JPH066794U - ボールねじのシール装置 - Google Patents
ボールねじのシール装置Info
- Publication number
- JPH066794U JPH066794U JP4543592U JP4543592U JPH066794U JP H066794 U JPH066794 U JP H066794U JP 4543592 U JP4543592 U JP 4543592U JP 4543592 U JP4543592 U JP 4543592U JP H066794 U JPH066794 U JP H066794U
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- ball nut
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 シール性を向上する。
【構成】 シール部材5は円周等配位置の3箇所で軸方
向に分割されている。シール部材5の3つの分割部分
は、それぞれ、ボールナット2のねじ穴2bに螺着した
ボールプランジャ8によって内径方向に弾圧される。そ
のため、突部5aと螺旋溝1aの嵌合すきまは、ゼロあ
るいは僅かにマイナス(締代をもった状態)になってい
る。また、シール部材5よりもボールナット2の内方側
には、補助リング6が装着されている。
向に分割されている。シール部材5の3つの分割部分
は、それぞれ、ボールナット2のねじ穴2bに螺着した
ボールプランジャ8によって内径方向に弾圧される。そ
のため、突部5aと螺旋溝1aの嵌合すきまは、ゼロあ
るいは僅かにマイナス(締代をもった状態)になってい
る。また、シール部材5よりもボールナット2の内方側
には、補助リング6が装着されている。
Description
【0001】
本考案は、ボールねじのシール装置に関する。
【0002】
ボールねじは、ねじ軸の外周面に設けた螺旋溝と、ボールナットの内周面に設 けた螺旋溝との間に複数のボールを配し、ねじ軸の回転動力をボールを介してボ ールナットの推力に変換するものであるが、ボールナットの内部に充填した潤滑 剤の洩出および外部からの異物の侵入を防止するため、図5に示すように、ねじ 軸21の螺旋溝21aに嵌合する突部25aを有するリング状のラビリンスシー ル部材25を、ボールナット22の両端部に装着するようにしている。シール部 材25は、ボールナット22のねじ穴22bに螺着した止めねじ29等で固定さ れる。
【0003】
上記シール装置は、シール部材25をねじ軸21に嵌合した後、ボールナット 22に螺着した止めねじ29で固定するものであり、突部25aと螺旋溝21a との間の嵌合すきまはシール部材25とねじ軸21の寸法関係に依存している。 そのため、突部25aと螺旋溝21aとの間に大きなすきまが生じ、使用条件に よっては、シール性に不足をきたす場合がある。
【0004】 本考案の目的は、ボールねじにおけるシール装置のシール性を向上させること にある。
【0005】
請求項1に係わるシール装置では、リング状のシール部材を複数部分に軸方向 に分割すると共に、この分割した部分を内径方向に弾圧することにより、シール 部材の突部とねじ軸の螺旋溝との嵌合すきまをゼロ以下にし、かつ、シール部材 よりもボールナットの内方側に補助リングを装着するようにした。
【0006】 請求項2に係わるシール装置では、シール部材の、ボールナットの外方側に向 いた端面から途中部分までを複数の軸方向スリットで分割すると共に、この分割 した部分を内径側に弾圧することにより、突部と螺旋溝との嵌合すきまをゼロ以 下にするようにした。
【0007】 請求項1はシール部材自体を分割したもの、請求項2はシール部材を部分的に 分割したものである。嵌合すきまがゼロ以下とは、嵌合すきまがゼロの状態ある いは締代をもった状態(マイナスすきま)を言う。
【0008】
シール部材を複数部分に分割し、この分割した部分を内径方向に弾圧すること により、突部をねじ軸の螺旋溝に密着させることができる。
【0009】 ねじ軸の螺旋溝の表面に付着した異物は、シール部材の分割面よって掻き取ら れる。補助リング又はシール部材の分割されていないリング部分は、この掻き取 られた異物が分割面を通ってボールナット内に侵入しようとするのを防止する。
【0010】
以下、本考案の実施例を図面に従って説明する。
【0011】 図1に示すように、ねじ軸1の外周面に設けた螺旋溝1aと、ボールナット2 の内周面に設けた螺旋溝2aとの間に複数のボール3が配されている。ねじ軸1 が回転すると、その回転動力がボール3を介してボールナット2に伝達され、ボ ールナット2が軸方向に移動する。ボールナット2の両端部には、シール部材5 と補助リング6とが装着されている。
【0012】 シール部材5は、図2に示すように、樹脂材あるいはフッ素ゴム等のゴム材を リング状に成形したのち、これを円周等配位置の3箇所で軸方向に分割して形成 したものである。シール部材5は、内径方向に突出した突部5aを有し、この突 部5aは、ねじ軸1の螺旋溝1aに対応した形状・寸法を有する。
【0013】 シール部材5の3つの分割部分は、それぞれ、ボールナット2のねじ穴2bに 螺着したボールプランジャ8によって内径方向に弾圧される。そのため、図1b に拡大して示すように、突部5aと螺旋溝1aの嵌合すきまは、ゼロあるいは僅 かにマイナス(締代をもった状態)になっている。尚、シール部材5の各分割部 分間には僅かなすきまがある。このように、突部5aが螺旋溝1aに密着するの で、ボールナット2内の潤滑剤が外部に洩れにくく、また外部から異物が侵入し にくい。さらに、シール部材5の各分割面5bが、螺旋溝1aの表面に付着した 異物を掻き取るので、従来のものに比べ、シール性は極めて高い。補助リング6 は、この掻き取られた異物が分割面5bを通ってボールナット2内に侵入しよう とするのを防止する。
