JPH0680956A - 蓄熱材組成物およびその製造法 - Google Patents

蓄熱材組成物およびその製造法

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JPH0680956A
JPH0680956A JP23683792A JP23683792A JPH0680956A JP H0680956 A JPH0680956 A JP H0680956A JP 23683792 A JP23683792 A JP 23683792A JP 23683792 A JP23683792 A JP 23683792A JP H0680956 A JPH0680956 A JP H0680956A
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JP
Japan
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heat storage
nucleating agent
particle size
compsn
soln
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Application number
JP23683792A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kakiuchi
博行 垣内
Kohei Sawa
幸平 澤
Masahiro Oka
正博 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Mitsubishi Petrochemicals Engineering Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Mitsubishi Petrochemicals Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水、無機塩の水溶液および無機水和塩等の潜
熱蓄熱材組成物に有効なの過冷却防止剤の提供。 【構成】 潜熱蓄熱材組成物に、1〜200μmの粒子
径を有する結晶性の発核剤を存在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水、無機塩の水溶液お
よび無機水和塩等の蓄熱材組成物の発核剤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術および課題】水、無機塩の水溶液および無
機水和塩を潜熱蓄熱材として使用する際、過冷却現象の
問題があり、各種蓄熱材に適する過冷却防止剤が検討さ
れてきた。過冷却防止剤の機構は明かではないが、硫酸
ナトリウムにホウ酸ナトリウム、塩化カルシウムに炭酸
バリウムなどがよく知られている。炭酸ナトリウム10
水和塩を主体とする潜熱蓄熱材の過冷却防止のために、
特定の発核剤を使用し、その粒子径を調節することが特
公昭57ー36304号公報に記載されている。それに
よると、炭酸ナトリウム10水和塩に添加する水酸化ス
トロンチウム、水酸化バリウムおよび四ホウ酸ナトリウ
ムの粒子径を100μm以下にすることが好ましく、粒
子径が小さければ添加量は少なくてよく、粒子径が大き
くなると添加量は増大するとされている。しかしなが
ら、従来提案されている発核剤は、過冷却度が比較的高
く、蓄熱材の過冷却防止効果が充分であるとは言い難
い。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、発核剤の
基本動作原理を鋭意検討した結果、発核剤の粒子径を1
〜200μmとすることで発核性能が優れて良くなるこ
とを見いだした。後述するが、発核剤の粒子径を変え発
核剤を1個だけ添加した系で発核剤の効果を調べたとこ
ろ、粒子径が小さい方が大きい方よりも発核効果が優れ
ていることが判った。表面積は粒子径が大きい方が大き
いにもかかわらず、発核効果は粒子径が小さい方が優れ
ている。これは発核剤の表面積によるのではなく、粒子
径が小さくなると表面エネルギーが減少し、核生成に必
要な自由エネルギー変化が小さくなるために発核しやす
くなると考えられる。又、粒子径が1μmより小さくな
ると、その溶解度が著しく上昇して溶解してしまうの
で、1μm以上であることが必須であることを実験的に
見いだした。
【0004】本発明は、潜熱蓄熱材組成物に1〜200
μmの粒子径を有する結晶性の発核剤を存在させること
を特徴とするものである。該粒子径は、好ましくは1〜
50μm、より好ましくは1〜20μmのものである。
1〜200μmの粒子径の発核剤を得る方法として、二
通り考えられる。一つは、粉砕によって所望の粒子径を
得る方法である。粉砕機は、ジェットミル、ボールミ
