JPH066662B2 - ポリエステル容器 - Google Patents
ポリエステル容器Info
- Publication number
- JPH066662B2 JPH066662B2 JP19060185A JP19060185A JPH066662B2 JP H066662 B2 JPH066662 B2 JP H066662B2 JP 19060185 A JP19060185 A JP 19060185A JP 19060185 A JP19060185 A JP 19060185A JP H066662 B2 JPH066662 B2 JP H066662B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- resin
- polyester resin
- acetaldehyde
- pet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyethers (AREA)
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリエステル容器に関するものである。
(従来技術) 近年、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹
脂からなる、2軸延伸ブローボトル等の容器が広く普及
してきた。このポリエステル樹脂は容器に成型する過程
において、極く微量のアセトアルデヒドを発生する場合
があり、これが密閉された容器中にこもるとその臭気が
清涼飲料水等の内容物の味、かおりに悪影響を与える恐
れがあった。
脂からなる、2軸延伸ブローボトル等の容器が広く普及
してきた。このポリエステル樹脂は容器に成型する過程
において、極く微量のアセトアルデヒドを発生する場合
があり、これが密閉された容器中にこもるとその臭気が
清涼飲料水等の内容物の味、かおりに悪影響を与える恐
れがあった。
従来はアセトアルデヒドの発生を防止するために、ポリ
エステル樹脂の重合段階で充分乾燥させたり、酸化、還
元によりアセトアルデヒドを減少させるとともに、樹脂
を溶融して成型する際にもできるだけ低温で溶融する等
の工夫がなされている。(特開昭52−110177
号、特開昭53−28693号参照) (発明が解決しようとする問題点) ところが上記の方法では、ポリエステル樹脂の重合から
容器の成形まで絶えざる精密な工程管理が必要となり繁
雑となる問題があった。
エステル樹脂の重合段階で充分乾燥させたり、酸化、還
元によりアセトアルデヒドを減少させるとともに、樹脂
を溶融して成型する際にもできるだけ低温で溶融する等
の工夫がなされている。(特開昭52−110177
号、特開昭53−28693号参照) (発明が解決しようとする問題点) ところが上記の方法では、ポリエステル樹脂の重合から
容器の成形まで絶えざる精密な工程管理が必要となり繁
雑となる問題があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記問題点に鑑み、容器を成型する段階で、
ポリエステル樹脂に他の樹脂を添加するという手段によ
りアセトアルデヒド成分を減少せんとするものであり、
その要旨は主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレー
トであるポリエステル樹脂100重量部に対し、メタキ
シリレン基含有ポリアミド樹脂0.05重量部以上、1
重量部未満を添加してなる樹脂組成物からなるポリエス
テル容器である。以下本発明を詳しく説明する。なお以
下の説明で、比率を示す「部」は「重量部」をあらわ
す。
ポリエステル樹脂に他の樹脂を添加するという手段によ
りアセトアルデヒド成分を減少せんとするものであり、
その要旨は主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレー
トであるポリエステル樹脂100重量部に対し、メタキ
シリレン基含有ポリアミド樹脂0.05重量部以上、1
重量部未満を添加してなる樹脂組成物からなるポリエス
テル容器である。以下本発明を詳しく説明する。なお以
下の説明で、比率を示す「部」は「重量部」をあらわ
す。
ここで用いる主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ
ートであるポリエステル樹脂(以下単にPETという)
としては、酸成分の80モル%以上、好ましくは90モ
