JPH069919A - 抗カビ性ウレタン架橋粒子含有塗料 - Google Patents

抗カビ性ウレタン架橋粒子含有塗料

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JPH069919A
JPH069919A JP18744292A JP18744292A JPH069919A JP H069919 A JPH069919 A JP H069919A JP 18744292 A JP18744292 A JP 18744292A JP 18744292 A JP18744292 A JP 18744292A JP H069919 A JPH069919 A JP H069919A
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acrylic
urethane
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JP18744292A
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Tomoji Honda
智士 本田
Isao Kaetsu
勲 嘉悦
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TOKYO KEIKAKU KK
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TOKYO KEIKAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 有機酸亜鉛化合物0.5〜15重量部、ア
クリル酸またはメタクリル酸3〜20重量部、下記化1
(構造式1)で示される二官性アクリル(メタクリル)
ウレタン3〜60重量部、これと共重合可能な単量体5
〜93.5重量部の混合物を懸濁重合して得られた粒子
0.1〜300ミクロンの球状粒子を塗料固形分100
重量部当り10〜300重量部含有する組成からなる抗
カビ性を有する 【化1】 【効果】 本発明は特に抗カビ特性が優れ、しかも安
定で長時間持続する優れた抗カビ性付与可能な有用な抗
カビ材を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗カビ性に富んだアク
リルウレタン系架橋粒子を含有する樹脂塗料に関するも
のである。更に詳しく述べると、有機酸亜鉛化合物を特
定の構造の2官能アクリルウレタン系モノマーを主成分
とする特定されたモノマーに混合された抗カビ性に富ん
だアクリルウレタン系架橋粒子を含有する樹脂塗料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】銅イオンや銀イオンが比較的優れた抗菌
性を示すことは、公知のことである。しかしながら、こ
れら金属イオンは各種のカビ類に対しては、それほど有
効な抗カビ性を有し得ないのも事実である。一方、高分
子に金属イオンを結合させ、抗菌性材料を得ようとの研
究もなされている。例えば、特公昭60ー45643号
等がそれである。これは、スルフォン酸基含有のアクリ
ル酸アルキルエステルを重合することによって得られた
重合体を成型後、硝酸銀水溶液で処理して銀イオンを結
合させようとの提案である。しかし、塩の形で殺菌剤ま
たは、消毒剤として、用いる場合は、溶液状でしか存在
し得ないため用途が限定されるのが現状である。しか
も、抗カビ剤としては、有効に作用するとは考えにく
い。又、特公昭60ー45643号等においては、成型
物を成型した後、金属溶液処理を行ってはじめて金属イ
オンを結合させるものであるため、成型体全体の抗菌性
はなく、表面の抗菌性も脱落による効果の低下を招くと
いう問題点がある。更に、一般にスルフォン酸基は耐熱
性に乏しく、樹脂の成型にあたって多くのスルフォン酸
基を含有することが困難で、結果的に、金属イオンを多
く結合することは困難であった。即ち、種々の成型体に
簡単に抗カビ性を付与出来る方法で、且つその抗カビ特
性が優れ、しかも安定で、長時間持続する材料が求めら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、成型体を金属イオン処理して抗カビ性や抗菌性を
持たせる方法ではなく、種々の成型体に簡単に抗カビ性
を付与出来る方法で、且つ特にその抗カビ特性が優れ、
しかも安定で、長時間持続する優れた抗カビ性付与可能
