JPH0670385B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

Info

Publication number
JPH0670385B2
JPH0670385B2 JP4807686A JP4807686A JPH0670385B2 JP H0670385 B2 JPH0670385 B2 JP H0670385B2 JP 4807686 A JP4807686 A JP 4807686A JP 4807686 A JP4807686 A JP 4807686A JP H0670385 B2 JPH0670385 B2 JP H0670385B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
humidity
air
fuel ratio
fuel
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4807686A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62203942A (ja
Inventor
博志 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP4807686A priority Critical patent/JPH0670385B2/ja
Publication of JPS62203942A publication Critical patent/JPS62203942A/ja
Publication of JPH0670385B2 publication Critical patent/JPH0670385B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は稀薄燃焼を行なう内燃機関の吸入空気の湿度が
変化した場合に有効な内燃機関の制御装置に関する。
[従来の技術] 従来より、外気の湿度変化に起因する内燃機関の異常燃
焼を防止するために、点火時期を制御するものが知られ
ている。例えば、 (1)湿度検知手段により検知された外気湿度の増大に
応じて点火時期を進める「点火時期制御装置」(特公昭
59−41021号公報)、 (2)吸入空気の湿度を検出し、該検出した吸入空気湿
度に応じて点火時期制御を行なう「内燃機関の点火時期
制御方法」(特開昭57−105555号公報)等が提案されて
いる。
これらは、湿度変化による燃焼温度の低下に起因して生
じるノッキング余裕進角の変動を補正して、ノッキング
余裕進角を小さくしてもノッキングの発生を防止できる
ように考案されたものである。また、ノック限界点火時
期を制御するための指標に空燃比を用いる制御方法も知
られている(特開昭58−74846号公報)。これは、燃費
の向上を目的としてなされたものであり、理論空燃比よ
りも濃い側で空燃比を制御するものである。
ところで近年、燃費改善および排気特性向上を目的とし
て、内燃機関を理論空燃比より薄い稀薄空燃比にて燃焼
させる、所謂稀薄燃焼制御を行なうものも開発されてい
る。
[発明が解決しようとする問題点] かかる従来技術には、以下のような問題があった。すな
わち (1)一般に、湿度と燃費、トルク変動、NOx排出量と
は第14図のような関係がある。同図に示すように、湿度
上昇に伴い燃費とトルク変動は増加し、一方、低湿度時
にはNOx排出量が多い。このような傾向は、上述した稀
薄燃焼制御時において、特に顕著に現われる。ところ
で、稀薄燃焼制御においては、燃料噴射時期および稀薄
空燃比の設定が、その効果と密接に関係している。そこ
で、上記両者の設定値は、上述したようにNOx排出量の
多い低湿度時にも排気特性を悪化させないように、該低
湿度時を前提とした一定値に定められていた。したがっ
て、湿度の変化に応じて、燃料噴射時期や稀薄空燃比の
設定値が補正されないという問題点があった。
(2)また例えば、第15図に示すように、低湿度時にお
けるNOx排出量の低減を目的として、燃料噴射時期を吸
気上死点(TDC)後20[℃A]近傍の一定値に設定する
と、同図に破線で示すように、湿度の上昇に伴う燃費お
よびトルク変動の増加を招き、運転性能が低下するとい
う問題もあった。
(3)さらに例えば、第16図に示すように、低湿度時に
おけるNOx排出量の低減を目的として、空燃比を22近傍
の値に設定すると、上記(2)の場合と同様に、同図に
破線で示すように、湿度上昇に伴い燃費、トルク変動が
