JPH0673249A - 繊維成形に適した導電性樹脂組成物 - Google Patents
繊維成形に適した導電性樹脂組成物Info
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- JPH0673249A JPH0673249A JP22830792A JP22830792A JPH0673249A JP H0673249 A JPH0673249 A JP H0673249A JP 22830792 A JP22830792 A JP 22830792A JP 22830792 A JP22830792 A JP 22830792A JP H0673249 A JPH0673249 A JP H0673249A
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- propylene
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 繊維成形性・導電性に優れ、かつ経済性にも
優れたプロピレン系重合体組成物の提供。 【構成】 下記（ａ）成分８０〜９４重量％および
（ｂ）成分６〜２０重量％から成ることを特徴とする導
電性樹脂組成物。 （ａ）エチレン含有量１〜１０重量％および炭素数４か
ら１２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％で、か
つ、メルトフローレートが１〜５０ｇ／１０分のプロピ
レン系ランダム共重合体 （ｂ）平均１次粒子径が２０ｍμ以上でＢＥＴ式比表面
積が７００ｍ2 ／ｇ以上かつ粒子表面がグラファイト構
造を有するカーボンブラック
優れたプロピレン系重合体組成物の提供。 【構成】 下記（ａ）成分８０〜９４重量％および
（ｂ）成分６〜２０重量％から成ることを特徴とする導
電性樹脂組成物。 （ａ）エチレン含有量１〜１０重量％および炭素数４か
ら１２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％で、か
つ、メルトフローレートが１〜５０ｇ／１０分のプロピ
レン系ランダム共重合体 （ｂ）平均１次粒子径が２０ｍμ以上でＢＥＴ式比表面
積が７００ｍ2 ／ｇ以上かつ粒子表面がグラファイト構
造を有するカーボンブラック
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】コンピューターをはじめとする各
種ＯＡ機器の普及に伴い静電気による機器の障害が大き
な問題として注目され、熱可塑性樹脂に導電性カーボン
ブラックを配合して成る導電性樹脂は、その経済性、成
形性に優れている点から静電気対策が講じられた部品材
料として幅広く使用されている。本発明は、特に繊維状
に成形して用いる該部品材料として、繊維成形性および
静電気除去能力に優れ、かつ経済性を有する導電性樹脂
組成物を提供するものである。
種ＯＡ機器の普及に伴い静電気による機器の障害が大き
な問題として注目され、熱可塑性樹脂に導電性カーボン
ブラックを配合して成る導電性樹脂は、その経済性、成
形性に優れている点から静電気対策が講じられた部品材
料として幅広く使用されている。本発明は、特に繊維状
に成形して用いる該部品材料として、繊維成形性および
静電気除去能力に優れ、かつ経済性を有する導電性樹脂
組成物を提供するものである。
【０００２】
【従来の技術】カーボンブラックを配合した導電性樹脂
の繊維化は従来より検討されていたがカーボンブラック
の分散の難しさから、不均一分散による糸径のムラや未
分散の凝集部残に起因する欠陥により繊維成形時の糸切
れが多発し、安定した成形および製品が得られない。ま
た、紡糸ができても静電気対策用繊維として充分な導電
性を有するものは無い。静電気対策部品材として必要な
導電性を有した繊維状のものとしては、炭素繊維、金属
繊維、金属メッキ、コート繊維等があるが、主に炭素繊
維単体が主に使用されている。
の繊維化は従来より検討されていたがカーボンブラック
の分散の難しさから、不均一分散による糸径のムラや未
分散の凝集部残に起因する欠陥により繊維成形時の糸切
れが多発し、安定した成形および製品が得られない。ま
た、紡糸ができても静電気対策用繊維として充分な導電
