JPH0671519A - 先鋭チップの製造方法 - Google Patents

先鋭チップの製造方法

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JPH0671519A
JPH0671519A JP27408091A JP27408091A JPH0671519A JP H0671519 A JPH0671519 A JP H0671519A JP 27408091 A JP27408091 A JP 27408091A JP 27408091 A JP27408091 A JP 27408091A JP H0671519 A JPH0671519 A JP H0671519A
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JP
Japan
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tip
electropolishing
voltage
manufacturing
current
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Withdrawn
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JP27408091A
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English (en)
Inventor
Keiichi Nakamoto
圭一 中本
Kiyohiko Uozumi
清彦 魚住
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 先端の曲率半径が小さく、共振周波数の高い
探針を製造する。 【構成】 線材1の電解液3に浸漬される部分の先端部
には浮き10が取り付けられる。浮き10の重心は、切
れ落ちた線材部が浮き10に取り付けられた状態でその
まま真っ直ぐ下に沈降するように、下部に置かれる。電
解研磨回路11は電解研磨用の電源電圧を供給するもの
であるが、最初は比較的大きな電圧を印加して大きな電
解電流を供給するが、電解電流が所定の値に減少したら
電源電圧をより小さな電圧に切り替え、小さな電解電流
で徐々に電解研磨できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
(STM)の探針等のような先鋭チップの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、STMの探針は電解研磨により製
造されている。図6は従来の製造方法の例を示す図であ
り、線径 0.1〜 1mmのタングステン等からなる線材1
をステンレス製の環2に通し、この環2が水酸化カリウ
ム1N〜2N水溶液3の液面につかるように配置し、電
源4を接続して電解研磨を行う。このとき線材1は環2
の近傍で集中的に研磨され、最終的に先端の尖った針と
なって水溶液中に切れ落ちる。この切れ落ちた針もしく
は残った方の針をSTMの探針として使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、探針の形状
は、図7に示すように主として線材1の切れ落ちる部分
1′に切断時にかかる下向きの荷重wと、電解研磨電流
iとによって決定され、図8に示すように探針の先端の
曲率半径rは下向きの荷重wが小さい程小さく、また収
束角θは電解研磨電流iが小さい程小さくなる。そし
て、STMの探針としては、探針自体の共振周波数を上
げるために、根元では収束角θが大きく先端近くで収束
角θが小さくなっている形状が望ましく、また先端の曲
率半径rはなるべく小さくすることが必要である。
【0004】しかしながら、従来の製造方法において
は、切れ落ちる寸前での電解研磨電流の制御を手動で行
っているので、先端部の形状を常に一定にすることが非
常に困難であり、それに加えて線材1の線径はまちまち
であるばかりでなく、線材1の電解液3に浸漬される長
さも必ずしも一定ではないので、切れ落ちる際の下向き
の加重wはその都度異なるものであり、従って先端の曲
率半径rを小さくすることは非常に困難なものであっ
た。
【0005】また、電解研磨においては線材1の研磨さ
れる部分の近傍に泡が発生するが、線材1′が切れ落ち
るときには線材1,1′に泡により横方向の応力が加わ
り、図9に示すように先端部が曲がってしまうという問
題も生じていた。
【0006】これに対して、小さな電解研磨電流を使用
して電解研磨を行えば、線材は非常にゆっくりした速度
で研磨されることになるので、先端の曲率半径rが小さ
い探針を製造することはできるが、その場合には探針の
