JPH0685090B2 - カプセルトナ−の製造法 - Google Patents

カプセルトナ−の製造法

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JPH0685090B2
JPH0685090B2 JP61007688A JP768886A JPH0685090B2 JP H0685090 B2 JPH0685090 B2 JP H0685090B2 JP 61007688 A JP61007688 A JP 61007688A JP 768886 A JP768886 A JP 768886A JP H0685090 B2 JPH0685090 B2 JP H0685090B2
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toner
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、電子写真法等の記録方法において形成された
潜像を可視画像とするために用いられるトナーの製造法
に関する。
[発明の背景] 電子写真法などの記録方法におけるトナー像の定着方法
としては、加熱定着、溶剤定着および圧力定着の三種類
の方法が知られている。そして、環境上の問題などから
昨今は溶剤を使用しない加熱定着方法および加圧定着方
法が利用されることが多い。
加熱定着法には従来から表示記録材料をバインダーで固
結してなるトナーが使用されている。加圧定着法におい
ても、同種のトナーが利用されているが、最近において
カプセルトナーの利用が検討されている。
カプセルトナーは、カーボンブラックのような表示記録
材料とバインダーとを含む芯物質の周囲に、圧力の付与
により破壊する性質を持つ樹脂外殻を形成させて得られ
るマイクロカプセル形態のトナーである。
[従来技術および問題点] 従来知られているカプセルトナーは、電子写真用トナー
として本来必要とされる諸特性において必ずしも満足で
きるものとはいえない。
すなわち、電子写真用現像液として用いるトナーは、粉
末特性が良く、現像性能において優れ、潜像を形成する
表面である感光体表面を汚すことがないことなどが必要
とされており、さらに二成分現像方式の場合には使用す
るキャリア粒子の表面を汚すことがないことなどが必要
とされる。また圧力定着法に用いるトナーとしては、圧
力定着性が良いこと、そして圧力定着に用いる加圧ロー
ラーへのオフセット現象(トナーが加圧ローラー表面に
付着してローラーが汚れる現象)が発生しにくいことな
どが必要となる。
従って、圧力定着法に用いるトナーは、粉体特性、紙な
どの支持媒体への定着性(定着された画像の保存性も含
む)、非オフセット性、また利用する現像方式に応じて
帯電性および/または導電性などの諸特性の全てにおい
て高いレベルになければならない。しかしながら、これ
までに知られているカプセルトナーは上記のような諸特
性について必ずしも満足できるものではなかった。
例えば、カプセルトナーの一般的な製造法としては、水
性媒体中に微小滴として分散した表示記録材料を含有す
る疎水性芯物質の周囲に樹脂物質からなる外殻を形成さ
せてマイクロカプセルを調製し、次にこのマイクロカプ
セル分散液を噴霧乾燥などの乾燥方法を利用して粉体状
のカプセルトナーとする方法が知られている。このよう
なカプセルトナーの製造法において、水性媒体中に疎水
性の芯物質および外殻材料などを微小滴として安定に分
散させるために、水性媒体中に親水性高分子化合物など
からなるエマルジョン安定化剤を添加しておくことが考
えられている。
しかしながら、上記の製造方法によって得られたカプセ
ルトナーは粉体特性が充分でなくこのようなカプセルト
ナーは、乾燥後、多数のカプセル粒子の二次的な凝集に
よる塊状体が生成したり、また乾燥処理直後においては
粉末状態であっても高温、高湿の環境に置くか、あるい
は大気中で室温下長時間放置すると凝集を起す傾向があ
る。また、実際の現像装置内における現像工程において
もカプセルトナーが凝集することが多く、そのような場
合には、現像された可視画像の解像力が著しく悪化する
傾向がある。
また、上記のような従来知られている親水性高分子化合
物からなるエマルジョン安定剤を用いて製造したカプセ
ルトナーは、電気抵抗や荷電性の温度、湿度の依存性が
大きくなる傾向があり、このため、そのようなカプセル
トナーを用いて電子写真方法を実施した場合、得られる