増加してしまうという問題点もあった。
本発明は、稀薄燃焼制御時、吸入空気の湿度の変化に応
じて燃料噴射時期もしくは所定空燃比の少なくとも一方
を変更させることにより、又は燃料噴射時期、空燃比及
び点火時期を変更させることにより、稀薄燃焼制御にお
いて湿度上昇に伴う排気特性の悪化を制御し運転性能を
良好に維持しうる内燃機関の制御装置の提供を目的とす
る。
発明の構成 [問題点を解決するための手段] 上記問題を解決するためのなされた第1発明は、第1図
(a)に例示するように、 内燃機関M1の運転状態を検出する運転状態検出手段M2
と、 該検出された運転状態に応じて、燃料噴射時期および上
記内燃機関の空燃比を理論空燃比より稀薄な所定空燃比
とする燃料量を定めて出力する制御手段M3と、 を具備した内燃機関の制御装置において、 上記内燃機関M1の吸入空気の湿度を検出する湿度検出手
段M4と、 該検出された湿度の上昇に応じて上記燃料噴射時期を遅
らせ、湿度の下降に応じて上記燃料噴射時期を進ませる
ことにより燃料噴射時期を変更するか、もしくは、湿度
の上昇に応じて上記所定空燃比をより濃い側に変更し、
湿度の下降に応じて上記所定空燃比をより薄い側に変更
することにより空燃比を変更するかのいずれか一方を行
う変更手段M5と、 を備えたとを特徴とする内燃機関の制御装置を要旨とす
るものである。
運転状態検出手段M2とは、内燃機関M1の運転状態を検出
するものである。例えば、吸入空気の量または圧力、内
燃機関のM1の回転状態、冷却水温度、吸入空気温度およ
び排気中の残存酸素濃度等を検出する各種のセンサによ
り実現できる。
制御手段M3とは、運転状態に応じて燃料噴射時期および
理論空燃比より稀薄な所定空燃比により燃焼を実現する
燃料量を定めて出力するものである。例えば、吸入空気
の量または圧力と回転速度とに基づいて上記燃料噴射時
期と基本燃料量を定め、さらに吸入空気温度、冷却水温
度、酸素濃度等に応じて上記基本燃料量を補正して燃料
量を定めるよう構成することができる。
湿度検出手段M4とは、吸入空気の湿度を検出するもので
ある。例えば、内燃機関M1の吸気管内の湿度を検出する
ものでもよく、また例えば内燃機関M1の外気湿度を測定
して吸入空気の湿度を検出するものでもよい。検出器と
しは、例えば応答性の良好なサーミスタ湿度センサ、耐
久性・信頼性の高いセラミック湿度センサ、または、セ
ラミック感湿素子等、湿度に応じたアナログ信号を出力
するものにより実現できる。
変更手段M5とは、燃料噴射時期もしくは所定空燃比の少
なくとも一方を湿度に応じて変更するものである。即
ち、湿度上昇に応じて上記燃料噴射時期を遅らせ、一
方、湿度下降に応じて上記燃料噴射時期を進ませること
により実現できる。また、湿度上昇に応じて上記所定空
燃比をより濃い側に変更し、一方、湿度下降に応じて上
記所定空燃比をより薄い側に変更するよう構成してもよ
い。さらに、上記燃料噴射時期および所定空燃比を共に
上記のように湿度に応じて変更するものであってもよ
い。
上記制御手段M3と変更手段M5とは、例えば各々独立した
ディスクリートな論理回路により実現できる。また例え
ば、周知のCPUを始めとしてROM,RAMおよびその他の周辺
回路素子と共に論理演算回路として構成され、予め定め
られた処理手順に従って上記両手段を実現するものであ
ってもよい。第2発明は、第1図(b)に例示するよう
に、内燃機関M21の運転状態を検出する運転状態検出手
段M22と、 該検出された運転状態に応じて、燃料噴射時期および上
記内燃機関M21の空燃比を理論空燃比より希薄な所定空
燃比とする燃料量を定めて出力する制御手段M23と、 を具備した内燃機関の制御装置において、 上記内燃機関M21の吸入空気の湿度を検出する湿度検出
手段M24と、 該検出された湿度の上昇に応じて上記燃料噴射時期を遅
らせ、湿度の下降に応じて上記燃料噴射時期を進ませる
ことにより燃料噴射時期を変更すると共に、湿度の上昇
に応じて上記所定空燃比をより濃い側に変更し、湿度の
下降に応じて上記所定空燃比をより薄い側に変更するこ
とにより空燃比を変更する変更手段M25と、 湿度の上昇に応じて点火時期を進角させ、湿度の下降に
応じて点火時期を遅角させる点火時期変更手段M26と を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置を要旨と
するものである。各手段M21〜M25は上述の第1発明とほ
ぼ同様にして実現できる。また、点火時期変更手段M26
