】本発明に使用される充填剤(C)は、炭酸
カルシウム、バライタ、クレー、コロイダルシリカ、マ
イカ粉、硅藻土、カオリン、タルク、ベントナイト、ガ
ラス粉末、砂、酸化及び水酸化アルミニウム、三酸化ア
ンチモン、二酸化チタン、カーボンブラック、金属石け
ん、染料、顔料等である。充填剤(C)の添加量は、ア
クリル共重合体(A)100重量部あたり50〜200
重量部の範囲が好ましい。充填剤(C)の添加量が50
重量部未満では、充填剤としての機能の発現性が充分で
なく、一方、充填剤の添加量が200重量部を越えると
ゾルの作業性が低下するようになる。
【0016】本発明のアクリルゾルには以上のほかに希
釈剤として例えばミネラルターペン等の溶剤を加えてオ
ルガノゾルとすることもできる。さらに、目的に応じて
各種の添加剤を配合することができる。例えば、接着促
進剤、レベリング剤、タック防止剤、離型剤、消泡剤、
界面活性剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃剤、香料等であ
る。
【0017】本発明のアクリルゾルを適用するには、デ
ィップコーティング、ナイフコーティング、ロールコー
ティング、カーテンフローコーティング等のコーティン
グ、ディップモールディング、キャストモールディン
グ、スラッシュモールディング、ローテーションモール
ディング等の成型法のほか、浸漬法、刷毛塗り、スプレ
ー、静電塗装等の各種の適用方法が使用できる。
【0018】本発明のアクリルゾルを用いてゲルを形成
させるには適当なゲル形成温度と処理時間が必要であ
る。ゲル形成温度は70〜260℃の範囲にあり、処理
時間は30秒〜90分程度である。アクリルゾルはこの
ゲル化条件で均一なゲルを形成する。
【0019】本発明のアクリルゾルは、塗料、インキ、
接着剤、粘着剤、シーリング剤等に応用せられ、また雑
貨、玩具、工業部品、電気部品等の成型品にも応用でき
る。紙布などに適用すれば人造皮革、敷物、壁紙、衣
料、防水シート等になり、金属板に適用すれば防蝕性金
属板とすることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて説明するが、本発明は
これにより制限を受けるものではない。また実施例中の
部は重量部を示す。
【0021】分散剤の製造例 撹拌機、温度計、ガス導入管、還流冷却器を備えた内容
積2リットルのセパラブルフラスコに脱イオン水900
部、メタクリル酸メチル25部、3−ナトリウムスルホ
プロピルメタアクリレート75部を仕込み、30分間窒
素ガスを吹き込んで系内の空気を追い出した後、外部か
ら湯浴で加熱して、撹拌しながら内温を60℃に昇温
し、過硫酸アンモニウム0.5部を添加した。同温度で
3時間撹拌を続けたところ、青白色の外観を呈する粘度
340センチポイズ(25℃)の重合体溶液(固形分約
10%)を得た。(以下、この重合体溶液を分散剤Aと
いう。)
【0022】実施例1 撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた内容積2リットル
のセパラブルフラスコに脱イオン水1200部、メチル
メタクリレート108部、n−ブチルメタクリレート8
0部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート10部、
メタクリル酸2部、アゾビスイソブチロニトリル0.4
部、n−ドデシルメルカプタン0.1部、芒硝2部及び
分散剤A6.7部を仕込み、450r.p.m.で撹拌
しながら75℃で2.5時間懸濁重合を行った後、90
℃に昇温し1時間保持した。得られた懸濁液をろ過、水
洗、乾燥して平均粒径49μm、SP値8.6のアクリ
ル共重合体を得た。このアクリル共重合体100部に、
ジイソノニルフタレート150部、炭酸カルシウム(竹
原化学工業(株)製、ネオライトSP)50部を加え
た。得られたゾルの粘度(25℃)は23,000セン
チポイズであった。このゾルを40℃で6日間保持した
後の粘度(25℃)は41,000センチポイズであ
り、初期粘度の1.78倍であり、実用上充分な貯蔵安
定性であった。このゾルをブリキ板に塗布し、140℃
で30分加熱すると均一なゲルを形成した。このゲルを
10℃で1週間保持しても可塑剤のブリードはなく、相
溶性は良好であった。
【0023】実施例2 実施例1に使用したモノマーに代えてメチルメタクリレ
ート100部、2−エチルヘキシルメタクリレート10
0部を用い、他は実施例1と同様にして平均粒径53μ
m、SP値8.3のアクリル共重合体を得た。このアク
リル共重合体100部に、ジオクチルフタレート150
部、炭酸カルシウム(竹原化学工業(株)製、ネオライ
トSP)50部を加えて得たゾルの粘度(25℃)は3
