JPH0672928A - 7−オクチン−1−エン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

7−オクチン−1−エン誘導体およびその製造方法

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JPH0672928A
JPH0672928A JP4254032A JP25403292A JPH0672928A JP H0672928 A JPH0672928 A JP H0672928A JP 4254032 A JP4254032 A JP 4254032A JP 25403292 A JP25403292 A JP 25403292A JP H0672928 A JPH0672928 A JP H0672928A
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孝志 高橋
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Manzo Shiono
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式 【化1】 (式中、R↑1、R↑2およびR↑3はそれぞれ水素原子
または水酸基の保護基を表し、R↑4は水素原子、三置
換シリル基、−CO↓2R↑5または−CH↓2OR↑6を
表し、R↑5は水素原子または低級アルキル基を表し、
R↑6は水素原子または水酸基の保護基を表す。)で示
される7−オクチン−1−エン誘導体およびその製造方
法。 【効果】 入手可能で安価な原料を出発原料として用
い、比較的短工程で、1α−ヒドロキシビタミンD誘導
体の合成に有用な新規な合成中間体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な7−オクチン−1
−エン誘導体およびその製造方法に関する。本発明によ
り提供される7−オクチン−1−エン誘導体は、慢性腎
不全、副甲状腺機能低下症、骨軟化症、骨粗鬆症などの
カルシウム代謝の欠陥症の治療に有効とされている1α
−ヒドロキシビタミンD↓3 、1α,25−ジヒドロキ
シビタミンD↓3 、1α−ヒドロキシビタミンD↓2 、
24−エピ−1α,25−ジヒドロキシビタミンD↓2
、2β−(3−ヒドロキシプロポキシ)−1α,25
−ジヒドロキシビタミンD↓3 などの1α−ヒドロキシ
ビタミンD誘導体、および乾癬等の皮膚疾患や骨髄性白
血病などの細胞分化機能に異常をきたした疾患の治療に
効果が期待されている1α,24−ジヒドロキシビタミ
ンD↓3 、22−オキサ−1α,25−ジヒドロキシビ
タミンD↓3 、22−デヒドロ−26,27−シクロ−
1α,24−ジヒドロキシビタミンD↓3 などの1α−
ヒドロキシビタミンD誘導体の合成中間体として有用で
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、ビタミンD研究の進展に伴い、上
記の1α−ヒドロキシビタミンD誘導体をはじめ、数多
くの1α−ヒドロキシビタミンD誘導体が医薬品として
開発されてきているが、これら1α−ヒドロキシビタミ
ンD誘導体の製造だけでなく、それらを医薬品として開
発する上で必要となる代謝物、分解物または標識化合物
を合成するためにはコンバージェントな合成法が有用で
ある。
【0003】1α−ヒドロキシビタミンD誘導体のA環
構成部分 (A-ring synthons)を合成し、CD環構成部分
(CD-ring synthons)と結合させるコンバージェントな1
α−ヒドロキシビタミンD誘導体の合成法としては、例
えば、(S)−(+)−カルボンを原料とする方法(ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journa
l of Organic Chemistry)、第54巻、第3098頁
(1986年)参照)、(R)−(−)−カルボンを原
料とする方法(ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミ
ストリー(Journal of Organic Chemistry)、第54
巻、第3515頁(1986年)参照)、シクロヘキセ
ンジカルボン酸エステルを用いる方法(テトラヘドロン
・レターズ(Tetrahedron Letters)、第31巻、第1
577頁(1990年)参照)などが知られている。
【0004】また、A環構成部分の合成法としては、5
−ヘキシン−1−オ−ルからヨードアルケンを経て合成
する方法(テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Le
tters)、第33巻、第4365頁(1992年)参
照)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のA環構成部分の合成方法は出発原料が高価であった
り、鍵中間体までの反応工程が長いなどの欠点を有して
おり、しかもシクロヘキシリデン部分の立体を制御でき
ないため、光反応を用いてZ−体へ異性化する必要があ
ったことから、工業的に実施する上で必ずしも満足でき
るものではない。しかも、上記文献に記載の方法はいず
れも2−位に置換基を有しない1α−ヒドロキシビタミ
ンD誘導体の合成に関するものであり、従来、2β−
(3−ヒドロキシプロポキシ)−1α,25−ジヒドロ
キシビタミンD↓3 のように2−位に置換基を有する1
α−ヒドロキシビタミンD誘導体の合成に適応可能なA
環構成部分は従来知られていない。
【0006】しかして、本発明の目的は、入手容易で安
価な原料を出発原料として用い、比較的短工程で1α−
ヒドロキシビタミンD誘導体、殊に2−位に置換基を有
