JPH0685383A - 半導体レーザ素子およびその製法 - Google Patents

半導体レーザ素子およびその製法

Info

Publication number
JPH0685383A
JPH0685383A JP23169992A JP23169992A JPH0685383A JP H0685383 A JPH0685383 A JP H0685383A JP 23169992 A JP23169992 A JP 23169992A JP 23169992 A JP23169992 A JP 23169992A JP H0685383 A JPH0685383 A JP H0685383A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
conductivity type
semiconductor laser
laser device
clad layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23169992A
Other languages
English (en)
Inventor
肇 ▲さき▼山
Hajime Sakiyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP23169992A priority Critical patent/JPH0685383A/ja
Publication of JPH0685383A publication Critical patent/JPH0685383A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温熱処理を施したばあいであっても、低雑
音化に有効な自励発振が再現性良くえられる半導体レー
ザ素子を提供する。 【構成】 第1導電型の半導体基板11上に、第1導電型
の下部クラッド層12、活性層13、第2導電型の第1上部
クラッド層14、第1導電型の電流阻止層16、第2導電型
の第2上部クラッド層18および第2導電型のキャップ層
19がこの順に積層されており、かつ、前記電流阻止層中
に、共振器方向に沿ってストライプ溝21が形成されてな
る内部ストライプ型半導体レーザ素子で、前記ストライ
プ溝上の前記第2上部クラッド層および/またはキャッ
プ層の少なくとも一部分にホウ素または酸素を含有する
高抵抗領域を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体レーザ素子および
その製法に関する。さらに詳しくは、光記録や光通信な
どの分野において用いられる、有効な低雑音化を図るこ
とができる自励発振型半導体レーザ素子およびその製法
に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザは、光ディスク、光通信な
どの光源として広く利用されている。しかし、このよう
な応用においては、半導体レーザ光の有する可干渉性に
よって引き起こされる雑音がしばしば問題になってい
る。とくに、光学系からの反射光によって誘起される戻
り光雑音、または、光ファイバー内に半導体レーザ光を
伝搬させたときに生ずるモーダル雑音が問題になってい
る。
【0003】このような雑音を低減させる手段として半
導体レーザの縦多モード化が有効であり、かかる縦多モ
ード化の1つの方法として自励発振を発生させることが
あげられる。自励発振を発生させるには、レーザチップ
内に何らかの形で可飽和吸収体を設ければよい。その1
つの方法として、プロトン注入法(特開昭61-203693号
公報)が知られている。この方法は、プロトン注入によ
り高抵抗領域を形成し、活性層の一部分に電流非注入領
域を設けることにより自励発振を生じさせている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プロトン注入法は、プ
ロトン注入により生じた欠陥がGaAsおよびAlx
1-x As結晶を半絶縁性とすることを利用したもので
ある。しかし、プロトン注入による欠陥は、400 〜500
℃の熱処理で回復し、低抵抗状態に戻ってしまう。つま
り、この熱処理により可飽和吸収体が消失し、自励発振
が生じなくなってしまう。
【0005】このため、この方法では、プロトン注入後
は約400 ℃以上の熱処理を行うことができず、素子製作
上、著しい制約を受けるという問題がある。
【0006】本発明は、叙上の事情に鑑み、高温熱処理
を施したばあいであっても、低雑音化に有効な自励発振
が再現性良くえられる半導体レーザ素子およびその製法
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ素
子は、第1導電型の半導体基板上に、第1導電型の下部
クラッド層、活性層、第2導電型の第1上部クラッド
層、第1導電型の電流阻止層、第2導電型の第2上部ク
ラッド層および第2導電型のキャップ層がこの順に積層
