JPH0666865A - ケーブルの特性の変化を補正するための方法および装置 - Google Patents

ケーブルの特性の変化を補正するための方法および装置

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JPH0666865A
JPH0666865A JP4324418A JP32441892A JPH0666865A JP H0666865 A JPH0666865 A JP H0666865A JP 4324418 A JP4324418 A JP 4324418A JP 32441892 A JP32441892 A JP 32441892A JP H0666865 A JPH0666865 A JP H0666865A
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cable
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calibration
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JP4324418A
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Jr Doren W Hess
ダブリュー. ヘス ドーレン
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Scientific Atlanta LLC
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R29/00Arrangements for measuring or indicating electric quantities not covered by groups G01R19/00 - G01R27/00
    • G01R29/08Measuring electromagnetic field characteristics
    • G01R29/10Radiation diagrams of antennas

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  • Electromagnetism (AREA)
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Arrangements For Transmission Of Measured Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 物理的なまたは環境の影響による電気デバイ
スの変化を補正するために”3ケーブル法”を用いてデ
バイスにたいする補正係数を自動的に決定する。 【構成】アンテナのテスト場11における検出アンテナ
13および被テストアンテナ(AUT)14との間で信
号を伝達するために主ケーブル18が使用される。この
主ケーブルは、ケーブルの曲げや温度変化のような物理
的または環境の影響を受ける。第1の補助ケーブル20
と第2の補助ケーブル21が主ケーブルに並設され、同
じような環境影響にさらされる。接続切替え網が、校正
モードの間に、主ケーブル,第1の補助ケーブル,第2
の補助ケーブルを組合わせて3つのケーブル対を形成す
る。計算システム19が、各ケーブル対の伝達関数を使
って、主ケーブルにたいする挿入係数を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般的にアンテナおよび
ネットワーク(網)の測定に関し、より詳しくは物理的
なおよび/または環境の影響の結果としてのケーブルの
特性の変化を補正するために、アンテナ測定システムに
おいて使用される電気ケーブルにたいする補正係数を”
3ケーブル法”を用いて自動的に決定するための方法と
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気ケーブルは、代表的に、アンテナの
テスト場またはテスト室内においてアンテナとテスト装
置の間で信号を伝えるために使用される。2つの離れた
場所の間で信号を伝える電気ケーブルは、温度,揺動,
圧力,湿度,および変形,その他のような、ケーブルの
電気的な特性を変化させる物理的な力および/または環
境の影響にさらされる。ケーブルによって伝えられる信
号の電気的なパラメータの測定の精度は、望ましくない
ことに、このような環境がケーブルに及ぼす影響によっ
て変わる。ケーブルにより伝えられる信号の不正確な測
定値は、ケーブルに接続されている装置についての誤っ
た結論につながる。このような環境の影響は、ケーブル
の変化によって引き起こされる測定誤差が測定データの
取込みの前にできるだけ小さくされるか、測定データの
後処理によってこの測定誤差が除去されないと、測定ケ
ーブルを介して取り込まれる測定データの精度を低下さ
せる。
【0003】例えば、平面近傍界測定システムは、テス
ト中のアンテナ(AUT)の波面にほぼ平行に位置する
x−y平面に沿って検出アンテナを動かして一連の離散
的なAUTの測定を行うことにより、AUTの特性の正
確な測定を行う。同様に、球面近傍界の測定システム
は、AUTを方位角と仰角の両方向に動かして固定され
た検出アンテナを走査することにより、アンテナの測定
を行う。どちらの構成においても、近傍界測定システム
は、アンテナの測定作業を行うために動くアンテナを利
用する。一般的に、動くアンテナは、固定された測定装
置に対して、少なくとも1つの測定ケーブル、例えば、
テスト信号のケーブルによって、接続される。しかしな
がら、動くアンテナの動きは、このテスト信号ケーブル
を曲げることにより、テスト信号ケーブルの位相と振幅
の安定性を乱す。同様に、テスト信号ケーブルの周囲の
温度の変化は、ケーブルによって伝えられるテスト信号
の正確さを損う。
【0004】テスト信号ケーブルに対する環境の影響に
より引き起こされる測定誤差は、近傍界の測定データを
遠隔界のデータに変換するときに後処理誤差を発生さ
せ、結果としてAUTの特性の測定に誤差を入り込ませ
る。特にこれらの誤差は、AUTの低いサイドローブの
レベルの測定の精度を低下させる。なぜならサイドロー
ブの測定は、非常に正確な位相の測定を必要とするから
である。
【0005】ケーブルの変化に起因する測定誤差を小さ
くするために、いろいろな方法が提案されている。代表
的なものは、テスト信号などの測定信号を伝えるケーブ
ルの種類を注意深く選択することによって、測定システ
ムとりわけ近傍界測定システムにたいしてケーブルの変
化による誤差を小さくする。例えば、ポリエトラフルオ
ロエチレン(PTFE)ケーブルのような可撓性の同軸
ケーブルが、テスト信号ケーブルとして好ましい。この
ほとんど位相が安定なケーブルは、動くアンテナを支持
する構造物に沿って敷線される。注意深い敷線により、
ケーブルの曲り半径を制御し、かつ動くアンテナの位置
に応じてケーブルの安定な場所が決るようにすることが
できる。支持構造物に沿った可撓ケーブルの敷線は、動
くアンテナのケーブルの移動経路に沿ったすべての点に
おいて、ケーブルが引張状態または圧縮状態になるのを
避けるために注意深い気配りを必要とする。
【0006】それにもかかわらず、PTFEケーブルを
近傍界測定システムのためのテスト信号ケーブルとして
使用することは、ケーブルの撓みを制御するための複雑
な機構が必要であることのために複雑になる。さらに、
殆んど位相が安定なケーブルの有効ケーブル寿命は、動
くアンテナが動いている間に発生するケーブルの撓みに
よって制限される。
【0007】テスト信号ケーブルにつきまとうケーブル
の変化をできるだけ小さくするための他の方法には、代
表的に、平面近傍界測定システム内の移動検出アンテナ
に取り付けられた1組の関節で連接された支持腕によっ
て支えられる半剛性の同軸ケーブルの使用が含まれる。
既知の位相安定特性を持つ回転継手が、関節で接続され
る各腕の関節間を跨ぎ渡すために、代表的に使用されて
いる。また別のやり方として、間節間を跨ぎ渡し、動く
アンテナと測定器の間に連続した信号の経路を形成する
ために、可撓性の同軸ケーブルのジャンパまたは直径の
小さい半剛性のケーブルを輪にしたものが用いられてい
る。同様に、半剛性の同軸ケーブルと回転継手の組合せ
が、球面近傍界測定システムにおいてAUTを支持し回
転させる回転台に付属する動く構成要素を跨ぎ渡すため
に用いられている。
【0008】半剛性のケーブルは動くアンテナの動きに
対して相対的に固定され、それによってテスト信号の経
路において動きにより引き起こされる誤差をできるかぎ
り小さくする。しかしながら代表的な半剛性のケーブル
は、摂氏1度あたり約80パーツ・パー・ミリオン(p
pm/度)の比較的高い温度係数をもち、温度によって
引き起こされる誤差を生じやすい。正確な測定のために
は、半剛性のケーブルは、ケーブルの周囲の温度が変化
する間に、最も高いとはいえない位相の安定性を示すこ
とが見い出された。
【0009】測定器と動くアンテナの間でテスト信号を
送信するために、将来は、光ファイバ・ケーブルが使用
されるであろう。しかしながら、光ファイバ・ケーブル
を使用するシステムはまだ開発段階にある。現在のとこ
ろ、光ファイバ・ケーブルの位相の安定性が大幅に変化
し、PFTEケーブルの位相の安定性と同じである。そ
の結果、光ファイバ・ケーブルの性能は、テスト信号ケ
ーブルを光ファイバにするために必要な光送信器および
光受信器の追加の費用を正当化するのに十分な、PFT
Eケーブルを上回る有利さを提供しない。
【0010】近傍界の測定を含むアンテナ系および網シ
ステムの測定中にケーブルの変化によって引き起こされ
る測定誤差もまた直接に測定することができ、それによ
ってこのような誤差の補正に役立つデータを提供する。
ケーブルの変化によって引き起こされる位相誤差を測定
するための1つの技法は、1985年6月の日付のある
ナショナル・インスティテュート・オブ・スタンダード
(NIST)のA.Newellによる”Planar
Near−Field Meaurements”の
34〜35頁に記載されている。このNewellの方
法は、テスト信号ケーブルの第1の端に校正信号を送入
し、テスト信号ケーブルの他端にスタブ・チューナを使
用することによりかなり大きな不整合を挿入する。この
不整合は、校正信号の信号の反射を生じさせる。この反
射は、ケーブルの第1の端に戻り、マイクロウェーブ・
ブリッジで測定される。マイクロウェーブ・ブリッジ
は、校正信号を反射信号と比較し、環境の影響により生
じた位相誤差を決定する。
【0011】テスト信号ケーブルの撓みによって引き起
こされる位相誤差を補正するためのもう1つの方法は、
J.Tuovinen,A.LehtoおよびA.Ra
isanenによる”A New Method fo
r CorrectingPhase Errors
Caused by Flexing of Cabl
es in Antenna Measurement
s”,IEEE Trans.Antennas an
d Propagation,Vol.39,No.
6,1991年6月,859〜861頁に記載されてい
る。Newellの方法と同じように、この測定システ
ムは、テスト信号ケーブルの一端から校正信号を送入
し、ケーブルの他端の不整合によって生じさせられる反
射信号を測定することによって、可撓ケーブルの長さの
2倍の長さを通過する信号の位相を測定する。短絡され
た方向性結合器が、ケーブルの他端に接続されている動
くアンテナにたいして適正な整合を提供しながら不整合
を提供するために使用される。散乱パラメータ、入力反
射係数、その他のパラメータが、位相の変化を決定する
ために網解析器によって測定される。このようにして決
定された位相誤差が、次に、測定データの後処理によ
り、AUTに関するアンテナの測定データから取り除か
れる。
【0012】NewellおよびTuovinenの測
定方法はどちらも、当のケーブルにおける位相誤差を決
定するために、反射信号の測定に頼っている。しかしな
がら、所望の反射信号以外の信号の反射も、ケーブルの
他の不連続によって発生せしめられる。その結果反射信
号の測定は、所望の反射信号の測定を損う偽の戻り信号
の測定も含む。さらに所望の反射信号,この信号はケー
ブルの遠端の不整合から校正信号を反射させることによ
って生ぜしめられる,は長いケーブル長のために大幅に
減衰している。なぜならこの信号は、測定される前に、
実際上双方向の信号経路を提供するケーブルを2度(向
う側へ不整合に向ってそして後戻りして)通るからであ
る。Tuovinenの測定方法にたいしては、方向性
結合器の方向性が十分でないことの結果として方向性結
合器によってもたらされる漏れ信号の存在が望ましい反
射の正確な測定をさらに複雑にする。なぜならこの漏れ
信号は、長いケーブル長にたいしては減衰した反射信号
よりも大きな振幅を持つ可能性があるからである。さら
に、NewellおよびTuovinenの測定方法
は、位相誤差の測定に限られており、電気ケーブルにた
いする環境の影響によって引き起こされる振幅の誤差は
測定しない。
【0013】テスト信号ケーブルを介して取込まれたア
ンテナ測定データを正確に補正するために、Newel
lおよびTuovinenの測定方法は、テスト信号ケ
ーブルにたいする環境の影響によって引き起こされる位
相誤差を決定するための測定を必要とする。しかしなが
らケーブルの変化の速度は、従来の測定装置の使用によ
っては、位相誤差の測定にともなう校正データの取込み
取得の速度を越える可能性がある。したがって、制御可
能な測定装置を使用することによって位相誤差の測定を
自動化し、校正データの取込み速度を増大させることは
利点がある。
【0014】現在、複数のチャンネルを持ち、他の現在
使用できる従来のシステムから得られるよりもずっと速
いデータ取込みおよび処理速度で自動測定および計算を
行う新しい測定受信機が使用できる。特に本発明の譲受
け人であるScientific Atlanta,I
nc.によって市販されているモデル1795マイクロ
ウェーブ受信機は、テスト信号ケーブルからの位相およ
び振幅データの自動測定を行い、校正測定のための測定
値の取込み速度を高速化する。このような自動化された
受信機は、このScientific Atlanta
の1795受信機の自動化された測定および処理能力を
完全に利用するようなやり方でケーブルの変化により引
き起こされる誤差を決定するための方法の必要性を生じ
させる。したがって電気デバイスにたいする環境の影響
によって引き起こされる誤差を、双方向の信号経路の使
用から生じる偽反射信号または漏れ信号の困難性をもた
らさない1方向の送信経路で測定することを可能にする
測定方法にたいする要求がある。さらに電気デバイスか
ら取り込まれた測定値の系統的な校正を可能にする、こ
のような誤差を決定する方法にたいする要求がある。ま
た電気ケーブルのような電気デバイスにたいする環境の
影響によって引き起こされる誤差を自動的に決定し、そ
の電気デバイスから取り込まれた測定データの補正を可
能にする補正係数を提供するためのシステムにたいする
要求がある。特に、ケーブルの撓み、周囲温度の変化、
および他の電気ケーブルに対する環境の影響によって引
き起こされる誤差を自動的に決定するためのシステムに
たいする要求がある。
【0015】さらに、電気ケーブルから取り込まれた測
定データに自動的に適用することができ、それによって
このような測定データにたいするケーブルの変化の補正
を可能にする補正係数を提供するシステムにたいする要
求がある。またケーブルの撓み、周囲温度の変化、およ
び他の電気ケーブルにたいする物理的なおよび/または
環境の影響に帰因する誤差を自動的に決定すること、さ
らには電気ケーブルの電気的特性に関する予備知識なし
に電気ケーブルを通して取り込まれた測定データを補正
するための補正係数をもとめることにたいする要求があ
る。また測定装置を離れた位置に設置されている検出器
に接続する電気ケーブルにたいする曲り,捩れ,撓み,
直線運動あるいは回転運動などの変形を生じさせる物理
的な揺動すなわち作用と、温度,湿度および流体の圧力
の変化などの環境の変化すなわち作用によって引き起こ
される誤差を自動的に決定し補正することにたいする一
般的な要求がある。
【0016】最後に、近傍界アンテナ測定施設内に置か
れた動くアンテナと測定装置の間においてテスト信号を
伝えるために使用されている電気ケーブルにたいする環
境の影響によって引き起こされる誤差をより速く決定す
ること、さらにAUTの補正された測定値を提供するた
めの補正係数を計算することにたいする要求がある。
【0017】
【課題を解決するための手段】自動測定システムにたい
する上記の要求は、アンテナの測定システムにおいて使
用される電気ケーブルのような、主要な電気デバイスに
たいする補正係数を決定して、この主要な電気デバイス
に対する物理的なおよび/または環境の影響を自動的に
補正する、本発明によってかなえられる。簡潔にいう
と、本発明は、同種の電気デバイス(各デバイスは、主
要な電気デバイスも含めて、同じ影響を受ける)の複数
の独立な対の測定によって立てられる1組の方程式を解
くことにより、主要な電気デバイス例えば電気ケーブル
にたいする補正係数を決定するための自動測定システム
および自動測定方法を提供する。複数の未知のパラメー
タを持つ複数の方程式を立てるために、既知の校正信号
を電気デバイスの対のそれぞれに順番に加えることによ
り発生せしめられる、電気デバイスを通された信号が測
定される。これらの方程式を解くことにより、主要な電
気デバイスに対する影響を補正するために必要な補正係
数が決定される。
【0018】さらに具体的に説明すると、本発明は、物
理的なおよび/または環境の影響を受ける、電気ケーブ
ルのような、限定された経路により信号を伝達する主要
なデバイスの特性を決定するための方法および装置を提
供する。物理的なおよび/または環境の影響は、ケーブ
ルの伝送特性に影響を及ぼす、曲げ,捩り,引き延ば
し,引っ張り,圧縮,歪めまたは他の作用によるケーブ
ルの変形、もしくは温度,圧力,湿度,またはその他の
因子を含む。
【0019】同じように物理的なおよび/または環境の
影響を受ける、限定された経路により信号を伝達する複
数の他のデバイスを備えている。また主要な限定経路信
号伝達デバイスと、複数の他の限定経路信号伝達デバイ
スを接続してデバイスの結合された対を形成するための
手段を備えている。最後に、デバイスの対を通して伝達
される信号を比較して、主要な限定経路信号伝達デバイ
スだけに関する特性を決定するための手段を備えてい
る。
【0020】デバイスの対を通して伝達される信号は、
基準信号に対して正規化される校正信号を含む。校正信
号は、予め決められた最大の振幅と予め決められた一定
の周波数を持つ正弦波信号から成ることが好ましい。開
示されている比較手段は、位相−振幅受信機である。
【0021】本発明の好ましい実施例は、さらに、主要
な限定経路信号伝達デバイスにたいする補正係数を決定
するための手段を含む。主要な限定経路信号伝達デバイ
スが、アンテナのテスト場において被テストデバイスに
関するテストデータすなわちテスト信号を伝えるために
使用されている電気ケーブルである場合には、本発明
は、その電気ケーブルに対する物理的なおよび/または
環境の影響を補正するために、そのテストデータすなわ
ちテスト信号にその補正係数を適用するための手段を含
むことが好ましい。
【0022】補正係数を決定するための好ましい手段
は、校正モードの間に補正係数を決定するように自動的