は上記変更手段M5とほぼ同様にして実現できる。
また、上記変更手段M5,M25は、内燃機関M1,M21のNOx排
出量が湿度にかかわらず略一定となるように設定した空
燃比と湿度との関係を記憶した空燃比設定部を備え、該
空燃比設定部に記憶した上記関係から上記湿度検出手段
M4,M24が検出した湿度に対する空燃比を求め、該空燃比
を上記所定空燃比としてもよい。
[作用] 第1及び第2発明の内燃機関の制御装置は、第1図
(a)及び(b)に例示するように、運転状態検出手段
M2,M22の検出した内燃機関M1,M21の運転状態に応じて、
燃料噴射時期及び理論空燃比より稀薄な所定空燃比を実
現する燃料量を制御手段M3が定めて出力する。即ち、稀
薄燃焼制御を行うものである。
この際、第1発明の変更手段M5は、湿度検出手段M4の検
出した吸入空気の湿度の上昇に応じて燃料噴射時期を遅
らせ、湿度の下降に応じて燃料噴射時期を進ませること
により燃料噴射時期を変更するか、もしくは、湿度の上
昇に応じて所定空燃比をより濃い側に変更し、湿度の下
降に応じて所定空燃比をより薄い側に変更することによ
り空燃比を変更するかのいずれか一方を行う。
一方、第2発明では、湿度検出手段M24の検出した吸入
空気の湿度の上昇に応じて、変更手段M25は燃料噴射時
期を遅らせ所定空燃比をより濃い側に変更すると共に、
点火時期変更手段M26は点火時期を進角させる。また、
湿度の下降に応じて、変更手段M25は燃料噴射時期を進
ませ所定空燃比をより薄い側に変更すると共に、点火時
期変更手段M26は点火時期を遅角させる。
従って第1及び第2発明の内燃機関の制御装置は、稀薄
燃焼制御時に吸入空気の湿度が変化しても、内燃機関M
1,M21の燃焼状態を好適に制御するよう働く。以上のよ
うに第1及び第2発明の各構成要素が作用することによ
り、上記技術的課題が解消される。
[実施例] 次に、本発明の好適な一実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。本発明の一実施例のシステム構成を第2図に
示す。
エンジン1は、シリンダ2、ピストン3、シリンダヘッ
ド4から形成されて点火プラグ5を有する燃焼室6を備
えた気筒を4個連設している。
エンジン1の吸気系統は、上記燃焼室6に連通する吸気
管7、吸入空気の脈動を吸収するサージタンク8、吸入
空気量を調節するスロットルバルブ9、吸入空気を浄化
するエアクリーナ10から構成されている。
一方、エンジン1の排気系統は、上記燃焼室6に連通す
る排気管11、排気中の有害成分を浄化する三元触媒12を
備えている。
エンジン1の燃料系統は、図示しない燃料タンク、フュ
ーエルポンプを備え、各気筒の吸気ポート近傍に各気筒
毎に配設された燃料噴射弁13に燃料を供給する。該燃料
噴射弁13は、各気筒の吸気行程に対応して燃料を噴射す
る。
またエンジン1の点火系統は、点火に必要な高電圧を出
力するイグナイタ14、図示しないクランク軸に連動して
上記イグナイタ14で発生した高電圧を各気筒の点火プラ
グ5に分配供給するディストリビュータ15から構成され
る。
エンジン1は検出器として、吸気管7に配設されて吸入
空気圧力を検出する吸気管内圧力センサ21、エアクリー
ナ10内に配設されて吸入空気温度を検出する吸気温セン
サ22、吸気管7に配設されて吸入空気の湿度を計測する
湿度センサ23、スロットルバルブ9に連動してその開度
を検出するスロットルポジションセンサ24、シリンダブ
ロックの冷却水系統に配設されて冷却水温度を検出する
水温センサ25、排気管11に配設されて排気中の残存酸素
濃度を検出しアナログ信号として出力する酸素濃度セン
サ26、排気温度を検出する排気温センサ27を備える。
また、上記ディストリビュータ15内部には、そのカムシ
ャフトの1/24回転毎に、即ちクランク角0゜から30゜の
整数倍毎に回転角信号を出力する回転速度センサを兼ね
た回転角センサ28、上記ディストリビュータ15のカムシ
ャフトの1回転毎に、即ち図示しないクランク軸の2回
転毎に基準信号を1回出力する気筒判別センサ29が配設
されている。
上記各センサの検出信号は電子制御装置(以下単にECU
とよぶ。)30に入力され、該ECU30はエンジン1を制御
する。
次に上記ECU30の構成を第3図に基づいて説明する。ECU
30は、CPU30a,ROM30b,RAM30c,バックアップRAM30dを中
心に論理演算回路として構成され、コモンバス30eを介
して入出力ポート30f,30g、出力ポート30hに接続されて
外部との入出力を行なう。
