JPH0683080A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH0683080A
JPH0683080A JP23367092A JP23367092A JPH0683080A JP H0683080 A JPH0683080 A JP H0683080A JP 23367092 A JP23367092 A JP 23367092A JP 23367092 A JP23367092 A JP 23367092A JP H0683080 A JPH0683080 A JP H0683080A
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JP23367092A
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Hiroshi Sugimura
博 杉村
Makoto Kurokawa
誠 黒川
Yoshihide Shimoda
嘉英 下田
Satoshi Katayama
聡 片山
Kazushige Morita
和茂 森田
Satoshi Nishigaki
敏 西垣
Kazuhiro Enomoto
和弘 榎本
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 光導電性材料、バインダー樹脂および有機溶
剤からなる組成物を導電性支持体上に塗布して感光層を
作製した電子写真感光体において感光層に平均分子量1
500〜5000のジメチルポリシロキサンをバインダ
ー樹脂に対して0.015〜0.025重量%含有する
ことを特徴とする電子写真感光体。 【効果】 本発明の電子写真感光体は、ユズ肌がなく平
滑で、残留電位の上昇が少ない繰り返し安定性に優れた
感光体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】現在、実用化されている電子写真感光体
は、無機系材料を用いた無機感光体と、有機系材料を用
いた有機感光体とに分類される。無機感光体の代表的な
ものとしては、アモルファスセレン(a−Se)もしく
はアモルファスセレンヒ素(a−As2 Se3 )などか
らなるセレン系のもの、色素増感した酸化亜鉛(Zn
O)もしくは硫化カドミウム(CdS)を結着樹脂中に
分散したもの、アモルファスシリコン(a−Si)を使
用したものなどがある。しかし、上記の無機感光体にお
いて、セレン系の感光体およびCdsを使用した感光体
は耐熱性および保存安定性に問題がある。また、毒性を
有するために簡単に廃棄することができず、回収しなけ
ればならないという制約がある。ZnO樹脂分散系感光
体は、低感度であり、かつ耐久性が低いという点から、
現在ほとんど使用されていない。a−Si感光体は高感
度および高耐久性などの長所を有するものの、その製造
プロセスの複雑さに起因する画像欠陥を生じるなどの欠
点を有している。
【0003】一方、有機感光体の代表的なものとして
は、2,4,7‐トリニトロ‐9‐フルオレノン(TN
F)とポリビニルカルバゾール(PVK)との電荷移動
錯体を用いたもの、および電荷発生層と電荷輸送層とを
有する機能分離型のものなどがある。これらの有機感光
体は、有機材料が多種存在するため適宜選択することに
より保存安定性および毒性のないものを製造することが
でき、かつ低コストにて製造しうると共に、近年、耐久
性の向上が図られていることにより、最も重要な感光体
の一つとして注目されている。上記PVK−TNF電荷
移動錯体系の有機感光体はさまざまな改良が加えられた
が十分な感度を有するまでには至っていない。一方、上
記機能分離型の有機感光体は、光を照射したときに電荷
担体を発生する電荷発生材料を含む層(以下、電荷発生
層と称す。)と、電荷発生層で発生した電荷担体を受け
入れ、それを輸送する電荷輸送材料を含む層(以下、電
荷輸送層と称す。)との積層構造を有するものであり、
比較的優れた感度を有し、現在実用化されている有機感
光体の主流を占めている。
【0004】このような機能分離型の有機感光体の一例
としては、電荷発生層にクロロダイアンブルーの有機ア
ミン溶液を塗布して形成した薄膜を用い、電荷輸送層に
ヒドラゾン化合物を用いたもの(特公昭55−4238
0号公報)、ジスアゾ化合物の電荷発生層とヒドラゾン
化合物の電荷輸送層とからなるもの(特開昭59−21
4035号公報)、アズレニウム塩化合物の電荷発生層
とヒドラゾン化合物などの電荷輸送層とからなるもの
(特開昭59−53850号公報)などが知られてい
る。また、さらに電荷発生材料として顔料の一種である
アンサンスロンやキノン系化合物を用いる提案もなされ
