JPH0675349B2 - ディスクプレ−ヤ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明はビデオディスクプレーヤやデジタルオーディオ
ディスクプレーヤ等のディスクプレーヤに関するもので
ある。

＜従来の技術＞ ディスクシステムにはデジタルオーディオディスクシス
テムやビデオディスクシステム等があり、ビデオディス
クシステムには光学方式や静電容量方式などいくつかの
方式があるが、以下ではVHD方式を摘示して説明する。

第１図にVHD方式のビデオディスクを示す。ディスク１
には、中心部のトラックガード２と外側のトラックガー
ド３との間に信号が記録されている。この記録区間は、
外側トラックガード３に続くリードイン区間４と、リー
ドイン区間４に続く幅広のプログラム区間５と、プログ
ラム区間５に連続するリードアウト区間６の３つに区分
される。

リードイン区間４は、演奏開始のとき再生針が最初に降
りる部分で、プログラムの頭出しが早くできるような信
号が記録されている。プレーヤはこの信号を読み取りな
がらプログラムのスタート位置までトラックを高速で横
切って針先を送り、迅速な頭出しが可能となっている。
他方、リードアウト区間６にはプログラムの終了を表わ
す信号が記録されており、針先は自動的に再生を終了し
待機位置まで戻り、自動的に演奏を停止することが可能
である。プログラミング区間５には、映像、音声の信号
が記録されディスク１枚で両面２時間（最大）の長時間
再生ができる。この区間には、正しい再生を保証するた
め、トラッキング用の信号（インデックス信号，トラッ
キング信号）と映像信号を相関してアドレス信号（タイ
ム信号，トラック番号の信号，チヤプタ番号の信号等か
らなる）と呼ばれる信号も同時に記録されている。これ
ら信号により、クイックモーションやスローモーション
などの特殊再生や見たい場所を数秒で探し出すことがで
きる高速ランダムアクセス・サーチが簡単にできる。

ところが、アドレス信号は、映像信号の垂直ブランキン
グ期間の第17,18,280,281ラインにのみ記録されている
ので都合の悪い場合がある。一例をあげると、片面最大
１時間記録可能なディスクにプログラムの長さの関係で
30分しか記録されていなかったとする。操作者がこの事
実を知らずにこのビデオディスクを再生し、プレーヤの
操作キーで35分目をランダムアクセス指令した場合、プ
レーヤはアドレス信号を検出しながら目的トラックをサ
ーチするものの、35分目のアドレス信号は無記録のた
め、サーチが不可能である。この場合、針先はリードア
ウト区間に入り自動的に待機位置まで戻るか、又はサー
チ不可能であることを検知して元のアドレス位置まで戻
ることとなる。これを知った操作者は、プレーヤ側の検
知ミスだと考え何度でもサーチ指令を繰り返すことにな
る。このように、映像信号に相関させてアドレス信号を
記録しているだけではサーチ等のプレーヤ操作上の適否
が判別できない問題があった。

＜発明の目的＞ そこで、本発明の目的は、プレーヤ側におけるサーチ等
の操作の適否を自動かつ瞬時的に判別することが可能な
ディスクプレーヤを提供することである。

上記の目的を達成するため、本発明は、プログラムに関
するデータがリードイン区間に記録されているディスク
を再生するディスクプレーヤにおいて、ディスクのリー
ドイン区間に記録されたデータを検出するリードインデ
ータ検出手段と、このリードインデータ検出手段の検出
データを記憶するリードインデータ記憶手段と、プレー
ヤ操作部から与えられる設定データ及び／又は指令信号
と前記リードインデータ記憶手段の記憶データとに基づ
き、当該操作部における操作の適否を判断する操作適否
判断手段とを少なくとも備え、このプレーヤで前記リー
ドイン区間の記録データを検出し、検出したデータを記
憶し、この記憶データに基づいてサーチ操作の適否を判
断する。

好ましくは、前記リードインデータ記憶手段の記憶デー
タを適当な形に編集して表示できる表示手段を備えるよ
うにして、常時又は必要に応じ、操作者の確認のための
情報を与えるようにする。

