JPH07101959A - 1−メチルカルバペネム誘導体 - Google Patents

1−メチルカルバペネム誘導体

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Publication number
JPH07101959A
JPH07101959A JP5244299A JP24429993A JPH07101959A JP H07101959 A JPH07101959 A JP H07101959A JP 5244299 A JP5244299 A JP 5244299A JP 24429993 A JP24429993 A JP 24429993A JP H07101959 A JPH07101959 A JP H07101959A
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JP
Japan
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group
formula
added
methyl
mmol
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Pending
Application number
JP5244299A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadao Oida
貞夫 老田
Teruo Tanaka
輝夫 田中
Toshiyuki Konosu
俊之 鴻巣
Makoto Mori
誠 森
Takeo Miyaoka
武男 宮岡
Kazu Tajima
和 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sankyo Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sankyo Co Ltd filed Critical Sankyo Co Ltd
Priority to JP5244299A priority Critical patent/JPH07101959A/ja
Publication of JPH07101959A publication Critical patent/JPH07101959A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】一般式(1)で表わされる1−メチルカルバペ
ネム誘導体及びその塩。 [式中、R1 はH、保護基;R2 はH、保護基、アルキ
ル、アルケニル、−C(=NR3 )R4 (R3 はH、保
護基;R4 はH、アルキル、アミノ基)を示し、Aは縮
合複素環(3,7−ジアザビシクロ[3,3,0]オク
タン等)を示す。] 【効果】本発明の化合物は、優れた抗菌活性を有し、抗
菌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた抗菌作用を有す
る新規な1−メチルカルバペネム誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平4−211083号に、下記式に
おいて、Bが単環のヘテロ環である化合物が記載されて
いる。
【0003】
【化13】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、より優
れた抗菌活性を有する誘導体の合成とその薬理活性につ
いて永年に亘り鋭意研究を行なった結果、新規な1−カ
ルバペネム誘導体が優れた抗菌活性を有し、かつ、毒性
も少ないことを見出し、本発明を完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の新規な1−メチ
ルカルバペネム誘導体は、一般式(1)
【0006】
【化14】
【0007】を有する。
【0008】上記式(1)において、R1 は水素原子又
は保護基を示し、R2 は水素原子、保護基、アルキル
基、アルケニル基または−C(=NR3 )R4 基(式
中、R3 は水素原子または保護基を示し、R4 は水素原
子、アルキル基またはアミノ基を示す)を示し、Aは下
記(2)乃至(12)から選択される基を示す。
【0009】式(2)
【0010】
【化15】
【0011】(式中、R5 は水素原子、保護基、置換さ
れていてもよいアルキル基(但し、該置換基は水酸基、
保護された水酸基、カルボキシ基、保護されたカルボキ
シ基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルスルホニル
基、−NHCOR6 基(式中、R6 は水素原子またはア
ルキル基を示す)、−NR78 基(式中、R7 及びR
8は同一または異なって水素原子、アルキル基または保
護基を示す)、−CONR7a8a基(式中、R7a及びR
8aは水素原子又はアルキル基を示す)または−OCON
7a8a基(式中、R7a及びR8aは前述のものと同意義
を示す)から選択される)または−C(=NR3 )R4
基(式中、R3 及びR4 は前述のものと同意義を示す)
を示し、a、b、c及びdはそれぞれ独立に0、1、2
または3(但し、a=b=c=d=0は除く)を示し、
−B−は単結合、二重結合、メチレン基、エチレン基ま
たはプロピレン基を示す);式(3)
【0012】
【化16】
【0013】(式中、R9 及びR 10 は同一又は異なっ
て、置換されていてもよいアルキル基(但し、該置換基
は水酸基、保護された水酸基、カルボキシ基、保護され
たカルボキシ基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルス
ルホニル基、−NHCOR6 基(式中、R6 は前述のも
のと同意義を示す)、−NR78 基(式中、R7 及び
8 は前述のものと同意義を示す)、−CONR7a8a
基(式中、R7a及びR8aは前述のものと同意義を示す)
または−OCONR7a8a基(式中、R7a及びR8aは前
述のものと同意義を示す)から選択される)を示し、X
- は陰イオンを示し、a、b、c及びdは前述のものと
同意義を示し、−B−は前述のものと同意義を示す);
式(4)
【0014】
【化17】
【0015】(式中、Q1 、Q2 及びQ3 はそれぞれ独
立にCR11基(式中、R11は水素原子、アミノ基、置換
されていてもよいアルキル基(但し、該置換基は水酸
基、保護された水酸基、カルボキシ基、保護されたカル
ボキシ基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルスルホニ
ル基、−NHCOR6 基(式中、R6 は前述のものと同
意義を示す)、−NR78 基(式中、R7 及びR8
前述のものと同意義を示す)、−CONR7a8a基(式
中、R7a及びR8aは水素原子又はアルキル基を示す)ま
たは−OCONR7a8a基(式中、R7a及びR8aは前述
のものと同意義を示す)から選択される)を示す)また
は窒素原子を示し、f及びgはそれぞれ独立に0、1、
2または3を示す(但し、f=g=0は除く));式
(5)
【0016】
【化18】
【0017】(式中、Q1 、Q2 及びQ3 はそれぞれ独
立にCR11基(式中、R11は前述のものと同意義を示
す)または窒素原子を示し、f及びgはそれぞれ独立に
0、1、2または3を示し、R13は窒素原子に結合する
基であって、かつ、置換されていてもよいアルキル基
(但し、該置換基は水酸基、保護された水酸基、カルボ
キシ基、保護されたカルボキシ基、シアノ基、アルコキ
シ基、アルキルスルホニル基、−NHCOR6基(式
中、R6 は前述のものと同意義を示す)、−NR78
基(式中、R7 及びR8 は前述のものと同意義を示
す)、−CONR7a8a基(式中、R7a及びR8aは水素
原子又はアルキル基を示す)または−OCONR7a8a
基(式中、R7a及びR8aは前述のものと同意義を示す)
から選択される)を示し、X- は陰イオンを示す);式
(6)
【0018】
【化19】
【0019】(式中、Q2 及びQ3 はそれぞれ独立にC
11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
は窒素原子を示し、R12は水素原子、アルキル基または
保護基を示し、f及びgは前述のものと同意義を示
す);式(7)
【0020】
【化20】
【0021】(式中、Q2 及びQ3 はそれぞれ独立にC
11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
は窒素原子を示し、R12は前述のものと同意義を示し、
13は前述のものと同意義を示し、f及びgは前述のも
のと同意義を示し、X- は陰イオンを示す);式(8)
【0022】
【化21】
【0023】(式中、Q1 及びQ3 はそれぞれ独立にC
11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
は窒素原子を示し、R12は前述のものと同意義を示し、
f及びgは前述のものと同意義を示す);式(9)
【0024】
【化22】
【0025】(式中、Q1 及びQ3 はそれぞれ独立にC
11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
は窒素原子を示し、R12は前述のものと同意義を示し、
13は前述のものと同意義を示し、f及びgは前述のも
のと同意義を示し、X- は陰イオンを示す);式(1
0)
【0026】
【化23】
【0027】(式中、Q1 、Q2 、Q3 及びQ4 はそれ
ぞれ独立にCR11基(式中、R11は前述のものと同意義
を示す)または窒素原子を示し、f及びgは前述のもの
と同意義を示す);式(11)
【0028】
【化24】
【0029】(式中、Q1 、Q2 、Q3 及びQ4 はそれ
ぞれ独立にCR11基(式中、R11は前述のものと同意義
を示す)または窒素原子を示し、R13は前述のものと同
意義を示し、f及びgは前述のものと同意義を示し、X
- は陰イオンを示す);式(12)
【0030】
【化25】
【0031】(式中、Q1 、Q2 、Q3 及びQ4 はそれ
ぞれ独立にCR11基(式中、R11は前述のものと同意義
を示す)または窒素原子を示し、f及びgは前述のもの
と同意義を示し、X- は陰イオンを示す)。
【0032】上記式(1)中、R1 のカルボキシ基の保
護基としては、反応における保護基及び生体に投与する
際のプロドラッグ化のための保護基を示し、例えば、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、s-ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシルのよ
うな低級アルキル基;2,2,2-トリクロロエチル、2-ブロ
モエチル、2-クロロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジ
ブロモエチルのようなハロゲノ低級アルキル基;ベンジ
ル、フェネチル、3-フェニルプロピル、α- ナフチルメ
チル、β- ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフ
ェニルメチル、α- ナフチルジフェニルメチル、9-アン
スリルメチルのような1 乃至3 個のアリ−ル基で置換さ
れた低級アルキル基、4-メチルベンジル、2,4,6-トリメ
チルベンジル、3,4,5-トリメチルベンジル、4-メトキシ
ベンジル、4-メトキシフェニルジフェニルメチル、2-ニ
トロベンジル、4-ニトロベンジル、4-クロロベンジル、
4-ブロモベンジル、4-シアノベンジル、4-シアノベンジ
ルジフェニルメチル、ビス(2- ニトロフェニル) メチ
ル、ピペロニルのような低級アルキル、低級アルコキ
シ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換さ
れた1 乃至3 個のアリ−ル基で置換された低級アルキル
基等のアラルキル基に代表される反応における保護基並
びにメトキシメチル、1,1-ジメチル-1- メトキシメチ
ル、エトキシメチル、n-プロポキシメチル、イソプロポ
キシメチル、n-ブトキシメチル、t-ブトキシメチルのよ
うな低級アルコキシメチル基、2-メトキシエトキシメチ
ルのような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、
2,2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス(2- クロロエト
キシ)メチルのようなハロゲン化低級アルコキシメチル
等のアルコキシメチル基;1-エトキシエチル、1-メチル
-1- メトキシエチル、1-(イソプロポキシ)エチルのよ
うな低級アルコキシ化エチル基、2,2,2-トリクロロエチ
ルのようなハロゲン化エチル基、2-(フェニルゼレニ
ル)エチルのようなアリ−ルゼレニル化エチル基等の置
換エチル基;アセトキシメチル、プロピオニルオキシメ
チル、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル
のような脂肪族アシルオキシメチル基;1-メトキシカル
ボニルオキシエチル、1-エトキシカルボニルオキシエチ
ル、1-プロポキシカルボニルオキシエチル、1-イソプロ
ポキシカルボニルオキシエチル、1-ブトキシカルボニル
オキシエチル、1-イソブトキシカルボニルオキシエチ
ル、1-シクロヘキシルオキシカルボニルオキシエチルの
ような1-低級アルコキシカルボニルオキシエチル基;シ
クロヘキシルオキシカルボニルオキシ(シクロヘキシ
ル)メチル;フタリジル基;(2- オキソ-5- メチル-1,3
- ジオキソレン-4- イル)メチル基に代表される生体に
投与する際のプロドラッグ化のための生体内で加水分解
され易いカルボキシ基の保護基があげられ、好適には、
4−ニトロベンジル、ピバロイルオキシメチル、(2−
オキソ−5−メチル−1,3−ジオキソレン−4−イ
ル)メチル基である。
【0033】上記式(1)中、R2 の2級アミノ基の保
護基としては、一般に、アミノ基の保護基として使用さ
れる基であれば、特に限定はなく用いることができる
が、好適には、例えばホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイ
ル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ラウロイ
ル、パルミトイル、ステアロイルのようなアルキルカル
ボニル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリク
ロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲノ
低級アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのような
低級アルコキシ低級アルキルカルボニル基、(E)-2-メチ
ル-2- ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基
等の脂肪族アシル基;ベンゾイル、α- ナフトイル、β
- ナフトイルのようなアリ−ルカルボニル基、2-ブロモ
ベンゾイル、4-クロロベンゾイルのようなハロゲノアリ
−ルカルボニル基、2,4,6-トリメチルベンゾイル、4-ト
ルオイルのような低級アルキル化アリ−ルカルボニル
基、4-アニソイルのような低級アルコキシ化アリ−ルカ
ルボニル基、4-ニトロベンゾイル、2-ニトロベンゾイル
のようなニトロ化アリ−ルカルボニル基、2-(メトキシ
カルボニル)ベンゾイルのような低級アルコキシカルボ
ニル化アリ−ルカルボニル基、4-フェニルベンゾイルの
ようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル基等の芳香族アシ
ル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブ
トキシカルボニル、イソブトキシカルボニルのような低
級アルコキシカルボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシ
カルボニル、2-トリメチルシリルエトキシカルボニルの
ようなハロゲン又はトリ低級アルキルシリル基で置換さ
れた低級アルコキシカルボニル基等のアルコキシカルボ
ニル基、ベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカル
ボニルのようなアラルキルオキシカルボニル基又はビニ
ルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような
アルケニルオキシカルボニル基があげられ、好適には、
4−ニトロベンジルオキシカルボニル及びアリルオキシ
カルボニル基である。
【0034】上記式(1)中、R2 のアルキル基として
は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブ
チル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、
イソペンチル、2-メチルブチル、ネオペンチル、1-エチ
ルプロピル、n-ヘキシル、4-メチルペンチル、3-メチル
ペンチル、2-メチルペンチル、1-メチルペンチル、3,3-
ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、1,1-ジメチルブ
チル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,3-
ジメチルブチル、2-エチルブチルのような炭素数1乃至
6個のアルキル基があげられ、好適には、メチル、エチ
ル基である。
【0035】また、R2 のアルキル基には置換基を有す
るアルキル基も含まれ、その置換基として好適なもの
は、水酸基、シアノ基、弗素原子であり、さらに、置換
されたアルキル基全体として、好適なものは、2−フル
オロエチル、2−ヒドロキシエチル基である。
【0036】上記式(1)中、R2 のアルケニル基とし
ては、例えば、2-プロペニル、1-メチル-2- プロペニ
ル、2-メチル-2- プロペニル、2-エチル-2- プロペニ
ル、2-ブテニル、1-メチル-2- ブテニル、2-メチル-2-
ブテニル、3-メチル-2- ブテニル、1-エチル-2- ブテニ
ル、3-ブテニル、1-メチル-3- ブテニル、2-メチル-3-
ブテニル、1-エチル-3- ブテニル、2-ペンテニル、1-メ
チル-2- ペンテニル、2-メチル-2- ペンテニル、3-ペン
テニル、1-メチル-3- ペンテニル、2-メチル-3- ペンテ
ニル、4-ペンテニル、1-メチル-4- ペンテニル、2-メチ
ル-4- ペンテニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘ
キセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニルのような炭素数
3乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルケニル基があげられ、
好適には、2-プロペニル、1-メチル-2- プロペニル基で
ある。
【0037】上記式(1)のR2 の−C(=NR3 )R
4 基及び上記式(2)のR5 の−C(=NR3 )R4
の「R3 」のイミノ基の保護基としては、前述の「R2
の2級アミノ基の保護基」と同じものがあげられ、好適
には、アリルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル基である。
【0038】上記式(1)の−C(=NR3 )R4 基、
上記式(2)のR5 の−C(=NR3 )R4 基の「R
4 」のアルキル基並びに上記(2)乃至(12)のR
5 、R9及びR10の置換されていてもよいアルキル基の
置換基である「−NR78 基」、「−CONR7a8a
基」及び「−OCONR7a8a基」のR7 、R7 、R8
及びR8 のアルキル基としては、前述のR2 のアルキル
基と同じものがあげられ、好適にはメチル基、エチル基
である。
【0039】上記式(2)におけるR5 並びに(3)に
おけるR9 及びR 10 の置換されていてもよいアルキル
基しては、好適には、メチル、シアノメチル、2−ヒド
ロキシエチル、カルバモイルメチル基である。
【0040】上記式(2)におけるR5 の保護基として
は、前述の「R2 の2級アミノ基の保護基」と同じもの
があげられ、好適には、アリルオキシカルボニル、4−
ニトロベンジルオキシカルボニル基である。
【0041】また、R5 、R9 及びR 10 の置換されて
いてもよいアルキル基の置換基である「保護された水酸
基」の保護基としては、反応における保護基及び生体に
投与する際のプロドラッグ化のための保護基を示し、例
えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、
イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、
イソバレリル、オクタノイル、ラウロイル、ミリストイ
ル、トリデカノイル、パルミトイル、ステアロイルのよ
うなアルキルカルボニル基、クロロアセチル、ジクロロ
アセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチル
のようなハロゲノ低級アルキルカルボニル基、メトキシ
アセチルのような低級アルコキシ低級アルキルカルボニ
ル基、(E)-2-メチル-2- ブテノイルのような不飽和アル
キルカルボニル基等の脂肪族アシル基;ベンゾイル、α
- ナフトイル、β- ナフトイルのようなアリ−ルカルボ
ニル基、2-ブロモベンゾイル、4-クロロベンゾイルのよ
うなハロゲノアリ−ルカルボニル基、2,4,6-トリメチル
ベンゾイル、4-トルオイルのような低級アルキル化アリ
−ルカルボニル基、4-アニソイルのような低級アルコキ
シ化アリ−ルカルボニル基、4-ニトロベンゾイル、2-ニ
トロベンゾイルのようなニトロ化アリ−ルカルボニル
基、2-(メトキシカルボニル) ベンゾイルのような低級
アルコキシカルボニル化アリ−ルカルボニル基、4-フェ
ニルベンゾイルのようなアリ−ル化アリ−ルカルボニル
基等の芳香族アシル基;テトラヒドロピラン-2- イル、
3-ブロモテトラヒドロピラン-2- イル、4-メトキシテト
ラヒドロピラン-4- イル、テトラヒドロチオピラン-2-
イル、4-メトキシテトラヒドロチオピラン-4- イルのよ
うなテトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニ
ル基;テトラヒドロフラン-2- イル、テトラヒドロチオ
フラン-2- イルのようなテトラヒドロフラニル又はテト
ラヒドロチオフラニル基;トリメチルシリル、トリエチ
ルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t-ブチルジメ
チルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ-t
- ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ
低級アルキルシリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフ
ェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、
フェニルジイソプロピルシリルのような1 乃至2 個のア
リ−ル基で置換されたトリ低級アルキルシリル基等のシ
リル基;メトキシメチル、1,1-ジメチル-1- メトキシメ
チル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポ
キシメチル、ブトキシメチル、t-ブトキシメチルのよう
な低級アルコキシメチル基、2-メトキシエトキシメチル
のような低級アルコキシ化低級アルコキシメチル基、2,
2,2-トリクロロエトキシメチル、ビス(2- クロロエトキ
シ) メチルのようなハロゲノ低級アルコキシメチル等の
アルコキシメチル基;1-エトキシエチル、1-( イソプロ
ポキシ) エチルのような低級アルコキシ化エチル基、2,
2,2-トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の
置換エチル基;ベンジル、α- ナフチルメチル、β- ナ
フチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチ
ル、α- ナフチルジフェニルメチル、9-アンスリルメチ
ルのような1 乃至3 個のアリ−ル基で置換された低級ア
ルキル基、4-メチルベンジル、2,4,6-トリメチルベンジ
ル、3,4,5-トリメチルベンジル、4-メトキシベンジル、
4-メトキシフェニルジフェニルメチル、2-ニトロベンジ
ル、4-ニトロベンジル、4-クロロベンジル、4-ブロモベ
ンジル、4-シアノベンジル、メチル、ピペロニルのよう
な低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ基
でアリ−ル環が置換された1 乃至3 個のアリ−ル基で置
換された低級アルキル基等のアラルキル基;メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニ
ル、イソブトキシカルボニルのような低級アルコキシカ
ルボニル基、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル、2-
トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン
又はトリ低級アルキルシリル基で置換された低級アルコ
キシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ビニル
オキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのようなア
ルケニルオキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニ
ル、4-メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4-ジメト
キシベンジルオキシカルボニル、2-ニトロベンジルオキ
シカルボニル、4-ニトロベンジルオキシカルボニルのよ
うな、1 乃至2 個の低級アルコキシ又はニトロ基でアリ
−ル環が置換されていてもよいアラルキルオキシカルボ
ニル基に代表される反応における保護基並びにピバロイ
ルオキシメチルオキシカルボニルのような生体に投与す
る際のプロドラッグ化のための生体内で加水分解され易
い保護基があげられ、好適には、アリルオキシカルボニ
ル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基である。
【0042】また、R5 、R9 及びR 10 の置換されて
いてもよいアルキル基の置換基である「保護されたカル
ボキシ基」の保護基としては、前述のR1 のカルボキシ
基の保護基と同じものがあげられ、好適には、アリル、
4−ニトロベンジル基である。
【0043】また、R5 、R9 及びR 10 の置換されて
いてもよいアルキル基の置換基であるアルコキシ基とし
ては、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イ
ソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、s-ブトキ
シ、t-ブトキシ、n-ペントキシ、イソペントキシ、2-メ
チルブトキシ、ネオペントキシ、n-ヘキシルオキシ、4-
メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、2-メチルペン
トキシ、3,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキ
シ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,
3-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシのような炭
素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基があげら
れ、好適には、メトキシ、エトキシ基である。
【0044】また、R5 、R9 及びR 10 の置換されて
いてもよいアルキル基の置換基であるアルキルスルホニ
ル基としては、メタンスルホニル、エタンスルホニル、
n-プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニル、n-ブ
タンスルホニル、イソブタンスルホニル、s-ブタンスル
ホニル、t-ブタンスルホニル、n-ペンタンスルホニル、
イソペンタンスルホニル、2-メチルブタンスルホニル、
ネオペンタンスルホニル、n-ヘキサンスルホニル、4-メ
チルペンタンスルホニル、3-メチルペンタンスルホニ
ル、2-メチルペンタンスルホニル、3,3-ジメチルブタン
スルホニル、2,2-ジメチルブタンスルホニル、1,1-ジメ
チルブタンスルホニル、1,2-ジメチルブタンスルホニ
ル、1,3-ジメチルブタンスルホニル、2,3-ジメチルブタ
ンスルホニルのような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝
鎖アルキルスルホニル基があげられ、好適には、メタン
スルホニル、エタンスルホニル基である。
【0045】また、R5 、R9 及びR 10 の置換されて
いてもよいアルキル基の置換基である−NR78 基の
7 及びR8 の保護基としては、前述の「R2 の2級ア
ミノ基の保護基」と同じものがあげられ、好適には、ア
リルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル基である。
【0046】上記式(2)乃び(3)中、a、b、c及
びdの組み合わせの内、好適な組み合わせとしては、
(a,b,c,d)=(1,1,1,1)、(1,2,
1,0)、(0,1,2,1)、(0,1,1,0)、
(1,3,1,0)及び(0,1,0,1)である。
【0047】上記式(2)乃び(3)中、−B−の内、
好適なものとしては、単結合、二重結合、メチレン基で
ある。
【0048】上記式(3)、(5)、(7)、(9)、
(11)及び(12)のX- としては、例えば、Cl
- ,Br- ,CF3 SO3 -,CH3 SO3 -,NO3 -,1/
2 SO4 2- のような無機陰イオンがあげられ、好適に
は、Cl- ,1/2 SO4 2- である。
【0049】上記式(4)乃至(12)中、Q1 、Q
2 、Q3 及びQ4 のCR11基の置換されていてもよいア
ルキル基の置換基としては、前述のR5 について、あげ
られたものと同意義のものがあげられ、好適なものとし
ては、保護された水酸基については、アリルオキシカル
ボニルオキシ、4−ニトロベンジルオキシカルボニル基
であり、保護されたカルボキシ基については、4−ニト
ロベンジル基であり、アルコキシ基については、メトキ
シ基であり、アルキルスルホニル基については、メタン
スルホニル基であり、−NHCOR6 基については、ホ
ルミルアミノ、アセチルアミノ基であり、−NR78
基については、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ
基であり、−CONR7a8a基については、カルバモイ
ル、N−メチルカルバモイル基であり、−OCONR7a
8a基については、カルバモイルオキシ、N−メチルカ
ルバモイルオキシ基である。
【0050】上記(4)乃至(12)式中、f及びgの
組み合わせのうち、好適な組み合わせとしては、(f,
g)=(2,1)、(1,1)及び(2,0)である。
【0051】上記式(5)、(7)、(9)及び(1
1)中、R13の置換されていてもよいアルキル基の置換
基としては前述のR5 についてあげられたものと同じも
のがあげられ、好適なものとしては、保護された水酸基
については、4−ニトロベンジルオキシカルボニルオキ
シ基であり、保護されたカルボキシ基については、4−
ニトロベンジルオキシカルボニル基であり、アルコキシ
基については、メトキシ基であり、アルキルスルホニル
基については、メタンスルホニル基であり、−NHCO
6 基については、アセチルアミノ基であり、−NR7
8 基については、アミノ、モノメチルアミノ基であ
り、−CONR7a8a基については、カルバモイル基で
あり、−OCONR7a8a基については、カルバモイル
オキシ基である。 上記式(6)、(7)、(8)及び
(9)中、R12のアルキル基としては、前述のR2 のア
ルキル基と同じものがあげられ、好適にはメチル、エチ
ル基である。
【0052】上記式(6)、(7)、(8)及び(9)
中、R12の保護基としては、前述のR2 の2級アミノ基
の保護基と同じものがあげられ、好適には、4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル基である。
【0053】上記式(6)中、−D−の内、好適なもの
としては単結合、二重結合である。上記式(1)中のA
の選択枝である式(2)乃至(12)のうち、好適な式
は、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)及び(1
2)である。
【0054】本発明の化合物のうち、好適な化合物を以
下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0055】
【化26】
【0056】
【表1】 ──────────────────────────── No. R1 R2 Form a b c d R5 -B- ──────────────────────────── 1 H H (2) 1 1 1 1 CH3 -CH2- 2 H CH3 (2) 1 1 1 1 CH3 -CH2- 3 H CH3 (2) 1 1 1 1 -C(=NH)CH3 -CH2- 4 H H (2) 0 1 1 0 H -(CH2)2- 5 H CH3 (2) 0 1 1 0 -C(=NH)CH3 -(CH2)2- 6 H H (2) 0 1 1 0 H -CH2- 7 H CH3 (2) 0 1 1 0 H -CH2- 8 H H (2) 0 1 1 0 CH3 -CH2- 9 H CH3 (2) 0 1 1 0 CH3 -CH2- 10 H CH3 (2) 0 1 1 0 -C(=NH)H -CH2- 11 H CH3 (2) 0 1 1 0 -C(=NH)NH2 -CH2- 12 H H (2) 1 1 1 1 H s 13 H CH3 (2) 1 1 1 1 CH2CH2OH s 14 H H (2) 1 1 1 1 -C(=NH)CH3 s 15 H CH3 (2) 1 1 1 1 -C(=NH)CH3 s 16 H H (2) 1 1 1 1 CH3 s 17 H CH3 (2) 1 1 1 1 CH3 s 18 H CH3 (2) 1 1 1 1 H d 19 H CH3 (2) 1 1 1 1 CH3 d 20 H CH3 (2) 1 1 1 1 -C(=NH)H d 21 H H (2) 1 2 1 0 H s 22 H CH3 (2) 1 2 1 0 -C(=NH)CH3 s 23 H CH3 (2) 1 3 1 0 CH3 s 24 H H (2) 0 1 0 1 H s 25 H CH3 (2) 0 1 0 1 H s 26 H H (2) 1 0 1 0 H s 27 H H (2) 1 0 1 0 -C(=NH)CH3 s ───────────────────────────