性を有するものは無い。静電気対策部品材として必要な
導電性を有した繊維状のものとしては、炭素繊維、金属
繊維、金属メッキ、コート繊維等があるが、主に炭素繊
維単体が主に使用されている。
【０００３】しかし、これらの導電性繊維は非常に優れ
た導電性を有しているが、高価であり、経済性に難点が
あるため、ユーザーからは導電性に優れかつ安価な導電
性繊維の開発が期待されている。安価なものとしては、
熱可塑性樹脂に界面活性剤を応用した内部練り込み型静
電気対策用樹脂があるが、導電性能が劣り、また、界面
活性剤が樹脂表面に移行し易く脱離、さらには汚染、耐
静電気性能の有効期間が短いなどの欠点があり、静電気
対策用繊維成形体としては問題が多く使用されていない
のが実状である。
た導電性を有しているが、高価であり、経済性に難点が
あるため、ユーザーからは導電性に優れかつ安価な導電
性繊維の開発が期待されている。安価なものとしては、
熱可塑性樹脂に界面活性剤を応用した内部練り込み型静
電気対策用樹脂があるが、導電性能が劣り、また、界面
活性剤が樹脂表面に移行し易く脱離、さらには汚染、耐
静電気性能の有効期間が短いなどの欠点があり、静電気
対策用繊維成形体としては問題が多く使用されていない
のが実状である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このような現状におい
て、安価な汎用ポリオレフィンに導電性を付与した繊維
成形性に優れた静電気対策用材料が提供されれば、工業
上新たな用途展開が期待される。しかしながら、単純ブ
レンドでは、カーボンブラックの分散の難しさから、不
均一分散による繊維成形時の糸径のムラや未分散の凝集
部分に起因する欠陥により実用に耐える製品が得られな
いし、導電性においても不十分である。
て、安価な汎用ポリオレフィンに導電性を付与した繊維
成形性に優れた静電気対策用材料が提供されれば、工業
上新たな用途展開が期待される。しかしながら、単純ブ
レンドでは、カーボンブラックの分散の難しさから、不
均一分散による繊維成形時の糸径のムラや未分散の凝集
部分に起因する欠陥により実用に耐える製品が得られな
いし、導電性においても不十分である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、汎用ポリオレ
フィンの中でも特定のプロピレン系重合体と特定のカー
ボンブラックから成る組成物が、安価で繊維成形性に優
れ、かつ静電気対策材料として安定した導電性を永久に
有するとの知見を得て、完成するに至ったものである。
フィンの中でも特定のプロピレン系重合体と特定のカー
ボンブラックから成る組成物が、安価で繊維成形性に優
れ、かつ静電気対策材料として安定した導電性を永久に
有するとの知見を得て、完成するに至ったものである。
【０００６】即ち、本発明は、下記（ａ）成分８０〜９
４重量％および（ｂ）成分６〜２０重量％から成ること
を特徴とする導電性樹脂組成物である。 （ａ）エチレン含有量１〜１０重量％および炭素数４か
ら１２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％で、か
つ、メルトフローレートが１〜５０ｇ／１０分のプロピ
レン系ランダム共重合体 （ｂ）平均１次粒子径が２０ｍμ以上でＢＥＴ式比表面
積が７００ｍ2 ／ｇ以上かつ粒子表面がグラファイト構
造を有するカーボンブラック
４重量％および（ｂ）成分６〜２０重量％から成ること
を特徴とする導電性樹脂組成物である。 （ａ）エチレン含有量１〜１０重量％および炭素数４か
ら１２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％で、か
つ、メルトフローレートが１〜５０ｇ／１０分のプロピ
レン系ランダム共重合体 （ｂ）平均１次粒子径が２０ｍμ以上でＢＥＴ式比表面
積が７００ｍ2 ／ｇ以上かつ粒子表面がグラファイト構
造を有するカーボンブラック
【０００７】
（１）構成成分
【０００８】（ａ）プロピレン系ランダム共重合体 本発明に用いられるプロピレン系ランダム共重合体は、
エチレン含有量１〜１０重量％、好ましくは１〜８重量
％、特に好ましくは１〜６重量％および炭素数４から１
