JPH0680015A - 自動車車室用暖房及び換気装置 - Google Patents

自動車車室用暖房及び換気装置

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JPH0680015A
JPH0680015A JP3081334A JP8133491A JPH0680015A JP H0680015 A JPH0680015 A JP H0680015A JP 3081334 A JP3081334 A JP 3081334A JP 8133491 A JP8133491 A JP 8133491A JP H0680015 A JPH0680015 A JP H0680015A
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heating
duct
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mixer
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Gilles Elliot
エリオ ジル
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Valeo Thermique Habitacle
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】自動車の風防ガラスの基部又は計器板に吹出口
を設け均一温で吹き出し、室底部の気温を運転者と同乗
者の脚部で夫々異ならせ得る暖房及び換気装置。 【構成】外気採れ入れダクト１６と、風防ガラス２８の
凍結防止用、計器板５８の高さでの換気用、室底部の暖
房用の夫々の送風ダクト１８，２０，２２を設けたハウ
ジング１４を備え、ハウジング１４を中央隔壁３０で２
つに分割した両半部に、夫々空気温調節用の手段５０を
設け、隔壁３０の少くとも一部を、各ダクト１８，２
０，２２内に延ばし、室の右半部と左半部とに異なった
温度の空気を送り出し得る暖房及び換気装置において、
凍結防止用ダクト１８、又は主送風ダクト２０内に混合
器部材６２，６４を設け、ハウジング１４の各半部から
送り出される空気流を混合し、送風ダクトから送り出さ
れる空気の温度を均一にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車室を暖房し
換気する装置に関し、特に、車室前部の異なる位置に分
離して送風される空気の温度を、別個に調節する手段を
備える装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の装置として、新鮮な外気を採り
入れる吸入ダクトと、新鮮な外気あるいは暖めた空気を
送りだす少なくとも３個の送風ダクトとを設けたハウジ
ングを備える装置が知られている。送風ダクトは、風防
ガラスの凍結防止と、計器板（中央又は主の空気供給ま
たは換気口がある。）の高さにおける車室の換気と、車
室の底部に暖かい空気を送風する脚部暖房とを行なう。
【０００３】ハウジングは、中央隔壁で２つの部分に分
割され、分割した各部分の空気温度を調節するための調
節手段を設けてある。中央隔壁は、各送風ダクト中に、
少なくとも部分的に延びており、ハウジングの２個の分
割部分から、２つの前部座席、すなわち車室前部の右側
及び左側の座席に対して、それぞれ異なる温度の空気を
送風するようにしてある。
【０００４】凍結防止用ダクトは、通常は、風防ガラス
の左右に設けた少なくとも１個の凍結防止用吹き出し口
に送風する。主換気用送風ダクトは、計器板に設けた少
なくとも２個の、通常は、左右に１個ずつと中央に３番
目を設けた吹き出し口に送風する。さらに、脚部暖房用
送風ダクトは、車室の底部に、一方は運転者の脚の近く
に、他方は助手席の同乗者の脚部の近くに設けた、２個
の吹き出し口に送風する。
【０００５】このように構成することにより、前部座席
に乗った人、すなわち運転者と助手席同乗者は、車室内
に送りこまれる空気の温度を、自分の側において、独立