【0057】
【化27】
【0058】
【表2】 ──────────────────────────────────── No. R1 R2 Form a b c d R9 R10 -B- X- ──────────────────────────────────── 28 H H (3) 1 1 1 1 CH3 CH3 -CH2- Cl- 29 H H (3) 1 1 1 1 CH3 CH2CH2OH -CH2- Cl- 30 H H (3) 0 1 1 0 CH3 CH2CONH2 -(CH2)2- Cl- 31 H H (3) 0 1 1 0 CH3 CH2CN -CH2- I- 32 H H (3) 0 1 1 0 CH3 CH3 s Cl- 33 H H (3) 1 1 1 1 CH3 CH2CONH2 s Cl- 34 H H (3) 1 1 1 1 CH3 CH3 d CF3SO3 - 35 H H (3) 1 2 1 0 CH3 CH2CH2OH s Cl- 36 H H (3) 1 3 1 0 CH3 CH3 d Cl- 37 H CH3 (3) 0 1 0 1 CH3 CH2CH2OH s Cl- ────────────────────────────────────
【0059】
【化28】
【0060】
【表3】 ────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q2 Q3 ────────────────────────────── 38 H H (4) 2 1 N N CH 39 H CH3 (4) 2 1 N N CH 40 H H (4) 2 1 N CH CH 41 H CH3 (4) 2 1 N CH CH 42 H H (4) 2 1 CCH3 N CH 43 H H (4) 2 1 CH N CH 44 H H (4) 2 1 CH N CCH3 45 H CH3 (4) 2 1 CCH2OH N CH 46 H H (4) 2 1 CCH2OH N CH 47 H H (4) 2 1 CNH2 N CH 48 H CH3 (4) 2 1 CNH2 N CH 49 H H (4) 2 1 CNH(CH2)2OH N CH 50 H H (4) 2 1 CCH2CONH2 N N 51 H H (4) 2 1 N N N 52 H CH3 (4) 2 1 N N N ──────────────────────────────
【0061】
【化29】
【0062】
【表4】 ──────────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q2 Q3 R13 X- ──────────────────────────────────── 53 H H (5) 2 1 N N CH CH3 (Q2) Cl- 54 H H (5) 2 1 N N CH CH2CH2OH (Q2) Cl- 55 H H (5) 2 1 N N CH CH2CONH2 (Q2) Cl- 56 H H (5) 2 1 CH CH N CH3 (Q3) Cl- 57 H CH3 (5) 2 1 CH CH N CH3 (Q3) Cl- 58 H H (5) 2 1 CH N N CH3 (Q3) Cl- 59 H CH3 (5) 2 1 CH N N CH3 (Q3) Cl- 60 H H (5) 2 1 N CH CH CH3 (Q1) Cl- 61 H H (5) 2 1 N CH CH CH2CH2OH (Q1) Cl- 62 H H (5) 2 1 N CH CH CH2CN (Q1) Br- 63 H H (5) 2 1 CH N CH CH3 (Q2) Cl- 64 H H (5) 2 1 CCH2OH N CH CH3 (Q2) Cl- 65 H H (5) 2 1 CH N CH CH2CH2OH (Q2) Cl- 66 H H (5) 2 1 CCH3 N CH CH2CH2OH (Q2) Cl- 67 H H (5) 2 1 CCH3 N CH CH3 (Q2) Cl- 68 H H (5) 2 1 CH N CCH3 CH3 (Q2) Cl- ────────────────────────────────────
【0063】
【化30】
【0064】
【表5】 ──────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q2 Q3 R12 -D- ──────────────────────────────── 69 H H (6) 1 1 CH N H s 70 H CH3 (6) 1 1 CCH3 N H s 71 H H (6) 1 1 CH N H d 72 H CH3 (6) 1 1 CNH2 N H d 73 H H (6) 1 1 CH N CH3 d 74 H H (6) 2 1 CH N H d 75 H CH3 (6) 2 1 CH N CH3 d 76 H CH3 (6) 2 1 N N H d 77 H CH3 (6) 1 1 CH N CH2CH2OH d ────────────────────────────────
【0065】
【化31】
【0066】
【表6】 ────────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q2 Q3 R12 R13 X- ────────────────────────────────── 78 H H (7) 2 1 CH N CH3 CH3(Q3) Cl- 79 H H (7) 2 1 N N CH3 CH3(Q3) Cl- 80 H H (7) 2 1 CH N CH3 CH2CH2OH(Q3) Cl- ──────────────────────────────────
【0067】
【化32】
【0068】
【表7】 ──────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q3 R12 ──────────────────────────── 81 H H (8) 1 1 CH CH H 82 H CH3 (8) 1 2 CH CH H 83 H H (8) 1 1 N CH CH3 ────────────────────────────
【0069】
【化33】
【0070】
【表8】 ──────────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q3 R12 R13 X- ──────────────────────────────────── 84 H H (9) 1 1 N CH CH3 CH3(Q1) Cl- 85 H H (9) 0 2 CH N CH3 CH3(Q1) Cl- 86 H CH3 (9) 1 2 CH N CH2H2OH CH3(Q1) Cl- ────────────────────────────────────
【0071】
【化34】
【0072】
【表9】 ─────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q2 Q3 Q4 ─────────────────────────────── 87 H H (10) 1 1 N CH CH CH 88 H H (10) 1 1 CH N CH CH 89 H CH3 (10) 1 1 N CH N CH 90 H CH3 (10) 1 1 N CH CH N 91 H H (10) 0 2 CH N CH N 92 H CH3 (10) 1 2 N CH N CH ───────────────────────────────
【0073】
【化35】
【0074】
【表10】 ─────────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q2 Q3 Q4 R13 X- ─────────────────────────────────── 93 H H (11) 1 1 N CH N CH CH3(Q3) Cl- 94 H CH3 (11) 1 1 N CH N CH CH2CN(Q3) Cl- 95 H H (11) 0 2 CH N CH N CH3(Q3) Cl- 96 H CH3 (11) 0 2 N CH CH N CH3(Q3) Cl- ───────────────────────────────────
【0075】
【化36】
【0076】
【表11】 ──────────────────────────────────── No. R1 R2 Form f g Q1 Q2 Q3 Q4 X- ──────────────────────────────────── 97 H H (12) 2 1 CH CH CH CH Cl- 98 H CH3 (12) 2 1 CH CH CH CH Cl- 99 H H (12) 2 1 CH CCH2OH CH CH Br- 100 H H (12) 2 1 CH N CH CH Cl- ──────────────────────────────────── 上記好適化合物のうち、さらに好適なものとしては、
6、8、14、17、29、32、42、47、53、
60、64、71及び100があげられる。
【0077】本発明の化合物(I)は、不斉炭素に基づ
く種々の異性体が存在する。それらの異性体で好適なも
のとしては、チエナマイシンに代表されるカルバペネム
骨格の1位に相当する炭素(メチル基のついた炭素)の
配位がR配位であり、5位および6位に相当する炭素の
配位がチエナマイシンと同一配位である(5S,6S)
配位であり、6位置換基の水酸基を有するエチル基のα
位の炭素の配位がR配位である化合物をあげることがで
きる。
【0078】本発明の化合物(1)は例えば次に示す工
程表AまたはBに従って、製造することができる。
【0079】
【化37】
【0080】
【化38】
【0081】上記工程表A及びBにおいて、R1 ,R2
およびAは前述したものと同意義を示し、A´は、アル
キル化することにより四級アンモニウム塩を形成される
上記式(1)のAの式(3)、(5)、(7)、
(9)、(11)及び(12)に対応する基を示し、R
14は水酸基の保護基(好適には、トリメチルシリル基の
ようなトリアルキルシリル基、アリルオキシカルボニル
基のようなアルケニルカルボニル基、メトキシカルボニ
ル基のようなアルコキシカルボニル基あるいはp−ニト
ロベンジルオキシカルボニル基のようなアラルキルオキ
シカルボニル基である)を示し、R15は低級アルキル基
(特にメチル基)、低級アルコキシ基(特にメトキシ
基)またはアリールオキシ基(特にフェニルオキシ基)
を示し、R16は低級アルキル基(特にメチル基)または
アリール基(特にフェニル基)を示す。
【0082】A)2−リン酸エステルを経由する合成法 公知のケトカルボン酸誘導体 (II) (文献:D.H.S
hih等(Heterocycles 21,29(1
984)))に、適当な溶剤中、塩基の存在下、ジフェ
ニルホスホリルクロリドを反応させ、活性な化合物(II
I) とし、次いで、適当な溶剤中、チオール化合物(IV)
との置換反応を行うことにより、本発明化合物(I)を
得ることができる。
【0083】さらに各工程について詳述する。 (第1工程)本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、
化合物(II)にジフェニルホスホリルクロリドを反応さ
せ、化合物(III) を得る工程である。
【0084】本工程は公知の方法、例えば、D.H.S
hih等(Heterocycles 21,29(1
984))の方法、あるいはそれに準ずる方法に従って
行うことができる。
【0085】使用される溶剤としては、反応に悪影響を
及ぼさないものであれば、特に制限はないが、例えば、
好適には、塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲ
ン化炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンのようなエーテル類、アセトニトリルのようなニトリ
ル類、ジメチルホルムアミドのようなアミド類、ジメチ
ルスルホキシドのようなスルホキシド類又はこれらの混
合溶剤である。
【0086】使用される塩基としては、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウン
デセンなどの有機塩基、ナトリウムメトキシド、カリウ
ムtert−ブトキシドなどの金属アルコラート類があ
げられ、特にジイソプロピルエチルアミンが好適であ
る。
【0087】反応温度は、通常−50℃〜室温、特に−
20℃〜0℃が好適であり、反応時間は、原料、反応温
度等により異なるが、通常15分〜5時間、特に30分
〜2時間が好適である。
【0088】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過によ
り除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は、通常、
単離操作を行わずに、次の工程に用いられるが、必要な
らば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフ
ィ−等によって更に精製できる。
【0089】(第2工程)本工程は、不活性溶剤中、化
合物(III) に、チオール化合物(IV)を反応させ、本発明
の化合物(I) を得る工程である。
【0090】使用される溶剤としては、第1工程と同様
の溶剤があげられるが、化合物(III) を単離せずに行う
場合には、第1工程に用いた溶剤と全く同一の溶剤を使
用するのが好適である。
【0091】反応温度は、通常−50℃〜室温、特に−
20℃〜0℃が好適であり、反応時間は、原料、反応時
間により異なるが、通常30分〜15時間、特に1〜6
時間が好適である。
【0092】本工程を円滑に進行させるためには、塩基
を使用するのが好ましい。
【0093】使用される塩基としては、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機塩基が
好適である。
【0094】なお、本工程において、チオール化合物(I
V)は、化合物(III) の1〜1.5当量を用いることが好
適であり、また、チオール化合物(IV)と塩基は、通常、
当量用いて行うのが好適である。
【0095】反応終了後、本発明の目的化合物である
(I)は常法に従い、反応混合物から採取される。例え
ば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場
合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような
混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む
有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶
剤を留去することによって得られる。得られた目的化合
物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロ
マトグラフィ−等によって更に精製できる。
【0096】B)分子内ウィッティヒ型反応による環化
反応を利用する合成法 公知のカルボン酸誘導体(V)(文献:D.H.Shi
h等(Heterocycles 21,29(198
4)))にメルカプタン誘導体(IV)を、縮合剤の存在
下、反応させ、化合物(VI)を製造し、次いでアルコキシ
オキサリルクロリド(VII) を反応させ、化合物(VIII)を
得る。さらに、化合物(VIII)に、リン化合物(IX)と反応
させることにより、ホスホニウムイリド(X)に導き、
またさらに(X)を加熱することにより、カルバペネム
骨格を有する化合物(XI)を得ることができる。(XI)の水
酸基の保護基R14を除去することにより、本発明の化合
物(I)のうち、AがA´である化合物を得ることがで
きる。本発明の化合物(I)のうち、Aが四級アンモニ
ウム塩構造を有する化合物を得るには、化合物(I)の
A´中に含まれる三級アミノ基を適当なアルキル化剤と
反応させてアルキル化を行えばよい。
【0097】さらに各工程を詳述する。
【0098】(第3工程)本工程は、不活性溶剤中、縮
合剤の存在下、化合物(V)に、メルカプタン誘導体(I
V)を反応させ、化合物(VI)を得る工程である。
【0099】使用される溶剤としては、反応を阻害する
ものでなければ、特に制限はないが、好適には、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、ク
ロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等の
エステル類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等
のエーテル類である。
【0100】使用される縮合剤としては、好適には、
N,N´−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N´
−カルボニルジイミダゾールまたはジフェニルホスホリ
ルアジド−トリエチルアミンである。
【0101】反応温度は、通常−20℃〜50℃であ
り、反応時間は、原料、反応温度により異なるが、通常
30分〜5時間である。
【0102】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
に水を加えて過剰の試薬を分解し、を適宜中和し、又、
不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、酢酸
エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗
後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネ
シウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られ
る。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再
結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精
製できる。
【0103】(第4工程)本工程は、不活性溶剤中、塩
基の存在下、化合物(VI)に、アルコキシオキサリルクロ
リド(VII) を反応させ、化合物(VIII)を得る工程であ
る。
【0104】使用される溶剤としては、好適には、塩化
メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族炭化水素類、アセトニトリルの
ようなニトリル類である。
【0105】使用される塩基としては、好適には、トリ
エチルアミン、ジイソプロピルアミン、1,8−ジアザ
ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンなどの有機塩
基である。
【0106】反応温度は、通常−50℃〜室温、特に−
20℃〜0℃が好適である。反応時間は、原料、反応温
度により異なるが通常30分〜5時間である。
【0107】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を水に加え、不溶物が存在する場合には濾過により除去
した後、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を
加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水
硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによ
って得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常
法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等に
よって更に精製できる。
【0108】(第5工程)本工程は、無溶剤で又は不活
性溶剤中、化合物(VIII)に、リン化合物(IX)を反応さ
せ、て化合物(X)を得る工程である。
【0109】本工程では、通常、リン化合物(IX)を、化
合物(VIII)に対して、2〜6モル当量使用する。
【0110】溶剤を使用する場合に使用される溶剤とし
ては、非プロトン性溶剤であれば、特に制限はないが、
好適には、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、クロロホル
ム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲ
ン化炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトニトリ
ル等のニトリル類またはジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類である。
【0111】反応温度は、通常30〜100℃であり、
反応時間は、原料、反応温度により異なるが通常、2〜
20時間である。
【0112】使用されるリン化合物(IX)としては、トリ
メチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリイ
ソプロピルホスファイトなどの低級アルキル亜リン酸エ
ステル、メチル亜ホスホン酸ジメチル、メチル亜ホスホ
ン酸ジエチル、メチル亜ホスホン酸ジプロピル、エチル
亜ホスホン酸ジメチル、エチル亜ホスホン酸ジエチル、
エチル亜ホスホン酸ジイソプロピルなどの亜ホスホン酸
ジアルキルエステルなどをあげることができる。
【0113】反応終了後、溶剤、未反応の(IX)および(I
X)から生成する酸素付加物(リン酸エステルあるいはホ
スホン酸エステル)を減圧下留去することにより、化合
物(X)が得られる。このようにして得られた粗生成物
(X)は、精製することなく、そのまま次の工程に用い
ることができるが、必要ならば、カラムクロマトグラフ
ィーなどを用いることにより精製することができる。
【0114】(第6工程)本工程は、不活性溶剤中、化
合物(X)を加熱することにより、閉環化合物(XI)を得
る工程である。
【0115】使用される溶剤としては、好適には、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼ
ン等の芳香族炭化水素類である。
【0116】反応温度は、通常50〜170℃であり、
好適には、100乃至160℃である。
【0117】反応時間は、原料、反応温度により異なる
が、通常2〜30時間である。
【0118】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
から、溶剤を留去し、得られる残留物を、常法、例えば
再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等を行うことに
よって精製できる。
【0119】(第7工程)本工程は、不活性溶剤中、化
合物(IX)の保護基を除去し、本発明の化合物(I)を得
る工程である。
【0120】保護基の除去は、保護基の種類により異な
るが、通常用いられる方法が適用できる。
【0121】例えば、保護基がトリメチルシリル基の場
合には、メタノール中、酢酸の存在下、フッ化カリで処
理するか、水−テトラヒドロフラン中でピリジニウム−
p−トルエンスルホン酸で処理すればよい。また、保護
基がアリルオキシカルボニル基の場合は、テトラヒドロ
フランなどの非プロトン性溶媒中で、テトラキストリフ
ェニルホスフィンパラジウム(O)、トリフェニルホス
フィンおよび2−エチルヘキサン酸を反応させることに
より行うことができる。さらに、保護基がp−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル基の場合には、パラジウム−炭
素などの金属触媒を用いた接触還元法により行うことが
できる。
【0122】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
に適宜水を加えて不溶物を溶解し、又、金属触媒等が存
在する場合には濾過により除去した後、酢酸エチルのよ
うな水と混和しない有機溶媒を加え、分液後、目的化合
物を含む水層を分離し、減圧下濃縮した後、濃縮液を逆
相クロマトグラフィ−等によって精製することにより得
られる。
【0123】(第8工程)本工程は、不活性溶剤中、本
発明の化合物(I)のうち、四級アンモニウム塩構造を
有する化合物を得るために選択的に行われる工程であ
る。
【0124】使用される溶剤としては、好適には、アセ
トニトリルのようなニトリル類、テトラヒドロフランの
ようなエーテル類である。
【0125】使用されるアルキル化剤としては、所望す
る化合物により異なるが、アルキルヨウ化メチルのよう
なヨウ化アルキル類、2−ヨードエタノールのようなヨ
ウ化アルコール類、α−ヨードアセトアミドのようなヨ
ウ化アシルアミド類、メチルトリフルオロメタンスルホ
ネート、メチルフルオロスルホネート(マジックメチ
ル)などのスルホン酸エステルが用いられる。
【0126】反応温度は、通常0〜100℃であり、好
適には、0〜50℃である。反応時間は、原料、反応温
度により異なるが、通常30分〜5時間である。反応終
了後、本工程の目的化合物は、通常、単離精製すること
なく、直ちに、保護基の除去反応に付され、目的化合物
は、上述と同様にして、逆相クロマトグラフィ−等によ
って精製することにより得られる。得られた目的化合物
は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマ
トグラフィ−等によって更に精製できる。
【0127】本発明の化合物(I)は薬理学的に許容さ
れる塩とすることもでき、その塩としてはたとえばナト
リウム、カリウム、アルミニウム、マグネシウム等の金
属塩、トリエチルアミン、プロカイン、ベンジルアミン
等とのアミン塩があげられるが、特にナトリウム塩、カ
リウム塩が好ましい。
【0128】また本発明のカルバペネム誘導体には塩基
性基が存在するので、医薬品として許容される酸付加
塩、たとえば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸などの鉱
酸あるいは酢酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン
酸などの有機酸との塩類とすることもでき、特に好適な
塩としては、塩酸塩、硫酸塩をあげることができる。
【0129】本発明の化合物を製造するために、原料と
して使用される化合物(IV)は、以下のC又はD法に
より、製造することができる。
【0130】
【化39】
【0131】
【化40】
【0132】C法)R2aが保護基又は保護されたイミド
イル基の場合: (第9工程)本工程は、化合物(XII)に、アセトニ
トリル中、塩酸/ジオキサン溶液(好ましくは4規定)
の存在下、R4 −C(=NH)−NHR3 (R3 及びR
4 は前述のものと同意義を示す。)を反応させ、化合物
(XIII)(但し、R2aが−C(=NR3 )R4 であ
る)を得る工程である。
【0133】反応温度は、通常0乃至70℃であり、反
応時間は、通常1乃至5時間である。 反応終了後、本
工程の目的化合物は常法に従い、反応混合物から採取さ
れる。 例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物
が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エ
チルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的
化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等
で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。得ら
れた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再
沈殿又はクロマトグラフィ−等によって更に精製でき
る。
【0134】(第10工程)本工程は、化合物(XI
I)に、テトラヒドロフランのようなエーテル類と水の
混合溶剤中、塩基(好適には、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムのような水酸化物)の存在下、アミノ基の保
護化試薬(好適には、p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルクロリド)を反応させ、化合物(XIII)を得る
工程であり、また、第9工程と択一的に行われる工程で
ある。
【0135】反応温度は、通常−20乃至50℃であ
り、反応時間は、通常30分乃至5時間である。
【0136】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過によ
り除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0137】(第11工程)本工程は、化合物(XII
I)に、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素
類中、塩基(好適には、トリエチルアミンのような三級
有機アミン)の存在下、アリルブロミドを反応させて、
化合物(XIV)を得る工程である。
【0138】反応温度は、通常−10乃至50℃であ
り、反応時間は、通常1乃至12時間である。
【0139】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過によ
り除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0140】(第12工程)本工程は、化合物(XI
V)に、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素
類中、塩基(好適には、トリエチルアミンやピリジンの
ような三級有機アミン)の存在下、スルホン酸エステル
を生成する試薬(好適には、メタンスルホニルクロリ
ド、p−トルエンスルホニルクロリドのようなスルホニ
ルハライド類)を反応させて、化合物(XV)を得る工
程である。
【0141】反応温度は、通常−30乃至50℃であ
り、反応時間は、通常0.5乃至12時間である。
【0142】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
に、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加
え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫
酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによっ
て得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によっ
て更に精製できる。
【0143】(第13工程)本工程は、化合物(XV)
に、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのよ
うなアミド類中、チオ酢酸カリウム(CH3C(=O)SK) ある
いはチオ酢酸ナトリウム(CH3C(=O)SNa)を反応させて、
化合物(XVI)を得る工程である。
【0144】反応温度は、通常20乃至100℃であ
り、反応時間は、通常1乃至7時間である。
【0145】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
に、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加
え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫
酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによっ
て得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によっ
て更に精製できる。
【0146】(第14工程)本工程は、化合物(XV
I)に、酢酸エチルのようなエステル類中、アリル基の
脱保護剤(好適には、触媒量のPd(PPh)4及び2−エチル
ヘキサン酸カリウムを使用する)を反応させ、化合物
(XVII)を得る工程である。
【0147】反応温度は、通常0乃至30℃であり、反
応時間は、通常1乃至5時間である。
【0148】反応終了後、本工程の目的化合物は、通
常、固体として析出してくるので、濾取により採取され
る。
【0149】得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶又は再沈殿等によって更に精製できる。
【0150】(第15工程)本工程は、化合物(XVI
I)に、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水素
類中、ピバロイルクロリドを反応させ、化合物(XVI
II)を得る工程である。
【0151】反応温度は、通常−20乃至30℃であ
り、反応時間は、通常0.5乃至2時間である。
【0152】反応終了後、本工程で得られる、通常、不
安定なため、単離せずに直ちに、次の工程に用いられ
る。
【0153】(第16工程)本工程は、化合物(XVI
II)を得る工程で用いられたメチレンクロリドのよう
なハロゲン化炭化水素類中、塩基(好適には、ジイソプ
ロピルエチルアミンのような三級アミンを使用する)の
存在下、所望に応じた複素環アミンを反応させ、化合物
(XIX)を得る工程である。
【0154】反応温度は、通常−20乃至30℃であ
り、反応時間は、通常0.5乃至2時間である。
【0155】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、酢酸エチルのような水と混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0156】(第17工程)本工程は、化合物(XI
X)に、メタノール、エタノールのようなアルコール類
中、対応のアルコールのアルカリ金属アルコキシド(好
適には、メタノールとナトリウムメトキシド)を反応さ
せ、化合物(IV)を得る工程である。
【0157】反応温度は、通常−20乃至30℃であ
り、反応時間は、通常0.5乃至1時間である。
【0158】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、水と酢酸エチルのような混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0159】D法)R2aがアルキル基、アルケニル基の
場合: (第18工程)本工程は、化合物(XX)に、テトラヒ
ドロフランのようなエーテル類中、クロロギ酸エチルを
反応させた後、アンモニア水と処理し、カルボン酸をア
ミド化する工程である。
【0160】反応温度は、通常−20乃至30℃であ
り、反応時間は、通常1乃至3時間である。
【0161】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、酢酸エチルのような水と混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0162】(第19工程)本工程は、第18工程で得
られるアミド化された化合物に、テトラヒドロフランの
ようなエーテル類中、トリエチルアミンのような有機ア
