JPH0669478U - 液体封入式マウント - Google Patents

液体封入式マウント

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JPH0669478U
JPH0669478U JP1113993U JP1113993U JPH0669478U JP H0669478 U JPH0669478 U JP H0669478U JP 1113993 U JP1113993 U JP 1113993U JP 1113993 U JP1113993 U JP 1113993U JP H0669478 U JPH0669478 U JP H0669478U
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liquid
chamber
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main
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JP1113993U
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睦弘 平沢
雅明 三島
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高周波振動を効果的に低減するために低動ばね
特性を備えるとともに、低周波振動を効果的に低減する
ために高減衰特性(大きな損失係数)を備え、しかも高
周波振動の伝達力の低減をより高い周波数域まで確保し
得る液体封入式マウントを提供する。 【構成】低周波振動に対する減衰特性に寄与するオリフ
ィス40aを仕切り手段40を構成する第1部材41及
び第2部材42の中央側に形成する。高周波振動に対す
る伝達力の低減に寄与する第1作用孔41e及び第2作
用孔42fを第1部材41及び第2部材42に形成する
ための有効面積を極力大きく確保するために、第1部材
41及び第2部材42の周縁端を第2取付金具2の内周
面までほぼ延在させている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は例えば自動車の懸架装置に用いる液体封入式マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジンは、防振特性を発揮するエンジンマウントを介して車体に取 り付けられている。このエンジンマウントとして、高周波域での振動を効果的に 低減するために低動ばね特性を備えるとともに、低周波域での振動を効果的に低 減するために高減衰特性(大きな損失係数)を備えた液体封入式エンジンマウン トが知られている。この液体封入式エンジンマウントは、図5に示すように、第 1取付金具81と、開口端を有する有底筒状の第2取付金具82と、第1取付金 具81と第2取付金具82の開口端とを連結して第2取付金具82とともに密閉 状の作用室83を形成する本体ゴム部84と、第2取付金具82に液密的に固定 されて作用室83を液室85と空気室86とに仕切るゴム弾性体よりなるダイヤ フラム87と、第2取付金具82に液密的に固定されて本体ゴム部84との間に 主液室85aを形成するとともにダイヤフラム87との間に副液室85bを形成 して液室85を主液室85aと副液室85bとに仕切る仕切り手段90と、液室 85に封入された液体88とを備えている。
【0003】 そして、上記仕切り手段90は、主液室85a側に配設され、その周縁端が第 2取付金具82の内周面に当接するハット形状の板状部材よりなる第1部材91 と、第1部材91の副液室85b側に配設されたハット形状の板状部材よりなる 第2部材92と、第1部材91と第2部材92との間に配設された可動板93と から構成されている。
【0004】 第1部材91は、主液室85aに面し、周縁上面部94aと周縁上面部94a より高くなった中央上面部94bとからなる上面部と、第2取付金具82の内周 面に配設されたシールゴム部89に当接する側面部95とを有している。また、 第2部材92は、その周縁部が第1部材91の周縁上面部94aに当接する上面 部96と、第1部材91の側面部95よりも外周径が小さい側面部97とを有し ている。