ECU30は、既述した各センサの出力信号のバッファ30i,3
0j,30k,30m,30n,30p、各センサの出力信号をCPU30aに選
択的に出力するマルチプレクサ30q、アナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器30rを備え、これらの
信号は入出力ポート30fを介してCPU30aに入力される。
またECU30は、排気温センサ27の出力信号のバッファ30
s、気筒判別センサ29と回転角センサ28との出力信号の
波形を整形する波形整形回路30tを備え、これらの信号
は入出力ポート30gを介してCPU30aに入力される。
さらにECU30は、第1〜第4気筒の各燃料噴射弁13a,13
b,13c,13dおよびイグナイタ14に駆動電流を通電する駆
動回路30u,30v,30w,30x,30yを備え、CPU30aは出力ポー
ト30hを介して上記各駆動回路30u,30v,30w,30x,30yに制
御信号を出力する。また、ECU30は計時を行なうタイマ3
0zを有し、出力ポート30h内には予め設定された時刻と
上記タイマ30zの計時とが一致した時にCPU30aに割込み
信号を出力するコンペアレジスタも配設されている。
次に、上記ECU30により実行される処理を第4図,第6
図,第9図,第10図の各フローチャートに基づいて説明
する。第4図は点火時期算出処理を、第6図は燃料噴射
制御量算出処理を、第9図は燃料噴射開始処理を、第10
図は燃料噴射終了処理を各々示し、以下この順で説明す
る。
まず、点火時期算出処理を第4図のフローチャートに基
づいて説明する。ステップ100では吸気管内圧力PMと回
転速度Neとに基づいてマップに従い基本点火時期θBSE
を算出する処理が行なわれる。続くステップ110では湿
度センサ23により吸入空気の湿度PWを検出する処理が行
なわれる。次にステップ120に進み、上記湿度PWに基づ
いて点火時期補正値θPWを算出する処理が行なわれる。
ここで、湿度PWと点火時期補正値θPWとの間には第5図
に示すような関係がある。すなわち、湿度上昇に伴い点
火時期は進角側に補正される。ECU30は第5図に示すよ
うなマップを予めROM30b内に記憶しており、該マップに
従って湿度PWから点火時期補正値θPWを算出する。続く
ステップ130では、吸気管内圧力PMが700[mmHg]以上で
あるか否かが判定され、肯定判断されると、高負荷状態
にあるものとしてステップ140に進み、ノッキング防止
のために点火時期補正値θPWを値0に設定した後、ステ
ップ150に進む。一方、上記ステップ130で吸気管内圧力
PMが700[mmHg]未満であると判定された場合は、ステ
ップ150に進む。ステップ150では、基本点火時期θBSE
に点火時期補正値θPWを加算補正して点火時期θを算出
する処理が行なわれた後、「NEXT」へ抜ける。以後、本
点火時期算出処理は、各気筒の点火に応じて、繰り返し
て実行される。なお、吸気管内圧力PM、回転速度Ne、湿
度PWにより点火時期θを規定した3次元マップに基づい
て、直接点火時期θを算出してもよい。このように算出
する場合には、算出精度が向上する。
次に、燃料噴射制御量算出処理を第6図のフローチャー
トに基づいて説明する。本燃料噴射制御量算出処理は、
各気筒の吸気上死点前60[℃A]毎に繰り返して実行さ
れる。ステップ200では、吸気管内圧力PMと回転速度Ne
とに基づいて、マップに従い基本燃料噴射時間TPを算出
する処理が行なわれる。続くステップ210では、吸気管
内圧力PMと回転速度Neと冷却水温度THWとに基づいて、
マップに従い稀薄空燃比補正係数KLEANを算出する処理
が行なわれる。ここで、例えば稀薄空燃比補正係数KLEA
Nが値0.8と求まると、理論空燃比の値14.8を上記稀薄空
燃比補正係数KLEANで除した値18.5が基本目標空燃比と
なる。次にステップ220に進み、湿度センサ23から吸入
空気の湿度PWを検出する処理が行なわれる。続くステッ
プ230では、上記湿度PWから空燃比補正値Kを算出する
処理が行なわれる。ここで湿度PWと空燃比補正値Kとの
値には、第7図に示すような関係がある。すなわち、湿
度上昇に伴い空燃比補正値Kは増加する。ECU30は、第
7図に示すようなマップを予めROM30b内に記憶してお
り、該マップに従って湿度PWから空燃比補正値Kを算出
する。ここで、例えば空燃比補正値Kが値1.1と求まる
と、上述した基本目標空燃比の値18.5を上記空燃比補正