ミン類の存在下、メタンスルホニルクロリドを反応さ
せ、水酸基をメタンスルホニルオキシ化する工程であ
る。
【0163】反応温度は、通常−20乃至30℃であ
り、反応時間は、通常0.5乃至2時間である。
【0164】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、酢酸エチルのような水と混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0165】(第20工程)本工程は、第19工程で得
られるメタンスルホニルオキシ化された化合物に、ジメ
チルホルムアミド中、ナトリウム4−メトキシベンジル
メルカプチドを反応させ、化合物(XXI)を得る工程
である。
【0166】反応温度は、通常50乃至100℃であ
り、反応時間は、通常1乃至5時間である。
【0167】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
に、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加
え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫
酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによっ
て得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ−等によっ
て更に精製できる。
【0168】(第21工程)本工程は、化合物(XX
I)に、酢酸エチル中、塩酸(好適には4N)を反応さ
せ、アミノ基の保護基であるt−ブトキシカルボニル基
を除去する工程である。
【0169】反応温度は、通常0乃至50℃であり、反
応時間は、通常0.5乃至3時間である。
【0170】反応終了後、本工程の目的化合物は塩酸塩
結晶として、反応混合物から採取される。
【0171】得られた目的化合物は必要ならば、常法、
例えば再結晶又は再沈殿等によって更に精製できる。
【0172】(第22工程)本工程は、第21工程で得
られる化合物に、テトラヒドロフランのようなエーテル
類中、塩基の存在下、アルキルハライド又はジメチル硫
酸を反応させ、化合物(XXII)を得る工程である。
【0173】反応温度は、通常0乃至50℃であり、反
応時間は、通常1乃至5時間である。
【0174】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を適宜中和し、酢酸エチルのような水と混和しない有機
溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離
し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去する
ことによって得られる。得られた目的化合物は必要なら
ば、常法、例えば再結晶、再沈殿又はクロマトグラフィ
−等によって更に精製できる。
【0175】(第23工程)本工程は、化合物(XXI
I)に、含水メタノール中、2N−塩酸を反応させ、化
合物(XXIII)を得る工程である。
【0176】反応温度は、通常20乃至100℃であ
り、反応時間は、通常1乃至5時間である。
【0177】反応終了後、本工程の目的化合物は常法に
従い、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物
を濃縮すれば、塩酸塩が析出するので、濾取により単離
される。
【0178】(第24工程)本工程は、化合物(XXI
II)に、メチレンクロリドのようなハロゲン化炭化水
素類中、トリエチルアミンの存在下、ピバロイルクロリ
ドを反応させ、化合物(XXIV)を得る工程であり、
第15工程と同様にして行われる。
【0179】反応温度は、通常−20乃至30℃であ
り、反応時間は、通常0.5乃至2時間である。
【0180】反応終了後、本工程の目的化合物は、一般
に不安定なため、単離することなく、反応液のまま、次
の工程に使用する。
【0181】(第25工程)本工程は、化合物(XXI
V)を含有する上記のメチレンクロリド反応液に、塩基
(好適には、ジイソプロピルエチルアミンのような三級
アミンを使用する)を加えた後、所望に応じた複素環ア
ミンを反応させ、化合物(XXV)を得る工程であり、
第16工程と同様にして行われる。
【0182】(第26工程)本工程は、化合物(XX
V)に、アニソール及びトリフルオロ酢酸の存在下、ト
リフルオロメタンスルホン酸を反応させ、化合物(I
V)を得る工程である。
【0183】反応温度は、通常−20乃至50℃であ
り、反応時間は、通常1乃至6時間である。 反応終了
後、本工程の目的化合物は、減圧下、試薬を留去するこ
とにより、粗製の塩として得られ、通常は、精製するこ
となく、次の工程の原料として用いる。
【0184】
【発明の効果】本発明のカルバペネム誘導体は新規な化
合物であり、物理化学的安定性およびβ−ラクターゼ等
の酵素に対する安定性に優れ、かつペニシリン系やセフ
ァロスポリン系の抗生物質の耐性菌に対しても抗菌活性
を有し、ヒトおよび動物の感染症の予防および治療剤と
して極めて有用なものである。
【0185】本発明の化合物(I) の投与形態としては、
例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロ
ップ剤等による経口投与又は注射剤若しくは坐剤等によ
る非経口投与を挙げることができる。これらの製剤は、
賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤
等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。その使用
量は症状、年齢等により異なるが、1 日1乃至200 m
g/kg体重、好適には、1 日1乃至50 mg/kg体重を通常
成人に対して、1日1回又は数回に分けて投与すること
ができる。
【0186】(実施例1)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[(1S,4S)−5−(4−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン−4−イ
ル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロ
ベンジルエステル
【0187】
【化41】
【0188】(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[(1S,4S)−5−(4−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン(1.17g,
1.87mmol)をメタノール(7ml)とテトラヒドロフラン
(7ml)の混合溶媒に溶解し、氷冷下28%ナトリウム
メトキシド−メタノール溶液(392μl,1.86mmol) を加え
た。混合物を氷冷下20分間撹拌した後、酢酸(120μl,
2.05mmol) を加え、濃縮した。残渣にジクロルメタンを
加え水洗後、乾燥した。溶媒を留去して粗製の(2S,
4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)−2−[[(1S,4S)−5−(4
−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2,5−ジアザ
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニ
ル]ピロリジン(1.09g )を油状物として得た。いっぽ
う、(1R,5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロ
キシエチル]−1−メチル−2−(ジフェニルホスホリ
ルオキシ)カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロ
ベンジルエステル(1.11g,1.86mmol)をアセトニトリル
(20ml)に溶解し、氷冷下、上で得た(2S,4S)
−4−メルカプト−1−(4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)−2−[[(1S,4S)−5−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2,5−ジアザビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピ
ロリジン(1.09g) のアセトニトリル(10ml)溶液を滴
下し、ついでジイソプロピルエチルアミン(700μl,4.10
mmol) を加えた。混合物を氷冷下3時間撹拌した後、濃
縮し、ジクロロメタンを加え飽和炭酸水素ナトリウム溶
液、水、飽和食塩水の順で洗浄した。溶媒を減圧下留去
し、残渣をシリカゲル(80ml)を用いるカラムクロマ
トグラフィーに付し、メタノール−酢酸エチル(3:2
0)で溶出して淡黄色泡状の標記化合物(1.61g,93
%)を得た。
【0189】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3400,2969,
1773,1709,1656,1607,1522,1346. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.28(3H,d,J=7H
z),1.37(3H,d,J=6Hz),1.8-2.02(3H,m),2.48-2.80(1H,
m),3.2-4.40(12H,m),3.27(1H,dd,J=7.3Hz),4.50-4.75(2
H,m),5.12-5.38(5H,m),5.50(1H,d,J=14Hz),7.42-7.57(4
H,m),7.65(2H,d,J=9Hz),8.23(6H,d,J=9Hz). (実施例2)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[[(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン
−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸
【0190】
【化42】
【0191】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[[(2S,
4S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−2−[[(1S,4S)−5−(4−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−2,5−ジアザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン
−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4
−ニトロベンジルエステル(1.61g,1.74mmol)をテトラ
ヒドロフラン(50ml)−水(36ml)混合溶媒に溶解
し、10%パラジウム−炭素(3.23g) を加え、常圧・水
素下室温で2.5 時間撹拌した。触媒を濾別し、濾液をエ
ーテルで洗浄した。水層を減圧下濃縮し、コスモシルC-
18PREP(ナカライテスク製)50g を用いる逆相カラム
クロマトグラフィーに付し、アセトニトリル−水(1:
19)で溶出される分画を凍結乾燥して無色泡状の標記
化合物(339mg,45%)を得た。
【0192】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3409,2968,
1759,1657,1591,1459,1384,1287,1259,1181,1146. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.22(3H,d,J=7Hz),
1.30(3H,d,J=6Hz),1.97-2.22(3H,m),3.03-3.18(2H,m),
3.38(1H,dt,J=8.2Hz),3.45-3.53(4H,m),3.70(1H,s),3.7
6(1H,d,J=12Hz),3.78(1H,d,J=12Hz),3.86(1H,dd,J=11H
z),4.02-4.13(1H,m),4.22-4.30(2H,m),4.65-4.68(1H,
m). (実施例3)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]
ピロリジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カル
ボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0193】
【化43】
【0194】(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]
ピロリジン(550mg,1.19mmol)をメタノール(5ml)に溶
解し、氷冷下28%ナトリウムメトキシド−メタノール
溶液(266μl,1.31mmol) を加えた。混合物を氷冷下20
分間撹拌した後、酢酸(75μl,1.31mmol)を加えた。
いっぽう、(1R,3R,5R,6S)−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−オキソカ
ルバペナム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエス
テル(517mg,1.43mmol)をアセトニトリル(6ml)に溶解
し、氷冷下ジイソプロピルエチルアミン(267μl,1.57mm
ol) とクロロリン酸ジフェニル(321μl,1.54mmol) を加
え、1時間撹拌した。さらにジイソプロピルエチルアミ
ン(267μl,1.57mmol) を加えた後、この溶液を上で得た
(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−[[(1S,4S)−
5−メチル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘ
プタン−2−イル]カルボニル]ピロリジンの溶液中に
加えた。混合物を氷冷下1.5 時間撹拌し、さらに冷蔵庫
に一晩放置した後濃縮し、ジクロロメタンを加え炭酸水
素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順で洗浄した。
溶媒を減圧留去し残渣をローバーカラムのクロマトグラ
フィーに付し、メタノール−ジクロロメタン(3:2
0)で溶出して淡黄色泡状の標記化合物(460mg ,収率
51%)を得た。
【0195】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3401,1772,
1709,1651,1522,1347,1209,1109. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3-CD3OD)δppm :1.28(3H,
d,J=7Hz),1.33(3H,d,J=6Hz),1.74-2.08(3H,m),2.40(3H
×1/3,s),2.44(3H×2/3,s),2.67-3.10(3H,m),3.21-3.90
(8H,m), 4.03-4.60(4H,m),5.06と5.19(2H ×1/2,ABq,J=
13Hz),5.21(2H ×1/2,s),5.26 と5.49(2H,ABq,J=14Hz),
7.53と8.22(4H,A2B2,J=9Hz),7.67と8.22(4H,A2B2,J=9H
z). (実施例4)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[[(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]
ピロリジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カル
ボン酸
【0196】
【化44】
【0197】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[[(2S,
4S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−2−[[(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジア
ザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボ
ニル]−4−ピロリジニル]チオ]カルバペネム−3−
カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(202mg,0.264
mmol) をテトラヒドロフラン(5ml)−水(5ml)混合
溶媒に溶解し、10%パラジウム−炭素(300mg) を加
え、常圧・水素下室温で2.5 時間撹拌した。触媒を濾別
し、濾液をエーテルで洗浄し減圧下濃縮した。濃縮液
(約6ml)をCHP-20P (三菱化成製,54ml)を用いる
逆相カラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−水
(1:19)で溶出される分画を凍結乾燥して無色泡状
の標記化合物(46mg,収率39%)を得た。
【0198】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3416,2968,
1755,1657,1594,1459,1384,1288,1149. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.22(3H,d,J=7Hz),
1.30(3H,d,J=6Hz),1.97-2.07(1H,m),2.17-2.47(2H,m),
3.01(3H,s),3.02-3.13(1H,m),3.33-3.45(3H,m),3.48(1
H,dd,J=6,3Hz),3.68-3.92(5H,m),4.00-4.20(1H,m),4.23
(1H,d,J=3Hz),4.23-4.30(1H,m),4.47-4.71(2H,m). (実施例5)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−1−
メチル−2−[[(1S,4S)−5−(4−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2,5−ジアザビシクロ
[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロ
リジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン
酸 4−ニトロベンジルエステル
【0199】
【化45】
【0200】(2S,4S)−4−(4−メトキシベン
ジルチオ)−1−メチル−2−[[(1S,4S)−5
−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2,5−
ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カ
ルボニル]ピロリジン(996mg,1.84mmol)とアニソール
(1.99ml,1.84mmol) の混合物中に氷冷下トリフルオロ酢
酸(10ml)とトリフルオロメタンスルホン酸(0.323m
l,3.7mmol) を順次加えた。氷浴を外し40分間撹拌し
た後、濃縮し残渣をエーテルで洗浄した。ついで残渣を
酢酸エチルに溶かし飽和炭酸水素ナトリウム水、水で順
次洗浄した。溶媒を減圧下留去し残渣をシリカゲル(5
0ml)カラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−
ジクロロメタン(1:10)の混合溶媒で溶出して淡黄
色泡状の(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル
−2−[[(1S,4S)−5−(4−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−2,5−ジアザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン
(744mg) を得た。いっぽう、(1R,5R,6S)−6
−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2
−(ジフェニルホスホリルオキシ)カルバペネム−3−
カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(1.19g,2.01
mmol)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、氷冷下、
上で得た(2S,4S)−4−メルカプト−1−メチル
−2−[[(1S,4S)−5−(4−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−2,5−ジアザビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン
のアセトニトリル(10ml)溶液を加え、ついでエチル
ジイソプロピルアミン(760μl,4.42mmol) を加えた。混
合物を氷冷下3時間、ついで室温で4時間撹拌後、濃縮
し酢酸エチルを加え飽和炭酸水素ナトリウム水、水、飽
和食塩水の順で洗浄した。溶媒を減圧下留去し残渣をシ
リカゲル(120ml) を用いたカラムクロマトグラフィーに
付し、酢酸エチル−ジクロロメタン−メタノール(5:
5:1)で溶出して淡黄色泡状の標記化合物(832mg,収
率54%)を得た。
【0201】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3402,1771,
1708,1640,1522,1441,1346,1208,1179,1137,1106. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.27(3H,d,J=7H
z),1.37(3H,d,J=6Hz),1.55-2.02(5H,m),2.28(3H×1/3,
s),2.34(3H×2/3,s),2.47-2.80(2H,m),2.93-3.82(9H,
m),4.18-4.32(2H,m),4.53-4.71(1H,m),5.12-5.29(3H,
m),5.50(1H,d,J=14Hz),7.52(2H,d,J=8Hz),7.66(2H,d,J=
9Hz),8.21(2H,d,J=9Hz),8.22(2H,d,J=9Hz). (実施例6)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−1−
メチル−2−[[(1S,4S)−2,5−ジアザビシ
クロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]
ピロリジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カル
ボン酸
【0202】
【化46】
【0203】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[[(2S,
4S)−1−メチル−2−[[(1S,4S)−5−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2,5−ジ
アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カル
ボニル]ピロリジン−4−イル]チオ]カルバペネム−
3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(380mg,
0.497mmol) をテトラヒドロフラン(10ml)−水(1
0ml)の混合溶媒に溶解し、10%パラジウム−炭素(5
70mg) を加え、常圧・水素下室温で2.5 時間撹拌した。
触媒を濾別し、濾液をエーテルで洗浄後、水層を減圧下
濃縮しCHP-20P (三菱化成製,110ml )を用いた逆相カ
ラムクロマトグラフィーに付し、アセトン−水(1:1
9)で溶出される分画を集めて凍結乾燥し、無色泡状の
標記化合物(69mg,収率31%)を得た。
【0204】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3387,2968,
1759,1657,1596,1455,1384,1224,1180,1147. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.21(3H,d,J=7Hz),
1.29(3H,d,J=6Hz),1.97-2.33(3H,m),2.92(3H×1/2,s),
2.96(3H×1/2,s),3.17-3.40(2H,m),3.43-3.55(3H,m),3.
63-3.92(5H,m),4.14-4.29(3H,m),4.39(1H×1/2,t,J=9H
z),4.60(1H×1/2,t,J=9Hz),4.66(1H,d,J=9Hz). (実施例7)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[(7−メチル−3,7−ジアザビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−イル)カルボニル]−1−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イ
ル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸4−ニトロベ
ンジルエステル
【0205】
【化47】
【0206】(1R,3R,5R,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
オキソカルバペナム−3−カルボン酸 4−ニトロベン
ジルエステル(1.27g,3.50mmol)をアセトニトリル(2
0ml)に溶解し、氷冷下ジイソプロピルエチルアミン(4
99mg,3.86mmol)とクロロリン酸ジフェニル(939mg,3.50m
mol)を加え同温度で20分間撹拌した。さらにジイソプ
ロピルエチルアミン(499mg,3.86mmol)を加え、ついで
(2S,4S)−4−メルカプト−2−[(7−メチル
−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン−3
−イル)カルボニル]−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン(1.38g,3.18mmol)を加えた。
混合物を氷冷下で15時間撹拌後、希炭酸水素ナトリウ
ム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出
液を飽和食塩水で洗浄し、溶媒を減圧下留去し残渣をシ
リカゲル40g を用いるカラムクロマトグラフィーに付
しメタノール:酢酸エチル(12:88〜30:70)
で溶出する。溶媒を留去して得られる油状残渣を酢酸エ
チル100mlに溶かし、氷冷希炭酸水素ナトリウムを加
え氷冷下、5分間撹拌した。セライト濾過後、濾液の有
機層を分離し、飽和食塩水で洗浄する。溶媒を減圧下留
去し、トルエン(100ml) で2回共沸し標記化合物(1.79
g, 収率72%) を得た。
【0207】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3380,2689,
1755,1641,1460,1386. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.27(3H×1/2,d,
J=7Hz),1.28(3H×1/2,d,J=7Hz),1.37(3H,d,J=7Hz),1.9-
2.1(2H,m),2.26(3H ×1/4,s),2.30(3H×1/4,s),2.33(3H
×1/2,s),2.4-2.6(4H,m),2.6-2.8(4H,m),2.8-3.0(2H,
m),3.2-3.3(2H,m),3.3-3.5(2H,m),3.8-4.2(2H,m),4.2-
4.3(2H,m),4.5-4.6(1H,m),5.21(2H,s),5.24(1H,d,J=14H
z),5.49(1H,d,J=14Hz),7.44(2H,d,J=9Hz),7.50(2H,d,J=
9Hz),8.23(4H,d,J=9Hz). (実施例8)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[(7−メチル−3,7−ジアザビシクロ[3.3.
0]オクタン−3−イル)カルボニル]ピロリジン−4
−イル]チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−カル
ボン酸
【0208】
【化48】
【0209】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[(7−メチル−3,7−ジアザビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−イル)カルボニル]−1
−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
−4−イル]チオ]−1−カルバペン−2−エム−3−
カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(385mg,0.494
mmol) をテトラヒドロフラン(4.5ml) −水(4ml)混合
溶媒に溶解し、10%パラジウム−炭素触媒(790mg) を
加え、水素1気圧下室温で1.5 時間撹拌した。触媒を濾
去し、濾液を水で希釈しエーテルで洗浄した。水層を減
圧下濃縮し、コスモシールC-18PREP(ナカライテスク
製)15g を用いる逆相カラムクロマトグラフィーに付
し、アセトニトリル−水(5:95−6:94)で溶出
される分画を集め、凍結乾燥して、淡黄色粉末状の標記
化合物(80mg, 収率35%) を得た。
【0210】UVスペクトルλmax(H2O):302nm. IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3359,2964,2872,2780,17
55,1640,1603,1460,1386. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.219(3H ×1/2,d,
J=7Hz),1.223(3H ×1/2,d,J=7Hz),1.30(3H,d,J=6Hz),1.
6-1.8(1H,m),2.6-2.9(1H,m),2.9(3H,s),3.06(1H ×1/3,
d,J=4Hz),3.11(1H×2/3,d,J=4Hz),3.1-3.3(4H,m),3.2-
3.4(2H,m),3.43(1H×1/2,d,J=6Hz),3.44(1H×1/2,d,J=6
Hz),3.5-4.0(7H,m),4.03(1H×1/2,d,J=4Hz),4.10(1H×1
/2,d,J=4Hz), 4.2-4.3(2H,m). (実施例9)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[[7−[N−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)アセトイミドイル]−3,7−ジアザビシクロ
[3.3.0]オクタン−3−イル]カルボニル]ピロ
リジン−4−イル]チオ]−1−カルバペネム−3−カ
ルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0211】
【化49】
【0212】[[(2S,4S)−4−アセチルチオ−
1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジ
ン−2−イル]カルボニル]−7−[N−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)アセトイミドイル]−3,
7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン(400mg,0.5
9mmol)を75%メタノール−アセトニトリル(8ml)に
溶かし、窒素雰囲気下、金属ナトリウム(13.5mg,0.59mm
ol) とメタノール(1.35ml)より調製したナトリウムメト
キシド溶液を0℃で加えた。混合物を0℃で30分間撹
拌した後、酢酸(39mg,0.65mmol )を加えて、(2
S,4S)−4−メルカプト−2−[7−[N−(4−
ニトロベンジルオキシカルボニル)アセトイミドイル]
−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン−3
−イル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジンの溶液を得た。いっぽう、(1R,3
R,5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−2−オキソカルバペナム−3−カル
ボン酸 4−ニトロベンジルエステル(255mg,0.70mmol)
を乾燥アセトニトリル(8ml)に溶かし、窒素雰囲気下
氷冷撹拌しながらジイソプロピルエチルアミン(100mg,
0.77mmol)とクロロリン酸ジフェニル(189mg,0.70mmol)
を加え同温度で30分間撹拌した。更にジイソプロピル
エチルアミン(100mg,0.77mmol)を加えた後、上で得た
(2S,4S)−4−メルカプト−2−[7−[N−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)アセトイミド
イル]−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタ
ン−3−イル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジンの溶液を加えた。混合液を氷冷下さ
らに4時間撹拌した後、希炭酸水素ナトリウム水溶液を
加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗
浄し乾燥(硫酸マグネシウム)後、減圧下溶媒を濃縮し
て得られる残渣をシリカゲル(20g )を用いるカラム
クロマトグラフィーに付し、メタノール−50%酢酸エ
チル・塩化メチレン(5:95〜7:93)の混合溶媒
で溶出し淡黄色泡状の標記化合物(385mg,57%) を得
た。
【0213】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3418,2968,
2877,1773,1709,1657,1550,1520,1429,1346. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.27(3H×1/2,d,
J=7.3Hz),1.28(3H×1/2,d,J=7.3Hz),
1.36(3H,d,J=6.4Hz),1.67−
2.16(4H,m),2.21−2.24(3H,
m),2.56−2.74(1H,m),2.87−
3.22(2H,m),3.28(1H,dd,J=
6.6Hz,1.7Hz),3.34−4.16(9
H,m),4.23−4.29(2H,m),4.44
−4.51(1H,m),5.15−5.26(4H,
m),5.24(1H,d,J=13.7Hz),5.
49(1H,d,J=13.7Hz),7.41−7.