2,000センチポイズであった。このゾルを40℃で
6日間保持した後の粘度(25℃)は62,000セン
チポイズで、初期粘度の1.94倍であり、実用上充分
な貯蔵安定性であった。このゾルをブリキ板に塗布し、
140℃で30分加熱すると均一なゲルを形成した。こ
のゲルを10℃で1週間保持しても可塑剤のブリードは
なく、相溶性は良好であった。
【0024】実施例3 実施例1に使用したモノマーに代えてt−ブチルメタク
リレート100部、メチルメタクリレート80部、メタ
クリル酸20部を用い、他は実施例1と同様にして平均
粒径41μm、SP値8.6のアクリル共重合体を得
た。このアクリル共重合体100部に、ジオクチルフタ
レート150部、炭酸カルシウム(竹原化学工業(株)
製、ネオライトSP)50部を加えて得たゾルの粘度
(25℃)は27,000センチポイズであった。この
ゾルを40℃で6日間保持した後の粘度(25℃)は4
9,000センチポイズで、初期粘度の1.81倍であ
り、実用上充分な貯蔵安定性であった。このゾルをブリ
キ板に塗布し、140℃で30分加熱すると均一なゲル
を形成した。このゲルを10℃で1週間保持しても可塑
剤のブリードはなく、相溶性は良好であった。
【0025】実施例4 実施例1に使用したモノマーに代えてt−ブチルメタク
リレート108部、メチルメタクリレート40部、n−
ブチルメタクリレート40部、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート10部、メタクリル酸20部を用い、他
は実施例1と同様にして平均粒径43μm、SP値8.
3のアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体1
00部に、ジイソノニルフタレート150部、炭酸カル
シウム(竹原化学工業(株)製、ネオライトSP)50
部を加えて得たゾルの粘度(25℃)は22,000セ
ンチポイズであった。このゾルを40℃で6日間保持し
た後の粘度(25℃)は42,000センチポイズで、
初期粘度の1.91倍であり、実用上充分な貯蔵安定性
であった。このゾルをブリキ板に塗布し、140℃で3
0分加熱すると均一なゲルを形成した。このゲルを10
℃で1週間保持しても可塑剤のブリードはなく、相溶性
は良好であった。
【0026】比較例1 実施例1に使用したモノマーに代えてメチルメタクリレ
ート60部、2−エチルヘキシルメタクリレート140
部を用い、他は実施例1と同様にして平均粒径48μ
m、SP値8.0のアクリル共重合体を得た。このアク
リル共重合体100部に、ジイソノニルフタレート15
0部、炭酸カルシウム(竹原化学工業(株)製、ネオラ
イトSP)50部を加えて得たゾルの粘度(25℃)は
38,000センチポイズであった。このゾルを40℃
で6日間保持するとゲル化した。
【0027】比較例2 実施例1に使用したモノマーに代えてメチルメタクリレ
ート188部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
10部、メタクリル酸2部を用い、他は実施例1と同様
にして平均粒径46μm、SP値8.9のアクリル共重
合体を得た。このアクリル共重合体100部に、ジイソ
ノニルフタレート150部、炭酸カルシウム(竹原化学
工業(株)製、ネオライトSP)50部を加えて得たゾ
ルの粘度(25℃)は21,000センチポイズであっ
た。このゾルを40℃で6日間保持した後の粘度(25
℃)は22,000センチポイズで、初期粘度の1.0
4倍であり、良好な貯蔵安定性を示した。しかし、この
ゾルをブリキ板に塗布し、140℃で30分加熱すると
可塑剤が分離して均一なゲルを得ることができなかっ
た。
【0028】比較例3 実施例1に使用したモノマーに代えてt−ブチルメタク
リレート100部、n−ブチルメタクリレート100部
を用い、他は実施例1と同様にして平均粒径49μm、
SP値8.0のアクリル共重合体を得た。このアクリル
共重合体100部に、ジイソノニルフタレート150
部、炭酸カルシウム(竹原化学工業(株)製、ネオライ
トSP)50部を加えて得たゾルの粘度(25℃)は3
9,000センチポイズであった。このゾルを40℃で
6日間保持するとゲル化した。
【0029】比較例4 実施例1に使用したモノマーに代えてt−ブチルメタク
リレート100部、メチルメタクリレート50部、メタ
クリル酸50部を用い、他は実施例1と同様にして平均
粒径39μm、SP値8.9のアクリル共重合体を得
た。このアクリル共重合体100部に、ジイソノニルフ
タレート150部、炭酸カルシウム(竹原化学工業
(株)製、ネオライトSP)50部を加えて得たゾルの
粘度(25℃)は22,000センチポイズであった。