画像は、温度、湿度などの環境条件に影響を受けやす
く、安定な画像が得られにくいという問題がある。
[発明の目的] 本発明は、粉体特性および定着性の優れたカプセルトナ
ーの製造法を提供することにある。
さらに、本発明は、電気抵抗や荷電性が温度および湿度
などの環境条件により影響が受けにくく、通常の環境条
件の変動においても常に鮮明な画像を形成することを可
能にするカプセルトナーの製造法を提供することにあ
る。
[発明の要旨] 本発明は、水性媒体中に微小滴状に分散された表示記録
材料および油性溶剤を含有する芯物質の周囲に外殻を形
成してマイクロカプセルを生成させたのち、該マイクロ
カプセルを水性媒体から分離することからなるカプセル
トナーの製造法において、芯物質を微小滴状に分散させ
るためのエマルジョン安定剤として平均重合度が150〜1
000の範囲内にあり且つヒドロキシプロポキシ基置換度
が2.0〜5.0の範囲内にあるヒドロキシプロピルセルロー
スまたは平均重合度が150〜500の範囲内にあり且つヒド
ロキシエトキシ基置換度が1.5〜3.0の範囲内にあるヒド
ロキシエチルセルロースを用いることを特徴とするカプ
セルトナーの製造法にある。
[発明の効果] 本発明の製造法により得られたカプセルトナーは、粉体
特性が優れており、特に高温、高湿の環境条件において
も良好な流動性を保持したカプセルトナーである。
さらに、本発明の製造法により得られたカプセルトナー
は、体積抵抗率が高く、特に高温、高湿の環境条件にお
いても体積抵抗率の低下の極めて少ないカプセルトナー
である。
また、本発明の製造法により得られたカプセルトナー
は、圧力定着性が優れたカプセルトナーである。
[発明の詳細な記述] 水などの液状媒体中において、該媒体に分散した表示記
録材料を表示記録材料の支持媒体への融着補助剤である
油性溶剤を含むバインダーとを含有する油滴状芯物質の
周囲に外殻を形成させることによりマイクロカプセルを
調製する方法は前述のように既に知られている。
一般に、カプセルトナーの芯物質としては、ポリマーお
よび油性溶剤よりなるバインダー並びに表示記憶材料な
どが用いられる。
本発明のカプセルトナーの製造法を実施する際に、芯物
質を構成する成分のうちバインダーの成分として用いる
ことのできるポリマーに特に制限はない。芯物質として
含有されるポリマーの例としては、ポリオレフィン、オ
レフィンコポリマー、スチレン系樹脂、スチレン・ブタ
ジエンコポリマー、エポキシ樹脂、ポリエステル、ゴム
類、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、クマロン・イ
ンデン共重合体、メチルビニルエーテル・無水マレイン
酸共重合体、アミノ樹脂、ポリウレタン、ポリウレア、
アクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコポリマ
ー、メタクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコポ
リマー、アクリル酸と長鎖アルキルメタクリレートとの
共重合体オリゴマー、ポリ酢酸ビニル及びポリ塩化ビニ
ルなどを挙げることができ、これらは単独、混合状態の
いずれの状態で用いられていてもよい。
上記のバインダー用ポリマーとして特に好ましいもの
は、アクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコポリ
マー、メタクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコ
ポリマー、またはスチレン・ブタジエンコポリマーであ
る。
バインダーの成分として用いることのできる油性溶剤
は、上記のポリマーを溶解もしくは膨潤させうる沸点15
0℃以上の高沸点溶媒(以下、単に高沸点溶媒ともい
う)である。このような高沸点溶媒の例としては、リン
酸エステル類(例、トリクレジルホスフェート、トリキ
シレリルホスフェート);安息香酸エステル類(例、ブ
チルベンゾエート、ヘキシルベンゾエート);アルキル
ナフタレン類(例、メチルナフタレン、ジメチルナフタ
レン、モノイソプロピルナフタレン、ジイソプロピルナ
フタレン);アルキルジフェニルエーテル類(例、o
−、m−、p−メチルジフェニルエーテル)およびジア
リールアルカン類(例、ジメチルフェニルフェニルメタ
ンなどのジアリールメタン、1−フェニル−1−メチル
フェニルエタン、1−ジメチルフェニル−1−フェニル
エタン、1−エチルフェニル−1−フェニルエタンなど