【0005】 そして、第2部材92の上面部96と、上記第1部材91の中央上面部94b との間に形成された収容空間に、上記可動板93が上下方向(図5の上下方向) に移動可能に収容されている。また、第1部材91の中央上面部94bには複数 の第1作用孔(図示せず)が穿設され、第2部材92の上面部96にも複数の第 2作用孔(図示せず)が穿設されており、上記収容空間は主液室85a及び副液 室85bと連通している。さらに、第1部材91の周縁上面部94a及び第2部 材92の側面部97には、それぞれ連通孔(図示せず)が1個ずつ穿設されてい る。これにより、第1部材91の側面部95と第2部材91の側面部97との間 に、主液室85aと副液室85bとを連通する環状のオリフィス98が形成され ている。なお、第1部材91の周縁上面部94a及び第2部材92の側面部97 にそれぞれ形成された連通孔は、上記オリフィス98の流路長さをなるべく稼ぐ ために、180°対向した位置に設けられている。
【0006】 このエンジンマウントは、第1取付金具81がエンジンブラケットにボルト締 めされ、第2取付金具82が車体側にボルト締めされて使用される。そして、こ のエンジンマウントに高周波数で小振幅の振動が入力され、主液室85aの容積 が変化すると、主液室85a内の流体88に加わった圧力が、第1部材91の第 1作用孔を通じて可動板93に作用し、この可動板53の移動により第2部材9 2の第2作用孔を通じて副液室85b側に伝達される。このような可動板の移動 による主液室85a内容積の変動(流体圧の吸収)によって、本体ゴム部84の ばね特性を有効に利用してマウント全体としての動ばね定数を低くすることがで き、高周波振動の伝達力を低減させて、高周波域の振動騒音を効果的に低減せし めることができる。
【0007】 一方、上記エンジンマウントに低周波数で大振幅の振動が入力され、主液室8 5aの容積が大きく変化すると、可動板93の自由な移動が阻止され、これによ りオリフィス98を通じて主液室85aから副液室85bに液体88が流動する 。このときの流動抵抗等によりマウント全体としての損失係数を大きくして減衰 特性を大きくすることができ、低周波域の振動騒音を効果的に低減することがで きる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の液体封入式エンジンマウントにおいては、第1部材91 の第1作用孔又は第2部材92の第2作用孔の孔面積に応じて、高周波振動の伝 達力を低減し得る周波数域が変動する。つまり、上記孔面積を大きくする程、高 周波数側へばね特性が移動して、高周波振動の伝達力を低減し得る周波数域をよ り高い周波数まで確保することができる。
【0009】 しかし、第1部材91の側面部95が第2取付金具82の内周面に拘束され第 1部材91の上面部の面積が制約を受け、かつ、第1部材91の側面部95と第 2部材92の側面部97との間にオリフィス98を確保する必要がある関係上、 第1部材91の第1作用孔又は第2部材92の第2作用孔の孔面積を大きくする のには限界がある。
【0010】 このため、従来の液体封入式エンジンマウントで、高周波振動の伝達力を低減 し得る周波数域を高くするのに限界があり、高周波振動の伝達力の低減をより高 い周波数域まで確保したいというニーズに応えることができなかった。 本考案は、上記実情に鑑みてなされたものであり、高周波振動を効果的に低減 するために低動ばね特性を備えるとともに、低周波振動を効果的に低減するため に高減衰特性(大きな損失係数)を備え、しかも高周波振動の伝達力の低減をよ り高い周波数域まで確保し得る液体封入式マウントを提供することを目的とする 。
【0011】