に調節することができる。これにより、装置のハウジン
グの半分ずつに、空気が分配され、乗り心地は改善され
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来装置には、
実用上、欠点が存在する。特に、２つの座席の者の希望
する温度が著しく異なる場合には、問題がある。たとえ
ば、運転者が中程度の温度を希望し、助手席同乗者がよ
り暖かい温度を希望するといった場合、風防ガラスの背
面に送風される空気の温度を、同乗者側では、運転者側
よりも高温にすることが必要になる。これは、運転者側
の風防ガラスの凍結防止及び／又は結露防止が困難にな
って、運転者の視界が害されることになり、安全運転に
対する障害になる。
【０００７】また、同じ従来装置では、計器板の吹き出
し口からの空気が、助手席側で運転者側よりも高温にな
る。この温度差は、特に計器板の中央の吹き出し口の高
さで明確に現われて、「２段階」（計器板の吹き出し口に
送られる空気が、車室底部に送られるものより低温であ
る温度層を形成する。）の配分状態を生じ、計器板の中
央吹き出し口から放出される空気は、低温の上層と高温
の下層の２層を形成することになる。これは、乗員にと
って、最も不愉快なものである。
【０００８】そこで本発明の目的は、少なくともある一
定の条件の下で、風防ガラス又は計器板の吹き出し口に
向けて送りだされる空気の温度を均一にし、同時に、車
室底部の気温を、運転者と同乗者との脚の近くで、それ
ぞれ異ならせることができるようにした自動車車室用暖
房及び換気装置を提供することである。
【０００９】また、本発明の目的は、計器板の左右両側
に、異なる温度の空気を送りだす装置を提供することで
ある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、以下のとおりに構成されている。自動
車の車室を暖房し換気する装置であって、１個の外気採
り入れダクト(16)と、風防ガラス(28)の凍結防止用、計
器板(58)の高さでの換気用、車室の底部の暖房用の、少
なくとも３個の送風ダクト(18)(20)(22)とを有するハウ
ジング(14)を備え、ハウジング(14)を中央隔壁(30)によ
り２つに分割した両半部に、それぞれ空気温度を調節す
る独立の調節手段(50)を設け、中央隔壁(30)の少なくと
も一部を、各送風ダクト(18)(20)(22)内に突入させて、
車室の右半部と左半部とに、異なった温度の空気流を送
りだし得るようにした自動車車室用暖房及び換気装置に
おいて、凍結防止用ダクト(18)又は主送風ダクト(20)内
に、送風ダクトから送りだされる空気の温度を均一にす
るための、混合器部材(62)(64)(92)を設けたことを特徴
とする自動車車室用暖房及び換気装置。
【００１１】上記の装置において、凍結防止用ダクト(1
8)内の混合器部材(62)(64)(92)を、ハウジングの中央隔
壁(30)の下流側に設けて、風防ガラス(28)の凍結防止用
の空気温度を均一にすることが望ましい。
【００１２】この場合、混合器部材(62)(92)を、中央隔
壁(30)に対して直交する板材(70)(94)と、その両面に沿
って立設した偏向板(74)(76,93)(102)とで形成し、ハウ
ジングの両半部から送られる空気流を、板材の面に沿っ
て、互いに交差する方向に偏向させるようにすることが
望ましい。
【００１３】あるいは、混合器部材(64)の板材(78)を、
中央隔壁(30)の面に沿って延伸させ、その両面に、各１
個のスコップ型部材(80)(86)を備けて、それぞれ板材の
一面側の空気流を、板材に形成した孔(84)(90)を通して
裏面側へ転送するようにしてもよい。
【００１４】主送風ダクト(20)内の混合器部材(62)(64)
(92)を、ハウジングの中央隔壁(30)の下流側に設け、計
器板(58)の高さで車室換気用に送りだされる空気の温度
を、均一にするようにすることが望ましい。
【００１５】混合器部材(62)(92)を中央隔壁(30)の面に
沿って延伸する板材(70)(94)で形成し、その両面に、偏
