JPH0682407U - ウインチドラム駆動用流体回路 - Google Patents

ウインチドラム駆動用流体回路

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JPH0682407U
JPH0682407U JP2988593U JP2988593U JPH0682407U JP H0682407 U JPH0682407 U JP H0682407U JP 2988593 U JP2988593 U JP 2988593U JP 2988593 U JP2988593 U JP 2988593U JP H0682407 U JPH0682407 U JP H0682407U
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fluid
passage
supply
valve
discharge
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JP2988593U
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Inventor
定幸 田辺
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帝人製機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 騒音、燃料消費量を増大させることなくウ
インチドラム31を高低速で回転させるとともに、安価で
操作も容易とする。 【構成】 巻上げ、巻下げに関係なく、吊り荷時には
低速で、空荷時には高速でウインチドラム31を回転させ
ることができ、ウインチ作業の能率が向上する。このと
き、エンジン77の回転数は一定でよいため、騒音、燃料
消費量を抑制することができる。さらに、流体モータ35
として2速モータを用いているので、装置が安価となる
とともに、操作フィーリングも容量変化が大小の2段階
だけであるため、割合簡単に把握することができ、操作
が容易となる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ウインチドラムを高低速で駆動回転させることができる駆動用 流体回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のウインチドラム駆動用流体回路としては、例えば図2に示すようなも のが知られている。このものは、ウインチドラム11を回転させる定容量形の流体 モータ12と、定容量形の流体ポンプ13から吐出された高圧流体を切換える切換弁 14と、切換弁14と流体モータ12とを接続し、ウインチドラム11が巻上げ作業を行 うとき高圧流体が通過するとともに、途中にカウンターバランス弁15が介装され た一方の給排通路16と、切換弁14と流体モータ12とを接続し、ウインチドラム11 が巻下げ作業を行うとき高圧流体が通過する他方の給排通路17と、他方の給排通 路17内の流体圧をカウンターバランス弁15に導いて該カウンターバランス弁15の 開度を調整し、巻下げ時におけるウインチドラム11の過回転を制限するパイロッ ト通路18と、を備えている。また、前記流体ポンプ13には該流体ポンプ13に駆動 力を与えるエンジン19が連結されるとともに、流体モータ12にブレーキ力を付与 するネガティブブレーキ20には給排通路16、17から高圧流体を選択して取り出す シャトル弁21がブレーキ通路22を介して接続され、このブレーキ通路22の途中に は切換弁23が介装されている。なお、24、25はリリーフ弁である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のウインチドラム駆動用流体回路にあっては 、流体モータ12、流体ポンプ13としていずれも安価な定容量形のものを用いてい るため、ウインチ作業の能率を向上させようとして、荷物26を吊り下げていない 空荷時にエンジン19を高速回転させてウインチドラム11を吊り荷時より高速で回 転させようとすると、エンジン騒音が大きくなるとともに、燃料消費量が大とな ってしまうという問題点がある。
【0004】 このような問題点を解決するため、流体モータとして吸い込み容量を無段で変 化させることができる可変容量形の流体モータを用いることも考えられるが、こ のような可変容量形の流体モータは、可変容量機構が複雑であるため高価であり 、しかも、負荷に応じて流体モータの吸い込み容量が変化するため、切換弁が同 一位置でも負荷が異なれば流体モータの回転数が変わり、この結果、切換弁の操 作フィーリングが複雑に変化してウインチの操作者に精神的な負担を強いるとい う問題点がある。