【課題を解決するための手段】 上記課題を解決する本考案の液体封入式マウントは、第1取付具と、開口端を 有する有底筒状の第2取付具と、該第1取付具と該第2取付具の該開口端とを連 結して該第2取付具とともに密閉状の作用室を形成する本体ゴム部と、該第2取 付具の内周面に液密的に固定されて該作用室を液室と空気室とに仕切るゴム弾性 体よりなるダイヤフラムと、該第2取付具の内周面に液密的に固定されて該本体 ゴム部との間に主液室を形成するとともに該ダイヤフラムとの間に副液室を形成 して該液室を該主液室と該副液室とに仕切る仕切り手段と、該液室に封入された 液体とを備えた液体封入式マウントにおいて、 前記仕切り手段は、 前記主液室側に配設され、その周縁端が前記第2取付具の内周面までほぼ延在 し、第1中央孔と、厚さ方向に貫通する複数個の第1作用孔とを有する板状の第 1部材と、 該第1部材の副液室側に所定間隔を隔てて配設され、その周縁端が前記第2取 付具の内周面までほぼ延在して該第1部材との間に収容空間を形成し、該第1中 央孔と通じて前記主液室及び前記副液室を連通するオリフィスを形成する第2中 央孔と、厚さ方向に貫通する複数個の第2作用孔とを有する板状の第2部材と、 該収容空間に該第1部材の厚さ方向に移動可能に収容され、中央にオリフィス 孔を有する可動板とからなることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】
前述の従来の液体封入式マウントでは、第1部材の周方向内側と第2部材の周 方向外側との間に環状のオリフィスを形成していたため、第2部材に第2作用孔 を形成することができる有効面積を、オリフィスの断面積を確保するために減少 させざるを得なかった。
【0013】 これに対し、本考案の液体封入式マウントは、仕切り手段を構成する第1部材 の周縁端が第2取付具の内周面までほぼ延在し、かつ仕切り手段を構成する第2 部材の周縁端が第2取付具の内周面までほぼ延在している。そして、第1部材の 第1中央孔と第2部材の第2中央孔とにより、主液室と副液室とを連通するオリ フィスが設けられている。このため、第1部材又は第2部材それぞれにおいて、 第1作用孔又は第2作用孔を形成するための有効面積を極力大きく確保すること ができる。したがって、第1作用孔及び第2作用孔の孔面積を極力大きくして、 高周波振動の伝達力を低減し得る周波数域をより高くすることができる。
【0014】 一方、低周波数域の減衰特性も、第1部材の第1中央孔及び第2部材の第2中 央孔により形成されたオリフィスを介して、主液室及び副液室間を流動する液体 の流動抵抗等により、有効に確保することができる。
【0015】
【実施例】
以下、本考案の具体的な実施例を図1〜図4に基づき説明する。本実施例は本 考案の液体封入式マウントをエンジンマウントとして用いるものである。 本実施例の液体封入式マウントは、エンジンブラケットに取り付けられる第1 取付金具1と、開口端を有する有底筒状の第2取付金具2と、第1取付金具1と 第2取付金具2の開口端とを連結して第2取付金具2とともに密閉状の作用室3 を形成する本体ゴム部4と、第2取付金具2に固定されて作用室3を液室5と空 気室6とに仕切るゴム弾性体よりなるダイヤフラム7と、第2取付金具2に固定 されて本体ゴム部4との間に主液室5aを形成するとともにダイヤフラム7との 間に副液室5bを形成して液室5を主液室5aと副液室5bとに仕切る円盤状の 仕切り手段40と、液室5に封入された液体(水やアルキレングリコール、シリ コンオイル等の非圧縮性流体)8とを備えている。
【0016】 第1取付金具1には、略中央に形成された貫通孔11に第1取り付け金具1を エンジンブラケットに取り付けるためのボルト12が嵌合固定され、その隣に位 置決めするための位置決めピン13が嵌合固定されている。また、第1取り付け 金具1の下面には、ボルト12を覆いその外周面に本体ゴム部4が加硫接着され た金属製のキャップ部材14が固定されている。
【0017】 第2取付金具2は、一端側(図1の上方側)に拡径部21aと他端側に断面コ の字状に膨出した第1膨出部21bとをもつ略円筒状の筒状金具21と、筒状金 具21の第1膨出部21b内にかしめ係合された断面L字状に膨出した第2膨出 部22aをもつ鍋状金具22とから構成されている。筒状金具21の一端側の開 口端は本体ゴム部4が加硫接着されて閉鎖され、筒状金具21の内周面にはこの 本体ゴム部4と一体的に形成されて加硫接着された薄肉状のシールゴム部4aが 配設されている。鍋状金具22には、略中央に形成された貫通孔22bに第2取 付金具2を車体側に取り付けるためのボルト22cが嵌合固定され、その隣に位 置決めするための位置決めピン22dが嵌合固定されている。