な有用な抗カビ材を開発することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、この解決策
として、成型体を金属イオン処理して抗カビ性を持たせ
る方法ではなく、特定の組成からなる三次限に架橋され
たアクリルウレタン系架橋微粒子内に最も抗カビ性を有
する亜鉛金属イオンを固定させることにより、又、スル
フォン酸基でなくカルボキシル基に亜鉛金属イオンを結
合させる事により、種々の材料からなる塗料に簡単に混
合してなる抗カビ性に富んだアクリルウレタン系架橋粒
子を含有する樹脂塗料を提供するものである。以下に本
発明の詳細を述べる。
【0005】本発明は、特に、抗カビ性が求められてい
る種々の塗料に抗カビ性を付与させるにあたり、有機酸
亜鉛化合物を後述する特定の組成のモノマーに溶解させ
た混合物を懸濁重合し、三次限に架橋されたアクリルウ
レタン系架橋微粒子内に最も抗カビ性を有する亜鉛金属
イオンを有する微粒子を混合させることにより、抗カビ
性を有する塗料を得る方法を採用している。即ち、本発
明の抗カビ性を与える基本の樹脂は、アクリルウレタン
系架橋微粒子である。一般に、最も抗カビ性を示す亜鉛
金属イオンを含む金属化合物は、アクリル系樹脂に容易
に混合せず、加温下にロ−ル等により長時間混練りして
も均一な材料となりにくい。先ず本発明では、後述する
特定のアクリルウレタン系モノマ−混合物に、有機酸亜
鉛化合物を溶解させ、それをラジカル懸濁重合すること
により抗カビ性を示す微粒子を作製する。本発明で用い
られる特定のアクリルウレタン系モノマ−とは、アクリ
ル酸、または、メタクリル酸、下記化2(構造式1)で
示される2官能アクリルウレタンモノマ−、及びこれら
と共重合可能な単量体から構成される。
【0006】
【化2】
【0007】アクリル基を官能基とするアクリル酸エス
テルモノマ−は、比較的容易にラジカル重合し、良好な
樹脂として知られる。しかし、アクリル酸エステルを主
成分とするモノマ−には、亜鉛イオンを多量に溶解させ
る事は出来ない。この為、本発明では、亜鉛イオンやを
多量に溶解させる為に、特定量のアクリル酸、または、
メタクリル酸を用い、且つ、これら混合モノマ−に溶解
し易い亜鉛化合物として、有機酸亜鉛を本発明では、使
用する。本発明で使用される有機酸亜鉛の具体例を示す
と、例えば次のような化合物を挙げることが出来る。
【0008】ギ酸亜鉛、酢酸亜鉛、酪酸亜鉛、シュウ酸
亜鉛、クエン酸亜鉛、アクリル酸亜鉛、安息香酸亜鉛、
シクロヘキサン酪酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、酒石酸亜
鉛、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、トルエンスル
フォン酸亜鉛、等の有機カルボン酸の亜鉛化合物、等を
挙げることが出来る。本発明では、これらの他、有機酸
亜鉛の水和物も用いることが出来る。しかし、本発明
は、これらのみに限定されない。これら該有機酸亜鉛化
合物の使用量は、その目的とするコート材の抗カビ性の
程度にもよるが、本発明では、固形分総量100重量部
当り、該有機酸亜鉛ないし、有機酸亜鉛水和物の使用量
は、0.5〜15重量部が好ましい範囲として用いられ
る。0.5重量部より少ないと、顕著な抗カビ性は、認
められないし、15重量部を超えると、溶解しない場合
も有り、本発明では、固形分総量100重量部当り、
0.5〜15重量部が好ましい範囲として用いられる。
【0009】次に、本発明で用いられる特定のアクリル
ウレタン系モノマ−について述べる。本発明で用いられ
る特定のアクリルウレタン系モノマ−とは、アクリル
酸、または、メタクリル酸、上記化2(構造式1)で示
される2官能アクリル(メタクリル)ウレタン、及びこ
れ等と共重合可能な単量体から構成される。本発明で用
いられる化2(構造式1)で示される2官能アクリル
(メタクリル)ウレタンは、重合官能基がアクリル基
(メタクリル基)であり、ラジカル重合開始剤により容
易に重合される。又、2官能性であるので、高度の架橋
構造を作ることを可能にし、この架橋構造の中に有機酸
亜鉛化合物を閉じ込める事が出来、樹脂の抗カビ性を長
期間保つ事が出来極めて有用である。 更に、化2(構
造式1)で示される2官能アクリル(メタクリル)ウレ
タンは、この様な優れた架橋効果と種々の塗料材料に対
する親和性を与えるが、これだけでは、架橋が強すぎ、
樹脂粒子は、脆いものとなる。この為本発明では、これ
らと共重合可能な単量体も本発明の必須成分として用い
られる。
【0010】しかし、本発明で用いられるこれら化2