ル、自由粉砕機およびハンマーミルなど所望の粒子径を
得られるものであれば何を用いても良い。粉砕を行うと
発核剤の表面に荒れが生じて、そのとつ部の高さ(粒
径)が1μm程度となり、極めて良好な発核が可能とな
る。第2の方法としては、化学的に発核剤自体を発核さ
せ所望の粒子径を得る方法である。つまり、発核剤自体
が目的温度(蓄熱材の融点または凝固点)以上で発核も
しくは晶析するような濃度に蓄熱材組成物を調整し、理
想とする1μm付近の粒子径を得ることができる。
【0005】本発明が対象とする蓄熱材は、水、無機塩
の水溶液および無機水和塩など従来公知の各種蓄熱材、
およびそれらに対する発核剤を包含する。その代表例を
挙げれば、下記のとおりである: 蓄熱剤 発核剤 硫酸ナトリウム10水和塩 ホウ酸ナトリウム 塩化カルシウム6水和塩 水酸化バリウム、炭酸ストロンチ ウム 酢酸ナトリウム3水和塩 ピロリン酸ナトリウム、炭酸ナト リウム 硫酸アルミニウムアンモニウム12水和塩 硫酸アルミニウムセシウム 硫酸アルミニウムルビジウム 硫酸アルミニウムカリウム12水和塩 硫酸セシウム、塩化セシウム 炭酸セシウム リン酸水素二ナトリウム12水和塩 リン酸三カルシウム、 塩化カルシウム
【0006】
【実施例】 実施例1 撹拌槽中にて308Kで30分間加熱融解した硫酸ナト
リウム10水和塩水溶液を一度濾過した後、288Kに
まで冷却して結晶を析出させ飽和水溶液を調整した。2
88Kの硫酸ナトリウム10水和塩飽和水溶液40mlを
ガラス製遠沈管に採取し、結晶粒子径(La)が0.9
μm〜2.32mmの所定粒子径のホウ酸ナトリウム10
水和塩結晶一個を(001)面が遠沈管低部に触れるよ
うにすばやく添加し、恒温槽内での試料溶液温度の安定
を確認した後、30K/Hrの冷却速度で所定の温度まで冷
却し、遠沈管中心部に設置した熱電対により発熱温度を
測定し、記録計に記録し待ち時間を測定した。なお、実
験は毎回新しく調整した飽和溶液を使用し、操作温度2
81K、282K、283K、284Kで、結晶を添加
しない場合のブランク実験を含めて延べ165サンプル
を使用した。また発核剤は静置で冷却法により一次核発
生させて作成したもので、肉眼で確認できる範囲で表面
のきれいな結晶を選別して使用した。以上の実験から、
ホウ酸ナトリウム10水和塩結晶の各粒子径幅に対する
各操作温度時の表面エネルギーσを求め、その結果を表
1に示した。各操作温度条件でホウ酸ナトリウム10水
和塩の粒子径幅が小さくなるほど表面エネルギーが減少
していることが判る。粒子径が小さくなると表面エネル
ギーが小さくなり、発核効果が大きくなり結晶が成長し
易くなる。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明の効果】従来、蓄熱剤組成物が発核剤の融解温度
以上になると発核効果がなくなり、蓄熱材として機能し
なくなることが指摘されている。そのため、耐熱効果の
高い、つまり蓄熱材の融点と発核剤の融点の温度差が大
きい発核剤を用いることが検討されているが、発核剤の
融点よりも温度が上昇してしまい発核剤が融解した時点
で発核効果はなくなる。しかしなら、本発明において
は、発核剤自体の発核もしくは晶析により発核剤の粒子
径を得るので、発核剤が一旦融解しても、再び発核する
ためにその発核効果が失われることはない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡 正博 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱油化 エンジニアリング株式会社四日市支社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水、無機塩の水溶液および無機水和塩の
    いずれかの相転移現象を利用した潜熱蓄熱材組成物にお
    いて、該組成物中に1〜200μmの粒子径を有する結
    晶性の発核剤を存在させることを特徴とする潜熱蓄熱材
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記発核剤が粉砕により1〜200μm
    の粒子径に調製されたものである請求項1記載の潜熱蓄
    熱材組成物。
  3. 【請求項3】 前記発核剤が、蓄熱材に発核剤を溶液状
    態で添加し、その際該蓄熱材の冷却時に発核剤の結晶が
    生成するように発核剤溶液の濃度を調整することによ
    り、調製されたものであることを特徴とする請求項1記
    載の潜熱蓄熱材組成物。
JP23683792A 1992-09-04 1992-09-04 蓄熱材組成物およびその製造法 Pending JPH0680956A (ja)

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