51(2H,m),7.57(2H,d,J=8.8H
z),7.65(2H,d,J=8.8Hz),8.1
4−8.24(6H,m). (実施例10)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[[[7−(アセトイミドイル)−3,7−ジアザビシ
クロ[3.3.0]オクタン−3−イル]カルボニル]
ピロリジン−4−イル]チオ]−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチルカルバペネム−3−カル
ボン酸
【0214】
【化50】
【0215】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[[[7−[N−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)アセトイミドイル]−3,7−ジアザビ
シクロ[3.3.0]オクタン−3−イル]カルボニ
ル]ピロリジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−
カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(300m
g,0.31mmol)をテトラヒドロフラン(4.5ml)
と水(3ml)の混合溶媒に溶かし、10%パラジウム−
炭素(900mg)を加え常圧水素下、室温で2.5 時間撹拌し
た。触媒を濾去し濾液を水で希釈し、エーテルで2回洗
浄した。水層を減圧下濃縮し、コスモシール(C-18PREP・
ナカライテスク製・30g )を用いる逆相カラムクロマ
トグラフィーに付し2〜5%アセトニトリル−水で溶出
される分画を集めて凍結乾燥し、白色粉末状の標記化合
物(69mg, 45%)を得た。
【0216】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3373,3137,
2969,2885,1756,1649,1463,1376. UVスペクトルλmax(H2O):302nm. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.21(3H,d,J=6.8H
z),1.30(3H,d,J=6.4Hz),2.00(1H,m),2.28(3H,d,J=2.4H
z),3.07(1H,m),3.28-3.52(8H,m),3.61-3.66(2H,m),3.74
-4.08(8H,m),4.22-4.28(2H,m). (実施例11)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[2,3−
a]ピラジン−5−イル]カルボニル]ピロリジン−4
−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸4−ニト
ロベンジルエステル
【0217】
【化51】
【0218】(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[2,3−
a]ピラジン−5−イル]カルボニル]ピロリジン(103
4mg,2.18mmol) をメタノール(10ml)に溶解し、金属
ナトリウム(59mg,2.56mmol )とメタノール(2ml)
より調製したナトリウムメトキシドの溶液を氷冷下加え
た。混合物を氷冷下10分間撹拌した後、酢酸(154mg,
2.56mmol)を加えて、(2S,4S)−4−メルカプト
−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[2,3−
a]ピラジン−5−イル]カルボニル]ピロリジンの溶
液を得た。いっぽう、(1R,3R,5R,6S)−6
−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2
−オキソカルバペナム−3−カルボン酸4−ニトロベン
ジルエステル(873mg,2.40mmol)をアセトニトリル(10
ml)に溶解し、氷冷下ジイソプロピルエチルアミン(338
mg,2.62mmol)とクロロリン酸ジフェニル(704mg,2.62mmo
l)を加え、1時間撹拌した後、再度ジイソプロピルエチ
ルアミン(338mg,2.62mmol)を加えた。この溶液を、上で
得た(2S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2−[[4,5,6,
7−テトラヒドロピラゾロ[2,3−a]ピラジン−5
−イル]カルボニル]ピロリジンの溶液中に加えた。混
合物を氷冷下さらに3.5 時間撹拌した後、希炭酸水素ナ
トリウム水溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、溶媒を減圧下留去
し、残渣をシリカゲル30g を用いるカラムクロマトグ
ラフィーに付し、メタノール−酢酸エチル(1:19)
で溶出して、淡黄色泡状の標記化合物(983mg,収率82
%)を得た。
【0219】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3400,297
0,1770,1700,1650,1520,1345. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.26(3H,d,J=7H
z),1.34(3H,d,J=6Hz),2.6-2.8(1H,m),3.2-4.4(11H,m),
3.27(1H,dd,J=7,3Hz),4.6-5.0(3H,m),5.23(2H,s),5.25
(1H,d,J=14Hz),5.50(1H,d,J=14Hz),6.10(1H,brs),7.50
(1H,brs),7.52(2H,d,J=9Hz),7.67(2H,d,J=9Hz),8.21(4
H,d,J=9Hz). (実施例12)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[(4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[2,3−
a]ピラジン−5−イル)カルボニル]ピロリジン−4
−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸
【0220】
【化52】
【0221】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[[(2S,
4S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−2−[(4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ
[2,3−a]ピラジン−5−イル)カルボニル]ピロ
リジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン
酸4−ニトロベンジルエステル(129mg,0.166mmol) をテ
トラヒドロフラン(1ml)−水(1ml)混合溶媒に溶解
し、10%パラジウム−炭素触媒(250mg) を加え、常圧
・水素下室温で3時間撹拌した。触媒を濾去し、濾液を
水で希釈しエーテルで洗浄した。水層を減圧下濃縮し、
コスモシルC-18PREP(ナカライテスク製)4.6gを用いる
逆相カラムクロマトグラフィーに付し、アセトニトリル
−水(1:19)で溶出される分画を凍結乾燥して、淡
黄色粉末状の標記化合物(50mg,収率65%)を得
た。
【0222】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3396,2969,
1755,1657,1595,1488,1453,1387,1259,1183,1136,1094,
775. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.18(3H×(1/2),d,
J=7Hz),1.21(3H×(1/2),d,J=6Hz),1.29(3H,d,J=6Hz),1.
93(1H ×(1/2),dt,J=14,7Hz),2.01(1H×(1/2),dt,J=14,
7Hz),2.9-3.2(1H,m),3.34(1H,quintet,J=7Hz),3.44(1H,
dd,J=12,5Hz),3.47((1H,dd,J=6,2Hz),3.69(1H,ddd,J=1
2,6,2Hz),4.0-4.1(1H,m),4.03(2H,t,J=6Hz),4.1-4.3(4
H,m),4.8-5.0(1H,m),4.89(2H,s),6.29(1H,br.s),7.70(1
H,br.s). (実施例13)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[(1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1,
6−ジアザ−7a−アゾニア−1H−インデン−5−イ
ル)カルボニル]ピロリジン−4−イル]チオ]カルバ
ペネム−3−カルボン酸 トリフルオロメタンスルホナ
ート
【0223】
【化53】
【0224】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[[(2S,
4S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−2−[[4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ
[2,3−a]ピラジン−5−イル]カルボニル]ピロ
リジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン
酸4−ニトロベンジルエステル(110mg,0.14mmol)をアセ
トニトリル(1ml)に溶解し、氷冷下トリフルオロメタ
ンスルホン酸メチル(23mg,0.14mmol )を加え、混合
物を室温にて1時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残
渣をテトラヒドロフラン(1.0ml) −水(0.8ml) 混合溶媒
に溶解し、10%パラジウム−炭酸触媒(245mg) を加
え、常圧・水素下室温で3時間撹拌した。触媒を濾去
し、濾液を水で希釈しエーテルで洗浄した。水層を減圧
下濃縮し、コスモシルC-18PREP(ナカライテスク製)4.
6gを用いる逆相カラムクロマトグラフィーに付し、アセ
トニトリル−水(3:47)で溶出される分画を凍結乾
燥して、淡黄色粉末の標記化合物(35mg, 収率39
%)を得た。
【0225】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3397,2968,
1753,1656,1597,1385,1264,1031,639. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.21(3H×(1/2),
d,J=7Hz),1.22(3H×(1/2),d,J=7Hz),1.30(3H,d,J=6Hz),
1.7-1.9(1H,m),2.7-3.0(1H,m),3.18(1H,dt,J=12,4Hz),
3.3-3.4(1H,m),3.30(1H,quintet,J=7Hz),3.45(1H,dd,J=
7,3Hz),3.8-4.0(1H,m),4.09(3H,s),4.1-4.3(3H,m),4.3-
4.6(3H,m),4.8-5.0(1H,水-d1 のシグナルと重複),
5.03(2H,s),6.72(1H,brs),
8.17(1H,br.s). (実施例14)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[5,
6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラ
ジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4−イルチ
オ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジ
ルエステル
【0226】
【化54】
【0227】(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[5,
6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラ
ジン−7−イルカルボニル]ピロリジン(1.50g,
3.17mmol)のメタノール(20ml)溶液に、氷
冷下金属ナトリウム(73mg,3.2mmol)のメタノール
(1.5ml) 溶液を加え、5分間撹拌した。反応後0.1 Mリ
ン酸バッファー(pH7.4,20ml)と水(10ml)を加
え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣と、(1R,5
R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−
1−メチル−2−(ジフェニルホスホリルオキシ)カル
バペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステ
ル(1.78g,2.99mmol)をアセトニトリル(25ml)に溶解
し、氷冷下、ジイソプロピルエチルアミン(0.52ml,3.0m
mol)を加え、0〜10℃で16時間撹拌した。反応後酢
酸エチルで希釈したのち、水、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層は無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、濃縮後シリカゲルを用いるカラムクロ
マトグラフィー[展開溶剤:ジクロロメタン−酢酸エチ
ル−メタノール(1:0:0〜0:1:0〜3:6:
1)]で精製し標記化合物(965mg) を淡黄色粉末として
得た。
【0228】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3415,3115,
2971,2938,2876,1769,1705,1657,1607. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.22-1.30(3H,
m),1.37(3H,d,J=6.1Hz),1.85-2.05(1H,m),2.65-2.85(1
H,m),3.28(1H,dd,J=7.0,2.5Hz),3.30-4.30(10H,m),4.55
-5.00(4H,m),5.20(2H,s),5.20-5.52(2H,m),6.89(1H,s),
7.35(1H,s),7.40-7.66(4H,m),8.12,8.21(4H,d×2,J=8.6
Hz). (実施例15)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−
a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4−
イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸
【0229】
【化55】
【0230】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4
−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニト
ロベンジルエステル(150mg,1.93 × 10-4mol) を水−テ
トラヒドロフラン(1:1)混合溶媒(3ml)に溶解
し、窒素気流下、10%Pd-C(200mg) を加えた。反応容
器内を水素置換したのち常圧・水素下室温で1.2 時間撹
拌した。反応液を濾過し、水(約30ml)で希釈したの
ち、エーテル(30ml)で3回洗浄した。水層を約5ml
まで濃縮し、逆相クロマトグラフィー[展開溶剤:水−
アセトニトリル(1:0)〜(95:5)]で精製し
た。凍結乾燥を行なって標記化合物(39.5mg)を無色綿状
物として得た。
【0231】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3410,2971,
1765,1649,1595. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.17-1.25(3H,m),
1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.70-1.86(1H,m),2.84-2.95(1H,
m),3.23(1H,dd,J=12.2,3.9Hz),3.31-3.46(3H,m),3.86-
3.97(2H,m),3.99-4.04(1H,m),4.17-4.30(4H,m),4.46(1
H,dd,J=8.8,7.3Hz),4.83,4.85(2H,s ×2),6.93,6.95(1
H,s ×2),7.77,7.80(1H,s ×2). (実施例16)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]−2−メチル−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジニ
ウムクロリド
【0232】
【化56】
【0233】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4
−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニト
ロベンジルエステル(1.00g,1.29 × 10-3mol)のアセト
ニトリル(20ml)溶液にトリフルオロメタンスルホン
酸メチルエステル(0.16ml,1.4mmol)を室温で加え、30
分間撹拌した。反応液を濃縮し、エーテルで残渣を洗っ
た。得られた淡黄色固体をテトラヒドロフラン(8ml)
と水(6ml)の混合溶媒に溶かし、窒素気流下10%Pd
-C(600mg) を加えた。反応容器内を水素置換し、常圧・
水素下室温で4時間撹拌した。反応後濾過し、水(約5
0ml)で希釈したのち、エーテル(約50ml)で2回洗
浄した。水層を約10mlまで濃縮し、イオン交換樹脂(D
owex 1-4X Cl form,20ml) を通した。得られたフラクシ
ョンを再び10ml程度まで濃縮し逆相クロマトグラフィ
ー[展開溶媒:水]に付し、精製した。凍結乾燥を行な
い、標記化合物(210mg) を無色綿状物として得た。
【0234】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3420,2971,
1754,1657,1597. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.21,1.22(3H,d ×
2,J=7.3Hz),1.29(3H,t,J=5.4Hz),1.95-2.10(1H,m),3.03
-3.17(1H,m),3.32-3.44(1H,m),3.46-3.53(2H,m),3.78(1
H,dd,J=12.2,6.3Hz),3.89,3.91(3H,s ×2),4.01-4.46(7
H,m),4.66-5.00(3H,m),7.33,7.40(1H,s ×2),8.70,8.75
(1H,s ×2). (実施例17)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−1−ヒドロキシエ
チル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロ
リジン−2−イルカルボニル]−2−(2−ヒドロキシ
エチル)−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジニウムクロリド
【0235】
【化57】
【0236】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピラジン−7−イルカルボニル]カルバペネム−
3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(960mg,
1.24mmol)とヨードエタノール(2.0g,1.1 ×10-2mol)を
アセトニトリル(5ml)に溶解し、60℃で5時間撹拌
した。反応液を濃縮し残渣をイソプロピルエーテルで洗
浄した。得られた残渣を前述の化合物と同様、脱保護反
応、イオン交換、精製、凍結乾燥を行ない、標記化合物
(190mg) を無色綿状物として得た。
【0237】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3389,3133,
2968,1755,1660,1600,1559. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.19-1.22(3H,m),
1.29(3H,d,J=6.3Hz),1.98-2.10(1H,m),3.06-3.17(1H,
m),3.33-3.42(1H,m),3.47(1H,dd,J=5.9,2.5Hz),3.52(1
H,dd,J=12.3,5.0Hz),3.81(1H,dd,J=12.3,6.3Hz),3.94(2
H,t,J=4.9Hz),4.02-4.30(4H,m),4.34(2H,t,J=4.9Hz),4.
35-4.50(2H,m),4.70-4.99(4H,m),7.50(1H,s),8.87(1H,
s). (実施例18)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[1−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニ
トロベンジルエステル
【0238】
【化58】
【0239】(2S,4S)−4−(4−メトキシベン
ジルチオ)−2−[1−メチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イルカ
ルボニル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン(130mg,2.30× 10−4
ol) を、トリフルオロ酢酸(1.2ml) とアニソール
(0.24ml)の混合溶媒に溶かした。室温でトリフルオロメ
タンスルホン酸(20μl )を加え、3時間撹拌した。
反応後1,2−ジクロロエタンで2度共沸し、得られた
残渣をヘキサン、エーテルで順次洗浄した。この残渣と
(1R,5R,6R)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−(ジフェニルホスホリルオ
キシ)カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベン
ジルエステル(150mg,2.52 ×10-4mol)をアセトニトリル
(約10ml)に溶解し、氷冷下、ジイソプロピルエチル
アミン(200μl,1.15×10-3mol)を加え、0〜4℃で12
時間放置した。反応液を濃縮して得られた残渣を、メタ
ノール5%を含む酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。
有機層を乾燥後濃縮し、残渣をアルミナを用いるカラム
クロマトグラフィー[展開溶剤:酢酸エチル−メタノー
ル(1:0)〜(9:1)]で精製し、標記化合物(120
mg) を淡黄色泡状物として得た。
【0240】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3400,3113,
3080,2969,2873,1772,1709,1660,1607. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.27(3H,d,J=7.3
Hz),1.37(3H,d,J=6.3Hz),1.85-2.05(1H,m),2.21(3H,br
s),2.65-2.85(1H,m),3.28(1H,dd,J=6.8,2.4Hz),3.30-3.
45(1H,m),3.47-3.60(1H,m),3.65-4.30(12H,m),4.50-5.1
0((3H,m),5.20(2H,s),5.23(1H,d,J=14.2Hz),5.47(1H,d,
J=14.2Hz),7.36,7.43(1H,s ×2),7.50(2H,d,J=8.8Hz),
7.65(2H,d,J=8.8Hz),8.23(4H,d,J=8.8Hz). (実施例19)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[1−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸
【0241】
【化59】
【0242】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[1−メチル−5,6,7,8−テトラヒド
ロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニ
ル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン
酸 4−ニトロベンジルエステル(120mg,1.54 × 10-4m
ol) をテトラヒドロフラン−水(1:1)の混合溶媒
(2ml)に溶かし、10%Pd-C(150mg) を加えた。常圧
・水素下、室温で2時間撹拌した。反応液を濾過し、水
で希釈したのちエーテルで3度洗浄した。水層を約5ml
まで濃縮し、逆相カラムクロマトグラフィー[展開溶
剤:水−アセトニトリル(1:0)〜(9:1)]に付
し精製した。凍結乾燥を行ない標記化合物(17.0mg)を無
色綿状物として得た。
【0243】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3385,2969,
2929,2869,2497,1754,1651,1596. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.26(3H,d,J=7.3H
z),1.30(3H,d,J=6.4Hz),1.63-1.83(1H,m),2.15(3H,s),
2.85(1H,dt,J=14.2,8.3Hz),3.17(1H,dd,J=12.2,3.9Hz),
3.25-3.46(3H,m),3.83-4.10(3H,m),4.12-4.45(5H,m),4.
60-4.90(4H,m),7.75,7.79(1H,s×2). (実施例20)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]−1,2−ジメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラ
ジニウムクロリド
【0244】
【化60】
【0245】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[1−メチル−5,6,7,8−テトラヒド
ロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニ
ル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン
酸 4−ニトロベンジルエステル(160mg,2.02 × 10-4m
ol) のアセトニトリル(3ml)溶液にトリフルオロメタ
ンスルホン酸メチルエステル(25μl,2.2 ×10-4mo
l)を室温で加え30分間、同温度で撹拌した。反応液
を濃縮し、残渣をヘキサン、酢酸エチルで洗浄し、乾燥
後、水−テトラヒドロフラン(1:1)混合溶媒(3m
l)に溶解した。窒素気流下10%Pd-C(300mg) を加え
たのち、反応液を常圧・水素下室温で1.5 時間撹拌し
た。反応液を濾過し、水で希釈したのち、約5mlまで濃
縮した。この濃縮液をイオン交換樹脂(Dowex 1-4X Cl f
orm,6ml) を通した。得られたフラクションを再び5ml
程度まで濃縮して、逆相クロマトグラフィー[展開溶
剤:水]に付し精製した。凍結乾燥を行ない標記化合物
(18.5mg)を無色綿状物として得た。
【0246】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3399,3141,
2968,1758,1661,1601,1564. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.20,1.21(3H,d ×
2,J=7.3Hz),1.29(3H,d,J=6.
3Hz),1.96−2.11(1H,m),2.26
(3H,s),3.04−3.19(1H,m),3.
30−3.43(1H,m),3.47(1H,dd,
J=5.9,2.4Hz),3.52(1H,dd,J
=12.2,4.9Hz),3.78(3H,s),
3.78−3.85(1H,m),3.96−4.00
(1H,m),4.03−4.16(2H,m),4.
18−4.42(4H,m),4.50−4.98(3
H,m),8.66(1H,s). (実施例21)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[(1−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1,
6−ジアザ−3a−アゾニア−1H−インデン−6−イ
ル)カルボニル]ピロリジン−4−イル]チオ]カルバ
ペネム−3−カルボン酸 トリフルオロメタンスルホナ
ート
【0247】
【化61】
【0248】(1R,5S,6S)−2−[[(2S,
4S)−2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−
[(1−メチル−2−イミダゾリル)メチル]カルバモ
イル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
ピロリジン−4−イル]チオ]−6−[(R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−1−メチルカルバペネム−3−カル
ボン酸 4−ニトロベンジルエステル(195mg,
0.24mmol)をアセトニトリル(2ml)に溶解
し、氷冷下ピリジン(36mg,0.45mmol )と無水トリフ
ルオロメタンスルホン酸(75mg,0.26mmol )を加え
た。混合物を氷冷下1.5 時間撹拌した後、酢酸エチルで
希釈し、水で洗浄した。溶媒を減圧下留去し、残渣をCH
P-20P 8gを用いる逆相カラムクロマトグラフィーに付
し、アセトニトリル−水(4:6)で溶出される分画を
減圧下濃縮して、淡黄色粉末状の残渣(169mg) を得た。
これをテトラヒドロフラン(2ml)−水(2ml)混合溶
媒に溶解し、10%パラジウム−炭素触媒(450mg) を加
え、常圧・水素下室温で3.5 時間撹拌した。触媒を濾去
し、濾液を水で希釈しエーテルで洗浄した。水層を減圧
下濃縮し、コスモシルC-18PREP(ナカライテスク製)4.
6gを用いた逆相カラムクロマトグラフィーに付し、アセ
トニトリル−水(1:99)で溶出される分画を凍結乾
燥して、淡黄色粉末状の標記化合物(15mg, 収率10
%) を得た。
【0249】UVスペクトルλmax(H2O):300nm. IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3414,2970,1756,1668,15
99,1384,1278,1261,1227,1160,1031,639. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.02(3H,d,J=7Hz),
1.09(3H,d,J=6Hz),1.88(1H,dt,J=14,7Hz),2.94(1H,dt,J
=14,7Hz),3.18(1H,dq,J=9,7Hz),3.28(1H,dd,J=6,3Hz),
3.32(1H,dd,J=12,5Hz),3.61(3H,s),3.8-4.0(2H,m),4.05
(1H,dd,J=9,3Hz),4.07(1H,quintet,J=6Hz),4.1-4.2(2H,
m),4.78(1H,t,J=7Hz),4.89(2H,s),7.28(2H,s). (実施例22)2−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]ピリド[1,2−a]−
1,2,3,4−テトラヒドロピラジニウムクロリド
【0250】
【化62】
【0251】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−2−[(2S,4S)−2−
[N−(2−ヒドロキシエチル)−[N−(2−ピリジ
ル)メチル]カルバモイル]−1−(4−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)ピロリジン−4−イルチオ]−1
−メチルカルバペネム−3−カルボン酸4−ニトロベン
ジルエステル(910mg,1.13mmol)とピリジン(0.20ml,2.5m
mol)のアセトニトリル(15ml)溶液に氷冷下、無水ト
リフルオロメタンスルホン酸(208μl,1.24mmol)を加
え、15分間撹拌した。反応液を酢酸エチル(50ml)
で希釈したのち、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30
ml)で2度水洗した。有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮し、残渣を水−テトラヒドロフラン1:1
混合溶媒(18ml)に溶かした。窒素気流下、反応溶液
に10%Pd-C(900mg) を加え、反応容器内を水素置換
し、常温常圧にて3時間撹拌した。反応混合液を濾過
後、水(150ml) で希釈しエーテル(100ml) で3度洗浄し
た。水層を約15mlまで減圧下濃縮し、イオン交換樹脂
(Dowex 1-X4,Cl form,20ml) のカラムを通した。得られ
たフラクションを約15mlまで濃縮し、逆相カラムを用
いたカラムクロマトグラフィー(展開溶剤:水)で精製
し、凍結乾燥を行って淡黄色粉末状の目的化合物(136m
g) を得た。
【0252】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3450,2960,
1750,1660. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.04(3H,d,J=7.3H
z),1.10(3H,d,J=6.4Hz),1.80-2.00(1H,m),2.85-3.10(1
H,m),3.15-3.40(3H,m),3.60-3.75(1H,m),3.85-4.15(5H,
m),4.65-4.85(3H,m),4.95-5.15(2H,m),7.80-7.95(2H,
m),8.35-8.45(1H,m),8.60-8.70(1H,m). (実施例23)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニ
トロベンジルエステル
【0253】
【化63】
【0254】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4
−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニト
ロベンジルエステル合成の実施例と同様の操作により
(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[1−メチル
イミダゾ[1,5−a]−5,6,7,8−テトラヒド
ロピラジン−7−イル−カルボニル]−1−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン(900mg,1.84m
mol)より標記粗化合物(1.34g) を黄色泡状物として得
た。
【0255】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3350,296
0,1770,1700,1655,1610. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.28(3H,d,J=7.5
Hz),1.37(3H,d,J=6.6Hz),1.80-2.05(1H,m),2.35(3H,br
s),2.65-2.85(1H,m),3.28(1H,dd,J=7.3,2.6Hz),3.30-4.
30(10H,m),4.55-5.00(4H,m),5.22(2H,brs),5.20-5.55(2
H,m),6.74,6.75(1H,brs×2),7.45-7.68(4H,m),8.00-8.2
8(4H,m). (実施例24)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸
【0256】
【化64】
【0257】(1R,5S,6S)−5−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸合
成の実施例と同様に、(1R,5S,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
[(2S,4S)−2−[1−メチルイミダゾ[1,5
−a]−5,6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−
イルカボニル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(120mg,1.5
2 × 10-4mol) より標記化合物(23mg)を無色綿状物
として得た。
【0258】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3371,3141,
2968,1756,1660,1596. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.19,1.22(3H,d ×
2,J=7.3Hz),1.30(3H,d,J=6.6Hz),1.86-2.00(1H,m),2.5
4,2.56(3H,s×2),2.96-3.06(1H,m),3.35-3.42(2H,m),3.
45-3.48(1H,m),3.63(1H,dd,J=12.6,6.6Hz),3.97-4.28(7
H,m),4.65-4.95(3H,m),7.17,7.19(1H,s×2). (実施例25)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]−2,3−ジメチル−5,
6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラ
ジニウムクロリド
【0259】
【化65】
【0260】7−[(2S,4S)−4−[(1R,5
S,6S)−3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチ
オ]ピロリジン−2−イルカルボニル]−2−メチル−
5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]
ピラジニウムクロリドの合成の実施例と同様の操作で
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イル]カルボニル]−1
−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン
−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−
ニトロベンジルエステル(1.29g,1.63mmol)より標記化合
物(260mg) を無色綿状物として得た。
【0261】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3390,3119,
2966,2741,1755,1661,1601. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.20,1.22(3H,t ×
3,J=7.3Hz),1.29(3H,t,J=6.4Hz),1.94-2.10(1H,m),2.58
(3H,s),2.98-3.18(1H,m),3.30-3.45(1H,m),3.47-3.53(2
H,m),3.70-3.90(1H,m),3.78(3H,s),4.00-4.15(3H,m),4.