値Kで除した値16.8が目標空燃比となる。次にステップ
240に進み、実燃料噴射時間TAUを次式(1)のように算
出する処理が行なわれる。
TAU=TP×KLEAN×K×C …(1) 但し、補正係数Cは、冷却水温度THW、吸入空気温度TH
A、空燃比フィードバック補正係数FAF等から定まる係数
である。
続くステップ250では、吸気管内圧力PMと回転速度Neと
からマップに従って基本燃料噴射時期をクランク角度と
して求め、さらに該クランク角度を時間に変換して基本
燃料噴射時期TINJを算出する処理が行なわれる。次にス
テップ260に進み、湿度PMから燃料噴射時期補正値△T
を算出する処理が行なわれる。ここで湿度PMと燃料噴射
時期補正値のクランク角表示値△Aとの間には、第8図
に示すような関係がある。すなわち、湿度上昇に伴い燃
料噴射時期は遅角側に補正される。ECU30は第8図に示
すようなマップを予めROM30b内に記憶しており、湿度PW
に応じて上記マップに従い、まず燃料噴射時期補正値の
クランク角表示値△Aを算出し、さらにこの値を時間に
変換した燃料噴射時期補正値△Tに換算する。続くステ
ップ270では燃料噴射開始時刻INJONを次式(2)のよう
に算出する処理が行なわれる。
INJON=TIMER+TINJ+△T …(2) 但し、値TIMERはタイマ30zの計時している現在の時刻で
ある。
次にステップ280に進み、燃料噴射開始時刻INJONを出力
ポート30hのコンペアレジスタにセットした後、「NEX
T」へ抜ける。以後、本燃料噴射制御量算出処理は、上
述した実行条件が成立する毎に繰り返して実行される。
次に燃料噴射開始処理を第9図のフローチャートに基づ
いて説明する。本燃料噴射開始処理は、上述したように
コンペアレジスタにセットされた燃料噴射開始時刻とタ
イマ30zの計時値とが一致した時に割り込んで実行され
る。ステップ300では、吸気行程を迎えた気筒に対応す
る燃料噴射弁13を開弁する処理が行なわれる。続くステ
ップ310では、燃料噴射終了時刻INJOFFを次式(3)の
ように算出する処理が行なわれる。
INJOFF=TIMER+TAU …(3) 但し、値TIMERはタイマ30zの計時している現在の時刻で
ある。
次にステップ320に進み、燃料噴射終了時刻INJOFFを出
力ポート30hのコンペアレジスタにセットした後、一旦
本燃料噴射開始処理を終了する。以後、本燃料噴射開始
処理は、上述した起動条件成立時に、割り込んで実行さ
れる。
次に、燃料噴射終了処理を第10図のフローチャートに基
づいて説明する。本燃料噴射終了処理は、上述したよう
にコンペアレジスタにセットされた燃料噴射終了時刻と
タイマ30zの計時値とが一致した時に割り込んで実行さ
れる。ステップ400では、上述した燃料噴射開始処理で
開弁した燃料噴射弁13を閉弁する処理が行なわれた後、
一旦本燃料噴射終了処理を終了する。以後、本燃料噴射
終了処理は、上述した起動条件成立毎に、割り込んで実
行される。
なお本実施例において、エンジン1が内燃機関M1に、吸
気管内圧力センサ21と吸気温センサ22と水温センサ25と
酸素濃度センサ26と回転角センサ28と気筒判別センサ29
とが運転状態検出手段M2に該当する。また、ECU30と該E
CU30により実行される処理(ステップ200,210,250,28
0)が制御手段M3として機能する。さらに、湿度センサ2
3が湿度検出手段M4に該当し、ECU30と該ECU30により実
行される処理(ステップ230,240,260,270)が変更手段M
5として機能する。
以上説明したように本実施例は、吸入空気の湿度上昇に
伴い、点火時期を進角させ、理論空燃比より稀薄側に設
定された基本目標空燃比をより濃い側に補正し、さらに
燃料噴射時期を遅らせるように構成されている。このた
め、湿度上昇に伴う燃費低下を防止し、しかもNOx排出
量を安定化させることができる。すなわち、第11図に示
すように、湿度PW1においては、該湿度PW1に応じた点火
時期に設定されるため、燃費は値a1となり、NOx排出量
は値c1となる。やがて外気状態の変化により湿度PW1か
ら湿度PW2まで湿度上昇が発生する。この場合、点火時
期を同一に設定していると、燃費は同図に実線で、NOx
排出量は二点鎖線で各々示すように変化する。このた
め、湿度上昇に伴い燃費は値a1から値a2まで増大してし
まう。しかし、本実施例では湿度上昇に伴い点火時期を
進角補正する。これにより、燃費は同図に破線で、NOx
排出量は一点鎖線で各々示すように変化する。したがっ