されており、かつ、前記電流阻止層に、共振器方向に沿
ってストライプ溝が形成されてなる内部ストライプ型半
導体レーザ素子であって、前記ストライプ溝上の前記第
2上部クラッド層および/またはキャップ層の少なくと
も一部分にホウ素または酸素を含有する高抵抗領域を有
してなることを特徴としている。
【0008】また、本発明の半導体レーザ素子の製法
は、(a)第1導電型の半導体基板上に少なくとも第1
導電型下部クラッド層、活性層、第2導電型の第1上部
クラッド層、第1導電型の電流阻止層を順次積層し、
(b)前記電流阻止層にストライプ溝を形成し、(c)
引き続き前記基板表面に第2導電型の第2上部クラッド
層、第2導電型のキャップ層を積層し、(d)前記スト
ライプ溝上の少なくとも一部に前記キャップ層および/
または第2上部クラッド層の一定深さまでホウ素イオン
または酸素イオンをイオン注入して高抵抗領域を形成す
ることを特徴としている。
【0009】
【作用】本発明における半導体レーザは、電流注入路で
あるストライプ溝の一部分にホウ素イオンまたは酸素イ
オンを注入しており該部分が高抵抗領域となっている。
その結果、活性層に電流非注入領域が生じ、該部分に可
飽和吸収体が形成され、自励発振が起こる。
【0010】また、ホウ素イオンまたは酸素イオンの注
入により形成した高抵抗領域は、400 〜800 ℃の熱処理
を施しても抵抗値はほとんど変化しないので、熱処理後
も自励発振が損なわれることがない。このことにより、
たとえば、イオン注入後高温処理して製造途中に結晶中
に生じる非発光中心(Cu、Fe、Cr、Gaなどの深
い準位を形成する物質、点欠陥、転位など)をゲッタリ
ングして発光効率を改善することができるなど、素子製
造プロセス上、さらには、素子応用上の制約が著しく緩
和される。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の半導体
レーザ素子およびその製法を詳細に説明する。
【0012】図1は本発明の半導体レーザ素子の一実施
例の断面説明図、図2はホウ素イオン注入時に用いられ
るレジストのパターニングの説明図である。
【0013】図1において、11は(100) 面方位を有する
n−GaAsからなる第1導電型の半導体基板である。
該半導体基板11上には、MBE(分子線エピタキシー)
法、MOCVD(有機金属気相成長)法などの方法によ
り、前記半導体基板11と同じ導電型のn−Alx Ga
1-x As(x=0.55)からなる下部クラッド層12、Al
y Ga1-y As(y=0.15)からなる活性層13、p−A
x Ga1-x As(x=0.55)からなる第2導電型の第
1上部クラッド層14、p−Aly Ga1-y As(y=0.
15)からなる保護層15、n−GaAsからなる電流阻止
層16、n−AlyGa1-y As(y=0.15)からなる蒸
発防止層17、p−Alx Ga1-x As(x=0.55)から
なる第2上部クラッド層18、およびp+ −GaAs層か
らなるキャップ層19が順次積層されている。ただし、電
流阻止層16、および蒸発防止層17は中央部においてスト
ライプ状に除去されており、このストライプ溝21上の前
記キャップ層および/または第2上部クラッド層の少な
くとも一部分にホウ素イオンまたは酸素イオンを注入し
た高抵抗領域22が設けられている。さらに、基板11表面
には、n型電極10が、キャップ層19表面には、p型電極
20がそれぞれ設けられている。なお、活性層は量子井戸
構造であっても何等差し支えない。また、前記保護層15
は第1上部クラッド層14の表面保護(パッシベーショ
ン)のため設けたもので、なくても差し支えない。さら
に蒸発防止層17はストライプ溝21を形成するのに再蒸発
法(サーマルエッチ法)を用いるため、ある深さまでエ
ッチング液で除去したのち、蒸発により完全な溝を形成
する際の電流阻止層16表面からの蒸発を防止するための
ものである。したがってエッチング液のみでストライプ
溝を形成するばあいには蒸発防止層17は不要である。
【0014】つぎに、この半導体レーザ素子の製法につ
いて説明する。
【0015】まず、第一回目のMBE成長により、基板
11上に下部クラッド層12から蒸発防止層17までの各層
(以下、これらの層を第1成長層と呼ぶ)を順次積層す
る。つぎにこの基板をMBE装置から取り出し、フォト
リソグラフィー技術を用いて、前記第1成長層の表面か
ら保護層15の表面が露出する深さのストライプ溝を形成
する。引き続き、ストライプ溝が形成されたこの基板を
再度、MBE装置に入れ、基板表面にヒ素分子線を照射
しながら、基板を加熱し、フォトリソグラフィー工程で
付着した不純物を除去する。つぎに、2回目のMBE成
長によって、第2上部クラッド層18およびキャップ層19
を積層する。
【0016】つぎに、この基板のキャップ層表面19に、
図2の符号22に示されるようなパターニングを施したレ
ジストをマスクとしてホウ素イオンを注入する。こうし
てホウ素イオンが注入された領域が高抵抗領域22とな
