JPH0666952B2 - デイジタルコンバーゼンス装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はカラーテレビジョン受像機のディジタルコンバ
ーゼンス装置に関するものであり、迅速にかつ精度よく
調整ができるコンバーゼンス装置を提供しようとするも
のである。

一般にカラーテレビジョン受像機では、赤，緑，青の３
色を螢光面上あるいは、投写されたスクリーン上で合成
してカラー画像を作り出している。

この場合、３色の位置合わせを正確に行なうこと、即ち
コンバーゼンス調整が、画質を左右する重要な課題とな
る。

この位置ずれを補正するには、主偏向コイルとは別にコ
ンバーゼンス補正用のコイル別に設けこのコイルに補正
電流を加えて行なっている。

一般的には補正電流を得る手段として、水平フライバッ
クパルス及び垂直偏向波形より、L,C,Rなどの受動素子
を用いてアナログ的に得る方法が採用されているが、コ
ンバーゼンス補正精度の点で問題がある。より精度の高
いコンバーゼンス補正を実現する一手法として、ディジ
タル的にコンバーゼンス補正を行う方法が考えられてい
る。

このディジタル的にコンバーゼンス補正を行なう手段を
第１図にもとずいて設明するが、その概念は画面上にド
ット等のコンバーゼンス補正用パターンを映出し、その
各点ごとのコンバーゼンス補正量のデータをディジタル
的に１フレームメモリに書き込み、この情報を読み出し
て、Ｄ／Ａ変換し、コンバーゼンス補正を行うものであ
る。以下第１図，第２図によりもう少し詳しく説明す
る。

まず、第２図に示すように画面に例えば横方向に７行，
縦方向に５列の調整点を示すドット等の調整用パターン
をパターン発生器16より映出する。１のコントロールパ
ネルのカーソルキー17でそのうちの調整したい場所の調
整点を選ぶカーソルキーで選択された調整点のアドレス
は、カーソルカウンタ13に記憶されている。次に補正を
行ないたい色、例えば赤のデータ書き込みキー18で画面
を見ながら所望のデータをデータ可逆カウンタ２にセッ
トし、データ可逆カウンタ２の出力を１フレームメモリ
３のカーソルカウンタ13で指定されたアドレスに書き込
む。データ可逆カウンタ２にはカーソルカウンタ13で選
択されたアドレスの１フレームメモリ３の内容が読み出
されており、さらにコンバーゼンス補正量を増加させた
い時は、データ可逆カウンタ２の内容を増加させ、又逆
に減少させたい時には、データ可逆カウンタ２の内容を
減少させて所望のデータを１フレームメモリ３に書き込
むことにより書き込み訂正を行う。以下同様に画面の全
調整点について行う。

次に１フレームメモリ３に書き込まれているコンバーゼ
ンス補正量の読み出しについて説明を行う。１フレーム
メモリ３には、調整点に対応している場所の補正データ
しかないので、垂直方向の調整点間について走査線ごと
の内挿を行う必要があり、内挿処理部19で以下の様に行
う。例えば第１列目の調整点の補正データを１フレーム
メモリ３から読み出し、１水平走査期間（1H）レジスタ
４にセットした後、１フレームメモリ３から第２列目の
調整点の補正データを読み出し、１フレームメモリ３か
ら読み出された、第１列目及び第２列目の補正データを
用いて、第１列目及び第２列目の調整点間に含まれる走
査線での補正量を内挿により求める。即ち、第１列の補
正量と、第２列目の補正量との差を減算回路５で求め、
係数ROM7にあらかじめ書き込まれている走査線ごとの重
み係数を乗算回路６で乗算し、その結果と第２列目の補
正量を加算回路８で加え合わせて内挿を行う。次に加算
回路８の出力信号をＤ／Ａ変換器９でアナログ量に変換
し、低域通過フィルタ（LPF）10で平滑し、増幅後コン
バーゼンスヨークに供給する。他の緑，青のラジアル、
青のラチラルについても同様である。

しかしながらこのように、コンバーゼンス補正用のドッ
トパターンを映出し、その各点ごとに調整する場合、各
調整点ごとに目視により３色を合致させなければなら
ず、調整に非常に時間を要するという問題点があった。