２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％、好ましくは
３〜１５重量％特に好ましくは５〜１３重量％で、か
つ、メルトフローレート（ＪＩＳ−Ｋ準拠：２３０℃、
２．１６ｋｇ荷重、以下ＭＦＲという）が１〜５０ｇ／
１０分、好ましくは１〜２０ｇ／１０分、特に好ましく
は２〜１０ｇ／１０分のものである。かかる共重合体の
エチレン含有量が１重量％未満ではカーボンブラックの
分散性が劣り、１０重量％超過では成形性が劣る。ま
た、炭素数４から１２のオレフィン含有量が２０重量％
を超えると、糸の剛性が低下する。
エチレン含有量１〜１０重量％、好ましくは１〜８重量
％、特に好ましくは１〜６重量％および炭素数４から１
２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％、好ましくは
３〜１５重量％特に好ましくは５〜１３重量％で、か
つ、メルトフローレート（ＪＩＳ−Ｋ準拠：２３０℃、
２．１６ｋｇ荷重、以下ＭＦＲという）が１〜５０ｇ／
１０分、好ましくは１〜２０ｇ／１０分、特に好ましく
は２〜１０ｇ／１０分のものである。かかる共重合体の
エチレン含有量が１重量％未満ではカーボンブラックの
分散性が劣り、１０重量％超過では成形性が劣る。ま
た、炭素数４から１２のオレフィン含有量が２０重量％
を超えると、糸の剛性が低下する。
【０００９】炭素数４から１２のα−オレフィンとは、
例えば、ブテン−１、４−メチルペンテン−１、ヘキセ
ン−１およびオクテン−１などであり、好ましいα−オ
レフィンは炭素数４〜６のものである。また、これらの
α−オレフィンの１種又は２種以上をコモノマーとして
使用できる。
例えば、ブテン−１、４−メチルペンテン−１、ヘキセ
ン−１およびオクテン−１などであり、好ましいα−オ
レフィンは炭素数４〜６のものである。また、これらの
α−オレフィンの１種又は２種以上をコモノマーとして
使用できる。
【００１０】また、ＭＦＲが１ｇ／１０分未満では成形
性の過負荷の点で好ましくなく、５０ｇ／１０分を超え
ると紡糸性に欠ける。
性の過負荷の点で好ましくなく、５０ｇ／１０分を超え
ると紡糸性に欠ける。
【００１１】なお、かかる共重合体がブロック共重合体
では溶融成形時の延展性が低く紡糸成形が困難となる。
なお、プロピレン単独重合体を用いた場合は、基樹脂の
剛性の高さ、カーボンブラックの分散不良により固くて
脆い繊維となり満足する導電性繊維を得ることができな
い。
では溶融成形時の延展性が低く紡糸成形が困難となる。
なお、プロピレン単独重合体を用いた場合は、基樹脂の
剛性の高さ、カーボンブラックの分散不良により固くて
脆い繊維となり満足する導電性繊維を得ることができな
い。
【００１２】かかる共重合体の具体例としては、プロピ
レン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン−１ランダム共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ヘキセン−１ランダム共重合体、プロピレン−エチ
レン−オクテン−１ランダム共重合体およびプロピレン
−エチレン−４・メチル・ペンテン−１ランダム共重合
体などであり、中でも、特に、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−１ラ
ンダム共重合体などが好ましい。
レン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン−１ランダム共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ヘキセン−１ランダム共重合体、プロピレン−エチ
レン−オクテン−１ランダム共重合体およびプロピレン
−エチレン−４・メチル・ペンテン−１ランダム共重合
体などであり、中でも、特に、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−１ラ
ンダム共重合体などが好ましい。
【００１３】上記プロピレン系ランダム共重合体の製造
法は、高、中、低圧法による気相重合法、スラリー重合
法、溶液重合法など特に限定されない。
法は、高、中、低圧法による気相重合法、スラリー重合