のジアリールエタン)などを挙げることができ、これら
は単独、混合状態のいずれの状態で用いられていてもよ
い。
油性溶剤としては、上記高沸点溶媒に加えて更に上記の
ポリマーを実質的に溶解もしくは膨潤することのない沸
点が100〜250℃の範囲内にある有機溶媒(以下、単に低
沸点溶媒ともいう)を用いることができる。低沸点溶媒
の例としては、炭素数が5〜20の範囲にある飽和あるい
は不飽和パラフィンオイルを挙げることができる。
低沸点溶媒は上記の高沸点溶媒に対して任意の割合にて
混合することができる。一般には、高沸点溶媒/低沸点
溶媒の重量比で9/1〜1/9の範囲で混合することが望まし
い。
バインダーは、ポリマーと高沸点溶媒を含む組成物であ
ることが好ましい。また、ポリマー、高沸点溶媒および
低沸点溶媒の三者を含む組成物も好ましい。
ポリマーと高沸点溶媒との混合比は、ポリマー/高沸点
溶媒の重量比で0.1〜100の範囲にあることが望ましい。
また、[ポリマー+高沸点溶媒]と低沸点溶媒の混合比
についても、[ポリマー+高沸点溶媒]/低沸点溶媒の
重量比で0.1〜100の範囲にあることが望ましい。
電子写真用トナーのための表示記録材料としては、カー
ボンブラック、グラフト化カーボンブラックなどの黒色
トナーが一般的に用いられているが、また青色、赤色、
黄色などの各種の有彩色着色剤も用いられている。本発
明のカプセルトナーも表示記録材料としてそれらの公知
の表示記録材料を用いることができる。
本発明の製造法により得られるカプセルトナーの芯物質
には磁性粒子が含有されていてもよい。この磁性粒子と
しては公知の磁性トナー用の磁性粒子(磁化しうる粒子
状物質)を用いることができる。そのような磁性粒子の
例としては、コバルト、鉄、またはニッケルなどの金属
単体、合金もしくは金属化合物などからなる磁性粒子を
挙げることができる。なお、磁性粒子として黒色のマグ
ネタイトなどの有色磁性粒子を用いる場合には、そのマ
グネタイトなどの有色磁性粒子を磁性粒子と着色材料の
両者の役目を兼ねる成分として用いることもできる。
本発明の製造法により得られるカプセルトナーの外殻を
形成する樹脂の種類には特に制限はないが、カプセルト
ナーとしての特性を考慮すると、その外殻樹脂は、ポリ
ウレタン、ポリウレア、ポリアミドあるいはエポキシ樹
脂であることが好ましい。これらの樹脂は単独であって
も、また混合物としても外殻形成用の樹脂として用いる
ことができる。
次に、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂或いはポリア
ミド樹脂の外殻からなるカプセルトナーを製造する方法
を例にして、本発明のマイクロカプセルトナーの製造法
を説明する。
本発明のカプセルトナーの製造法として利用できる外殻
を形成する方法としては、界面重合法、内部重合法、外
部重合法、相分離法、融解分散冷却法およびコアセルベ
ーション法などを挙げることができる。
ポリウレタン樹脂あるいはポリウレア樹脂の外殻からな
るカプセルトナーを製造する方法として利用できる好ま
しい方法の一つとして界面重合法を挙げることができ
る。
ポリウレタン樹脂および/またはポリウレア樹脂からな
る外殻は、ジイソシアナート、トリイソシアナート、テ
トライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマー
などのポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミン、
テトラアミンなどのポリアミン、アミノ基を二個以上含
むプレポリマー、ピペラジンおよびその誘導体、ポリオ
ールなどとを水系溶媒中で界面重合法により反応させる
ことにより、容易にマイクロカプセルの外殻として形成
することができることが知られている。
また、ポリウレタン樹脂および/またはポリウレア樹
脂、そしてポリアミド樹脂からなる複合壁、たとえば、
ポリウレタン樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁、ポ
リウレア樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁、あるい
は、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂およびポリアミ
ド樹脂からなる複合壁は下記の方法により製造すること
ができる。