そこで本発明は、上記欠点のないコンバーゼンス装置を
提供しようとするものである。

第３図に本発明によるディジタルコンバーゼンス装置の
概念図を示す。偏向回路21は通常の動作を行う偏向回路
で入来する同期信号に同期した水平および垂直方向の偏
向電流を発生し、偏向ヨーク22を介して電子ビームを走
査している。

映像回路27は通常の受像機と同様の動作を行うがコンバ
ーゼンス調整時にはパターン発生回路16よりの例えば、
第２図に示すようなドットパターンを、投与形陰極線管
24を介して、スクリーン32上に映出する。第３図では投
写形陰極線管は１本しか示していないが、通常のカラー
受像機では、赤，緑，青の３本の投写形陰極線管が用い
られている。

第２図においては、スクリーン32に映出されたドットパ
ターンがコンバーゼンス補正を行う調整点をあらわし、
カーソルキー17により、どの調整点からコンバーゼンス
補正を行うか、指定している。偏向回路21と同期してい
るテレビカメラ30でコンバーゼンスずれを検出し、この
検出信号によりディジタルコンバーゼンス部24のメモリ
にコンバーゼンス補正量を自動的に書き込む。ある調整
点のコンバーゼンス補正が終ると、コンバーゼンス一致
検出部31からの一致検出信号が終了表示カウンタ28を通
してパターン発生器16に加えられ、スクリーン32上に上
記調整点のコンバーゼンス補正終了の表示が行なわれ
る。

次にカーソルキー17を押して、次の調整点を指定してコ
ンバーゼンス補正を行い、以下同様の繰り返しで、画面
全体にわたりコンバーゼンス補正を行うものである。

第４図に本発明の一実施例の構成を示す。

第１図と同様の動作をするものは同じ番号で示し説明は
省略する。第５図を用いて、第４図の実施例の動作説明
を行う。

第５図ａは全画面を示し、コンバーゼンス調整用パター
ン信号として、ドット信号を映出している。この例では
水平方向に７点，垂直方向に５点の合計35点の調整点を
もっている。この35点の調整点の指定は、カーソルキー
17で任意の調整点に行なえる。このカーソルキー17から
の調整点信号はカメラ制御部29で、上下方向の角度及び
左右方向の角度情報に変換され、テレビカメラ30は調整
を行なう点をねらう。すなわち第５図ａでは左上の調整
点Ａにテレビカメラ30は向けられ、第５図ｂに示すよう
な拡大された映像が得られる。また同時にこの調整点信
号は、書き込みアドレスカウンタ14にも加えられる。書
き込みアドレスカウンタ14は各調整点のコンバーゼンス
補正量をあらわす補正量データをディジタルで記憶して
おく１フレームメモリ３の調整点に対応する番地をマル
チプレクサ11を介してアドレスする。このようにカーソ
ルキー17での調整点の指定を行うと、自動的にテレビカ
メラ30が指定した調整点を拡大撮像するように制御され
る。

今ここで理解を容易にするため、第５図ｂで示すよう
な、赤と緑にコンバーゼンスずれがあり赤を緑に、合致
させてコンバーゼンス補正を行うこととする。

パターン発生回路16で発生しスクリーン32に映出する、
ドットパターンの色を色信号切換器36からの色切換信号
で例えば１フィールド毎に緑色と赤色を切換えると、テ
レビカメラ30によって光電変換され第５図ｃに示すよう
な信号が得られる。これらの信号より緑位置検出回路34
によりテレビカメラ30の画面内での位置が、ある基準点
例えば水平同期信号からの時間t_Gとして検出される。次
に赤位置検出回路33により同様に赤の位置がt_Rとして検
出される。

比較器35で緑位置検出回路34と赤位置検出回路33の内容
が比較され、両者が一致すると、比較器35より一致信号
が発生する。この一致信号が出力されない間は、データ
可逆カウンタ２の内容が訂正されつづけ、このデータ可
逆カウンタ２の内容が１フレームメモリ３に転送され記
憶される。次にこの内容が読み出され、スクリーン上で
赤色のドットが第５図ｂのＢ点に近づいていく。第５図
ｂのＢ点に到達すると、前述の一致信号が比較器35から
発生し、データ可逆カウンタ２の訂正が終って、緑色と
赤色の水平方向のコンバーゼンス補正が終了する。また
同時に比較器35からの一致信号が、終了表示カウンタ28
に加えられカウントされる。

