JPH07100505A - 薄鋼板の熱間圧延方法 - Google Patents
薄鋼板の熱間圧延方法Info
- Publication number
- JPH07100505A JPH07100505A JP5245061A JP24506193A JPH07100505A JP H07100505 A JPH07100505 A JP H07100505A JP 5245061 A JP5245061 A JP 5245061A JP 24506193 A JP24506193 A JP 24506193A JP H07100505 A JPH07100505 A JP H07100505A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow rate
- temperature
- coolant water
- roll coolant
- rolling
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄鋼板の熱間圧延方法を提供する。
【構成】 加熱炉で所定の温度に加熱されたスラブを粗
圧延機で粗圧延した後、仕上圧延機で仕上圧延する薄鋼
板の熱間圧延方法において、前記スラブの加熱時に生じ
たスキッドマークの最初の部分が前記仕上圧延機を通過
する間のみ当該仕上圧延機のロールクーラント水流量を
減らして冷却することにより、スキッドマーク部の温度
低下を抑制することを可能とする。
圧延機で粗圧延した後、仕上圧延機で仕上圧延する薄鋼
板の熱間圧延方法において、前記スラブの加熱時に生じ
たスキッドマークの最初の部分が前記仕上圧延機を通過
する間のみ当該仕上圧延機のロールクーラント水流量を
減らして冷却することにより、スキッドマーク部の温度
低下を抑制することを可能とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、薄鋼板の熱間圧延方法
に関する。
に関する。
【０００２】
【従来の技術】薄鋼板の熱間圧延において、仕上圧延機
出側温度（以下、ＦＤＴと略称する）はその材質特性を
決める重要な要因の一つであり、その温度変化は結晶粒
組織に大きく影響して機械的性質を左右することにな
る。そのため、所定のＦＤＴの確保のために、加熱炉に
おけるスラブ加熱の設定・抽出温度や粗圧延機での粗圧
延温度をきめ細かに管理し、また仕上圧延機においては
仕上圧延速度（スレッディング速度，トップ速度）やサ
イズ、材質に応じた操業を行っている。
出側温度（以下、ＦＤＴと略称する）はその材質特性を
決める重要な要因の一つであり、その温度変化は結晶粒
組織に大きく影響して機械的性質を左右することにな
る。そのため、所定のＦＤＴの確保のために、加熱炉に
おけるスラブ加熱の設定・抽出温度や粗圧延機での粗圧
延温度をきめ細かに管理し、また仕上圧延機においては
仕上圧延速度（スレッディング速度，トップ速度）やサ
イズ、材質に応じた操業を行っている。
【０００３】ここで、従来の薄鋼板の熱間圧延について
説明すると、図３に示すように、加熱炉１で所定の温度
に加熱されたスラブ２を複数の粗圧延機３で粗圧延して
シートバーとし、複数スタンドからなる仕上圧延機４で
仕上圧延を行って所定の板厚に圧延し、ストリップとし
てホットランテーブル５を経て温度調整しながら巻取機
６で巻き取る。
説明すると、図３に示すように、加熱炉１で所定の温度
に加熱されたスラブ２を複数の粗圧延機３で粗圧延して
シートバーとし、複数スタンドからなる仕上圧延機４で
仕上圧延を行って所定の板厚に圧延し、ストリップとし
てホットランテーブル５を経て温度調整しながら巻取機
６で巻き取る。
【０００４】その圧延過程で、粗圧延機３での各パスお
よび仕上圧延機４の入口までは、デスケーリング水供給
管７によって大量のデスケーリング水を噴射してシート
バーのスケールを除去する。また仕上圧延機４において
は、各スタンドにロールクーラント水供給管８およびス
トリップクーラント水供給管９を介してロールクーラン
ト水およびストリップクーラント水を所定の圧力で噴射
して、ロールおよびストリップの温度管理を行ってい
る。
よび仕上圧延機４の入口までは、デスケーリング水供給
管７によって大量のデスケーリング水を噴射してシート
バーのスケールを除去する。また仕上圧延機４において
は、各スタンドにロールクーラント水供給管８およびス
トリップクーラント水供給管９を介してロールクーラン
ト水およびストリップクーラント水を所定の圧力で噴射
して、ロールおよびストリップの温度管理を行ってい
る。
【０００５】板厚がたとえば 1.2〜 1.8mmの薄物材での