(構造式1)で示される2官能アクリル(メタクリル)
ウレタンだけでは、該亜鉛金属イオンは溶解しない。こ
の為、本発明では、溶解力を高めるために、特定量のア
クリル酸または、メタクリル酸が必須成分として用いら
れる。ラジカルにより重合可能なアクリル酸をまたは、
メタクリル酸を添加使用することにより、該有機酸亜
鉛、もしくは有機酸亜鉛水和物は化2(構造式1)で示
される2官能アクリル(メタクリル)ウレタンに容易に
可溶となる。これら化2(構造式1)で示される2官能
アクリル(メタクリル)ウレタンとアクリル酸または、
メタクリル酸との比は用いられる該有機酸亜鉛の種類、
及び量によって異なるが、本発明では、通常、アクリル
酸または、メタクリル酸3〜20重量部、該化2(構造
式1)で示される2官能アクリル(メタクリル)ウレタ
ン3〜60重量部からなる組成の混合物が使用される。
アクリル酸が3重量部未満であると該有機酸亜鉛金属を
簡単に溶解することは出来ない。又、20重量部を超え
ると、該有機酸亜鉛金属の溶解性は向上するが、共重合
が起こり難く、また重合された樹脂粒子の硬度が極端に
低下する為である。
【0011】又、二官能性アクリル(メタクリル)ウレ
タンは、3重量部未満であると相対的に架橋密度が低下
し、架橋効果が弱く、樹脂粒子の耐熱性が低く、又、該
亜鉛金属イオンを多量に、安定して長期間含有すること
が出来ない。又、60重量部を超える逆に、架橋が強す
ぎ、樹脂粒子は、脆いものとなる。この意味から、本発
明では、通常、アクリル酸3〜20重量部、該化2(構
造式1)で示される二官能性アクリル(メタクリル)ウ
レタン3〜60重量部からなる組成の混合物が多用され
る。
【0012】本発明では、これらアクリル酸、該化2
(構造式1)で示される二官能性アクリル(メタクリ
ル)ウレタンの他に、本発明の主旨を損なわない限りに
於て、これらモノマーとラジカルによる共重合可能な単
量体を目的に応じて5〜93.5重量部迄の範囲におい
て本発明の成分として用いることが出来る。 この第三
成分のモノマーが用いられる理由は、共重合体粒子の特
性を、改良するためである。具体的には、共重合性を向
上させるため、屈折率を調節するため、他の塗料樹脂と
の密着相溶性を高めるため、耐熱性を更に向上させるた
め、塗料コート塗布性を、向上させるため、より染色性
を高めたり、表面の艶を向上させたり、溶媒に対する溶
解性を向上させたり、紫外線による硬化速度を調節した
りするためであり、種々の目的にあったモノマーが使用
される等である。これら目的の為に用いられるモノマー
の具体例を示すと、
【0013】メチルメタクリレ−ト、エチルアクリレー
ト、nーブチルアクリレート、2ーエチルヘキシルアクリ
レート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート、フェニル
アクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート(メタクリレート)、プ
ロピレングリコールジアクリレート(メタクリレー
ト)、1、4ーブタンジオールジアクリレート(メタク
リレート)、 1、6ヘキサンジオールジアクリレート
(メタクリレート)、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート(メタクリレート)、 1、9ーノナンジオール
ジアクリレート(メタクリレート)、 1、10ーデカ
ンジオールジアクリレート(メタクリレート)、ジエチ
レングリコールジアクリレート(メタクリレート)、ト
リエチレングリコールジアクリレート(メタクリレー
ト)、テトラエチレングリコールジアクリレート(メタ
クリレート)、ビスフェノールAジアクリレート(メタ
クリレート)、 2、2ビス(4ーアクリロキシエトキ
シフェニル)プロパン、 2、2ビス(4ーアクリロキ
シジエトキシフェニル)プロパン、2、2ビス(4ーア
クリロキシトリエトキシフェニル)プロパン、2、2ビ
ス(4ーアクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパ
ン、2、2ビス(4ーメタクリロキシエトキシフェニ
ル)プロパン、2、2ビス(4ーメタクリロキシジエト
キシフェニル)プロパン、2、2ビス(4ーメタクリロ
キシトリエトキシフェニル)プロパン、グリセリントリ
アクリレート、 トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の種
々の単官能、多官能アクリレート(メタクリレート)を