ている(米国特許第3877935号明細書)。
【0005】この有機感光体は、導電性支持体の上に感
光体層を塗布して製造される。該支持体がシート状の場
合にはベーカーアプリケーター、バーコーターなど、該
支持体がドラム状の場合にはスプレー法、垂直型リング
法、浸漬塗工法で塗布される。一般には装置が簡便であ
ることから浸漬塗工法が採用されている、このような感
光層の形成過程では溶媒の蒸発の際に塗膜内にうず対流
が発生し、乾燥後表面に凹凸が発生し表面の平滑性が失
われる現象があり、これをユズ肌と呼んでいる。
【0006】従来、このユズ肌の発生を抑制するため
に、蒸発速度の遅い溶媒を用いる方法がある。しかし、
特にドラム形状の電導性支持体を用いて感光体を制作す
る場合に、蒸発速度の遅い溶媒を用いると乾燥中に塗布
膜がタレて上下の膜厚ムラが発生し、また、乾燥に時間
がかかり生産性も悪く、実用上使用することができな
い。したがってこの方法ではユズ肌の防止に不適当であ
る。
【0007】一方、ポリシロキサンは一般にシリコーン
オイルと呼ばれ、塗料分野では従来から表面の平滑性を
得るため添加されている。シリコーンオイルはユズ肌、
シルキング、クレタリング防止に効果があることが知ら
れている。電子写真感光体においても塗工液にこのシリ
コーンオイルを添加するとユズ肌は防止できることが知
られている(特公昭49−15220号公報、特開昭5
5−140849号公報、特開昭57−5050号公
報、特開昭57−212453号公報等)が、これらは
同時に残留電位の上昇をきたすという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の従来技術の問題点を解決することである。感光体特性
を悪化せず、ユズ肌が発生しない電子写真感光体を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、感光体の
感光層の平滑性を低下させることなく、かつ、残留電位
など感光体特性を悪化させることなく、ユズ肌を防止す
るため種々の検討を重ねた結果、特定のジメチルポリシ
ロキサンを特定量用いることにより解決することを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の電子写真感光体は、光導電性材
料、バインダー樹脂および有機溶剤からなる組成物を導
電性支持体上に塗布して感光層を作製した電子写真感光
体において感光層に平均分子量1500〜5000のジ
メチルポリシロキサンをバインダー樹脂に対して0.0
15〜0.025重量%含有することを特徴とする。
【0011】本発明の電子写真感光体に用いるジメチル
ポリシロキサンは、つぎの式で示される。
【0012】
【化1】
【0013】このジメチルポリシロキサンの平均分子量
は、1500〜5000である。1500より小さい平
均分子量では添加量を増してもユズ肌防止の効果を付与
できない。逆に5000を越える平均分子量ではユズ肌
防止は可能であるが感光体特性の悪化も大きい。そし
て、感光体特性の悪化を押さえるため、添加量を減らす
と、ユズ肌を押さえきれなくなってしまい、適切な添加
量が存在しない。ジメチルポリシロキサンは粘度と、平
均分子量間には相関があり平均分子量1500のものは
粘度約20cs、平均分子量5000のものは粘度約10
0csである。ジメチルポリシロキサンとして、具体的に
はジメチルシリコーンオイル(SH200:トーレシリ
コーン社製)をあげることができる。
【0014】ジメチルポリシロキサンの添加量は、バイ
ンダー樹脂に対して0.015〜0.025重量%であ
る。添加量が、0.015%未満ではユズ肌は防止でき
ず、また0.015%以上でユズ肌防止の効果が発現す
る。一方、感光体特性に関しては、0.025%以下の
添加量では残留電位の上昇はほとんど見られないが、
0.025%を越えると急激に残留電位の上昇が大きく
なり、実用に堪えないものとなってしまう。
【0015】本発明の電子写真感光体の構成としては、
図1のように、感光層が電荷発生層と電荷輸送層の2層
からなる機能分離型感光体、または図3のように電荷輸
送層に電荷発生材料を分散した単層型、さらに図2のよ
うに導電性支持体と感光層の間に下引き層を設けてもよ
い。
【0016】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体としては、基体自体が導電性を持つもの、例え
ば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、亜鉛、ステ
ンレス、ニッケル、チタンなどを用いることができ、そ
の他にアルミニウム、金、銀、銅、亜鉛、ニッケル、チ
タン、酸化インジウム、酸化錫などを蒸着したプラスチ