【0014】 図3および図4に示す実施例は、シール部材5の、ボールナット2の外方側に 向いた端面5cから途中部分までを複数の軸方向スリット5dで分割すると共に 、この分割した部分をガータスプリング10で内径側に弾圧するようにしたもの である。上述したシール装置と同様の作用効果を奏する。尚、この実施例におい て、シール部材5の各分割面5bによって螺旋溝1aの表面から掻き取られた異 物は、シール部材5の分割されていないリング部分5eによってボールナット2 内への侵入を阻止される。したがって、上述した補助リング6は配置されていな い。
【0015】 尚、図1に示す構成と図3に示す構成とを併用するようにしても良い。
【0016】
本考案によれば、シール部材の突部がねじ軸の螺旋溝にゼロ以下の嵌合すきま をもって密着し、しかも、螺旋溝の表面に付着した異物がシール部材の分割面に よって掻き取られるので、従来のものに比べ、シール性を著しく向上させること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す断面図(図a)、図aに
おける部分拡大断面図(図b)である。
おける部分拡大断面図(図b)である。
【図2】図1におけるシール部材を示す正面図(図
a)、側面図(図b)である。
a)、側面図(図b)である。
【図3】本考案の他の実施例を示す断面図である。
【図4】図3におけるシール部材を示す正面図(図
a)、側面図(図b)である。
a)、側面図(図b)である。
【図5】従来のシール装置を示す断面図である。
1 ねじ軸 1a 螺旋溝 2 ボールナット 2a 螺旋溝 5 シール部材 5a 突部 5d スリット 6 補助リング 8 ボールプランジャ 10 ガータスプリング
Claims (2)
- 【請求項1】 ねじ軸の螺旋溝に嵌合する突部を有する
リング状のシール部材を、ボールナットの端部に装着し
てボールナット内をシールするものにおいて、前記シー
ル部材を複数部分に軸方向に分割すると共に、この分割
した部分を内径方向に弾圧することにより、前記突部と
前記螺旋溝との嵌合すきまをゼロ以下にし、かつ、前記
シール部材よりもボールナットの内方側に補助リングを
装着するようにしたことを特徴とするボールねじのシー
ル装置。 - 【請求項2】 ねじ軸の螺旋溝に嵌合する突部を有する
リング状のシール部材を、ボールナットの端部に装着し
てボールナット内をシールするものにおいて、前記シー
ル部材の、ボールナットの外方側に向いた端面から途中
部分までを複数の軸方向スリットで分割すると共に、こ
の分割した部分を内径側に弾圧することにより、前記突
部と前記螺旋溝との嵌合すきまをゼロ以下にするように
したことを特徴とするボールねじのシール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992045435U JP2579380Y2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ボールねじのシール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992045435U JP2579380Y2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ボールねじのシール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH066794U true JPH066794U (ja) | 1994-01-28 |
JP2579380Y2 JP2579380Y2 (ja) | 1998-08-27 |
Family
ID=12719238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992045435U Expired - Fee Related JP2579380Y2 (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | ボールねじのシール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2579380Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5025937U (ja) * | 1973-07-09 | 1975-03-25 | ||
JP2001263448A (ja) * | 2000-03-15 | 2001-09-26 | Thk Co Ltd | 潤滑油供給装置及びこれを用いた転動体ねじ装置 |
KR101672395B1 (ko) * | 2016-03-18 | 2016-11-04 | (주)인벤티홀딩스 | 차폐기능을 가지는 리니어모션가이드 |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP1992045435U patent/JP2579380Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5025937U (ja) * | 1973-07-09 | 1975-03-25 | ||
JP2001263448A (ja) * | 2000-03-15 | 2001-09-26 | Thk Co Ltd | 潤滑油供給装置及びこれを用いた転動体ねじ装置 |
KR101672395B1 (ko) * | 2016-03-18 | 2016-11-04 | (주)인벤티홀딩스 | 차폐기능을 가지는 리니어모션가이드 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2579380Y2 (ja) | 1998-08-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19980428 |
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