挙げることが出来る。更に、スチレン、αメチルスチレ
ン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル基を
有する単量体も効果的に、使用することが出来る。これ
らは、ほんの一例であり、本発明は、これらのみに限定
されない。
【0014】次に、本発明では、各種の塗料と混合しや
すい微粒子とするために、これら特定組成の 有機酸亜
鉛金属化合物、アクリル酸または、メタクリル酸 、該
化2(構造式1)で示される2官能アクリル(メタクリ
ル)ウレタン、更に必要に応じてこれらモノマーと共重
合可能なモノマー組成物が混合されて、ラジカル懸濁共
重合される。
【0015】懸濁重合方法は、通常用いられる方法と何
等変わりはない。ポリビニルアルコ−ル、メチルセルロ
−ス、ポリエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子懸濁剤を
適量水に溶解させ、この中に、適量のラジカル重合開始
剤を含む該モノマ−混合物を入れ、系内を窒素置換後、
攪はんしながら、加温下に重合を進めればよい。加温
は、通常40℃〜80℃程度で行われる。本発明で出来
る懸濁共重合粒子の適当な大きさは、0.1〜300ミ
クロン程度が用いられるので、懸濁剤の種類と量、モノ
マ−と水の割合、攪はん速度、重合速度等を適当に選ぶ
ことにより容易に、達成される。本発明で、懸濁共重合
粒子の適当な大きさが0.1〜300ミクロン程度が好
ましいとする理由は、各種の塗料にこの粒子を混合した
時に、均一に混合され易く、塗料の表面に極端な凹凸が
ないためである。0.1ミクロン以下には、懸濁重合で
粒径を揃えることが困難であるし、重合後の濾過や乾燥
時の取り扱いが難しく、又、300ミクロン以上である
と各種塗料と混合した際、不均一になり、抗カビ性塗料
として好ましいものではない。この為、本発明で用いら
れる懸濁共重合粒子の適当な大きさは、0.1〜300
ミクロン程度が良好である。
【0016】このようにして得られた本発明の有機酸金
属化合物を含む懸濁共重合微粒子は、種々の塗料に簡単
に混合されコートされ、加熱や紫外線により硬化され、
塗膜に抗カビ性を付与出来る。本発明では、通常、該有
機酸金属化合物を含む懸濁共重合微粒子は、塗料固形分
100重量部当り10〜300重量部含有する組成が好
ましい範囲として使用される。10重量部未満である
と、塗膜に好ましい有効な抗カビ性を付与出来出来ない
し、300重量部を超えて含有する場合には、塗料の塗
膜性が悪くなり、好ましくない。この意味から、本発明
では、通常、該有機酸金属化合物を含む懸濁共重合微粒
子は、塗料固形分100重量部当り10〜300重量部
含有する組成が好ましい範囲として使用される。以上の
方法で得られたコート塗膜は、基材との密着性、その抗
カビ特性が非常に優れ、しかも安定で、長時間持続する
優れた抗カビ性付与可能な有用な抗カビ材を提供するも
のである。以下、本発明を、実施例で説明する。
【0017】実施例(1) 下記化3(構造式2)で示される二官能性アクリルウレ
タン30重量部、アクリル酸12重量部、メチルメタク
リレート50重量部、酢酸亜鉛(2水和物)8重量部を
加え、50℃で溶解させ塗料モノマー混合液とした。更
に、重合開始剤として、ベンゾイルパーオキサイド0.
8重量部を加えた。
【0018】
【化3】
【0019】このモノマ−溶液を均一に混合された懸濁
剤としての0.12%のポリビニルアルコ−ル水溶液4
20重量部中に入れ、系内を窒素置換した後、強く攪伴
しながら温度を50℃とし、26時間重合させた。濾
過、水で洗浄後の共重合体は、淡青色透明な平均粒子
径、約35ミクロンの球状を呈していた。次に、この共
重合体微粒子を乾燥した。次に、本発明のこの微粒子を
市販のUV硬化型のアクリル系塗料固形分100重量部
当り、38重量部混合し、厚さ約1.2mmのアクリル
板にコートし、約10分間風乾させた。これに照射距離
10cmで80Wの高圧水銀灯を12秒間照射したとこ
ろ、完全に固化した。コート膜表面は均一で良好な艶消
し状を示していた。
【0020】次に、アクリル板上の塗膜の JIS K
5400(鉛筆引っかき試験)に準じる鉛筆硬度を求め
たところ、2Hを示し、強い硬度を示した。又、JIS
K5400(碁盤目試験)に準じる密着テストを行っ
たところ、全く剥離は認められず、強い密着性を示し
た。更に、この板の表面を蛍光エックス線分析により亜
鉛含有率を求めたところ、0.58%含有していること
が確認された。次に、この板から試験片を作製し、抗カ