法、溶液重合法など特に限定されない。
【００１４】（ｂ）カーボンブラック 本発明に用いられるカーボンブラックは、平均１次粒子
径が２０ｍμ以上、好ましくは２０〜５０ｍμ、特に好
ましくは２５〜４０ｍμでＢＥＴ式比表面積が７００ｍ
2 ／ｇ以上、好ましくは７００〜１０００ｍ2 ／ｇ、特
に好ましくは８００〜９００ｍ2 ／ｇかつ粒子表面がグ
ラファイト構造を有するカーボンブラックである。
径が２０ｍμ以上、好ましくは２０〜５０ｍμ、特に好
ましくは２５〜４０ｍμでＢＥＴ式比表面積が７００ｍ
2 ／ｇ以上、好ましくは７００〜１０００ｍ2 ／ｇ、特
に好ましくは８００〜９００ｍ2 ／ｇかつ粒子表面がグ
ラファイト構造を有するカーボンブラックである。
【００１５】ここでいう平均１次粒子径とは、電子顕微
鏡により直接測定されたカーボンブラック粒子の直径で
ある。ＢＥＴ式比表面積の測定法は、Ｎ2 吸着法によ
る。また、グラファイト構造とは、炭素六員環が連なる
層状構造をいい、かかる構造を特定することにより、一
般的な着色用や充填用カーボンブラックのような無定形
構造ゆえに導電性の極めて劣るカーボンブラックと異な
り、高い導電性を発揮でき、また、上記特定のランダム
共重合体との相溶性に優れ、カーボンブラックが良好に
分散する。
鏡により直接測定されたカーボンブラック粒子の直径で
ある。ＢＥＴ式比表面積の測定法は、Ｎ2 吸着法によ
る。また、グラファイト構造とは、炭素六員環が連なる
層状構造をいい、かかる構造を特定することにより、一
般的な着色用や充填用カーボンブラックのような無定形
構造ゆえに導電性の極めて劣るカーボンブラックと異な
り、高い導電性を発揮でき、また、上記特定のランダム
共重合体との相溶性に優れ、カーボンブラックが良好に
分散する。
【００１６】かかるカーボンブラックとしては、ＳＣＦ
（Ｓｕｐｅｒ ｃｏｎｄｕｃｔｉｖｅ Ｆｕｒｎａｃ
ｅ）が、少量の配合で高度の導電性が得られる点で好ま
しい。かかる特定のカーボンブラックとして市場で入手
可能なものは、例えば、「ケッチェンブラックＥＣ」、
「ケッチェンブラックＥＣ６００ＪＤ」（ケッチェンブ
ラックインターナショナル社製）がある。
（Ｓｕｐｅｒ ｃｏｎｄｕｃｔｉｖｅ Ｆｕｒｎａｃ
ｅ）が、少量の配合で高度の導電性が得られる点で好ま
しい。かかる特定のカーボンブラックとして市場で入手
可能なものは、例えば、「ケッチェンブラックＥＣ」、
「ケッチェンブラックＥＣ６００ＪＤ」（ケッチェンブ
ラックインターナショナル社製）がある。
【００１７】（ｃ）付加的成分 本発明においては、その効果である導電性、成形性等を
著しく損なわない範囲で、上記（ａ）プロピレン系ラン
ダム共重合体と（ｂ）カーボンブラックの他に、他のポ
リオレフィン樹脂や各種の添加剤を配合することができ
る。
著しく損なわない範囲で、上記（ａ）プロピレン系ラン
ダム共重合体と（ｂ）カーボンブラックの他に、他のポ
リオレフィン樹脂や各種の添加剤を配合することができ
る。
【００１８】例えば、本願組成物の物性改良、溶融特性
改良のために超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン等を配合することができる。
改良のために超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン等を配合することができる。
【００１９】また、２，６−ジ−ｔ−ブチル−４−メチ
ルフェノール、１，１，３−トリ−（２−メチル−４−
ヒドロキシ−５−ｔ−ブチルフェニル）ブタン、テトラ
キス〔メチレン（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロ
キシヒドロケイ皮酸エステル）〕メタン、ｎ−オクタデ
シル−β−（４′−ヒドロキシ３′，５′−ジ−ｔ−ブ
チルフェニル）プロピオン酸エステルなどのフェノール
系酸化防止剤：ジラウリル−チオ−ジプロピオン酸エス
テル、ジステアリル−チオ−ジプロピオン酸エステル、
ラウリルステアリル−チオ−ジプロピオン酸エステル、
テトラキス（メチレン−３−ドデシル−チオ−プロピオ
ン酸エステル）メタンなどのイオウ系酸化防止剤：ジ
（ジノニルフェニル）−モノ−（ｐ−ノニルフェニル）
フォスファイトなどのリン系酸化防止剤：ステアリン