先端部は細長の形状となり、その結果共振周波数が小さ
なものとなるので、望ましい探針を得ることはできない
ものである。
【0007】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、先端の曲率半径が小さく、且つ共振周波数の高い
探針を製造できる先鋭チップの製造方法を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の先鋭チップの製造方法は、第1には、金
属製線材の電解研磨により先鋭チップを製造する先鋭チ
ップの製造方法において、前記金属製線材の電解液に浸
漬される部分の先端部に浮きを取り付けた状態で当該線
材を電解研磨することを特徴とし、また、第2には、金
属製線材の電解研磨により先鋭チップを製造する先鋭チ
ップの製造方法において、電解研磨の開始後電解研磨電
流が所定の値まで低下したときに電解研磨用電源電圧を
最初に印加する電解研磨用電源電圧より小さい所定の電
圧に変更することを特徴とする。
【0009】
【作用】電解研磨により探針を製造するに際して、研磨
される線材の電解液に浸漬される部分の先端部には浮き
が取り付けられる。これにより切れ落ちる線材部にかか
る下向きの加重を低下させることができるので、先端の
曲率半径rが小さい探針を製造することができる。
【0010】また、電解研磨の開始時には電解研磨用電
源として所定の電源電圧が印加されるが、電解研磨電流
が所定の値まで低下したときには電解研磨用電源電圧を
最初に印加する電圧より小さい所定の電圧に変更され
る。これによって線材は、最初は大きな電流で急速に研
磨され、最後は小さな電流で徐々に研磨されることにな
って、収束角θが根元では大きく、先端近くでは小さ
い、共振周波数の高い探針を得ることができる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しつつ実施例を説明する。
【0012】図1は本発明に係る先鋭チップの製造方法
の一実施例を示す図であり、図中、9は電極、10は浮
き、11は電解研磨回路を示す。なお、図1において図
6に示すものと同じものに対しては同一の符号を付す。
【0013】図1において、タングステン等からなる線
材1の電解液3に浸漬される部分の先端部には浮き10
が取り付けられている。浮き10は、電解液3中に切れ
落ちる線材部分の下向きの加重wを小さくし、以て先端
の曲率半径rを小さくするために取り付けられるもので
ある。浮き10の構成例を図2に示す。図2において
は、タングステン等の適当な材料からなる棒状重り2
0、テフロン(登録商標)からなるチューブ22、23
及び浮力を有する部材からなる浮き部21で構成され、
チューブ22は浮き部21の中心を貫通し、棒状重り2
0はチューブ23の中心を貫通している。そして、チュ
ーブ22の図2の下端の穴部には棒状重り20の先端部
が挿入されている。また、図2においてチューブ22の
上端の穴部には研磨される線材1が挿入され、これによ
って線材1において不所望な部分が研磨されることを防
止している。この構成によれば、棒状重り20の材料、
長さ、あるいは浮き部21の体積等を調整することによ
って浮き10の浮力を調整することができる。なお、当
該浮き10の重心は、切れ落ちた線材部が浮き10に取
り付けられた状態でそのまま真っ直ぐ下に沈降するよう
に、下部に置くようにする。
【0014】このように、線材1の電解液3に浸漬され
る部分の先端部には浮き10を取り付けることによって
切れ落ちる線材部にかかる下向きの加重wを低下させる
ことができるので、例えば従来は線材1の自重による下
向きの加重wがかかることによって図3の破線25で示
す状態で切れ落ちていたのを、実線26で示すように、
それより細いところまで研磨を行うことができるので、
先端の曲率半径rが小さい探針を製造することができ
る。
【0015】次に、図4を参照して電解研磨回路11に
ついて説明する。図4において研磨部15は図1の線材
1、電解液3及び環2で構成される電流路を含む回路で
あり、この研磨部15を流れる電解研磨電流は電流/電
圧(I/V)変換回路12で電圧に変換され、比較器1
3において基準電圧Vref と比較される。そして、研磨
部15に印加する電解研磨用電源電圧としては最初はス
イッチSW14は図4に示す状態となされて電圧V1
印加されるが、電解研磨の進行に伴って電解研磨電流が
基準電圧Vref に相当する所定の値になると比較器13
からは所定のレベルの信号が出力され、これによりSW
14は電圧V2 (<V1 )側に切り替えられる。なお、
基準電圧Vref は電解研磨電流の最大値の80〜85%程度
の電流値に相当する電圧に設定される。
【0016】このように電解研磨用電源電圧を2段階に
切り替えるのは次の理由による。電解研磨を行ったとき