さらに好ましくは、前記操作適否判断手段が不適と判断
すると、これを光の点灯もしくは点滅又は音声による報
知で操作者に告知するようにする。

以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明す
る。

＜実施例＞ 実施例のビデオディスクは、リードイン区間４（第１
図）の空きトラックを利用し、プログラムの頭出しに用
いられるリードイン信号の記録部分に続けて、当該ビデ
オディスクに記録されたプログラムに関するデータ（リ
ードインデータという。）をディジタル信号の形で記録
したものである。プログラムに関するデータすなわちリ
ードインデータには、当該プログラムが単数か複数か、
１つのプログラムはプログラム・スタートから何分何秒
であるか、プログラムの先頭末尾は何トランク目か、プ
ログラムや曲のくぎりを示すチャプタの番号，その位置
はどこか等および各曲の音声がバイリンガルか，ステレ
オか，モノラルかの区別の信号も含まれる。これら信号
は、ディスクの原盤を作成するときに合わせて記録され
る。

次に、上記リードインデータを記録したビデオディスク
を再生するプレーヤシステムの概要を第２図のブロック
図に示す。

１′はリードインデータを記録したビデオディスク、２
は再生針としてのスタイラス、３はスタイラスドライブ
装置、４はディスクの回転を制御する主モータサーボ装
置、５はピックアップ装置、６はピックアップ装置５を
制御するスライドモータサーボ装置、７はピックアップ
された信号を増幅するプリアンプ、８はプリアンプ７の
出力から取り出したトラッキング信号等に基づいてスタ
イラスドライブ装置３又はスライドモータサーボ装置６
に信号を与えトラッキング制御をなすトラッキングサー
ボ回路、９はプリアンプ７の出力が入力される音声信号
処理回路、10,11はそれぞれ再生された音声信号チャン
ネル1,2が出力される音声出力端子、12は映像信号処理
回路で、再生された映像信号は映像出力端子13に出力さ
れる。14は映像信号処理回路12の出力に基づいてスタイ
ラスドライブ装置３に信号を与え時間軸方向の変動を補
正するタイムベースサーボ回路である。

15は上記映像信号処理回路12の再生信号を入力とし、こ
の信号から、リードイン区間に記録されたリードイン信
号，リードインデータ信号、プログラムの各トラックに
記録されたアドレス信号及びリードアウト区間に記録さ
れたリードアウト信号を検出し抜取るためのデータ検出
回路である。データ検出回路で検出されたデータはシス
テムのコントロール装置16に入力される。コントロール
装置16はマイクロコンピュータ16a（マイクロコンピュ
ータを「MPU」と略記する。）を内蔵する。MPU16aは、
内部にランダムアクセスメモリ（RAM）16bやリードオン
リメモリ（ROM）,CPU,レジスタ類,I/Oインターフェイス
などを含み、ROMに記憶させたソフトウエアプログラム
によって種々の演算，判断処理を実行することができ
る。このコントロール装置16には、前記データ検出回路
15の検出データ，プレーヤの操作部17のキー操作による
設定データ又は指令信号及びディスク装填に関係する機
構部に設けたマイクロスイッチ群19の状態データなどが
主に入力される。入力データはMPU16aのRAM16bに選択的
に記憶される。リードインデータはRAM16bの所定領域に
記憶されるとともに、操作部17のテンキー等で設定した
データもRAM16bの他の記憶領域に記憶される。そして、
MPU16aが上記データ又は信号に基づいて処理した結果
は、制御信号としてスタイラスドライブ装置3,主モータ
サーボ装置4,スライドモータサーボ装置６のそれぞれに
選択的に与えられ、所定の動作が実行される。

前記操作部17には、プレーヤの作動状態例えば操作モー
ドや再生中のプログラム番号を表示したり、その他キー
操作が確実に行なわれたかを表示し確認するための複数
のインジケータ17aが設けられている。インジケータ17a
はコントロール装置16からの信号により点灯もしくは点
滅する。また、本実施例のような場合には、操作部17の
一部に小型の圧電スピーカ（圧電ブザーを含む）を設
け、操作上の過誤が発生すると直ちにこれを操作者に知
らせるようにするのも好ましい。目で見るより音声によ
る方が確実であるためである。なお、18はデータ検出回
路15で検出しRAM16bに記憶したリードインデータを適当
な形に編集して表示するための表示部であり、操作部17
に関連して設けられる。表示部18はプレーヤ作動中に常
時表示させておくこともできるが、必要に応じて表示が
現れるようにしてもよい。このようにすると、再生可能
なプログラムの内容が一覧でき、確実かつ迅速なキー操
作が行える。