20-4.33(4H,m),4.55-4.95(3H,m),7.28(1H,brs). (実施例26)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]−2−(2−ヒドロキシエ
チル)−3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイ
ミダゾ[1,5−a]ピラジニウムクロリド
【0262】
【化66】
【0263】7−[(2S,4S)−4−[(1R,5
S,6S)−3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチ
オ]ピロリジン−2−イルカルボニル]−2−(2−ヒ
ドロキシエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロイミ
ダゾ[1,5−a]ピラジニウムクロリドの合成の実施
例と同様の操作で(1R,5S,6S)−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2
S,4S)−2−[3−メチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イルカ
ルボニル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カ
ルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(150mg,1.90 ×
10-4mol)より標記化合物(16mg)を無色綿状物として
得た。
【0264】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3353,2966,
2930,1757,1661,1600. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.20,1.21(3H,d ×
2,J=7.3Hz),1.29(3H,d,J=6.5Hz),1.95-2.12(1H,m),2.62
(3H,s),3.03-3.19(1H,m),3.30-3.44(1H,m),3.45-3.54(3
H,m),3.80(1H,dd,J=12.2,6.3Hz),3.92(2H,t,J=5.1Hz),
4.00-4.18(3H,m),4.20-4.35(5H,m),4.50-4.98(3H,m),7.
39(1H,s). (実施例27)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニルオキシ)メチル
−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−
a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4−
イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロ
ベンジルエステル
【0265】
【化67】
【0266】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4
−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニト
ロベンジルエステルの合成の実施例と同様の操作で(2
S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)−2−[3−(4−ニトロベン
ジルオキシカルボニルオキシ)メチル−5,6,7,8
−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−
イルカルボニル]ピロリジン(1.18g) より標記化合物(7
59mg) を黄色泡状物として得た。
【0267】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3403,3114,
3080,2969,2874,1772,1710,1662,1607. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.20-1.30(3H,
m),1.37(3H,t,J=6.2Hz),1.85-2.05(1H,m),2.65-2.85(1
H,m),3.25-3.37(2H,m),3.45-3.60(1H,m),3.65-4.35(9H,
m),4.55-5.05(7H,m),5.21(2H,brs),5.15-5.55(2H,m),6.
77,6.82(1H,s ×2),7.30-7.66(6H,m),7.95-8.25(6H,m). (実施例28)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−2−[(2S,4S)−2−[3−(ヒドロ
キシエチル)−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−1−メチルカルバペネム−3−
カルボン酸
【0268】
【化68】
【0269】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸の
合成の実施例と同様の操作で、(1R,5S,6S)−
6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
2−[(2S,4S)−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)−2−[3−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニルオキシ)メチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イルカル
ボニル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(160mg,1.9
8 × 10-4mol) より標記化合物(18mg)を無色綿状物
として得た。
【0270】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3349,2967,
2931,2869,1749,1641,1603. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.18,1.21(3H,d ×
2,J=7.3Hz),1.30(3H,d,J=6.4Hz),1.55-1.73(1H,m),2.71
-2.84(1H,m),3.08(1H,brd,J=12.2Hz),3.18(1H,dd,J=12.
2,5.4Hz),3.33-3.45(2H,m),3.76-3.88(1H,m),3.96-4.12
(2H,m),4.15-4.30(2H,m),4.66(2H,d,J=1.5Hz),4.55-5.0
0(3H,m),6.86(1H,d,J=1.5Hz). (実施例29)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]−3−(ヒドロキシメチ
ル)−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミ
ダゾ[1,5−a]ピラジニウムクロリド
【0271】
【化69】
【0272】7−[(2S,4S)−4−[(1R,5
S,6S)−3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチ
オ]ピロリジン−2−イルカルボニル]−2−メチル−
5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]
ピラジニウムクロリドの合成の実施例と同様の操作で
(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニルオキシ)メチル
−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−
a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−4−
イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロ
ベンジルエステル(750mg,7.70mmol)より標記化合物(218
mg) を無色綿状物として得た。
【0273】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3388,2967,
1755,1661,1598. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.19-1.22(3H,m),
1.29(3H,d,J=6.5Hz),1.97-2.10(1H,m),3.05-3.17(1H,
m),3.33-3.42(1H,m),3.45-3.50(1H,m),3.51(1H,dd,J=1
2.2,4.9Hz),3.80(1H,dd,J=12.2,6.4Hz),3.92(3H,s),4.0
4-4.13(2H,m),4.18-4.48(4H,m),4.93(2H,s),4.70-4.98
(4H,m),7.41(1H,s). (実施例30)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[3−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−5,
6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラ
ジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−2−イルチ
オ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジ
ルエステル
【0274】
【化70】
【0275】(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
2−カルボン酸カリウム塩(1.22g,3.00mmol)のジクロロ
メタン(25ml)懸濁液に塩化ピバロイル(370μl,3.00
mmol) を加え、室温で30分間撹拌した。この反応液に
トリエチルアミン(1.05ml,7.53mmol) と3−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)アミノ−5,6,7,8
−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン・二塩
酸塩(900mg,2.30mmol)を加え室温で1時間撹拌した。減
圧下濃縮し、酢酸エチル(150ml) で希釈したのち水(100
ml) で2度、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml) 、
飽和食塩水(100ml) でそれぞれ洗浄した。無水硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した有機層を減圧下濃縮し、残渣をシ
リカゲルを用いるショートカラム[展開溶剤:酢酸エチ
ル−メタノール(9:1)]に付し極性不純物を取り除
いた。得られたフラクションを減圧下濃縮し、残渣をメ
タノール−アセトニトリル(2:1)の混合溶媒(30
ml)に溶かした。そこへ室温でナトリウム金属(50m
g,2.2mmol)のメタノール(1ml)溶液を加え10分間
撹拌した。酢酸(100μl)を加え中和したのち、酢酸エチ
ル(150ml) で希釈した。得られた反応混合液を飽和塩化
アンモニウム水溶液(50ml)と水(50ml)の混合液
で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下濃縮した。得られた残渣とリン酸(1R,5R,
6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−
メチル−2−(ジフェニルホスホリルオキシ)カルバペ
ネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
(1.26g,2.12mmol)とジイソプロピルエチルアミン(0.40m
l,2.3mmol)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、室温
で4時間撹拌した。反応混合液を減圧下濃縮しジクロロ
メタンで希釈したのち、水と飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液で、順次洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥
したジクロロメタン溶液を減圧下濃縮し、得られた残渣
をシリカゲル(30g)を用いるカラムクロマトグラフ
ィー[展開溶剤:酢酸エチル−ジクロロメタン−メタノ
ール(5:5:1)]に付し精製することにより標記化
合物(1.19g) を黄色粉末として得た。
【0276】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3368,2968,
1772,1712,1665,1591. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.26-1.33(3H,
m),1.37(3H,d,J=6.1Hz),1.90-2.10(1H,m),2.65-2.80(1
H,m),3.28(1H,brd,J=5.8Hz),3.30-3.45(1H,m),3.47-3.6
0(1H,m),3.62-3.78(2H,m),3.80-4.45(8H,m),4.60-5.10
(3H,m),5.15-5.53(6H,m),6.49.6.52(1H,s ×2),7.45-7.
66(6H,m),8.03-8.24(6H,m). (実施例31)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[3−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチルカルバペネム−3−カルボン酸
【0277】
【化71】
【0278】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸の
合成の実施例と同様の操作で、(1R,5S,6S)−
6−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−
2−[(2S,4S)−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)−2−[3−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロ
イミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カ
ルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(1.10g) より標
記化合物(189mg) を無色綿状物として得た。
【0279】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3333,2968,
2871,1751,1642,1593. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.19-1.21(3H,d ×
2,J=7.3Hz),1.30(3H,d,J=6.4Hz),1.61-1.74(1H,m),2.74
-2.84(1H,m),3.12(1H,dd,J=12.4,3.6Hz),3.21-3.27(1H,
m),3.36-3.45(2H,m),3.80-4.30(8H,m),4.65-4.95(3H,
m),6.64.6.66(1H,s ×2). (実施例32)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−メ
チル−2−[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸
4−ニトロベンジルエステル
【0280】
【化72】
【0281】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピロリジン−7−イルカルボニル]ピロリジン−
4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニ
トロベンジルエステルの合成の実施例と同様の操作で、
(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−メチル−2−
[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ
−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−
a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン(870m
g,1.73 × 10-3mol) より標記化合物(550mg) を淡黄色
固体として得た。
【0282】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3402,2969,
2933,2855,2790,1768,1709,1638,1590,1521. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.28(3H,d,J=7.1
Hz),1.38(3H,d,J=6.3Hz),1.85-2.00(1H,m),2.35(3H,br
s),2.57-2.85(2H,m),3.05-3.35(3H,m),3.48-3.60(1H,
m),3.68-4.03(4H,m),4.25-4.95(5H,m),5.25(2H,s),5.20
-5.60(2H,m),6.50(1H,brs),6.85(1H,brs),7.58(2H,d,J=
8.6Hz),7.68(2H,d,J=8.7Hz),8.16-8.27(4H,m). (実施例33)(1R,5S,6S)−2−[(2S,4S)−2−
[3−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]−1−
メチルピロリジン−4−イルチオ]−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチルカルバペネム−3−
カルボン酸
【0283】
【化73】
【0284】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−2−[5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリ
ジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸の
合成の実施例と同様の操作で(1R,5S,6S)−6
−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2
−[(2S,4S)−1−メチル−2−[3−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)アミノ−5,6,7,
8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7
−イルカルボニル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバ
ペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
(550mg,6.97 × 10-4mol) より標記化合物(143mg) を無
色綿状物として得た。
【0285】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3333,3144,
2967,2869,2789,1755,1652,1595. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.18,1.20(3H,d ×
2,J=7.6Hz),1.30(3H,d,J=6.4Hz),1.61-1.75(1H,m),2.3
4,2.36(3H,s×2),2.80-2.96(2H,m),3.14-3.20(1H,m),3.
32-3.40(1H,m),3.40,3.45(1H,m),3.69(1H,brq,J=8Hz),
3.83-4.10(5H,m),4.19(1H,dd,J=9.1,2.4Hz),4.22-4.28
(1H,m),4.66-4.97(2H,m),6.64(1H,s). (実施例34)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−[4,
5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリ
ジン−5−イルカルボニル]ピロリジン−4−イルチ
オ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジ
ルエステル
【0286】
【化74】
【0287】(2S,4S)−4−(4−メトキシベン
ジルチオ)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン−2−カルボン酸カリウム塩(1.6g,3.3m
mol)のジクロロメタン(10ml)懸濁液に室温で塩化ピ
バロイル(0.41ml,3.3mmol)を加え30分間撹拌した。そ
こに4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−
c]ピリジン(約800mg )([4,5,6,7−デトラ
ヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン二塩酸塩(1.4g,
7.1mmol)を金属ナトリウム(330mg,14.4mmol)のメタノー
ル(10ml)溶液に溶かし中和した。
【0288】析出した塩をアルミナを用いるショートカ
ラム[展開溶剤:酢酸エチル−メタノール(1:1)]
を通して除いた。得られたフラクションを濃縮すること
によりアミンを調整した。]を加え一晩室温で撹拌し
た。反応液を減圧下濃縮し、そのまま、アルミナを用い
るショートカラム[展開溶剤:酢酸エチル−メタノール
(9:1)]に付した。有機溶媒を減圧下濃縮して得ら
れた残渣(1.00g) をトリフルオロ酢酸(10ml)、アニ
ソール(2ml)に溶解した。トリフルオロメタンスルホ
ン酸(180μl)を加えた後2.5 時間室温で撹拌した。反応
液を1,2−ジクロロエタンで共沸し、得られた残渣を
ヘキサン、エーテルで洗浄した。この残渣とリン酸(1
R,5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチル−2−(ジフェニルホスホリルオキ
シ)カルバペネム−2−カルボン酸 4−ニトロベンジ
ルエステル(1.19g,2.00mmol)およびジイソプロピルエチ
ルアミン(0.70ml,4.0mmol)をアセトニトリル(10ml)
に溶解して、0〜4℃で一晩撹拌した。反応液を濃縮し
酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で
洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した有機層を
濃縮し、得られた残渣をアルミナを用いるカラムクロマ
トグラフィー[展開溶剤:ジクロロメタン−酢酸エチル
−メタノール(1:1:0)〜(5:5:1)]に付し
精製した。標記粗化合物(388mg) を淡黄色固体として得
た。
【0289】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3378,3115,
3081,2971,2934,2872,1768,1711,1654,1608. NMR スペクトル(270MHz,CD3OD)δppm :1.15-1.32(6H,
m),1.75-1.95(1H,m),2.45-3.00(4H,m),3.35-4.30(8H,
m),4.40-5.50(7H,m),7.05-8.25(9H,m). (実施例35)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−
c]ピリジン−5−イルカルボニル]ピロリジン−4−
イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸・塩酸塩
【0290】
【化75】
【0291】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5
−c]ピリジン−5−イルカルボニル]ピロリジン−4
−イルチオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニト
ロベンジルエステル(130mg,1.67 × 10-4mol) をテトラ
ヒドロフラン−水(1:1)混合溶媒(2.5ml) に溶かし
た。10%Pd-C(200mg) を加え常圧・水素下室温で1.5
時間撹拌した。反応混合液を濾過し、水で希釈したのち
エーテルで3回洗浄した。水層に1.0 N−塩酸(167μl,
1.67× 10-4mol) を加えたのち、約5mlまで減圧下濃縮
した。この濃縮液を逆相カラムクロマトグラフィー(展
開溶剤:水)に付し精製した。凍結乾燥を行ない標記化
合物(20mg)を無色綿状物として得た。
【0292】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3405,2970,
2931,1752,1650,1598. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.15-1.23(3H,m),
1.29,1.30(3H,d ×2,J=6.4Hz),1.85-2.10(1H,m),2.80-
2.95(2H,m),3.00-3.17(2H,m),3.24-3.38(1H,m),3.44-3.
55(2H,m),3.70-4.30(6H,m),4.55-5.00(2H,m),7.97,8.12
(1H, s×2). (実施例36)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−5,
6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−イルカルボニ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カ
ルボン酸 4−ニトロベンジルエステル
【0293】
【化76】
【0294】(a)(2S,4S)−4−アセチルチオ
−2−[[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−
5,6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−イルカル
ボニル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)ピロリジン(1.16g,2.44mmol)をメタノール−テトラ
ヒドロフラン(3:1,20ml)混合溶媒に溶解し、−
78℃で金属ナトリウム(57mg,2.5mmol)のメタノー
ル(0.6ml) 溶液を加えた。反応温度を0℃にして20分
間撹拌した。反応後、酢酸エチル(約150ml )で希釈
し、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水でそれぞ
れ洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を留去しメルカプタンを得た。
【0295】(b)(1R,3R,5R,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
オキソカルバペナム−3−カルボン酸 4−ニトロベン
ジルエステル(952mg,2.44mmol)のアセトニトリル(20
ml)溶液にジフェニルホスホリルクロリド(506μl,2.44
mmol) とジイソプロピルエチルアミン(425μl,2.44mmo
l) を氷冷下加え、30分間、同温度で撹拌した。そこ
へ,(a)で得られたメルカプタンのアセトニトリル
(10ml)溶液とジイソプロピルエチルアミン(435μl,
2.50mmol) を氷冷下加え、同温度で一晩撹拌した。反応
後、酢酸エチル(約200ml )で希釈し、水(100ml) 、飽
和食塩水(100ml) で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥後濃縮すると淡黄色固体が析出してきた。
そのまま濾過し、少量の冷した酢酸エチルで洗浄し、標
記化合物(1.33g,1.69mmol)を淡黄色粉末状結晶(mp.11
1〜113℃) として得た。
【0296】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3450,2971,
1773,1709,1671,1607,1522. NMR スペクトル(270MHz,DMSO-d6)δppm :1.15-1.20(6H,
m),1.65-1.85(1H,m),2.80-3.00(1H,m),3.15-3.30(1H,
m),3.63(1H,m),3.80-4.50(8H,m),4.62-5.46(8H,m),7.3
8,7.41,7.44(1H,s ×3),7.66,7.64,7.72(4H,d×3,J=8.8
Hz),8.03,8.11,8.23(4H,d×3,J=8.8Hz). (実施例37)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[(2S,4S)−2−
[[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−5,
6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−イルカルボニ
ル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3−カ
ルボン酸
【0297】
【化77】
【0298】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−
5,6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−イルカル
ボニル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(100mg,1.2
7 × 10-4mol) を水−テトラヒドロフラン(1:1)混
合溶媒(2ml)に溶かした。10%Pd-C(100mg)を加
え、常圧・水素下室温で2時間撹拌した。反応後、触媒
を濾過して除き、濾液を水(約20ml)で希釈した。水
層をエーテル(10ml)で3回洗浄したのち、濃縮し、
逆相カラム(20ml)を用いるクロマトグラフィー[展
開溶剤:水−メタノール(10:0)〜(9:1)]で
精製し、凍結乾燥を行って目的化合物(28.5 mg) を無色
綿状物として得た。
【0299】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3386,2967,
1755,1660,1600. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :0.98-1.02(3H,m),
1.09(3H,d,J=6.5Hz),1.69-1.86(1H,m),2.78-2.94(1H,
m),3.10-3.22(1H,m),3.25-3.28(1H,m),3.45-3.53(1H,
m),3.79-3.89(2H,m),4.00-4.14(3H,m),4.25-4.44(2H,
m),4.56-4.70(1H,m),4.70-4.86(2H,m),7.51,7.53(1H,s
×2). (実施例38)7−[(2S,4S)−4−[(1R,5S,6S)−
3−カルボキシ−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−2−イルチオ]ピロリ
ジン−2−イルカルボニル]−2−メチル−[1,2,
3]−トリアゾロ[1,5−a]−5,6,7,8−テ
トラヒドロピラジニウムクロリド
【0300】
【化78】
【0301】(1R,5R,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−
5,6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−イルカル
ボニル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(1.26g,1.6
0mmol)のアセトニトリル(15ml)溶液に、氷冷下トリ
フルオロメタンスルホン酸メチルエステル(181μl,1.60
mmol) を加え同温度で30分間撹拌した。反応後減圧下
濃縮して得られる黄色泡状残渣を水−テトラヒドロフラ
ン(1:1)混合溶媒(20ml)に溶かし、10%Pd-C
(1.2g)を加えた。混合物を常圧・水素下室温で2.5 時間
撹拌した。反応液を濾過し、水(約200ml )で希釈し
た。水層をエーテル(100ml) で3回洗浄した後、約20
mlまで濃縮し、イオン交換樹脂(Dowex 1-X4 Cl form,25
ml) のカラムを通した。得られたフラクションを約20
mlまで濃縮し、逆相カラムを用いるカラムクロマトグラ
フィー[展開溶剤:水]で精製した。凍結乾燥にて目的
化合物(343mg) を無色綿状物として得た。
【0302】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3392,3111,
2967,1757,1665,1599. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.22(3H,d,J=7.3H
z),1.30(3H,d,J=6.4Hz),1.98-2.13(1H,m),3.03-3.21(1
H,m),3.30-3.44(1H,m),3.46-3.53(2H,m),3.74-3.82(1H,
m),4.05-4.15(1H,m),4.17-4.31(3H,m),4.36(3H,s),4.40
-5.20(7H,m),8.51(1H,s). (実施例39)2−(カルバモイルメチル)−7−[(2S,4S)−
4−[(1R,5S,6S)−3−カルボキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチルカルバ
ペネム−2−イルチオ]ピロリジン−2−イルカルボニ
ル]−[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−
5,6,7,8−テトラヒドロピラジニウムクロリド
【0303】
【化79】
【0304】(1R,5R,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[(2S,4
S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−[[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−
5,6,7,8−テトラヒドロピラジン−7−イルカル
ボニル]ピロリジン−4−イルチオ]カルバペネム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(100mg,1.2
7 × 10-4mol) のアセトニトリル(0.5ml) 溶液にヨード
アセトアミド(234mg,1.27 × 10-3mol) を加え、40〜
50℃で48時間撹拌した。反応後、溶媒を留去し、残
渣を酢酸エチルで洗浄した。得られた残渣を水−テトラ
ヒドロフラン(1:1)の混合溶媒に溶かし、10%Pd
-C(200mg) を加えた。混合物を常圧水素下室温で1.5 時
間撹拌した。反応液を濾過し、水(約25ml)で希釈し
た。水層をエーテル(20ml)で3回洗浄した後、約5
mlまで濃縮し、イオン交換樹脂(Dowex 1-X4 Cl form,3
ml)のカラムを通した。得られたフラクションを約5ml
まで濃縮し、逆相カラムを用いたカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶剤:水)で精製した。凍結乾燥を行ない目
的化合物(22mg) を無色綿状物として得た。
【0305】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3401,3182,
2974,1753,1698,1665,1607. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.22(3H,d,J=7.3H
z),1.30(3H,d,J=6.3Hz),1.95-2.10(1H,m),3.00-3.20(1
H,m),3.33-3.50(2H,m),3.67-3.78(1H,m),4.00-4.20(1H,
m),4.21-4.32(2H,m),4.45-4.95(6H,m),5.06-5.27(2H,
m),5.61(2H,s),8.64(1H,s). (実施例40)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
[[5,6,7,8−テトラヒドロテトラゾロ[1,5
−a]ピラジン−7−イル]カルボニル]ピロリジン−
4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸 4−
ニトロベンジルエステル
【0306】
【化80】
【0307】7−[(2S,4S)−4−アセチルチオ
−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
ピロリジンカルボニル]−5,6,7,8−テトラヒド
ロテトラゾロ[1,5−a]ピラジン(432mg,0.879mmo
l) をメタノール(2ml)−テトラヒドロフラン(1m
l)混合溶媒に溶解し、金属ナトリウム(22.4mg,0.97mmo
l) とメタノール(2ml)より調製したナトリウムメト
キシドの溶液を氷冷下加えた。混合物を氷冷下15分間
撹拌した後、酢酸(58.1mg,0.97mmol) を加えて、(2
S,4S)−4−メルカプト−1−(4−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル)−2−[[5,6,7,8−テト
ラヒドロテトラゾロ[1,5−a]ピラジン−7−イ
ル]カルボニル]ピロリジンの溶液を得た。一方、(1
R,3R,5R,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−2−オキソカルバペナム−3
−カルボン酸 4−ニトロベンジルエステル(318mg,0.8
8mmol)をアセトニトリル(3ml)に溶解し、氷冷下ジイ
ソプロピルエチルアミン(125mg,0.97mmol)とクロロリン
酸ジフェニル(260mg,0.97mmol)を加え、40分間撹拌し
た。ついでこの中へ、上で得た(2S,4S)−4−メ
ルカプト−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−[[5,6,7,8−テトラヒドロテトラゾ
ロ[1,5−a]ピラジン−7−イル]カルボニル]ピ
ロリジンの溶液とジイソプロピルエチルアミン(125mg,
0.97mmol)を加えた。混合物を氷冷下さらに2時間撹拌
した後、希炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物を
酢酸エチルで抽出した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシ
リカゲル18g を用いるカラムクロマトグラフィーに付
し、メタノール−クロロホルム(1:9)で溶出して、
泡状の標記化合物(337mg,収率49%)を得た。
【0308】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3400,177
0,1705,1660,1520,1340. NMR スペクトル[270MHz,CDCl3-CD3OD(1:1)] δppm :1.2
8(3H,d,J=7Hz),1.33(3H,d,J=6Hz),1.9-2.1(1H,m),2.6-
2.9(1H,m),3.0-5.0(14H,m),5.1-5.3(2H,m),5.27(1H,d,J
=14Hz),5.49(1H,d,J=14Hz),7.4-7.6(2H,m),7.67(2H,d,J
=8Hz),8.24(4H,d,J=8Hz). (実施例41)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−1−メチル−2−[[(2S,4S)−2−
[[5,6,7,8−テトラヒドロテトラゾロ[1,5
−a]ピラジン−7−イル]カルボニル]ピロリジン−
4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン酸
【0309】
【化81】
【0310】(1R,5S,6S)−6−[(R)−1
−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−[[(2S,
4S)−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)
−2−[[5,6,7,8−テトラヒドロテトラゾロ
[1,5−a]ピラジン−7−イル]カルボニル]ピロ
リジン−4−イル]チオ]カルバペネム−3−カルボン
酸 4−ニトロベンジルエステル(338mg,0.43mmol)をテ
トラヒドロフラン(3.3ml) −水(3.3ml) 混合溶媒に溶解
し、10%パラジウム−炭素触媒(666mg) を加え、常圧
水素下室温で3時間撹拌した。触媒を濾去し、濾液を水
で希釈しエーテルで洗浄した。水層を減圧下濃縮し、コ
スモシルC-18PREP(ナカライテスク製)4.9gを用いる逆
相カラムクロマトグラフィーに付し、アセトニトリル−
水(3:47)で溶出される分画を凍結乾燥して、淡黄
色粉末状の標記化合物(69mg, 収率35%)を得た。
【0311】UVスペクトルλmax(H2O):300nm. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :1.23(3H,d,J=7Hz),
1.30(3H,d,J=6Hz),1.9-2.2(1H,m),3.0-3.3(1H,m),3.38
(1H,dq,J=8,7Hz),3.4-3.6(2H,m),3.7-3.9(1H,m),3.9-4.