次に垂直方向のコンバーゼンス補正であるが、第４図に
は示していないが、水平方向と同様に、今度は垂直同期
信号からの時間を検出して、赤色を緑色に合致させてい
る。また同様に比較器35から一致信号を終了表示カウン
タ28に加えられカウントされる。

次に青色と緑色のコンバーゼンス補正であるが前述した
赤色と緑色の水平方向及び垂直方向の一致時に出力され
る比較器35からの一致信号によりパターン発生回路16に
加えられる色切換信号によって、パターン発生回路16よ
り、１フィールド毎に緑色と青色のドットパターンがス
クリーン上に映出される。以下前述した赤色と緑色のコ
ンバーゼンス補正と同様で、青色と緑色が合致する。ま
た同様に、青色水平方向の比較器35からの一致信号と、
青色垂直方向の比較器35からの一致信号が終了表示カウ
ンタに加えられカウントされる。

上記終了表示カウンタ28の動作は、各調整点のコンバー
ゼンス補正が終了した時に、出力され、この出力信号に
より、パターン発生器16を制御して、各調整点の終了表
示を行なっている。

すなわち終了表示カウンタ28に比較器35からの赤色水平
方向の一致信号と赤色垂直方向の一到信号と、青色水平
方向の一致信号と、青色垂直方向の一致信号が入力され
た時に出力される４進カウンタとなっており、上記出力
信号により、パターン発生器16を制御している。第５図
ａのドットパターンの調整点Ａ点のコンバーゼンス補正
が終了されると上記の終了表示カウンタ28の出力信号に
より、パターン発生器16を制御して各調整点のコンバー
ゼンス調整終了の表示を行なっており、第５図ｄに示す
ように、調整点Ａ点のドット信号がなくなり、調整点Ａ
点のコンバーゼンス補正の終了の表示を行うものであ
る。

以上述べたような動作で、Ａ点のコンバーゼンス補正が
終了し、スクリーン上に終了表示されると、次に、カー
ソルキー17を操作して次の調整点を指示し、前述したよ
うな動作で、テレビカメラ30は次の調整点を撮像すると
ともに、１フレームメモリ３もその調整点に対応する番
地がアドレスされる。

以上の動作を総りかえし、第５図ａで示した、全画面35
点のコンバーゼンス補正が行なわれる。

第６図に本発明の第二の実施例の構成を示す。第４図と
同様の動作をするものは同じ番号で示し説明は省略す
る。

終了表示カウンタ28の動作は、前記述べた様に、各調整
点のコンバーゼンス補正の終了をカウントする４進カウ
ンタであり、終了表示カウンタ28の出力信号により、パ
ターン発生器16を制御して、各調整点のコンバーゼンス
補正の終了をスクリーン上に表示するものである。各調
整点のコンバーゼンス補正が終了すると、各調整点に対
応するドット信号はなくなり、各調整点の終了表示が行
なわれる。

第二の実施例は、上に述べた各調整点のコンバーゼンス
補正の終了表示だけではなく、全調整点のコンバーゼン
ス補正の終了表示を行うものである。

前記の終了表示カウンタ28は４進カウンタであるが、全
画面終了表示カウンタ37は第７図ａの調整点A1からA₃₅
をカウントできる35進カウンタである。

すなわち終了表示カウンタ28からの調整点A₁からA₃₅ま
での出力信号が全画面終了表示カウンタ37に加えられて
おり、全調整点のコンバーゼンス補正が終了すると、全
画面終了カウンタ37の出力信号により、パターン発生器
16を制御して、全調整点のコンバーゼンス補正終了の表
示を行うものである。全調整点のコンバーゼンス補正終
了の表示手段としてたとえば第７図ｂに示すようにクロ
スハッチ信号を映出して、全調整点のコンバーゼンス補
正の終了を表示するものである。