向板(74)(76,96)(102)を立設して、ハウジングの両半部
から送られる空気流を、板材の面に沿って、互いに交差
する方向に偏向させるようにしてもよい。
【００１６】あるいは、混合器部材(64)を中央隔壁(30)
と直交する板材で形成し、その両面に、各１個のスコッ
プ型部材(80)(86)を備け、それぞれ、板材の一面側の空
気流を、板材に形成した孔(84)(90)を通して裏面側へ転
送するようにしてもよい。
【００１７】板材(70)の両面に、互いに傾斜するひれ状
または翼状部材(74)(76)又はスコップ型部材(96)(102)
からなる偏向板を設け、板材の両面の空気流を、互いに
交差する方向に偏向させるようにしてもよい。
【００１８】板材(70)(78)(94)を、固定された仕切壁、
又は中央隔壁(30)と直交する枢軸に回転可能に取付けた
蝶型弁部材としてもよい。
【００１９】板材(70)(78)(94)が、ハウジングの中央隔
壁(30)の一部であってもよい。
【００２０】
【作用】風防ガラス(28)に向けて送られる空気流又は換
気口又は計器板の吹き出し口(56)に向けて送られる空気
流の温度を、運転者の脚部と同乗者の脚部とに送風され
る空気流の調節調節とは無関係に均一にすることがで
き、かつ、計器板(58)の両側に向けて送られる空気流の
温度と無関係に、均等にすることができる。
【００２１】板材(70)(78)(90)で形成した混合器部材
を、中央隔壁(30)と直角に設け、その両面に偏向板(74)
(76)を設けることにより、ハウジング(14)の両半部から
板材の両面に沿って吹き出す空気流を、互いに交差する
方向に偏向させて、温度を均一にすることができる。
【００２２】混合器部材を形成する板材(70)(78)(90)
を、中央隔壁(30)の面に沿って設け、その両面に、スコ
ップ型部材(80)(86)を装着して、板材の一方の側に送ら
れた空気流を裏面側に転送して、温度を均一にすること
もできる。
【００２３】
【実施例】図１は、本発明の一実施例の暖房及び換気装
置を装着した車両の縦断面図である。図１では、自動車
などの車体(10)に、暖房及び換気装置(12)を装着してあ
る。この装置は、外気採り入れダクト(16)及び３個の新
鮮な又は暖めた空気を吹き出す送風ダクトを設けたハウ
ジング(14)を備えている。３個の送風ダクトは、風防ガ
ラスの凍結防止用の凍結防止用ダクト(18)、計器板の高
さで換気用空気を送りだす主又は中央ダクト(20)、及び
車室底部を暖める暖気を送りだす脚部暖房用ダクト(22)
である。
【００２４】外気採り入れダクト(16)は、動力フアンユ
ニット(24)の吹き出し口に接続してあり、風防ガラス(2
8)の前方に設けた外気採り入れグリル(26)から、車体外
の新鮮な空気を供給される。動力フアンユニット(24)
は、新鮮な外気をハウジング(14)の採り入れダクト(16)
に送りこむ。必要に応じて、動力フアンユニット(24)と
外気採り入れダクト(16)との間に蒸発器を設けて、新鮮
な空気あるいは空調された空気を採り入れダクト(16)に
送るようにしてもよい。
【００２５】ハウジング(14)の中には、車体の縦断面に
対して直角をます中央隔壁(30)を設けて、ハウジング(1
4)を、左右２個のほぼ対称形をなす同寸法の区画に分割
してある。これらの区画は、車室(32)の右半部及び左半
部に対応して設けてある。中央隔壁(30)の末端(34)は、
採り入れダクト(16)の中に、その全幅にわたって位置し
ている。また、中央隔壁(30)の一部は、凍結防止用ダク
ト(18)中の末端(36)まで、及び主ダクト(20)中の末端(3
8)まで延びている。脚部用ダクト(22)に対しても、同様
に末端(39)まで延びている。
【００２６】図１は、車室(32)の左側に設けたハウジン
グ(14)の左半部を示しており、車室の右側に設置した他
の半部は、中央隔壁(30)の裏面に隠れている。
【００２７】ハウジング(14)は、横断方向又は縦断方向
(すなわち母線に平行)の多数の壁体で構成してある。ハ
ウジングの各半部(たとえば図１に示す左半部)には、採