の電解研磨電流iは図5の30で示すように時間と共に
減少し、電解研磨電流iが最大値の60〜70%程度になっ
たときに切れ落ちることが知られている。そこで、本発
明においては線材1が切れ落ちる以前、例えば電解研磨
電流iが最大値の80〜85%程度になったとき、電解研磨
用の電源電圧を最初のV1 からそれより低いV2 に切り
替え、電源電圧切り替えの後は図5の31で示すように
小さな電解研磨電流により徐々に電解研磨を行うように
する。これにより線材1は、最初は大きな電流で急速に
研磨され、最後は小さな電流で徐々に研磨されるので、
収束角θが根元では大きく、先端近くでは小さい、共振
周波数の高い探針を得ることができるのである。
【0017】なお、電圧V1,V2 をどのような値とする
かは線材1の種類、その線径等を考慮して適宜設定する
ことができるものである。
【0018】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく種々
の変形が可能であることは当業者に明かである。例えば
上記実施例においては、本発明を走査型トンネル顕微鏡
の探針を製造する場合に適用したが、本発明は電子顕微
鏡用電子銃等の電界放出型エミッターチップを製造する
場合にも適用できるものである。
【0019】また、上記実施例においては、設定した基
準電圧Vref との比較で電圧をV1からV2 に切り替え
るようにしたが、電流/電圧変換回路12の出力信号の
初期値を保持しておき、この値の85%値を算出し、電流
/電圧変換回路12の出力信号がこの算出値より小さく
なったときに前記切り替えを行うように制御することに
より、前記初期値の変動に対処できるようにしてもよ
い。
【0020】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電解研磨電流の制御を自動的に行うことがで
きるため、常に一定の形状の探針を製造することができ
る。
【0021】また、下部に重心のある浮きを使用して探
針が切れ落ちるときの下向きの荷重を低下させることが
できるので、先端の曲率半径rの小さい探針を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す図である。
【図2】 浮きの構成例を示す図である。
【図3】 浮きを使用する効果を説明するための図であ
る。
【図4】 電解研磨回路の構成例を示す図である。
【図5】 電解研磨電源電圧の切り替えを説明するため
の図である。
【図6】 従来の探針の製造方法を示す図である。
【図7】 電解研磨を説明するための図である。
【図8】 望ましい探針の形状を説明するための図であ
る。
【図9】 従来の製造方法の問題点を説明するための図
である。
【符号の説明】
9…電極、10…浮き、11…電解研磨回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製線材の電解研磨により先鋭チップ
    を製造する先鋭チップの製造方法において、前記金属製
    線材の電解液に浸漬される部分の先端部に浮きを取り付
    けた状態で当該線材を電解研磨することを特徴とする先
    鋭チップの製造方法。
  2. 【請求項2】 金属製線材の電解研磨により先鋭チップ
    を製造する先鋭チップの製造方法において、電解研磨の
    開始後電解研磨電流が所定の値まで低下したときに電解
    研磨用電源電圧を最初に印加する電解研磨用電源電圧よ
    り小さい所定の電圧に変更することを特徴とする先鋭チ
    ップの製造方法。
JP27408091A 1991-10-22 1991-10-22 先鋭チップの製造方法 Withdrawn JPH0671519A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006114892A (ja) * 2004-09-21 2006-04-27 Aeg Svs Power Supply Systems Gmbh 可変負荷給電のための配置
JP2011073091A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Mitsutoyo Corp 加工機械
JP2013501227A (ja) * 2009-08-07 2013-01-10 スペックス サーフェス ナノ アナリシス ゲーエムベーハー 走査型プローブ用の金属探針およびその製造方法
CN104785871A (zh) * 2015-04-17 2015-07-22 清华大学深圳研究生院 一种探针的制备方法及制备装置

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Effective date: 19990107