酸、オレイン酸などの高級脂肪酸系ないしステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
バリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、
オレイン酸マグネシウム、オレイン酸アルミニウムなど
の高級脂肪酸金属塩系ないしステアリン酸アミドなどの
高級脂肪酸アミドないしステアリン酸エチルなどの高級
脂肪酸エステル系の滑剤：その他、分散剤、銅害防止
剤、中和剤、発泡剤、難燃剤等の添加剤を配合すること
ができる。
ルフェノール、１，１，３−トリ−（２−メチル−４−
ヒドロキシ−５−ｔ−ブチルフェニル）ブタン、テトラ
キス〔メチレン（３，５−ジ−ｔ−ブチル−４−ヒドロ
キシヒドロケイ皮酸エステル）〕メタン、ｎ−オクタデ
シル−β−（４′−ヒドロキシ３′，５′−ジ−ｔ−ブ
チルフェニル）プロピオン酸エステルなどのフェノール
系酸化防止剤：ジラウリル−チオ−ジプロピオン酸エス
テル、ジステアリル−チオ−ジプロピオン酸エステル、
ラウリルステアリル−チオ−ジプロピオン酸エステル、
テトラキス（メチレン−３−ドデシル−チオ−プロピオ
ン酸エステル）メタンなどのイオウ系酸化防止剤：ジ
（ジノニルフェニル）−モノ−（ｐ−ノニルフェニル）
フォスファイトなどのリン系酸化防止剤：ステアリン
酸、オレイン酸などの高級脂肪酸系ないしステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
バリウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、
オレイン酸マグネシウム、オレイン酸アルミニウムなど
の高級脂肪酸金属塩系ないしステアリン酸アミドなどの
高級脂肪酸アミドないしステアリン酸エチルなどの高級
脂肪酸エステル系の滑剤：その他、分散剤、銅害防止
剤、中和剤、発泡剤、難燃剤等の添加剤を配合すること
ができる。
【００２０】（２）組成物の配合割合 本発明の組成物の配合割合は、（ａ）プロピレン系ラン
ダム共重合体が８０〜９４重量％、好ましくは８５〜９
０重量％であり、（ｂ）カーボンブラックが６〜２０重
量％、好ましくは１０〜１５重量％である。
ダム共重合体が８０〜９４重量％、好ましくは８５〜９
０重量％であり、（ｂ）カーボンブラックが６〜２０重
量％、好ましくは１０〜１５重量％である。
【００２１】配合されるプロピレン系ランダム共重合体
の量が８０重量％未満では成形性の点で不良であり、９
４重量％超過では導電性の点で不良である。すなわち、
カーボンブラックが６重量％未満の充填温度では繊維状
成形体にした場合、静電気除去繊維として十分な導電性
能が得られず、また、該温度が２０重量％を超えると溶
融粘度が高くなり、押出成形時に押出しムラが発生し均
一な糸径を有する繊維状成形体が得られない。さらに
は、固くて脆い成形体となり、しなやかさが求められる
用途には使用できない成形体となってしまう。
の量が８０重量％未満では成形性の点で不良であり、９
４重量％超過では導電性の点で不良である。すなわち、
カーボンブラックが６重量％未満の充填温度では繊維状
成形体にした場合、静電気除去繊維として十分な導電性
能が得られず、また、該温度が２０重量％を超えると溶
融粘度が高くなり、押出成形時に押出しムラが発生し均
一な糸径を有する繊維状成形体が得られない。さらに
は、固くて脆い成形体となり、しなやかさが求められる
用途には使用できない成形体となってしまう。
【００２２】（３）組成物の製造 本発明組成物は、バンバリーミキサー、ロールなどのバ
ッチ式の混練機のほかに、一軸押出機、二軸押出機など
の連続押出機で得ることができる。又、配合順序は特に
限定されるものではなく、配合物を一度に混合して混練
する方法のほかに、混合せずに、別々に混練機へ供給し
混練することもできる。
ッチ式の混練機のほかに、一軸押出機、二軸押出機など
の連続押出機で得ることができる。又、配合順序は特に
限定されるものではなく、配合物を一度に混合して混練
する方法のほかに、混合せずに、別々に混練機へ供給し
混練することもできる。
【００２３】（４）繊維糸の製造 本発明組成物から成る繊維糸の製造法は特に限定するも