【0018】 本体ゴム部4は略筒形状を有し、その上端が第1取付金具1の下面とキャップ 部材14の外周面とに加硫接着され、その下端が第2取付金具2の筒状金具21 の拡径部21aの内周面に加硫接着されている。 そして、本実施例の液体封入式マウントを特徴づける仕切り手段40は、主液 室5a側に配設され、その周縁端が第2取付金具2の筒状金具21の内周面に配 設されたシールゴム部4aに当接するハット形状の板状金具よりなる第1部材4 1と、第1部材41の副液室5b側に所定間隔を隔てて配設されたハット形状の 板状金具よりなる第2部材42と、第1部材41と第2部材42との間に配設さ れた可動板43とから構成されている。
【0019】 第1部材41は、図2に示すように、主液室5aに面する円板形状の第1上面 部41aと、筒状金具21の内周面に配設されたシールゴム部4aに液密的に当 接する第1側面部41bと、第1側面部41bから径方向外方に突出し上記シー ルゴム部4aに同じく液密的に当接する第1フランジ部41cとを有している。 第1部材41の第1上面部41aの中央には厚み方向に貫通する第1中央孔41 dが形成され、また第1上面部41aの全面には多数の第1作用孔41eが形成 されている。この第1作用孔41eは孔面積が極力大きくなるように第1上面部 41aに配設されている。具体的には、図3の平面図に示すように、中心側に径 の小さい孔が周方向に8個配設され、その外側に径の大きい孔が周方向に同じく 8個配設され、さらにその外側にこれらの中間の大きさの径をもつ孔が16個配 設されている。
【0020】 第2部材42は、略円板形状の第2上面部42aと、第1部材41の第1側面 部41bの内周面に当接する第2側面部42bと、第2側面部42bから径方向 外方に突出する第2フランジ部42cとを有している。第2部材42の第2上面 部42aの中央には環状突起42dが上方(図1の上方)に一体的に突出するこ とにより、その中心側に第2中央孔42eが形成されている。この環状突起42 dの先端は第1部材42の第1中央孔41dの周縁端部に当接している。また、 第2部材42の第2上面部42aの全面には多数の第2作用孔42fが形成され ている。この第2作用孔42fも第1作用孔41eと同じく、孔面積が極力大き くなるように、中心側に径の小さい孔が周方向に8個配設され、その外側に径の 大きい孔が周方向に同じく8個配設され、さらにその外側にこれらの中間の大き さの径をもつ孔が16個配設されている(図4参照)。
【0021】 第1部材41及び第2部材42が上記のように所定間隔を隔てて重ね合わされ ているので、第1部材41の第1中央孔41d及び第2部材42の第2中央孔4 2eにより主液室5aと副液室5bとを連通するオリフィス40aが形成される とともに、環状の収容空間40bが形成されている。そしてこの環状の収容空間 40bには、中央にオリフィス孔43aを有する可動板43が収容されている。 可動板43の板厚は、第1部材41及び第2部材42間の間隔よりも小さく設定 されており、収容空間40b内を板厚方向に移動可能とされている。
【0022】 ダイヤフラム7は、ハット形状の弾性変形可能なゴム薄膜で形成されている。 なお、ダイヤフラム7の下方に形成された空気室6は、第2取付金具2の鍋状金 具22に形成された通孔(図示せず)により外部と連通している。 上記仕切り手段40及びダイヤフラム7は、筒状金具21の第1膨出部21b の内面と鍋状金具22の第2膨出部22aの内面との間に、シールゴム部4aと ともに液密的に挟持されて固定されている。
【0023】 本実施例の液他封入式マウントは次のようにして製造される。まず、ボルト1 2及び位置決めピン13が嵌合固定された第1取付金具1と筒状金具21とを加 硫成形型のキャビティの所定位置に配置し、キャビティ内にゴム材を充填して所 定の加硫操作することにより、本体ゴム部4やシールゴム部4aを加硫成形する とともに、これらを第1取付金具1や筒状金具21に加硫接着する。なお、この とき筒状金具21の第1膨出部21bはまだ形成されていない。そして、液体8 を収容した液槽内で、筒状金具21の開口下端側から第1部材41、可動板43 、第2部材42及びダイヤフラム7をこの順で嵌め込み、さらにボルト22c及 び位置決めピン22dが嵌合固定され第2膨出部22aが形成された鍋状金具2 2を嵌め込んだ後、筒状金具21の下端をかしめて第1膨出部21bを断面コの 字状に形成することにより、該第1膨出部21b内に鍋状金具22の第2膨出部 22aを係合させる。このように、鍋状金具22を筒状金具21にかしめ固定す ることにより、筒状金具21の第1膨出部21bの内面及び鍋状金具22の第2 膨出部22aの内間にシールゴム部4a、仕切り手段40及びダイヤフラム7を 液密的に挟持して、液体封入式マウントを完成する。