て、湿度PW1から湿度PW2まで湿度が上昇しても、燃費は
値a1から値a3と低下し、一方、NOx排出量は値c1のまま
に維持されるのである。なお、高負荷時(吸気管内圧力
PMが700[mmHg]以上)の場合には点火時期を進角させ
ないので、ノッキング発生を防止できる。
また、第12図に示すように、低湿度時には燃費、トルク
変動、NOx排出量は、空燃比に応じて各々実線で示すよ
うに変化する。このような低湿度時には、NOx排出量の
低減を目的として空燃比は値22近傍に設定される。この
ため、燃費は値a11、トルク変動値b11、NOx排出量は値c
11となる。一方高湿度時には、燃費、トルク変動、NOx
排出量は、空燃比に応じて破線で示すように変化する。
このため、高湿度時においても空燃比を値22近傍に設定
していると、燃費は値a12まで、トルク変動は値b12まで
増加してしまう。しかし、本実施例では湿度上昇に伴い
空燃比を値22近傍から例えば濃い側の値20近傍に補正す
る。したがって、湿度が上昇しても燃費は値a13に、ト
ルク変動は値b13になり、低湿度時と同程度もしくはそ
れより低下する。またNOx排出量は値c13となり、やはり
低湿度時と同等の値に維持できる。さらに、第13図に示
すように、低湿度時には燃費、トルク変動、NOx排出量
は、燃料噴射時期に応じて各々実線で示すように変化す
る。このような低湿度時には、NOx排出量の低減を目的
として、燃料噴射時期は吸気上死点(TDC)後15[℃
A]近傍の値に設定されている。このため、燃費は値a2
1、トルク変動は値b21、NOx排出量は値c21となる。一
方、高湿度時には、燃費、トルク変動、NOx排出量は、
燃料噴射時期に応じて破線で示すように変化する。この
ため、高湿度時においても燃料噴射時期を吸気上死点後
15[℃A]近傍の値に設定していると、燃費は値a22ま
で、トルク変動は値b22まで増加してしまう。しかし、
本実施例では湿度上昇に伴い燃料噴射時期を例えば吸気
上死点後30[℃A]近傍の値まで遅らせる。したがっ
て、湿度が上昇しても燃費は値a23に、トルク変動は値b
23になり、低湿度時と同程度の値となる。またNOx排出
量は値c23となり、やはり低湿度時と同程度の値に維持
できる。
上述したような効果により、湿度が変動しても燃費を低
下せることなく、運転性能を良好に保ち、しかもNOx排
出量を増加させないで稀薄燃焼制御を行なうことができ
る。
なお、本実施例の燃料噴射制御量算出処理では、稀薄空
燃比補正係数KLEANの値にかかわらず、空燃比補正値K
を算出している。しかし、例えば、第17図に示す燃料噴
射制御量算出処理により、稀薄空燃比補正係数KLEANの
値が1.0以上の場合には、空燃比補正値Kを一定(1.0)
としてもよい(ステップ522,525)。ここで、稀薄空燃
比補正係数KLEANの値は、第18図に示すように、高負荷
状態において1.0以上となる。このような比較的濃い空
燃比による燃焼状態においては、既述したようにNOx排
出量およびトルク変動は共に小さい。したがって、空燃
比補正値Kを1.0として燃料噴射量の増量を行なわない
ことにより、燃料消費率を向上させられる。
また、本実施例の燃料噴射制御量算出処理では、空燃比
補正値Kを湿度PWに基づいて算出した。しかし、例え
ば、空燃比補正値Kを、吸気管内圧力PM、回転速度Neお
よび湿度PWからなる3次元マップに基づいて算出する
と、より一層精度が向上する。
以上本発明の実施例について説明したが、本発明はこの
ような実施例に何等限定されるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施し
得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳記したように第1発明の内燃機関の制御装置は、
湿度検出手段の検出した湿度に応じて燃料噴射時期もし
くは理論空燃比より稀薄側に設定された所定空燃比を変
更手段が変更するよう構成されている。このため、稀薄
燃焼制御時に吸入空気の湿度が変化しても、NOx排出量
を安定化させ燃費やトルクの変動を抑制することができ
るという優れた効果を奏する。
また、吸入空気の湿度の変化による排気特性の悪化を抑
制することが可能となる。
さらに、上記各効果に伴い、外気状態に応じて、稀薄燃
焼を行なう内燃機関の燃焼状態を最適に制御できる。第
2発明の内燃機関の制御装置は、湿度検出手段の検出し
た湿度に応じて燃料噴射時期及び理論空燃比より稀薄側