する1α−ヒドロキシビタミンD誘導体の合成に際して
有用な新規な7−オクチン−1−エン誘導体およびそれ
を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、一般式(I)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R↑1 、R↑2 およびR↑3 はそ
れぞれ水素原子または水酸基の保護基を表し、R↑4 は
水素原子、三置換シリル基、−CO↓2 R↑5 または−
CH↓2 OR↑6 を表し、R↑5 は水素原子または低級
アルキル基を表し、R↑6 は水素原子または水酸基の保
護基を表す。)で示される7−オクチン−1−エン誘導
体(以下、これを7−オクチン−1−エン誘導体(I)
と略称する。)を提供することにより達成され、また一
般式(II)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R↑1 およびR↑2 はそれぞれ水
素原子または水酸基の保護基を表す。)で示されるオキ
シラン誘導体(以下、オキシラン誘導体(II)と略称
する。)と一般式(III)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R↑4 は水素原子、三置換シリル
基、−CO↓2 R↑5 または−CH↓2 OR↑6 を表
し、R↑5 は水素原子または低級アルキル基を表し、R
↑6 は水素原子または水酸基の保護基を表す。)で示さ
れるアセチレン誘導体(以下、アセチレン誘導体(II
I)と略称する。)を塩基性物質またはグリニャール試
薬の存在下に反応させ、必要に応じて水酸基の保護また
は脱保護を行なうことを特徴とする、7−オクチン−1
−エン誘導体(I)の製造方法を提供することにより達
成される。
【0014】R↑1 、R↑2 、R↑3 およびR↑6 が表
す水酸基の保護基としては、水酸基の保護を果たす置換
基であればどのようなものであってもよいが、例えば、
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプ
ロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert
−ブチルジフェニルシリル基などの三置換シリル基;メ
トキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、1−(エ
トキシ)エチル基、メトキシイソプロピル基などの1−
(アルコキシ)アルキル基;テトラヒドロフラニル基、
テトラヒドロピラニル基などの2−オキサシクロアルキ
ル基などを挙げることができる。また、R↑1 とR↑2
またはR↑2 とR↑3 が一緒になってエチリデン基、イ
ソプロピリデン基、ベンジリデン基などの置換していて
もよいメチレン基により環状アセタールを形成していて
もよい。さらにR↑2 が表す水酸基の保護基としては、
アセチル基、プロパノイル基、ブチリル基、ベンゾイル
基などのアシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アリルオキ
シカルボニル基などのアルコキシカルボニル基なども含
まれる。
【0015】R↑4 が表す三置換シリル基としては、ト
リメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロ
ピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−
ブチルジフェニルシリル基などが挙げられる。
【0016】R↑5 が表す低級アルキル基としては、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチ
ル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基などを挙げることができる。
【0017】本発明の7−オクチン−1−エン誘導体
(I)は、その置換基の種類に応じて次の3つのグル−
プに大別することができる。
【0018】グループ1:R↑4 が水素原子または三置
換シリル基である場合の一般式(I)で示される化合
物、すなわち下記一般式(I−a)
【0019】
【化7】
【0020】(式中、R↑1 、R↑2 およびR↑3 は前
記定義のとおりであり、R↑7 は水素原子または三置換
シリル基を表す。)で示される化合物。
【0021】グループ2:R↑4 が−CO↓2 R↑5 で
ある場合の一般式(I)で示される化合物、すなわち下
記一般式(I−b)
【0022】
【化8】
【0023】(式中、R↑1 、R↑2 、R↑3 およびR
↑5 は前記定義のとおりである。)で示される化合物。
【0024】グループ3:R↑4 が−CH↓2 OR↑6
である場合の一般式(I)で示される化合物、すなわち
下記一般式(I−c)
【0025】
【化9】
【0026】(式中、R↑1 、R↑2 、R↑3 およびR
↑6 は前記定義のとおりである。)で示される化合物。
【0027】オキシラン誘導体(II)とアセチレン誘
導体(III)との反応は塩基性物質またはグリニャー
ル試薬の存在下に行われる。使用される塩基性物質とし
ては、ブチルリチウム、メチルリチウムなどのアルキル
リチウム;リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属;
ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リ
チウムジシクロヘキシルアミド、リチウムビストリメチ
ルシリルアミドなどのアルカリ金属アミド;水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウムなどの水酸化アルカリ;また、
塩基性物質と予め調製されているリチウムアセチリドエ
