JPH069133A - 折り返し機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 用紙を停止させる時に用紙が衝突するストッ
パに緩衝部材を設けた折り返し機構に関し、低コストで
斜行による印刷不良を防止することができる折り返し機
構を提供することを目的とする。 【構成】 搬送路６を搬送された用紙３の先端が衝突し
て停止されるストッパ９と、ストッパ９に取り付けら
れ、弾性を有する材料で形成された緩衝部材12と、スト
ッパ９を用紙３の搬送方向に対して前後に移動させて、
用紙３のサイズに応じた位置に停止させる移動手段10と
を備え、搬送路６を搬送された用紙３の先端が緩衝部材
12に衝突して停止した後、用紙３を反対方向に搬送する
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、用紙の両面に印字を行
うプリンタに係り、特に表裏反転のために用紙を折り返
し搬送する時に、用紙を停止させるストッパに緩衝部材
を設けた折り返し機構に関するものである。

【０００２】近来、印字用紙の表裏を反転させる機構を
備えて、印字用紙の両面に印字を行うプリンタが多用さ
れるようになった。このようなプリンタでは、片面に印
字後、印字用紙を表裏反転させる時に、プリンタ部から
送出して折り返し部で印字用紙のサイズに応じた位置で
一旦停止した後、逆方向に戻して送出時と異なる搬送路
を迂回させて再びプリンタ部に送り込んでいるが、折り
返し部のストッパに印字用紙が強く衝突して、ストッパ
が横方向に傾くため印字用紙が斜めになり、そのまま搬
送されて印刷不良となるので、この印字不良を防止する
方法が望まれている。

【０００３】

【従来の技術】図４は本発明が適用される両面印刷の電
子写真印刷装置の内部側面図を例示している。図におい
て、１はカセット２が装着されるカセット装着部、２は
所望サイズの印刷用紙(以下用紙という)3aが集積収容さ
れたカセット、４は繰出しローラ、５はプリンタ部、6a
〜6cは搬送路、７は折り返し部、８はスタッカを示す。

【０００４】プリンタ部５は、光学ユニット50、像形成
体である感光ドラム51、クリーナ52、帯電器53、現像器
54、転写器55、除電器56、及び定着器57で構成されてい
る。また搬送路6a,6c の分岐点にゲートG1が設けられ、
折り返し部７は搬送路6aの終端部、図において左端に設
けられている。

【０００５】このような構成を有するので、用紙3aの両
面に印刷する場合の作用を説明すると、まず、装置の電
源ＯＮで定着部57が所定温度に加熱されて印刷可能状態
となり、そこで印刷指示信号に基いてカセット２から用
紙3aを矢印Ａ方向に繰り出し、搬送路6aを搬送して感光
ドラム51の下方へ送る。

【０００６】この時までに感光ドラム51は除電器56によ
って除電され、クリーナ52により残留トナーがクリーニ
ングされ、改めて帯電器53で帯電されている。レーザ光
源等により構成される光学ユニット50から照射された光
データが感光ドラム51を走査し、感光ドラム51に形成し
た静電像は現像器54でトナー画像に現像され、転写器55
で用紙3aに転写した後、定着器57で定着して折り返し部
７へ送られる。

【０００７】用紙3aは折り返し部７で一旦停止し、反対
方向に送られ搬送路4bに導かれて表裏反転して再びプリ
ンタ部５へ送り込まれ、裏面に上記と同様に印刷されて
定着され、今度はゲートG1の動作で搬送路4cへ導かれて
搬送されてスタッカ８へ送出される。

【０００８】ここにおいて、図５(a) 及び(b) は平面図
及び側面図により折り返し部７を説明する。図に示すよ
うに、ローラR1〜R3、用紙上面ガイド板70、フレーム7
1、湾曲形成された誘導板72、送りねじ10ａ、送りねじ1
0ａに螺合し、送りねじ10ａの回転により移動するスト
ッパ9a、パルスモータＭ、及び制御部11で構成されてい
る。

【０００９】カセット装着部１にカセット２がセットさ
れて、用紙3aのサイズが図示省略したセンサにより検出
されると、制御部11の制御によってパルスモータＭが回
転して、送りねじ10ａによりストッパ9aを移動させて用
紙3aのサイズに応じた位置に位置決めされる。

【００１０】ローラR1〜R3は夫々転接し、ローラR2は図
示省略したモータに連結され、モータの駆動によってロ
ーラR1〜R3は図示矢印方向に夫々回転する。従って用紙
3aがローラR1,R2 によって矢印Ｂ方向に送り込まれてく
ると、用紙3aの先端がストッパ9aに衝突して停止する。
この時、用紙3aの後端は丁度ローラR1,R2 を通過して誘
導板72の上に落ち、 (ストッパ9aの位置を用紙3aのサイ
ズに応じて位置決めしたのはこのためである。) 後端が
ローラR2,R3 に挟持されて矢印Ｃ方向に送り出されて搬
送路6bに導かれる。そして搬送路6bを搬送されて再びプ
リンタ部５に送り込まれる時には用紙3aは表裏が反転し
ている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上記従来方法によれ
ば、用紙が厚手の硬い用紙の場合に、折り返し部に送ら
れてストッパに衝突すると、用紙の先端がストッパに片
当たりした時に、衝撃で送りねじに撓みを生じ、ストッ
パの向きが横方向に傾斜して用紙が斜めになって停止す
る。そのまま折り返し搬送すると斜めのまま印刷されて
印刷不良の原因となる。

