JPH07100652A - 亜鉛めっき鋼材の溶接方法 - Google Patents

亜鉛めっき鋼材の溶接方法

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JPH07100652A
JPH07100652A JP24570893A JP24570893A JPH07100652A JP H07100652 A JPH07100652 A JP H07100652A JP 24570893 A JP24570893 A JP 24570893A JP 24570893 A JP24570893 A JP 24570893A JP H07100652 A JPH07100652 A JP H07100652A
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JP
Japan
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welding
galvanized
zinc
gas flow
galvanized steel
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JP24570893A
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English (en)
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Masaru Ishii
勝 石井
Koji Nakamura
幸司 中村
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特別な亜鉛剥離機器を使用せず、欠陥の無い
溶接をすることが可能な亜鉛めっき鋼材の溶接方法の提
供を目的としている。 【構成】 亜鉛めっき鋼材の溶接部分を不活性ガス又は
還元性ガス気流中、900〜1500℃となるように非
消耗性電極を用いてアーク加熱し、該鋼材表面の亜鉛を
逸散せしめ、次いで非消耗性電極又は消耗性電極を用い
てアーク溶接を行うことを特徴とする亜鉛めっき鋼材の
溶接方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は亜鉛めっき鋼材の溶接方
法に係わり、溶接前に特別な装置を用いて亜鉛層を除去
することなく容易に鋼材表面の亜鉛層を除去して欠陥の
ない溶接を行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛めっき鋼材管は、水に対する耐食性
に優れ、建築設備などにおいて給水、冷却水、消火配管
などに広く使用されている。この亜鉛めっき鋼材を溶接
する場合、溶接部及びその近傍の亜鉛層をあらかじめ剥
離しておかないと、溶接時のアーク熱で亜鉛が蒸発し、
これが溶接金属中に巻き込まれるために、ブローホー
ル、ピットなどの溶接欠陥が発生し、良好な溶接継手性
能を得ることができない。そこで、従来、亜鉛めっき鋼
材を溶接する前には、予め専用工具、またはグラインダ
ーなどで表面の亜鉛皮膜を剥離する工程を必要としてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
工具等を用いた亜鉛皮膜除去は作業能率が悪く、この剥
離作業に多くの時間と人手を要していた。本発明は上記
事情に鑑みてなされたもので、特別な亜鉛剥離機器を使
用せずに欠陥の無い溶接をすることが可能な亜鉛めっき
鋼材の溶接方法の提供を目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の亜鉛めっき鋼材
の溶接方法は、亜鉛めっき鋼材の溶接部分を不活性ガス
又は還元性ガス気流中、900〜1500℃となるよう
に非消耗性電極を用いてアーク加熱し、該鋼材表面の亜
鉛を逸散せしめ、次いで非消耗性電極又は消耗性電極を
用いてアーク溶接を行うことを特徴としている。
【0005】
【作用】亜鉛めっき鋼材の溶接部分を不活性ガス又は還
元性ガス気流中、900〜1500℃となるように非消
耗性電極を用いてアーク加熱し、該鋼材表面の亜鉛を逸
散させることにより、従来の工具等を用いた亜鉛皮膜除
去に比べ、効率良く亜鉛めっきを除去することができ
る。また、自動溶接装置を用いることによって亜鉛めっ
き層の除去と溶接とを連続して自動的に行うことが可能
となる。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による亜鉛めっ
き鋼材の溶接方法の一例を説明する。なお、この例は本
発明方法を亜鉛めっき鋼管の端面のTIG溶接に適用し
た例を示すものである。図1は溶接するべき2つの亜鉛
めっき鋼管1a,1bを示すもので、これら亜鉛めっき鋼管1
a,1bは炭素鋼などからなる素地鋼管の表面に亜鉛めっき
層を形成してなるものである。これら亜鉛めっき鋼管1
a,1bの溶接するべき端面は、端面加工機などを用いて所
望の端面加工を施しておくのが望ましい。
【0007】端面加工を行った2つの亜鉛めっき鋼管1
a,1bはそれぞれの端面を突合せ、図2に示すように仮付
溶接部3によって仮付けする。仮付けした鋼管1は図3
(a),(b)に示すように、自動TIG溶接用の溶接
ヘッド4にセットする。この自動TIG溶接機は円管を
自動溶接するためのもので、溶接ヘッド4の内部に仮付
した鋼管1を挿入し溶接ヘッド4の非消耗性電極である
タングステン電極先端9が鋼管1の仮付部分(接合線)
の直上となるようにクランプ6で鋼管1を固定するとと
もに、鋼管1の表面とタングステン電極先端9とのギャ
ップが所定の間隔となるように微調整し、鋼管1と溶接
ヘッド4のいずれかを回転させつつ鋼管1表面をアーク
溶接するようになっている。
【0008】溶接ヘッド4に鋼管1を固定したならば、
鋼管1の溶接線を不活性ガス又は還元性ガス気流中、9
00〜1500℃となるように非消耗性電極を用いてア
ーク加熱し、鋼管1表面の亜鉛めっき層2を逸散させ、
図3(a)に示すように溶接線に沿って亜鉛が除去され
た亜鉛剥離部7を形成する。この亜鉛剥離のための加熱