に動作し、さらにその後に主要な限定された経路を持つ
信号伝達デバイスを通して伝達されるデータにたいして
補正係数を適用して物理的なおよび/または環境の影響
に対する補正されたデータを得るための動作モードで自
動的に動作するプログラムされた計算手段を含む。被テ
ストデバイスがアンテナのテスト場において検出アンテ
ナにより走査されるテストアンテナであり、複数のテス
トデータの測定値が、テストアンテナの1走査のデータ
から構成される場合には、この計算手段は、その複数の
テストデータの測定値にそれぞれにたいして、新しい補
正係数を決定し、適用するように動作することが好まし
い。
【0023】代表的には、しかし必ずしもそうである必
要はないが、主要な限定経路信号伝達デバイスと前記の
複数の他の限定経路信号デバイスは、同種の限定経路信
号伝達デバイスであり、接続手段は限定経路信号伝達デ
バイスの1つを他の複数の限定経路信号伝達デバイスに
接続して、限定経路信号伝達デバイスの接続された対を
形成するための手段を含む。接続切替え手段は、複数の
接続された対を、信号源と測定装置の間に順番に接続す
るために使われる。信号源は、接続された対にたいして
校正信号を供給して加え、そして接続された対は、測定
装置に対して、信号伝達デバイスを通された校正信号を
供給する。
【0024】本発明は、主要なおよび他の限定経路信号
伝達デバイスのそれぞれの1端が、アンテナのテスト場
において電気ケーブルまたは他のケーブルを通して検出
アンテナおよびテストアンテナを接続する場合のよう
に、測定装置に対して離れた場所に置かれるような場合
に特に有用である。このような場合には、遠端側におい
て対にするための切替え接続を行うために、接続手段を
離れた場所に置くことができる。したがって、好ましい
離れた場所に置かれた接続手段は、限定経路信号伝達デ
バイスを自動的に接続して接続された対を形成するため
の制御手段からの制御信号に応答して動作するようにす
ることができる。
【0025】通常は、しかし必ずしもそうである必要は
ないが、限定経路信号伝達デバイスは、同種のしかし必
ずしも同一でない限定経路信号伝達デバイス、例えば同
種の電気ケーブルから構成される。しかしながら、限定
経路信号伝達デバイスは、信号伝達光ファイバ,光変換
器,回転結合器,半剛性の同軸ケーブル,可撓性の同軸
ケーブル,マイクロウェーブ構成要素など、またはそれ
らの組合わせから構成されていてもよい。
【0026】さらに具体的に説明すると、本発明は、電
気デバイスの複数の接続された対のそれぞれに校正信号
を加えることにより発生せしめられる電気デバイスを通
された校正信号を基準信号と比較測定することにより立
てられる1組の方程式を解くことによって、主要な電気
デバイスの電気的な特性に関する予備知識なしに主要な
電気デバイスの選択されたパラメータを決定するための
自動測定システムを提供する。基準信号は、校正信号と
同じ信号源から得られる。
【0027】複数の電気デバイスは、主要な電気デバイ
スを含めて、電気デバイスの接続された対の独立した組
合せを用意するために接続システムによって接続され
る。接続切替えシステムは、制御装置によって自動的に
制御され、信号源と測定装置の間に電気デバイスの接続
された対のそれぞれを順番に接続する。信号源を選択さ
れた接続対に接続すると、測定装置にたいして接続対を
通った校正信号を供給するために、その選択された接続
対に校正信号が加えられる。測定装置は、やはり制御装
置によって制御され、電気デバイスの接続された対のそ
れぞれを通った校正信号を自動的に測定し、さらに基準
信号を測定する。
【0028】本発明は次にこの制御装置を使って、電気
デバイスを通された校正信号のそれぞれと基準信号とを
測定することにより立てられる1組の方程式を解くこと
によって、主要な電気デバイスの選択された電気的パラ
メータを決定する。2つの離れた時区間のそれぞれにた
いして主要な電気デバイスの選択された電気的パラメー
タを決定することによって、制御装置は、2つまたはそ
れ以上の連続した時間区間において主要な電気デバイス
を通して取り込まれたデータの精度を一致させるために
使用される補正係数を決定する。
【0029】本発明は、電気デバイスの選択された対に
より提供される1方向の信号経路すなわち伝送経路に沿
って進む測定信号を測定することによって、選択された
電気的なパラメータ、そしてその結果として補正係数を
決定する。他の知られている測定技法とは対照的に、本
発明は、伝達経路と反射経路によって形成される1つの
双方向信号経路に沿って効果的に伝わる反射信号を測定
する必要がない。このようにして、本発明は(i)反射
経路に沿った反射信号の多重反射によって引き起こされ
る測定にたいする干渉、および(ii)双方向信号経路
に伴う反射信号の減衰を増大させることに起因する信号
対雑音比の低下を含む、反射信号の測定に伴う問題を解
消することによって、測定信号のいっそう正確な測定
と、その結果としての選択された電気的なパラメータの
正確な決定を保証する。
【0030】本発明は、アンテナ測定システムやネット
ワーク測定システムに関連した測定用途に役立つ。具体
的には、本発明にしたがって構成された自動測定システ
ムは、平面近傍界測定システムのようなアンテナ測定シ
ステムにおいて特別の用途を見出し、被テストアンテナ
の特性の測定の精度を保証することができるであろう。
この分野に熟達した人々には知られるであろうように、
AUTの特性を調べるには、動く検出アンテナと固定さ
れたマイクロウェーブ測定機器の間に接続されたテスト
信号ケーブルによって伝達されるマイクロウェーブ信号
の測定が必要とされる。しかしながら、検出アンテナの
動きは、テスト信号ケーブルの曲りを引き起こし、ケー
ブルの特性の変化を引き起こす。さらに、平面近傍界の
測定場の内部の周囲温度の変化も、ケーブルの変化を引
き起こす。テスト信号ケーブルの電気的な特性を表すパ
ラメータ、特にテスト信号のケーブルの挿入係数を決定
し、さらにその結果として補正係数を算出することによ
り、本発明は、平面近傍界測定システムによって行われ
た測定を補正して、検出アンテナの動きや周囲温度の変
化によって引き起こされるテスト信号のケーブルの変化
を除去することを可能にする。
【0031】さらに具体的に説明すると、本発明は、電
気デバイスの接続された対,具体的には接続されたケー
ブルの対の3つの独立した組合せのうちのそれぞれによ
って供給される、ケーブルを通された校正信号を順番に
測定して、各電気ケーブルにたいする電気的な長さ、よ
り一般的には挿入係数を決定する自動測定システムおよ
び自動測定方法を提供する。ケーブル対の3つの独立し
た組合せは、(1)主ケーブルと第1の補助ケーブル、
(2)主ケーブルと第2の補助ケーブル、(3)第1の
補助ケーブルと第2の補助ケーブルを含む。3つのケー
ブルのそれぞれは、ケーブルの電気的な特性を表す挿入
係数を持つ。
【0032】接続されたケーブル対の組合せのそれぞれ
に対して校正信号を加えることにより、その組合せのそ
れぞれに関して、自動測定システムによる測定のため
に、ケーブルを通過した校正信号が作り出される。この
ようにして、接続された対の3つの組合せにたいする3
つの方程式の組を解いて、選択された電気的なパラメー
タ、具体的には主ケーブルの挿入係数を決定することが
可能になる。各方程式は、選択された1つの,ケーブル
を通された校正信号と、既知の基準信号とによって構成
される。
【0033】本発明は、主ケーブルを第1の補助ケーブ
ルに接続して第1のケーブル対を形成し、主ケーブルを
第2の補助ケーブルに接続して第2のケーブル対を形成
し、第1の補助ケーブルを第2の補助ケーブルに接続し
て第3のケーブル対を形成するための接続手段を使う。
接続切替えシステムは、第1のケーブル対、第2のケー
ブル対、および第3のケーブル対を、測定装置と校正信
号および基準信号を供給する信号源の間に順番に接続す
る。このようにして、ケーブルの3つの異なる対がそれ
ぞれ、測定装置と信号源の間に順番に接続され、1組の
測定が行われる。
【0034】制御装置は、好ましくはコンピュータであ
り、接続切替えシステムの接続切替え動作を自動に指令
し、さらに測定装置に対して、ケーブル対を通して結果
として得られる校正信号のそれぞれを測定するように自
動的に指令する。また制御装置は、測定装置に、校正信
号を測定するように自動的に指令する。この制御装置で
あってもよいし別のコンピュータシステムでもよいが、
コンピュータが、この方程式の組を計算して主ケーブル
の挿入係数を決定する。
【0035】2つの離れた時区間における主ケーブルの
挿入係数を計算することにより、本発明は次に、これら
の2つの時区間の間の時間に発生するケーブルの変化を
補正するために、主ケーブルを通して取り込まれた測定
データに適用される補正係数を決定する。第1の時区間
と第2の時区間のそれぞれにたいする挿入係数を算出し
た後、本発明は、第1の時区間における挿入係数の、第
2の時区間における挿入係数に対する比で与えられる補
正係数を計算する。この補正係数は次に、主ケーブルを
使って取り込まれた測定データを補正するために使われ
る。
【0036】したがって、データの取り込みのために使
用されるケーブルに対する物理的なおよび/または環境
の影響に起因する変化を補正するための装置と方法を提
供することが、本発明の1つの目的である。
【0037】データの取り込みのために使用されるケー
ブルに対する物理的なおよび/または環境の影響に起因
する変化を自動的に補正するための装置と方法を提供す
ることが、本発明のもう1つの目的である。
【0038】電気デバイスのある選択された電気的な特
性に関する予備知識なしに、電気デバイスのある選択さ
れた電気的な特性の変化を決定することが、本発明のさ
らにもう1つの目的である。
【0039】アンテナのテスト場においてデータの取り
込みのために使用される電気ケーブルのような主要な電
気デバイスに対する環境の影響を補正するために役に立
つ補正係数を自動的に計算することが、本発明のさらに
もう1つの目的である。
【0040】電気ケーブルにたいする挿入係数を自動的
に決定することが、本発明のさらにもう1つの目的であ
る。
【0041】動き,周囲温度の変化,および電気ケーブ
ルの伝送特性を変化させるその他の影響を含む、環境の
影響によって引き起こされるケーブルの変化を補正する
ための補正係数を自動的に計算することが、本発明のさ
らにもう1つの目的である。測定装置を離れた場所に置
かれたセンサーに接続する電気ケーブルに対する、曲
り,捩れ,撓み,直線的な運動,または回転運動などの
変形を引き起こす物理的な変動または影響、および温
度,湿度,流体の圧力などの環境の変動または影響によ
って引き起こされる誤差を自動的に決定し補正するため
のシステムを提供することが、本発明のさらにもう1つ
の目的である。
【0042】伝送モードにおいて1方向のケーブル測定
を行うことにより、ケーブルの変化を補正するための補
正係数を自動的に計算することが、本発明のさらにもう
1つの目的である。
【0043】動き,周囲温度の変化,または他の環境の
影響を受ける電気ケーブルによって伝えられる信号の位
相および振幅の測定の精度を向上させることが、本発明
のさらにもう1つの目的である。
【0044】本発明のこれらの目的および他の目的,特
徴,および利点は、以下の開示された実施例の詳細な説
明についての考察と、添付された図面および請求範囲の
参照とによって、明らかになるであろう。
【0045】
【実施例】さて図、(これらの図では複数の図を通して
同じ番号は同じ要素を示す)を参照して、図1は本発明
にしたがって実現された3ケーブルの自動測定システム
10の好ましい実施例を含むアンテナのテスト施設8を
示す。この好ましい自動測定システム10は、主ケーブ
ル18,第1の補助ケーブル20および第2の補助ケー
ブル21を用いて接続されたケーブルの複数の対を構成
することによって、主ケーブル18の補正係数を決定す
るための、ここに説明されている方法を実行する。
【0046】好ましい自動測定システム10は、信号源
15(図1に図示せず),測定装置16,制御装置17
および計算システム19を含む。これらの構成要素は、
アンテナのテスト施設8内のような代表的な用途におい
て、主ケーブル18,第1の補助ケーブル20および第
2の補助ケーブル21を用いて測定を行うために、以下
に説明するような仕方で共働する。
【0047】本発明は、接続された1対の電気ケーブル
を通して校正信号を伝達し、伝達された校正信号,そう
でなければ測定信号と呼ばれる,を測定装置16による
測定のために供給する場合について説明される。しかし
ながらこの技術分野の業者は、本発明が、選択された電
気デバイスの選択された特性の決定を可能にするために
接続された1対の電気デバイスに校正信号を加え、電気
デバイスを通った信号を測定装置による測定のために供
給するという、より一般的な概念を包含することも理解
するであろう。
【0048】本発明にしたがって構成された自動測定シ
ステム10は、3つの独立な電気デバイス,例えば電気
ケーブル(主ケーブル18,第1の補助ケーブル20お
よび第2の補助ケーブル21)を含む。ケーブル18,
20および21は、好ましくは同軸ケーブルのような信
号伝達システムであり、どれも、ケーブルを撓ませ,捩
り,引き延ばし,引っ張り,圧縮し,変形させ、または
他のかたちで変化させるような、またはケーブルの伝送
特性に影響を与える温度,圧力,湿度,または他の影響
などの、同様な物理的なおよび/または環境の影響を受
ける。
【0049】これらの3本の電気ケーブルは、以下に説
明するように接続したとき、電気ケーブルの対の互に異
なる組合せを提供する。ケーブルの各対は、信号源15
と各対にたいして校正信号を加えることにより生成され
る,結果として得られる信号の測定を行う測定装置16
との間に順次接続された伝達系を構成する。測定動作
は、コントローラ17のような,測定動作を自動化する
ためのプロセッサまたはコンピュータによって指示さ
れ、伝達系における変化の決定と、その物理的なおよび
/または環境の影響を補正するための適宜な補正係数の
計算につながる1組の方程式をたてる。
【0050】一般的にいえば、自動測定システム10
は、このような伝送系から取り込まれた測定値を補正す
るために、伝送系における位相と振幅の変化を決定す
る。図1に示すように、説明のためのアンテナのテスト
場8は、平面近傍界の測定場のような屋内の近傍界の測
定場11であり、本発明の好ましい実施例の動作のため
の代表的な環境を提供する。屋内施設の内部に設けられ
た近傍界の測定場11は、テスト中のアンテナ(AU
T)14の特性に応じたアンテナ測定中に検出アンテナ
13を動かすための機械的な走査機構12を含む。測定
場11のような平面近傍界測定システムの内部における
好ましい実施例の動作を、図5〜図10を参照してより
詳しく説明する。
【0051】AUT14の特性の測定のために、動く検
出アンテナ13はAUT14によって受信される信号を
送信するために使うことができるし、またこの検出アン
テナ13はAUT14によって送信される信号を受信す
るためにも使える。どちらの場合にも、動く検出アンテ
ナ13は、アンテナの測定のためのテスト信号ケーブル
の役目をする主ケーブル18のような電気ケーブルによ
って、信号源15または測定装置16などの固定された
測定装置に接続される。たとえば、検出アンテナ13が
AUT14に対して信号を送信するために使われるとき
は、検出アンテナ13は主ケーブル18を介して信号源
15に接続される。また検出アンテナ13がAUT14
によって送信される信号を受信するために使われるとき
は、測定装置16に接続される。
【0052】機械的な走査機構12は、AUT14につ
いて一連の離散的な測定を行うために、x−y平面に沿
って、矢印29の方向に、検出アンテナ13を動かす。
信号源15は、検出アンテナ13またはAUT14のど
ちらかによる送信と、その結果としての、アンテナ13
と14の対のうち送信していないアンテナによる受信の
ための、テスト信号を供給する。制御装置17は、機械
的な走査機構12の位置、そしてその結果として検出ア
ンテナの位置13の位置を制御する。さらにコンピュー
タシステム19は、予め決められた測定位置において測
定を行うように、測定装置16、好ましくはマイクロウ
ェーブ信号測定受信機、を制御する。この様にして、測
定場11内で近傍界の測定が自動的に行われ、電力利得
や偏波のようなアンテナパラメータを含むAUT14の
パラメータの特徴が調べられる。この分野に熟達した人
々は、本発明の好ましい実施例を適用するための環境
が、AUT14の測定中に検出アンテナ13を走査運動
するように動かす機械的な走査機構12を必ずしも使わ
なくてもよいことを理解するだろう。実際に、検出アン
テナ13は、箱枠状の平面走査機構や、水平の走査平面
を持つ平行移動/回転走査機構などを含む、別の支持構
成によって支持することもできる。箱枠状の平面走査機
構および平行移動/回転走査機構のどちらでも、一連の
走査線上の測定位置に沿って、検出アンテナ13を動か
すために使用できる。
【0053】機械的な走査機構12は、水平の軌道機構
31に沿って置かれた垂直の位置決め塔30を含む。水
平の軌道機構31は、測定場11の床22に沿って敷設
されている。この機械的な走査機構12は、他からの支
えなしに立っており、支持壁や補助支持構造物を必要と
しない。位置決め塔30を水平の軌道機構31に沿って
動かすことにより、システム10によって、床22の上
の水平軌道機構31の配置によって決まる水平軸に沿っ
て、AUT14の測定が行われる。
【0054】位置決め塔30は、検出アンテナ13を垂
直方向の動きのために支持し案内する一対の垂直ガイド
レール23を含む。垂直ガイドレール23は、検出アン
テナ13を載支する検出アンテナ支持台24を、垂直方
向に動くことができるように支持する。検出アンテナ1
3の垂直の動きは、垂直軸に沿ったAUT14の特性の
測定を可能にする。
【0055】壁25に沿って示されているRF(無線周
波数)吸収タイル26は、アンテナの測定値にたいする
信号の反射の影響をできるだけ小さくするために、位置
決め塔30、床22、および天井(図示されていない)
に沿っても設置されている。垂直位置決め塔30と水平
軌道機構31の組合わせは、近傍界の測定場11内にお
ける測定中にAUT14を走査するように、検出アンテ
ナ13を水平軸および垂直軸の両方に沿って連続的に動
かすことを可能にする。検出アンテナ13はアンテナの
測定運転中にAUT14を走査するので、主ケーブル1
8は検出アンテナ13の動きに従って動き、主ケーブル
18によって提供される信号経路に沿って伝わるどのよ
うな信号にたいしても、位相と振幅の変化を引き起こ
す。さらに、近傍界測定場11は、代表的には、屋内施
設の内部に設けられており、このような施設の内部の周
囲温度は、施設に付属する環境制御システムの動作の関
数として変化し、その結果として周囲温度が主ケーブル
18の特性に影響を及ぼす。そのため、本発明にしたが
って構成された自動測定システム10を使うことで、主
ケーブル18にたいする物理的なおよび/または環境の
影響により引き起こされるケーブルの変化、そしてさら
に主ケーブル18を介して取り込まれる測定値を補正す
るための補正係数を決定することが可能になる。
【0056】この分野に熟達した人々は、この自動測定
システム10は、検出アンテナが一般的にAUTに対向
するように固定して取り付けられる球面近傍界の測定場
内でも使用できることを理解するだろう。AUTは、固
定された検出アンテナを走査するために、代表的な例と
して、AUTを方位角および仰角の両方向に回転させる