ビテストを行った。上記試験片(100mmディスク)
及び、通常のPMMA100mm ディスクを用いて、
かび(Aspergillus niger)に対する
抗菌効果を調べた。かびについては、25℃で7日間培
養後、胞子を0.05%ポリソルベート水溶液に約10
6〜107/mlとなるように遊離したものを測定用寒天
加ブドウ糖ペプトン培地に添加してその上にディスクを
のせ、25℃で5日間培養した後、ディスクの周りの阻
止帯形成の有無を観察した結果、本発明によるディスク
の周りには、阻止帯が形成されていたが、通常のPMM
Aの周りには、阻止帯が全く形成されて居らず、本発明
による抗カビ材は優れた効果が確認出来た。
【0021】実施例(2) 下記化4(構造式3)で示される二官能性メタクリルウ
レタン45重量部、アクリル酸15重量部、 ジエチレ
ングリコールジアクリレート15重量部 、スチレン1
0重量部、nブチルメタクリレート12重量部、ギ酸亜
鉛(2水和物)3重量部を加え、50℃で溶解させ塗料
モノマー混合液とした。更に、重合開始剤として、アゾ
ビスイソブチロニトリル1.0重量部を加えた。
【0022】
【化4】
【0023】この混合物を実施例(1)と同じ方法で懸
濁重合を行い、淡黄色透明な平均粒子径、約25ミクロ
ンの球状微粒子を得た。次に、この共重合体微粒子を乾
燥した。次に、本発明のこの微粒子を市販の熱硬化型の
ウレタン系塗料に固形分100重量部当り、40重量部
混合し、実施例(1)と同様に厚さ約1.2mmのアク
リル板にコートし、約10分間風乾させた。これを更
に、60℃で5時間乾燥硬化させた。コート膜表面は均
一で良好な艶消し状を示していた。これを実施例(1)
と同様の評価を行った。 結果 鉛筆引っかき試験 2H 碁盤目試験 剥離なし コート面は、比較的硬度があり、密着性の良好な塗膜が
形成されていることが確認できた。更に、この塗膜を蛍
光エックス線分析により亜鉛含有率を求めたところ、
0.27%含有していることが確認された。この試験片
を用いて実施例(1)に準ずる方法で抗カビテストを行
った。実施例(1)と同等または、それ以上に優れた効
果があることが確認された。
【0024】実施例(3) 下記化5(構造式4)で示される二官能性アクリルウレ
タン40重量部、アクリル酸15重量部、2、2ビス
(4ーアクリロキシジエトキシフェニル)プロパン15
重量部、メチルメタクリレート27重量部をよく混合
し、これに安息香酸亜鉛3重量部を加え、50℃で溶解
させ塗料モノマー混合液とした。更に、重合開始剤とし
て、アゾビスイソブチロニトリル1.0重量部を添加
し、モノマー溶液とした。
【0025】
【化5】
【0026】この混合物を実施例(1)と同じ方法で懸
濁重合を行い、淡青色透明な平均粒子径、約18ミクロ
ンの球状微粒子を得た。次に、この共重合体微粒子を乾
燥した。次に、本発明のこの微粒子を市販の熱硬化型の
ウレタン系塗料に固形分100重量部当り、40重量部
混合し、実施例(1)と同様に厚さ約1.2mmのアク
リル板にコートし、約10分間風乾させた。これを更
に、60℃で5時間乾燥硬化させた。コート膜表面は均
一で良好な艶消し状を示していた。これを実施例(1)
と同様の評価を行った。 結果 鉛筆引っかき試験 2H 碁盤目試験 剥離なし コート面は、比較的硬度があり、密着性の良好な塗膜が
形成されていることが確認できた。更に、この塗膜を蛍
光エックス線分析により亜鉛含有率を求めたところ、
0.17%含有していることが確認された。この試験片
を用いて実施例(1)に準ずる方法で抗カビテストを行
った。実施例(1)と同等または、それ以上に優れた効
果があることが確認された。
【0027】
【本発明の効果】本発明は特に抗カビ特性が優れ、しか
も安定で長時間持続する優れた抗カビ特性付与可能な有
用な抗カビ材を有するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機酸亜鉛化合物0.5〜15重量部、
    アクリル酸または、メタクリル酸3〜20重量部、下記
    化1(構造式1)で示される二官能性アクリル(メタク
    リル)ウレタン3〜60重量部、これらと共重合可能な
    単量体5〜93.5重量部の混合物を懸濁重合して得ら
    れた粒子径0.1〜300ミクロンの球状粒子を塗料固
    形分100重量部当り10〜300重量部含有する組成
    からなる抗カビ性を有するウレタン架橋粒子含有塗料 【化1】
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