【0005】 この考案は、騒音、燃料消費量を増大させることなくウインチドラムを高低速 で回転させることができる、安価で操作の容易なウインチドラム駆動用流体回路 を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、ウインチドラムを回転させる流体モータと、流体ポンプ から吐出された吐出流体を切換える切換弁と、切換弁と流体モータとを接続し、 ウインチドラムが巻上げ作業を行うとき吐出流体が通過するとともに、途中にカ ウンターバランス弁が介装された一方の給排通路と、切換弁と流体モータとを接 続し、ウインチドラムが巻下げ作業を行うとき吐出流体が通過する他方の給排通 路と、他方の給排通路内の流体圧をカウンターバランス弁に導いて該カウンター バランス弁の開度を調整し、巻下げ時におけるウインチドラムの過回転を制限す るパイロット通路と、を備えたウインチドラム駆動用流体回路において、前記流 体モータとして、容量切換え部材が大小2位置の間で変位することにより吸い込 み容量が大小2種類に切換わる2速モータを用いるとともに、流体モータの容量 切換え部材を変位させる流体シリンダを設け、かつ、流体シリンダに前記給排通 路内の高圧側流体を導く高圧通路の途中に制御弁を設け、さらに、該制御弁に一 方の給排通路内の圧力をパイロット圧として導く制御通路を設けるとともに、前 記制御通路内の流体が制御弁に与える押圧力に対抗する押圧力を制御弁に付与す る付与手段を設け、制御通路内が所定圧以上のときには、制御弁により流体シリ ンダ内の流体を排出して、流体モータの容量切換え部材を大位置に変位させ、こ れにより、流体モータの吸入容量を大容量に切換えて流体モータを低速回転させ るとともに、制御通路内が所定圧未満となると、制御弁により給排通路内の高圧 側流体を高圧通路を通じて流体シリンダに流入させて流体モータの容量切換え部 材を小位置に変位させ、これにより、流体モータの吸入容量を小容量に切換えて 流体モータを高速回転させることにより達成することができる。
【0007】
【作用】
今、ウインチドラムを回転させて荷物を巻下げているとする。このときには 、切換弁の切換えによって流体ポンプから吐出された吐出流体は他方の給排通路 を通じて流体モータに供給され、また、流体モータからの戻り流体は一方の給排 通路を通じて切換弁に戻る。ここで、荷物の落下によりウインチドラムの回転速 度が、吐出流体により回転される流体モータの回転速度を上回るようになると、 流体モータがポンプ作用を行い、他方の給排通路の圧力が低下し、一方の給排通 路の圧力が上昇する。このとき、他方の給排通路内の圧力はパイロット通路を通 じてカウンターバランス弁に導かれているので、前述のように他方の給排通路内 の流体圧が低下すると、カウンターバランス弁の開度が小さくなり、一方の給排 通路を流れる流体の量を制限してウインチドラムの過回転を制限する。また、こ のとき、この一方の給排通路の圧力は制御通路を通じて制御弁にパイロット圧と して導かれるが、この一方の給排通路の圧力が所定圧以上に上昇するため、制御 弁に付与されている押圧力のバランスが崩れて切換わり、制御弁を通じて流体シ リンダ内の流体が排出される。この結果、流体モータの容量切換え部材が大位置 に変位させられ、これにより、流体モータの吸入容量が大容量に切換えられて流 体モータが低速回転するようになる。次に、空荷のウインチドラムを回転させて 巻下げるようにすると、一方の給排通路の圧力が所定圧未満となるため、制御弁 に付与されている押圧力のバランスが崩れて切換わり、給排通路内の高圧側流体 が高圧通路を通じて流体シリンダに流入される。この結果、流体モータの容量切 換え部材が小位置に変位させられ、これにより、流体モータの吸入容量が小容量 に切換えられて流体モータが自動的に高速回転するようになる。なお、前記制御 弁は、切換弁を切換えて流体ポンプからの吐出流体を一方の給排通路に供給して ウインチドラムを巻上げ方向に回転させる場合も同様に、即ち吊り荷時には流体 シリンダからの流体を排出するように、また、空荷時には流体シリンダに流体を 供給するように切換わる。このように巻上げ、巻下げに関係なく、吊り荷時には 低速で、空荷時には高速でウインチドラムを回転させることができるので、ウイ ンチ作業の能率が向上する。しかも、このとき、エンジン回転数は一定でよいの で、騒音、燃料消費量を抑制することもできる。さらに、流体モータとして、容 量切換え部材が大小2位置の間で変位することにより吸い込み容量が大小2種類 に切換わる2速モータを用いるようにしているので、装置が安価となるとともに 、操作フィーリングも、流体モータの容量変化が大小の2段階だけであるため、 割合簡単に把握することができ、操作が容易となる。