以上述べてきた様に、コンバーゼンス補正前では第７図
ａに示す様にドットパターンA₁〜A₃₅までスクリーン上
に映出され各調整点のコンバーゼンス補正が終了するご
とに、上記調整点と対応するドット信号がなくなってい
き、各調整点のコンバーゼンス補正終了の表示を行って
いる。また全調整点のコンバーゼンス補正が終了する
と、第７図ｂに示す様にスクリーン上にクロスハッチパ
ターンが映出され、全調整点のコンバーゼンス補正終了
の表示を行うものである。

なおここでは、理解を容易にするため投写形カラー受像
機について述べてきたが、シャドウマスク式の直視形受
像管についても有効であることは言うまでもない。

以上述べたところで明らかなように、本発明のディジタ
ルコンバーゼンス装置によれば、カーソルキーの指定に
より、任意の調整点において、自動的にコンバーゼンス
補正が行えると共に、手動による調整点方向への撮像素
子の設置と、受像機の走査方向と撮像素子の撮像方向を
合わせて高精度の調整を行うための厳密な傾き調整が不
要となるため、短時間で高精度の自動調整が実現でき
る。また各調整点のコンバーゼンス補正終了を各調整点
のドットパターンを順次削除して終了表示する手段によ
り、コンバーゼンス調整済みの調整点が明確になり、自
動調整が効率良く行うことができる。また全調整点のコ
ンバーゼンス補正終了の場合は調整パターンとは異なる
例えばハッチ信号を全画面に映出して終了表示する手段
により、全調整点のコンバーゼンス補正終了が明確とな
る。以上述べた様に、各調整点の終了表示および全調整
点の終了表示の情報が得られるため、コンバーゼンス補
正の終了が明確になると共に、コンバーゼンス補正済み
の調整点について再度調整を行うという、調整時間のむ
だがないため、迅速，かつ精度よくコンバーゼンス補正
が行なえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例におけるディジタルコンバーゼンス装置
のブロック線図、第２図は同装置の調整点を示す図、第
３図は本発明のディジタルコンバーゼンス装置の概念を
示す図、第４図は本発明の一実施例におけるディジタル
コンバーゼンス装置のブロック線図、第５図a,b,c,dは
同装置の動作を説明するための画面の図および波形図、
第６図は同他の実施例におけるディジタルコンバーゼン
ス装置のブロック線図、第７図a,bは同装置の動作を説
明するための画面の図である。 ２……データ可逆カウンタ、３……１フレームメモリ、
９……Ｄ／Ａ、10……L.P.F.、11……マルチプレクサ、
14……書き込みアドレスカウンタ、15……読み出しアド
レスカウンタ、16……パターン発生器、17……カーソル
キー、19……内挿処理部、21……カメラ制御部、30……
テレビカメラ、28……終了表示カウンタ、33……赤位置
検出回路、34……緑位置検出回路、35……比較器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 満田 克己 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 足達 克己 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−93324（ＪＰ，Ａ) 特開 昭54−53919（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−21699（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−163980（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カラー陰極線管の画面に水平方向及び垂直
   方向に複数個のコンバーゼンス調整点に対応したドット
   パターンを発生する発生手段と、前記複数個の調整点の
   中で調整を行う点の位置情報を入力する入力手段と、前
   記調整点のコンバーゼンスずれを、撮像素子または光電
   変換素子により検出し、この検出されたコンバーゼンス
   補正データを１フレームメモリに書き込み、前記１フレ
   ームメモリの補正データを読み出してコンバーゼンス補
   正を行うディジタルコンバーゼンス装置において、前記
   入力手段からの位置情報に基づいて撮像方向を順次可変
   する可変撮像手段と、前記撮像手段からの基準信号と被
   基準信号との位置を検出する検出手段と、前記基準検出
   信号と被基準信号とを比較する比較手段とを有し、少な
   くとも１つの調整点のコンバーゼンス補正終了を検出す
   る検出手段により、補正終了の各調整点のドットパター
   ンを順次削除すると共に、全調整点の補正が終了すれば
   ドットパターンとは異なる信号を映出して調整点のコン
   バーゼンス補正終了の情報を表示する表示手段を有する
   ことを特徴とするディジタルコンバーゼンス装置。