ポリウレタン樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁は、
たとえば、ポリイソシアナートと酸クロライドそしてポ
リアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化媒体の
pH調整、ついで加温を行なうことからなる界面重合法に
より調製することができる。また、ポリウレア樹脂とポ
リアミド樹脂からなる複合壁は、ポリイソシアナートと
酸クロライドそしてポリアミンを用い、反応液となる乳
化媒体のpH調製、ついで加温を行なうことにより調製す
ることができる。これらのポリウレタン樹脂とポリアミ
ド樹脂からなる複合壁、およびポリウレア樹脂とポリア
ミド樹脂からなる複合壁の製造方法の詳細については特
開昭58−66948合公報に記載がある。このような複合壁
からなる外殻は、特に磁性粒子を芯物質内に含有するカ
プセルトナーを形成するために適している。外殻樹脂の
形成のための重合反応に関与するモノマーは、外殻を形
成する樹脂によっても相違するが、通常は二種類以上の
モノマーを組合わせて用いる。そのようなモノマーの組
合わせの例としてはイソシアナート基、ビスクロロホル
メート基、酸クロライド基およびスルホニルクロライド
基からなる群より選ばれる基を含む二官能基性化合物の
うちの少なくとも一つと、水、多価アミン、多価アルコ
ール、多価アミンおよび多価カルボン酸からなる群より
選ばれる化合物のうちの少なくとも一つとの組合せを挙
げることができる。
本発明にとって外殻形成の好ましい他の方法として外部
重合法を挙げることができる。
外部重合法は、たとえば、水性媒体中に芯物質を微小滴
に分散させ、ついで、反応性モノマー、プレポリマー、
オリゴマーなどを水性媒体中に溶解もしくは分散させた
のち、pHの調製、加温、触媒の利用などにより重合反応
を生起させて、芯物質の周囲に外殻を形成させるなどの
方法により実施することができる。
また、外部重合法と界面重合法とを組合わせて利用する
こともできる。
表示記録材料、バインダー(そして所望により磁性粒子
など)を含有する芯物質及び外殻形成物質の一方の原料
化合物を水性媒体(外殻形成物質の他の原料化合物を含
む)に油滴状に分散した後、この芯物質の周囲にポリウ
レタン樹脂あるいはポリウレア樹脂からなる外殻を形成
させてマイクロカプセルを製造することができる。この
油滴状に分散された芯物質の周囲に外殻を形成してマイ
クロカプセルを製造する方法自体は、前述のように既に
公知であり、それらの公知方法を利用することによって
製造することができる。
本発明の製造法において用いるヒドロキシプロピルセル
ロースまたはヒドロキシエチルセルロースは、水性媒体
中においてマイクロカプセルを生成させる際に、疎水性
の芯物質を水性媒体中に微小滴として乳化分散させるた
めのエマルジョン安定剤として機能するものである。
本発明においてエマルジョン安定剤として用いられるヒ
ドロキシプロピルセルロースは、平均重合度が150〜100
0の範囲内にあるものである。平均重合度が150よりも低
いものは乳化が不安定となり、一方1000よりも高いとい
う高粘度となり乳化が不良となる傾向がある。
ヒドロキシプロピルセルロースのヒドロキシプロポキシ
起置換度は、2.0〜5.0の範囲内にあることが必要であ
り、好ましくは、3.0〜4.0の範囲内である。ヒドロキシ
プロポキシ基置換度が2.0よりも低いと水への溶解性が
低下し、一方5.0よりも高いと、得られるトナーの電気
抵抗が低下する。
本発明においてエマルジョン安定剤として用いられるヒ
ドロキシエチルセルロースは、平均重合度が150〜500の
範囲内にあるものである。平均重合度が150よりも低い
ものは乳化が不安定となり、一方500よりも高いと高粘
度となり乳化が不良となる傾向がある。
ヒドロキシエチルセルロースのヒドロキシエトキシ基置
換度は、1.5〜3.0の範囲内にあることが必要であり、好
ましくは、1.8〜2.5の範囲内である。ヒドロキシエトキ
シ基置換度が1.5よりも低い水への溶解性が低下し、一
方3.0よりも高いと電気抵抗が低下する。
ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒドロキシエチル
セルロースは、カプセル化反応が行なわれる系に導入さ
れる。この場合、ヒドロキシプロピルセルロースまたは
ヒドロキシエチルセルロースは、マイクロカプセルを構
成する物質、たとえば外殻材料、芯物質(例、バインダ