圧延時の温度条件は、加熱抽出温度が1200〜1300℃、粗
圧延温度が1000〜1060℃、仕上入側温度が 900〜 960
℃、仕上出側温度（ＦＤＴ）が 790〜 840℃、またその
仕上圧延速度条件としてはスレディング速度が 600〜 7
00mpm 、トップ速度が 800〜1000mpm である。ところ
で、このような熱間圧延ラインで圧延されるスラブ２は
圧延長手方向に温度ばらつきがあり、特に、加熱炉１内
でスラブ２を支持するスキッドに影響されたスキッドマ
ーク部での温度が、他の部分に比して低下するのが一般
的である。
圧延時の温度条件は、加熱抽出温度が1200〜1300℃、粗
圧延温度が1000〜1060℃、仕上入側温度が 900〜 960
℃、仕上出側温度（ＦＤＴ）が 790〜 840℃、またその
仕上圧延速度条件としてはスレディング速度が 600〜 7
00mpm 、トップ速度が 800〜1000mpm である。ところ
で、このような熱間圧延ラインで圧延されるスラブ２は
圧延長手方向に温度ばらつきがあり、特に、加熱炉１内
でスラブ２を支持するスキッドに影響されたスキッドマ
ーク部での温度が、他の部分に比して低下するのが一般
的である。
【０００６】図４は、４本のスキッドを備えた加熱炉１
を用いてスラブ２を加熱したときのシートバーの長手方
向におけるスキッドマーク部の温度降下の一例を示した
ものである。図示のように、仕上圧延の進行にともない
板厚が薄くなるため、各スキッドマーク部SM1 , SM2 ,
SM3 , SM4 での温度降下の量も順次大きくなる。そこ
で、そのような温度降下による影響を極力抑制するため
に、シートバーの長手方向の全長にわたって、ＦＤＴ確
保のために、上記したような条件でスレッディング速
度，トップ速度などの調整を行って通板しているのが現
状である。
を用いてスラブ２を加熱したときのシートバーの長手方
向におけるスキッドマーク部の温度降下の一例を示した
ものである。図示のように、仕上圧延の進行にともない
板厚が薄くなるため、各スキッドマーク部SM1 , SM2 ,
SM3 , SM4 での温度降下の量も順次大きくなる。そこ
で、そのような温度降下による影響を極力抑制するため
に、シートバーの長手方向の全長にわたって、ＦＤＴ確
保のために、上記したような条件でスレッディング速
度，トップ速度などの調整を行って通板しているのが現
状である。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シート
バーの先行部においては、巻取機６への巻き付きまで仕
上圧延機４のスタンド間での横振れとかホットランテー
ブル５上での板倒れ込み等による巻取機６でのトラブル
につながるの防止すべく通板性重視を優先させることに
なるから、高速圧延を行うことができないという問題が
ある。
バーの先行部においては、巻取機６への巻き付きまで仕
上圧延機４のスタンド間での横振れとかホットランテー
ブル５上での板倒れ込み等による巻取機６でのトラブル
につながるの防止すべく通板性重視を優先させることに
なるから、高速圧延を行うことができないという問題が
ある。
【０００８】また、デスケーリング水やロールクーラン
ト水、ストリップクーラント水を噴射して、シートバー
の全長にわたって熱を奪うため、その結果、図５に示す
ように、１番目のスキッドマーク部SM1 での温度低下の
度合いがＦＤＴを外れてしまうという問題があった。こ
のようなスキッドマーク部での温度低下を抑制する手段
の一つとして、加熱炉１におけるスラブ２の加熱温度を
高めることがなされているが、スキッドマーク部以外の
部分が過加熱となってＦＤＴ上限を外れることになり、
また高温加熱によって表面疵や１次スケール発生、ある
いは仕上圧延機での２次スケール発生等による製品品質
不良を惹起することになる。
ト水、ストリップクーラント水を噴射して、シートバー
の全長にわたって熱を奪うため、その結果、図５に示す
ように、１番目のスキッドマーク部SM1 での温度低下の
度合いがＦＤＴを外れてしまうという問題があった。こ
のようなスキッドマーク部での温度低下を抑制する手段
の一つとして、加熱炉１におけるスラブ２の加熱温度を
高めることがなされているが、スキッドマーク部以外の
部分が過加熱となってＦＤＴ上限を外れることになり、
また高温加熱によって表面疵や１次スケール発生、ある
いは仕上圧延機での２次スケール発生等による製品品質
不良を惹起することになる。
【０００９】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解決した薄鋼板の熱間圧延方法を提供することを