に設定された所定空燃比を変更手段が変更し、更に点火
時期を点火時期変更手段が変更するように構成されてい
る。このため、上記効果を一層顕著に奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内容を概念的に例示した基本的構成
図、第2図は本発明の一実施例のシステム構成図、第3
図は同じくその電子制御装置の構成を説明するためのブ
ロック図、第4図は同じくその制御を示すフローチャー
ト、第5図は同じくそのマップを示すグラフ、第6図は
同じくその制御を示すフローチャート、第7図、第8図
は同じくそのマップを示すグラフ、第9図、第10図は同
じくその制御を示すフローチャート、第11図〜第13図は
同じくその効果を示すグラフ、第14図〜第16図は湿度変
化に対応した諸特性量の変化を示すグラフ、第17図はそ
の他の実施例を示すフローチャート、第18図は同じくそ
のマップを示すグラフである。 M1……内燃機関 M2……運転状態検出手段 M3……制御手段 M4……湿度検出手段 M5……変更手段 1……エンジン 21……吸気管内圧力センサ 23……湿度センサ 28……回転角センサ 30……電子制御装置(ECU) 30a……CPU

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、 該検出された運転状態に応じて、燃料噴射時期および上
    記内燃機関の空燃比を理論空燃比より希薄な所定空燃比
    とする燃料量を定めて出力する制御手段と、 を具備した内燃機関の制御装置において、 上記内燃機関の吸入空気の湿度を検出する湿度検出手段
    と、 該検出された湿度の上昇に応じて上記燃料噴射時期を遅
    らせ、湿度の下降に応じて上記燃料噴射時期を進ませる
    ことにより燃料噴射時期を変更するか、もしくは、湿度
    の上昇に応じて上記所定空燃比をより濃い側に変更し、
    湿度の下降に応じて上記所定空燃比をより薄い側に変更
    することにより空燃比を変更するかのいずれか一方を行
    う変更手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 【請求項2】内燃機関の運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、 該検出された運転状態に応じて、燃料噴射時期および上
    記内燃機関の空燃比を理論空燃比より希薄な所定空燃比
    とする燃料量を定めて出力する制御手段と、 を具備した内燃機関の制御装置において、 上記内燃機関の吸入空気の湿度を検出する湿度検出手段
    と、 該検出された湿度の上昇に応じて上記燃料噴射時期を遅
    らせ、湿度の下降に応じて上記燃料噴射時期を進ませる
    ことにより燃料噴射時期を変更すると共に、湿度の上昇
    に応じて上記所定空燃比をより濃い側に変更し、湿度の
    下降に応じて上記所定空燃比をより薄い側に変更するこ
    とにより空燃比を変更する変更手段と、 湿度の上昇に応じて点火時期を進角させ、湿度の下降に
    応じて点火時期を遅角させる点火時期変更手段と を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】上記変更手段は、上記内燃機関のNOx排出
    量が湿度にかかわらず略一定となるように設定した空燃
    比と湿度との関係を記憶した空燃比設定部を備え、該空
    燃比設定部に記憶した上記関係から上記湿度検出手段が
    検出した湿度に対する空燃比を求め、該空燃比を上記所
    定空燃比とすることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    又は第2項記載の内燃機関の制御装置。
JP4807686A 1986-03-03 1986-03-03 内燃機関の制御装置 Expired - Lifetime JPH0670385B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4807686A JPH0670385B2 (ja) 1986-03-03 1986-03-03 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4807686A JPH0670385B2 (ja) 1986-03-03 1986-03-03 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62203942A JPS62203942A (ja) 1987-09-08