り入れダクト(16)と送風ダクト(18)(20)及び(22)との間
に、新鮮外気用分岐路(40)を設けてある。また、ハウジ
ングの各半部には、採り入れダクト(16)と送風ダクト(1
8)(20)及び(22)との間に、空気加熱用分岐路(42)を設け
てある。空気加熱用分岐路(42)は、採り入れダクト(16)
側の採り入れ口(44)と送風ダクト(18)(20)(22)側の吹き
出し口(46)とによって、それぞれ新鮮外気用分岐路(40)
に連通してある。
【００２８】図１に図示されないハウジングの他の半部
にも、新鮮外気通過用分岐路及び空気加熱用分岐路を設
けてある。ハウジング中には、加熱用放熱器(48)をハウ
ジングの全幅にわたって設けてある。放熱器(48)には、
車両のエンジン冷却液を流すように構成してある。放熱
器は、左半部の加熱用分岐路(42)、及び右半部に対称的
に設けてある加熱用分岐路の両方で、空気を加熱する。
【００２９】ハウジングの左半部には、採り入れダクト
(16)を通った空気流を、２つの分岐路(40)と(42)とに分
配制御するための混合バルブ(50)を、水平軸(52)に取付
けてある。その結果、混合バルブ(50)は、左半部の送風
ダクト(18)(20)及び(22)から放出される空気の温度を制
御する。ハウジングの右半部にも、同様な混合バルブを
装着してあり、これは、左半部の混合バルブ(50)とは、
別個に制御される。これにより、右半部の各送風ダクト
(18)(20)及び(22)から放出される空気の温度を、独立に
制御することができる。
【００３０】送風ダクト(18)には、風防ガラスの基部
に、少なくとも１個の吹き出し口(54)を設けてある。図
示の実施例では、風防ガラスの左右に、それぞれ１個の
吹き出し口を設けてある。同様に、送風ダクト(20)に
は、計器板の中央吹き出し口(56)とともに、計器板(58)
の左右両側にそれぞれ１個の吹き出し口を設けてある。
また、送風ダクト(22)には、車室の左右両側にそれぞれ
１個の吹き出し口(60)を設けてある。
【００３１】この装置には、２組の混合バルブを独立に
制御できるようにしてあるので、ハウジングの両半部に
空気を一様に配分した場合でも、ハウジングの両半部を
経て各送風ダクト(18)(20)及び(22)に送られる空気の温
度を、別個に調節することが常に可能である。
【００３２】凍結防止用の送風ダクト(18)内には、中央
隔壁(30)の上縁(36)の上方に混合器(62)を設けてある。
混合器(62)は、ハウジングの両半部から送られる２つの
空気流を混合して、風防ガラス(28)の凍結防止に使用さ
れる空気の温度を、均一に保持するものである。同様
に、主送風ダクト(20)内には、中央隔壁(30)の下流側
に、もう１つの混合器(64)を設けて、分岐路(40)からの
新鮮な外気と、分岐路(42)からの暖められた空気とを、
混合するようにしてある。一方、ハウジングの両半部か
ら送風ダクト(22)への２つの空気流は、混合されずに送
り出される。各半部における送風ダクト(22)には、小型
の蝶型弁(66)を設けてある。これらの蝶型弁は、それぞ
れ軸(68)に回転可能に取付けられて、各吹き出し口(60)
に送られる空気流を調節できるようにしてある。
【００３３】図２は、混合器(62)の構成を示す斜視図で
ある。混合器(62)は、１枚の板材(70)を、１対の枢軸(7
2)により、水平で、かつ図１の中央隔壁(30)と直交する
ＸＸ軸回りに回転可能に枢支して、弁部材またはフラッ
プを構成してある。板材(70)の両面には、２個のひれ状
ないし翼状部材(74)(76)を斜め方向に装着してある。図
示の実施例では、ひれ状部材(74)と(76)とは、互いにＸ
字形に交差させて配置してあり、それぞれ、ハウジング
の両半部からの空気流を捕らえて、それらを交差する方
向に偏向させて混合する。
【００３４】図３は、混合器(64)の構成を示す斜視図、
図４は、この混合器(64)を送風ダクト(20)内に取付けた
状態を示す断面図である。図３に示すように、混合器(6
4)は、ほぼ長方形をなす板材(78)の１つの面に、スコッ
