JPH068717B2 - ヒートパイプにおけるウイックの構造 - Google Patents

ヒートパイプにおけるウイックの構造

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JPH068717B2
JPH068717B2 JP62277584A JP27758487A JPH068717B2 JP H068717 B2 JPH068717 B2 JP H068717B2 JP 62277584 A JP62277584 A JP 62277584A JP 27758487 A JP27758487 A JP 27758487A JP H068717 B2 JPH068717 B2 JP H068717B2
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芳雄 田中
隆一 置鮎
正孝 望月
伸一 杉原
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ヒートパイプにおいて毛細管圧力を発生さ
せるために設けたウイックに関するものであり、特に金
網を主体とするウイックの構造に関するものである。
従来の技術 周知のようにヒートパイプは、密閉管の内部に封入した
作動流体が蒸発と凝縮とを伴って蒸発部と凝縮部との間
を循環流動することにより熱を輸送するものであって、
凝縮部で放熱して凝縮した作動流体を蒸発部に還流させ
るために、ウイックで生じる毛細管圧力を利用してい
る。そのウイックとして、各種金属の細線を織って作っ
た金網が一般に用いられており、この所謂金網ウイック
は作動流体に対する外部との熱授受を可及的に良好なら
しめるために、ヒートパイプの容器である密閉管の内壁
面に一様に密着することが好ましく、そのために従来で
は、金網ウイック自体の弾性力によって密閉管に密着さ
せ、あるいはより確実に固定する場合には、固定用コイ
ルスプリングやスポット溶接による固定などの手段が取
られている。
発明が解決しようとする問題点 より確実なウイックの装着方法であるスポット溶接によ
る方法では、まず金網をテープ状に切断し、これをヒー
トパイプ容器である密閉管の内径に合せて筒状に成形
し、この金網製の円筒体を密閉管の内部に挿入し、かつ
密閉管の一端部にスポット溶接する。しかしながらこの
スポット溶接による方法では、金網を筒状に成形して密
閉管の内部に挿入した際に、金網の互いに突き合わせた
側縁部同士が重なってしまい、一層のウイックであって
も局部的に実質的に二層になり、その結果、その重なり
部の周辺では、第3図(A)に示すように密閉管1の内
壁面2とウイック3との間に空間部4が生じる。
ウイックの装着方法として固定用のコイルスプリングを
使用する方法では、上述したスポット溶接による方法以
上の良好な装着状態を得ることは困難であり、また金網
ウイックの有する弾性力を利用する方法では尚更ウイッ
クの装着状態が悪化し、密閉管1とウイック3との間に
生じる空間部4は更に広範囲になる。
ヒートパイプに上記のような空間部4が存在すると、蒸
発部では、ウイック3の内部および空間部4にある作動
流体が外部から熱を受けて蒸発するが、外部からの熱流
束が増大すると、空間部4内で気泡Pが発生する。この
気泡Pは、その粒径が小さい場合にはウイック3の網目
を通過してウイック3の内周側の蒸気通路5に抜け出る
が、気泡Pが合体して大きく成長すると、第3図(B)
に示すようにウイック3の網目を通過できなくなり、空
間部4内に滞溜し始める。このような状態におかれた気
泡Pは、その一部が所謂ちぎれた状態となって蒸発部端
末から蒸気通路5へ抜け出すこともあるが、多くの場合
には前記空間部4内で極めて複雑な運動を行ないながら
気泡P同士の合体を繰り返して更に大きくなり、やがて
空間部4を充満し、ついには第3図(C)に示すように
ウイック3の内部までも気泡Pが満すようになる。この
ような状態では、ヒートパイプの蒸発部での熱抵抗が増
大し、もはや熱輸送量の増大を期待できず、ヒートパイ
プとしての正常な働きをしなくなる。
このように従来では、代表的なヒートパイプ用ウイック
である金網製ウイックを用いた場合に、作動流体の加熱
によって生じた気泡Pを速やかに蒸気通路5側に排出で
きず、熱輸送量の低下を招来するなどの問題があった。
ところで前述のような問題を解決するため、本発明者等
は、既に実公昭61−9272号公報において、金網を
主体とするウイックに、ヒートパイプの本体(密閉管)
の半径方向に沿って直線的に貫通する気泡用通孔を穿設
し、密閉管の内壁面とウイックとの間に不可避的に存在
する空間部とウイック内周側の蒸気通路との間を、前記
気泡用通孔により連通させたヒートパイプを提案してい