ックや紙、導電性粒子を含有したプラスチックや紙、導
電性ポリマーを含有するプラスチックなどを用いること
ができ、それらの形状としては、ドラム状、シート状、
シームレスベルト状のものなどが使用できる。
【0017】本発明の電子写真感光体に用いる電荷発生
材料としては、Seとその合金、ヒ素−セレン、硫化カ
ドミウム、酸化亜鉛、アモルファスシリコン、その他の
無機光導電体、フタロシアニン、アゾ化合物、キナクリ
ドン、多環キノン、ペリレンなどの有機顔料、チアピリ
リウム塩、スクアリリウム塩などの有機染料が用いられ
る。電荷発生層には、化学増感剤として電子受容性材
料、例えば、テトラシアノエチレン、7,7,8,8‐
テトラシアノキノジメタンなどのシアノ化合物、アント
ラキノン、p‐ベンゾキノンなどのキノン類、2,4,
7‐トリニトロフルオレノン、2,4,5,7‐テトラ
ニトロフルオレノンなどのニトロ化合物、または、光学
増感剤として、キサンテン系色素、チアジン色素、トリ
フェニルメタン系色素などの色素を添加してもよい。
【0018】電荷発生層の形成方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング、CVDなどの気相堆積法、電荷発
生材料を溶解、またはボールミル、サンドグラインダ
ー、ペイントシェイカー、超音波分散機などによって粉
砕、分散、必要に応じてバインダー樹脂を加え、導電性
支持体がシート状の場合にはベーカーアプリケーター、
バーコーター、キャスティング、スピンコートなど、該
支持体がドラム状の場合にはスプレー法、垂直型リング
法、浸漬塗工法により作製される。膜厚としては0.0
5〜5μmで、好ましくは0.08〜1μmである。電
荷発生材料を溶解する溶剤としてはアセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸エ
チル、酢酸ブチルなどのエステル類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、N,N‐ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロト
ン性極性溶媒などを用いることができる。
【0019】電荷発生層のバインダー樹脂としてはポリ
ビニルブチラール、ポリカーボネート、ポリエステル、
ポリアリレート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリ塩化ビニル、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーンなどが用いられる。
【0020】電荷輸送層中の電荷輸送材料としては、ポ
リビニルカルバゾール、ポリシランなどの高分子化合
物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン化合物、オキサジア
ゾール化合物、スチルベン化合物、トリフェニルメタン
化合物、トリフェニルアミン化合物などの低分子化合物
が用いられる。
【0021】電荷輸送層の形成方法としては電荷輸送材
料を溶剤に溶解、バインダー樹脂を加え、導電性支持体
がシート状の場合にはベーカーアプリケーター、バーコ
ーター、キャスティング、スピンコートなど、支持体が
ドラム状の場合にはスプレー法、垂直型リング法、浸漬
塗工法により作製される。膜厚としては5〜50μm
で、好ましくは10〜40μmである。
【0022】電荷輸送材料を溶解する溶剤としては、ジ
クロロメタン、1,2‐ジクロロエタンなどのハロゲン
系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエ
ステル類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエー
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類、N,N‐ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒などを用いるこ
とができる。
【0023】電荷輸送層のバインダー樹脂としてはポリ
カーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリメチ
ルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、フェノキシ樹脂、
エポキシ樹脂、シリコーンなどが用いられる。
【0024】本発明の電子写真感光体の劣化防止とし
て、必要に応じて、電荷発生層または電荷輸送層に添加
剤として酸化防止剤を加えてもよい。酸化防止剤として