のはなく、一般的な合成樹脂繊維の成形機により本組成
物の繊維化は可能である。
のはなく、一般的な合成樹脂繊維の成形機により本組成
物の繊維化は可能である。
【００２４】
（１）組成物および繊維の製造 下記の表−１に示した各成分を配合して、組成物および
繊維を製造した。
繊維を製造した。
【００２５】表−１の配合量にて各成分をシリンダー温
度２２０℃の二軸押出機（池貝鉄工所製 ＰＣＭ４５）
に投入しスクリュー回転数２４０ｒｐｍで溶融混練し、
ストランド状に押し出された溶融樹脂を冷却水槽に通
し、カッティングしペレット原料とした。このペレット
をシリンダー温度２９０℃のフルフライト単軸押出成形
機にて直径０．５ｍｍのダイス穴より引き取り速度を調
製し、０．１ｍｍの連続糸（一次糸）のドラム巻を得
た。次にこのドラムより取り出した糸を２００℃雰囲気
で回転速度の異なるローラーに巻き付けながら一次糸を
直径０．０１ｍｍの連続延伸糸（二次糸）をドラムに巻
取り、連続した導電性繊維を得た。そしてこの二次糸の
体積固有抵抗を測定し導電性の評価基準とした。なお、
体積固有抵抗はＳＲＩＳ ２３０１−１９６９に用いら
れるホイートストン・ブリッジを用い測定した。なお、
表−１中の配合成分は次のとおりである。
度２２０℃の二軸押出機（池貝鉄工所製 ＰＣＭ４５）
に投入しスクリュー回転数２４０ｒｐｍで溶融混練し、
ストランド状に押し出された溶融樹脂を冷却水槽に通
し、カッティングしペレット原料とした。このペレット
をシリンダー温度２９０℃のフルフライト単軸押出成形
機にて直径０．５ｍｍのダイス穴より引き取り速度を調
製し、０．１ｍｍの連続糸（一次糸）のドラム巻を得
た。次にこのドラムより取り出した糸を２００℃雰囲気
で回転速度の異なるローラーに巻き付けながら一次糸を
直径０．０１ｍｍの連続延伸糸（二次糸）をドラムに巻
取り、連続した導電性繊維を得た。そしてこの二次糸の
体積固有抵抗を測定し導電性の評価基準とした。なお、
体積固有抵抗はＳＲＩＳ ２３０１−１９６９に用いら
れるホイートストン・ブリッジを用い測定した。なお、
表−１中の配合成分は次のとおりである。
【００２６】〔プロピレン系重合体：（ａ）成分〕プロピレン系重合体（１） ：エチレン含有量４．２重量
％、ＭＦＲが１．８ｇ／１０分のプロピレン−エチレン
ランダム共重合体（三菱油化社製「ＥＸ６」）。
％、ＭＦＲが１．８ｇ／１０分のプロピレン−エチレン
ランダム共重合体（三菱油化社製「ＥＸ６」）。
【００２７】プロピレン系重合体（２）：エチレン含有
量２．０重量％、ブテン含有量７．０重量％、ＭＦＲが
６．０ｇ／１０分のプロピレン−エチレン−ブテン−１
ランダム共重合体（三菱油化社製「ＦＸ４」）。
量２．０重量％、ブテン含有量７．０重量％、ＭＦＲが
６．０ｇ／１０分のプロピレン−エチレン−ブテン−１
ランダム共重合体（三菱油化社製「ＦＸ４」）。
【００２８】プロピレン系重合体（３）：エチレン含有
量９．０重量％、ＭＦＲが３０．０ｇ／１０分のプロピ
レン−エチレンブロック共重合体（三菱油化社製「ＢＣ
０３Ｂ」）。
量９．０重量％、ＭＦＲが３０．０ｇ／１０分のプロピ
レン−エチレンブロック共重合体（三菱油化社製「ＢＣ
０３Ｂ」）。
【００２９】プロピレン系重合体（４）：ＭＦＲが５．
０ｇ／１０分のプロピレン単独重合体（三菱油化社製
「ＰＹ２４０Ｂ」）。
０ｇ／１０分のプロピレン単独重合体（三菱油化社製
「ＰＹ２４０Ｂ」）。
【００３０】〔カーボンブラック：（ｂ）成分〕カーボンブラック（１） ：ケッチェンブラックインター
ナショナル社製「ケッチェンブラックＥＣ」（ＢＥＴ式
比表面積８００ｍ2 ／ｇ，平均１次粒子径３０ｍμ）。
ナショナル社製「ケッチェンブラックＥＣ」（ＢＥＴ式
比表面積８００ｍ2 ／ｇ，平均１次粒子径３０ｍμ）。
【００３１】カーボンブラック（２）：ケッチェンブラ
ックインターナショナル社製「ケッチェンブラックＥＣ
６００ＪＤ」（ＢＥＴ式比表面積１０５０ｍ2 ／ｇ，平
均１次粒子径３０ｍμ）。
ックインターナショナル社製「ケッチェンブラックＥＣ
６００ＪＤ」（ＢＥＴ式比表面積１０５０ｍ2 ／ｇ，平
均１次粒子径３０ｍμ）。
【００３２】カーボンブラック（３）：三菱化成社製
「＃３２５０」（ＢＥＴ式比表面積２４０ｍ2 ／ｇ，平