チレンジアミン錯体も使用できる。グリニャール試薬と
しては、臭化エチルマグネシウム、ヨウ化エチルマグネ
シウムなどのハロゲン化アルキルマグネシウムなどが使
用される。塩基性物質あるいはグリニャール試薬の使用
量は、アセチレン誘導体1モルに対し、通常約0.5〜
1.0モルである。アルキルリチウムおよびグリニャー
ル試薬の場合は、常法に従ってテトラヒドロフランなど
のエーテル系溶媒中でアセチレン誘導体と反応させてア
セチレン金属誘導体を調製し、またアルカリ金属、アル
カリ金属アミドおよび水酸化アルカリの場合は、常法に
従って液体アンモニアあるいはジメチルスルホキシド中
でアセチレン誘導体と反応させてアセチレン金属誘導体
を調製し、次いで−80℃〜80℃にてアセチレン金属
誘導体に対し約0.5〜1.0モルのオキシラン誘導体
と反応させることにより7−オクチン−1−エン誘導体
(I)を得ることができる。なお、反応を促進するため
ヘキサメチルホスホリックトリアミドまたは三フッ化ホ
ウ素ジエチルエーテル錯体などを用いることもできる。
得られたオクチン誘導体は、常法により希塩酸、塩化ア
ンモニウム水溶液などで処理し、エチルエーテル、酢酸
エチルなどで抽出し、重曹水、食塩水などで洗浄し、無
水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウムなどで乾燥し
たのち濃縮してクロマトグラフィなどの手段により単離
精製することができる。
【0028】得られた7−オクチン−1−エン誘導体
(I)は、必要に応じて、常法により保護基の脱保護、
保護を行うことができる。
【0029】原料となるオキシラン誘導体(II)は、
安価なマンニトールを原料にして以下に示す反応工程A
に従って製造することができる。
【0030】
【化10】
【0031】上記各式中、R↑1 、R↑2 、R↑3 、R
↑4 、R↑5 、R↑6 およびR↑7 は前記定義のとおり
であり、Rは水酸基の保護基を表し、R′は低級アルキ
ル基またはアリ−ル基を表す。
【0032】上記反応工程Aに示す各工程の反応につい
て以下にさらに詳しく説明する。
【0033】すなわち、マンニトール(XIII)より
常法に従いその3−位、4−位、5−位および6−位の
水酸基を保護したジオール(XII)を合成し、次いで
該ジオールと該ジオールに対し1〜20倍モルのジメチ
ルホルムアミドジメチルアセタール、オルトギ酸メチ
ル、オルトギ酸エチルなどと酸触媒の存在下または非存
在下に室温ないし200℃の温度に加熱することにより
環状オルトエステルを得る。これに1〜10倍モルの無
水酢酸、無水プロピオン酸などの酸無水物を加えて室温
ないし200℃に加熱することにより、水酸基を保護し
た5−ヘキセン−1,2,3,4−テトラオール誘導体
(XI)を得る。
【0034】水酸基を保護した5−ヘキセン−1,2,
3,4−テトラオール誘導体(XI)を常法に従い脱保
護反応に付し、3−位および4−位が保護された5−ヘ
キセン−1,2,3,4−テトラオール誘導体(X)を
得る。
【0035】3−位および4−位が保護された5−ヘキ
セン−1,2,3,4−テトラオール誘導体(X)はピ
リジン、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、1〜5
倍モルのp−トルエンスルホニルクロリド、メタンスル
ホニルクロリドなどのスルホニル化剤と不活性溶媒の存
在下、または非存在下に約−30〜約80℃で反応させ
ることにより、3−位および4−位が保護された2,
3,4−トリヒドロキシ−5−ヘキセン−1−イルスル
ホナート誘導体(IX)に変換する。
【0036】3−位および4−位が保護された2,3,
4−トリヒドロキシ−5−ヘキセン−1−イルスルホナ
ート誘導体(IX)は常法に従い、オキシラン誘導体
(II)に変換する。例えば該スルホナートをメタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフランなどの不活性溶媒
に溶解し、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナト
リウム、水素化ナトリウムなどの塩基を作用させること
により、オキシラン誘導体(II)を得ることができ
る。
【0037】オキシラン誘導体(II)は、前記方法に
より7−オクチン−1−エン誘導体(I−a)、(I−
b)および(I−c)に導くことができる。
【0038】さらに、7−オクチン−1−エン誘導体
(I−a)のR↑7 が水素原子のものは、塩基性物質あ
るいはグリニャール試薬の存在下にホルムアルデヒドと
反応させ、必要に応じて水酸基の保護または脱保護する
ことにより7−オクチン−1−エン誘導体(I−c)に
導くことができる。
【0039】また、7−オクチン−1−エン誘導体(I
−a)のR↑7 が水素原子のものは、ブチルリチウム、
メチルリチウムなどのアルキルリチウムの存在下にクロ
ロギ酸メチル、クロロギ酸エチル、ブロモギ酸メチルな
どのハロゲン化ギ酸エステルあるいは二酸化炭素などと
反応させることにより7−オクチン−1−エン誘導体
(I−b)に変換できる。
【0040】7−オクチン−1−エン誘導体(I−b)
を水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウム、
ジイソブチル水素化アルミニウム、トリメトキシ水素化
アルミニウムリチウムなどで還元し、必要に応じて水酸
基を保護することにより7−オクチン−1−エン誘導体
(I−c)を得ることができる。
【0041】この様にして得られた7−オクチン−1−
エン誘導体(I−c)は、例えば、以下に示す方法によ
りビタミンD誘導体製造のためのA環構成部分に導くこ
とができる。
【0042】7−オクチン−1−エン誘導体(I−c)