2(3H,m),4.24(1H,dd,J=8,2Hz),4.26(1H,quintet,J=6H
z),4.4-5.3(5H,m). (参考例1)(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[[(1S,4S)
−5−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2,
5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イ
ル]カルボニル]ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−ピロリジンカルボン
酸カリウム塩(1.00g,2.46mmol)をジクロロメタン(10
ml)に懸濁させ、氷冷下、塩化ピバロイル(288μl,2.34
mmol) を加え、室温で30分間撹拌した。ついでトリエ
チルアミン(512μl,3.68mmol)を加えた後、氷冷下
(1S,4S)−2−(4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプ
タン(739mg,2.66mmol)のジクロロメタン(8ml)溶液を
加えた。混合物を30分間撹拌した後、ジクロロメタン
で希釈し、水と飽和食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留
去し、シリカゲル(100ml)を用いるカラムクロマトグラ
フィーに付し、酢酸エチル−ジクロロメタン−メタノー
ル(7:3:1)の混合溶媒で溶出して、淡黄色泡状の
標記化合物(1.18g,収率77%)を得た。
【0312】IRスペクトルνmax(liq)cm-1:1706,1656,1
522,1346,1109. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.80-2.13(3H,
m),2.34and2.35(3H, s×2),3.33-3.57(4H,m),3.77-4.17
(3H,m),4.23-5.73(3H,m),5.15-5.30(4H,m),7.42-7.58(4
H,m),8.22(4H,d,J=9Hz). (参考例2)(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[[(1S,4S)
−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−ピロリジンカルボン
酸カリウム塩(800mg,1.97mmol)をジクロロメタン(8m
l)に懸濁させ、氷冷下塩化ピバロイル(230μl,1.87mmo
l) を加え室温で1時間撹拌した。ついでトリエチルア
ミン(412μl,2.95mmol) を加えた後、氷冷下(1S,4
S)−2−メチル−2,5−ジアザビシクロ[2.2.
1]ヘプタン(287mg,2.56mmol)のジクロロメタン溶液
(3ml)を加えた。混合物を2時間40分撹拌後、水、
飽和炭酸水素ナトリウム水、ついで飽和食塩水の順で洗
浄した。溶媒を減圧下留去して得られる残留物をローバ
ーカラム(タイプB)のクロマトグラフィーに付し、ジ
クロロメタン−酢酸エチル−メタノール(7:3:1)
の混合溶媒で溶出して淡黄色泡状の標記化合物(559mg,
収率65%)を得た。
【0313】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:1710,1655,1
522,1440,1345,1168,1112. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.67-2.1(3H,m),
2.34(3H,s),2.43(3H,s),2.60-2.85(2H,m),3.05-3.67(5
H,m),3.90-4.80(4H,m),5.04と5.34(2H ×1/2,ABq,J=14H
z),5.20と5.22(2H ×1/2,ABq,J=13Hz),7.42-7.56(2H,
m),8.22(2H,d,J=8Hz). マススペクトルm/z:463(M++1),419,381,247,203,165,13
6,111,81(100%),68. (参考例3)(2S,4S)−4−(4−メトキシベンジルチオ)−
1−メチル−2−[[(1S,4S)−5−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2,5−ジアザビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル]カルボニル]ピ
ロリジン (2S,4S)−1−メチル−4−(4−メトキシベン
ジルチオ)ピロリジン−2−カルボン酸(1.00g,3.55mmo
l)をアセトニトリル(10ml)に懸濁させ、室温下1,
1′−カルボニルジイミダゾール(634mg,3.91mmol)を加
えた後、35℃で2時間撹拌した。ついで氷冷下(1
S,4S)−2−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2,5−ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
(1.09g,3.91mmol)のアセトニトリル(15ml)溶液を加
えた。混合物を室温で3時間撹拌した後、濃縮し残渣に
ジクロロメタンを加え水洗し、さらに飽和食塩水で洗浄
した。溶媒を減圧下留去して得られる油状物をシリカゲ
ル(80ml)を用いるカラムクロマトグラフィーに付
し、メタノール−ジクロロメタン(1:15)の混合溶
媒で溶出して淡褐色泡状の標記化合物 (1.66g,収率87
%) を得た。
【0314】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:1708,1641,1
512,1432,1405,1346,1247,1176,1102. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.67-2.02(4H,
m),2.25(3H×1/3,s),2.30(3H×2/3,s),2.37-2.63(2H,
m),2.90-3.20(3H,m),3.34-3.66(4H,m),3.70(2H,s),3.79
(3H,s),4.54-4.70(1H,m),5.24(2H×1/2,s),5.15 と5.26
(2H ×1/2,ABq,J=14Hz),6.82-6.88(2H,m),7.18-7.26(2
H,m),7.53(2H,d,J=8Hz),8.22(2H,d,J=8Hz). マススペクトルm/z:540(M+),417,388,321,261,236(100
%),136,121,82. (参考例4)7−ベンジル−2,4−ジオキソ−3−メチル−1,4
−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン N−(メトキシメチル)−N−(トリメチルシリルメチ
ル)ベンジルアミン(5.75 g,24.2mmol) をジクロロメタ
ン(50ml)に溶かした溶液の中に、N−メチルマレイ
ミド(2.24 g,20.2mmol) を加え、氷冷下トリフルオロ酢
酸(230mg,2.02mmol)を加えた。反応液を室温に戻し、1
時間撹拌した後、氷冷した希炭酸水素ナトリウム水溶液
を加えて洗浄した。溶媒を減圧下留去し、得られた結晶
性残渣をアセトン:ヘキサン(1:2)混合溶媒で再結
晶を行ない、融点91−92℃を有する標記化合物(3.
93g,収率80%)を得た。
【0315】元素分析 理論値 C:68.83,H:6.60,N:11.47 分析値 C:69.09,H:6.77,N:11.59 IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2800,1700,1438. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.40(2H,br.s),
3.02(3H,s),3.20(2H,br.s),3.28(2H,br.s),3.60(2H,br.
s),7.2-7.3(5H,m). マススペクトルm/z:244(M+),167,153,132,118,91(100
%). (参考例5)3−ベンジル−7−メチル−1,4−ジアザビシクロ
[3.3.0]オクタン 7−ベンジル−2,4−ジオキソ−3−メチル−1,4
−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン(4.58g,18.8m
mol)をベンゼン(39ml)に溶解し窒素ガス雰囲気下、
氷冷下3.4M-Red-Al トルエン溶液(アルドリッチ社製)
(21.4ml,72.8mmol) を加え3時間加熱還流した。反応液
を氷冷し、10%水酸化ナトリウム水溶液(29.1ml)を加
え、氷冷で5分及び室温に戻し、15分間撹拌後ベンゼ
ンで抽出、飽和食塩水で洗浄した。溶媒を留去し、標記
化合物(4.04g,収率99.6%)を得た。
【0316】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2950,290
5,2795,1473,1450,1140,890,695. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.2-2.4(4H,m),
2.35(3H,s),2.5-2.6(2H,m),2.6-2.8(4H,m),3.60(2H,s),
7.2-7.4(5H,m). マススペクトルm/z:216(M+),201,125(100%),91. (参考例6)3−メチル−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オ
クタン・二ギ酸塩 3−ベンジル−7−メチル−1,4−ジアザビシクロ
[3.3.0]オクタン(2g,9mmol)をメタノール
(23ml)に溶かした溶液にギ酸(1.2ml,31.8mmol)、パ
ラジウム黒(500mg) を加え、浴温60℃で3時間加熱し
た。
【0317】濾過により触媒を除き、溶媒を減圧下留去
し、標記化合物(2.0g, 収率99%) を油状物として得
た。
【0318】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2950,280
0,1663,1620,1590. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :2.43(3H,s),2.5-
3.8(10H,m),8.48(2H,s),10.63(3H,s). マススペクトルm/z:126,96(100%),82. (参考例7)(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[(7−メチ
ル−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン−
3−イル)カルボニル]−1−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン
酸カリウム塩(3.034g,7.46mol)をジクロロメタン(60
ml)に懸濁させ、氷冷下塩化ピバロイル(900mg,7.46mo
l) を加え、室温にて30分間撹拌した。この溶液を、
3−メチル−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オ
クタン・二ギ酸塩(1.95 g,8.93mol)とジイソプロピルエ
チルアミン(2.31g,17.9mol) をジクロロメタン(22m
l)に溶かした溶液に氷冷下滴下した。混合液を室温に
て2時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、希炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。溶
媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲル40gを用いるカ
ラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−酢酸エチ
ル(6:94〜50:50)で溶出して標記化合物(3.
0g, 収率84.3%)を得た。
【0319】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2960,169
5,1690,1645,1440,1428,1345,1120. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.9-2.0(2H,m),
2.32(3H,s),2.34(3H,s),2.4-2.6(2H,m),2.6-3.1(2H,m),
3.2-3.6(2H,m),3.6-3.8(2H,m),3.9-4.0(2H,m),4.1-4.2
(2H,m),4.5-4.6(2H,m),5.07(1H×1/4,d,J=15Hz), 5.09
(1H×1/4,d,J=15Hz),5.23 (2H×1/2,s),5.32(1H×1/4,
d,J=15Hz), 5.34(1H×1/4,d,J=15Hz),7.4-7.5 ( 2H×1/
2,m),7.50(2H×1/2,d,J=9Hz),8.22(2H,d,J=9Hz). (参考例8)(2S,4S)−4−メルカプト−2−[(7−メチル
−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン−3
−イル)カルボニル]−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[(7−メチ
ル−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン−
3−イル)カルボニル]−1−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)ピロリジン(2.95g,6.19mmol)をメタノ
ール(29ml)に溶解し、金属ナトリウム(144mg,6.26m
mol)とメタノール(5ml)より調製したナトリウムメト
キシド溶液を氷冷下加えた。混合物を氷冷下15分間撹
拌した後、酢酸(377mg,6.28mmol)を加えた。反応液に酢
酸エチルを加えて希釈し、氷冷飽和食塩水で洗浄した。
溶媒を減圧下留去して得られる結晶性残留物をベンゼン
で洗浄し、淡黄色の標記化合物(1.4g, 収率52%)を
結晶として得た。
【0320】融点157〜160℃。
【0321】元素分析 理論値 C:55.28,H:6.03,N:12.89,S:7.38 分析値 C:55.22,H:6.12,N:12.61,S:7.04 IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2980,2940,2780,1700,1
642,1520,1430,1400,1342. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.9-2.0(2H,m),
2.28(3H×1/4,s),2.34(3H×1/4,s),2.40(3H×1/2,s),2.
4-3.0(6H,m),3.0-3.7(5H,m),3.7-3.9(1H,m),3.9-4.2(2
H,m),4.4-4.6(1H,m),5.0-5.4(1H,m),5.20(1H,s),7.49(1
H,d,J=9Hz),7.50(1H,d,J=9Hz),8.22(1H,d,J=9Hz),8.23
(1H,d,J=9Hz). マススペクトルm/z:434(M+),417,401,383,357,314,298,
281,254,237,203,191,153,136,125(100%),96,82,78. (参考例9)3,7−ジベンジル−2,4−ジオキソ−3,7−ジア
ザビシクロ[3.3.0]オクタン N−メトキシメチル−N−(トリメチルシリルメチル)
ベンジルアミン(6.51g,27.4mmol)を塩化メチレン(60
ml)に溶かした溶液の中に、N−ベンジルマレイミド
(4.28g,22.9mmol)を加え氷冷下、1Mトリフルオロ酢酸
−塩化メチレン溶液(2.29ml)を加えた。反応液を室温に
戻し1時間撹拌した後、希炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えて洗浄した。有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)
し、溶媒を減圧下濃縮し得られる結晶性残渣をエーテル
洗浄し標記化合物(7.09g, 97%) を得た。
【0322】融点:101 〜101.5 ℃。
【0323】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:2814,1699,1
401,1347. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :2.15-2.65(2H,
m),3.05-3.50(4H,m),3.63(2H,s),4.68(2H,s),6.90-7.65
(10H,m). マススペクトルm/z:320(M+,100%),243,229,201,181,15
8,151,132,118,91. (参考例10)3,7−ジベンジル−3,7−ジアザビシクロ[3.
3.0]オクタン 3,7−ジベンジル−2,4−ジオキソ−3,7−ジア
ザビシクロ[3.3.0]オクタン(5.3g,16.54mmol)を
ベンゼン(50ml)に溶かし、窒素雰囲気下3.4M-Red-A
l トルエン溶液<アルドリッチ社製>(16.93ml,57.52mm
ol) を加え、2時間加熱還流した。反応液を氷冷して1
0%水酸化ナトリウム水溶液(29.7ml,72.50mmol)を加
え、室温に戻して20分間撹拌後ベンゼンで抽出し、ベ
ンゼン層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲ
ル(50g )を用いるカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル溶媒で溶出させ標記化合物(4.33g, 89
%) を油状物として得た。
【0324】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2950,290
0,2795,1495,1455,1145,910. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.90-3.10(10H,
m),3.57(4H,s),6.95-7.60(10H,m). マススペクトルm/z:292(M+),201,172,158,134,120,91(1
00%). (参考例11)3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン・2塩
酸塩 3,7−ジベンジル−3,7−ジアザビシクロ[3.
3.0]オクタン(2.6g,8.89mmol) を5%ギ酸−メタノ
ール(40ml)に溶かし、パラジウム黒(720mg)を加
え、浴温60℃で4時間加熱した。触媒を濾去し、濾液
を減圧下濃縮して得られた残渣をメタノール(17ml)
に溶かし氷冷下、4N塩酸−ジオキサン(6.5ml) を加え
室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し標記化合
物(1.38g, 90%) を固体として得た。
【0325】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3270,2935,2
761,1648,1590,1535,1465,1381. NMR スペクトル(270MHz,CD3OD)δppm :3.29-3.41(6H,
m),3.42-3.62(4H,m). (参考例12)3−(tert−ブトキシカルボニル)−3,7−ジアザビ
シクロ[3.3.0]オクタン 3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン・2塩
酸塩(1.13g,6.1mmol)をメタノール(20ml)に溶か
し、氷冷下トリエチルアミン(617mg,6.1mmol) を加え1
0分間撹拌した。テトラヒドロフラン(20ml)に溶か
したジ(tert−ブチル)ジカーボネート(1.33g,6.1mmo
l) を加え、30分間撹拌した。次いでトリエチルアミ
ン(617mg,6.1mmol) を加え15分間撹拌後、反応液を減
圧下濃縮し残渣をシリカゲル(15g )を用いるカラム
クロマトグラフィーに付し50%メタノール−酢酸エチ
ル−2%トリエチルアミンで溶出し標記化合物(801mg,
62%) を固体として得た。
【0326】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:1680,149
0,1410,1385,1170,875. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.44(9H,s),2.10
-2.95(6H,m),3.05-3.80(5H,m). マススペクトルm/z:212(M+),155,139,111,95,82,68,57
(100%). (参考例13)3−(tert−ブトキシカルボニル)−7−[N−(4−
ニトロベンジルオキシカルボニル)アセトイミドイル]
−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン 3−(tert−ブトキシカルボニル)−3,7−ジアザビ
シクロ[3.3.0]オクタン(560mg,2.64mmol)を乾燥
アセトニトリル(15ml)に溶かし、氷冷下4N塩酸−
ジオキサン(0.66ml,2.64mmol)を加え15分間撹拌し
た。次いでN−(4−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)アセトアミド(720mg,3.03mmol)を加え浴温50℃で
2時間撹拌した。析出した不溶物を濾去し濾液を減圧下
濃縮して得られた残渣をシリカゲル(15g )を用いる
カラムクロマトグラフィーに付し、10〜20%アセト
ン−酢酸エチル混合溶媒で溶出し白色泡状の標記化合物
(580mg,51%) を得た。
【0327】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:1685,167
5,1550,1520,1405,1345,1245,1160,1070. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.46(9H,s),2.33
(3H,s),2.93-3.02(2H,m),3.28-3.40(2H,m),3.41(1H,dd,
J=4.4,11.2Hz),3.47-3.66(2H,m),3.63(1H,dd,J=7.3,11.
2Hz),3.73-3.84(2H,m),5.23(2H,s),7.57(2H,d,J=8.8H
z),8.20(2H,d,J=8.8Hz). (参考例14)[[(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−イ
ル]カルボニル]−7−[N−(4−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)アセトイミドイル]−3,7−ジアザ
ビシクロ[3.3.0]オクタン 3−(tert−ブトキシカルボニル)−7−[N−(4−
ニトロベンジルオキシカルボニル)アセトイミドイル]
−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オクタン(730
mg,1.69mmol)を乾燥アセトニトリル(12ml)に溶か
し、窒素雰囲気下、0℃で4N塩酸−ジオキサン溶液
(2.52ml,10.14mmol )を加え、20分間撹拌後室温に戻
し更に1時間撹拌した。減圧下反応液を濃縮し7−[N
−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)アセトイミ
ドイル]−3,7−ジアザビシクロ[3.3.0]オク
タン・塩酸塩(685mg,1.69mmol)を得た。一方、(2S,
4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロベンジル
オキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン酸カリウ
ム塩(687mg,1.69mmol)を乾燥塩化メチレン(15ml)に
懸濁させ、氷冷下塩化ピバロイル(194mg,1.61mmol)を加
え、室温に戻し1時間撹拌した。この反応液に上で得た
7−[N−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ア
セトイミドイル]−3,7−ジアザビシクロ[3.3.
0]オクタン・塩酸塩を乾燥ジメチルアセトアミド(4
ml)に溶かした溶液を加え、次いでジイソプロピルエチ
ルアミン(655mg,5.07mmol)を加えた。反応液を室温に戻
し1時間撹拌後酢酸エチルで希釈し、希炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下濃縮して得られた残渣
をシリカゲル(20g )を用いるカラムクロマトグラフ
ィーに付し、メタノール−50%酢酸エチル・塩化メチ
レン(4:96〜6:94)の混合溶媒で溶出し、淡黄
色泡状の標記化合物(950mg,82%) を得た。
【0328】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:1690,165
5,1520,1425,1325,1240,1160. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.89−
2.17(2H,m),2.34(3H,s),2.3
4(3H,s),2.56−2.71(1H,m),
2.99−3.12(2H,m),3.31−3.60
(4H,m),3.63−4.22(8H,m),4.
42−4.52(1H,m),5.15−5.26(4
H,m),7.43−7.51(2H,m),7.56
−7.64(2H,m),8.19(2H,d,J=
3.4Hz),8.22(2H,d,J=3.4H
z). (参考例15)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−
[(3−ピラゾリル)メチル ]アミノ]エタノール R.G.Jones の方法[J.Am.Chem.Soc.,71,3994(1949)]によ
って調製した3−(クロロメチル)ピラゾール塩酸塩(1
70mg,1.11mmol)および2−アミノエタノール(405mg,6.6
3mmol)をアセトニトリル(1.7ml) −エタノール(0.5ml)
混合溶媒に溶解し、60−70℃で1.7 時間撹拌した。
減圧下90℃に加熱して溶媒と大部分の2−アミノエタ
ノールを留去した。残渣にメタノール(2ml)とアセト
ニトリル(2ml)を加えて溶解し、ジ(tert−ブチル)
ジカーボナート(740mg,3.39mmol)とトリエチルアミン(3
36mg,3.32mmol)を加えて、50℃で1.5 時間撹拌した。
溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、希炭
酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。溶媒
を減圧下留去し、残渣をシリカゲル(8g )を用いるカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶出して
油状の標記化合物(169mg,収率63%) を得た。
【0329】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3460,323
0,2970,1680,1460,1405,1365,1240,1160,1040. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.40(9H,s),3.43
(2H,t,J=5Hz),3.70(2H,t,J=5Hz),4.44(2H,s),6-9(2H,b
r),6.15(1H,d,J=2Hz),7.43(1H,d,J=2Hz). マススペクトルm/z:241(M+),211,199,185,168,155,140,
123,110,81(100%),57. (参考例16)5−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5,6,7−
テトラヒドロピラゾロ[2,3−a]ピラジン 2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(3
−ピラゾリル)メチル]アミノ]エタノール(50mg,
0.21mmol )、四塩化炭素(0.5ml) 、およびピリジン(0.
5ml) の混合物にトリフェニルホスフィン(120mg,0.46m
mol)を少しずつ加えながら、50℃で2.5 時間撹拌し
た。冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、希炭酸水素
ナトリウム水溶液と飽和食塩水とで洗浄した。溶媒を減
圧下留去し、残渣にN,N−ジメチルホルムアミド(6
ml)、ジイソプロピルエチルアミン(70mg,0.54mmol
)、およびヨウ化ナトリウム(50mg,0.33mmol )を
加えて、混合物を110℃にて1時間撹拌した。冷却
後、混合物を酢酸エチルで希釈し、希炭酸水素ナトリウ
ム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留去
し、残渣を分取用薄層クロマトグラフィーに付し、酢酸
エチル−ヘキサン(2:3)で展開して、無色油状の標
記化合物(13mg, 収率30%) を得た。
【0330】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2980,168
5,1410,1368,1240,1164,1138. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.48(9H,s),3.83
(2H,dd,J=8,6Hz),4.16(2H,dd,J=8,6Hz),4.64(2H,brs),
6.0-6.2(1H,m),7.50(1H,d,J=2Hz). マススペクトルm/z:223(M+),166(100%),150,122,57. (参考例17)4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[2,3−a]
ピラジン・二塩酸塩 5−(tert−ブトキシカルボニル)−4,5,6,7−
テトラヒドロピラゾロ[2,3−a]ピラジン(400mg,
1.79mmol)の酢酸エチル(0.3ml) 溶液に、氷冷下塩酸
(4N−ジオキサン溶液、8ml,32mmol)を加えた。
混合物を室温にて1時間撹拌した後、溶媒と過剰の塩酸
を減圧下留去し、残渣に酢酸エチルを加えて不溶の沈澱
を濾取し、融点120℃(分解)を有する標記化合物
(354mg,収率100 %) を無色粉末として得た。
【0331】NMR スペクトル(270MHz,CD3OD)δppm :3.8
1(2H,t,J=6Hz),4.47(2H,t,J=6Hz),4.57(2H,brs),6.35-
6.40(1H,m),7.66(1H,d,J=2Hz). (参考例18)(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[[4,5,6,7
−テトラヒドロピラゾロ[2,3−a]ピラジン−5−
イル]カルボニル]ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン
酸カリウム塩 (1050mg,2.58mmol)をジクロロメタン(9
ml)に懸濁させ、氷冷下塩化ピバロイル(310mg,2.58mmo
l)を加え、室温にて30分間撹拌した。ついで氷冷下こ
の中へ、4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[2,
3−a]ピラジン二塩酸塩(461mg,2.35mmol)、トリエチ
ルアミン(792mg,7.83mmol)、およびN,N−ジメチルホ
ルムアミド(20ml)の混合物を加えた。混合物を室温
にて2時間撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、水と飽和
食塩水で洗浄した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカ
ゲル(15g )を用いるカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルで溶出して、淡黄色泡状の標記化合物(1
034mg,収率93%) を得た。
【0332】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3000,170
0,1660,1520,1340,1120. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.8-2.5(1H,m),
2.30(3H,s),2.5-3.0(1H,m),3.5-5.5(8H,m),4.85(2H,s),
5.22(2H,s),6.11(1H,br.s),7.2-7.7(3H,m),8.28(2H,d,J
=9Hz). (参考例19)4−(クロロメチル)イミダゾール・塩酸塩 4−(ヒドロキシメチル)イミダゾール塩酸塩(5.0g,4.