プ型部材(80)を設けたものである。スコップ型部材(80)
は、長方形の入口孔(82)と、同じく長方形の出口孔(84)
とを備えており、２つの孔は、板材(78)の面に対して反
対側に開口させてある。また、混合器(64)には、板材(7
8)の裏面側に、それぞれ長方形をなす入口孔(88)と出口
孔(90)とを備える第２のスコップ型部材(86)を設けてあ
り、これらの孔は、板材(78)を貫通している。
【００３５】このように構成することにより、２組のス
コップ型部材(80)と(86)とは、それぞれ板材(78)の面の
一方を流れる空気流の一部を、板材(78)を通して他面側
へ放出する。図１ないし図４に示すように、板材(78)
は、ほぼ水平に、かつ、中央隔壁(30)の面に対して直角
に装着してある。この構成により、中央吹き出し口(56)
を通る空気流を「上下に」混合することができ、上側の新
鮮な外気と、下側の暖められた空気とを混合することが
できる。
【００３６】混合器(64)は、ダクト(20)内に固定しても
よいが、枢動可能な蝶型弁の形式とすることもできる。
【００３７】図５は、ほぼ長方形をなす板材(94)を備え
る枢動式の弁部材(92)を示す斜視図である。板材(94)の
一面には、スコップ型部材(96)を装着してあり、このス
コップ(96)の入口孔(98)と出口孔(100)とは、板材(94)
の面に対して同じ側に設けてある。板材(94)の裏面側に
は、もう１つのスコップ型部材(102)を装着してあり、
その入口孔(104)と出口孔(106)とは、板材の面に対して
互いに同じ側に設けてある。
【００３８】混合器(92)は、吹き出しダクト内に固定し
てもよく、あるいは、前述と同様に、板材(94)に１対の
枢軸(108)を同軸上に付設して、枢動可能な蝶型弁とし
て構成することもできる。凍結防止用ダクト(18)内の混
合器(62)に代えて、枢動式の混合器(92)を使用すること
もできることは、云うまでもない。
【００３９】図６及び図７は、図３に示す混合器(64)
を、中央の換気用ダクト又は凍結防止用ダクトに設置し
た状態を示す概略図である。図６は、中央吹き出しダク
ト(20)内に、混合器(64)の板材(78)を、中央隔壁(30)に
直交させて設置した状態を示すもので、矢印で示すよう
に、上側と下側の空気流を混合するようにしてある。
【００４０】図７は、混合器(64)を凍結防止用ダクト(1
8)内に設置した状態を示す。この場合、混合器(64)の板
材(78)は、中央隔壁(30)と同一面に設けてあり、実際に
は、中央隔壁の一部を構成するものであってもよい。混
合器(64)は、ハウジングの両半部からの空気流を、図７
に矢印で示すように、混合して吹き出させることができ
る。
【００４１】図８及び図９は、図５に示す混合器(92)
を、凍結防止用ダクト又は中央換気用ダクトに設置した
状態を示す概略図である。図８は、凍結防止用ダクト(1
8)内に、混合器(92)の板材(94)を、中央隔壁(30)の面に
直交させて設置した状態を示す。
【００４２】図９は、中央換気用ダクト(20)内に、混合
器(92)の板材(94)を、中央隔壁(30)と同一面として装着
した状態を示す。この場合も、隔壁(30)の一部をもって
板材(94)とすることができる。
【００４３】
【その他の実施例】図１０は、本発明の他の一実施例を
示す断面図で、前述の図１に示す実施例とは、凍結防止
用ダクト(18)内に設置した混合器の構造が異なる以外
は、同様である。この実施例における混合器(62)は、図
１と同様に、板材(94)を中央隔壁(30)の面に垂直にし
て、ダクト(18)内に固設してある。ひれ状部材(74)及び
(76)は、ハウジングの両半部からの２つの空気流を、図
１及び図２で説明したのと同様な手法で偏向させるよう
に構成してある。ただし、図１０の構成では、混合器(6
2)の下流側に、蝶型弁(110)をハウジングの幅方向に設
置した水平軸(112)によって、回転可能に枢支してあ
る。
【００４４】図１１は、本発明の他の一実施例を示す断
面図である。この実施例では、中央隔壁(30)を、図１及