る。
上記提案のヒートパイプにおいては、その蒸発部におけ
る密閉管の内壁面とウイックとの間の不可避的空間部に
おいて作動流体の加熱により発生した気泡を、前記気泡
用通孔を通って蒸気通路へ速やかに抜け出させ得るとさ
れている。
しかしながら本発明者等がさらに実験・検討を進めた結
果、前記提案のように単に密閉管の半径方向に沿って貫
通するだけの気泡用通孔をウイックに穿設したヒートパ
イプでは、前記空間部に発生した気泡を蒸気通路側へ確
実かつ速やかに排出するには未だ不充分であり、そのた
めヒートパイプ蒸発部での熱抵抗を確実かつ充分に小さ
くして熱輸送量を充分に増大させることは困難であっ
た。
また前記提案のヒートパイプの場合、ウイックに半径方
向に沿う気泡用通孔を穿設するための穴明け等の機械加
工作業を必要とし、ヒートパイプ製造工程数の増加やコ
スト高を招くほか、気泡用通孔の穿設のための穴明け加
工時に、その通孔の縁部にバリや変形が生じやすく、こ
のようなバリや変形が残れば、気泡の排出の妨げとな
り、これも前記提案の構造では気泡の排出を円滑に行な
い得ない原因となっていた。
この発明は以上の事情に鑑みてなされてもので、密閉管
内壁面とウイックとの間に不可避的に空間部が存在する
ヒートパイプにおいて、作動流体の加熱に伴って前記空
間部に生じる気泡を蒸気通路側に確実かつ速やかに排出
させ、ひいては熱輸送能力に優れたヒートパイプを得る
ことができ、しかも製造・加工も簡単なウイック構造を
提供することを目的とするものである。
問題点を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、ウイックに
おける気泡の排出のための部分を、軸線方向に沿ったス
リット状に形成したものであり、より具体的には、この
発明は、密閉管の内壁面に、毛細管圧力を生じさせるた
めの金網を主体とするウイックを固定し、そのウイック
の内周側に蒸気通路を形成したヒートパイプであって、
しかも前記密閉管の内壁面とウイックとの間に不可避的
に空間部が存在するヒートパイプにおいて、前記空間部
を前記蒸気通路に連通させるスリット部を、前記ウイッ
クにその軸線方向のほぼ全長にわたって連続して形成し
たことを特徴とするものである。
作 用 ウイックを上記のように構成したヒートパイプでは、外
部からの入熱によって生じた作動流体の気泡は、ウイッ
クの網目やスリット部を通って蒸気通路に抜け出す。ま
たウイックを通って抜け出さずにある程度の大きさまで
成長した気泡は、スリット部に至ることにより、スリッ
ト部から蒸気通路に抜け出す。ここで、スリット部はウ
イックの軸線方向に沿って長く連続して開放されてお
り、したがってスリット部の幅よりも大きい径となった
気泡も、大きな抵抗を受けることなく変形して容易にス
リット部を抜け出ることになる。また、ウイックの軸線
方向のいずれの位置でもスリット部が開口しているた
め、軸線方向のいずれの位置で発生した気泡も速やかに
スリット部を通して排出させることができる。したがっ
てこの発明のウイック構造によれば、作動流体と直接熱
授受を行なう密閉管の内壁面が気泡によって覆われるこ
とがないので、作動流体との間の熱伝達が常時良好に行
なわれ、その結果、熱流束を増大させることができる。
実 施 例 つぎにこの発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図および第2図はこの発明の一実施例を示す略解図
であって、ヒートパイプ容器である密閉管10は、金属
製チューブの両端部を端板11a,11bによって密閉
した構成であり、その内壁面には毛細管圧力を生じさせ
るためのウイック12が添設されている。このウイック
12は、金網を主体とするものであり、密閉管10の軸
長とほぼ等しい長さでかつ密閉管10の内周長より若干
短い幅に切取った金網を筒状に湾曲させて構成されてい
る。したがってこのウイック12には、その素材として
の金網の幅が密閉管10の内周長より短いことにより、
金網の側縁部が接触せずにわずかに離れており、その結
果、その軸線方向のほぼ全長に亘ってスリット部13が
形成されている。そしてウイック12は金網を素材とす
るものであるために、密閉管10の内壁面との間に不可
避的に空間部14が生じており、前記スリット部13
は、その空間部14とウイック12の内周側に形成され
ている蒸気通路15とを連通させている。このスリット
部13の幅は、一例として、長さが1000mmで内径が22.4
mmのヒートパイプの場合、約10mmである。
さらに上記の密閉管10の内部には、水などの目的とす
る温度範囲で蒸発および凝縮する作動流体が封入されて
いる。
なお、ウイック12はそれ自体の弾性力やスポット溶接