2 ×10-2mol)とチオニルクロライド(10ml)をゆっく
り混ぜ合わせ、スチームバス上で20分間加熱還流し
た。反応終了後、放冷し、過剰のチオニルクロライドを
留去した。得られた淡黄色粗結晶を氷に溶かし、エーテ
ルで洗浄した。水層を濃縮し、目的化合物(6.1g)を無色
粗結晶として得た。
【0333】NMR スペクトル(270MHz,CD3OD)δppm :4.8
2(2H,s),7.65(1H,s),8.96(1H,s). (参考例20)7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン 4−(クロロメチル)イミダゾール塩酸塩(6.0g,3.9 ×
10-2mol)を、メタノール−アセトニトリル(1:1)混
合溶媒(30ml)に溶解し、そこにN−ベンジルエタノ
ールアミン(6.8g,4.5 ×10-2mol)を室温で加えた。反応
混合液を撹拌しながら室温で、トリエチルアミン(14
ml)をゆっくり加えた。1時間後反応溶液を濃縮し、ト
ルエン(20ml)を加え、再び濃縮、乾燥した。得られ
た残渣にチオニルクロライド(15ml)を室温でゆっく
り加え、スチームバス上で15分間加熱還流した。過剰
のチオニルクロライドを留去し、水(100ml) に溶解し
た。水層をエーテル(100ml) で2度洗浄し、濃縮乾燥し
た。得られた残渣にアセトニトリル(180ml) を加え、撹
拌しながら室温でゆっくりトリエチルアミン(20ml)
を加えたのち、反応混合液を3時間還流した。反応後、
反応液を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、2N水酸化ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥後、濃縮し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[展開溶剤:酢酸エチル−メタ
ノール(10:0)〜(9:1)]で精製し標記化合物
(2.3g)を黄色結晶(mp81〜83℃)として得た。
【0334】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2950,280
0,2750,1650. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.84(2H,t,J=5.3
Hz),3.66(2H,s),3.70(2H,s),4.03(2H,t,J=5.3Hz),6.73
(1H,s),7.27-7.36(5H,m),7.39(1H,s). (参考例21)5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]
ピラジン・二塩酸塩 7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン(1.77g,8.30mmol)のメタノール
(20ml)溶液にパラジウムブラック(200mg)、ギ酸0.5
ml を加え、約70℃で5時間撹拌した。反応後、水
(約10ml)を加え、濾過した。濾液を濃縮し、残渣を
1N-HCl水溶液に溶かし、約90℃で2時間撹拌した。反
応混合液をそのまま濃縮し、メタノールを加え、放置し
た。析出した結晶を濾取し、標記化合物(1.39g) を無色
針状晶(mp245〜249℃)として得た。
【0335】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3422,3097,3
066,3001,2914,2788,2721,2606,2571,2504,1610,1587. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.84(2H,t,J=5.9H
z),4.64(2H,s),4.65(2H,t,J=5.9Hz),7.51(1H,s),8.87(1
H,s). (参考例22)(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[5,6,7,8−
テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イ
ルカルボニル]ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン
酸カリウム塩(2.0g,5.0 ×10-3mol)をジクロロメタン
(40ml)懸濁液に塩化ピバロイル(0.61ml,5.0 ×10-3
mol)を室温で加え、30分間撹拌した。そこへ、トリエ
チルアミン(1.5ml,1.1×10-2mol)と5,6,7,8−テ
トラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン二塩酸塩
(1.0g,5.1 ×10-3mol)を室温で加え30分間撹拌した。
反応液を濃縮し、酢酸エチルに溶解した後、水、飽和炭
酸水素ナトリウム、飽和食塩水で洗い、有機層は、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後残渣をアルミ
ナを用いるカラムクロマトグラフィー[展開溶剤:酢酸
エチル−メタノール(7:3)]に付し、標記化合物
(1.59g) を淡黄色泡状物として得た。
【0336】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2955,169
5,1660,1605. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.85-2.05(1H,
m),2.34(3H,s),2.70-2.90(1H,m),3.43-3.52(1H,m),3.80
-3.95(1H,m),3.95-4.35(5H,m),4.58-5.05(3H,m),5.17-
5.30(2H,m),6.89,6.93(1H, s ×2),7.35,7.50(2H, d×
2,J=8.4Hz),7.47,7.60,7.74(1H,s×3),8.07,8.13,8.22
(2H,d×3,J=8.4Hz). (参考例23)4−(クロロメチル)−5−メチルイミダゾール・塩酸
4−(ヒドロキシメチル)−5−メチルイミダゾール・
塩酸塩(6.6g,4.4 ×10-2mol)とチオニルクロライド(8.0
ml) をゆっくり混ぜ合わせ、スチームバス上で10分間
加熱還流した。反応後放冷し過剰のチオニルクロライド
を留去した。得られた固体をエーテル、酢酸エチルで洗
浄し、標記化合物(7.3g)を白色粉末として得た。
【0337】NMR スペクトル(270MHz,CD3OD)δppm :2.3
5(3H,s),4.62(2H,s),8.76(1H,s). (参考例24)7−ベンジル−1−メチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン 7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジンを合成する方法と同様の操作
で、4−(クロロメチル)イミダゾール塩酸塩(5.5g,
3.3×10-2mol)より、標記化合物(1.7g)を黄色油状物と
して得た。
【0338】NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.0
9(3H,s),2.80(2H,t,J=5.3Hz),3.59(2H,s),3.72 (2H,s),
3.99(2H,t,J=5.3Hz),7.30-7.40(5H,m),7.51(1H,s). マススペクトルm/z:227(M+,C14H17N3) (参考例25)1−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン 7−ベンジル−1−メチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン(475mg,2.09mmol)
のメタノール(4.5ml) 溶液にパラジウムブラック(150m
g) 、ギ酸(200μl)を加え50〜70℃で5時間撹拌し
た。反応液を濾過、濃縮し、標記粗化合物(300mg) を黄
色油状物として得た。
【0339】NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.1
3(3H,s),3.19(2H,t,J=5.3Hz),3.72(2H,s),3.98(2H,t,J=
5.3Hz),7.30-7.40(5H,m),7.42(1H,s). (参考例26)(2S,4S)−4−(4−メトキシベンジルチオ)−
2−[[1−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイ
ミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−イル]カルボニ
ル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピ
ロリジン (2S,4S)−(4−メトキシベンジルチオ)−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
2−カルボン酸カリウム塩(640mg,1.32mmol)をジクロロ
メタン(10ml)懸濁液に、室温で塩化ピバロイル(160
μl,1.30mmol)を加え 1.2時間撹拌した。溶液になった
反応混合液にトリエチルアミン(180μl,1.29mmol) と粗
製の1−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダ
ゾ[1,5−a]ピラジン(約1.3mmol )を加え30分
間、同温度で撹拌した。反応後溶媒を留去し、残渣を酢
酸エチルに溶解し、水で洗浄した。有機層を無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後濃縮して得られる残渣をアルミナ
(30g )を用いるカラムクロマトグラフィー[展開溶
剤:酢酸エチル−メタノール(1:0)〜(9:1)]
で精製し標記化合物(150mg) を淡黄色泡状物として得
た。
【0340】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2950,170
0,1660,1605. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.75-2.00(1H,
m),2.15(3H,s),2.45-2.60(1H,m),3.05-3.55(2H,m),3.72
(2H,s),3.79(3H,s),3.65-4.20(5H,m),4.50-4.80(3H,
m),4.90-5.25(2H,m),6.85(2H,d,J=8.6Hz),7.23(2H,d,J=
8.6Hz),7.33(1H,s),7.45-7.50(2H,m),8.00-8.25(2H,m). (参考例27)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(1
−メチル−2−イミダゾリル)メチル]アミノ]エタノ
ール 特開昭63−255282に記載の方法(公報733
頁、左下段実施例3及び4)により調製した2−(クロ
ロメチル)−1−メチルイミダゾール塩酸塩(9.3g,56mm
ol) および2−アミノエタノール(17.2g,281mmol) をア
セトニトリル(50ml)−メタノール(10ml)混合溶
媒に溶解し、60℃にて2時間撹拌した。減圧下溶媒を
留去し、残渣にメタノール(20ml)と水酸化ナトリウ
ム(4.5g,112mmol)を加えた後、減圧下80℃に加熱して
溶媒と大部分の2−アミノエタノールを留去した。残渣
にメタノール(10ml)とクロロホルム(40ml)を加
えて溶解し、ジ(tert −ブチル) ジカーボナート(18.1
g, 83mmol) を加えて、50℃にて2時間撹拌した。
冷却後、混合物をクロロホルムで希釈し、水で洗浄し
た。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲル300g を
用いるフラッシュカラムクロマトグラフィーに付し、酢
酸エチルで溶出して無色油状の標記化合物(6.7g,収率4
7%) を得た。
【0341】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3150,300
0,1680,1460,1400,1368,1170,1150. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.50(9H,s),3.3-
4.0(4H,m),3.74(3H,s),4.47(2H,s),6.2(1H,br),6.80(1
H,brs),6.93(1H,brs). マススペクトルm/z:256(M++1),225,199,182,169,155,13
7,124,110,96(100%),57. (参考例28)2−[N−[(1−メチル−2−イミダゾリル)メチ
ル]アミノ]エタノール・二塩酸塩 2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(1
−メチル−2−イミダゾリル)メチル]アミノ]エタノ
ール(2.42g,9.44mmol)に氷冷下塩酸(4N−ジオキサン
溶液、18ml,72mmol )とメタノール(20ml)を加え
た。混合物を室温にて1.5 時間撹拌した後、溶媒と過剰
の塩酸を減圧下留去し、残渣にエーテルとエタノールを
加えて得られた不溶の粉末を濾取して、融点173−1
76℃を有する標記化合物(2.05g, 収率95%) を無色
粉末として得た。
【0342】元素分析値 C7H15Cl2N3O として 計算値 C:36.86,H:6.63,N:18.42 実測値 C:36.56,H:6.58,N:18.47 IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3286,2995,2689,1603,146
2,1329,1268,1090,999. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.36(2H,t,J=6Hz),
3.90(2H,t,J=6Hz),3.96(3H,s),4.73(2H,s),7.53(1H,br.
s),7.54(1H,br.s). マススペクトルm/z:156(M++1-2HCl),137,124,110,95(10
0%). (参考例29)(2S,4S)−4−アセチルチオ−N−(2−ヒドロ
キシエチル)−N−[[1−メチル−2−イミダゾリ
ル)メチル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル]ピロリジン−2−カルボキサミド (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン
酸カリウム塩(563mg,1.38mmol)をジクロロメタン(4m
l)に懸濁させ、氷冷下塩化ピバロイル(167mg,1.38mmo
l)を加え、室温にて30分間撹拌した。ついで氷冷下こ
の中へ、2−N−[[1−メチル−2−イミダゾリル)
メチル]アミノ]エタノール二塩酸塩(317mg,1.39mmo
l)、トリエチルアミン(500mg,4.94mmol)、およびN,N
−ジメチルホルムアミド(6ml)の混合懸濁液を加え
た。混合物を室温にて1時間撹拌した後、酢酸エチルで
希釈し、希炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。溶媒
を減圧下留去し、残渣をシリカゲル10g を用いるフラ
ッシュカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−
酢酸エチル(3:97)で溶出して、淡黄色泡状の標記
化合物(406mg,収率58%)を得た。
【0343】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3150(br),
3000,1700,1660,1520,1345,1120. NMR スペクトル(60MHz,CDCl3) δppm :1.9-3.0(2H,m),
2.30(3H,s),3.1-4.6(13H,m),4.6-5.3(3H,m),6.6-7.0(2
H,m),7.2-7.7(2H,m),8.20(2H,d,J=8Hz). マススペクトルm/z:368,326,233,198,124,96(100%). (参考例30)(1R,5S,6S)−2−[[(2S,4S)−2−
[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[(1−メチル
−2−イミダゾリル)メチル]カルバモイル]−1−
(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−
4−イル]チオ]−6−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−1−メチルカルバペネム−3−カルボン酸 4−
ニトロベンジルエステル (2S,4S)−2−アセチルチオ−N−(2−ヒドロ
キシエチル)−N−[(1−メチル−2−イミダゾリ
ル)メチル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカルボ
ニル)ピロリジン−2−カルボキサミド(518mg,1.03mmo
l)をメタノール(3ml)に溶解し、金属ナトリウム(26.
4mg,1.15mmol)とメタノール(1ml)より調製したナト
リウムメトキシドの溶液を氷冷下加えた。混合物を氷冷
下15分間撹拌した後、酢酸(69mg,1.15mmol )を加
えて、(2S,4S)−4−メルカプト−2−[N−
(2−ヒドロキシエチル)−N−[(1−メチル−2−
イミダゾリル)メチル]カルバモイル]−1−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)ピロリジンの溶液を得
た。一方、(1R,3R,5R,6S)−6−[(R)
−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−オキソカ
ルバペナム−3−カルボン酸4−ニトロベンジルエステ
ル(373mg,1.03mmol)をアセトニトリル(5ml)に溶解
し、氷冷下ジイソプロピルエチルアミン(146mg,1.13mmo
l)とクロロリン酸ジフェニル(304mg,1.13mmol)を加え、
40分間撹拌した。ついでこの中へ、上で得た(2S,
4S)−4−メルカプト−2−[N−(2−ヒドロキシ
エチル)−N−[(1−メチル−2−イミダゾリル)メ
チル]カルバモイル]−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジンの溶液とジイソプロピルエチ
ルアミン(146mg,1.13mmol)を加えた。混合物を氷冷下さ
らに3時間撹拌した後、希炭酸水素ナトリウム水溶液を
加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食
塩水で洗浄し、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲル
15g を用いるカラムクロマトグラフィーに付し、メタ
ノール−酢酸エチル(1:9)で溶出して、淡黄色泡状
の標記化合物(400mg,収率48%)を得た。
【0344】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3400,300
0,1770,1705,1650,1520,1325. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.23(3H,d,J=7H
z),1.33(3H,d,J=6Hz),1.8-2.0(1H,m),2.7-2.9(1H,m),3.
2-4.3(13H,m),3.66[3H ×(1/2),s],3.72[3H×(1/2),s],
4.1-4.3(3H,m),5.05[2H×(1/2),s],5.18[2H×(1/2),s],
5.21(1H,d,J=15Hz),5.48(1H,d,J=15Hz),6.70(1H,s),6.7
8[1H ×(1/2),s],6.87[1H×(1/2),s],7.38(1H,d,J=9H
z),7.48(1H,d,J=9Hz),7.63(2H,d,J=9Hz),8.14(1H,d,J=9
Hz),8.18(1H,d,J=9Hz),8.22(2H,d,J=9Hz). マスペクトルm/z:415,385,368,332,318,300(100%). (参考例31)(2−ピリジル)メチルアミノ酢酸エチル 2−(アミノメチル)ピリジン(7.0g,6.5 ×10-2mol)の
ベンゼン(35ml)溶液に氷冷下、ブロモ酢酸エチル
(7.1ml,6.4×10-2mol)をゆっくり滴下し、室温で30分
間撹拌した。反応後減圧下溶媒を留去し、残渣をジクロ
ロメタン(150ml)に溶解し、2N-NaOH 水溶液(50ml)
で洗浄した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
濃縮して得られる残渣をシリカゲルを用いるカラムクロ
マトグラフィー[展開溶剤:酢酸エチル−ジクロロメタ
ン(1:1)、次いで酢酸エチル−メタノール(9:
1)]で精製して標記化合物(4.24g) を黄色油状物とし
て得た。
【0345】IRスペクトルνmax(neat)cm-1:3350,2990,
1735,1590. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.28(3H,t,J=7.3
Hz),2.16(1H,br.s),3.47(2H,s),3.95(2H,s),4.19(2H,q,
J=7.3Hz),7.17(1H,ddd,J=7.9,4.7,1.3Hz),7.33(1H,br.
d,J=7.9Hz),7.65(1H,d,J=2.0,7.9Hz),8.55-8.59(1H,m). (参考例32)N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[(2−ピリジ
ル)メチル]アミン リチウムアルミニウムヒドリド(390mg,10.3mmol)のテト
ラヒドロフラン(40ml)の懸濁液に、(2−ピリジ
ル)メチルアミノ酢酸エチル(2.00g,10.3mmol)のテトラ
ヒドロフラン(5ml)溶液を、室温でゆっくり加え、3
0分間撹拌した。反応後、2N-NaOH 水溶液(約5ml)を
加えさらに室温で30分間撹拌した。析出した固体を濾
別し、濾液を濃縮し、残渣をクーゲルロール蒸留装置に
て精製し、標記化合物(541mg, 約180 ℃/10mmHg) を淡
黄色油状物として得た。
【0346】IRスペクトルνmax(neat)cm-1:3275,2910,
2850,1590,1570. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.87(2H,t,J=5.3
Hz),3.0-3.3(2H,brs),3.67(2H,t,J=5.3Hz),7.20(1H,dd,
J=7.3,4.0Hz),7.24(1H,d,J=7.3Hz),7.66(1H,dt,J=1.3,
7.3Hz),8.56(1H,brd,J=4.0Hz) (参考例33)(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[N−(2−
ヒドロキシエチル)−N−[(2−ピリジル)メチル]
カルバモイル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン
酸カリウム塩(830mg,2.04mmol)のジクロロメタン(25
ml)懸濁液に室温で塩化ピバロイル(251μl,2.04mmol)
を加え、20分間同温度で撹拌した。そこにN−(2−
ヒドロキシエチル)−N−[(2−ピリジル)メチル]
アミン(330mg,2.50mmol)のジクロロメタン溶液(5ml)
を加え、30分間さらに撹拌した。反応後溶媒を留去
し、残渣を酢酸エチル(100ml) に溶解し、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液、飽和食塩水でそれぞれ洗浄した。無
水硫酸マグネシウムで有機層を乾燥後、溶媒を留去し得
られた残渣をローバーカラムB(E.メルク社製)を用
いるクロマトグラフィー[展開溶剤:酢酸エチル−メタ
ノール(98:2)]に付し、標記化合物(500mg) を淡
黄色泡状物として得た。
【0347】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3200,300
0,2930,2860,1695,1655. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.85-2.00(1H,
m),2.29,2.30,2.31(3H,s×3),2.73,2.98(1H,dt×2,J=1
2.9,7.6Hz),3.38(1H,t,J=9.8Hz),3.45-3.60(1H,m),3.70
-3.15(5H,m),4.16-4.65(2H,m),4.85-5.04(2H,m),5.15-
5.30(2H,m),7.03,7.20(1H,dd×2,J=6.9,5.4Hz),7.29-7.
51(3H,m),7.64-7.80(1H,m),8.08-8.25(2H,m),8.45,8.57
(1H,brd,J=4.9Hz). (参考例34)(1R,5S,6S)−6−[(R)−1−ヒドロキシ
エチル]−2−[[(2S,4S)−2−[N−(2−
ヒドロキシエチル)−N−[(2−ピリジル)メチル]
カルバモイル]−1−(4−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)ピロリジン−4−イル]チオ]−1−メチル−
1−カルバペネム−3−カルボン酸 4−ニトロベンジ
ルエステル (a)(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[N−
(2−ヒドロキシエチル)−N−[(2−ピリジル)メ
チル]カルバモイル]−1−(4−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)ピロリジン(500mg,9.95 ×10-4mol)のメ
タノール(15ml)溶液にナトリウム金属(23mg,1.0
mmol)のメタノール(0.25ml)溶液を−78℃で加え、室
温で15分間撹拌した。反応後、水(40ml)と、0.5
Mリン酸バッファー(pH 7,約6ml) を加えたのち、酢
酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を留去しメルカプタンを得た。
【0348】(b)(1R,3R,5R,6S)−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−2−
オキソカルバペナム−3−カルボン酸 4−ニトロベン
ジルエステル(300mg,8.3×10-4mol)のアセトニトリル
(10ml)溶液に、ジフェニルホスホリルクロリド(0.1
7ml,8.2 ×10-4mol)とジイソプロピルエチルアミン(143
μl,8.2 ×10-4mol)を氷冷下混ぜ、30分間、同温度で
撹拌した。その反応溶液に(a)で得られたメルカプタ
ンのアセトニトリル(3ml)溶液とジイソプロピルエチ
ルアミン(174μl,1.00×10-3mol)を加え、さらに6時間
氷冷下で撹拌した。反応後溶媒を留去し酢酸エチルで希
釈したのち、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有
機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去して
得られた残渣をローバーカラムB(E.メルク社製)を
用いるクロマトグラフィー[展開溶剤:酢酸エチル−メ
タノール(95:5)]に付し、標記化合物(430mg) を
淡黄色泡状物として得た。
【0349】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3414,2969,1
771,1710,1655,1606. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.26(3H,d,J=7.3
Hz),1.36(3H,d,J=6.4Hz),1.85-2.05(1H,m),2.75-2.90(1
H,m),3.26(1H,br.d,J=6Hz),3.30-4.05(9H,m),4.20-4.30
(2H,m),4.45-4.69(2H,m),4.88-5.03(2H,m),5.19(2H,s),
5.20-5.51(2H,m),7.08,7.25(1H,dd ×2,J=6.8,4.9Hz),
7.31-7.51(3H,m),7.61-7.77(3H,m),8.10-8.25(4H,m),8.
45,8.58(1H,br.d,J=4.9Hz). (参考例35)7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン 7−ベンジル−3−メチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン(1.00g,4.69mmol)
のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に、−78℃でn
−ブチルリチウムの1.5 Mヘキサン溶液(3.3ml,5.0mmo
l) を加え、撹拌しながら0℃に昇温した。そこへヨウ
化メチル(2.1g,15mmol) を同温度で加え、15分間撹
拌した。反応液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢
酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲル(20g )
を用いるカラムクロマトグラフィー[展開溶剤:酢酸エ
チル−メタノール(1:0)〜(9:1)]で精製し、
標記化合物(930mg) を黄色油状物として得た。
【0350】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2950,282
0,2760,1495. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.33(3H,s),2.86
(2H,t,J=5.9Hz),3.64(2H,s),3.70(2H,s),3.86(2H,t,J=
5.9Hz),6.62(1H,s),7.30-7.42(5H,m). (参考例36)3−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン・二塩酸塩 7−ベンジル−3−メチル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン(925mg,4.07mmol)
のメタノール(20ml)溶液にパラジウムブラック(600
mg) 、ギ酸(0.6ml) を加え、約60℃で3時間撹拌し
た。反応液に水を加え濾過したのち濃縮し、1N−塩化
水素水に溶解して、90℃で1時間撹拌した。反応液を
濃縮し、エタノール−酢酸エチルより結晶化により標記
化合物(900mg) を淡黄色結晶(mp215−220℃)と
して得た。
【0351】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3493,3362,3
116,2994,2942,2902,2880,2750,2711. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :2.37(3H,s),3.24(2
H,t,J=5.6Hz),3.81(2H,t,J=5.6Hz),4.03(2H,s),6.70(1
H,s). (参考例37)(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[3−メチル
−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−
a]ピラジン−7−イルカルボニル]−1−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン [(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボ
ン酸カリウム塩(1.34g,3.30mmol)のジクロロメタン(2
0ml)懸濁液に塩化ピバロイル(406μl,3.30mmol) を室
温で加え、15分間撹拌した。ついでトリエチルアミン
(1.4ml, 10mmol) と3−メチル−5,6,7,8−テ
トラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン二塩酸塩(6
30mg,3.00mmol)を室温で加え30分間撹拌した。反応液
を酢酸エチル(100ml) で希釈し水(50ml)で2度洗浄
し、飽和食塩水(50ml)で洗浄した。有機層を無水硫
酸マグネシウムで乾燥し濃縮後、残渣をアルミナを用い
るショートカラム[展開溶剤:酢酸エチル−メタノール
(95:5)]で精製し、標記化合物(1.16g) を淡黄色
泡状物として得た。
【0352】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:2947,1710,1
660,1607,1522. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.80-2.00(1H,
m),2.25,2.35(3H,s ×2),2.34(3H,s),2.68-2.88(1H,m),
3.46(1H,br.t,J=9.6Hz),3.60-4.30(4H,m),4.60-4.90(4
H,m),4.90-5.30(2H,m),6.75,6.90(1H,s×2),7.34,7.51
(2H,d ×2,J=8.6Hz),8.13,8.22(2H,d ×2,J=8.6Hz). (参考例38)7−ベンジル−3−ホルミル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン 7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン(1.45g,6.80mmol)のテトラヒド
ロフラン(10ml)溶液に−78℃でn−ブチルリチウ
ムの1.5 Mヘキサン溶液(5.0ml,7.5mmol) を加え、0℃
に昇温し10分間撹拌した。再び−78℃に冷却し、ジ
メチルホルムアミド(731mg) を加え0℃まで昇温したの
ちさらに10分間撹拌した。反応混合液に飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液(20ml)と水(50ml)をそそいだ
後、酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を水(2
0ml)で2度洗い、飽和食塩水(20ml)で洗浄した。
無水硫酸マグネシウム上で乾燥した有機層をそのままシ
リカゲルを用いるショートカラム(展開溶剤:酢酸エチ
ル)に付して精製し、標記化合物(1.45g) を淡黄色油状
物として得た。
【0353】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2980,280
5,2750,1675. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.88(2H,t,J=5.6
Hz),3.72(4H,s),4.44(2H,t,J=5.6Hz),7.02(1H,s),7.28-
7.43(5H,m),9.73(1H,s). (参考例39)7−ベンジル−3−(ヒドロキシメチル)−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン 7−ベンジル−3−ホルミル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン(900mg,3.73mmo
l)のメタノール(15ml)溶液に水素化ホウ素ナトリウ
ム(150mg) を室温で加え、1時間撹拌した。反応混合液
に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)と水(30
ml)を加え酢酸エチルで3度抽出した。無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した有機層を濃縮し、標記粗化合物(900m
g) を無色油状物として得た。
【0354】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3140,298
0,2950,2810,2750. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.89(2H,t,J=5.9
Hz),3.64(2H,s),3.70(2H,s),4.09(2H,t,J=5.9Hz),4.60
(2H,s),7.30-7.40(5H,m). (参考例40)3−(ヒドロキシメチル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン・二塩酸塩 7−ベンジル−3−(ヒドロキシメチル)−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン
(1.10g,4.52mmol)のメタノール(10ml)溶液にパラジ
ウムブラック(400mg) とギ酸(500μl)を加え、約70℃
で3時間撹拌した。反応後、水(約15ml)を加え濾過
した。濾液を濃縮し残渣を1N-HCl水溶液に溶かし、約8
0℃で1時間撹拌した。反応混合液をそのまま濃縮しメ
タノール−イソプロピルアルコールより結晶化した。標
記化合物(720mg) を無色針状結晶(mp. 198−199
℃)として得た。
【0355】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3467,3413,3
109,3063,2963,2804,1620,1560. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.82(2H,t,J=5.9H
z),4.51(2H,t,J=5.9Hz),4.60(2H,d,J=1.5Hz),4.94(2H,
s),7.44(1H,t,J=1.5Hz). (参考例41)7−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルオキシ)メチル−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン 3−(ヒドロキシメチル)−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン二塩酸塩(480mg,
1.97mmol)と炭酸カリウム(140mg,1.01mmol)のメタノー
ル(10ml)懸濁液にジ(tert−ブチル)ジカーボネー
ト(500g,2.29mmol) のメタノール(3ml)溶液を室温で
加えた。そこへ、トリエチルアミン(280μl,2.01mmol)
を加え1時間室温で撹拌した。反応混合をヘキサンで洗
浄し、メタノール層を濃縮し、酢酸エチルで希釈した。
この懸濁液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥した有機層を濃縮し得
られる固体をヘキサンで洗浄した。この固体をジクロロ
メタン(10ml)に溶解した。そこにジメチルアミノピ
リジン(250mg,2.05mmol)と4−ニトロベンジルオキシカ
ルボニルクロリド(440mg,2.04mmol)を室温で加え、30
分間撹拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、
炭酸水素ナトリウム水溶液、水、食塩水で洗浄した。無
水硫酸マグネシウム上で乾燥した有機層を濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶剤:酢
酸エチル)に付して精製し、標記化合物(656mg) を無色
油状物として得た。
【0356】IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2970,175
0,1690,1605. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.49(9H,s),3.85
(2H,brt,J=5.3Hz),4.09(2H,t,J=5.3Hz),4.67(2H,s),5.2
7(2H,s),5.33(2H,s),6.95(1H,s),7.54(2H,d,J=8.7Hz),
8.24(2H,d,J=8.7Hz). (参考例42)3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニルオキシ)メ
チル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5
−a]ピラジン・二塩酸塩 7−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルオキシ)メチル−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン
(1.3g,3.0mmol)を酢酸エチル(3ml)に溶かし、そこへ
4N塩化水素−ジオキサン溶液20mlを加え、室温で3
時間はげしく撹拌した。析出した白色固体を濾取し、酢
酸エチルで洗い、標記化合物1.10g を粗結晶(mp155
−157℃)として得た。
【0357】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3093,3059,2
978,2950,2913,2774,2478,2441,2394,1746,1617,1606. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.86(2H,t,J=5.9H
z),4.64(2H,t,J=5.9Hz),4.65(2H,s),5.37(2H,s),5.54(2
H,s),7.56(1H,s),7.64(2H,d,J=8.8Hz),8.27(2H,d,J=8.8
Hz). (参考例43)(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)−2−[3−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニルオキシ)メチル−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン
−7−イルカルボニル]ピロリジン [(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2−[5,6,7,8
−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン−7−
イルカルボニル]ピロリジンの合成(参考例22)と同
様の操作で3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル
オキシ)メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダ
ゾ[1,5−a]ピラジン二塩酸塩(810mg) を用いて標
記化合物(1.18g) を淡黄色泡状物として得た。
【0358】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3113,3081,2
953,2872,1752,1710,1663,1608. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.85-2.05(1H,
m),2.34(3H,s),2.67-2.90(1H,m),3.46(1H,br.t,J=8Hz),
3.80-4.40(6H,m),4.65-5.05(3H,m),5.15-5.40(6H,m),6.