を水素化アルミニウムリチウム、水素化ビス(2−メト
キシエトキシ)アルミニウムナトリウムなどでヒドロア
ルミニウム化し、次いでヨウ素を用いてヨウ素化するこ
とにより、ヨードアルケン(IV)を得ることができ
る。
【0043】次いで、ヨードアルケン(IV)を、テト
ラキストリフェニルホスフィノパラジウムあるいは酢酸
パラジウムとトリフェニルホスフィンから調製したパラ
ジウム触媒等を用い、炭酸銀あるいはトリエチルアミン
等の塩基の存在下に環化させることによりシクロヘキサ
ントリオール誘導体(V)を得ることができる。
【0044】このようにして得られるシクロヘキサント
リオール誘導体(V)は、2−位の水酸基をトリエチル
アミン、ピリジンなどの存在下、塩化メタンスルホニ
ル、塩化p−トルエンスルホニル、塩化ベンゼンスルホ
ニルなどでスルホニル化した後、水素化リチウムアルミ
ニウム、水素化トリエチルホウ素リチウムなどで還元す
ることにより、シクロヘキサンジオール誘導体(VI)
にすることができる。このシクロヘキサンジオール誘導
体のうち、R↑6 が水酸基または保護された水酸基であ
る化合物は1α−ヒドロキシビタミンD化合物の製造の
ためのA環構成部分として公知のものであり、それ自体
既知の方法(例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・
ケミカル・ソサエティ(J. Am. Chem. Soc.)、第10
4巻、第2945頁(1982年)参照)により薬理学
的活性をもつ前述した如き各種の1α−ヒドロキシビタ
ミンD誘導体に導くことができる。
【0045】しかも、本発明のシクロヘキサントリオー
ル誘導体は、1−位および3−位のみならず2−位にも
水酸基を有しているので、この2−位の水酸基を利用し
て2−位に置換基を有する1α−ヒドロキシビタミンD
誘導体を製造するためのA環構成部分として有利に利用
することができる。例えば、本発明のシクロヘキサント
リオール誘導体(V)の2−位の水酸基に3−ヒドロキ
シプロピル基を導入することにより下記式(VII)
【0046】
【化11】
【0047】(式中、R↑1 、R↑3 およびR↑6 は前
記定義のとおり。)で示される化合物を合成し、次いで
この化合物を必要に応じ水酸基を保護した後、それ自体
既知の方法(例えば、ジャーナル・オブ・アメリカン・
ケミカル・ソサエティ(J. Am.Chem. Soc.)、第104
巻、第2945頁(1982年)参照)に準拠した方法
により1α−ヒドロキシビタミンD↓3 のCD環部分を
結合させることによって、前述したように高い血中持続
性を有する骨粗鬆症治療薬としてその実用化が期待され
ている下記式(VIII)
【0048】
【化12】
【0049】で示される2β−(3−ヒドロキシプロポ
キシ)−1α,25−ジヒドロキシビタミンD↓3 を製
造することができる。
【0050】
【実施例】以下に参考例および実施例により本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等により何
ら制限されるものではない。
【0051】参考例1 [1,2:3,4−O−ジイソプロピリデン−5−ヘキ
センの合成]3,4:5,6−O−ジイソプロピリデン
−D−マンニトール128.5gにN,N−ジメチルホ
ルムアミドジメチルアセタール200mlを加え、10
0℃に加熱してメタノールを留去した。1時間100℃
に加熱を続け、薄層クロマトグラフィによりほぼ原料が
消失していることを確認した後、170℃に加熱して過
剰量のN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセター
ルを約1時間かけて留去した。留出物がなくなった後、
150℃にし、無水酢酸100mlを少しずつ加え、留
出温度約90℃前後の留出物を留去させた。得られた反
応液を室温まで冷却し、ジエチルエーテルを加え、有機
層を食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィで精製し、下記の物性を有
する1,2:3,4−O−ジイソプロピリデン−5−ヘ
キセンを60.7g得た(収率54%)。
【0052】NMRスペクトル(90MHz,CCl↓
4)δ:5.90(ddd,1H,J=5.7,10.
2,17.2Hz),5.13〜5.52(m,2
H),4.37(ddt,1H,J=0.9,5.7,
7.6Hz),3.8〜4.2(m,3H),3.70
(dd,1H,J=6.6,7.6Hz),1.41
(s,9H),1.34(s,3H) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 2984,2932,2880,1455,1378,
1250,1214,1154,1120,1065,
993,924,846,512 旋光度 [α]D=4.18°(c=2.00,CHCl↓3)
【0053】参考例2 [3,4−O−イソプロピリデン−5−ヘキセン−1,
2−ジオールの合成]参考例1により得られた1,2:
3,4−O−イソプロピリデン−5−ヘキセン36.8
gに氷酢酸300ml及び水60mlを加え、室温で1
4時間攪拌した後、反応液を氷の入った50%水酸化ナ
トリウム水溶液500mlに少しずつ加えた。生成した
酢酸ナトリウムの結晶を濾過し、結晶を塩化メチレンで
洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減
圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィで精製し、下記の物性を有する3,4−O
−イソプロピリデン−5−ヘキセン−1,2−ジオール
を13.5g得た(収率44%)。
【0054】NMRスペクトル(90MHz,CCl↓
4)δ:5.93(ddd,1H,J=5.9,9.