は、ビタミンE、ハイドロキノン、ヒンダードアミン、
ヒンダードフェノール、パラフェニレンジアミン、アリ
ールアルカンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、
有機燐化合物などが用いられる。
【0025】図2に示すような感光体の下引き層として
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、カ
ゼイン、N‐メトキシメチル化ナイロンなどが用いられ
る。
【0026】
【実施例】以下に本発明を実施例に従って更に具体的に
説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるもの
ではない。実施例、比較例で得られた電子写真感光体
は、つぎの評価を行った。 感度:自作のドラム評価装置で測定した。感度は、干渉
フィルターで分光した550nmまたは780nm10μW
/cm2 の光を照射した時、帯電電位が1/2になるのに
要した光エネルギーの逆数で評価した。 帯電電位Vo (V)と残留電位Vr (V) 得られた電子写真感光体を市販の複写機またはレーザー
ビームプリンターに搭載し、画像を確認後、繰り返し使
用時の電位変動として、初期及び10000回使用後に
帯電電位(Vo )と残留電位(Vr )を測定した。 ユズ肌:感光層の表面を目視で評価し、ユズ肌のないも
のを○、ユズ肌のあるものを×として判定した。
【0027】実施例1
【化2】
【0028】で示される電荷発生材料である多環キノン
系顔料2重量部とフェノキシ樹脂(PKHH:ユニオン
カーバイド社製)1重量部と1,4‐ジオキサンを97
重量部とをボールミル分散機で12時間分散して分散液
を作製し、これをタンクに満たし、直径80mm、長さ3
40mmのアルミ製円筒(アルミドラム)状の導電性支持
体を浸漬、引き上げて該支持体表面に分散液を塗工し室
温にて1時間乾燥を行って、厚さ1μmの電荷発生層を
形成した。
【0029】一方、電荷輸送材料として、下記構造式
【化3】
【0030】で示されるヒドラゾン系化合物100重量
部、バインダとしてポリカーボネート(Z−200:三
菱瓦斯化学社製)を100重量部、およびジメチルシリ
コーンオイル(SH200:トーレシリコーン社製)
0.015重量部、をジクロロメタン800重量部に溶
解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製した。この塗布液
を先に形成した電荷発生層上に浸漬塗工し、80℃で1
時間乾燥を行い、厚さ20μmの電荷輸送層を形成して
感光層とし、図1のような電子写真感光体を作製した。
【0031】感光層はユズ肌のない平滑な塗膜であっ
た。550nm10μW/cm2 の光を照射して感度を測定
した。次に、市販の複写機(SF8260:シャープ社
製)に搭載し、初期及び10000回使用後に帯電電位
(Vo )と残留電位(Vr )を測定した。結果を表1に
示す。残留電位の上昇はほとんど見られなかった。
【0032】実施例2〜9 ジメチルシリコーンオイルの平均分子量と添加量をかえ
た以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作製し評
価した。その結果を表1に示す。
【0033】比較例1 ジメチルシリコーンオイル(SH200 50cs:トー
レシリコーン社製)の添加量を0.005重量部とした
ほかは実施例1と同様にして感光体を作製し特性を評価
した。結果を表2に示す。一面にユズ肌が見られ、得ら
れた画像もザラザラした様子であった。残留電位の上昇
はほとんど見られなかった。
【0034】比較例2 ジメチルシリコーンオイル(SH200 50cs:トー
レシリコーン社製)の添加量を0.035重量部とした
ほかは実施例1と同様にして感光体を作製し特性を評価
した。結果を表2に示す。感光体の表面にユズ肌は見ら
れず、きれいな画像が得られた。しかし、繰り返し使用
すると残留電位が上昇した。
【0035】比較例3〜8 下記の表2のようにジメチルシリコーンオイルの平均分
子量と添加量を変えた以外は、実施例1と同様にしてサ
ンプルを作製し評価した。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】表1に示すように、本発明の感光体におけ
る平均分子量、添加量の範囲にある実施例で得られる結
果は、ユズ肌がなく、残留電位の上昇もほとんどないの
に対し、上記範囲を外れる比較例はユズ肌の発生や残留
電位の上昇を起こす。
【0039】実施例10
【化4】
【0040】上記構造式で示される電荷発生材料である
クロロダイアンブルー4重量部をエチレンジアミン25
7重量部に溶解し、45分間かくはんした。さらにn‐