回転台の上に取り付けられる。その結果、可動AUTと
固定された球面近傍界測定場の測定装置の間に接続され
たテスト信号ケーブルは、ケーブル変化を引き起こす運
動や他の環境の影響を受ける。平面近傍界測定システム
または球面近傍界測定システムのどちらにおいても、主
ケーブル18のようなテスト信号ケーブルは、このテス
ト信号ケーブルを介して取り込まれる測定データにたい
して位相および振幅の誤差を発生させる曲げにさらされ
る。同様に、この自動測定システム10は、屋内の遠隔
界測定場だけでなく屋外の遠隔界測定場にたいしても、
適用できることが理解されるであろう。
【0057】3ケーブル法の理論 次に、本発明の理論と、本発明において実施される3ケ
ーブル法におけるケーブル対の概念についての説明のた
めに、図2を参照する。図2では、電気ケーブルの対の
各々は、3つのケーブル対32,33,34を構成する
主ケーブル18、第1の補助ケーブル20、第2の補助
ケーブル21の組合せとして示されている。各ケーブル
対は、他の対と異なる組合わせになるように3つのケー
ブルのうちの2つを電気的に接続することにより構成さ
れている。具体的には、主ケーブル18は、第1の補助
ケーブル20に電気的に接続されて、第1のケーブル対
32を構成している。同様に、主ケーブル18は、第2
の補助ケーブル21に電気的に接続されて、第2のケー
ブル対33を構成している。また、第1の補助ケーブル
20は第2の補助ケーブル21に接続されて、第3のケ
ーブル対34を構成している。
【0058】ケーブル対32,33,34の各々の測定
は、選ばれたケーブル対の一端に能動的な刺激信号を加
えて、その選ばれたケーブルの他端にその結果としての
信号すなわち測定信号を発生させることを必要とする。
そのため信号源15は、最終的にケーブル対に加えられ
る校正信号(aCAL )および測定装置にたいする基準信
号(aREF )としての働きをする信号を配線27上に発
生させる。このaCAL信号は、測定装置16による測定
のための校正信号を供給するために、各ケーブル対に順
番に加えられる。
【0059】配線27上の信号は、信号源信号結合器3
6に加えられる。結合器36は、信号源15からの信号
を、位相基準信号aREF を測定装置16のREFERE
NCEチャンネルの入力端に供給するための測定装置の
基準ケーブル37に結合する。好ましい実施例における
測定装置の基準ケーブル37は、代表的には、例えば図
1に示すような隣接したまたは非常に近いラックに収納
された信号源15と測定装置16の間の非常に短いケー
ブルである。したがって、補正または調整を必要とする
程には、ケーブル37は環境の影響を受けず、また28
のようなケーブルに付属するコネクタもaREF 信号に影
響を及ぼさないと仮定する。ただしこの点に関しては、
この後の”プリキャリブレーションモード”の説明を参
照して戴きたい。
【0060】この結合された校正信号は、測定装置16
によって行われるケーブル対についての測定のための位
相および振幅の基準を与える。
【0061】結合器36は、信号源からの信号を、直接
に、コネクタ38aに、その次の校正信号源ケーブル3
5に、そして次のソースポート(信号供給端子)の働き
をするコネクタ38bに向けて出力する。ソースポート
すなわちコネクタ38bの出力端の信号が、第1のケー
ブル対32,第2のケーブル対33,第3のケーブル対
34のそれぞれに加えられるaCAL 校正信号になる。こ
の校正信号aCAL は、図2の32のようなケーブル対を
通過した後、第1のケーブル対32に対してはb1 、第
2のケーブル対33に対してはb2 、第3のケーブル対
34に対してはb3 で示した、ケーブル対を通った校正
信号になる。ケーブル対を通った校正信号b1 は、第1
のケーブル対からコネクタ39を通って現れる。コネク
タ39は、測定装置の信号ケーブル46を介して、測定
装置16のSIGNAL入力チャンネルに接続される。
同様に、ケーブル対を通った校正信号b2 ,b3 は、そ
れぞれのケーブル対33,34から現れて、測定装置の
信号ケーブル46を介して、測定装置16のSIGNA
L入力チャンネルに伝えられる。
【0062】再び、補正すなわち調節を必要とする程に
は、測定装置の信号ケーブル46は環境の影響を受け
ず、また39のようなケーブルに付属するコネクタもケ
ーブルを通った校正信号b1 ,b2 ,b3 に影響を及ぼ
さないと仮定する。これに関しては、この後の”プリキ
ャリブレーションモード”の説明を参照して戴きたい。
ケーブル対32,33,34は、順番に、ポートすなわ
ちコネクタ39と測定装置の信号ケーブル46を介し
て、測定装置16のSIGNAL入力に接続される。そ
れに対して配線37は測定装置のREFERENCE入
力に結合されている。制御装置17は、測定運転を自動
化するために、この後にさらに詳しく説明する自動化さ
れた方法で、測定装置16によるすべての測定および測
定装置16に対するすべての接続を指図する。
【0063】コネクタ38bから出たaCAL 校正信号を
各ケーブル対32,33,34を通過した後に測定する
ことと、さらに基準ケーブル37を通過した後の信号を
測定することにより、ケーブル対の電気的特性を定める
1組の方程式すなわち伝達関数が立てられる。この伝達
関数の組は、解くことができ、各ケーブル対にたいして
1つの選ばれた電気的パラメータ、具体的にはケーブル
の長さに関係する挿入係数を決定できる。マイクロウェ
ーブ帯の周波数の信号を伝えているケーブルの伝送特性
は、ケーブルに対する物理的なおよび/または環境の影
響に応じて変化し、その結果ケーブルに伴う挿入係数が
変化するので、このような環境の影響を受けるケーブル
を通る信号の測定は、測定の精度を保証するために補正
を必要とする。一般的には、アンテナ測定システムおよ
びネットワーク測定システムは、電気ケーブルなどの伝
送系によって伝えられる信号の、非常に正確に測定を必
要とする。
【0064】1つのケーブルの組合せにたいする第1の
伝達関数(1)は、次のように立てられる。
【0065】
【数1】 ここで、aCAL =ケーブル35によってソースポート3
8bに供給される校正信号 F0 =主ケーブル18の挿入係数 F1 =第1の補助ケーブル21の挿入係数 b1 =第1のケーブル対32を通過した結果生じる校
正信号すなわち測定された出力電圧、である。
【0066】ケーブル対を通った校正信号b1 の測定
は、測定装置16を使って行われることは理解できるで
あろう。
【0067】方程式1は、第1のケーブル対32にたい
する伝達関数を特性づけるものであり、残りのケーブル
対にたいしても適用できる。残りのケーブル対33と3
4の各々に対する方程式1の適用は、好ましいことに、
基準信号が一定の振幅レベルを持つ固定された周波数の
信号であると仮定することにより簡単化される。
【0068】したがって、第2のケーブル対33にたい
する第2の伝達関数は、次のようになる。
【0069】
【数2】 ここで、F2 =第2の補助ケーブル21の挿入係数 b2 =第2のケーブル対33を通過した結果生じる校
正信号すなわち測定された出力電圧、である。
【0070】同様に、第3のケーブル対34にたいする
第3の伝達関数は、そのケーブルの組合せにたいして次
のようになる。
【0071】
【数3】 ここで、b3 =第3のケーブル対34を通過した結果生
じる校正信号すなわち測定された出力電圧である。
【0072】方程式1,2,3によって表されるこの伝
達関数の組に対して、各測定されるケーブル対の測定電
圧すなわち結果として生じる校正電圧b1 ,b2 ,b3
は、順番に測定装置16によって測定される、各ケーブ
ル対32,33,34に関する、測定されたパラメータ
を表す。配線35に加えられる校正信号aCAL は、測定
作業を簡単化するために、予め決められた最大電圧レベ
ルと固定された周波数に保つことが好ましい。
【0073】ケーブル対32,33,34のそれぞれに
関する1組の測定された出力電圧すなわち結果として生
じる校正信号b1 ,b2 ,b3 がわかると、方程式1,
2,3によって表される伝達関数を解くことによって、
3つの未知の挿入係数F0 ,F1 ,F2 が、各ケーブル
対に加えられる校正信号の関数として決る。伝達関数の
組に対する解は、
【数4】 である。
【0074】伝達関数の組とその解は、3つの電気ケー
ブルすなわち主ケーブル18,第1の補助ケーブル2
0,第2の補助ケーブル21のそれぞれの挿入係数F0
,F1,F2 が、3つの互に異なる組合せからなるケー
ブル対の測定から得られるということを示している。特
に、各ケーブルの挿入係数が、それら各ケーブルの挿入
係数に関する予備知識なしに決められることが、理解さ
れるであろう。伝達関数の組にたいする解は、各挿入係
数にたいする1組の受け入れられる解を与える。特に、
解の組の要素は、正(+)符号と負(−)符号を使って
示されているように、180度の位相の因子だけ異な
る。
【0075】本発明の好ましい実施例では、制御装置1
7(好ましくはマイクロプロセッサのようなコンピュー
タシステムを含む)が、各ケーブル18,20,21の
挿入係数を決定するために伝達関数の組を解くのに利用
される。しかしながら、この分野に熟達した人々は、各
ケーブルの挿入係数を決定するために、制御装置17と
は独立に動作する別の計算システムを使うこともでき
る、ことを理解するであろう。どちらにせよ、伝達関数
の組を解くための処理を自動化するために、コンピュー
タシステムを使うことが好ましい。
【0076】さらに図2を参照して、主ケーブル18,
第1の補助ケーブル20,第2の補助ケーブル21のそ
れぞれは、ケーブル対を構成するためある選択したケー
ブルを他のケーブルに接続するのを容易にするための入
力ポートと出力ポートを含む。主ケーブル18は、主ケ
ーブルの入力ポート40と主ケーブルの出力ポート41
を含む。同様に、第1の補助ケーブル20は、第1の補
助ケーブルの入力ポート42と第1の補助ケーブルの出
力ポート43を含む。さらに第2の補助ケーブル31
は、第2の補助ケーブルの入力ポート44と第2の補助
ケーブルの出力ポート45を含む。
【0077】こうして、第1のケーブル対32は、主ケ
ーブルの出力ポート41を第1の補助ケーブルの入力ポ
ート42に接続することにより構成されている。同様
に、第2のケーブル対33は、主ケーブルの出力ポート
41を第2の補助ケーブルの入力ポート44に接続する
ことにより構成されている。最後に、第3のケーブル対
34は、第1の補助ケーブルの出力ポート43を第2の
補助ケーブルの入力ポート44に接続することにより構
成されている。
【0078】本発明は、選択されたケーブル対の中での
2つのケーブルの特定の順番すなわち配置は必要としな
い。例えば、第1のケーブル対は、第1の補助ケーブル
の出力ポート43を主ケーブルの入力ポート40に接続
することにより構成することもできる。同様に、第2の
ケーブル対は、第2の補助ケーブルの出力ポート45を
主ケーブルの入力ポート40に接続することにより構成
することもできる。さらに、第3のケーブル対は、第2
の補助ケーブルの出力ポート45を第1の補助ケーブル
の入力ポート42に接続することにより構成することも
できる。
【0079】本発明は、同軸ケーブルのような電気ケー
ブルを使う場合だけに限定されないことは理解されるで
あろう。電気ケーブルは、光ファイバーケーブルや導波
管を含む任意の信号伝送系でもよい。実際に、本発明
は、少なくとも1つの入力ポートと少なくとも1つの出
力ポートを持ち、その入力ポートと出力ポートの間に信
号を伝えるための伝送経路を形成するための電気的なデ
バイスを使うことを想定している。
【0080】主ケーブル18のようなケーブルを使って
伝送される信号に加わる測定データの誤差を補正するた
めには、そのケーブルによって伝送される測定データに
たいする”補正係数”を算出し、その補正係数を使って
補正を行うことが必要である。補正係数を算出するため
に、好ましい自動測定システム10は、2つの異なる時
点すなわち第1の時点と第2の時点における主ケーブル
18の挿入係数を決定し、これらの時間的に異なる挿入
係数を使って補正係数を得る。換言すれば、第1の時点
において主ケーブル18の挿入係数の初めの値が決定さ
れ、その後の時点の第2の時点において、主ケーブル1
8の挿入係数の更新された値が決定される。
【0081】”補正係数”CFは、第2の時点(t2 )
の挿入係数に対する第1の時点(t1 )の挿入係数の比
として定義される。したがって、第1の時点と第2の時
点の間に主ケーブル18によって伝えられた測定データ
に、このようにして算出された補正係数を適用すること
により、その第1の時点と第2の時点の間の時間におい
て発生した何らかのケーブルの変化に対して、測定デー
タが調節すなわち補正される。補正係数CFは、
【数5】 として決定される。
【0082】第1の時点における主ケーブル18の挿入
係数F0 (t1 )および第2の時点における主ケーブル
18の挿入係数F0 (t2 )のどちらも、ソースポート
38bを通してケーブル対32,33,34に加えられ
る校正信号aCAL の関数として決定される。もし、第1
の時点と第2の時点により区切られる時限の間、校正信
号が安定な周波数と振幅の特性を維持すると仮定する
と、式7の分子の挿入係数F0 (t1 )内に含まれてい
るaCAL は、式7の分母の挿入係数F0 (t2 )内に含
まれているaCAL と相殺する。その結果、主ケーブル1
8のケーブル変化を補正するための補正係数を決めるた
めには、aCAL を知っていることも、また測定すること
も必要でないことが理解されよう。これと対照的に、主
ケーブル18の挿入係数を定量的に決めるためには、ケ
ーブル対を通った校正信号すなわち出力電圧b1 ,b2
,b3 を測定する必要がある。
【0083】好ましい3ケーブル測定システム10は、
3つのケーブルすなわち主ケーブル18、第1の補助ケ
ーブル20、第2の補助ケーブル21のそれぞれの挿入
係数を、校正信号の関数として算出することができるけ
れども、主ケーブル18の使用にたいしてテスト信号の
測定値を補正する補正係数CFを決めるためには、2つ
の異なる時点のそれぞれにおいて決められる主ケーブル
18の挿入係数だけしか必要でない。
【0084】プリキャリブレーション(測定前の校正)
モード ここでは、信号がコネクタ38a,38bおよび校正信
号源ケーブル35を通過しても、加えられた校正信号a
CAL と配線37上の基準信号aREF の関係に影響を及ぼ
さないことが理解されなければならない。理論上は、加
えられた校正信号aCAL と基準信号aREF は同一ではな
いが、比は一定に保たれるであろう。したがって、本発
明の好ましい実施例は、プリキャリブレーション作業に
おいてaCAL とaREF の比を測定する。
【0085】プリキャリブレーション作業は、次の手順
で行う。測定装置の基準ケーブル37を結合器の出力に
接続する。測定装置の信号ケーブル46をコネクタ38
bに接続する。測定装置の信号チャンネルおよび基準チ
ャンネルの表示値を記録する。
【0086】上記のことを念頭におくと、ここで、校正
信号(aCAL )は、次に説明する、プリキャリブレーシ
ョンモード中に測定装置16のSIGNALチャンネル
に加えられる信号の複素電圧すなわちフェイザの表示値
として、また校正信号源ケーブル35からの出力信号
(コネクタ38bに現れる)の値として定義してもよ
い。同様に、基準信号(aREF )は、プリキャリブレー
ションモードにおける測定装置の基準チャンネルの複素
電圧すなわちフェイザの表示値として定義してもよい。
【0087】結合器36,校正信号源ケーブル35,測
定装置基準ケーブル37,測定装置信号ケーブル46は
変化しないと仮定すると、”プリキャリブレーション係
数”FPRE は、
【数6】 と定義される。このプリキャリブレーション係数を使う
と、校正信号aCAL の値を測定装置の基準チャンネルの
表示値に関係づけることができる。したがって、いつで
も常に、校正信号は、 aCAL = FPRE ・aREF (式9) によって与えられると考えてよい。
【0088】ケーブル対を形成するための接続切替え網 図3は、本発明にしたがって構成された自動測定システ
ムの別の実施例10’のブロック線図である。特に図3
は接続切替え手段62と接続手段64から成る接続切替
えシステムを含む実施例を示す。この実施例10’で
は、接続切替え手段62は接続切替え網50,51を含
む。また接続手段64は、信号源15と測定装置16の
間にケーブル対32,33,34を形成するように主ケ
ーブル18,第1の補助ケーブル20,第2の補助ケー
ブル21の電気的な接続を自動的かつ連続的に行うため
の電力分割器55を含む。
【0089】主ケーブル18にたいする挿入係数、そし
てそれに応じて補正係数を決めるために、信号源15
は、配線35上の校正信号を、測定装置16による測定
のために連続的に各ケーブル対に加える。測定装置16
は、3つの伝達関数である方程式1,2,3を用意する
ために、3つのケーブル対のそれぞれと基準ケーブル3
7の測定を行う。この分野に熟達した人々は、方程式
1,2,3によって与えられる伝達関数の実施例10’
に対する適用は、接続切替え網50および51のそれぞ
れと電力分割器55が、ケーブル18,20,21のそ
れぞれの間の完全な分離を保持していることを仮定して
いる。換言すると、自動測定システムの実施例10’の
実際の実現は、方程式1,2,3と同様の形をしている
が、さらに接続切替え網50および51と電力分割器5
5の特性と結びついた追加された因子を含む伝達関数に
よって特徴づけられる。この適当な追加の因子の採択
は、当業者の技量の範囲内にあると考えられる。
【0090】計算システム19は、主ケーブル18の挿
入係数を決定するために、基準ケーブル37にたいする
ケーブル対32,33,34のそれぞれについての測定
値を処理する。これらの測定や計算は、式7の補正係数
を算出するために主ケーブル18の2つの異なる挿入係
数をもとめるために、2つの異なる時点において行われ
る。
【0091】信号源15の出力回路に置かれた第1の接
続切替え網50と測定装置16へのSIGNAL入力回
路に置かれた第2の接続切替え網51を含む接続切替え
手段62は、信号源15と測定装置16の間への各ケー
ブル対の順繰りの接続を自動化するために使用される。
第1の接続切替え網50と第2の接続切替え網51はそ
れぞれ、制御装置17によって、各測定のための接続切
替え操作を自動的に指示するSWITCH CONTR
OL信号で制御される。SWITCH CONTROL
信号は、接続切替え網50,51の内部のスイッチを作
動させる。
【0092】第1の接続切替え網50は、信号源スイッ
チとも呼ばれる第1のスイッチ52を含む。第1のスイ
ッチ52は、配線35上に供給された校正信号を、第1
のケーブル対32および第2のケーブル対33の測定中
は主ケーブル18の入力端、または第3のケーブル対3
4の測定中は第2の接続切替え網51に向ける。
【0093】第2の接続切替え網51は、第2のスイッ
チ53と第3のスイッチ54を含む。第2のスイッチ5
3は、測定装置スイッチとも呼ばれ、第3のケーブル対
34の測定中に、配線35上の校正信号を第1のスイッ
チ52を介して第2の補助ケーブル21に伝えるため
に、第2の補助ケーブル21を第1の接続切替え網50
に接続する。また第2のスイッチ53は、第2のケーブ
ル対33の測定中は、第2の補助ケーブル21を第3の
スイッチ54に接続する。
【0094】第2の接続切替え網51内の第3のスイッ
チ54は、また電力分割スイッチとも呼ばれ、第1のケ
ーブル対32の測定中に、測定装置16のSIGNAL