95,6.99(1H,s×2),7.30-7.56(4H,m),8.00-8.25(4H,m). (参考例44)3−アジド−7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン 7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン(2.00g,9.38mmol)のテトラヒド
ロフラン(20ml)溶液に、−78℃でn−ブチルリチ
ウムの1.5 Mヘキサン溶液(6.7ml, 10mmol) を加え撹
拌した。同温度で5分間撹拌したのち、p−トルエンス
ルホニルアジド(1.97g,10.0mmol)を加えさらに10分間
撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)を
反応液にそそぎ、水(30ml)を加えた後、酢酸エチル
(100ml,20ml) で2度抽出した。合わせた有機層を2
N−塩酸(100ml) で抽出した。水層を2N−水酸化ナト
リウム水溶液でpH12付近に調整し、酢酸エチル(100m
l) で3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、減圧下濃縮した。得られた残渣をシ
リカゲル(10g )を用いるカラムクロマトグラフィー
(展開溶剤:酢酸エチル)に付し精製することにより標
記化合物(2.11g) を淡橙色油状物として得た。 IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:2965,2800,2760,2150. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :2.79(2H,t,J=5.6
Hz),3.59(2H,s),3.67(2H,s),3.72(2H,t,J=5.6Hz),6.57
(1H,s),7.19-7.43(5H,m). (参考例45)3−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン・二塩酸塩 3−アジド−7−ベンジル−5,6,7,8−テトラヒ
ドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン(2.05g,8.54mmol)
のメタノール(15ml)溶液にパラジウムブラック(100
mg) とギ酸(300μl)を加え、室温で10分間撹拌した。
激しい発泡がおさまったら反応混合液を約70℃に加熱
し、さらにパラジウムブラック(700mg)とギ酸(1.5ml)
を追加し8時間撹拌した。反応液を水(10ml)で希釈
後濾過した。濾液を濃縮したのち1N−塩酸(30ml)
に溶かし、1時間80〜90℃で加熱した。そのまま反
応液を濃縮し、メタノール−ジイソプロピルエーテルか
ら結晶化をおこない標記化合物(1.52g) を無色針状結晶
(mp238℃(dec.))として得た。
【0359】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3260,3208,3
120,2995,2774,1667. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.73(2H,t,J=6.1H
z),4.11(2H,t,J=6.1Hz),4.40(2H,d,J=1.4Hz),6.84(1H,
t,J=1.4Hz). (参考例46)7−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(4−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)アミノ−5,6,7,
8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン 3−アミノ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ
[1,5−a]ピラジン二塩酸塩(820mg,3.58mmol)のメ
タノール(15ml)懸濁液にトルエチルアミン(1.05ml,
7.50mmol) とジ(tert−ブチル)ジカーボネート(1.5g,
6.9mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応後減圧下
濃縮し、酢酸エチル(100ml) で希釈したのち、水(50
ml)で洗浄した。無水硫酸マグネシウム上で乾燥した有
機層を減圧下濃縮し残渣をヘキサンで洗浄した。得られ
た固体をジクロロメタン(15ml)に溶解し、そこへジ
メチルアミノピリジン(860mg) と4−ニトロベンジルオ
キシカルボニルクロリド(1.13g) を加え、室温で20時
間撹拌した。反応液を酢酸エチル(150ml) で希釈し、水
(100ml) で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥し減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲル(20
g )を用いるカラムクロマトグラフィー[展開溶剤:酢
酸エチル−メタノール:(1:0)〜(9:1)]に付
し、精製することにより標記化合物(1.17g) を淡黄色体
として得た。 IRスペクトルνmax(CHCl3)cm-1:3370,2980,1720,1685,1
595. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.49(9H,s),3.71
(2H,t,J=6.1Hz),3.88(2H,t,J=6.1Hz),4.55(2H,s),6.45
(1H,s),7.58(2H,d,J=8.6Hz),7.20(2H,d,J=8.6Hz). (参考例47)3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−
5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]
ピラジン・二塩酸塩 7−(tert−ブトキシカルボニル)−3−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)アミノ−5,6,7,8−
テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン(1.15g,
2.76mmol)を酢酸エチル(15ml)に懸濁させ、4N−
塩化水素−酢酸エチル溶液(10ml)を加え、室温で4
時間撹拌した。析出した白色固体を濾取し、酢酸エチ
ル、エーテルで洗浄した。減圧乾燥により標記化合物(9
03mg) を粉末状結晶(mp180−185℃)として得
た。
【0360】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3380,3210,3
143,2923,2782,1744,1668,1631. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.82(2H,t,J=5.9H
z),4.36(2H,t,J=5.9Hz),4.57(2H,s),5.46(2H,s),7.24(1
H,s),7.67(2H,d,J=8.8Hz),8.29(2H,d,J=8.8Hz). (参考例48)(2S,4S)−4−アセチルチオ−1−メチル−2−
[3−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ
−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−
a]ピラジン−7−イルカルボニル]ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−メチルピロリ
ジン−2−カルボン酸カリウム塩(618mg,2.56mmol)のジ
クロロメタン(15ml)懸濁液に、室温で塩化ピバロイ
ル(315μl,2.56mmol) を加え30分間撹拌した。反応混
合液にトリエチルアミン(1.1ml,7.7mmol) と3−(4−
ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,5−a]ピラジン
二塩酸塩 (1.00g,2.56mmol) を加え、同温度で12時間
撹拌した。反応液を約半分まで減圧下濃縮し、酢酸エチ
ル(150ml) で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水でそれぞれ洗浄した。無水硫酸マグネシウム
上で乾燥した有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲル
(20g )を用いるカラムクロマトグラフィー[展開溶
剤:酢酸エチル−メタノール(9:1)次いで(7:
3)]に付し精製した。標記化合物(879mg) を黄色泡状
物として得た。
【0361】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3344,2947,2
849,2787,1733,1686,1637,1590,1520. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.78-1.95(1H,
m),2.32(3H,s),2.35(3H,brs),2.70-2.85(2H,m),2.90(1
H,br.s),3.07(1H,dd,J=10.7,2.4Hz),3.22-3.30(1H,m),
3.70-4.25(5H,m),4.65(2H,br.s),4.75(2H,s),6.49(1H,b
r.s),7.58(2H,d,J=8.6Hz),8.20(2H,d,J=8.6Hz). (参考例49)4,5,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]
ピリジン・二塩酸塩 ヒスタミン二塩酸塩(1.0g,5.3mmol)を濃塩酸(11ml)
に溶かし、ジメトキシメタン(1.6ml) を加え24時間還
流した。反応液をそのまま濃縮したのち、メタノール−
イソプロピルアルコールより結晶化により標記化合物(6
50mg) を粉末状結晶(mp210℃(dec.))として得た。
【0362】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3455,3330,3
102,2995,2924,2704,2611,2453,1654. NMR スペクトル(270MHz,D2O)δppm :3.20,3.27(2H,t ×
2,J=6.2Hz),3.74(2H,t,J=6.2Hz),4.55(2H,s),8.78(1H,b
rs). (参考例50)tert−ブチル N−(2−ヒドロキシエチル)−N−プ
ロパルギルカルバメート エタノールアミン(7.7g,1.3 ×10-1mol)を、テトラヒド
ロフラン−ジメチルホルムアミド(1:1)混合溶媒
(50ml)に溶解し、撹拌しながら、プロパギルブロマ
イド(3.0g,2.5 ×10-2mol)のテトラヒドロフラン(10
ml)溶液を10分かけて、室温で滴下した。30分間さ
らに撹拌した後、一晩室温で放置した。反応混合液を減
圧下50℃で濃縮し、残留物(7.5g)を得た。これをジク
ロロメタン(50ml)に溶かし、ジ(tert−ブトキシ)
ジカルボネート(15g )とトリエチルアミン(4.5ml)
を加え、3時間室温で撹拌した。反応後酢酸エチル(300
ml)で希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150ml)
で洗浄した。水相を酢酸エチル(100ml) で抽出したの
ち、合わせた有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
濃縮して得られた残渣をシリカゲル(約300g) を用いる
カラムクロマトグラフィー[展開溶剤:ヘキサン−酢酸
エチル(2:1)次いで酢酸エチル]で精製して、標記
化合物(2.57g) を無色油状物として得た。
【0363】IRスペクトルνmax(neat)cm-1:3450,3300,
2975,2930,2121,1680. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm :1.48(9H,s),2.25
(1H,t,J=2.0Hz),2.80(1H,br.s),3.51(2H,t,J=5.3Hz),3.
80(2H,q,J=5.3Hz),4.09(2H,br.s). (参考例51)[1,2,3]−トリアゾロ[1,5−a]−5,6,
7,8−テトラヒドロピラジン・二塩酸塩 tert−ブチル N−(2−ヒドロキシエチル)−N−プ
ロパルギルカルバメート(1.30g,6.52mmol)とトリフェニ
ルホスフィン(1.73g,6.60mmol)のテトラヒドロフラン溶
液(20ml)に、室温でアゾジカルボン酸ジエチルエス
テル(1.04ml,6.60mmol) を加え,5分間撹拌した。次い
でジフェニルホスホリルアジド(1.42ml,6.60mmol) のテ
トラヒドロフラン溶液(7ml)を室温で5分間かけてゆ
っくり滴下し、22時間撹拌した。反応後、溶剤を留去
して酢酸エチル(200ml) で希釈し、水(100ml) 、飽和食
塩水(100ml) で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後、濃縮した。得られた残渣をトルエン(40
ml)に溶解し、1時間加熱還流した。反応後溶媒を留去
し、残渣をシリカゲル(40g )を用いるカラムクロマ
トグラフィー[展開溶剤:酢酸エチル−ヘキサン(1:
1)]に付し、高極性の不純物を除いた。目的物を含む
フラクションをすべて合わせ濃縮し、得られた残渣を酢
酸エチル(30ml)に溶かし、そこに4N-HCl−ジオキサ
ン溶液(20ml)を氷冷下加え、室温で1時間撹拌し
た。反応後、析出した白色固体を濾取し、酢酸エチルで
洗い、標記化合物(360mg) を白色結晶(mp. 170℃(d
ec.))として得た。
【0364】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3305,3106,2
983,2933,2796,2700,2646,1982,1598,1588,1552. NMRスペクトル(270MHz,CD3OD)δppm :3.87(2H,t,J=5.9H
z),4.67(2H,s),4.78(2H,t,J=5.9Hz),7.88(1H,s). (参考例52)(2S,4S)−4−アセチルチオ−2−[[1,2,
3]−トリアゾロ[1,5−a]−5,6,7,8−テ
トラヒドロピラジン−7イルカルボニル]−1−(4−
ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン (2S,4S)−4−アセチルチオ−1−(4−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)ピロリジン−2−カルボン
酸カリウム塩(2.00g,4.92mmol)のジクロロメタン(50
ml)懸濁液に室温で塩化ピバロイル(606μl,4.92mmol)
を加え、30分間撹拌した。そこにトリエチルアミン
(2.09ml,15.0mmol) と[1,2,3]−トリアゾロ
[1,5−a]−5,6,7,8−テトラヒドロピラジ
ン二塩酸塩(960mg,5.00mmol)を加え、室温で1時間撹拌
した。反応後、酢酸エチル(約300ml )で希釈し、0.1
Mリン酸バッファー(pH7.4, 150ml)で洗浄し、有機層を
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残
渣をシリカゲル(20g )を用いるカラムクロマトグラ
フィー[展開溶剤:酢酸エチル−メタノール(95:
5)]で精製し標記化合物(1.16g) を淡黄色泡状物とし
て得た。
【0365】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:2948,1709,1
665,1607,1522. NMRスペクトル(270MHz,CDCl3)δppm:1.85−
2.10(1H,m),2.65−2.90(1H,
m),2.34(3H,s),3.46(1H,dd,
J=10.3,9.3Hz),3.90−4.05(2
H,m),4.08−5.10(7H,m),5.19
(2H,s),7.49(2H,d,J=8.8H
z),7.58(1H,s),8.22(2H,d,J
=8.8Hz). (参考例53)7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,
8−テトラヒドロテトラゾ ロ[1,5−a]ピラジン 4−(tert−ブトキシカルボニル)−2−ピペラジノン
(1.00g,5.0mmol) および2,6−ジメチルピリジン(1.1
4g,10.6mmol)をジクロロメタン(12ml)に溶解し、−
78℃にて無水トリフルオロメタンスルホン酸(1.51g,
5.3mmol) を加えた。20分後、同温度で、アジドトリ
メチルシラン(1.61g,14.0mmol)と1N−フッ化テトラブ
チルアンモニウム−テトラヒドロフラン溶液(14.0ml,1
4.0mmol)の混合物を加えた。反応液を氷冷下で2時間撹
拌した後、希炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、混合物
をクロロホルムで抽出した。溶媒を減圧下留去し、残渣
をシリカゲル100g を用いるカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:3)で溶出し
て、固体の標記化合物(920mg,収率81%)を得た。酢
酸エチル−ヘキサンより再結晶し、融点95−97℃を
有する無色針状晶の純品を得た。
【0366】元素分析値 C19H15N5O2として 計算値 C:47.99,H:6.71,N:31.09 実測値 C:47.90,H:6.83,N:30.87 IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:2984,1700,1419,1245,123
6,1167. NMR スペクトル(270MHz,CDCl3)δppm:1.50(9H,s),3.97
(2H,t,J=6Hz),4.45(2H,t,J=6Hz),4.95(2H,s). マススペクトルm/z:226(M++1),210,152,125,57(100%). (参考例54)5,6,7,8−テトラヒドロテトラゾロ[1,5−
a]ピラジン・塩酸塩 7−(tert−ブトキシカルボニル)−5,6,7,8−
テトラヒドロテトラゾロ[1,5−a]ピラジン(887m
g,3.94mmol)に氷冷下塩酸(4Nジオキサン溶液、10m
l, 40mmol)を加え、混合物を氷冷下2.5 時間撹拌し
た。溶媒を減圧下留去し、残渣にエチルエーテルを加え
て不溶物を濾取し、融点92−92.5℃を有する無色粉末状
の標記化合物(336mg,収率53%)を得た。
【0367】IRスペクトルνmax(KBr)cm-1:3536,2686,1
348. NMR スペクトル(270MHz,CD3OD)δ:3.85(2H,t,J=6Hz),4.
80-4.90(4H,m). マススペクトルm/z:125(M+-HCl),69,57(100%),42. (製剤例1)(ハ−ドカプセル剤) 標準二分式ハ−ドゼラチンカプセルの各々に、100 mgの
粉末状の実施例1の化合物、150 mgのラクト−ス、50 m
g のセルロ−ス及び6 mgのステアリン酸マグネシウムを
充填することにより、単位カプセルを製造し、洗浄後、
乾燥した。
【0368】(製剤例2)(ソフトカプセル剤) 消化性油状物、例えば、大豆油、綿実油又はオリ−ブ油
中に入れた、実施例1の化合物の混合物を調製し、正置
換ポンプでゼラチン中に注入して、100 mgの活性成分を
含有するソフトカプセルを得、洗浄後、乾燥した。
【0369】(製剤例3)(錠剤) 常法に従って、100 mgの実施例1の化合物、0.2 mgのコ
ロイド性二酸化珪素、5 mgのステアリン酸マグネシウ
ム、275 mgの微結晶性セルロ−ス、11 mg のデンプン及
び98.8 mg のラクト−スを用いて製造した。
【0370】尚、所望により、剤皮を塗布した。
【0371】(製剤例4)(注射剤) 1.5 重量% の実施例1の化合物を、10容量% のプロピレ
ングリコ−ル中で撹拌し、次いで、注射用水で一定容量
にした後、滅菌して製造した。
【0372】(製剤例5)(懸濁剤) 5 ml中に、100 mgの微粉化した実施例1の化合物、100
mgのナトリウムカルボキシメチルセルロ−ス、5 mgの安
息香酸ナトリウム、1.0 g のソルビト−ル溶液(日本薬
局方) 及び0.025 mlのバニリンを含有するように製造し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C07D 519/00 487:00) (C07D 519/00 471:00 487:00) (72)発明者 森 誠 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 宮岡 武男 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 田島 和 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1 は水素原子又は保護基を示し、 R2 は水素原子、保護基、アルキル基、アルケニル基ま
    たは−C(=NR3 )R4 基(式中、R3 は水素原子ま
    たは保護基を示し、R4 は水素原子、アルキル基または
    アミノ基を示す)を示し、 Aは下記(2)乃至(12)から選択される基を示す。
    式(2) 【化2】 (式中、R5 は水素原子、保護基、置換されていてもよ
    いアルキル基(但し、該置換基は水酸基、保護された水
    酸基、カルボキシ基、保護されたカルボキシ基、シアノ
    基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、−NHCO
    6 基(式中、R6 は水素原子またはアルキル基を示
    す)、−NR78 基(式中、R7 及びR8は同一また
    は異なって水素原子、アルキル基または保護基を示
    す)、−CONR7a8a基(式中、R7a及びR8aは水素
    原子又はアルキル基を示す)または−OCONR7a8a
    基(式中、R7a及びR8aは前述のものと同意義を示す)
    から選択される)または−C(=NR3 )R4 基(式
    中、R3 及びR4 は前述のものと同意義を示す)を示
    し、 a、b、c及びdはそれぞれ独立に0、1、2または3
    (但し、a=b=c=d=0は除く)を示し、−B−は
    単結合、二重結合、メチレン基、エチレン基またはプロ
    ピレン基を示す);式(3) 【化3】 (式中、R9 及びR 10 は同一又は異なって、置換され
    ていてもよいアルキル基(但し、該置換基は水酸基、保
    護された水酸基、カルボキシ基、保護されたカルボキシ
    基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、
    −NHCOR6 基(式中、R6 は前述のものと同意義を
    示す)、−NR78 基(式中、R7 及びR8 は前述の
    ものと同意義を示す)、−CONR7a8a基(式中、R
    7a及びR8aは前述のものと同意義を示す)または−OC
    ONR7a8a基(式中、R7a及びR8a水素原子又はアル
    キル基を示す)から選択される)を示し、 X- は陰イオンを示し、 a、b、c及びdは前述のものと同意義を示し、−B−
    は前述のものと同意義を示す);式(4) 【化4】 (式中、Q1 、Q2 及びQ3 はそれぞれ独立にCR11
    (式中、R11は水素原子、アミノ基、置換されていても
    よいアルキル基(但し、該置換基は水酸基、保護された
    水酸基、カルボキシ基、保護されたカルボキシ基、シア
    ノ基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、−NHC
    OR6 基(式中、R6 は前述のものと同意義を示す)、
    −NR78 基(式中、R7 及びR8 は前述のものと同
    意義を示す)、−CONR7a8a基(式中、R7a及びR
    8aは前述のものと同意義を示す)または−OCONR7a
    8a基(式中、R7a及びR8aは前述のものと同意義を示
    す)から選択される)を示す)または窒素原子を示し、 f及びgはそれぞれ独立に0、1、2または3を示す
    (但し、f=g=0は除く));式(5) 【化5】 (式中、Q1 、Q2 及びQ3 はそれぞれ独立にCR11
    (式中、R11は前述のものと同意義を示す)または窒素
    原子(Q1 、Q2 、Q3 の少なくとも一つは窒素原子で
    ある)を示し、 f及びgはそれぞれ独立に0、1、2または3を示し、 R13は窒素原子に結合する基であって、かつ、置換され
    ていてもよいアルキル基(但し、該置換基は水酸基、保
    護された水酸基、カルボキシ基、保護されたカルボキシ
    基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルスルホニル基、
    −NHCOR6基(式中、R6 は前述のものと同意義を
    示す)、−NR78 基(式中、R7 及びR8 は前述の
    ものと同意義を示す)、−CONR7a8a基(式中、R
    7a及びR8aは前述のものと同意義を示す)または−OC
    ONR7a8a基(式中、R7a及びR8aは前述のものと同
    意義を示す)から選択される)を示し、 X- は陰イオンを示す);式(6) 【化6】 (式中、Q2 及びQ3 はそれぞれ独立にCR11基(式
    中、R11は前述のものと同意義を示す)または窒素原子
    を示し、 R12は水素原子、アルキル基または保護基を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示し、 −D−は単結合または二重結合を示す);式(7) 【化7】 (式中、Q2 及びQ3 はそれぞれ独立にCR11基(式
    中、R11は前述のものと同意義を示す)または窒素原子
    を示し、 R12は前述のものと同意義を示し、 R13は前述のものと同意義を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示し、 X- は陰イオンを示す);式(8) 【化8】 (式中、Q1 及びQ3 はそれぞれ独立にCR11基(式
    中、R11は前述のものと同意義を示す)または窒素原子
    を示し、 R12は前述のものと同意義を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示す);式(9) 【化9】 (式中、Q1 及びQ3 はそれぞれ独立にCR11基(式
    中、R11は前述のものと同意義を示す)または窒素原子
    を示し(Q1 、Q3 の少なくとも一つは、R13の結合し
    た窒素原子である)、 R12は前述のものと同意義を示し、 R13は前述のものと同意義を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示し、 X- は陰イオンを示す);式(10) 【化10】 (式中、Q1 、Q2 、Q3 及びQ4 はそれぞれ独立にC
    11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
    は窒素原子を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示す);式(11) 【化11】 (式中、Q1 、Q2 、Q3 及びQ4 はそれぞれ独立にC
    11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
    は窒素原子(Q1 、Q2 、Q3 、Q4 の少なくとも一つ
    はR13の結合した窒素原子である)を示し、 R13は前述のものと同意義を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示し、 X- は陰イオンを示す);式(12) 【化12】 (式中、Q1 、Q2 、Q3 及びQ4 はそれぞれ独立にC
    11基(式中、R11は前述のものと同意義を示す)また
    は窒素原子を示し、 f及びgは前述のものと同意義を示し、 X- は陰イオンを示す);]で表わされる1−メチルカ
    ルバペネム誘導体及びその塩。
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