1,15.3Hz),5.17〜5.52(m,2
H),4.42(dd,1H,J=5.9,6.4H
z),3.5〜3.9(m,4H),3.0〜3.4
(brs,2H),1.42(s,6H) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3414,2984,2930,2878,1727,
1645,1455,1428,1407,1371,
1250,1214,1168,1120,1055,
925,874,812,779,734,664,6
21,511 旋光度 [α]D=+4.66°(c=1.07,CHCl↓
3)
【0055】参考例3 [3,4−O−イソプロピリデン−2−ヒドロキシ−5
−ヘキセン−1−イルp−トルエンスルホナートの合
成]3,4−O−イソプロピリデン−5−ヘキセン−
1,2−ジオール9.77gをピリジン155ml、ク
ロロホルム52mlと混合し、0℃で塩化p−トルエン
スルホニル11.39gを4回に分けて少しずつ加え
た。0℃で6時間攪拌し、氷の入った6Nの塩酸にあ
け、ジエチルエーテルで抽出した。抽出液を飽和重曹
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した後、減圧下に濃縮し、下記の物性を有する3,
4−O−イソプロピリデン−2−ヒドロキシ−5−ヘキ
セン−1−イル p−トルエンスルホナートを17.8
8g得た(収率100%)。
【0056】NMRスペクトル(90MHz,CCl↓
4)δ:7.80(d,2H,J=8.2Hz),7.
35(d,2H,J=8.2Hz),5.87(dd
d,1H,J=6.4,8.9,17.3Hz),5.
15〜5.49(m,2H),3.58〜4.50
(m,5H),2.45(s,3H),1.37(s,
6H) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3508,3084,3064,2984,2932,
2882,1647,1597,1494,1453,
1369,1308,1291,1213,1174,
1118,1096,1063,980,930,89
6,873,834,814,691,664,55
2,514
【0057】参考例4 [1,2−エポキシ−3,4−O−イソプロピリデン−
5−ヘキセンの合成]3,4−O−イソプロピリデン−
2−ヒドロキシ−5−ヘキセン−1−イルp−トルエン
スルホナート17.88gをメタノール80mlに溶解
し、室温で無水炭酸ナトリウム17.11gを加えて1
5分間攪拌した。反応液をセライトを通して濾過し、ジ
エチルエーテルで結晶を洗浄した。濾液を濃縮した後、
シリカゲルカラムを通して固形物を除去した。減圧下に
濃縮し、下記の物性を有する1,2−エポキシ−3,4
−O−イソプロピリデン−5−ヘキセンを7.87g得
た(収率89%)。
【0058】NMRスペクトル(90MHz,CCl↓
4)δ:5.90(ddd,1H,J=6.7,9.
8,17.2Hz),5.22〜5.52(m,2
H),4.36(dd,1H,J=5.4,6.7H
z),3.61(dd,1H,J=5.1,5.4H
z),3.09(ddd,1H,J=2.6,4.1,
4.9Hz),2.83(dd,1H,J=4.1,
4.9Hz),2.70(dd,1H,J=2.6,
4.9Hz),1.44(s,6Hz) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3520,2984,2928,1725,1659,
1597,1494,1454,1358,1306,
1290,1250,1212,1188,1176,
1120,1095,1071,1003,919,8
76,836,816,778,713,690,66
3,571,554
【0059】実施例1 窒素雰囲気下、テトラヒドロ−2−(2−プロピニロキ
シ)−2H−ピラン0.16mlとテトラヒドロフラン
4mlからなる溶液に−78℃でn−ブチルリチウム
0.68ml(1.63N,1.11mmol,ヘキサ
ン溶液)を滴下し、25分間攪拌した。反応混合物に三
フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.15mlを加
え、−78℃で20分間攪拌した。(2R,3R,4
S)−1,2−エポキシ−3,4−O−イソプロピリデ
ン−5−ヘキセン94mgをテトラヒドロフラン4ml
に溶かした溶液を上記溶液に加え、冷却したまま40分
間攪拌した。反応混合物を氷と飽和塩化アンモニウム水
溶液の混合物に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
した。減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィで精製することにより、下記の物性を有する(5
R,6R,7S)−テトラヒドロ−2−(5−ヒドロキ
シ−6,7−O−イソプロピリデン−8−ノネン−2−
イン−1−イルオキシ)−2H−ピラン165mgを得
た(収率96%)。
【0060】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:5.90(ddd,J=6.
59,9.9,17.19Hz,1H),5.40(d
dd,J=0.88,1.98,17.19Hz,1
H),5.27(ddd,J=0.88,1.98,
9.9Hz,1H),4.79(m,1H),4.45
(dddd,J=0.88,0.88,6.59,7.