このゾルを40℃で6日間保持した後の粘度(25℃)
は23,000センチポイズで、初期粘度の1.05倍
であり、良好な貯蔵安定性を示した。しかし、このゾル
をブリキ板に塗布し、140℃で30分加熱すると可塑
剤が分離して均一なゲルを得ることができなかった。
【0030】実施例5 実施例1で得たアクリル共重合体100部、ジイソノニ
ルフタレート120部、炭酸カルシウム(竹原化学工業
(株)製、ネオライトSP)50部、テトラプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル30部、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート3部、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート0.5部よりなるゾル配合物をEDプ
ライマー処理鋼板に塗布(膜厚30μm)し、塗布面に
別のEDプライマー処理鋼板を乗せ、ゾルを2枚の鋼板
で挟んだ(接着面積1cm2 )。これを180℃で10
分間加熱しゲル化させた。冷却後25℃における引張試
験を行ったところ31kg/cm2 のせん断接着力を示
した。
【0031】実施例6 実施例4で得たアクリル共重合体100部、ジイソノニ
ルフタレート120部、炭酸カルシウム(竹原化学工業
(株)製、ネオライトSP)50部、テトラプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル30部、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート3部、t−ブチルパーオ
キシベンゾエート0.5部よりなるゾル配合物をEDプ
ライマー処理鋼板に塗布(膜厚30μm)し、塗布面に
別のEDプライマー処理鋼板を乗せ、ゾルを2枚の鋼板
で挟んだ(接着面積1cm2 )。これを180℃で10
分間加熱しゲル化させた。冷却後25℃における引張試
験を行ったところ30kg/cm2 のせん断接着力を示
した。
【0032】
【発明の効果】以上述べてきた如き構成からなる本発明
のアクリルゾル組成物は、塩ビゾル組成物の如く焼却時
に塩化水素ガスの発生がなく環境汚染問題を解消でき
る。さらに、本発明のアクリルゾル組成物は、貯蔵安定
性、成膜性に優れるので広範囲の用途に使用できる。
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】実施例4 実施例1に使用したモノマーに代えてt−ブチルメタク
リレート108部、メチルメタクリレート40部、n−
ブチルメタクリレート40部、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート10部、メタクリル酸2部を用い、他は
実施例1と同様にして平均粒径43μm、SP値8.3
のアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体10
0部に、ジイソノニルフタレート150部、炭酸カルシ
ウム(竹原化学工業(株)製、ネオライトSP)50部
を加えて得たゾルの粘度(25℃)は22,000セン
チポイズであった。このゾルを40℃で6日間保持した
後の粘度(25℃)は42,000センチポイズで、初
期粘度の1.91倍であり、実用上充分な貯蔵安定性で
あった。このゾルをブリキ板に塗布し、140℃で30
分加熱すると均一なゲルを形成した。このゲルを10℃
で1週間保持しても可塑剤のブリードはなく、相溶性は
良好であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル共重合体(A)、可塑剤(B)
    及び充填剤(C)を主成分とするアクリルゾル組成物で
    あって、該アクリル共重合体(A)がメチルメタクリレ
    ート及び/又はt−ブチルメタクリレートを50重量%
    以上含み、かつ溶解度パラメーターが8.2〜8.7
    (cal/cm3 1/2 である共重合体であり、該可塑
    剤(B)がジアルキルフタレート系可塑剤であることを
    特徴とするアクリルゾル組成物。
JP5265495A 1993-09-30 1993-09-30 アクリルゾル組成物 Pending JPH07102147A (ja)

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JP2000281858A (ja) * 1999-03-30 2000-10-10 Kobayashi Kk 射出成形用アクリル樹脂プラスチゾル組成物及びそれを用いた射出成形方法
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