び図１０の実施例よりも大きくして、凍結防止用ダクト
(18)及び中央吹き出しダクト(20)の中まで延ばしてあ
る。中央隔壁(30)の凍結防止用ダクト(18)内に延びる部
分(114)には、図３の混合器(64)と同様なスコップ型部
材(80)及び(86)を装着してある。さらに、中央隔壁(30)
の中央送風ダクト(20)内に延びる部分(116)には、図２
の混合器(62)と同様の２個のひれ状部材(74)及び(76)を
装着してある。
【００４５】上述した各実施例において、凍結防止用ダ
クト(18)内に設置した混合器は、ハウジングの両半部か
ら送られる２つの空気流を、「右から左へ」又は「左から
右へ」を混合させる。同様に、主吹き出しダクト(20)内
に設置した混合器は、ハウジングの両半部から送られる
２つの空気流を、「上から下へ」又は「下から上へ」と混合
させる。
【００４６】
【発明の効果】
(ａ) 運転者と助手席同乗者との脚部に向けて吹き出す
空気流の温度を、左右別個に調節でき、かつ、風防ガラ
スの基部の左右両側から吹き出す凍結防止用の空気流の
温度、又は計器板の左右両側から吹き出す車室の暖房と
換気用の空気流の温度を、脚部への空気流の温度調節に
は無関係に均一にすることができる。
【００４７】(ｂ) したがって、風防ガラスの曇りを防
止して、安全運転が保証され、かつ、快適な乗り心地を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の暖房及び換気装置を備える車体の縦断
面図で、一部の部材を概略的に示した図である。
【図２】図１に示す装置の凍結防止用ダクトに装着した
混合器の斜視図である。
【図３】図１に示す装置の中央送風ダクトに装着した混
合器の斜視図である。
【図４】図３の混合器をダクト内に設置した状態を示す
断面図である。
【図５】蝶型弁の形式とした混合器の斜視図である。
【図６】図３に示す混合器を、中央送風ダクト内に設置
した状態を示す断面図である。
【図７】図３に示す混合器を、凍結防止用ダクト内に設
置した状態を示す断面図である。
【図８】図５に示す混合器を、凍結防止用ダクト内に設
置した状態を示す断面図である。
【図９】図５に示す混合器を、中央送風ダクト内に設置
した状態を示す断面図である。
【図１０】本発明の他の一実施例を示す縦断面図であ
る。
【図１１】本発明のさらに他の一実施例を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
(10)車体 (12)暖房及び換気装
置 (14)ハウジング (16)外気採り入れダ
クト (18)凍結防止用ダクト (20)主又は中央送風
ダクト (22)脚部暖房用ダクト (24)動力フアンユニ
ット (26)外気採り入れグリル (28)風防ガラス (30)中央隔壁 (32)車室 (34)(36)(38)(39)隔壁の末端 (40)外気用分岐路 (42)空気加熱用分岐路 (44)採り入れ口 (46)送りだし口 (48)放熱器 (50)混合バルブ (52)水平軸 (54)凍結防止用吹き出し口 (56)中央吹き出し口 (58)計器板 (60)脚部用吹き出し
口 (62)(64)混合器 (66)蝶型弁 (68)枢軸 (70)板材 (72)枢軸 (74)(76)ひれ状又は
翼状部材 (78)板材 (80)スコップ型部材 (82)入口孔 (84)出口孔 (86)スコップ型部材 (88)入口孔 (90)出口孔 (92)弁部材 (94)板材 (96)スコップ型部材 (98)入口孔 (100)出口孔 (102)スコップ型部材 (104)入口孔 (106)出口孔 (108)枢軸

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 自動車の車室を暖房し換気する装置であ
    って、１個の外気採り入れダクト(16)と、風防ガラス(2
    8)の凍結防止用、計器板(58)の高さでの換気用、車室の
    底部の暖房用の、少なくとも３個の送風ダクト(18)(20)
    (22)とを有するハウジング(14)を備え、ハウジング(14)