46Hz,1H),4.26(m,2H),3.7〜
4.1(m,1H),3.5〜3.7(m,1H),
2.54(ddd,J=2.16,2.16,6.1
7,2H),2.39(1H),1.5〜2.0(m,
6H),1.42(s,6H) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3438,3084,2980,2936,2286,
2224,1727,1644,1440,1378,
1346,1322,1250,1211,1165,
1117,1055,1022,972,944,92
9,902,873,813,511
【0061】実施例2 窒素雰囲気下、(5R,6R,7S)−テトラヒドロ−
2−(5−ヒドロキシ−6,7−O−イソプロピリデン
−8−ノネン−2−イン−1−イルオキシ)−2H−ピ
ラン146mgをN,N−ジイソプロピルエチルアミン
0.5mlに溶かし0℃にて攪拌した。得られた溶液に
蒸留したクロロメチルメチルエーテル0.07mlを加
え、48時間攪拌した。反応混合物に氷と1Nの塩酸を
加えジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層を飽和
重曹水次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上
で乾燥した。減圧下に濃縮し、シルカゲルカラムクロマ
トグラフィで精製することにより、下記の物性を有する
(5R,6R,7S)−テトラヒドロ−2−(5−メト
キシメトキシ−6,7−O−イソプロピリデン−8−ノ
ネン−2−イン−1−イルオキシ)−2H−ピラン12
5mgを得た(収率68%)。
【0062】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:5.88(ddd,J=6.
59,9.9,17.19Hz,1H),5.40(d
d,J=0.9,17.19Hz,1H),5.24
(ddd,J=0.9,2.0,9.9Hz,1H),
4.7〜4.88(m,1H),4.77(AB,J=
4.86Hz,1H),4.72(AB,J=4.86
Hz,1H),4.46(dd,J=6.59,6.6
9Hz,1H),4.24(m,2H),3.5〜4.
05(m,3H),3.4〜3.5(m,1H),3.
40(s,3H),2.56(ddd,J=2.66,
2.66,5.76Hz,2H),1.4〜1.8
(m,6H),1.41(s,6H) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 2980,1452,1442,1378,1369,
1246,1212,1151,1117,1023,
920,902,873,814,512
【0063】実施例3 (5R,6R,7S)−テトラヒドロ−2−(5−メト
キシメトキシ−6,7−O−イソプロピリデン−8−ノ
ネン−2−イン−1−イルオキシ)−2H−ピラン12
5mgをメタノールに溶かし、触媒量のピリジニウム
p−トルエンスルホナートを加え室温で6時間30分攪
拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和重曹水、
次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。減圧下に濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィを用いて精製し、下記の物性を有する(5R,6
R,7S)−5−メトキシメトキシ−6,7−O−イソ
プロピリデン−8−ノネン−2−イン−1−オール38
mgを得た(収率44%)。
【0064】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:5.94(ddd,J=6.
43,10.02,16.97Hz,1H),5.40
(ddd,J=0.77,2.06,16.97Hz,
1H),5.28(ddd,J=0.77,2.06,
16.97Hz,1H),4.77(AB,J=6.8
1Hz,1H),4.75(AB,J=6.81Hz,
1H),4.46(dddd,J=0.77,0.7
7,6.43,7.46Hz,1H),4.24(t,
J=2.06,2H),3.78〜4.05(m,2
H),3.42(s,3H),2.58(dt,J=
2.06,5.49Hz,2H),1.82(bs,1
H),1.42(s,6H) ↑13C−NMRスペクトル(75MHz)δ:136.
16,118.44,109.33,96.35,8
2.18,81.12,80.40,79.07,7
5.39,55.95,51.27,27.04,2
6.93,21.80 IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3432,3080,2984,2930,2600,
2450,1644,1453,1427,1380,
1371,1264,1212,1152,1103,
1030,921,875,812,755 比旋光度 +16.4(c=0.388,CHCl↓3 )
【0065】実施例4 窒素雰囲気下、リチウムアセチリドエチレンジアミン錯
体4.2gをジメチルスルホキシド50mlに溶かし、
室温で攪拌した。(2R,3R,4S)−1,2−エポ
キシ−3,4−O−イソプロピリデン−5−ヘキセン
3.4gをジメチルスルホキシド5mlに溶かした溶液
を上記溶液に加え、水冷下、2時間攪拌した。反応液
を、氷冷した希塩酸に注ぎ、ジエチルエーテルを用いて
抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。減圧下に濃縮し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィで精製することにより、下記の物性値
を有する(3S,4R,5R)−3,4−O−イソプロ
ピリデン−7−オクチン−1−エン−5−オール3.3
3gを得た(収率85%)。
【0066】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:5.92(ddd,J=6.
96,10.25,16.39Hz,1H),5.43
(dd,J=1.10,16.39Hz,1H),5.
26(dd,J=1.10,10.25Hz,1H),
4.45(t,J=6.96Hz,1H),3.90〜
3.96(m,1H),3.81〜3.85(m,1
H),2.49(dd,J=2.57,6.22Hz,
2H),2.30(brs,1H),2.06(t,J
=2.57Hz,1H),1.42(s,6H)
【0067】実施例5 窒素雰囲気下、(3S,4R,5R)−3,4−O−イ
ソプロピリデン−7−オクチン−1−エン−5−オール
3.33gを塩化メチレン50mlに溶かし、イミダゾ
ール1.73gおよびtert−ブチルジフェニルシリルク
ロリド6.07gを加え、室温で1時間攪拌した。反応
液に水を加え、分液し、有機層を硫酸マグネシウム上で
乾燥した。減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィで精製することにより、下記の物性値を有する
(3S,4R,5R)−5−(t−ブチルジフェニルシ
リルオキシ)−3,4−O−イソプロピリデン−7−オ
クチン−1−エン4.79gを得た(収率65%)。
【0068】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:7.35〜7.75(m,1
0H),5.78(ddd,J=6.96,10.2
6,16.86Hz,1H),5.32(dd,J=
1.10,16.86Hz,1H),5.16(dd,
J=1.10,10.26Hz,1H),4.49
(t,J=7.33Hz,1H),4.02〜4.21
(m,2H),2.27〜2.31(m,2H),1.
