JPH0679590B2 - 内視鏡の内蔵物座屈防止装置 - Google Patents

内視鏡の内蔵物座屈防止装置

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JPH0679590B2
JPH0679590B2 JP60271757A JP27175785A JPH0679590B2 JP H0679590 B2 JPH0679590 B2 JP H0679590B2 JP 60271757 A JP60271757 A JP 60271757A JP 27175785 A JP27175785 A JP 27175785A JP H0679590 B2 JPH0679590 B2 JP H0679590B2
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輝雄 大内
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は生体腔内又は機械の内部等を観察するために
用いられる内視鏡に関するもので、特に可撓管内に挿通
された内蔵物を、操作部内に反転して支持された弾性線
材で引っ張ることにより、内蔵物が可撓管内で座屈しな
いようにした内視鏡の内蔵物座屈防止装置に関するもの
である。
[従来の技術] 第3図に示すように、内視鏡の可撓管31を小さな曲率半
径で屈曲させると、可撓管31は屈曲部分の外周側で伸び
て内周側では縮み、その屈曲部分の外周側に挿通された
内蔵物32aは可撓管31内に引き込まれ、内周側に挿通さ
れた内蔵物32bは可撓管31内で座屈し、これを繰り返す
ことにより内蔵物が破損する。
このようにして起こる内蔵物の破損を防止するため従来
は、第4図に示すように、内蔵物32を操作部33内に設け
たバネ34で操作部33側へ常時引っ張るようにしたもの、
あるいは第5図に示すように、操作部33内において湾曲
操作ワイヤ35,35が連結された回転板36に一対のバネ37,
37を取着すると共にそのバネ37,37の先端に各々内蔵物
を取着して、屈曲した湾曲部38の内周側に位置する内蔵
物32bを湾曲操作に連動してバネ37で操作部33側へ引っ
張るようにしたものなどが知られている。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の従来の内蔵物座屈防止装置のうち、第4図に示す
ものは内蔵物32が常時引っ張られているので、内蔵物が
屈曲した可撓管31の外周側に位置する場合にも引っ張ら
れて内周側に寄せられてしまい、可撓管31内で内蔵物の
配列が乱れて破損する欠点があり、また第5図に示すも
のは、バネ37が湾曲操作用の回転板36に連結されている
ので、そのバネ37が湾曲操作ワイヤ35と干渉しないよう
にするために構造が複雑となり、しかも湾曲操作をした
時にだけバネ37が作動するので、湾曲部38以外の可撓管
31部が第6図に示すように例えば十二指腸球部39などを
通過して小さな曲率半径で曲げられた場合にはバネ37が
作動せず、内蔵物が座屈して破損する欠点があった。ま
た、湾曲操作に応動して内蔵物が引っ張られるので、上
下方向と左右方向とに複合して湾曲部を立体的に屈曲さ
せた場合には、湾曲部の屈曲状態に対する内蔵物の引っ
張り具合が必ずしも合致せず、内蔵物が座屈して破損す
る欠点があった。
この発明は従来のこのような欠点を解消し、簡単な構造
でしかも可撓管内における内蔵物の座屈発生を確実に防
止して耐久性を向上させた内視鏡の内蔵物座屈防止装置
を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するための本発明による内視鏡の内蔵
物座屈防止装置を、実施例に対応する第1図にもとづい
て説明すると、 先端部本体と操作部3とを可撓管4で連結してその可撓
管4内に操作部3側から進退駆動されない内蔵物9を挿
通した内視鏡において、上記操作部3に回転自在に支持
されたプーリ13に沿って弾性線材14を略U字状に反転し
て支持され、可撓管4の管軸を挟んで互いに反対側に位
置する内蔵物9に上記弾性線材14の両端部が一方ずつ取
着されており、一方の内蔵物が操作部3から可撓管4内
に引き込まれたとき他方の内蔵物が弾性線材14により可
撓管4内から操作部3側へ引っ張られるようにしたこと
を特徴とする。
[作用] 可撓管4の一部が小さな曲率半径で屈曲された場合、屈
曲部分の外周側に位置する内蔵物9は可撓管4内に引き
込まれ、可撓管4の管軸を挟んで反対側即ち屈曲部分の
内周側に位置する内蔵物9は、可撓管4内に引き込まれ
る内蔵物9の動きに応動して弾性線材14により可撓管4
内から操作部3内に引き出される。
[実施例] 本発明の一実施例を第1図及び第2図にもとづいて説明
する。
第2図は本実施例の内蔵物座屈防止装置を採用した内視
鏡本体1の全体概略図であり、図示しない対物光学系な
どが設けられた先端部本体2と各種操作装置が設けられ
た操作部3と可撓管4で連結されており、その可撓管4
は外力により自在に屈曲し得る柔軟部4aと、その先端側
に形成され操作部3からの遠隔操作により屈曲する湾曲
部4bとにより構成されている。
5は操作部3に回動自在に設けられた湾曲操作ノブであ
り、これを回転操作することにより上記湾曲部4bが第2
図の2点鎖線で示すように所定の方向に屈曲する。6は
先端部本体2に空気又は水などを送る操作をする送気送
水スイッチ、7は粘液などを先端部本体2から吸引する
操作をする吸引スイッチ、8は接眼レンズ8aが内蔵され
た接眼部である。
第1図は操作部3の内部構成を示しており、一端が上記