ブチルアミン247重量部を加え45分かくはんして塗
布液を作製し、これをタンクに満たし、直径80mm長さ
340mmのアルミ製円筒状の導電性支持体を浸漬、引き
上げて該支持体表面にこの塗布液を塗工し室温にて1時
間乾燥を行って、厚さ0.1μmの電荷発生層を形成し
た。
【0041】一方、電荷輸送材料として、下記構造式
【化5】
【0042】で示されるヒドラゾン系化合物100重量
部、バインダとしてポリカーボネート(ノバレックス7
030A:三菱化成社製)100重量部、およびジメチ
ルシリコーンオイル(SH200 50cs:トーレシリ
コーン社製)0.015重量部をジクロロメタン800
重量部に溶解し、電荷輸送層塗工用塗布液を作製した。
この塗布液を先に形成した電荷発生層上に浸漬塗工し、
80℃で1時間乾燥を行い、厚さ20μmの電荷輸送層
を形成して感光層とし、図1のような電子写真感光体を
作製した。感光層はユズ肌のない平滑な塗膜であった。
550nm10μW/cm2 の光を照射して感度を測定し
た。また、市販の複写機(SF8260:シャープ社
製)に搭載し、初期及び10000回使用後に帯電電位
(Vo )と残留電位(Vr )とを測定した。結果を表3
に示す。きれいな画像が得られ、繰り返し使用によって
も残留電位の上昇はほとんど見られなかった。
【0043】実施例11 共重合ナイロン(アミランCM8000:東レ社製)6
重量部をメチルアルコール47重量部とクロロホルム4
7重量部の混合溶剤に溶解した溶液をタンクに満たし、
直径30mm長さ255mmのアルミ製円筒状の導電性支持
体を浸漬、引き上げて該支持体表面に該溶液を塗工し1
10℃にて10分間乾燥を行って約2μmの下引き層を
設けた。
【0044】つぎに下記構造式
【化6】
【0045】で示される電荷発生材料であるX型無金属
フタロシアニン2重量部とポリビニルブチラール(エス
レックBMS:積水化学社製)1重量部とジクロルエタ
ン97重量部とをボールミル分散機で12時間分散して
分散液を作製し、これをタンクに満たし、前述の下引き
層を設けた導電性支持体を浸漬、引き上げて該支持体表
面に分散液を塗工し室温にて1時間乾燥を行い、厚さ
0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0046】一方、電荷輸送材料として下記構造式
【化7】
【0047】で示されるスチリル系化合物100重量部
とバインダとしてポリカーボネート(A−300:出光
石油社製)100重量部とジメチルシリコーンオイル
(SH200 50cs:トーレシリコーン社製)0.0
15重量部をクロロホルム800重量部に溶解し、電荷
輸送層塗工用塗布液を作製した。この塗布液を先に形成
した電荷発生層上に浸漬塗工し、100℃で1時間乾燥
を行い、厚さ20μmの電荷輸送層を形成して感光層と
して図2のような電子写真感光体を作製した。
【0048】感光体層はユズ肌のない平滑な塗膜であっ
た。780nm10μW/cm2 の光を使用して感度を測定
した。次に市販のレーザービームプリンター(JX95
00:シャープ社製)に搭載し初期及び10000回使
用後に帯電電位(Vo )と残留電位(Vr )とを測定し
た。結果を表3に示す。きれいな画像が得られ、繰り返
し使用によっても残留電位の上昇はほとんど見られなか
った。
【0049】実施例12 下記構造式
【化8】
【0050】で示される電荷発生材料であるペリレン顔
料2重量部と1,2‐ジクロロエタン98重量部をペイ
ントシェイカーで分散して分散液を作製した。電荷輸送
材料として下記構造式
【化9】
【0051】で示されるヒドラゾン系化合物100重量
部とバインダーとしてポリカーボネート(S−200
0:三菱瓦斯化学社製)100重量部とジメチルシリコ
ーンオイル(SH200 20cs:トーレシリコーン社
製)0.015重量部をジクロロメタン700重量部に
溶解したものを加え、感光層塗工用塗布液を作製し、こ
れをタンクに満たし、直径80mm、長さ340mmのアル
ミ製円筒状の導電性支持体上に浸漬、引きあげて該支持
体表面にこの塗布液を塗工し、100℃で1時間乾燥を
行い、厚さ15μmの感光層を形成して、図3のような
電子写真感光体を作製した。感光層はユズ肌のない平滑
な塗膜であった。550nm10μW/cm2 の光を照射し
て感度を測定した。次に市販の複写機(SF8100:
シャープ社製)を正帯電用に改造した実験機に搭載し、
初期及び10000回使用後に帯電電位(Vo )と残留
電位(Vr)とを測定した。結果を表3に示す。きれい
な画像が得られ、繰り返し使用によっても残留電位の上
昇はほとんど見られなかった。
【0052】実施例13 下記の構造式
【化10】