ル%以上がテレフタル酸、グリコール成分の80モル%
以上、好ましくは90モル%以上がエチレングリコール
である結晶性の樹脂を用いる。このPETの他の酸成分
としては、イソフタル酸、ナフタリン−1、4または
2、6−ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙
げられ、また他のグリコール成分としては、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1、4−ブタンジ
オールシクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。こ
のPETは上記したもののなかから選んで用いるが固有
粘度0.8以上のものが好ましい。
ートであるポリエステル樹脂(以下単にPETという)
としては、酸成分の80モル%以上、好ましくは90モ
ル%以上がテレフタル酸、グリコール成分の80モル%
以上、好ましくは90モル%以上がエチレングリコール
である結晶性の樹脂を用いる。このPETの他の酸成分
としては、イソフタル酸、ナフタリン−1、4または
2、6−ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙
げられ、また他のグリコール成分としては、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1、4−ブタンジ
オールシクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。こ
のPETは上記したもののなかから選んで用いるが固有
粘度0.8以上のものが好ましい。
本発明において、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂
(以下、単にXPAという)は、メタキシリレンジアミ
ンあるいはメタキシリレンジアミンと少量のパラキシリ
レンジアミンとを含むキシリレンジアミンと、アジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸からなる構成単
位を分子鎖中に70%以上含有するポリアミド樹脂が好
適に用いられる。
(以下、単にXPAという)は、メタキシリレンジアミ
ンあるいはメタキシリレンジアミンと少量のパラキシリ
レンジアミンとを含むキシリレンジアミンと、アジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸からなる構成単
位を分子鎖中に70%以上含有するポリアミド樹脂が好
適に用いられる。
本発明においてPETとXPAとの混合割合としては、
PET100部当りXPA0.05部以上、1部未満が
必要であり、0.1〜0.8部の範囲がさらに好まし
い。XPAが0.05部より少いとアセトアルデヒドの
減少効果が少く、1部以上であると、得られるボトルに
白濁が生じ透明性に悪影響を与えるので上記範囲が必要
とされる。また、PAが0.1部以上ではアセトアルデ
ヒドの減少が顕著であり、0.8部以下では、PETの
みからなるボトルと遜色無い透明性を有するボトルが得
られるので好ましい。
PET100部当りXPA0.05部以上、1部未満が
必要であり、0.1〜0.8部の範囲がさらに好まし
い。XPAが0.05部より少いとアセトアルデヒドの
減少効果が少く、1部以上であると、得られるボトルに
白濁が生じ透明性に悪影響を与えるので上記範囲が必要
とされる。また、PAが0.1部以上ではアセトアルデ
ヒドの減少が顕著であり、0.8部以下では、PETの
みからなるボトルと遜色無い透明性を有するボトルが得
られるので好ましい。
PETとXPAとを混合するためには例えば両樹脂をド
ライブレンドしてからペレット製造用押出機で混練しな
がら押し出して混合樹脂ペレットを製造することができ
る。
ライブレンドしてからペレット製造用押出機で混練しな
がら押し出して混合樹脂ペレットを製造することができ
る。
また、この混合樹脂から容器を成形するためには、従来
のポリエステル容器の製造方法と異なるところはなく、
例えば射出成形、押出成形により中空の中間素材を作り
これを成形型内で二軸延伸ブロー成形したり、シート上
に押出成形してこのシートを真空成形、圧空成形して容
器を得る等の方法がある。
のポリエステル容器の製造方法と異なるところはなく、
例えば射出成形、押出成形により中空の中間素材を作り
これを成形型内で二軸延伸ブロー成形したり、シート上