ー、表示記録材料、磁性物質)などの全体の重量に対し
て10重量%以下の量で導入することが好ましい。特に好
ましいのは5重量%以下である。
上述のヒドロキシプロピルセルロースおよびヒドロキシ
エチルセルロースは、単独、混合状態のいずれの状態で
用いられていてもよい。
本発明においてヒドロキシプロピルセルロースなどを含
有する水性媒体中に疎水性の芯物質を微小滴に分散する
ための乳化装置の例としては、撹拌型、高圧噴射型、超
音波照射型、ニーダー型などの公知の乳化装置が用いら
れ。なかでもコロイドミル、ホモジナイザー、電磁歪式
超音波発生機などが良好な結果を与える。
芯物質の周囲に外殻を形成させることによりマイクロカ
プセルを調製した後、このマイクロカプセルは液相から
分離乾燥される。この分離乾燥のための操作は通常、マ
イクロカプセルを含有する分散液を噴霧乾燥する方法あ
るいはマイクロカプセルを含有するスラリーを加熱乾燥
する方法などにより行なわれる。乾燥に用いられる装
置、器具については特に制限はなく、装置の例として
は、電気炉、マッフル炉、ホットプレート、電気乾燥
器、流動層乾燥器、赤外線乾燥器などを挙げることがで
きる。
本発明のカプセルトナーの外殻には、所望により、金属
含有染料、ニグロシンなどの荷電調節剤あるいはその他
の任意の添加物質を加えることができる。これらの添加
物質は、外殻形成時、あるいはカプセルトナーの分離乾
燥後など任意の時点でカプセルトナーの外殻に含有させ
ることができる。
次に本発明の実施例および比較例を示す。尚、実施例お
よび比較例において「%」は、特に記載のない限り「重
量%」を意味する。
[実施例1] ポリイソブチルメタクリレート(商品名:アクリベー
ス、MM−2002−2:藤倉化成(株)製)を50重量%含有す
る1−イソプロピル−フェニル−2−フェニルエタンの
溶液40gと、マグネタイト磁性粒子(商品名:EPT−1000:
戸田工業(株)製)70gとを自動乳鉢中で混練分散して
分散液(磁性インク)を調製した。
別に、酢酸エチル60gに,沸点170〜190℃のパラフィン
オイル20g、シリコーンオイル(商品名:信越シリコー
ンオイルKF−96、粘度1000cs(25℃):信越化学工業
(株)製)7g、キシリレンジイソシアナート3モルとト
リメチロールプロパン1モルの付加化合物(商品名:タ
ケネートD−110N:武田薬品工業(株)製)20gを溶解し
た溶液を調製し、この溶液を前記の分散液(磁性イン
ク)と混合して油性相を調製した。ただし、この油性相
混合液体(芯物質と外殻形成材料の混合体)の調製は、
その液温を25℃以下に調節しながら実施した。
ヒドロキシプロピルセルロース(商品名:信越HPC・E
F、ヒドロキシプロポキシ基置換度約3、平均重合度約1
90:信越化学工業(株)製)の10%水溶液200gにジエチ
レントリアミン0.2gを添加して水性媒体を調製し、この
水性媒体の液温を15℃に冷却した。
この水性媒体中に前記の油性相混合液体を乳化分散させ
て、乳化液中の油滴粒子の平均サイズが約12μmの水中
油滴型エマルジョンを得た。
エマルジョンを調製して約10分後にジエチレントリアミ
ンの2.5重量%水溶液50gを徐々に滴下し、60℃の恒温槽
にて排気により溶剤を除去しつつ3時間撹拌しカプセル
化を終了させた。次にこのマイクロカプセル分散液を50
00rpmの遠心分離操作にかけ、生成したマイクロカプセ
ルとヒドロキシプロピルセルロース含有水溶液(上澄み
液)とを分離し、得られたマイクロカプセルスラリーを
水に分散させて30%分散液を調製した。得られた分散液
を、再び遠心分離にかけ、得られたマイクロカプセルス
ラリーを水に分散させて再び30重量%の分散液を調製し
た。上記の遠心分離、分散よりなる水洗操作を更に一回
行ない、遠心分離して得られたマイクロカプセルスラリ
ーをオーブンを用いて乾燥させ粉末状のカプセルトナー
を製造した。
得られたカプセルトナーについて、流動性、体積抵抗率
および圧力定着特性を各々下記の条件で調べた。
[流動性の評価] 上記で得られたカプセルトナーの流動性を、(I)14
℃、40%RHおよび(II)30℃、90%RHの二種類の温度・
湿度条件にて調べた。その結果を第1表に示す。第1表
においてA乃至Cは、次のようなカプセルトナーの状態
を示すものである。
A:トナー粒子が一つづつ独立に存在し、かつさらさらし
た流動を示す; B:トナー粒子は若干凝集しているが通常の流動性を示
す; C:トナー粒子は凝集が激しくなり、流動性の顕著な低下