目的とする。
課題を解決した薄鋼板の熱間圧延方法を提供することを
目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱炉で所定
の温度に加熱されたスラブを粗圧延機で粗圧延した後、
仕上圧延機で仕上圧延する薄鋼板の熱間圧延方法におい
て、前記スラブの加熱時に生じたスキッドマーク部の最
初の部分が前記仕上圧延機を通過する間当該仕上圧延機
のロールクーラント水流量を減らして冷却することを特
徴とする薄鋼板の熱間圧延方法である。
の温度に加熱されたスラブを粗圧延機で粗圧延した後、
仕上圧延機で仕上圧延する薄鋼板の熱間圧延方法におい
て、前記スラブの加熱時に生じたスキッドマーク部の最
初の部分が前記仕上圧延機を通過する間当該仕上圧延機
のロールクーラント水流量を減らして冷却することを特
徴とする薄鋼板の熱間圧延方法である。
【００１１】
【作 用】本発明によれば、仕上圧延におけるロールク
ーラント水の流量を最初のスキッドマークの圧延の間で
減らすようにしたので、ＦＤＴの低下を抑制することが
できる。これによって、ストリップ全長にわたっての品
質を向上させることができる。
ーラント水の流量を最初のスキッドマークの圧延の間で
減らすようにしたので、ＦＤＴの低下を抑制することが
できる。これによって、ストリップ全長にわたっての品
質を向上させることができる。
【００１２】なお、ロールクーラント水流量とＦＤＴの
温度上昇量との関係は図６に示すようにほぼ反比例の関
係にあり、流量が25％未満では温度上昇量は大きいが、
圧延ロールがヒートアップするとか肌荒れなどの影響が
大きく、また流量が50％を超えると温度上昇効果が少な
いので、ロールクーラント水流量を25％から50％の範囲
で制御するの望ましい。
温度上昇量との関係は図６に示すようにほぼ反比例の関
係にあり、流量が25％未満では温度上昇量は大きいが、
圧延ロールがヒートアップするとか肌荒れなどの影響が
大きく、また流量が50％を超えると温度上昇効果が少な
いので、ロールクーラント水流量を25％から50％の範囲
で制御するの望ましい。
【００１３】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
幅；1010mmで長さ；7000mm、厚さ；260 mmのスラブを加
熱炉で1280℃に加熱した後、粗圧延機で幅；1000mmで長
さ； 60600mm、厚さ；30mmのシートバーに圧延して、厚
さ；1.5 mmのストリップに仕上げる際に、本発明を適用
した。このときの冷却水の設定値は100 ％として、デス
ケーリング水；450m3/h 、ロールクーラント水；5360m3
/h、ストリップクーラント水；1030m3/hをそれぞれ設定
した。
幅；1010mmで長さ；7000mm、厚さ；260 mmのスラブを加
熱炉で1280℃に加熱した後、粗圧延機で幅；1000mmで長
さ； 60600mm、厚さ；30mmのシートバーに圧延して、厚
さ；1.5 mmのストリップに仕上げる際に、本発明を適用
した。このときの冷却水の設定値は100 ％として、デス
ケーリング水；450m3/h 、ロールクーラント水；5360m3
/h、ストリップクーラント水；1030m3/hをそれぞれ設定
した。
【００１４】そこで、図１に示すように、仕上圧延機４
がシートバーの先端部を噛み込んだ時間ｔ1 においては
上記冷却条件で冷却し、その先端部が最終スタンドに噛
み込んだ時点（スレッディング圧延時）ｔ2 でロールク
ーラント水を1/3 の1786m3/hに減量した。そして、先端
部が巻取機６で巻き取られる直前の時点もしくは巻取機
６での巻き付き直後の時点ｔ3 に再度もとの100 ％の設
定値に戻して冷却するようにし、その後最大速度まで加
速して高速圧延し、ストリップの尾端部が仕上圧延機４
の最終スタンドを抜けた時点ｔ4 で冷却を終了した。こ
れによって、最初のスキッドマーク部が仕上圧延機４を
通過する間はロールクーラント水は1/3の流量で冷却さ
れることになる。
がシートバーの先端部を噛み込んだ時間ｔ1 においては
上記冷却条件で冷却し、その先端部が最終スタンドに噛
み込んだ時点（スレッディング圧延時）ｔ2 でロールク
ーラント水を1/3 の1786m3/hに減量した。そして、先端
部が巻取機６で巻き取られる直前の時点もしくは巻取機
６での巻き付き直後の時点ｔ3 に再度もとの100 ％の設
定値に戻して冷却するようにし、その後最大速度まで加
速して高速圧延し、ストリップの尾端部が仕上圧延機４
の最終スタンドを抜けた時点ｔ4 で冷却を終了した。こ
れによって、最初のスキッドマーク部が仕上圧延機４を