り、その比抵抗は104 〜108 Ω・cm位の半絶縁性にな
る。本実施例では、1回のイオン注入(加速エネルギー
100 keV、ドーズ量 1×1014cm-2)により高抵抗領
域22を第2上部クラッド層18(約1μmの厚さ)の途中
まで形成したが、キャップ層19(約1μmの厚さ)の途
中まで、または活性層に達するまで形成してもよい。こ
の高抵抗領域22はたとえば、図2に示す半導体レーザの
チップが250 μm×250 μmの大きさに対して10μm×
10μmで形成したが、このストライプ溝方向の長さは5
〜25μm位に形成するのが好ましい。
【0017】続いて、レジストを除去し、ヒ素雰囲気
中、400 〜800 ℃で約10〜30分間の熱処理(アニール)
を行う。このばあいに、キャップアニールなど他の手法
を用いてもよい。こうして、400 ℃以上の高温下で熱処
理することにより発光効率が改善される。すなわち、こ
の高温処理により、結晶成長中またはウエハプロセスの
エッチングや洗浄などの際に生ずる発光を阻止する非発
光中心(Cu、Fe、Cr、Gaなどの深い準位を形成
する物質や点欠陥、転位など)を欠陥の中にとじ込める
ゲッタリング処理がなされ、発光効率を改善する。この
加熱の温度範囲としては400 〜800 ℃が好ましく、800
℃を超えると母材である半導体結晶自体が劣化し、素子
としての機能が著しく低下することがある。
【0018】最後に電極10,20をそれぞれ真空蒸着法ま
たはスパッタリング法により形成する。
【0019】このようにして製作された半導体レーザの
発振スペクトルを図3に示す。図3に示されるように発
振スペクトルの線幅が広がり、隣接したモードが重なっ
ており、自励発振が起こっていることがわかる。
【0020】前述の実施例ではn型半導体基板の例で説
明したがp型半導体でも同様で、前述の実施例のn型と
p型を逆にするだけで同様である。また、Alx Ga
1-x Asのxの値として0.55、Aly Ga1-y Asのy
の値として0.15の例で説明したが、0.4 ≦x≦0.7 、0.
1 ≦y≦0.3 の範囲で自由に選択でき、またAlx Ga
1-x Asで示した異なる層同士のxをそれぞれ前記範囲
内で異ならせることもでき、yについても同様である。
【0021】また、前述の製法ではホウ素イオンをイオ
ン打込みする例で説明したが、酸素イオンを打ち込んで
も高温熱処理後の高抵抗を維持でき、ホウ素イオンと同
様の効果を奏する。
【0022】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の半導体レ
ーザ素子は、ストライプ溝の一部分にホウ素または酸素
を含有する高抵抗領域を有しているため、以下の効果を
奏する。
【0023】(1)光記録や光通信分野などへの応用に
おいて、低雑音化に有効な自励発振型レーザを再現性良
くうることができる。
【0024】(2)プロトン注入法のように、高温熱処
理を施すことにより自励発振が損なわれることがないの
で、高温熱処理が可能となる。その結果、たとえば、結
晶中に存在する非発光中心(Cu、Fe、Cr、Gaな
どの深い順位を形成する物質、点欠陥、転位など)のゲ
ッタリング処理を行え、発光効率の改善が可能となる。
さらには、他の素子との集積化を行うばあいにも高温処
理ができるため、素子応用上の制約が著しく緩和され、
応用範囲が広がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体レーザ素子の一実施例の断面説
明図である。
【図2】ホウ素イオン注入時に用いられるレジストのパ
ターニングの説明図である。
【図3】本発明の半導体レーザ素子の発振スペクトルを
表わす図である。
【符号の説明】
11 半導体基板 12 下部クラッド層 13 活性層 14 第1上部クラッド層 15 保護層 16 電流阻止層 17 蒸発防止層 18 第2上部クラッド層 19 キャップ層 21 ストライプ溝 22 高抵抗領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板上に、第1導電
    型の下部クラッド層、活性層、第2導電型の第1上部ク
    ラッド層、第1導電型の電流阻止層、第2導電型の第2
    上部クラッド層および第2導電型のキャップ層がこの順
    に積層されており、かつ、前記電流阻止層に、共振器方
    向に沿ってストライプ溝が形成されてなる内部ストライ
    プ型半導体レーザ素子であって、前記ストライプ溝上の
    前記第2上部クラッド層および/またはキャップ層の少
    なくとも一部分にホウ素または酸素を含有する高抵抗領
    域を有してなる半導体レーザ素子。
  2. 【請求項2】 前記ホウ素の含有量が1×1012〜1×10
    20cm-3である請求項1記載の半導体レーザ素子。
  3. 【請求項3】 (a)第1導電型の半導体基板上に少な
    くとも第1導電型下部クラッド層、活性層、第2導電型