JPH0670385B2 true JPH0670385B2 (ja) 1994-09-07

Family

ID=12793250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4807686A Expired - Lifetime JPH0670385B2 (ja) 1986-03-03 1986-03-03 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0670385B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19727597C1 (de) * 1997-06-28 1998-08-06 Volkswagen Ag Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung von Brennkraftmaschinen
ES2689729T3 (es) * 2010-05-06 2018-11-15 Fpt Motorenforschung Ag Método y dispositivo para controlar un sensor de humedad en un motor de combustión, usando medición de oxígeno de otros sensores en el motor, tales como sensores de NOx, lambda y/o de oxígeno
WO2017130527A1 (ja) * 2016-01-27 2017-08-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62203942A (ja) 1987-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6134330A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPH0531646B2 (ja)
US5664544A (en) Apparatus and method for control of an internal combustion engine
EP0400529B1 (en) Air-fuel ratio control device for internal combustion engine
JPH0646011B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPS6357852A (ja) 内燃機関制御装置
JPH0670385B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPS6181532A (ja) 多気筒内燃エンジンの燃料供給制御方法
JP2559782Y2 (ja) 内燃エンジンの点火時期制御装置
JPH0730734B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPS6189938A (ja) 内燃エンジンの高負荷運転時の燃料供給制御方法
JP3489204B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH0759931B2 (ja) 内燃機関の点火時期制御装置
JPH109016A (ja) 内燃機関の始動時燃料噴射制御装置
JPH0480226B2 (ja)
JP2884836B2 (ja) エンジンの点火時期制御装置
JP2586565B2 (ja) 内燃機関の出力変動検出装置
JPS62157251A (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPS5949339A (ja) 多気筒内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH0372828B2 (ja)
JP2503953B2 (ja) 内燃機関の空燃比制御装置
JPS6125930A (ja) 内燃機関の燃料噴射量制御方法
JPS62139943A (ja) 内燃機関の空燃比制御方法
JPH09280086A (ja) エンジンの燃焼制御装置
JPS6134324A (ja) 過給機付内燃機関の燃料噴射制御装置