通過する間はロールクーラント水は1/3の流量で冷却さ
れることになる。
【００１５】そのときの温度分布の一例を図２に示し
た。この図から明らかなように、シートバーの先端部が
最終スタンドに噛み込んだ時間ｔ2 以後のスレッディン
グ圧延において、最初のスキッドマーク部SM1 での温度
低下がみられず、従来と比較して10〜20℃高めることが
でき、これによって、ロールクーラント水流量の制御に
よる効果が得られたことがわかる。また、加速して高速
圧延に入った時間ｔ3 以降は温度低下はみられていな
い。
た。この図から明らかなように、シートバーの先端部が
最終スタンドに噛み込んだ時間ｔ2 以後のスレッディン
グ圧延において、最初のスキッドマーク部SM1 での温度
低下がみられず、従来と比較して10〜20℃高めることが
でき、これによって、ロールクーラント水流量の制御に
よる効果が得られたことがわかる。また、加速して高速
圧延に入った時間ｔ3 以降は温度低下はみられていな
い。
【００１６】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
仕上圧延におけるロールクーラント水の流量を最初のス
キッドマークの圧延の間のみ減らすようにしたので、Ｆ
ＤＴの低下を抑制することができ、これによってストリ
ップ全長にわたっての品質を向上させることができる。
仕上圧延におけるロールクーラント水の流量を最初のス
キッドマークの圧延の間のみ減らすようにしたので、Ｆ
ＤＴの低下を抑制することができ、これによってストリ
ップ全長にわたっての品質を向上させることができる。
【図１】本発明におけるロールクーラント水流量の制御
パターンを示す特性図である。
パターンを示す特性図である。
【図２】本発明を適用したときのシートバーＦＤＴの推
移を示す特性図である。
移を示す特性図である。
【図３】従来の熱間圧延ラインを示す概要図である。
【図４】通常のシートバーＦＤＴの推移を示す特性図で
ある。
ある。
【図５】従来法によるＦＤＴの制御パターンを示す特性
図である。
図である。
【図６】ロールクーラント水流量とＦＤＴ上昇量との関
係を示す特性図である。
係を示す特性図である。
１ 加熱炉 ２ スラブ ４ 仕上圧延機 ８ ロールクーラント水供給管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２１Ｂ 37/00 ＢＢＭ 37/76
Claims (2)
- 【請求項１】 加熱炉で所定の温度に加熱されたスラ
ブを粗圧延機で粗圧延した後、仕上圧延機で仕上圧延す
る薄鋼板の熱間圧延方法において、前記スラブの加熱時
に生じたスキッドマーク部の最初の部分が前記仕上圧延
機を通過する間当該仕上圧延機のロールクーラント水流
量を減らして冷却することを特徴とする薄鋼板の熱間圧
延方法。 - 【請求項２】 前記ロールクーラント水流量の減らす
割合は通常時の25〜50％の範囲であることを特徴とする
請求項１記載の薄鋼板の熱間圧延方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5245061A JPH07100505A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 薄鋼板の熱間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5245061A JPH07100505A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 薄鋼板の熱間圧延方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07100505A true JPH07100505A (ja) | 1995-04-18 |
Family
ID=17128011
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5245061A Pending JPH07100505A (ja) | 1993-09-30 | 1993-09-30 | 薄鋼板の熱間圧延方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07100505A (ja) |
-
1993
- 1993-09-30 JP JP5245061A patent/JPH07100505A/ja active Pending
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