    を中央隔壁(30)により２つに分割した両半部に、それぞ
    れ空気温度を調節する独立の調節手段(50)を設け、中央
    隔壁(30)の少なくとも一部を、各送風ダクト(18)(20)(2
    2)内に突入させて、車室の右半部と左半部とに、異なっ
    た温度の空気流を送りだし得るようにした自動車車室用
    暖房及び換気装置において、 凍結防止用ダクト(18)又は主送風ダクト(20)内に、送風
    ダクトから送りだされる空気の温度を均一にするため
    の、混合器部材(62)(64)(92)を設けたことを特徴とする
    自動車車室用暖房及び換気装置。
  2. 【請求項２】 凍結防止用ダクト(18)内の混合器部材(6
    2)(64)(92)を、ハウジングの中央隔壁(30)の下流側に設
    置して、風防ガラス(28)の凍結防止用の空気温度を均一
    にするようにした請求項１に記載の自動車車室用暖房及
    び換気装置。
  3. 【請求項３】 混合器部材(62)(92)を、中央隔壁(30)に
    対して直交する板材(70)(94)と、その両面に沿って立設
    した偏向板(74)(76,93)(102)とで形成し、ハウジングの
    両半部から送られる空気流を、板材の面に沿って、互い
    に交差する方向に偏向させるようにしたことを特徴とす
    る請求項２に記載の自動車車室用暖房及び換気装置。
  4. 【請求項４】 混合器部材(64)の板材(78)を、中央隔壁
    (30)の面に沿って延伸させ、その両面に、各１個のスコ
    ップ型部材(80)(86)を備けて、それぞれ板材の一面側の
    空気流を、板材に形成した孔(84)(90)を通して裏面側へ
    転送するようにしたことを特徴とする請求項２に記載の
    自動車車室用暖房及び換気装置。
  5. 【請求項５】 主送風ダクト(20)内の混合器部材(62)(6
    4)(92)を、ハウジングの中央隔壁(30)の下流側に設け、
    計器板(58)の高さで車室換気用に送りだされる空気の温
    度を、均一にするようにしたことを特徴とする請求項１
    に記載の自動車車室用暖房及び換気装置。
  6. 【請求項６】 混合器部材(62)(92)を中央隔壁(30)の面
    に沿って延伸する板材(70)(94)で形成し、その両面に、
    偏向板(74)(76,96)(102)を立設して、ハウジングの両半
    部から送られる空気流を、板材の面に沿って、互いに交
    差する方向に偏向させるようにしたことを特徴とする請
    求項５に記載の自動車車室用暖房及び換気装置。
  7. 【請求項７】 混合器部材(64)を、中央隔壁(30)と直交
    する板材で形成し、その両面に、各１個のスコップ型部
    材(80)(86)を備けて、それぞれ、板材の一面側の空気流
    を、板材に形成した孔(84)(90)を通して裏面側へ転送す
    るようにしたことを特徴とする請求項５に記載の自動車
    車室用暖房及び換気装置。
  8. 【請求項８】 板材(70)の両面に、互いに傾斜するひれ
    状又は翼状部材(74)(76)又はスコップ型部材(96)(102)
    からなる偏向板を設け、板材の両面の空気流を、互いに
    交差する方向に偏向させるようにしたことを特徴とする
    請求項３又は６に記載の自動車車室用暖房及び換気装
    置。
  9. 【請求項９】 板材(70)(78)(94)を、固定された仕切
    壁、又は中央隔壁(30)と直交する枢軸に回転可能に取付
    けた蝶型弁部材としたことを特徴とする請求項３又は７
    に記載の自動車車室用暖房及び換気装置。
  10. 【請求項１０】 板材(70)(78)(94)を、ハウジングの中
    央隔壁(30)の一部としたことを特徴とする請求項４又は
    ６に記載の自動車車室用暖房及び換気装置。
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