が見られる。
[体積抵抗率の測定] 上記で得られたカプセルトナーの体積抵抗率を、(I)
14℃、40%RHおよび(II)30℃、90%RHの二種類の温度
・湿度条件にて測定した。その結果を第1表に示す。
[圧力定着特性の評価] 上記で得られたカプセルトナーを一成分系磁性カプセル
トナーとして用い、(I)14℃、40%RHおよび(II)30
℃、90%RHの二種類の温度・湿度条件にて通常の電子写
真法により形成された静電潜像を磁気ブラシ法により現
像(コピア、MIT−BE50C:富士写真フイルム(株)製)
したところ、いずれの条件においても良好な可視画像を
得た。
この可視画像を加圧定着ローラーを用いて200Kg/cm2
圧力で圧力定着して複写画像を得た。得られた複写画像
の画像濃度によって圧力定着特性を評価した。
その結果を第1表に示す。第1表においてA乃至Cは、
次のようなカプセルトナーの定着性の評価基準を示す。
A:定着性が良好である(画像濃度が濃く、かぶりも少な
く、鮮明な複写画像である); B:定着性がやや劣る(画像濃度がやや不足する); C:定着性が劣る(画像濃度が不足し、非画像部に汚れを
生じる)。
[実施例2] ヒドロキシプロピルセルロースの代りにヒドロキシエチ
ルセルロース(商品名:日曹HEC・AL15、平均重合度約1
70、ヒドロキシエトキシ基置換度2.0:日本曹達(株)
製)8%水溶液を用いた以外は実施例1の操作と同様に
操作してカプセルトナーを製造した。
得られたカプセルトナーについて実施例1と同様粉体特
性などの評価を行なった。評価の結果を第1表に示す。
[比較例1] ヒドロキシプロピルセルロースの代りにカルボキシメチ
ルセルロース(商品名:セロゲン5A:第一化学工業
(株)製)10%水溶液を用いた以外は実施例1の操作と
同様に操作してカプセルトナーを製造した。
得られたカプセルトナーについて実施例1と同様粉体特
性などの評価を行なった。評価の結果を第1票に示す。
[比較例2] ヒドロキシプロピルセルロースの代りにポリビニルアル
コール(商品名:PVA−105、平均重合度500、ケン化度9
%:クラレ(株)製)10%水溶液を用いた以外は実施例
1の操作と同様に操作してカプセルトナーを製造した。
得られたカプセルトナーについて実施例1と同様粉体特
性などの評価を行なった。評価の結果を第1表に示す。
第1表に示された結果から明らかなように、本発明の製
造法により得られたカプセルトナーは粉体特性に優れて
おり、特に高温・高湿の環境条件においても良好な流動
性を保持している。
さらに、本発明の製造法により得られたカプセルトナー
は体積抵抗率が高く、高温・高湿の環境条件においても
体積抵抗率の低下が少ない。
また、本発明の製造法により得られたカプセルトナーは
定着性に優れており鮮明で画像濃度の高い複写画像が得
られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性媒体中に微小滴状に分散された表示記
    録材料および油性溶剤を含有する芯物質の周囲に外殻を
    形成してマイクロカプセルを生成させたのち、該マイク
    ロカプセルを水性媒体から分離することからなるカプセ
    ルトナーの製造法において、芯物質を微小滴状に分散さ
    せるためのエマルジョン安定剤として平均重合度が150
    〜1000の範囲内にあり且つヒドロキシプロポキシ基置換
    度が2.0〜5.0の範囲内にあるヒドロキシプロピルセルロ
    ースまたは平均重合度が150〜500の範囲内にあり且つヒ
    ドロキシエトキシ基置換度が1.5〜3.0の範囲内にあるヒ
    ドロキシエチルセルロースを用いることを特徴とするカ
    プセルトナーの製造法。
  2. 【請求項2】ヒドロキシプロピルセルロースまたはヒド
    ロキシエチルセルロースの使用量が該マイクロカプセル
    を構成する物質全体の重量に対して10重量%以下である
    特許請求の範囲第1項記載のカプセルトナーの製造法。
  3. 【請求項3】外殻が、界面重合法により形成されたもの
    である特許請求の範囲第1項記載のカプセルトナーの製
    造法。
  4. 【請求項4】外殻が、ポリウレタン樹脂および/または
    ポリウレア樹脂からなる特許請求の範囲第1項記載のカ
    プセルトナーの製造法。
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