93(t,J=2.75Hz,1H),1.40(s,
3H),1.39(s,3H),1.08(s,9H)
【0069】実施例6 窒素雰囲気下、プロピオール酸メチル200mgとテト
ラヒドロフラン4mlからなる溶液に−78℃でn−ブ
チルリチウム0.80ml(1.63N,ヘキサン溶
液)を滴下し、5分間攪拌した。反応混合物に三フッ化
ホウ素ジエチルエーテル錯体0.15mlを加え、−7
8℃で5分間攪拌した。(2R,3R,4S)−1,2
−エポキシ−3,4−O−イソプロピリデン−5−ヘキ
セン102mgをテトラヒドロフラン4mlに溶かした
溶液を上記溶液に加え、冷却したまま20分間攪拌し
た。反応混合物を氷と飽和塩化アンモニウム水溶液の混
合物に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。減
圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィで精
製することにより、下記の物性を有する(5R,6R,
7S)−5−ヒドロキシ−6,7−O−イソプロピリデ
ン−8−ノネン−2−イン酸メチル61mgを得た(収
率38%)。
【0070】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:5.91(ddd,J=6.
95,10.25,16.88Hz,1H),5.41
(dd,J=1.10,16.88Hz,1H),5.
25(dd,J=1.10,10.25Hz,1H),
4.45(t,J=6.95Hz,1H),3.81〜
4.22(m,4H),2.40(d,J=6.23H
z,1H),2.25(brs,1H),1.41
(s,6H),1.26(t,J=7.1Hz,3H)
【0071】実施例7 窒素雰囲気下、(5R,6R,7S)−5−ヒドロキシ
−6,7−O−イソプロピリデン−8−ノネン−2−イ
ン酸メチル61mgを塩化メチレン2mlに溶かし、イ
ミダゾール36mgおよびtert−ブチルジフェニルシリ
ルクロリド69mgを加え、室温で1時間攪拌した。反
応液に水を加え、分液し、有機層を硫酸マグネシウム上
で乾燥した。減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィで精製することにより、下記の物性値を有す
る(5R,6R,7S)−5−(t−ブチルジフェニル
シリルオキシ)−6,7−O−イソプロピリデン−8−
ノネン−2−イン酸メチル95mgを得た(収率83
%)。
【0072】↑1H−NMRスペクトル(90MHz,
CCl↓4,TMS)δ:7.33〜7.75(m,1
0H),5.84(ddd,J=6.99,10.2
0,16.98Hz,1H),5.36(dd,J=
1.08,16.98Hz,1H),5.20(dd,
J=1.08,10.20Hz,1H),4.48
(t,J=6.99Hz,1H),4.01〜4.23
(m,4H),2.18〜2.30(m,2H),1.
40(s,6H),1.28(t,J=7.0Hz,3
H),1.02(s,9H)
【0073】参考例5 [2Z−(5R,6R,7S)−3−ヨード−5−メト
キシメトキシ−6,7−O−イソプロピリデン−2,8
−ノナンジエン−1−オールの合成]窒素雰囲気下、ナ
トリウムメチラート43.2mgをテトラヒドロフラン
4mlに懸濁させた溶液に(5R,6R,7S)−5−
メトキシメトキシ−6,7−O−イソプロピリデン−8
−ノネン−2−イン−1−オール107mgをテトラヒ
ドロフラン13mlに溶かした溶液を加え、室温で1時
間攪拌した。得られた溶液に、水素化アルミニウムリチ
ウムのテトラヒドロフラン溶液0.44ml(0.37
mol/l)を0℃で滴下して加え、次いで80℃に加
熱して1時間攪拌した。得られた溶液を−78℃に冷却
し、ヨウ素1.07gをテトラヒドロフラン1mlに溶
かした溶液を加え、−78℃で2時間、−40℃で3時
間攪拌した。得られた混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム
水溶液中に注ぎ、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層
を飽和重曹水、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥した。減圧下に濃縮した後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィを用いて精製し、下記の物性を
有する2Z−(5R,6R,7S)−3−ヨ−ド−5−
メトキシメトキシ−6,7−O−イソプロピリデン−
2,8−ノナジエン−1−オール64mgを得た(収率
41%)。
【0074】↑1H−NMRスペクトル(300MH
z,CCl↓4,TMS)δ:5.985(t,J=
5.7Hz,1H),5.865(ddd,J=7.4
9,10.17,17.22Hz,1H),5.448
(ddd,J=0.76,1.53,17.22Hz,
1H),5.303(ddd,J=0.76,1.5
3,10.17Hz,1H),4.739(AB,J=
6.78Hz,1H),4.675(AB,J=6.7
8Hz,1H),4.402(dd,J=7.49,
8.15Hz,1H),4.184(dd,J=3.0
0,5.7Hz,2H),4.010(ddd,J=
3.02,4.13,8.09Hz,1H),3.87
0(dd,J=3.02,8.15Hz,1H),3.