【0008】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1において、31は回転することによりロープ32を巻取ったり、あるいは巻 出したりするウインチドラムであり、このウインチドラム31に巻取られたロープ 32の先端には、必要に応じて荷物33が吊り下げられる。35は前記ウインチドラム 31を回転させる流体モータであり、この流体モータ35の出力軸に連結された減速 機36はウインチドラム31に内蔵され、これにより、流体モータ35の駆動回転力は 減速機36により減速されてウインチドラム31に伝達される。この流体モータ35は 2速モータで、大位置および小位置の2つの位置の間で変位することができる容 量切換え部材37、例えば大傾転角位置と小傾転角位置の2つの位置の間で傾転す ることができる斜板を有し、この容量切換え部材37が大位置となると流体モータ 35の吸込み量が大に切換わり、小位置となると流体モータ35の吸込み容量が小に 切換わる。39はタンク40内の流体を吸込み通路41を通じて吸込み、供給通路42に 吐出する定容量形の流体ポンプであり、この流体ポンプ39から吐出された流体は 供給通路42に連結された切換弁43(方向切換弁)によってその流路が切換えられ る。なお、44は切換弁43とタンク40とを接続する排出通路である。
【0009】 この切換弁43と前記流体モータ35とは一対の給排通路46、47によって接続され ている。ここで、一方の給排通路46はウインチドラム31が巻上げ作業を行うとき 、流体ポンプ39から吐出された吐出流体が通過する側の給排通路であり、その途 中にはスプリング48によって閉方向に付勢された弁本体49を有するカウンターバ ランス弁50が介装されている。また、このカウンターバランス弁50は弁本体49を バイパスする通路51に設けられたチェック弁52を有している。また、他方の給排 通路47はウインチドラム31が巻下げ作業を行うとき、流体ポンプ39から吐出され た吐出流体が通過する側の給排通路であり、この給排通路47とカウンターバラン ス弁50の弁本体49とはパイロット通路54によって接続されている。そして、この パイロット通路54は他方の給排通路47内の流体圧をカウンターバランス弁50の弁 本体49に導いてスプリング48に対抗する押圧力を弁本体49に付与し、該カウンタ ーバランス弁50の弁本体49の開度をスプリング48の押圧力とのバランスの上から 調整する。そして、荷物33を吊り下げた状態でウインチドラム31により巻下げ作 業を行うと、他方の給排通路47の流体圧が低下してカウンターバランス弁50の開 度が狭くなり、これにより、弁本体49と流体モータ35との間の給排通路46の内圧 が上昇して流体モータ35、即ちウインチドラム31の過回転が制限される。また、 このパイロット通路54の途中には絞り55が介装され、この絞り55はカウンターバ ランス弁50の開度が小さくなる方向に弁本体49が移動するとき、該弁本体49の移 動を抑制してウインチドラム31の急激な減速を抑制している。56は絞り55をバイ パスするようパイロット通路54の途中に設けられたチェック弁であり、このチェ ック弁56は他方の給排通路47からカウンターバランス弁50に向かう流体の流れを 許容し、カウンターバランス弁50の弁本体49を開度が大きくなる方向に急速移動 させる。
【0010】 59は流体モータ35に近接して配置された流体シリンダであり、この流体シリン ダ59は、内部にシリンダ室60が形成されたシリンダケース61と、このシリンダケ ース61のシリンダ室60内に摺動可能に収納されたピストン62と、このピストン62 に連結されたピストンロッド63とを有し、このピストンロッド63の先端には前記 容量切換え部材37が連結または当接されている。この結果、流体シリンダ59のヘ ッド側シリンダ室60に流体が供給されると、ピストンロッド63が突出して容量切 換え部材37が大位置から小位置に変位される。なお、この流体シリンダ59のヘッ ド側シリンダ室60がタンク圧まで低下すると、容量切換え部材37は流体モータ35 に流入する吐出流体によって小位置から大位置まで押し戻され、これにより、流 体シリンダ59のピストンロッド63が引っ込む。