【００１２】そこで送りねじの撓みを防止するために送
りねじやストッパの強度アップを図ろうとすると、実装
スペースの拡大やコストが掛かるという問題点がある。
本発明は、低コストで斜行による印刷不良を防止するこ
とができる折り返し機構を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】図１は本発明の原理構成
図を示す。図において、３は用紙、６は搬送路、９は搬
送路６を搬送された用紙３の先端が衝突して停止される
ストッパ、12はストッパ９に設けられ、弾性を有する材
料で形成された緩衝部材、10はストッパ９を用紙３の搬
送方向に対して前後に移動させて、用紙３のサイズに応
じた位置に停止させる移動手段である。

【００１４】従って搬送路６を搬送された用紙３の先端
がストッパ９の緩衝部材12に衝突して停止した後、用紙
３を反対方向に搬送するように構成されている。

【００１５】

【作用】移動手段10によりストッパ９を移動させて、用
紙３のサイズに応じた位置に停止させておき、搬送路６
を搬送されてきた用紙３の先端がストッパ９の緩衝部材
12に衝突すると、緩衝部材12の弾力によって衝撃が吸収
されて、ストッパ９への衝撃が緩和され、ストッパ９の
横方向の傾斜が防止されて、用紙３は斜めになることな
く停止する。そこで用紙３を斜行なく折り返し搬送する
ことができる。

【００１６】

【実施例】図２及び図３により従来例で説明した折り返
し部に本発明を適用した一実施例を説明する。全図を通
じて同一符号は同一対象物を示す。

【００１７】図２の送りねじ10ａ及び板ばね12ａは、図
１の移動手段10及び緩衝部材12に夫々対応している。図
２に示すように、折り返し部7aのストッパ9bに板ばね12
ａが設けられている。他の構成は図５で説明した従来例
と同様である。

【００１８】図３(a) 及び(b) のストッパの斜視図及び
側断面図に示すように、板ばね12ａは逆Ｌ字形のストッ
パの垂直部の前面に、撓み空間ａを設けて取り付けられ
ている。

【００１９】このような構成を有しており、次に作用を
説明する。従来例の図５で説明したように、カセット２
がセットされた時に、制御部11の制御によってパルスモ
ータＭが回転して、送りねじ10ａの回転で、用紙3aのサ
イズに応じた位置にストッパ9bを位置させておく。但
し、図２のストッパ9bの位置は、板ばね12ａの前面の位
置及び板ばね12ａに用紙3aが衝突して撓む寸法を考慮し
て設定される。

【００２０】図２に示すように、片面に印刷されて搬送
路6aを搬送された用紙3aが、矢印Ｂ方向にローラR1,R2
によって折り返し部7aへ送り込まれると、図３(b) に示
すように、用紙3aの先端がストッパ9b前面の板ばね12ａ
に衝突して停止する。この時、板ばね12ａの弾力により
衝撃が吸収されて、用紙3aは斜めになることなく停止す
る。

【００２１】この時、図２に示すように、用紙3aの後端
は丁度ローラR1,R2 を通過して誘導板72の上に落ち、後
端がローラR2,R3 に挟持されて矢印Ｃ方向に送り出され
て、従来例の図５で説明したように、搬送路6bに導かれ
て搬送されて表裏が反転して再びプリンタ部５に送り込
まれて印字される。

【００２２】このようにして、折り返し部7aのストッパ
9bに緩衝用の板ばね12ａを設けることにより、用紙3aが
衝突する衝撃が板ばね12ａによって吸収され、ストッパ
9bに対する衝撃が緩和されるので、送りねじ10ａの撓み
がなくなってストッパ9bの横方向の傾斜が防止され、用
紙3aが斜めに停止することがなく、従って裏面印刷され
る時の斜行がなくなり、印刷不良の発生を防止すること
ができる。

【００２３】上記例では、緩衝部材に板ばね12ａを使用
した場合を説明したが、他の緩衝部材、例えばゴム板或
いはモルトプレン等のスポンジ状の板でも良いことは勿
論である。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、搬
送路を搬送された用紙の先端が衝突して停止されるスト
ッパと、ストッパに取り付けられ、弾性を有する材料で
形成された緩衝部材と、ストッパを用紙の送り方向に移
動させて、用紙のサイズに応じた位置に停止させる移動
手段とを備え、搬送路を搬送された用紙の先端が緩衝部
材に衝突して停止した後、用紙を反対方向に搬送するこ
とにより、用紙の先端がストッパの緩衝部材に衝突した
時に、緩衝部材の弾力によって衝撃が吸収されて、スト
ッパへの衝撃が緩和され、ストッパの横方向の傾斜が防
止されて、用紙は斜めになることなく停止するので、用
紙を斜行なく折り返し搬送することができるという効果
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の原理構成図

【図２】 本発明の実施例を示す側面図

【図３】 実施例の説明図

【図４】 両面印刷の電子写真印刷装置の内部側面図

【図５】 従来例を示す構成図

【符号の説明】

３,3a は用紙、 ６,6a 〜6cは搬送路、 ７,7a
は折り返し部、９,9a,9bはストッパ、 10は移動手段、
12は緩衝部材、12ａは板ばね、

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送路(6) を搬送された用紙(3) の先端
   が衝突して停止されるストッパ(9) と、 該ストッパ(9) に取り付けられ、弾性を有する材料で形
   成された緩衝部材(12)と、 該ストッパ(9) を用紙(3) の搬送方向に対して前後に移
   動させて、用紙(3) のサイズに応じた位置に停止させる
   移動手段(10)とを備え、 該搬送路(6) を搬送された用紙(3) の先端が該緩衝部材
   (12)に衝突して停止した後、該用紙(3) を反対方向に搬
   送するように構成されたことを特徴とする折り返し機
   構。