入力を第1の補助ケーブル20に接続する。またこの第
3のスイッチは、第2のケーブル対33の測定中は、S
IGNAL入力を第2のスイッチ53の端子を経由して
第2の補助ケーブルに接続する。
【0095】結果的に、第1のスイッチ52は信号源1
5の出力にたいして信号経路を選択し、第3のスイッチ
54は測定装置16のSIGNAL入力にたいして入力
を選択する。同様に、第2のスイッチ53は、信号が第
2の補助ケーブル21に流入または第2の補助ケーブル
21から流出するように、信号通路を制御する。スイッ
チ52,53,54はそれぞれ、制御装置17のような
制御デバイスからのスイッチの位置を選択するためのS
WITCH CONTROL信号に応答作動する、シン
グルポール・ダブルスロー(SPDT)接点を持つマイ
クロウェーブスイッチが好ましい。
【0096】図3における主ケーブル18,第1の補助
ケーブル20,第2の補助ケーブル21は、電力分割器
55を介して、それらの遠端で接続されている。電力分
割器55は、主ケーブルを図1におけるAUT14のよ
うな被テストデバイスからの信号を伝えるために使える
ように、接続切替え網(図5〜図10に関連して説明す
るような)を付設して拡張できることは理解されるべき
である。
【0097】この分野に熟達した人々は、上記の説明
は、測定システム10’のための接続切替えシステムの
1つの実施例を開示していることを理解するであろう。
第1のケーブル対32は、(1)第1のスイッチ52
を、信号源15と主ケーブル18の間に信号経路を形成
するように作動させ、かつ(2)第3のスイッチ54
を、測定装置16と第1の補助ケーブル20の間に信号
経路を形成するように作動させることによって、信号源
15と測定装置16の間に接続される。
【0098】さらに、第2のケーブル対33は、(1)
第1のスイッチ52を、信号源15と主ケーブル18の
間に信号経路を形成するように作動させ、(2)第2の
スイッチ53を、第2の補助ケーブル21と第3のスイ
ッチ54の間に信号経路を形成するように作動させ、さ
らに(3)第3のスイッチ54を、測定装置16と第2
のスイッチ53の間に信号経路を形成するように作動さ
せることによって、信号源15と測定装置16の間に接
続される。さらに、第3のケーブル対34は、(1)第
1のスイッチ52を、信号源15と第2のスイッチ53
の間に信号経路を形成するように作動させ、(2)第2
のスイッチ53を、第1のスイッチ52と第2の補助ケ
ーブル21の間に信号経路を形成するように作動させ、
さらに(3)第3のスイッチ54を、測定装置16と第
1の補助ケーブル20の間に信号経路を形成するように
作動させることによって、信号源15と測定装置16の
間に接続される。
【0099】第1のケーブル対32の測定中は、信号源
15は、配線35上の校正信号を、第1のスイッチ52
を介して、主ケーブル18の入力端に加える。主ケーブ
ル18の出力端は、電力分割器55によって第1の補助
ケーブル20の入力端に電気的に接続され、第1のケー
ブル対32が形成される。第1のケーブル対32の出力
でもある第1の補助ケーブル20の出力は、第2のスイ
ッチ53と第3のスイッチ54の切替え位置によって設
定される信号経路を経由して、測定装置のSIGNAL
入力端に供給される。制御装置17は、第1のスイッチ
52,第2のスイッチ53,第3のスイッチ54の切替
え動作を制御して、配線35上の信号を第1のケーブル
対32を通って測定装置16に伝えるために必要な信号
経路を形成する。
【0100】さらに、制御装置17は、第1のケーブル
対32の出力である第1の出力信号を自動的に測定し
て、”第1の校正測定”と呼ぶことができる第1のケー
ブル対の測定を終了するように指令する。このようにし
て、ケーブル対を通った校正信号b1が得られる。
【0101】測定装置16が第1のケーブル対32の出
力を測定した後、制御装置17は、、第1のスイッチ5
2,第2のスイッチ53,第3のスイッチ54の切替え
動作を指示して、配線35上の校正信号が、測定装置1
6による測定のために、第2のケーブル対33を通るこ
とができるようにする。特に、校正信号は、第1のスイ
ッチ52を通って、主ケーブル18の入力端に加えられ
る。主ケーブル18の出力端は、電力分割器55によっ
て、第2の補助ケーブル21に電気的に接続される。第
2のケーブル対33の出力すなわち第2の出力信号でも
ある第2の補助ケーブル21の出力は、第2のスイッチ
53と第3のスイッチ54を通って、測定装置16に供
給される。第1のケーブル対の測定と同じように、制御
装置17は、測定装置16にたいして、第2のケーブル
対33の出力を自動的に測定して、”第2の校正測定”
と呼ぶことができる第2のケーブル対の測定を終了する
ように指令する。このようにして、ケーブル対を通った
校正信号b2が得られる。同様に、制御装置17は、第
1のスイッチ52,第2のスイッチ53,第3のスイッ
チ54の切替え動作を指示して、信号源15からの信号
が、測定装置16による測定のために、第3のケーブル
対34を通ることができるようにする。第3のケーブル
対の測定のために、配線35上の信号は、第1のスイッ
チ52と第2のスイッチ53によって形成される信号経
路を通って、第2の補助ケーブル21に加えられる。第
2の補助ケーブル21の出力端は、電力分割器55によ
って、第1の補助ケーブル20の入力端に、電気的に接
続される。第3のケーブル対34の出力である第1の補
助ケーブル20の出力は、第3のスイッチ54によって
形成される信号経路を通って、測定装置16に供給され
る。制御装置17は、測定装置16にたいして、第3の
ケーブル対34の出力を自動的に測定して、”第3の校
正測定”と呼ぶことができる第3のケーブル対の測定を
終了するように指令する。このようにして、ケーブル対
を通った校正信号b3が得られる。
【0102】図2と同じように図3においても、信号源
15からの信号は、信号源信号結合器36を測定装置の
基準ケーブル37、そしてさらにREFERENCE入
力端子に接続することにより、測定装置16のREFE
RENCE入力端子に結合される。上記のようにして、
測定装置16は、測定装置のREFERENCE入力端
子への基準信号に対するケーブル対の3つの校正測定の
組を終了する。
【0103】計算システム19は、3つの測定値、すな
わちケーブル対を通った校正信号b1 ,b2 ,b3 のそ
れぞれを受け取る。さらにケーブル対を通った校正信号
b1,b2 ,b3 を使って計算し、かつ先に説明したプ
リキャリブレーション係数FPRE を使うことにより、第
1の時点における主ケーブル18にたいする挿入係数を
決定する。また、第2の時点においてこの1組の測定を
繰り返すことによって、計算システム19は、FPRE を
必要とせずに、b1 ,b2 ,b3 を使って計算すること
により主ケーブル18にたいする補正係数CFの計算を
行うのに十分な校正測定データを得る。このようにし
て、計算システム19は、主ケーブル18を介して取り
込まれる測定データにたいしてこの補正係数CFを適用
し、第1の時点と第2の時点の間の時間において発生す
るケーブル変化を補正できる。
【0104】計算システム19は、第1の時点と第2の
時点のそれぞれに対応する格納された第1の出力信号、
格納された第2の出力信号、格納された第3の出力信号
を供給するために、第1の時点と第2の時点においてそ
れぞれケーブル対を通った校正信号b1 ,b2 ,b3 を
格納するために、ランダムアクセスメモリ(RAM)の
ような記憶格納デバイスを含むことが好ましい。校正測
定値、すなわちケーブル対を通った校正信号b1 ,b2
,b3 を格納することにより、計算システム19は、
校正測定動作後に、主ケーブル18にたいする補正係数
CFを計算することができる。
【0105】制御装置17と計算システム19はそれぞ
れ、代表的には、マイクロプロセッサを含む計算デバイ
スである。この分野に熟達した人々は、制御装置17と
計算システム19の機能は、IBMシリーズのパーソナ
ルコンピュータまたはそれらの互換機を代表例とする型
のパーソナルコンピュータのような単体の計算装置で行
うことができることを理解するだろう。さらに、好まし
い制御装置17および/または計算システム19は、ケ
ーブル対の測定された電気的パラメータまたは特性値を
格納して、その後で主ケーブル18にたいする補正係数
のような選択された電気的パラメータを決定するため
に、RAM,ディスク記憶装置などの記憶手段を含む。
【0106】この分野に熟達した人々は、図3に示され
る接続切替え手段62および接続手段64が、同図に示
しかつ上で説明したものとは異なる、3つのケーブル1
8,20,21の接続切替えおよび接続を行うための、
構成要素を含んでもよいことを理解するだろう。例え
ば、それぞれ3つのケーブルの1つに結合されている3
つの方向性結合器から成る結合網が、接続手段64とし
て使用できる。このような実施例では、ケーブルと結合
器は、各ケーブルがそれらの遠端に取り付けられた方向
性結合器を含み、各結合器が3つのケーブルのうちの隣
接した1つからの信号をその結合器が取り付けられたケ
ーブルに結合するように構成されるであろう。
【0107】結合網を用いるこのような実施例では、接
続切替え手段62は、接続切替え手段に属するスイッチ
が、3つのケーブル18,20,21の1つにたいして
励振信号として校正信号を供給し、かつそのケーブルに
隣接したケーブルから受け取った結合された信号を、結
果として生じた校正信号を受け取るための測定装置16
に接続するように構成される。この分野に熟達した人々
には、接続切替え手段62および接続手段64の機能を
行うためのもっと他の構成や実施例が思い浮ぶかもしれ
ない。
【0108】図4(A)及び図4(B)に示されている
ように、接続切替え網は、ケーブル対32,33,34
に属するケーブルを接続する処理を自動化するように構
成することができる。図4(A)に一般的に示されてい
るように、図1および図5〜図10において10で例示
したような好ましい実施例にたいしては、接続切替え網
は、ケーブルをケーブル18,20,21の遠端すなわ
ち離れた端(測定装置から)、代表的には検出アンテナ
13のところまたはその近くで接続するための接続手段
64と、ケーブルをケーブル18,20,21の近端す
なわち近い端、代表的には信号源15および測定装置1
6のところまたはその近くで接続するための接続切替え
手段62を含む。
【0109】さらに、この接続切替え網は、主ケーブル
18を、検出アンテナ13のような近傍界の測定場にお
ける動くアンテナと、信号源15または測定装置16と
の間のテスト信号のケーブルとして接続するために使う
こともできる。同様に、この接続切替え網は、主ケーブ
ル18を、AUT14(図4(A)には示されていな
い)と、信号源15または測定装置16との間のテスト
信号のケーブルとして接続するために使うこともでき
る。
【0110】本発明を、各ケーブル対32,33,34
を構成するために必要なケーブルを接続し、さらにある
選択したケーブルを校正測定またはアンテナ測定のため
の装置の間に接続するように動作する、装置の接続を切
替えるシステムすなわち接続切替え手段62と、アンテ
ナの接続を切替えるシステムすなわち接続システム64
の2つの接続切替え網の組を含むものとして考えると、
図4(A)の実施例は、一般的に、ケーブルまたは他の
類似の細長い信号を伝達するためのデバイスを含むアプ
リケーションにおいて使える。装置の接続を切替えるシ
ステム62は、ケーブル18,20,21の各々の近端
に接続され、信号源と測定装置の間に複数の接続された
対を順番に接続するための接続切替え手段を含む。した
がって、装置の接続を切替えるシステム62は、信号源
15と測定装置16の間に接続される。このようにし
て、装置の接続を切替えるシステム62は、信号源15
または測定装置16を、選択されたケーブルの近端に接
続するように動作する。
【0111】アンテナの接続を切替えるシステム64
は、ケーブル18,20,21の各々の遠端に接続さ
れ、選択されたケーブル対を構成するためにケーブルの
遠端の2つを接続するように動作する。アンテナの接続
を切替えるシステム64は、したがって、複数のケーブ
ルのような限定された通路を持つ信号伝達デバイスのう
ち1つを、その複数の閉じ込められた通路を持つ信号伝
送デバイスのうちのもう1つに接続して、閉じ込められ
た通路を持つ信号伝送デバイスの接続された対を形成す
るための手段を含む。さらに、アンテナの接続を切替え
るシステム64は、平面近傍界の測定場の中で、検出ア
ンテナ13(またはAUT14)のような動くアンテナ
に接続される。
【0112】例えば、第1の校正測定中、装置の接続を
切替えるシステム62は、主ケーブル18の近端を信号
源15に接続し、かつさらに、第1の補助ケーブル20
の近端を測定装置16に接続するように動作する。装置
の接続を切替えるシステム62の動作と同期して、アン
テナの接続を切替えるシステム64は、主ケーブル18
の遠端を第1の補助ケーブル20の遠端に接続して第1
のケーブル対32を形成するように動作する。このよう
にして、信号源15は校正信号を第1のケーブル対32
に加え、測定装置16は、第1のケーブル対に校正信号
を加えることにより作り出される結果として生じる信号
を測定する。
【0113】アンテナの測定中は、装置の接続を切替え
るシステム62は、信号源15または測定装置16を主
ケーブル18の近端に接続するように動作する。装置の
接続を切替えるシステム62の動作に同期して、アンテ
ナの接続を切替えるシステム64は、検出アンテナ13
のような動くアンテナを、主ケーブル18の遠端に接続
する。このようにして、テスト信号は、動くアンテナと
選択された装置すなわち信号源15または測定装置16
のどちらかとの間を、主ケーブル18によって伝えられ
る。したがって、自動測定システム10の実施例を実現
するために、少なくとも2つの別個の接続切替え網を利
用することができる。
【0114】この分野に熟達した人々は、本発明の接続
切替え動作を実現するために、いろいろな接続切替え網
が構成できることを理解するであろう。この分野に熟達
した人々は、自動測定システム10によって行われる接
続動作を自動化するために、少なくとも1つの接続切替
えシステムを含む接続切替え網が使用できることも理解
するであろう。さらにこの分野に熟達した人々は、この
接続切替え網が、接続切替えシステムによって形成され
る信号経路の選択を自動化するために、制御装置16の
ような制御システムによって自動的に制御できることも
理解するであろう。
【0115】好ましい自動測定システム 図4(B)と図5〜図10を参照して、好ましい自動測
定システム10は、図1に示した平面近傍界の測定場1
1のような近傍界測定システムにたいする本発明の適用
を含む。好ましい測定システム10は、送信システム8
0,受信システム82,校正システム84,接続切替え
システム86および制御システム88を含んでいる。測
定システム10は、近傍界測定システム環境に対して
は、(1)アンテナ測定モードまたは(2)校正測定モ
ードのどちらかで動作する。このシステムはまた、プリ
キャリブレーション係数FPRE を決定するために、上述
したごとく、プリキャリブレーションモードでも動作す
る。
【0116】アンテナ測定モードでは、測定システム1
0は、送信システム80を動作させて検出アンテナ13
またはAUT14による送信のためのテスト信号を発生
させることにより、AUT14の選択された特性を測定
する。テスト信号のこの送信は、送信のために選択され
ていないアンテナによって受信され、測定および処理の
ために、主ケーブル18を通して受信システム82に送
られる。接続切替えシステム86は、送信システム80
の出力信号を検出アンテナ13またはAUT14のどち
らかに導くために必要な信号経路を形成するように動作
する。さらに、選択されていないほうのアンテナの出力
を受信システム82に導くために必要な信号経路を形成
するように動作する。制御システム88は、この後によ
り詳しく説明するように、直接または間接に、接続切替
えシステム86の接続切替え動作を制御する。さらに制
御システム88は、送信システム80および受信システ
ム82の動作を制御する。このようにして、自動化され
た測定システムがAUT14の特性の測定のために用意
される。
【0117】校正測定モードでは、送信システム80
は、受信システム82によって行われる校正測定のため
の基準となる入力信号を供給する校正信号(aCAL )を
発生する。接続切替えシステム86は、送信システム8
0の出力信号(校正信号aCAL)を校正システム84に
導いて校正動作を開始させるために必要な信号経路を形
成するように動作する。また校正システム84は、校正
信号aCAL を、ケーブル対すなわち第1のケーブル対3
2,第2のケーブル対33または第3のケーブル対34
(別の呼び方でそれぞれ第1の測定ケーブル,第2の測
定ケーブル,第3の測定ケーブルとも呼ぶ)の1つに導
く。そしてその選択されたケーブル対の出力は、接続切
替えシステム86によって、受信システム82に供給さ
れる。
【0118】受信システム82は、選択されたケーブル
対にたいする校正測定値を提供するために、その選択さ
れたケーブル対によって伝えられた、結果として得られ
た校正信号bn (n = 1, 2, 3 )を測定する。校正動作
は、各ケーブル対32,33,34にたいして校正測定
が行われるまで、繰り返される。アンテナ測定モードの
ときと同様に、制御システム88は、校正測定を自動化
するように、送信システム80の信号発生動作、受信シ
ステム82の受信動作、接続切替えシステム86の接続
切替え動作を指示する。
【0119】送信システム 送信システム80は、アンテナ測定モードにおいて検出
アンテナ13またはAUT14を励振するためのテスト
信号として使われる信号を回路35上に発生する信号源
を含む。さらに信号源15は、校正測定モードにおいて
校正システム84を励振するための校正信号aCAL とし
て使われるテスト信号を、回路35上に発生する。
【0120】回路35上のテスト信号は、予め決められ
た最大振幅レベルを持つ、固定された周波数のマイクロ
ウェーブ信号が好ましい。アンテナ測定を繰り返し行う
ことを可能にするための基準テスト信号および校正測定
を繰り返し行うことを可能にするための基準校正信号を
供給するためには、非常に安定な、固定された周波数の
信号が好ましい。
【0121】信号源15は、2から20ギガヘルツ(G
Hz)の標準的な周波数範囲を提供するScienti
fic Atlantaのモデル2180信号源が好ま
しい。信号源15はまた、マイクロウェーブ周波数領域
の周波数にたいして非常に正確な周波数同調と信号の安
定性を保証するために、Scientific Atl
antaのモデル2186周波数合成器のような周波数
合成器(図示されていない)を含むこともできる。
【0122】信号源15の出力端子に接続されたソース
増幅器90は、アンテナ測定モードにおいて検出アンテ
ナ13またはAUT14に、また校正モードにおいて校
正システム84に、基準入力として供給する前に、回路
35上のテスト信号にたいして十分な信号レベルを保証
するために、テスト信号を増幅する。ソース増幅器90
は、Miteqによって市販されているモデルAMP−
3B−5254−50−26P−TCのような電力増幅
器が好ましい。ソースアイソレータ92は、ソース増幅
器90の増幅された出力を受けて、信号源の下流側で発
生せしめられる無用な信号の反射から送信システム8
0、特に信号源15を分離する。
【0123】回路35上のテスト信号の振幅レベルが信