【0011】 65は一方の給排通路46と他方の給排通路47とを連結する連結通路66の途中に介 装されたシャトル弁であり、このシャトル弁65は一方あるいは他方の給排通路46 あるいは47から高圧側の流体を選択して取り出す。67はシャトル弁65と前記流体 シリンダ59のヘッド側シリンダ室60とを連結する高圧通路であり、この高圧通路 67はシャトル弁65によって取り出された高圧側流体を流体シリンダ59に導く。こ の高圧通路67の途中には制御弁70が介装され、この制御弁70は一対のスプリング 71、72により両側から付勢された弁本体73を有する。75は一方の給排通路46と制 御弁70の弁本体73とを接続する制御通路であり、この制御通路75は制御弁70に一 方の給排通路46内の流体圧をパイロット圧として導き、スプリング71とともに制 御弁70の弁本体73を排出位置Dに向かって移動させる。76はエンジン77により流 体ポンプ39と同期して回転される補助ポンプであり、この補助ポンプ76から吐出 された吐出流体は供給路78を通じて切換弁79(電磁切換弁)に送られる。この切 換弁79と前記制御弁70とは給排路80により接続され、この給排路80は切換弁79が 流入位置Gに切換えられたとき、補助ポンプ76から吐出された流体を制御弁70に 導いて該制御弁70の弁本体73をスプリング72とともに排出位置Dから流入位置E に切換わるよう移動させる。前述した給排路80、スプリング72は全体として、制 御通路75内の流体が制御弁70に与える押圧力(スプリング71も同様に押圧力を与 える)に対抗する押圧力を制御弁70に付与する付与手段81を構成する。なお、82 は切換弁79とタンク40とを接続する排出路、83は給排路78の途中とタンク40とを 接続するリリーフ通路84の途中に介装されたリリーフ弁、85は制御弁70とタンク 40とを接続する排出路である。そして、このような切換弁79を排出位置Fに切換 えることで、流体モータ35の容量切換え部材37を大位置に常時保持、また流入位 置Gに切換えることで、後述のように大小2位置に自動的に切換えることができ 、流体モータ35を低速回転させるか、あるいは高、低速回転に自動切換えさせる かの選択を行うことができる。そして、前記制御弁70は、流体通路75内の流体に よる流体力とスプリング71の付勢力との合計力が、給排路80内の流体の流体力と スプリング72の付勢力との合計力を上回ったとき、排出位置Dに切換わり、流体 シリンダ59のヘッド側シリンダ室60をタンク40に接続するとともに、給排路80内 の流体の流体力とスプリング72の付勢力との合計力が、制御通路75内の流体の流 体力とスプリング71の付勢力との合計力を上回ると、流入位置Eに切換わり、給 排通路46、47から選択して取り出された高圧流体を高圧通路67を通じて流体シリ ンダ59のヘッド側シリンダ室60に供給する。ここで、荷物33の重量が何kg以上と なったとき、制御弁70が切換わるようにするかは、スプリング72の設定圧を変更 することで調節する。
【0012】 86は流体モータ35の回転停止時にブレーキ力を付与するネガティブブレーキで あり、このネガティブブレーキ86と切換弁87とは給排路88によって接続されてい る。この切換弁87と前記シャトル弁65とは供給路89によって、また、この切換弁 87とタンク40とは排出路90によって接続されている。そして、ネガティブブレー キ86は、切換弁43が中立位置Bに切換えられて両給排通路46、47が共にタンク圧 となっているとき、切換弁87が排出位置Hに切換わって、ネガティブブレーキ86 から流体が排出されることで、流体モータ35にブレーキ力に付与し、一方、切換 弁43が平行流位置Aまたは交差流位置Cに切換えられて給排通路46または47に吐 出流体が供給されているとき、切換弁87が流入位置Jに切換わって、給排通路46 または47からシャトル弁65を通じて取り出された高圧側流体がネガティブブレー キ86に供給されることで、流体モータ35に対するブレーキ力を解除する。93は両 給排通路46、47同士を接続するリリーフ通路94の途中に介装されたリリーフ弁、 また、95は供給通路42の途中とタンク40とを接続するリリーフ通路96の途中に介 装されたリリーフ弁である。