次に、第２図のプレーヤシステムの主たる動作を第３図
のフローチャートによって説明する。

まず、プレーヤに電源が投入されスタートする。電源投
入でコントロール装置16のMPU16aが初期設定を行ない、
ビデオディスクの装填および再生キーの入力を待つ。再
生キーが操作されると、RAM16bの特定記憶領域がクリア
され、再生モードが指令されるとともにスタイラス２が
リードイン区間に降りる。プログラム頭出し用のリード
イン信号が検出されると、この信号をトリガとして引き
続いてステップSP1でリードインデータが検出される。
検出データはステップSP2においてRAM16bの所定領域に
記憶される。これにより当該ディスクに記録されたプロ
グラムの演奏時間及びプログラム領域の総時間その他プ
ログラムの記録位置など必要なすべての情報を得ること
となる。次にステップSP3で通常の再生モードが指令さ
れる。

ステップSP4でランダムアクセス・サーチガ指令された
かどうかが判断される。指令されていない場合は分岐
し、プログラムエンド信号（リードアウト区間に記録さ
れている）が検出されたかどうかが判断される。検出さ
れていないなら、ノーマル再生の指令ステップSP3に戻
る。検出されれば、自動的に再生動作が停止される。

ランダムアクセス・サーチが指令されると、次のステッ
プSP5で先に記憶したリードインデータが読み出され
る。ステップSP6で、先にステップSP4で設定した目的位
置ないし時間データがリードインデータと比較演算さ
れ、当該キー操作の適否が判断される。適合しないと
き、直ちにステップSP7に進み、操作部17のインジケー
タ17aに「エラー」の表示が出される。もしくは、圧電
スピーカを設けたときは音声によって警報が発せられ
る。操作者がエラーの訂正処理をすますとステップSP3
に戻る。ランダムアクセス・サーチの設定，指令操作が
適合していると判断されたときは、コントロール装置16
から所定の制御信号が出力され正しくランダムアクセス
・サーチが実行され、そのサーチされた目的トラックで
ノーマル再生が行なわれる。

なお、上記実施例の方法を実行するビデオディスクプレ
ーヤはリードインデータが記録されたビデオディスクの
再生のためだけのものでないことに留意すべきである。
すなわち、リードイン区間に頭出し用のリードイン信号
のみが記録されたディスクも再生できる。この場合、第
３図のステップSP1,SP2,SP5,SP6は適用されない。

また、上記実施例は、VHDシステムを例に説明したが、
ここに開示の技術は光学式のMCAシステムまたは容量式
のCEDシステム又はデジタルオーディオディスクシステ
ムにも同様に適用できる。光学式の場合、再生針は光ビ
ームで、リードイン区間はディスクの内周側にある。

＜発明の効果＞ 以上のように、本発明のディスクプレーヤはリードイン
区間にプログラムに関するデータが記録されたディスク
を再生し、このデータを記憶し、操作の適否をこの記憶
データに基づき判断するように構成したので、プレーヤ
の操作性を改善できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はビデオディスクを示す図、第２図は実施例に係
るビデオディスクプレーヤのブロック図、第３図はプレ
ーヤの動作を説明するためのフローチャートである。 1,1′……ビデオディスク、４……リードイン区間、15
……データ検出回路、16……コントロール装置、16a…
…マイクロコンピュータ、16b……マイクロコンピュー
タのRAM、17……操作部。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−50375（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−11668（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−95602（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−147175（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】プログラムに関するデータがリードイン区
   間に記録されているディスクを再生するディスクプレー
   ヤにおいて、 ディスクのリードイン区間に記録されたデータを検出す
   るリードインデータ検出手段と、 このリードインデータ検出手段の検出データを記憶する
   リードインデータ記憶手段と、 操作部から与えられる設定データ及び／又は指令信号と
   前記リードインデータ記憶手段の記憶データとに基づ
   き、当該操作部における操作の適否を判断する操作適否
   判断手段と、 前記操作適否判断手段の判断結果を操作者に対して報知
   するための報知手段とを備えたことを特徴とするディス
   クプレーヤ。