先端部本体2に取着されて可撓管4内に挿通された、イ
メージガイドファイバー9a,ライトガイドファイバー9b,
送気送水チューブ9cおよび吸引チューブ9dなどの内蔵物
9が操作部3内に達しており、イメージガイドファイバ
ー9aの端部は接眼レンズ8aに対向して固定され、ライト
ガイドファイバー9bは連結管10内を通って図示しない光
源装置に導びかれ、送気送水チューブ9c及び吸引チュー
ブ9dは各々送気送水切換シリンダ6a及び吸引切換シリン
ダ7aに接続されている。11及び12は各々シリンダ6a,7a
と外部装置とを連通する連通チューブである。尚、可撓
管4内においては各内蔵物のうち、イメージガイドファ
イバー9aと吸引チューブ9dとが接近した位置に配置さ
れ、可撓管4の管軸を挟んでその反対側にライトガイド
ファイバー9bと送気送水チューブ9cとが各々接近して配
置されている。
13は上記送気送水切換シリンダ6aの側部に回動自在に軸
支されたプーリーであり、このプーリー13には弾性線材
14の中間部14bが巻回されている。この弾性線材14は例
えば第1図に示すように一対のコイルバネ14a,14aを中
間部においてワイヤ14bで連結して一体的に構成された
ものであり、その他例えば一本のゴム線材あるいはゴム
線材とワイヤを連結したものなどであってもよい。
15は上記内蔵物9に弾性線材14の端部を取着する一対の
接続片であり、各々の接続片15,15には弾性線材14の端
部が一方ずつ取着されると共に、一方の接続片15には互
いに接近して配設されているイメージガイドファイバー
9aと吸引チューブ9dとが挿通固着され、他方の接続片15
には互いに接近して配置されているライトガイドファイ
バー9bと送気送水チューブ9cとが各々挿通固着されてい
る。
次に上記実施例の動作について説明すると、 第2図に示すように湾曲操作により湾曲部4bが屈曲され
た場合、又は可撓管4が十二指腸球部などを通過する際
に湾曲部4b以外の柔軟部4aが小さな屈曲半径で屈曲され
た場合に、屈曲部分の外周側に位置する内蔵物9は可撓
管4内に引き込まれ、例えば第1図の矢印Aで示される
方向に移動して、弾性線材14がその方向に引っ張られ
る。そして弾性線材14が可撓管4の管軸を挟んで反対側
即ち屈曲部分の内周側に位置する内蔵物9を矢印B方向
に引っ張り、その内蔵物が可撓管4内から操作部3内に
引き出されて屈曲部分における内蔵物9の座屈発生が防
止される。尚、このように可撓管4内に引き込まれる内
蔵物9の動きに応動して反対側の内蔵物9を引き出すた
めに、弾性線材14は張力をゼロにしておくか常時弱い張
力を加えておくかのいずれかが適切であり、その張力は
使用環境により異なり0〜200グラム程度が適してい
る。
[発明の効果] 本発明の内視鏡の内蔵物座屈防止装置によれば、屈曲し
た可撓管内の外周側に位置する内蔵物が可撓管内に引き
込まれるのに応動して、内周側に位置する内蔵物が可撓
管内から操作部側に引き出されるので、湾曲操作により
可撓管がどのような方向に屈曲させられた時であって
も、また可撓管が体腔内で自然に屈曲させられた場合な
どにも内蔵物の座屈発生を確実に防止することができ、
しかも構造が簡単で実用的価値が高い等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の操作部の内部構成を示す側
面図、第2図はその実施例を採用した内視鏡の全体略示
図、第3図は従来の内視鏡の可撓管内の内蔵物の状態を
示す略示図、第4図及び第5図は各々従来の内視鏡の内
蔵物座屈防止装置の側面図、第6図は可撓管が十二指腸
球部を通過する状態を示す略示図である。 2……先端部本体、3……操作部、4可撓管、 9……内蔵物、14……弾性線材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部本体と操作部とを可撓管で連結して
    その可撓管内に上記操作部側から進退駆動されない内蔵
    物を挿通した内視鏡において、 上記操作部に回転自在に支持されたプーリに沿って弾性
    線材を略U字状に反転して支持すると共に、上記可撓管
    の管軸を挟んで互いに反対側に位置する内蔵物に上記弾
    性線材の両端部を一方ずつ取着して、一方の内蔵物が操
    作部から可撓管内に引き込まれたとき他方の内蔵物が弾
    性線材により可撓管内から操作部側へ引っ張られるよう
    にしたことを特徴とする内視鏡の内蔵物座屈防止装置。
  2. 【請求項2】上記可撓管は外力により自在に屈曲し得る
    柔軟部と、その先端側に形成され上記操作部からの遠隔
    操作により屈曲する湾曲部とよりなる特許請求の範囲第
    1項記載の内視鏡の内蔵物座屈防止装置。
  3. 【請求項3】上記弾性線材の一端部が、複数の内蔵物に
    取着されている特許請求の範囲第1項記載の内視鏡の内
    蔵物座屈防止装置。
  4. 【請求項4】上記弾性線材が取着された内蔵物がイメー
    ジガイドファイバーとライトガイドファイバーの少なく
    とも一方を含んでいる特許請求の範囲第1項記載の内視
    鏡の内蔵物座屈防止装置。
  5. 【請求項5】上記弾性線材が取着された内蔵物が送気用
    又は送水用チューブを含んでいる特許請求の範囲第1項
    記載の内視鏡の内蔵物座屈防止装置。
  6. 【請求項6】上記弾性線材が常時0〜200グラムの張力
    で内蔵物を引っ張っている特許請求の範囲第1項記載の
    内視鏡の内蔵物座屈防止装置。
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