号源15により一定に保たれるように保証するために、
結合器94は、ソースアイソレータ92の出力を受け取
り、結合された基準信号を、フィードバック信号経路を
通って信号源15の振幅レベル調節信号入力端子に供給
する。フィードバック信号経路は、マイクロウェーブ周
波数の信号を整流して、それによって回路35上のテス
ト信号の振幅と連動する電圧信号を供給するために、検
波器98、好ましくはHewlett−Packard
の8474Cのようなダイオード検波器を含む。
【0124】好ましいScientific Atla
ntaの2180信号源15の内部に含まれる信号レベ
ル調節回路は、電圧信号を監視し、予め決められた最大
振幅のマイクロウェーブ信号を供給するように出力の振
幅を調節する。結合器94と検波器98の間に接続され
た減衰器96は、結合器を通って検波器に供給される信
号の電力レベルを効果的に制限する。さらに減衰器96
は、ダイオード検波器98の検波性能を最も高めるため
に必要とされる特性インピーダンスレベルを提供する。
【0125】受信システム 好ましい受信システム82は、アンテナ測定モードにお
いて検出アンテナ13またはAUT14によって受信さ
れたテスト信号を測定するための測定装置16を含む。
さらに測定装置16は、校正モードにおいて、校正シス
テム84の出力を測定するためにも使われる。
【0126】測定装置16は、複数の測定チャンネルを
備えた位相−振幅受信機が好ましい。特に、測定装置1
6は、4つまでの測定チャンネルと1つの基準チャンネ
ルを持つScientific Atlantaのマイ
クロウェーブ受信機モデル1795が好ましい。Sci
entific Atlantaのモデル1795は、
2から20GHzのマイクロウェーブ周波数領域で動作
する。さらに、この好ましいScientific A
tlantaのモデル1795は、マイクロウェーブ受
信機が近傍界の測定場の環境で使われるとき、感度とダ
イナミックレンジを高めるために、各測定チャンネルお
よび基準チャンネルにたいして、オプションの遠隔局部
発振器(図示されていない)を使うことができる。遠隔
局部発振器は、ケーブル減衰に起因するテスト信号の信
号損失を少なくするために、実際上可能なかぎり検出ア
ンテナ13のような動くアンテナに近づけて置くことが
できる。
【0127】受信システム82は、アンテナ測定モード
または校正測定モードにおいて、測定のために、接続切
替えシステム84の出力を受け取る。特に、接続切替え
システム86の出力は、受信システム82の内部で発生
した反射信号が、校正システム84の動作または接続切
替えシステム86の動作、そしてその結果として検出ア
ンテナ13およびAUT14の性能に干渉するのを防ぐ
ために、受信機アイソレータ100に供給される。受信
機アイソレータ100の出力は、測定装置16の入力と
して十分な信号レベルにするために、受信機増幅器10
2によって増幅される。受信機増幅器102は、測定装
置16によって行われる測定に及ぼす雑音の影響をでき
るかぎり小さくするために、雑音指数の小さい増幅器が
好ましい。
【0128】受信機増幅器102の出力は、フィルタ1
04によって濾波され、受信機ミキサ106によって発
生される高調波信号または受信機増幅器102の増幅動
作によって発生される相互変調信号が除去される。この
好ましい実施例にたいしては、受信機フィルタ104は
バンドパスフィルタである。濾波された出力は、測定装
置16による復調と処理のための中間周波数(IF)を
発生させるために、受信機ミキサ106によってダウン
コンバートされる。この中間周波数の信号は、測定装置
16の測定すなわちSIGNALチャンネル入力端子の
1つに供給される。
【0129】受信機ミキサ106は、動く検出アンテナ
13に非常に近接して置くのが好ましく、接続切替えシ
ステム86の出力として供給される測定信号のマイクロ
ウェーブ周波数を、それよりも低い中間周波数信号の周
波数領域にダウンコンバートする。測定信号を伝えるケ
ーブルは、信号の周波数およびケーブルの長さの関数と
して測定信号を減衰させることを理解すべきである。一
般的には、ケーブル減衰は、そのケーブルにより伝えら
れる信号の周波数の増加に比例して増加する。したがっ
て、受信機ミキサ106は、測定信号を測定装置,具体
的には測定装置16,に渡す前に測定信号をより低い周
波数領域にダウンコンバートすることによって、ケーブ
ル減衰の関数としての測定信号の減衰を効果的に減少さ
せる。このようにして、受信機ミキサ106の使用は、
信号対雑音比を改善する。
【0130】ソースアイソレータ92の出力は、基準チ
ャンネルの結合器36によって結合され、測定装置16
のREFERENCE入力に基準信号aREFを供給する。
基準信号(信号源15によって発生される信号の位相お
よび振幅特性を表す)は、減衰器108およびソースミ
キサ110を含む信号経路を経由して、測定装置16の
基準チャンネルに伝えられる。結合された信号の位相特
性の測定は、測定装置16の測定チャンネルに供給され
る任意の信号の正確な位相と振幅の測定を保証するため
に必要である。
【0131】受信機ミキサ106と同様に、ソースミキ
サ110は、減衰器108の出力と測定装置16のRE
FERENCE入力の間に挿入されていて、測定装置1
6による処理のために、位相基準信号を、より低い周波
数領域すなわち中間周波数領域にダウンコンバートす
る。このように、ソースミキサ110を信号源15の近
くに置くことによって、基準信号のケーブル減衰をでき
るかぎり少なくしている。減衰器108は、ソースミキ
サ110による正常な変換動作を保証するために、基準
チャンネル結合器36によってソースミキサ110に供
給される結合信号の電力レベルを適当に減少させる。
【0132】校正システム 検出アンテナ13は、垂直偏波と水平偏波の両方を持つ
2重偏波アンテナが好ましいので、校正システム84
は、アンテナ測定モードにおいて、検出アンテナ13の
垂直ポートまたは水平ポートを、主ケーブル18を介し
て、接続切替えシステム86に接続するように動作す
る。重要なことは、校正システム84は、校正モードに
おいて、第1のケーブル対32,第2のケーブル対33
または第3のケーブル対34を形成するために、主ケー
ブル18,第1の補助ケーブル20,第2の補助ケーブ
ル21によって形成されるケーブル対を電気的に接続す
るように動作することである。主ケーブル18,第1の
補助ケーブル20,第2の補助ケーブル21は、校正シ
ステム84と接続切替えシステム86の間に敷設されて
いる。
【0133】さらに図5〜図10を参照して、校正シス
テム84は、校正スイッチ112、校正アイソレータ1
14、電力分割器55を含む。アンテナ測定モードにお
いて、校正スイッチ112は、検出アンテナ13の垂直
偏波(VP)ポートと水平偏波(HP)ポートのうちの
選択された1つと主ケーブル18の間に信号経路を提供
する。このようにして、検出アンテナ13は、接続切替
えシステム86によって、検出アンテナが送信アンテナ
として使われているときは送信システム80の出力端子
に、また検出アンテナが受信アンテナとして使われてい
るときは受信システム82の入力端子に接続される。
【0134】校正スイッチ112はまた、選択された校
正ポート(CAL)と主ケーブル18との間の信号経路
を提供し、それによって、校正モードにおいて、主ケー
ブル18を校正アイソレータ114を介して電力分割器
55に接続する。校正アイソレータ114は、接続切替
えシステム86によって発生される信号の反射波が、校
正スイッチ112や検出アンテナ13に入るのを防止す
る。特に、校正アイソレータ114は、アンテナ測定モ
ードにおいて、信号の反射波が検出アンテナ13による
送信または受信と干渉するのを防止する。校正アイソレ
ータ114の信号は、その出力信号を2つの異なる信号
経路に分けるための電力分割器55に供給される。
【0135】電力分割器55は、第1のポート118,
第2のポート120,第3のポート122を持つ3ポー
トデバイスが好ましい。この電力分割器には、Wein
schelによって市販されているモデル1515が好
ましい。校正アイソレータ114の出力端子は、第1の
ポート118に接続されている。同様に、第1の補助ケ
ーブル20は、第2のポート120に接続されている。
また第2の補助ケーブル21は、第3のポート122に
接続されている。このようにして、電力分割器55は、
主ケーブル18を第1の補助ケーブル20に接続して第
1のケーブル対32を形成し、主ケーブル18を第2の
補助ケーブル21に接続して第2のケーブル対33を形
成し、第1の補助ケーブル20を第2の補助ケーブル2
1に接続して第3のケーブル対34を形成する。
【0136】接続切替えシステム 接続切替えシステム86は、アンテナ測定モードにおい
て、送信システム80を検出アンテナ13またはAUT
14のどちらかに接続し、かつ受信システム82を選択
されていないほうのアンテナに接続するために必要な信
号経路を形成するように動作する。さらに、接続切替え
システム86は、校正測定モードにおいて、ケーブル対
の測定のそれぞれにたいして校正システム84を送信シ
ステム80と受信システム82の間に接続するために必
要な信号経路を形成するように動作する。
【0137】接続切替えシステム86は、ソーススイッ
チ130,AUTスイッチ132,測定スイッチ13
4,主ケーブルスイッチ136,第2の補助ケーブルス
イッチ138を含む。ソーススイッチ130は、送信シ
ステム80の出力を、AUTスイッチ132を経由して
AUT14に、または主ケーブルスイッチ136または
第2の補助ケーブルスイッチ138を経由して校正シス
テム84に向ける。ソーススイッチ130は、Alph
aによりモデルMT7534−70として製造されてい
る単一ポール・4スロー(SP4T)型固体スイッチが
好ましい。AUTスイッチ132は、AUT14が送信
モードまたは受信モードのどちらでも動作できるように
することにより測定場を逆転させるためだけに使われる
もので、電気機械的なスイッチすなわちリレーが好まし
い。特に、AUTスイッチ132は、Hewlett−
PackardによりモデルHP3314Bとして市販
されている単一ポール・2スロー(SPDT)型の同軸
スイッチが好ましい。
【0138】測定スイッチ134は、校正モードにおい
て、受信システム82の入力端子を校正システム84の
出力端子の1つに接続する。測定スイッチ134には、
AlphaによりモデルMT7534ー70として製造
されているSP4T型の固体スイッチすなわちリレーが
好ましい。
【0139】主ケーブルスイッチ136は、主ケーブル
18を、ソーススイッチ130を経由して送信システム
80の出力端子に、または測定スイッチ134を経由し
て受信システム82の入力端子に接続するために使用さ
れる。この主ケーブルスイッチ136には、Alpha
によりモデルMT7534ー69として製造されている
SPDT型の固体スイッチが好ましい。
【0140】第2の補助ケーブルスイッチ138は、第
2の補助ケーブル21と、送信システム80の出力端子
または受信システム82の入力端子のどちらかとの間
に、信号経路を形成する。この第2の補助ケーブルスイ
ッチ138には、AlphaによりモデルMT7534
−69として製造されている固体SPDTスイッチが好
ましい。
【0141】制御システム やはり図5〜図10を参照して、制御システム88は、
測定装置16の測定動作を指示し、信号源15の信号発
生動作を制御し、校正システム84および接続切替えシ
ステム86の切替えを操作するように動作する。制御シ
ステム88は、近傍界測定場11の電磁気環境からシー
ルドされた場所に設置することが好ましい。近傍界測定
システム環境にたいしては、制御システム88は、代表
的には、近傍界測定場の電磁気信号環境から隔離され
た、コンソール室140内に設置される。
【0142】制御システム88には、アンテナ測定モー
ドおよび校正測定モードにおける測定装置16の測定動
作を自動化するための制御装置17を含む、Scien
tific Atlantaのモデル2095が好まし
い。制御装置17は、好ましいScientific
Atlantaのモデル1795測定受信機と共同動作
できることが好ましく、シールドのために測定場から離
してコンソール室140内に置かれる。好ましいSci
entific Atlantaのモデル1795測定
受信機の制御方法の詳細は、同社によって提供される文
書に記載されている。好ましいScientific
Atlantaのモデル1795測定受信機を使うため
に、制御装置17は、測定装置16の各遠隔局部発振器
(図示されていない)に制御信号を供給し、さらにダウ
ンコンバートされた測定信号を処理するためにそれらの
局部発振器のそれぞれの出力信号を受け取る。この制御
装置によって供給される制御信号は、代表的には、IE
EE−488またはRS−232/449シリアルイン
ターフェースを介して伝えられる。
【0143】制御システム88はまた、信号源15の信
号発生動作を自動化するために、信号源制御ユニット1
50を含む。制御装置17と同じく、信号源制御ユニッ
ト150も、マイクロプロセッサを含む計算システムで
あることが好ましい。したがって、信号源制御ユニット
150は、近傍界測定場からの電磁干渉からシールドす
るために、そこから離してコンソール室140内に置く
ことが好ましい。好ましいScientific At
lantaの2180信号源にたいしては、信号源制御
ユニット150は、RS−232/449と互換性のあ
るフルデュプレックスのシリアルリンクを介して、最高
19.2Kb/秒までの選択可能なデータ速度で、信号
源15と通信する。
【0144】制御システム88は、測定装置16および
制御装置17に結合され、信号ライン162及び160
を介して校正システム84および接続切替えシステム8
6の内部に含まれるスイッチのそれぞれに対して切替え
動作を指示するためのスイッチ制御装置154を含むこ
とが好ましい。スイッチ制御装置154に付設されたイ
ンターフェース152は、測定装置16および制御装置
17のそれぞれから制御信号を受け取り、これらの制御
信号に従って、スイッチ制御装置154に制御信号を送
る。これにより、アンテナ測定動作および校正測定動作
の両方において、校正システム84および接続切替えシ
ステム86により形成される信号経路の選択が自動化さ
れる。この好ましい実施例では、制御装置17が測定装
置16に校正測定を行うように指令し、それに応じて測
定装置16が、インターフェース152を介して、スイ
ッチ制御装置154の制御動作を許可する制御信号を供
給する。したがって、制御装置17によってインターフ
ェース152に供給される制御信号は、インターフェー
スの動作をリセットするためのリセット信号を含む。し
かしながら、制御装置17は、校正システム84と接続
切替えシステム86の切替え動作を、このような制御動
作を許可するために測定装置16を使うことなく指令す
るようにプログラムすることもできることが理解される
であろう。
【0145】計算システム 計算システム19は、測定装置16によって行われた各
測定の値を受け取り、処理する。特に、計算システム1
9は、アンテナ測定モードにおいて、AUT14の特性
の測定によるアンテナ測定データを受け取る。さらに、
計算システム19は、校正モードにおいて、ケーブル対
32,33,34のそれぞれの校正測定データすなわち
ケーブル対を通った校正信号(第1の校正測定値、第2
の校正測定値、第3の校正測定値とも呼ぶ)を受け取
る。計算システム19は、代表的には、近傍界測定場か
らの電磁干渉信号の干渉からシールドするために、コン
ソール室内に置かれる。計算システム19は、IBMシ
リーズのパーソナルコンピュータまたはそれらの互換機
を好例とする機種のようなデジタルコンピュータが好ま
しい。
【0146】校正モードでは、計算システム19は、ケ
ーブル対32,33,34のそれぞれの校正測定データ
を処理して、主ケーブル18の挿入係数を決定する。2
つの離れた時区間、すなわち第1の時区間と第2の時区
間、に行われた校正測定にたいして、計算システム19
は、それらの校正測定データから、第1の時区間と第2
の時区間の間における主ケーブル18の挿入係数を決定
する。
【0147】計算システム19はまた、第1の時区間に
おける挿入係数F0 (t1 )の第2の時区間の挿入係数
F0 (t2 )に対する比を計算して、主ケーブル18に
たいする補正係数CFを決定する。
【0148】補正係数CFを算出した後、計算システム
19は、主ケーブル18を通して取り込まれたアンテナ
測定データにたいしてその補正係数を適用し、それによ
って第1の時区間と第2の時区間の間の時間中に発生す
るケーブルの変化に対して、そのアンテナ測定データを
補正すなわち調節する。このようにして、計算システム
19は、AUT14のパラメータのいっそう正確な描写
を保証する。
【0149】主ケーブル18にたいする補正係数の決定
のためには必要でないが、計算システム19はまた、各
ケーブル対32,33,34にたいする校正測定データ
を用いて計算することによって、第1の補助ケーブル2
0と第2の補助ケーブル21にたいする挿入係数を決定
するようにプログラムすることもできる。
【0150】校正システム ”主ケーブル”18は、単一のケーブルである必要はな
いことは理解されるべきである。むしろ、第1の点から
第2の点まで1つの信号経路を形成する電気的な要素の
組合せを、まとめて”主ケーブル”と考えてもよいこ
と、本発明は、このような組合せまたは集合体が変化す
る環境の影響を受ける場合に、このような要素の組合せ
または集合体にたいする補正係数を決定するためにも使
用できることは理解されるべきである。
【0151】これに関して、図1に示す代表的な近傍界
テスト場11において、主ケーブル18,第1の補助ケ
ーブル20,第2の補助ケーブル22は、関節運動する
1組の腕(図示されていない)によって支持されてい
る。この関節運動する1組の腕は、x軸に沿った検出ア
ンテナ13の運動中にケーブルを支持するための1対の
垂直の関節運動する腕と、y軸に沿った検出アンテナ1
3の運動中にケーブルを支持するための1対の水平の関
節運動する腕を含むことが好ましい。主ケーブル18は
検出アンテナ13の動きの関数として曲るので、主ケー
ブル18は、1組の関節運動する腕の各関節のところに
取り付けられたマイクロウェーブ回転結合器と、関節で
結合された各腕に沿って敷線された固定された半剛性の
同軸ケーブル部と、各回転結合器に加わる力を軽減しか
つ間節で結合された腕の屈曲を可能にするために各回転
結合器の近くに置かれた短い可撓性の同軸ケーブル部か
ら構成するのが好ましい。
【0152】さらに、光ファイバ技術が進歩するにつれ
て、光ファイバがアンテナの測定や類似の応用分野にお
ける信号の伝達にますます多く使用されることが期待さ
れるかもしれない。光ファイバは、限定された通路を持
つ信号伝達デバイスとして、単独でまたは他の信号伝達
デバイスとの組合せで、本発明の範囲に含まれると考え
られている。
【0153】この技術分野に熟達した人々は、したがっ
て、回転結合器,半剛性の同軸ケーブルおよび可撓性の
同軸ケーブルの組合せが全体として”主ケーブル”と考
えられていること、そしてこのような構成要素が近傍界
測定場環境において使用するのに適した電気ケーブルの
単なる1実施例にすぎないことを理解するであろう。さ
らに、主ケーブル18(第1の補助ケーブル20および
第2の補助ケーブル21と同じように)が、単一のケー
ブル、または可撓性の同軸ケーブル,光ファイバ,半剛
性の同軸ケーブル,回転結合器などを含む構成要素の組
合せのどちらとしても実現できることが理解されるであ
