JPH0682940U - 引出しロック装置付き収納家具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡潔で取扱いが簡単な隠し錠形式のロ
ック装置を備えた引出し複数併設型の収納家具を開発す
る。 【構成】 引出しが複数併設された収納家具であって、
該家具内部に引出しのロック装置が備えられ、前記ロッ
ク装置は、前記家具内空の前後方向に延在する第１の案
内レールと、該第１の案内レールの後端側で、これと直
交して引出しの併設方向に収納家具内空中で延びる第２
の案内レールと、前記第１の案内レール上をこれに沿っ
て摺動可能な第１のスライドバーと、前記第２の案内レ
ール上をこれに沿って摺動可能な第２のスライドバー
と、前記第１、２のスライドバーの隣接する端部を結合
している連結部材とを備え、前記第２のスライドバー
は、第１の係合子を有し、該係合子と係合される第２の
係合子が引出しの後面に取付けられていることを特徴と
する引出しロック装置付き収納家具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、引出し複数併設型でロック装置付きの収納家具に関する。

【０００２】 引出し複数併設型の収納家具においては、引出しの不正な開放の防止のため、 又は運搬等に際して引出しが不用意に開くのを防止するために、引出しロック装 置付きとすることが望まれる。

【０００３】 この種の収納家具の引出しロック装置は、いわゆる隠し錠の形式が好ましいの は自明である。

【０００４】

【従来の技術】

従来、構造が簡潔で取扱いが簡単な隠し錠形式の引出しロック装置を備えた前 記タイプの収納家具は開発されていない。

【０００５】

【解決しようとする課題】

本考案の課題は、構造が簡潔で取扱いが簡単な隠し錠形式の引出しロック装置 を備えた引出し複数併設型の収納家具を開発することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記課題を解決するため、引出しが複数併設された収納家具であっ て、該家具内部に引出しのロック装置が備えられ、前記ロック装置は、前記家具 内空の前後方向に延在する第１の案内レールと、該第１の案内レールの後端側で 、これと直交して引出しの併設方向に収納家具内空中で延びる第２の案内レール と、前記第１の案内レール上をこれに沿って摺動可能な第１のスライドバーと、 前記第２の案内レール上をこれに沿って摺動可能な第２のスライドバーと、前記 第１、２のスライドバーの隣接する端部を結合している連結部材とを備え、前記 第２のスライドバーは、第１の係合子を有し、該係合子と係合される第２の係合 子が引出しの後面に取付けられていることを特徴とする。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例につき添付図面を参照しつつ説明する。図１は、本考案 実施例に係るキャビネットＣを一部断面により示す分解斜視図である。該キャビ ネットは、上下方向に併設された複数の引出しＤ（図１には２個のみを示す）を 具備している。キャビネットの本体Ｗの天板には補修点検用の開孔４１が設けら れ、該天板上には開孔４１を覆い隠すための上板Ｐが載置されている。

【０００８】 キャビネットＣには引出しロック装置３が内臓されている。ロック装置３は第 １の案内レール１、第２の案内レール２、第１のスライドバー３１及び第２のス ライドバー３２を具有している。

【０００９】 前記第１、２の案内レール１、２は、図２に示されるようなＣ形断面の型材で あり、第１の案内レール１はキャビネット本体Ｗの天板内面４に前後方向に延在 して固定され、第２の案内レール２は第１の案内レール１と直交向きで竪に延在 して背板内面に固定されている。

【００１０】 第１のスライドバー３１は、第１の案内レール１に収容されて、該レール上を その長さ方向へ摺動可能であり、該スライドバーの前端寄り部位に操作部材３５ （図５）が取付けられている。第２のスライドバー３２は、第２の案内レール２ 内に嵌入されたローラＳを後面のところどころに有し、該レール２上をその長さ 方向に移動可能である。スライドバー３２の前面には、第１の係合子であるボル ト６が併設引出しＤ、Ｄの背面に固定された第２の係合子である金具７、７（図 ３）の並列間隔に対応する間隔で突設されている。ボルト６は、その外径より大 径の頭付きであり、金具７はボルト６の頭が摩擦係合の下に嵌入し得る鉤部７１ 付きである。スライドバー３１、３２の隣接する端部は金具３４により連結され ている。

【００１１】 案内レール１、２には、家具本体Ｗ内面に該レールを取付けるためのねじ孔１ ０、２０が設けられている。

【００１２】 金具３４は、図２に示すように、最上段の引出しＤの背板上縁に接触しないよ うなＬ字形とされ、該Ｌ字形の両端部が、スライドバー３１、３２の隣接端部に 固定されたラグ３３にピン３６により枢着されている。