処理では、ワイヤ供給を行わずにArなどの不活性ガス
又はAr+5%H2などの還元性シールドガス中でアー
クのみ発生させて溶接線全周を加熱処理する。加熱電流
設定の目安は、鋼管表面温度が900〜1500℃とな
るようにすることである。亜鉛の沸点は930℃であ
り、速やかに加熱逸散させるためには、少なくとも沸点
直近の900℃までの加熱は不可欠である。また、最高
加熱温度は鋼管材料の融点直前の温度であり、これ以上
の温度まで加熱すると完全な溶接が進行してしまう。な
お最高温度まで加熱すると、ごく表面のみ溶融すること
もあるが、わずかな溶融であれば特に溶接に悪影響を及
ぼすことはない。
【0009】次に、図4(a),(b)に示すように、
タングステン電極先端9の近傍に、鋼管1と同質の炭素
鋼よりなるワイヤ5を供給しながら、鋼管1の溶接線を
不活性ガス又は還元性ガス気流中でアーク加熱し、鋼管
1の溶接線を1500℃以上に加熱して溶接する。これ
によって図4(a)に示すように、溶接線に溶接ビード
8が形成されて一体化された鋼管が得られる。なお、こ
の鋼管の溶接部分は、必要に応じて塗装やめっきにより
他部と同様の耐食性を持たせる。なお、この溶接の際に
使用する不活性ガスとしては、上記シールドガス以外
に、He、Ar+He、及びこれらガス中に1000ppm程
度のO2やCO2を含むガスが使用可能である。さらに、
上記の例では亜鉛めっき除去と溶接の双方にTIG溶接
を用いた場合を示したが、溶接の場合には非消耗性電極
を用いるTIG溶接の他、消耗性電極を用いるMIG溶
接及びMAG溶接を用いて溶接しても良い。これら消耗
性電極を用いて溶接する場合、シールドガスとしてはA
rを主体とし、O2やCO2を混入したガス或いはAr+
HeにO2やCO2を混入したガスを用いて行う。
【0010】この溶接方法は、亜鉛めっき鋼管1a,1bの
溶接部分を不活性ガス又は還元性ガス気流中、900〜
1500℃となるように非消耗性電極を用いたアーク加
熱し、鋼管表面の亜鉛を逸散させることにより、従来の
工具等を用いた亜鉛皮膜除去に比べ、効率良く亜鉛めっ
きを除去することができる。また、自動溶接装置を用い
ることによって亜鉛めっき層の除去と溶接とを連続して
自動的に行うことが可能となる。従ってこの方法によれ
ば、欠陥の少ない高品質な溶接鋼管を効率良く作製する
ことが可能となる。
【0011】(実験例 ) 供試材:配管用炭素鋼鋼管(SGP)白管100A(φ
114.3mm、t4.5mm) 前処理:突合せ溶接を行うために亜鉛めっき鋼管1a,1b
を所定長さに切断後、端面加工機でI開先端面加工をし
た。亜鉛めっき部2はそのままである。 溶接準備:端面加工した鋼管を突合せ、仮付溶接3を行
って固定した。次に自動溶接ヘッド4を固定用クランプ
6で鋼管に固定し、トーチ先端のタングステン電極先端
9が溶接線の真上に来るように微調整した後、固定し
た。なお、母材と電極間のギャップは2mmとした。 加熱処理:加熱速度を5mm/秒とし、加熱電流はAr
シールドガスの時は120A、Ar+5%H2の時は1
00Aに設定し、溶接線全周の加熱を行った。 溶接:加熱処理終了後、引き続いて加熱処理と同一のシ
ールドガスを使用して溶接速度1mm/秒とし、平均溶
接電流はArシールドガス使用時には120Aとし、A
r+5%H2使用時には100Aに設定し、ワイヤ5を
供給しながら溶接線全周の完全溶け込み溶接を行い、亜
鉛剥離部7に溶接ビード8を形成した。
【0012】同一条件で3組の溶接サンプルを作製し、
これらサンプルに対して、JISZ3104に従って溶
接部の放射線透過試験を実施した。撮影は2箇所行っ
た。その結果を表1に示した。なお、比較のために加熱
処理を行わずに亜鉛被覆のままで溶接を行った時の放射
線透過試験の結果も合わせて表中に示した。
【0013】
【表1】
【0014】表中の結果から明らかなように、加熱処理
を行うと、ほとんどが1級、又は2級であった。これに
対し加熱処理を行わないサンプルは、ほとんどが4級と
なり、溶接継手として実用化できないものであった。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は亜鉛めっ
き鋼材の溶接部分を不活性ガス又は還元性ガス気流中、
900〜1500℃となるように非消耗性電極を用いて
アーク加熱して該鋼材表面の亜鉛を蒸散せしめ、次いで
その部分を非消耗性電極又は消耗性電極を用いてアーク
溶接を行うので、溶接部分の亜鉛層を極めて効率良く除
去することができ、溶接の前処理を簡略化することがで
きる。また、自動溶接装置を用いることによって亜鉛め
っき層の除去と溶接とを連続して自動的に行うことが可
能となる。従ってこの方法によれば、欠陥の少ない高品
質な溶接鋼管を効率良く作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法の一例を説明するもので、溶
接するべき2つの鋼管を示す断面図である。
【図2】鋼管を仮止めした状態を示す断面図である。
【図3】加熱処理工程を示す図で(a)は正面図、
(b)は側面図である。
【図4】溶接工程を示す図で(a)は正面図、(b)は
側面図である。
【符号の説明】
1a,1b……亜鉛めっき鋼管、2……亜鉛めっき層、
3……仮付溶接部、4……溶接ヘッド、5……溶接ワイ
ヤ、6……固定用クランプ、7……亜鉛剥離部、8……
溶接ビード、9……タングステン電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛めっき鋼材の溶接部分を不活性ガス
    又は還元性ガス気流中、900〜1500℃となるよう
    に非消耗性電極を用いてアーク加熱し、該鋼材表面の亜
    鉛を逸散せしめ、次いで非消耗性電極又は消耗性電極を
    用いてアーク溶接を行うことを特徴とする亜鉛めっき鋼
    材の溶接方法。
JP24570893A 1993-09-30 1993-09-30 亜鉛めっき鋼材の溶接方法 Withdrawn JPH07100652A (ja)

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