ろう。
【0154】図1に示されているように、主ケーブル1
8の別の例は、垂直の位置決め塔30の構造に沿って、
検出アンテナ13の動きを許容するのに十分な柔軟性を
持たせることができるようなやり方で敷線された可撓性
の同軸ケーブルを使っている。特に、このような柔軟性
を確実にするために、図1に図示されているケーブルの
湾曲によって示すような、ケーブルの余分の長さが利用
される。しかも、主ケーブル18の1例は、第1の補助
ケーブル20および第2の補助ケーブル21を含む、測
定場11内の測定システム10の動作に関係する他の電
気ケーブルのために適した実現例を提供する。実際に、
この好ましい実施例にたいしては、第1の補助ケーブル
20および第2の補助ケーブル21はそれぞれ、回転結
合器,半剛性の同軸ケーブル,可撓性の同軸ケーブルの
組合せによって実現されている。本発明が使用できるの
は、したがって、主ケーブル18,第1の補助ケーブル
20,第2の補助ケーブル21にたいする上記の実現例
だけに制限されないことが理解されるであろう。
【0155】アンテナ測定モード 上述したように、AUT14は、この好ましい実施例で
は、アンテナ測定モード中、送信アンテナまたは受信ア
ンテナのどちらとしても使用される。図5及び図6は、
AUT14が送信アンテナとして使用され、検出アンテ
ナ13が受信アンテナとして使用されているときの、校
正システム84と接続切替えシステム86のスイッチの
位置を示す。同様に図5及び図7は、AUT14が受信
アンテナとして使用され、検出アンテナ13が送信アン
テナとして使用されているときの、校正システム84と
接続切替えシステム86のスイッチの位置を示す。
【0156】再び図5及び図6を参照して、AUT14
が送信モードで動作しているときは、送信システム80
の出力信号は、接続切替えシステム86によって、AU
T14による送信に向けられる。具体的にいうと、ソー
ススイッチ130とAUTスイッチ132の組合せが、
回路35上のテスト信号の増幅されたものである送信シ
ステム80の出力信号をAUT14の入力端子に接続す
る信号経路を形成する。AUT14は、この増幅された
テスト信号を送信して、検出アンテナ13によって受信
されるためのテスト信号を発生させる。
【0157】検出アンテナ13は、受信テスト信号を、
校正スイッチ112を介して、主ケーブル18に伝え
る。主ケーブル18は、校正システム84と接続切替え
システム86の間の信号経路を提供している。接続切替
えシステム86は、主ケーブル18の出力信号を受け取
り、その受信テスト信号を、測定スイッチ134と主ケ
ーブルスイッチ136の組合せによって形成される信号
経路を通じて受信システム82に送る。
【0158】受信機アイソレータ100は、受信システ
ム82による測定のために、接続切替えシステム86の
出力信号を受け取る。このように、AUT14によって
送信されたテスト信号は、測定装置16による測定のた
めに、校正システム84,主ケーブル18,接続切替え
システム86を経由して、受信システム82に伝えられ
る。
【0159】次に、受信モードにおけるAUT14の動
作を説明する図5及び図7を参照して、ソーススイッチ
130は、送信システム80の出力信号を受け取り、そ
の出力信号をアイソレータ142および主ケーブルスイ
ッチ136を経由して主ケーブル18に送る。アイソレ
ータ142は、校正網84によって発生される反射信号
が送信システム80または受信システム82に到達する
のを防ぐ。具体的には、アイソレータ142は、このよ
うな反射信号が、基準結合器30または結合器94によ
ってそれぞれ測定装置16または信号源15に結合され
るのを防止する。アイソレータ142には、Narda
によりモデル4914として製造されているものが好ま
しい。
【0160】主ケーブル18は、切替えシステム86の
出力信号を、検出アンテナ13によるテスト信号の送信
のために、校正スイッチ112に伝える。検出アンテナ
13は次にAUT14によって受信されるテスト信号を
送信する。
【0161】AUT14は、受信したテスト信号を、受
信システム82によるその受信テスト信号の測定を可能
にするために、AUTスイッチ132と測定スイッチ1
34の組合せによって形成される信号経路を経由して受
信機アイソレータ100に送る。このように、検出アン
テナ13によって送信されたテスト信号は、AUT14
によって受信され、測定装置16による測定のために、
校正システム84および接続切替えシステム86を経由
して受信システム82に送られる。
【0162】校正測定モード 図5及び図8〜図10は、校正モードにおける選択され
た測定中の、好ましい自動化された測定システム10の
動作による各スイッチの位置を示す。校正モードにおい
ては、検出アンテナ13とAUT14は、検出アンテナ
13またはAUT14によるテスト信号の送信を防止す
るために、測定システム10から切り離される。自由空
間を通してのテスト信号の伝達の代りに、校正システム
84は、校正測定を可能にするための,送信システム8
0の出力信号を接続切替えシステム86を通って受信シ
ステム82に伝える3つの異なる信号経路を確立するた
めに、相異なる電気ケーブル対、すなわち第1のケーブ
ル対32,第2のケーブル対33,第3のケーブル対3
4を形成する。
【0163】具体的には、測定装置16は、信号源15
により回路35上に発生される校正信号aCAL を順番に
各ケーブル対32,33,34に加えることによって生
じる各ケーブル対の出力を測定する。このようにして、
校正測定により1組の伝達関数が立てられ、検出アンテ
ナ13が動いている間に主ケーブル18の曲りまたは他
の環境の影響によって引き起こされるアンテナの測定値
の変化を補正するための補正係数CFの計算が可能にな
る。
【0164】第1のケーブル対32にたいする校正測定
(第1の校正測定とも呼ぶ)を示す図5及び図8を参照
して、校正システム84および接続切替えシステム86
のスイッチはそれぞれ、第1のケーブル対の測定を可能
にするために、送信システム80と受信システム82の
間に1つの信号経路を形成する位置にある。特に、送信
システム80の出力信号は、ソーススイッチ130,ア
イソレータ142,主ケーブルスイッチ136によって
形成される信号経路を通って、主ケーブル18に伝えら
れる。校正システム84と接続切替えシステム86の間
に伸張されている主ケーブル18は、接続切替えシステ
ム86の出力信号を、校正スイッチ112を経由して、
アイソレータ114に伝える。
【0165】校正アイソレータ114の出力信号は、電
力分割器55によって分けられ、第2のポート120か
ら第1の補助ケーブル20に、また第3のポート122
から第2の補助ケーブル122に、両方に伝えられる。
第1の補助ケーブル20を通った分割信号は、減衰器1
43で減衰させられてから、測定スイッチ134を通っ
て受信システム82に伝えられる。減衰器143はさら
に、第1の補助ケーブル20と接続切替えシステム86
の間の適当なインピーダンスレベルを保証する。
【0166】対照的に、測定スイッチ134は、第2の
補助ケーブル21を通った被分割信号が受信システム8
0に到達するのを防ぐために、受信システム82と第2
の補助ケーブル21の間の信号経路を干渉する。このよ
うにして、測定装置16は、第1のケーブル対32から
の信号だけを測定する。第1のケーブル対32を通って
伝達された信号は、第1のケーブル対32の特性によっ
て特徴づけられており、したがって主ケーブル18と第
1の補助ケーブル20の両方の特性を表す。
【0167】図5及び図9は、第2のケーブル対33の
測定、すなわち第2の校正測定の間の、校正システム8
4と接続切替えシステム86のスイッチの接続位置を示
す。具体的には、送信システム80の出力信号は、ソー
ススイッチ130,アイソレータ142,主ケーブルス
イッチ136によって形成される信号経路に沿って伝え
られ、その出力信号は主ケーブル18に供給される。校
正スイッチ112は、主ケーブル18の出力信号を、校
正アイソレータ114を通り電力分割器55の第1のポ
ート118へと向ける。アイソレータ114の出力信号
を2つの異なる信号経路へと分割することにより、分割
された信号は第1の補助ケーブル20と第2の補助ケー
ブル21に供給される。
【0168】第2の補助ケーブル21は、分割された出
力信号を接続切替えシステム86に供給する。減衰器1
44は、第2の補助ケーブル21の出力を減衰させ、減
衰された信号を、第2の補助ケーブルスイッチ138と
測定スイッチ134の組合せによって形成される信号経
路を通して、受信システム82に送る。この減衰器14
4は、第2の補助ケーブル21と接続切替えシステム8
6の間の適正なインピーダンス整合を保証する、電力レ
ベル調節機能を提供する。これと対照的に、接続切替え
システム86は、測定スイッチ134を使って第1の補
助ケーブル20と受信システム82の間の信号経路を閉
じることにより、第1の補助ケーブル21によって供給
される分割された出力信号が、受信システム82に到達
するのを防ぐ。このようにして、測定装置16は、第2
のケーブル対33の校正測定だけを行う。
【0169】図5及び図10は、校正モードにおける第
3のケーブル対34の測定(第3の校正測定とも呼ぶ)
のためのスイッチの位置を示す。具体的には、送信シス
テム80の出力信号は、ソーススイッチ130,第2の
補助ケーブルスイッチ138,減衰器144の組合せに
よって形成される信号経路によって、第2の補助ケーブ
ル21に伝えられる。減衰器144によって減衰された
信号は、第2の補助ケーブル21を通って、電力分割器
55の第3のポート122に伝えられる。電力分割器5
5は、第2の補助ケーブル21の出力を分割して、分割
された信号の1つを第1の補助ケーブル20に伝える。
第1の補助ケーブル20の出力端は、減衰器143と測
定スイッチ134によって形成される信号経路によっ
て、受信システム82に接続される。
【0170】校正スイッチ112は、分割された出力信
号が主ケーブル18を通過するのを防止するために、主
ケーブル18と電力分割器55の間の信号経路を干渉す
る。さらにアイソレータ114は、電力分割器55の第
1のポート118を、校正スイッチ112から切り離
す。このようにして、測定装置16は、第3のケーブル
対34に加えられる校正信号を測定し、1組の3つの異
なる校正測定が完了する。
【0171】校正モードの間、好ましい自動測定システ
ム10は、3つのケーブル対の完全な組にたいして校正
測定が完了するまで、ケーブル対のそれぞれにたいして
順番に校正測定を行う。3つのケーブル対の組にたいす
る3つの校正測定、すなわち第1の校正測定,第2の校
正測定,第3の校正測定は、第1の時区間(t1 )の間
に行われる。ケーブル対のそれぞれにたいする校正測定
が完了すると、式1,2,3によって定められる3つの
伝達関数の組を立てるのに十分な校正データが用意され
る。
【0172】上記のステップは、第2の時区間t2 にお
いて、ケーブル対32,33,34のそれぞれにたいす
る校正データと、それに対応する時区間t2 の伝達関数
を得るために、繰り返される。
【0173】計算システム19は、ケーブル対32,3
3,34のそれぞれにたいする校正測定データを使って
計算し、主ケーブル18にたいする挿入係数を校正信号
の関数として決定する。2つの異なる時区間、第1の時
区間(t1 )と第2の時区間(t2 )、においてケーブ
ル対32,33,34のそれぞれの校正測定を行うこと
によって、計算システム19は、第1の時区間(t1 )
と第2の時区間(t2)における主ケーブルにたいする
挿入係数を(校正信号の関数として)決定する。特に、
計算システムは、式1,2,3によって定められる1組
の3つの伝達関数と校正測定データから、各挿入係数を
決定する。
【0174】計算システム19はまた、第1の時区間に
おける挿入係数F0 (t1 )の第2の時区間における挿
入係数F0 (t2 )に対する比を計算し、式7にしたが
って主ケーブル18にたいする補正係数CFを決定す
る。校正信号aCAL が時間的に安定であると見なすと、
第1の時区間および第2の時区間における各挿入係数に
たいする式4〜式6内の校正信号aCAL の値は、補正係
数を生じさせる式7において、挿入係数により構成され
る比によって相殺される。その結果、補正係数を決める
ために第1の時区間および第2の時区間において各ケー
ブル対に校正信号を加える前に、校正信号を測定する必
要がない。また、基準チャンネルを監視してaREF を取
得し記憶すること、そしてFPRE と式9を使うことによ
り、各時区間における挿入係数F0 の決定のたびに、a
CAL を得ることもできる。この技術分野に熟達した人々
は、上の説明の後には、挿入係数および補正係数CFを
決定するために計算システム19をどのようにプログラ
ムしたらよいかを理解するであろう。
【0175】補正係数CFを計算した後、計算システム
19は、主ケーブル18を通して取り込まれたアンテナ
測定データにこの補正係数CFを適用し、それによって
第1の時区間と第2の時区間の間の時間中に発生したケ
ーブルの変化にたいしてアンテナ測定データを補正すな
わち調整する。このようにして、計算システム19は、
AUT14にたいするパラメータの特性のより正確な測
定を補償する。
【0176】図11は、この好ましい自動測定システム
10の、主ケーブル18におけるケーブルの変化を補正
するための補正係数を決定するための動作を示す。図1
1に示すステップは、計算システム19のためのコンピ
ュータプログラムとして実現される。そしてこの技術分
野に熟達した人々は、装置についての上記の説明と以下
の説明を読んだ後には、過度の実験を行うことなく、好
ましい計算システムが図示されているステップを実行す
るようにプログラムできるようになるであろう。図11
のステップ200において開始し、ステップ201にお
ける第1の条件調べは、自動測定システム10が初期校
正を終了したかどうかである。この初期校正は、AUT
を走査する前に第1の校正測定が行われる最初の位置X
c ,Yc(図12参照)にたいする校正データを得る。
この最初の位置は、検出アンテナ13の初期すなわち開
始位置に対応しており、ケーブルはXmin からXmax お
よびYmin からYmax の端から端までの動きを可能にす
るように配置された最初の開始位置にある。
【0177】最初の校正が完了していないときは、ステ
ップ203において、最初の校正が行われてプログラム
が205に分岐する。最初の校正が完了しているとき
は、システムは、ステップ202において、そのアンテ
ナ測定モードにおいて1回のアンテナの測定を行う。
【0178】1回のアンテナの測定を行った後、システ
ム10は、アンテナ測定モードを出て校正モードに入
る。校正モードにおいて取られるステップは、ステップ
205〜231として示されている。
【0179】校正モードでは、取られる第1のステップ
は205で、主ケーブル18を第1の補助ケーブル20
に接続することによって第1のケーブル対32を形成す
る。ステップ207で、第1のケーブル対32が、校正
システム84と接続切替えシステム86によって提供さ
れる信号経路を介して、送信システム80の出力端子と
受信システム82の入力端子の間に接続される。ステッ
プ209の間に、自動測定システム10は、校正信号a
CAL を第1のケーブル対32に加えた結果として発生さ
せられ,ケーブル対を通った校正信号b1 を測定するこ
とによって、ステップ209における第1の校正測定を
終了する。ステップ209における第1の校正測定が終
了すると、その第1の校正測定値がステップ211にお
いて記憶される。
【0180】ステップ217では、主ケーブル18を第
2の補助ケーブル21に接続することによって、第2の
ケーブル対33が形成される。第2のケーブル対33
は、ステップ219の間、校正システム84と接続切替
えシステム86によって提供される信号経路を介して、
送信システム80の出力端子と受信システム82の入力
端子の間に接続される。ステップ209における第1の
校正測定と同様に、自動測定システム10は、校正信号
を第2のケーブル対33に加えることにより発生させら
れる,ケーブル対を通った校正信号b2 を測定すること
により、ステップ221において第2のケーブル対を測
定する。この第2の校正測定が終了すると、第2のケー
ブル対の測定値b2 は、ステップ223における将来の
使用のために記憶される。
【0181】ステップ225では、第1の補助ケーブル
を第2の補助ケーブルに接続することによって、第3の
ケーブル対34が形成される。第3のケーブル対34
は、ステップ227において、校正システム84と接続
切替システム86によって提供される信号経路を介し
て、送信システム80の出力端子と受信システム82の
入力端子との間に接続される。
【0182】ステップ229において、自動測定システ
ムは、校正信号を第3のケーブル対34に加えることに
より発生させられる,ケーブル対を通った校正信号b3
を測定することにより、第3のケーブル対の測定を完了
する。この第3の校正測定が終了すると、第3のケーブ
ル対の測定値b3 は、ステップ231において記憶され
る。
【0183】ステップ233では、アンテナのデータの
セット(1揃い)が完成したかどうか調べる。換言する
と、そのアンテナ測定モードにおいて、AUT14の測
定のためのすべてのデータ、すなわちAUTに相対的な
検出アンテナ13のすべての走査位置にたいするAUT
についての完全な1揃のデータが採取されたかどうかで
ある。されていなければ、プログラムは分岐してステッ
プ202に戻り、AUTについてさらに測定が行われ
る。
【0184】逆に、233においてアンテナのデータの
セットが完成しているときは、そのときは補正係数CF
を決定して適用するときである。補正係数CFを決定し
て適用するためのステップは、図11のステップ241
〜247に示されている。
【0185】ステップ241において、計算システム1
9は、式1,2,3によって決められる伝達関数を解く
ことによって、時間(t1 )における第1の校正測定の
データのセットにたいする挿入係数F0 (校正信号の関
数としての)を計算するための動作する。同様に、ステ
ップ243において、計算システム19は、式1,2,
3によって表される伝達関数を解くことによって、時間
(t2 )における第2の校正測定のデータのセットにた
いする挿入係数F0 (校正信号の関数としての)を計算
するための動作をする。ステップ241で時間(t1 )
における挿入係数F0 を、またステップ243で時間
(t2 )における挿入係数F0 を計算した後、計算シス
テムは、ステップ245で補正係数CFを計算する。ス
テップ247の間に、計算システム19は、取り込まれ
たアンテナの測定データのセットに、補正係数CFを適
用する。プログラムは次にステップ250において終了
する。
【0186】ここで図12を参照すると、この技術分野
に熟達した人々には、次のまたは連続した時間t2 に相
対的な1つの第1の時間t1 の決定に関して、いろいろ
な方法が思い浮ぶかもしれない。図12は、AUTにた
いする走査場と考えることもできるXーY座標平面30
1を示す。言い換えると、検出アンテナ13は、近傍界
の測定場11の中で、AUTを走査してアンテナのデー
タのセットを得るために、Xmin からXmax およびYmi
n からYmax の範囲を動くことができると考える。さら
に、可動範囲中の検出アンテナの中心位置は、位置Xc
,Yc によって示されている平面301の中心に位置
するものと考える。検出アンテナに接続されているケー