などの適宜の手段によって固定すればよい。
第1図および第2図に示す構造のウイック12をもった
ヒートパイプは、通常のヒートパイプと同様に、一方の
端部を、外部から熱を与える蒸発部とし、これとは反対
側の端部を、熱を外部に奪う凝縮部として使用され、作
動流体は蒸発部において蒸発し、その蒸気が凝縮部に流
れた後に、放熱して凝縮する。その場合、蒸発部の空間
部においては、作動流体が加熱されて気泡が生じること
があるが、その気泡は、粒径が小さいうちはウイック1
2の網目や前記スリット部13を通って蒸気通路15に
抜け出る。またウイック12の内部に留まった気泡は互
いに合体して成長するが、成長してスリット部13に至
った気泡は、スリット部13の開口面積が広いためにこ
こを通って蒸気通路15に抜け出す。いずれにしても作
動流体が加熱されることにより生じた気泡は蒸気通路1
5に排出されるので、密閉管10の内壁面が気泡によっ
て覆われることがなく、したがって作動流体との密閉管
10との間の熱伝達が良好に行なわれる。
なお、以上述べた実施例では1枚の金網でウイックを構
成した例について説明したが、この発明は上記の実施例
に限定されるものではなく、複数枚の金網を使ってウイ
ックを複数層に形成してもよく、その場合には各種の金
網に前述したスリット部と同様のスリット部を形成し、
かつ各スリット部を連通させればよい。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明のウイック構造
によれば、金網ウイックと密閉管の内壁面との間に不可
避的に存在する空間部で生じる気泡をウイックの内周側
の蒸気通路に排出させるための気泡通路として、ウイッ
クの軸線方向に沿って連続するスリット部を設けたか
ら、前記気泡を蒸気通路に確実かつ速やかに排出させ
て、前記空間部に気泡が滞留することを確実に防止で
き、そのため密閉管と作動流体との熱伝達が良好となっ
て熱流束を増大させることができ、ひいてはヒートパイ
プとしての熱輸送能力を向上させることができる。また
スリット部は、ウイックとして用いる金網の幅を密閉管
の内周長より若干短く設定しておき、その金網を筒状に
湾曲させて密閉管内に挿入するだけで形成することがで
きるので、製造・加工に特に困難さを招来せずにスリッ
ト部を形成することができ、またその場合、スリット部
の縁部にバリや変形が生じることを確実に防止できるた
め、スリット部の縁部のバリや変形が、前記空間部から
気泡が抜け出る際の抵抗、障害となることがなく、その
点からも前記空間部からの気泡の排除を確実に行なうこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す一部省略した略解断
面図、第2図は第1図のII−II線矢視図、第3図(A)
(B)(C)は気泡の発生および成長過程を説明するた
めの略解図である。 10…密閉管、12…ウイック、13…スリット部、1
4…空間部、15…蒸気通路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 置鮎 隆一 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 望月 正孝 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 杉原 伸一 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 審査官 熊谷 繁 (56)参考文献 実開 昭50−93671(JP,U) 実公 昭61−9272(JP,Y2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉管の内壁面に、毛細管圧力を生じさせ
    るための金網を主体とするウイックを固定し、そのウイ
    ックの内周側に蒸気通路を形成したヒートパイプであっ
    て、しかも前記密閉管の内壁面とウイックとの間に不可
    避的に空間部が存在するヒートパイプにおいて、 前記空間部を前記蒸気通路に連通させるスリット部を、
    前記ウィックにその軸線方向のほぼ全長にわたって連続
    して形成したことを特徴とするヒートポンプにおけるウ
    イックの構造。
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DE59600877D1 (de) * 1995-05-20 1999-01-07 Koenig & Bauer Albert Ag Schneidvorrichtung
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