【0024】 この液体封入式マウントは、第1取付金具1がエンジンブラケットにボルト締 めされ、第2取付金具2が車体側にボルト締めされて使用される。そして、この 液体封入式マウントに高周波数で小振幅の振動が入力され、主液室5aの容積が 変化すると、主液室5a内の流体8に加わった圧力が、第1部材41の第1作用 孔41eを通じて可動板43に作用し、この可動板43の移動により第2部材4 2の第2作用孔42fを通じて副液室5b側に伝達される。このような可動板4 3の移動による主液室5a内容積の変動(流体圧の吸収)によって、本体ゴム部 4のばね特性を有効に利用してマウント全体としての動ばね定数を低くすること ができ、高周波振動の伝達力を低減させて、高周波域の振動騒音を効果的に低減 せしめることができる。
【0025】 一方、上記液体封入式マウントに低周波数で大振幅の振動が入力され、主液室 5aの容積が大きく変化すると、可動板43の自由な移動が阻止され、これによ りオリフィス40aを通じて主液室5aから副液室5bに大量の液体8が流動す る。このときの流動抵抗等によりマウント全体としての損失係数を大きくして減 衰特性を大きくすることができ、低周波域の振動騒音を効果的に低減することが できる。また、主液室5a内の流体8に加わった圧力がオリフィス40a及び副 液室5bを介してダイヤフラム7に作用し、これによりダイヤフラム7が空気室 6を縮小させる方向に弾性変形するので、このときのダイヤフラム7の弾性変形 や空気室6内の空気の流動も上記低周波振動の減衰作用に寄与する。
【0026】 そして、本実施例の液体封入式マウントでは、仕切り手段40を構成する第1 部材41の第1側面部41bが第2取付金具2を構成する筒状金具21の内周面 に配設された薄肉状のシールゴム部4aに当接し、かつ仕切り手段40を構成す る第2部材42の第2側面部42bが第1部材41の第1側面部41bの内周面 に当接しており、低周波振動の減衰に寄与するオリフィス40aは第1部材41 及び第2部材42の中央部に設けられている。つまり、第1部材41の第1上面 部41a及び第2部材42の第2上面部42aが極力大きな面積を確保している 。このため、第1部材41又は第2部材42それぞれにおいて、第1作用孔41 e又は第2作用孔42fを形成するための有効面積を極力大きく確保することが できる。したがって、第1作用孔41e及び第2作用孔42fの孔面積を極力大 きくして、高周波振動の伝達力を低減し得る周波数域をより高くすることができ る。
【0027】 また、本実施例の液体封入式マウントでは、第1部材41と第2部材42とを 組付ける際に、前述の従来のマウントのように第1部材41と第2部材42とを 周方向に位置合わせする必要がないので、その組付けが容易となり生産作業性の 向上に寄与する。 なお、上記実施例では、仕切り手段40を構成する第2部材42の中央に環状 突起42dを形成し、この環状突起42dを第1部材41に当接することにより 、第1部材41と第2部材42との間に環状の収容空間40bを形成する例につ いて説明したが、この収容空間40bはあえて環状にする必要はない。したがっ て、第2部材42の環状突起42dを無くして単なる貫通孔としての第2中央孔 42eを形成する構成とすることもできる。
【0028】 また上記実施例は本考案の液体封入式防振マウントをエンジンマウントに適用 する例について示したが、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で、本考案をストラ ットマウントやメンバーマウントなどの他の液体封入式防振マウントに適用する ことが可能である。
【0029】
【考案の効果】