366(s,3H),2.794(dd,J=8.0
9,14.39Hz,1H),2.680(ddd,J
=1.21,4.13,14.39Hz,1H),2.
136(bs,1H),1.431(s,3H),1.
422(s,3H) ↑13C−NMRスペクトル(75MHz)δ:137.
24,136.01,119.45,109.35,1
04.94,96.93,81.98,78.47,7
4.69,67.25,56.00,47.12,2
6.96(2) IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3424,3080,2980,2930,1712,
1644,1450,1378,1240,1216,
1151,1098,1032,920,876,81
1,732,511 比旋光度 +31.0(c=0.2,CHCl↓3 )
【0075】参考例6 [(5R,3S,4R)−2−(5−メトキシメトキシ
−3,4−O−イソプロピリデン−2−メチレン−シク
ロヘキシリデン)−エタノールの合成]酢酸パラジウム
3.4mg、トリフェニルホスフィン4.4mg及び炭
酸カリウム54mgをアセトニトリル2mlに懸濁さ
せ、これに2Z−(5R,6R,7S)−3−ヨ−ド−
5−メトキシメトキシ−6,7−O−イソプロピリデン
−2,8−ノナジエン−1−オール60mgをアセトニ
トリルに溶かした溶液を室温で加えた。80℃で5時間
攪拌した後、氷水及び酢酸エチルを加えて抽出し、飽和
チオ硫酸ナトリウム水溶液、次いで飽和重曹水で洗浄し
た。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥した。減圧下に濃縮した後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィを用いて精製し、下記の物性を有す
る(5R,3S,4R)−2−((5−メトキシメトキ
シ)−(3,4−O−イソプロピリデン−2−メチレン
−シクロヘキシリデン)−エタノール23.4mgを得
た(収率58%)。
【0076】↑1H−NMRスペクトル(300MH
z,CCl↓4,TMS)δ:5.691(ddd,J
=2.29,5.35,7.8Hz,1H),5.27
7(t,J=1.86Hz,1H),4.829(t,
J=1.86Hz,1H),4.827(AB,J=
6.77Hz,1H),4.704(AB,J=6.7
7Hz,1H),4.410(dd,J=7.8,1
2.35Hz,1H),4.407(ddd,J=1.
86,1.86,9.89Hz,1H),4.329
(ddd,J=2.03,2.41,2.74Hz,1
H),4.183(bd,J=12.35Hz,1
H),3.583(dd,J=2.41,9.89H
z,1H),3.399(s,3H),2.547(d
d,J=2.74,15.28Hz,1H),2.48
4(bd,J=15.28Hz,1H),1.474
(s,6H), ↑13C−NMRスペクトル(125MHz)δ:14
1.88,136.10,130.39,110.9
3,108.11,96.25,82.43,75.6
5,70.94,59.74,55.51,40.3
3,27.05,26.90 IRスペクトル(neat,cm↑-1) 3436,2982,2924,1730,1695,
1649,1453,1370,1229,1151,
1089,1063,1040,965,916,86
7,837,808,773 比旋光度 −109.2(c=0.0293,CHCl↓3 )
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、入手可能で安価な原料
を出発原料として用い、比較的短工程で、1α−ヒドロ
キシビタミンD誘導体の合成に有用な新規な合成中間体
が提供され、かつ該化合物の製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 59/42 8930−4H 67/343 69/732 Z 9279−4H C07F 7/08 F 8018−4H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R↑1 、R↑2 およびR↑3 はそれぞれ水素原
    子または水酸基の保護基を表し、R↑4 は水素原子、三
    置換シリル基、−CO↓2 R↑5 または−CH↓2 OR
    ↑6 を表し、R↑5 は水素原子または低級アルキル基を
    表し、R↑6 は水素原子または水酸基の保護基を表
    す。)で示される7−オクチン−1−エン誘導体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(II) 【化2】 (式中、R↑1 およびR↑2 はそれぞれ水素原子または
    水酸基の保護基を表す。)で示されるオキシラン誘導体
    と下記一般式(III) 【化3】 (式中、R↑4 は前記定義のとおりである。)で示され
    るアセチレン誘導体を塩基性物質またはグリニャール試
    薬の存在下に反応させ、必要に応じて水酸基の保護また
    は脱保護を行なうことを特徴とする請求項1記載の7−
    オクチン−1−エン誘導体の製造方法。
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CN114349723A (zh) * 2021-12-23 2022-04-15 中山大学 多烯炔类化合物及其制备方法和应用

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