【００１３】 スライドバー３１、３２の隣接端部の連結は、図４に示すように、板ばねのよ うな可撓性を有する帯金９の形式としてもよい。この場合、帯金９の両端部は各 々、スライドバー３１、３２の端部に結合され、また、スライドバー３１の摺動 の際、これに伴う帯金９の移動を円滑にさせるように該帯金９を容易に弾性変形 させるための部材８が案内レール２上の上端部に配置されている。部材８は、図 示のようなローラ形、固定型の平滑部材の形式とすることができる。

【００１４】 以上のように構成されたキャビネットＣにおいて、引出しＤをロックするには 、最上段の引出しをキャビネットの手前へ引き出し、それによって生じた本体Ｗ 上部の開口から本体Ｗ内部へ手を差し入れ、操作部材３５を手前へ引くとよい。

【００１５】 前記操作により、スライドバー３１が前方へ第１の案内レール１上を摺動し、 それにつれスライドバー３２が金具３４を介して上方へ第２の案内レール上を摺 動し、スライドバー３２のボルト６の頭と引出しＤ後面の金具７とが係合する。 即ち、引出しＤ、Ｄはロック状態となる。最上段の引出しを本体Ｗ内に押し戻せ ば、ロック状態下のロック装置３は外部から見えなくなる。

【００１６】 引出しのロック解除は、操作部材３５を正面向う側へ押し戻せばよい。

【００１７】 ロック装置３のロック状態を安定させる必要がある場合は、スライドバー３１ を拘束する掛け金等によるストッパーを案内レール１に設けるとよい。

【００１８】 図６は、他の実施例に係るキャビネットＣ´の概要を示す斜視図である。この 変更態様例のものは、引出しが横並びの配置形式であり、これに対応する構成を ロック装置３〃が採っている点を除き、主要構成が前述した実施例のものと実質 的に同じである。図６の実施例では、第１の案内レール１に面する側の引出しＤ 〃側面に操作部材３５の前後動を許すための所定方向に延びる開口６０が設けら れている。

【００１９】 図６の例では、前記引出しＤ〃を開け、それにより形成された開口及び前記開 口６０を通じ操作部材３５を手前へ引けば、ロック装置３〃をロック状態にする ことができる。逆に、押し込めばロック解除となる。

【００２０】 上述したように、本考案では、第２のスライドバー３２が併設引出しＤ、Ｄに 対する共通の錠止主体として機能する。そして、該スライドバーに、これを所定 方向に作動させるように第１のスライドバーが連結されている。当該構成は、引 出しロック装置を簡単な構造のものとして収納家具に内蔵することを可能にして いる。また、収納家具を改造することなく、或いは殆ど改造することなくロック 装置の装備を可能にする。

【００２１】 第１、２の案内レール１、２は、上記バー３１、３２の所定方向への移動を軽 快にする。

【００２２】

【発明の効果】

本発明によれば、構造が簡潔で取扱いが簡単な隠し錠形式のロック装置を備え た引出し複数併設型の収納家具の開発がもたらされる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るキャビネットＣを一部断
面で示す斜視図である。

【図２】図１のロック装置３の斜視図である。

【図３】図１の引出しＤを背面から見た斜視図である。

【図４】ロック装置の他の例を示す斜視図である。

【図５】第１の案内レール１とスライドバー３１の先端
部を示す斜視図である。

【図６】本発明の他の実施例に係るキャビネットＣ´の
内部構造を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ｃ キャビネット Ｃ´ キャビネット Ｗ 本体 Ｄ 引出し Ｄ´ 引出し １ 第１の案内レール ２ 第２の案内レール ３ ロック装置 ３´ ロック装置 ３〃 ロック装置 ６ ボルト ７ 金具 ３１ スライドバー ３２ スライドバー ９ 帯金 ３４ Ｌ字形金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 引出しが複数併設された収納家具であっ
   て、該家具内部に引出しのロック装置が備えられ、 前記ロック装置は、前記家具内空の前後方向に延在する
   第１の案内レールと、該第１の案内レールの後端側で、
   これと直交して引出しの併設方向に収納家具内空中で延
   びる第２の案内レールと、前記第１の案内レール上をこ
   れに沿って摺動可能な第１のスライドバーと、前記第２
   の案内レール上をこれに沿って摺動可能な第２のスライ
   ドバーと、前記第１、２のスライドバーの隣接する端部
   を結合している連結部材とを備え、 前記第２のスライドバーは、第１の係合子を有し、該係
   合子と係合される第２の係合子が引出しの後面に取付け
   られていることを特徴とする引出しロック装置付き収納
   家具。