以上詳述したように本考案の液体封入式マウントは、低周波振動に対する減衰 特性に寄与するオリフィスを、仕切り手段を構成する第1部材及び第2部材の中 央側に形成しつつ、高周波振動に対する減衰特性に寄与する第1作用孔及び第2 作用孔を第1部材及び第2部材に形成するための有効面積を極力大きく確保した ものである。したがって、第1作用孔及び第2作用孔の孔面積を極力大きくする ことにより、低周波振動を有効に低減しつつ、高周波振動の伝達力の低減をより 高い周波数域まで確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る液体封入式マウントの断
面図である。
【図2】上記実施例の液体封入式マウントの要部断面図
である。
【図3】上記実施例の液体封入式マウントに係り、仕切
り手段を構成する第1部材の平面図である。
【図4】上記実施例の液体封入式マウントに係り、仕切
り手段を構成する第2部材の平面図である。
【図5】従来の液体封入式マウントの断面図である。
【符号の説明】
1は第1取付金具、2は第2取付金具、3は作用室、4
は本体ゴム部、5は液室、5aは主液室、5bは副液
室、6は空気室、7はダイヤフラム、8は液体、40は
仕切り手段、40aはオリフィス、40bは収容空間、
41は第1部材、41dは第1中央孔、41eは第1作
用孔、42は第2部材、42eは第2中央孔、42fは
第2作用孔である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1取付具と、開口端を有する有底筒状の
    第2取付具と、該第1取付具と該第2取付具の該開口端
    とを連結して該第2取付具とともに密閉状の作用室を形
    成する本体ゴム部と、該第2取付具の内周面に液密的に
    固定されて該作用室を液室と空気室とに仕切るゴム弾性
    体よりなるダイヤフラムと、該第2取付具の内周面に液
    密的に固定されて該本体ゴム部との間に主液室を形成す
    るとともに該ダイヤフラムとの間に副液室を形成して該
    液室を該主液室と該副液室とに仕切る仕切り手段と、該
    液室に封入された液体とを備えた液体封入式マウントに
    おいて、 前記仕切り手段は、 前記主液室側に配設され、その周縁端が前記第2取付具
    の内周面までほぼ延在し、第1中央孔と、厚さ方向に貫
    通する複数個の第1作用孔とを有する板状の第1部材
    と、 該第1部材の副液室側に所定間隔を隔てて配設され、そ
    の周縁端が前記第2取付具の内周面までほぼ延在して該
    第1部材との間に収容空間を形成し、該第1中央孔と通
    じて前記主液室及び前記副液室を連通するオリフィスを
    形成する第2中央孔と、厚さ方向に貫通する複数個の第
    2作用孔とを有する板状の第2部材と、 該収容空間に該第1部材の厚さ方向に移動可能に収容さ
    れ、中央にオリフィス孔を有する可動板とからなること
    を特徴とする液体封入式マウント。
JP1113993U 1993-03-15 1993-03-15 液体封入式マウント Pending JPH0669478U (ja)

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JP1113993U Pending JPH0669478U (ja) 1993-03-15 1993-03-15 液体封入式マウント

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JP (1) JPH0669478U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012093255A (ja) * 2010-10-27 2012-05-17 Kurashiki Kako Co Ltd 防振装置の検査方法及び検査装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS535376A (en) * 1976-06-30 1978-01-18 Peugeot Damping device
JPS5784220A (en) * 1980-11-14 1982-05-26 Aisin Seiki Co Ltd Composite engine mount for vehicle engine

Patent Citations (2)

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