    の第1上部クラッド層、第1導電型の電流阻止層を順次
    積層し、 (b)前記電流阻止層にストライプ溝を形成し、 (c)引き続き前記基板表面に第2導電型の第2上部ク
    ラッド層、第2導電型のキャップ層を積層し、 (d)前記ストライプ溝上の少なくとも一部に前記キャ
    ップ層および/または第2上部クラッド層の一定深さま
    でホウ素イオンまたは酸素イオンをイオン注入して高抵
    抗領域を形成することを特徴とする半導体レーザ素子の
    製法。
  4. 【請求項4】 ホウ素イオン注入後、400 〜800 ℃の温
    度範囲で熱処理する請求項3記載の半導体レーザ素子の
    製法。
JP23169992A 1992-08-31 1992-08-31 半導体レーザ素子およびその製法 Pending JPH0685383A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23169992A JPH0685383A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 半導体レーザ素子およびその製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23169992A JPH0685383A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 半導体レーザ素子およびその製法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0685383A true JPH0685383A (ja) 1994-03-25

Family

ID=16927619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23169992A Pending JPH0685383A (ja) 1992-08-31 1992-08-31 半導体レーザ素子およびその製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0685383A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006229210A (ja) * 2005-01-24 2006-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006229210A (ja) * 2005-01-24 2006-08-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 窒化物半導体レーザ素子及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3725582B2 (ja) 半導体レーザ装置の製造方法,及び半導体レーザ装置
JPH06302906A (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
US6928096B2 (en) Nitride-based semiconductor laser device and method of fabricating the same
JPH10284800A (ja) 半導体発光素子およびその製造方法
JPH0685383A (ja) 半導体レーザ素子およびその製法
JPS60101989A (ja) 半導体レ−ザ及びその製造方法
JPS63196088A (ja) 半導体レ−ザの製造方法
JPH0511677B2 (ja)
KR100363240B1 (ko) 반도체 레이저 다이오드 및 그 제조방법
JP3143105B2 (ja) 半導体レーザ素子の製造方法
JPS63222489A (ja) 半導体レ−ザの製造方法
JP2001053381A (ja) 半導体レーザ装置およびその製造方法
JPH0137870B2 (ja)
KR100330591B1 (ko) 반도체레이저다이오드의제조방법
JPH0396290A (ja) 半導体レーザの製造方法
KR0146711B1 (ko) 인화합물 형성에 의한 표면방출 레이저 다이오드 공진표면의 비활성화 방법
JP2855887B2 (ja) 半導体レーザ及びその製造方法
JPH06350188A (ja) 半導体レーザ素子
JPS60158683A (ja) 半導体発光装置の製造法
JPH07154026A (ja) 半導体レーザ装置及びその製法
JPH07162083A (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
KR100304658B1 (ko) 반도체 레이저 소자 및 그 제조방법
JPS61148893A (ja) 半導体レ−ザ
JPS62137892A (ja) 半導体装置
JPH0669591A (ja) 半導体レーザ素子の製造方法