均１次粒子径２８ｍμ）。カーボンブラック（４） ：三菱化成社製「＃３９５０」
（ＢＥＴ式比表面積１５００ｍ2 ／ｇ，平均１次粒子径
１６ｍμ）。
「＃３２５０」（ＢＥＴ式比表面積２４０ｍ2 ／ｇ，平
均１次粒子径２８ｍμ）。カーボンブラック（４） ：三菱化成社製「＃３９５０」
（ＢＥＴ式比表面積１５００ｍ2 ／ｇ，平均１次粒子径
１６ｍμ）。
【００３３】〔添加剤〕添加剤（１） ：テトラキス〔メチレン（３，５−ジ−ｔ
−ブチル−４−ヒドロキシヒドロケイ皮酸エステル）〕
メタン添加剤（２） ：２，６−ジ−ｔ−ブチル−４−メチルフ
ェノール添加剤（３） ：ステアリン酸カルシウム
−ブチル−４−ヒドロキシヒドロケイ皮酸エステル）〕
メタン添加剤（２） ：２，６−ジ−ｔ−ブチル−４−メチルフ
ェノール添加剤（３） ：ステアリン酸カルシウム
【００３４】
【表１】
【００３５】
【発明の効果】本発明は、特定のプロピレン系重合体に
特定のカーボンブラックを配合することにより、繊維成
形性・導電性に優れ、かつ経済性にも優れているので、
静電気対策用材料として、工業的に極めて有利なもので
ある。
特定のカーボンブラックを配合することにより、繊維成
形性・導電性に優れ、かつ経済性にも優れているので、
静電気対策用材料として、工業的に極めて有利なもので
ある。
Claims (1)
- 【請求項１】 下記（ａ）成分８０〜９４重量％および
（ｂ）成分６〜２０重量％からなることを特徴とする導
電性樹脂組成物。 （ａ）エチレン含有量１〜１０重量％および炭素数４か
ら１２のα−オレフィン含有量０〜２０重量％で、か
つ、メルトフローレートが１〜５０ｇ／１０分のプロピ
レン系ランダム共重合体 （ｂ）平均１次粒子径が２０ｍμ以上でＢＥＴ式比表面
積が７００ｍ2 ／ｇ以上かつ粒子表面がグラファイト構
造を有するカーボンブラック
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22830792A JPH0673249A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 繊維成形に適した導電性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22830792A JPH0673249A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 繊維成形に適した導電性樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0673249A true JPH0673249A (ja) | 1994-03-15 |
Family
ID=16874393
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22830792A Pending JPH0673249A (ja) | 1992-08-27 | 1992-08-27 | 繊維成形に適した導電性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0673249A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0854502A (ja) * | 1994-08-11 | 1996-02-27 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 着色低抵抗膜形成用塗布液、着色低抵抗膜及び着色低抵抗膜を形成したガラス物品 |
-
1992
- 1992-08-27 JP JP22830792A patent/JPH0673249A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0854502A (ja) * | 1994-08-11 | 1996-02-27 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 着色低抵抗膜形成用塗布液、着色低抵抗膜及び着色低抵抗膜を形成したガラス物品 |
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