ブル(主ケーブル18および補助ケーブル20,21)
が、どちらの方向の動きにたいしても余祐を持たせるよ
うに構成されているのが、この位置である。
【0187】最初の位置Xc ,Yc が、AUTを走査す
る前に第1の校正測定が行われる位置であるとし、第1
の時区間t1 がt0 であるとする。ここでt0 は、検出
アンテナ13の最初すなわち開始位置に対応する。そし
てこの位置では、ケーブルは、Xmin からXmax および
Ymin からYmax の端から端までの動きを可能にするよ
うに配置されている。検出アンテナがAUTの走査を開
始した後、例えば時区間...,tn-2 ,tn-1 ,tn
,tn+1 ,...において、各時区間...,tn-2
,tn-1 ,tn ,tn+1 ,...にたいして、t0 に
関して別々に、補正係数が決められる。換言すると、補
正係数を計算する目的のための第1の時区間t1 を、t
0 における検出アンテナの初期位置に対応させ、第2の
時区間t2 は、時間...,tn-2 ,tn-1 ,tn ,t
n+1 ,...における検出アンテナのどこかその後の位
置に対応させることができる。次にここに説明したやり
方で補正係数CFが決められ、アンテナのテストデータ
すなわち時間...,tn-2 ,tn-1 ,tn ,tn+1
,...の間に取り込まれたデータの組にたいして適
用される。
【0188】この好ましい実施例では、接続切替え手段
と計算手段の動作は非常に速いので、主ケーブルと補助
ケーブルの適切な接続の切替え、校正信号aCAL の入
力、補正係数CFの計算などは、検出アンテナ13が動
いている間に行われること、そしてこのシステムは、補
正係数を計算するために、時間...,tn-2 ,tn-
1,tn ,tn+1 ,...またはほぼそれと同じ時間
に、アンテナ測定モードと校正モードとに交互に切り替
わることは、すでに理解されているはずである。
【0189】また補正係数CFの計算と適用を検出アン
テナ13の連続したすなわち隣接した空間位置と関係づ
けるようにするために、時区間t1 を図12におけるt
n-1のような時間とし、時区間t2 をその次の時間tn
とすることができることも理解されるであろう。さらに
補正係数は、いろいろな校正測定の時間およびAUTに
対する検出アンテナ13の位置に対して決められた補正
係数の組合わせから構成されていてもよい。しかもさら
に、検出アンテナおよびテストアンテナのいろいろな偏
波にたいして補正係数を決定し、適用することもでき
る。したがって、時区間t1 ,t2 は相互間の関係で決
定することができ、また用途により変えることができる
ことも理解されるであろう。
【0190】上記の説明から、次のステップを含む、物
理的および/または環境の影響を受ける主ケーブルの挿
入係数を決定するための方法が開示されたことが理解さ
れるであろう。
【0191】(1)主ケーブルを第1の補助ケーブルに
接続して、第1のケーブル対を形成する。
【0192】(2)第1のケーブル対を信号源と位相ー
振幅受信機の間に接続する。
【0193】(3)第1のケーブル対に信号源からの校
正信号を加えて、第1のケーブル対から出力信号を供給
する。
【0194】(4)第1のケーブル対からの出力信号
を、信号源からの基準信号と比較して測定する。
【0195】(5)第1のケーブル対からの測定された
出力信号をメモリに記憶して、記憶された第1のケーブ
ル対の出力信号とする。
【0196】(6)主ケーブルを第2の補助ケーブルに
接続して、第2のケーブル対を形成する。
【0197】(7)第2のケーブル対を信号源と位相−
振幅受信機の間に接続する。
【0198】(8)第2のケーブル対に信号源からの校
正信号を加えて、第2のケーブル対から出力信号を供給
する。
【0199】(9)第2のケーブル対からの出力信号
を、信号源からの基準信号と比較して測定する。
【0200】(10)第2のケーブル対からの測定され
た出力信号をメモリに記憶して、記憶された第2のケー
ブル対の出力信号とする。
【0201】(11)第1の補助ケーブルを第2の補助
ケーブルに接続して、第3のケーブル対を形成する。
【0202】(12)第3のケーブル対を信号源と位相
−振幅受信機の間に接続する。
【0203】(13)第3のケーブル対に信号源からの
校正信号を加えて、第3のケーブル対から出力信号を供
給する。
【0204】(14)第3のケーブル対からの出力信号
を、信号源からの基準信号と比較して測定する。
【0205】(15)第3のケーブル対からの測定され
た出力信号をメモリに記憶して、記憶された第3のケー
ブル対の出力信号とする。
【0206】(16)基準信号を測定する。
【0207】(17)測定された基準信号を、記憶され
た基準信号を用意するために、記憶デバイスに記憶す
る。そして (18)記憶された基準信号に対する前記記憶された第
1のケーブル対の出力信号の比、記憶された基準信号に
対する前記記憶された第2のケーブル対の出力信号の
比、および記憶された基準信号に対する前記記憶された
第3のケーブル対の出力信号の比によって形成される1
組の関数を用いて計算することにより、主ケーブルにた
いする挿入係数を決定する。
【0208】すぐ上で説明した方法のステップは、基準
信号を測定するステップ(16)と、測定された基準信
号を記憶された基準信号を用意するために記憶デバイス
に記憶するステップ(17)を除いて、主ケーブルを通
して送られる信号にたいする補正係数を決定するため
に、連続した時区間において実行されることも理解され
るであろう。このようにして、ステップ(1)から(1
5)および(18)から成る補正係数を決定するための
方法は、第1の時区間に続いてまた主ケーブルを通して
のデータの取り込みに続いて発生する第2の時区間の間
に、繰り返される。
【0209】この補正係数を決定するための方法は、こ
のように、第1の時区間のための記憶された基準信号に
対する記憶された第1の出力電圧の比、第1の時区間の
ための記憶された基準信号に対する記憶された第2の出
力電圧の比、および第1の時区間のための記憶された基
準信号に対する記憶された第3の出力電圧の比によって
形成される関数を演算して、第1の時区間の間の主ケー
ブルにたいする挿入係数を決定するステップと、第2の
時区間のための記憶された基準信号に対する記憶された
第1の出力電圧の比、第2の時区間のための記憶された
基準信号に対する記憶された第2の出力電圧の比、およ
び第2の時区間のための記憶された基準信号に対する記
憶された第3の出力電圧の比によって形成される関数を
演算して、第2の時区間の間の主ケーブルにたいする挿
入係数を決定するステップと、第2の時区間の間の挿入
係数に対する第1の時区間の間の挿入係数の比を計算し
て補正係数をもとめるステップと、測定データの精度を
高めるために測定データに補正係数を適用するステップ
を含むことが好ましい。
【0210】また前記主ケーブルを介して取り込まれる
測定データの精度を保証するために、主ケーブルにたい
する物理的なおよび/または環境の影響によって引き起
こされる主ケーブルの挿入係数の変化を自動的に補正す
るための装置を開示していることも理解されるであろ
う。開示された装置は、少なくとも1つの基準チャンネ
ルと少なくとも1つの信号チャンネルを持つ位相−振幅
受信機を含む。信号源は、校正信号と基準信号を供給
し、基準信号は受信機の基準チャンネルに接続されてい
る。また主ケーブル,第1の補助ケーブルおよび第2の
補助ケーブルの3つの独立なケーブルを使用している。
【0211】主ケーブルを第1の補助ケーブルに接続し
て第1のケーブル対を形成し、主ケーブルを第2の補助
ケーブルに接続して第2のケーブル対を形成し、第1の
補助ーブルを第2の補助ケーブルに接続して第3のケー
ブル対を形成するための接続手段を使用している。
【0212】第1の時区間の間および第1の時区間より
後の連続した第2の時区間の間に、第1のケーブル対,
第2のケーブル対,第3のケーブル対を1つずつ順番に
位相−振幅受信機の信号チャンネルと校正信号の間に接
続するための接続切替え手段を使用している。
【0213】制御装置は、位相−振幅受信機に第1の時
区間と第2の時区間のそれぞれの間に校正信号を第1の
ケーブル対を通すことによって発生せしめられる第1の
出力信号、第1の時区間と第2の時区間のそれぞれの間
に校正信号を第2のケーブル対を通すことによって発生
せしめられる第2の出力信号、および第1の時区間とそ
の後の連続した時区間のそれぞれの間に校正信号を第3
のケーブル対を通すことによって発生せしめられる第3
の出力信号を測定するように自動的に指令するために、
接続切替え手段の接続切替え動作を自動的に指令する。
【0214】第1の時区間とそれに続く時区間の間に、
第1の出力信号,第2の出力信号,第3の出力信号のそ
れぞれと基準信号を記憶して、第1の記憶された出力信
号,第2の記憶された出力信号,第3の記憶された出力
信号および記憶された基準信号を用意するために、記憶
手段を使用している。
【0215】次に計算手段が、第1の伝達関数の組と第
2の伝達関数の組(ここで、第1の組の中の各伝達関数
はそれぞれ第1の時区間にたいする第1の記憶された出
力信号,第2の記憶された出力信号および第3の記憶さ
れた出力信号のうちの選ばれた1つと記憶された基準信
号とによって定義され、第2の組の中の各伝達関数はそ
れぞれその後の連続した時区間にたいする第1の記憶さ
れた出力信号,第2の記憶された出力信号および第3の
記憶された出力信号のうちの選ばれた1つと記憶された
基準信号とによって定義される)を用いて計算すること
により第1の時区間とその後の連続した時区間のそれぞ
れにたいする挿入係数を決定し、次にこれらの第1の時
区間とその後の連続した時区間に挿入係数を用いて計算
してケーブルの補正係数を決定する。計算手段は、測定
データにたいしてこのケーブル補正係数を適用して、主
ケーブルにおける変化を補正する。
【0216】第1の組の伝達関数は、(i)第1の時区
間における記憶された基準信号に対する記憶された第1
の出力信号の比、(ii)第1の時区間における記憶され
た基準信号に対する記憶された第2の出力信号の比、
(iii )第1の時区間における記憶された基準信号に対
する記憶された第3の出力信号の比、として定義され
る。
【0217】第2の組の伝達関数は、(i)その後の連
続した時区間における記憶された基準信号に対する記憶
された第1の出力信号の比、(ii)その後の連続した時
区間における記憶された基準信号に対する記憶された第
2の出力信号の比、(iii )その後の連続した時区間に
おける記憶された基準信号に対する記憶された第3の出
力信号の比 、として定義される。
【0218】計算手段は、第1の時区間の間の挿入係数
の、その後の連続した時区間の間の挿入係数に対する比
を計算することによって、ケーブルの補正係数を決定す
る。上記の好ましい実施例の説明から、本発明は、先行
技術の不都合な点を克服し、上記した本発明の目的と利
点を達成したことが理解されるであろう。その説明か
ら、他の実施例はこの技術分野に熟達した人々には自明
である。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範囲
によってのみ制限される。
【図面の簡単な説明】
【図1】テスト中のアンテナ(AUT),検出アンテ
ナ,およびアンテナ測定システムに接続されたケーブル
を含む、本発明が特によく適する代表的な環境を構成す
るアンテナ測定施設を示す。
【図2】動作の理論を説明する本発明の1実施例のブロ
ック線図である。
【図3】本発明の他の実施例のブロック線図である。
【図4】本発明のいろいろな実施例のブロック線図であ
る。
【図5】本発明の好ましい実施例における送信システ
ム、受信システム及び制御システムを示すブロック線図
である。
【図6】第1のアンテナ測定を行うように構成された、
本発明の好ましい実施例における校正システム及び接続
切替システムを示すブロック線図である。
【図7】第2のアンテナ測定を行うように構成された、
本発明の好ましい実施例における校正システム及び接続
切替システムを示すブロック線図である。
【図8】第1の校正測定を行うように構成された、本発
明の好ましい実施例における校正システム及び接続切替
システムを示すブロック線図である。
【図9】第2の校正測定を行うように構成された、本発
明の好ましい実施例における校正システム及び接続切替
システムを示すブロック線図である。
【図10】第3の校正測定を行うように構成された、本
発明の好ましい実施例における校正システム及び接続切
替システムを示すブロック線図である。
【図11】第1の装置の使用により取り込まれたデータ
にたいする補正係数を決定し適用するための、コンピュ
ータのプログラムとして実現された、好ましい実施例が
取る処理段階を説明するフローチャートである。
【図12】アンテナ・テスト・モードの間に取り込まれ
るテスト・データにたいする補正係数の適用を決定する
ことを目的として、アンテナ・テスト・モードにおける
一連の連続した時間tn に関連する,校正モードにおけ
る校正測定を行うための,代表例としての開始時間t0
の関係を図示している。
【符号の説明】
13 検出アンテナ 14 被テストアンテナ 15 信号源 16 測定装置 17 制御装置 18 主ケーブル 19 計算システム 20,21 補助ケーブル 32,33,34 ケーブル対 80 送信システム 82 受信システム 84 校正システム 86 接続切替システム 88 制御システム

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理的なおよび/または環境の影響を受
    ける限定経路信号伝達デバイスに関する特性を決定する
    ための装置であって、 物理的なおよび/または環境の影響を受ける、1つの主
    要な限定経路信号伝達デバイスと、 同様に物理的なおよび/または環境の影響を受ける、複
    数の他の、限定経路信号伝達デバイスと、 前記の主要な限定経路信号伝達デバイスと前記の複数の
    他の限定経路信号伝達デバイスを接続して、前記デバイ
    スの対を形成するための手段と、 前記デバイスの前記対を通して伝達される信号を比較し
    て、前記主要な限定経路信号伝達デバイスに関する特性
    を自動的に決定するための手段と、を含む限定経路信号
    伝達デバイスの特性決定装置。
  2. 【請求項2】 前記デバイスの前記対を通して伝達さ
    れる前記信号が、基準信号に対して正規化される校正信
    号を含む請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 前記校正信号が、予め決められた最大の
    振幅と、予め決められた一定の周波数を持つ正弦波信号
    から成る請求項2の装置。
  4. 【請求項4】 前記比較手段が、位相−振幅受信機を含
    む請求項1の装置。
  5. 【請求項5】 前記の主要な限定経路信号伝達デバイス
    が、電気ケーブルである請求項1の装置。
  6. 【請求項6】 物理的なおよび/または環境の影響が、
    ケーブルの伝送特性に影響を及ぼす曲げ,捩り,引き延
    ばし,引っ張り,圧縮,変形または他のやり方でケーブ
    ルを変化させる作用、もしくは温度,圧力,湿度,また
    はその他の因子を含む請求項5の装置。
  7. 【請求項7】 振幅および位相特性がケーブルの動きに
    影響を受けやすい信号を伝えるために電気ケーブルが使
    用されている請求項5の装置。
  8. 【請求項8】 信号がマイクロウェーブ周波数の信号で
    ある請求項7の装置。
  9. 【請求項9】 さらに前記の主要な限定経路信号伝達デ
    バイスにたいする補正係数を決定するための手段を含む
    請求項1の装置。
  10. 【請求項10】 前記の主要な限定経路信号伝達デバイ
    スが、アンテナテスト場において被テストデバイスに関
    するテストデータを伝達するために使用されている電気
    ケーブルであり、さらに前記電気ケーブルに加わる物理
    的なおよび/または環境の影響を補正するために前記テ
    ストデータにたいして前記補正係数を適用するための手
    段を含む請求項9の装置。
  11. 【請求項11】 前記の補正係数を決定する手段が、校
    正モードの間に前記補正係数を決定するように自動的に
    動作し、さらにその後に前記主要な限定経路信号伝達デ
    バイスを通して伝達されるデータに前記補正係数を適用
    して物理的なおよび/または環境の影響を補正されたデ
    ータを得るための動作モードで動作するプログラムされ
    た計算手段を含む請求項9の装置。
  12. 【請求項12】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    が、被テストデバイスに関する複数のテストデータの測
    定値を伝達するために使用され、かつ前記補正係数を決
    定する手段が、前記複数のテストデータの測定値のそれ
    ぞれに前記補正係数を適用するように自動的に動作する
    請求項11の装置。
  13. 【請求項13】 被テストデバイスがアンテナテスト場
    において検出アンテナによって走査されるテストアンテ
    ナであり、前記複数のテストデータの測定値がこのテス
    トアンテナに対するX−Y走査に関するデータから構成
    される請求項12の装置。
  14. 【請求項14】 前記補正係数を決定する手段が、前記
    複数のテストデータの測定値のそれぞれにたいして、新
    しい補正係数を決定し適用するように自動的に動作する
    請求項12の装置。
  15. 【請求項15】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    と前記他の限定経路信号伝達デバイスが同種の限定経路
    信号伝達デバイスであり、かつ前記接続手段が、 前記複数の限定経路信号伝達デバイスのうちの1つを前
    記複数の限定経路信号伝達デバイスのうちの別の1つに
    接続して、前記限定経路信号伝達デバイスの接続された
    対を形成するための手段と、 信号源と測定装置の間に複数の前記接続された対を順番
    に接続するための接続切替え手段であって、前記信号源
    は前記測定装置に測定信号を供給するために前記接続さ
    れた対に校正信号を供給する、を含む請求項1の装置。
  16. 【請求項16】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    と前記他の限定経路信号伝達デバイスのそれぞれの一部
    分が前記測定装置に対して離れたところに置かれてお
    り、かつ前記接続手段が離れたところに置かれている請
    求項15の装置。
  17. 【請求項17】 前記離して置かれた接続手段が、前記
    限定経路信号伝達デバイスを自動的に接続して前記接続
    された対を形成するための制御手段からの制御信号に応
    答して動作する請求項16の装置。
  18. 【請求項18】 前記他の限定経路信号伝達デバイス
    が、同種のしかし必ずしも同一ではない限定経路信号伝
    達デバイスから構成される請求項1の装置。
  19. 【請求項19】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    と前記他の限定経路信号伝達デバイスが同種の電気ケー
    ブルから構成される請求項18の装置。
  20. 【請求項20】 前記主要なまたは前記他の限定経路信
    号伝達デバイスの少なくとも1つが信号伝達光ファイバ