【0013】 次に、この考案の一実施例の作用について説明する。 今、ウインチドラム31が回転してロープ32の先端に吊り下げられた荷物33が 巻下げられているとする。このとき、切換弁43は交差流位置Cに切換えられてい るため、エンジン77により駆動されている流体ポンプ39から吐出された吐出流体 は、他方の給排通路47を通じて流体モータ35に供給され、ウインチドラム31を減 速機36を介して巻下げ方向に回転させている。また、このとき、流体モータ35か らは戻り流体が排出されるが、この戻り流体は一方の給排通路46、切換弁43、排 出通路44を通じてタンク40に戻される。ここで、荷物33の落下によりウインチド ラム31が増速されてその回転速度が、吐出流体により回転される流体モータ35の 回転速度を上回るようになると、流体モータ35がポンプ作用を行うようになり、 他方の給排通路47の圧力が低下し、一方の給排通路46の圧力が上昇する。このと き、他方の給排通路47内の圧力はパイロット通路54を通じてカウンターバランス 弁50に導かれているので、前述のように他方の給排通路47内の流体圧が低下する と、カウンターバランス弁50の弁本体49がスプリング48に押されて開度が小さく なる方向に移動し、一方の給排通路46を流れる流体の量を制限する。これにより 、カウンターバランス弁50と流体モータ35との間の一方の給排通路46の内圧が上 昇するとともに、この上昇した内圧が流体モータ35に背圧として作用し、該流体 モータ35の回転を制限してウインチドラム31の過回転を制限する。このように流 体モータ35の回転が制限されると、他方の給排通路47内の圧力も上昇するが、こ の圧力上昇により高圧となった他方の給排通路47内の流体圧は、シャトル弁65に よって取り出された後、切換弁87を流入位置Jに切換えながらネガティブブレー キ86に流入し、該ネガティブブレーキ86の流体モータ35に対するブレーキ力を解 除する。
【0014】 また、このとき、カウンターバランス弁50と流体モータ35との間の高圧となっ た一方の給排通路46の圧力は制御通路75を通じて制御弁70にパイロット圧として 導かれ、スプリング71とともに弁本体73を排出位置Dに向かって押圧する。一方 、この弁本体73には補助ポンプ76から吐出された流体が供給路78、流入位置Gの 切換弁79、給排路80を通じて導かれ、スプリング72とともに弁本体73を流入位置 Eに向かって押圧している。ここで、前記荷物33が所定重量以上であると、一方 の給排通路46内の圧力が所定圧以上に上昇するので、制御弁70に付与されている 押圧力のバランスが崩れて排出位置Dに切換わり、高圧通路67、制御弁70、排出 路85を通じて流体シリンダ59のヘッド側シリンダ室60内の流体が排出される。こ のとき、流体モータ35の容量切換え部材37は流体モータ35内に供給された流体に より押圧されて大位置まで変位されるため、流体シリンダ59のピストンロッド63 は引っ込み、流体モータ35はその吸入容量が大容量に切換えられて低速回転する 。このように大重量の荷物33を吊り下げているときには、安全性を考慮してウイ ンチドラム31を低速回転させるのである。
【0015】 次に、前述した荷物33を外してウインチドラム31を空荷とした状態で巻下げ作 業を行うと、カウンターバランス弁50と流体モータ35との間の一方の給排通路46 の圧力は所定圧未満までしか上昇しないため、制御弁70に付与されている押圧力 のバランスが崩れて流入位置Eに切換わり、シャトル弁65により取り出された給 排通路47内の高圧流体が高圧通路67を通じて流体シリンダ59のヘッド側シリンダ 室60に流入する。この結果、流体シリンダ59のピストンロッド63が突出して流体 モータ35の容量切換え部材37を大位置から小位置に変位させ、これにより、流体 モータ35の吸入容量を小容量に切換え流体モータ35を高速回転させる。ここで、 切換弁79を流入位置Gではなく排出位置Fに切換えると、制御弁70は常時排出位 置Dに位置することになり、流体モータ35は常時低速回転することができる。
【0016】 また、荷物33を吊り下げた状態でウインチドラム31を巻上げる場合には、切換 弁43を平行流位置Aに切換え、流体ポンプ39からの吐出流体を一方の給排通路46 を通じて流体モータ35に供給し、流体モータ35からの戻り流体を他方の給排通路 47を通じてタンク40に戻す。このとき、荷物33が所定重量以上であると、この荷 物33の重量に基づく負荷によって一方の給排通路46が所定圧以上に上昇するため 、制御弁70は前述と同様に排出位置Dに切換わり、これにより、流体シリンダ59 から流体が流出して流体モータ35が低速で回転する。また、空荷の状態でウイン チドラム31を巻上げる場合には、一方の給排通路46の内圧は所定圧未満までしか 上昇しないため、制御弁70は前述と同様に流入位置Eに切換わり、これにより、 流体シリンダ59に高圧流体が供給されて流体モータ35が高速で回転する。