【0053】で示される電荷発生材料であるビスアゾ顔
料2重量部とポリビニルブチラール(XYHL:ユニオ
ンカーバイド社製)1重量部とシクロヘキサノン97重
量部をボールミルで分散して分散液を作製し、これをタ
ンクに満たし、直径80mm、長さ340mmのアルミ製円
筒状の導電性支持体を浸漬、引き上げて該支持体に分散
液を塗工し110℃にて10分間乾燥を行い、厚さ0.
8μmの電荷発生層を形成した。
【0054】一方、電荷輸送材料として下記構造式
【化11】
【0055】で示されるヒドラゾン系化合物100重量
部とバインダとしてポリエステル(V290:東洋紡社
製)100重量部とジメチルシリコーンオイル(SH2
0050cs:トーレシリコーン社製)0.02重量部を
ジクロロメタン800重量部に溶解し、電荷輸送層塗工
用塗布液を作製した。この塗布液を先に形成した電荷発
生層上に浸漬塗工し、80℃で1時間乾燥を行い、厚さ
20μmの電荷輸送層を形成して感光層とし、図3のよ
うな電子写真感光体を作製した。感光層はユズ肌のない
平滑な塗膜であった。550nm10μW/cm2 の光で照
射して感度を測定した。つぎに市販の複写機(SF82
60:シャープ社製)に搭載して、初期及び10000
回使用後に帯電電位(Vo )と残留電位(Vr )とを測
定した。結果を、表3に示す。きれいな画像が得られ、
繰り返し使用によっても残留電位の上昇はほとんど見ら
れなかった。
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、ユズ肌がな
く平滑で、残留電位の上昇が少ない繰り返し安定性に優
れた感光体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光層が2層からなる機能分離型感光体。
【図2】導電性支持体と感光層の間に下引き層を有する
感光体。
【図3】感光層が一層型の電子写真感光体。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光層 5 下引き層 6 電荷発生材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 聡 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 森田 和茂 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 西垣 敏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 榎本 和弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電性材料、バインダー樹脂および有
    機溶剤からなる組成物を導電性支持体上に塗布して感光
    層を作製した電子写真感光体において、感光層に平均分
    子量1500〜5000のジメチルポリシロキサンをバ
    インダー樹脂に対して0.015〜0.025重量%含
    有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 上記感光層が電荷発生層と電荷輸送層か
    らなり、電荷輸送層に上記ジメチルポリシロキサンを電
    荷輸送層のバインダー樹脂に対して0.015〜0.0
    25%含有することを特徴とする電子写真感光体。
JP23367092A 1992-09-01 1992-09-01 電子写真感光体 Pending JPH0683080A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5492786A (en) * 1993-08-26 1996-02-20 Sharp Kabushiki Kaisha Electrophotographic photoreceptor
JP2001312078A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Sharp Corp 電子写真感光体およびその製造方法
JP2009122185A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、該電子写真感光体を備える感光体カートリッジ及び画像形成装置
JP2011257459A (ja) * 2010-06-04 2011-12-22 Kyocera Mita Corp 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置

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