    から構成される請求項18の装置。
  21. 【請求項21】 主電気デバイスの1つの選択された特
    性を決定するための装置であって、 前記主電気デバイスを含む複数の互いに独立な電気デバ
    イスと、 前記複数の電気デバイスを接続して、前記電気デバイス
    の複数の対を順番に形成するための手段と、 前記電気デバイスの前記複数の対のそれぞれの1つの電
    気的な特性を測定して、ある1つの対に関する測定され
    た電気的な特性を提供するための手段と、 前記主電気デバイスの前記選択された特性を決定するた
    めの、前記測定された電気的な特性に応答する計算手段
    と、を含む電気デバイス特性決定装置。
  22. 【請求項22】 物理的なおよび/または環境の影響を
    受ける信号伝達デバイスに関する特性を自動的に決定す
    るための装置であって、 物理的なおよび/または環境の影響を受ける、1つの主
    要な信号伝達デバイスと、 同様に物理的なおよび/または環境の影響を受ける、複
    数の他の信号伝達デバイスと、 前記の主要な信号伝達デバイスと前記の複数の他の信号
    伝達デバイスを接続して、前記デバイスの対を形成する
    ための手段と、 前記デバイスの前記対を通して伝達される信号を比較し
    て、前記主要な信号伝達デバイスだけに関係する特性を
    自動的に決定するための手段と、を含む信号伝達デバイ
    スの特性決定装置。
  23. 【請求項23】 主電気デバイスの選択された特性の変
    化を自動的に補正して前記主電気デバイスを通して取り
    込まれた測定データの精度を向上させるための装置であ
    って、 測定装置と、 信号源と、 前記主電気デバイスを含む,複数の互いに独立な電気デ
    バイスであって、前記電気デバイスのそれぞれが同じよ
    うな電気的な性質を持ち、同じような環境の影響を受け
    るものと、 前記電気デバイスの選択された1つを前記電気デバイス
    の他の1つに接続して、前記電気デバイスの複数の接続
    された対を形成するための接続手段と、 前記接続された対を前記信号源と前記測定装置の間に順
    番に接続するための接続切替え手段と、 第1の時区間と前記第1の時区間の後の連続した時区間
    の間に、前記信号源からの信号を前記接続された対に加
    えて、前記測定装置に測定信号を供給するための手段
    と、 前記第1の時区間と前記のその後の連続した時区間のそ
    れぞれの間に、前記接続された対の1つを前記信号源と
    前記測定装置の間に順番に接続するように前記接続切替
    え手段に自動的に指令するための手段と、 前記測定装置は、第1の時区間と前記のその後の連続し
    た時区間の間に前記測定信号に応動して、前記接続され
    た対のそれぞれに関する第1の測定信号と第2の測定信
    号をそれぞれ供給するものと、 前記の第1の測定信号と、前記の第2の測定信号と、前
    記の信号源からの基準信号に応じて、前記第1の時区間
    と前記のその後の連続した時区間にたいして前記選択さ
    れた特性を決定するための計算手段であって、 前記計算手段はさらに前記第1の時区間と前記第2の時
    区間にたいする前記選択された特性に基づいて補正係数
    を決定するように動作するものと、を含む電気デバイス
    の特性を補正する装置。
  24. 【請求項24】 さらに前記補正係数を前記測定データ
    に適用して前記主電気デバイスの変化を補正するための
    手段を含む請求項23の装置。
  25. 【請求項25】 さらに前記第1の測定信号と前記第2
    の測定信号を記憶された信号として記憶するための記憶
    手段を含み、かつ前記計算手段が前記記憶された信号に
    基づいて前記補正係数を決定するように動作する請求項
    23の装置。
  26. 【請求項26】 前記計算手段が、前記第1の時区間に
    たいする第1の伝達関数の組と、前記連続した時区間に
    たいする第2の伝達関数の組を決定することによって、
    前記第1の時区間および前記のその後の連続した時区間
    にたいする前記選択された特性を決定し、 前記第1の伝達関数の組が前記第1の測定信号と前記基
    準信号とによって決められ、前記第2の伝達関数の組が
    前記第2の測定信号と前記基準信号とに対応する請求項
    23の装置。
  27. 【請求項27】 前記測定装置が基準チャンネルと信号
    チャンネルを含み、 前記基準信号が前記基準チャンネルに入力され、かつ前
    記接続切替え手段が前記接続された対のそれぞれを前記
    信号源と前記信号チャンネルの間に順番に接続する請求
    項23の装置。
  28. 【請求項28】 物理的なおよび/または環境の影響を
    受ける主要な限定経路信号伝達デバイスに関する特性を
    決定するための方法であって、 同じ様に物理的なおよび/または環境の影響を受ける、
    複数の他の、限定経路信号伝達デバイスを用意し、 前記の主要な限定経路信号伝達デバイスと前記の複数の
    他の限定経路信号伝達デバイスを接続して、前記デバイ
    スの対を形成し、さらに前記デバイスの前記対を通して
    伝達される信号を比較して、前記主要な限定経路信号伝
    達デバイスだけに関する特性を決定する、ステップを含
    む限定経路信号伝達デバイスの特性決定方法。
  29. 【請求項29】 前記デバイスの前記対を通して伝達さ
    れる前記信号が、基準信号に対して正規化される校正信
    号を含む請求項28の方法。
  30. 【請求項30】 前記校正信号が予め決められた最大振
    幅と予め決められた1定の周波数を持つ正弦波から成る
    請求項29の方法。
  31. 【請求項31】 前記デバイスの前記対を通して伝達さ
    れる信号を比較するステップが、位相−周波数受信機に
    よって行われる請求項28の方法。
  32. 【請求項32】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    が電気ケーブルである請求項28の方法。
  33. 【請求項33】 物理的なおよび/または環境の影響
    が、ケーブルの伝送特性に影響を及ぼす曲げ,捩り,引
    き延ばし,引っ張り,圧縮,変形または他のやり方でケ
    ーブルを変化させる作用、もしくは温度,圧力,湿度,
    またはその他の因子を含む請求項32の方法。
  34. 【請求項34】 振幅および位相特性がケーブルの動き
    に影響を受けやすい信号を伝えるために電気ケーブルが
    使用される請求項32の方法。
  35. 【請求項35】 信号がマイクロウェーブ周波数の信号
    である請求項34の方法。
  36. 【請求項36】 さらに前記の主要な限定経路信号伝達
    デバイスにたいする補正係数を決定するためのステップ
    を含む請求項28の方法。
  37. 【請求項37】 前記の主要な限定経路信号伝達デバイ
    スが、アンテナテスト場において被テストデバイスに関
    するテストデータを伝達するために使用されている電気
    ケーブルであり、さらに前記電気ケーブルに加わる物理
    的なおよび/または環境の影響を補正するためにテスト
    データにたいして補正係数を適用するステップを含む請
    求項36の方法。
  38. 【請求項38】 補正係数を決定し適用するステップ
    が、校正モードの間に補正係数を決定するように自動的
    に動作し、さらにその後に前記主要な限定経路信号伝達
    デバイスを通して伝達されるデータに補正係数を適用し
    て物理的なおよび/または環境の影響を補正されたデー
    タを得るための動作モードで自動的に動作するプログラ
    ムされた計算手段で実行される請求項36の方法。
  39. 【請求項39】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    が、被テストデバイスに関する複数のテストデータの測
    定値を伝達するために使用され、かつプログラムされた
    計算手段が前記複数のテストデータの測定値のそれぞれ
    に前記補正係数を適用するように自動的に動作する請求
    項38の方法。
  40. 【請求項40】 被テストデバイスがアンテナテスト場
    において検出アンテナによって走査されるテストアンテ
    ナであり、前記複数のテストデータの測定値がこのテス
    トアンテナに対するX−Y走査に関するデータから構成
    される請求項39の方法。
  41. 【請求項41】 プログラムされた計算手段が、前記複
    数のテストデータの測定値のそれぞれに対して新しい補
    正係数を決定し適用するように自動的に動作する請求項
    39の方法。
  42. 【請求項42】 前記主要な限定経路信号伝達デバイス
    と前記他の限定経路信号伝達デバイスが同種の限定経路
    信号伝達デバイスであり、さらに複数の限定経路信号伝
    達デバイスのうちの1つを複数の限定経路信号伝達デバ
    イスのうちの別の1つに接続して、限定経路信号伝達デ
    バイスの接続された対を形成し、さらに複数の接続され
    た対を信号源と測定装置の間に順番に接続し、前記信号
    源は前記測定装置に測定信号を供給するために前記接続
    された対に校正信号を供給する、ステップを含む請求項
    28の方法。
  43. 【請求項43】 主要なおよび他の限定経路信号伝達デ
    バイスのそれぞれの一部分が測定装置に対して離れたと
    ころに置かれており、かつ複数の限定経路信号伝達デバ
    イスの1つを複数の限定経路信号伝達デバイスの別の1
    つに接続し限定経路信号伝達デバイスの接続された対を
    構成するステップが離れた場所で行われる請求項42の
    方法。
  44. 【請求項44】 複数の限定経路信号伝達デバイスの1
    つを複数の限定経路信号伝達デバイスの別の1つに接続
    し限定経路信号伝達デバイスの接続された対を構成する
    ステップが、制御手段からの制御信号に応じて行われる
    請求項43の方法。
  45. 【請求項45】 他の限定経路信号伝達デバイスが、同
    種のしかし必ずしも同一でない限定経路信号伝達デバイ
    スから構成される請求項28の方法。
  46. 【請求項46】 主要な限定経路信号伝達デバイスと他
    の限定経路信号伝達デバイスが同種の電気ケーブルから
    構成される請求項45の方法。
  47. 【請求項47】 主要な限定経路信号伝達デバイスまた
    は前記の他の限定経路信号伝達デバイスの少なくとも1
    つが信号伝達する光ファイバから構成される請求項46
    の方法。
  48. 【請求項48】 被テストデバイス(DUT)からの信
    号を伝達するために使用される主ケーブルに加わる物理
    的なおよび/または環境の影響を補正するための方法で
    あって、 最初に、対を形成するように接続された,複数の同じよ
    うに影響を受ける電気ケーブルの校正測定を行うことに
    より、主電気ケーブルの電気特性を決定し、 その後の時間区間において、DUTに関するテストデー
    タを得るために、主電気ケーブルを用いてDUTのテス
    ト測定を実行し、 テスト測定の後の時点において、対を形成するように接
    続された,複数の同じように影響を受ける電気ケーブル
    の校正測定を行うことによって、主ケーブルの電気的な
    特性を決定し、 主ケーブルにたいする補正係数を計算し、さらにDUT
    に関するテストデータにたいして補正係数を適用し、補
    正されたDUTのテストデータを得る、ステップを含む
    主ケーブルの特性を補正する方法。
  49. 【請求項49】 物理的なおよび/または環境の影響
    が、ケーブルの伝送特性に影響を及ぼす曲げ,捩り,引
    き延ばし,引っ張り,圧縮,変形または他のやり方でケ
    ーブルを変化させる作用、もしくは温度,圧力,湿度,
    またはその他の因子を含む請求項48の方法。
  50. 【請求項50】 振幅および位相特性がケーブルの動き
    に影響を受けやすい信号を伝えるために電気ケーブルが
    使用されている請求項48の方法。
  51. 【請求項51】 信号がマイクロウェーブ周波数の信号
    である請求項48の方法。
  52. 【請求項52】 補正係数を決定し適用するステップ
    が、校正モードの間に補正係数を決定するように自動的
    に動作し、さらにその後に主電気ケーブルデバイスを通
    して伝達されるデータにたいして補正係数を適用して物
    理的なおよび/または環境の影響を補正されたデータを
    得るための動作モードで自動的に動作するプログラムさ
    れた計算手段によって行われる請求項48の方法。
  53. 【請求項53】 主電気ケーブルがDUTに関する複数
    のテストデータの測定値を伝達するために使用され、か
    つプログラムされた計算手段が複数のテストデータの測
    定値のそれぞれにたいして補正係数を適用するように自
    動的に動作する請求項52の方法。
  54. 【請求項54】 DUTがアンテナテスト場において検
    出アンテナによって走査されるテストアンテナであり、
    複数のテストデータの測定値がこのテストアンテナに対
    するX−Y走査に関するデータから構成される請求項5
    3の方法。
  55. 【請求項55】 計算手段が複数のテストデータの測定
    値のそれぞれにたいして新しい補正係数を決定し適用す
    るように自動的に動作する請求項52の方法。
  56. 【請求項56】 物理的なおよび/または環境の影響を
    受ける主ケーブルの挿入係数を決定するための方法であ
    って、 主ケーブルを第1の補助ケーブルに接続して、第1のケ
    ーブル対を形成し、 第1のケーブル対を信号源と位相−振幅受信機の間に接
    続し、 第1のケーブル対に信号源からの校正信号を加えて、第
    1のケーブル対から出力信号を供給し、 第1のケーブル対からの出力信号を、信号源からの基準
    信号と比較して測定し、 第1のケーブル対からの測定された出力信号をメモリに
    記憶して、記憶された第1のケーブル対からの出力信号
    とし、 主ケーブルを第2の補助ケーブルに接続して、第2のケ
    ーブル対を形成し、 第2のケーブル対を信号源と位相−振幅受信機の間に接
    続し、 第2のケーブル対に信号源からの校正信号を加えて、第
    2のケーブル対から出力信号を供給し、 第2のケーブル対からの出力信号を、信号源からの基準
    信号と比較して測定し、 第2のケーブル対からの測定された出力信号をメモリに
    記憶して、記憶された第2のケーブル対の出力信号と
    し、 第1の補助ケーブルを第2の補助ケーブルに接続して、
    第3のケーブル対を形成し、 第3のケーブル対を信号源と位相−振幅受信機の間に接
    続し、 第3のケーブル対に信号源からの校正信号を加えて、第
    3のケーブル対から出力信号を供給し、 第3のケーブル対からの出力信号を、信号源からの基準
    信号と比較して測定し、 第3のケーブル対からの測定された出力信号をメモリに
    記憶して、記憶された第3のケーブル対の出力信号と
    し、 基準信号を測定し、 測定された基準信号を、記憶された基準信号を用意する
    ために、記憶デバイスに記憶し、そして 記憶された基準信号に対する前記記憶された第1のケー
    ブル対の出力信号の比、記憶された基準信号に対する前
    記記憶された第2のケーブル対の出力信号の比、および
    記憶された基準信号に対する前記記憶された第3のケー
    ブル対の出力信号の比によって形成される1組の関数を
    計算することにより、主ケーブルにたいする挿入係数を
    決定する、ステップを含む主グループの挿入係数を決定
    する方法。
  57. 【請求項57】 請求項56の方法のステップが、第1
    の挿入係数と第2の挿入係数を得るために連続した時間
    区間で行われ、さらに第1の挿入係数と第2の挿入係数
    に基づいて,主ケーブルを通して伝達された信号にたい
    する補正係数を決定するステップを含む請求項56の方
    法。
  58. 【請求項58】 主グループを介して得られる測定され
    たデータの精度を保証するために主ケーブルの変化を自
    動的に補正するための方法であって、(1)主ケーブル
    を第1の補助ケーブルに接続して、第1のケーブル対を
    形成し、(2)第1のケーブル対に校正信号を加えて第
    1の出力電圧を供給し、(3)第1の時間区間の間に第
    1の出力電圧を測定し、(4)第1の出力電圧を記憶し
    て、第1の時間区間における記憶された第1の出力電圧
    を用意し、(5)主ケーブルを第2の補助ケーブルに接
    続して、第2のケーブル対を形成し、(6)第2のケー
    ブル対に校正信号を加えて第2の出力電圧を供給し、
    (7)第2の出力電圧を測定し、(8)第2の出力電圧
    を記憶して、第1の時間区間における記憶された第2の
    出力電圧を用意し、(9)第1の補助ケーブルを第2の
    補助ケーブルに接続して、第3のケーブル対を形成し、
    (10)第3のケーブル対に校正信号を加えて第3の出
    力電圧を供給し、(11)第3の出力電圧を測定し、
    (12)第3の出力電圧を記憶して、第1の時間区間に
    おける記憶された第3の出力電圧を用意し、(13)校
    正信号に対応する基準信号を測定し、(14)基準信号
    を記憶して、第1の時区間における記憶された基準信号
    を用意し、(15)主ケーブルを通して測定データを取
    り込み、(16)第1の時間区間および主ケーブルを通
    してのデータの取り込みの後の第2の時区間の間にステ
    ップ(1)〜(14)を繰り返して、この第2の時区間
    における記憶された第1の出力電圧、記憶された第2の
    出力電圧、記憶された第3の出力電圧を得て、(17)
    第1の時区間の記憶された基準信号に対する記憶された
    第1の出力信号の比、第1の時区間の記憶された基準信
    号に対する記憶された第2の出力信号の比、および第1
    の時区間の記憶された基準信号に対する記憶された第3
    の出力信号の比によって構成される関数を使って計算し
    て、第1の時区間の間の主ケーブルにたいする挿入係数
    を決定し、(18)第2の時区間の記憶された基準信号
    に対する記憶された第2の出力信号の比、第2の時区間
    の記憶された基準信号に対する記憶された第2の出力信
    号の比、および第2の時区間の記憶された基準信号に対
    する記憶された第3の出力信号の比によって構成される
    関数を使って計算して、第2の時区間の間の主ケーブル
    にたいする挿入係数を決定し、(19)第2の時区間の
    間の挿入係数に対する第1の時区間の間の挿入係数を計
    算して、補正係数を得て、(20)測定されたデータの
    精度を向上させるために、測定されたデータにこの補正
    係数を適用する、 ステップからなる主ケーブルの変化を補正する方法。
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