【0017】 このように巻上げ、巻下げに関係なく、吊り荷時には低速で、空荷時には高速 でウインチドラム31を回転させることができるので、ウインチ作業の能率が向上 する。しかも、このときのエンジン77の回転数は一定でよいため、騒音、燃料消 費量を抑制することもできる。さらに、流体モータ35として、容量切換え部材37 が大小2位置の間で変位することにより、吸い込み容量が大小2種類に切換わる 2速モータを用いるようにしているので、装置が安価となるとともに、操作フィ ーリングも、流体モータ35の容量変化が大小の2段階だけであるため、割合簡単 に把握することができ、操作が容易となる。
【0018】 なお、前述の実施例においては、給排路80に流体ポンプ39とは別の補助ポン プ76から流体を供給するようにしたが、この考案においては、供給通路42から取 り出した流体を減圧弁によって減圧した後、給排路80に供給するようにしてもよ い。また、前述の実施例においては、付与手段81としてスプリング72と給排路80 とを用いたが、この考案においては、スプリング72あるいは給排路80のいずれか 一方だけでもよい。さらに、この考案においては、切換弁79を省略し、供給路78 と給排路80とを直接接続するようにしてもよい。この場合には、補助ポンプ76か ら吐出された流体が常時制御弁70に導かれる。
【0019】
【考案の効果】
以上説明したように、この考案によれば、騒音、燃料消費量を増大させるこ となくウインチドラムを高低速で回転させることができ、しかも、安価で操作も 容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示す記号で表された回路
図である。
【図2】従来の流体回路の一例を示す記号で表された回
路図である。
【符号の説明】
31…ウインチドラム 35…流体モータ 37…容量切換え部材 39…流体ポンプ 43…切換弁 46…一方の給排通路 47…他方の給排通路 50…カウンターバランス弁 54…パイロット通路 59…流体シリンダ 67…高圧通路 70…制御弁 75…制御通路 81…付与手段

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウインチドラムを回転させる流体モータ
    と、流体ポンプから吐出された吐出流体を切換える切換
    弁と、切換弁と流体モータとを接続し、ウインチドラム
    が巻上げ作業を行うとき吐出流体が通過するとともに、
    途中にカウンターバランス弁が介装された一方の給排通
    路と、切換弁と流体モータとを接続し、ウインチドラム
    が巻下げ作業を行うとき吐出流体が通過する他方の給排
    通路と、他方の給排通路内の流体圧をカウンターバラン
    ス弁に導いて該カウンターバランス弁の開度を調整し、
    巻下げ時におけるウインチドラムの過回転を制限するパ
    イロット通路と、を備えたウインチドラム駆動用流体回
    路において、前記流体モータとして、容量切換え部材が
    大小2位置の間で変位することにより吸い込み容量が大
    小2種類に切換わる2速モータを用いるとともに、流体
    モータの容量切換え部材を変位させる流体シリンダを設
    け、かつ、流体シリンダに前記給排通路内の高圧側流体
    を導く高圧通路の途中に制御弁を設け、さらに、該制御
    弁に一方の給排通路内の圧力をパイロット圧として導く
    制御通路を設けるとともに、前記制御通路内の流体が制
    御弁に与える押圧力に対抗する押圧力を制御弁に付与す
    る付与手段を設け、制御通路内が所定圧以上のときに
    は、制御弁により流体シリンダ内の流体を排出して、流
    体モータの容量切換え部材を大位置に変位させ、これに
    より、流体モータの吸入容量を大容量に切換えて流体モ
    ータを低速回転させるとともに、制御通路内が所定圧未
    満となると、制御弁により給排通路内の高圧側流体を前
    記高圧通路を通じて流体シリンダに流入させて流体モー
    タの容量切換え部材を小位置に変位させ、これにより、
    流体モータの吸入容量を小容量に切換えて流体モータを
    高速回転させるようにしたことを特徴とするウインチド
    ラム駆動用流体回路。
JP2988593U 1993-05-12 1993-05-12 ウインチドラム駆動用流体回路 Pending JPH0682407U (ja)

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