に押出成形してこのシートを真空成形、圧空成形して容
器を得る等の方法がある。
なお、上記混合樹脂に主たる繰り返し単位がエチレンイ
ソフタレートである熱可塑性ポリエステル樹脂等のガス
遮断性の高い樹脂をブレンドしたり、あるいは上記混合
樹脂を最内層として、その外面にポリ塩化ビニリデン、
エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、主たる繰り返し
単位がエチレンイソフタレートである熱可塑性ポリエス
テル樹脂あるいはこれとPETとの混合物からなるガス
遮断層を積層したりすることにより、ボトルのガス遮断
性を高めるようにしてもよい。
ソフタレートである熱可塑性ポリエステル樹脂等のガス
遮断性の高い樹脂をブレンドしたり、あるいは上記混合
樹脂を最内層として、その外面にポリ塩化ビニリデン、
エチレン酢酸ビニル共重合体ケン化物、主たる繰り返し
単位がエチレンイソフタレートである熱可塑性ポリエス
テル樹脂あるいはこれとPETとの混合物からなるガス
遮断層を積層したりすることにより、ボトルのガス遮断
性を高めるようにしてもよい。
(発明の効果) 本発明のポリエステル容器は、以上説明したようにポリ
エステル樹脂にメタキシリレン基含有ポリアミドを添加
した樹脂組成物からなるので、ポリエステル樹脂の有す
る優れた性質を損わずに、アセトアルデヒドの発生量が
すくないという優れた特性を有しておりしかも、通常の
ポリエステル樹脂に他の樹脂をごく少量添加するという
極めて容易な方法により、安定してアセトアルデヒドの
発生が少ない容器を製造し得るものである。
エステル樹脂にメタキシリレン基含有ポリアミドを添加
した樹脂組成物からなるので、ポリエステル樹脂の有す
る優れた性質を損わずに、アセトアルデヒドの発生量が
すくないという優れた特性を有しておりしかも、通常の
ポリエステル樹脂に他の樹脂をごく少量添加するという
極めて容易な方法により、安定してアセトアルデヒドの
発生が少ない容器を製造し得るものである。
(実施例) PETとして固有粘度[η]0.76、融点255℃、
ガラス転移温度70℃のポリエチレンテレフタレートを
用い、XPAとしてポリメタキシリレンアジパミドを用
いて表に示す割合で混合樹脂ペレットを作りこれらを通
常の射出成形法により成形して60gのパリソンを作
り、通常の二軸延伸ブロー成形により1.5のボトル
を製造し下記方法でアセトアルデヒドの発生量を測定し
た結果を表に示す。
ガラス転移温度70℃のポリエチレンテレフタレートを
用い、XPAとしてポリメタキシリレンアジパミドを用
いて表に示す割合で混合樹脂ペレットを作りこれらを通
常の射出成形法により成形して60gのパリソンを作
り、通常の二軸延伸ブロー成形により1.5のボトル
を製造し下記方法でアセトアルデヒドの発生量を測定し
た結果を表に示す。
アセトアルデヒド発生量の測定法: 成形した容器の内部を窒素ガスで置換して密封栓し、2
2℃の雰囲気中に24時間放置した後、容器内の気相中
のアセトアルデヒド量をガスクロマトグラフのピーク高
さにより測定する。測定対象容器のピーク高さをHと
し、PETのみからなる容器のピーク高さをH1とした
時に(H1−H)/H1×100をアセトアルデヒド減
少率(AA減少率)(%)とした。
2℃の雰囲気中に24時間放置した後、容器内の気相中
のアセトアルデヒド量をガスクロマトグラフのピーク高
さにより測定する。測定対象容器のピーク高さをHと
し、PETのみからなる容器のピーク高さをH1とした
時に(H1−H)/H1×100をアセトアルデヒド減
少率(AA減少率)(%)とした。
白濁の有無: 明るい場所で黒色を背景としてボトルを30cmの距離か
ら目視して、PETのみからなるボトルとの比較ではっ
きり白濁の認められるものは有、認められないものは無
とした。
ら目視して、PETのみからなるボトルとの比較ではっ
きり白濁の認められるものは有、認められないものは無
とした。
表 XPA AA減少率 白 濁 比較例1 0.01 4 無 実施例1 0.05 20 無 2 0.1 31 無 3 0.5 50 無 4 0.8 60 無 比較例2 1 69 有 表に示すように、XPA0.05〜0.8部の実施例1
〜4は、XPA0.01部の比較例1のAA減少率が4
%であるのに比べて20〜60%と大きな効果があり、
しかも白濁が無く透明性が良好なボトルであった。一
方、XPA1部の比較例2では、AA減少率は69%と
大きいが白濁が生じて透明性の悪いボトルしか得られな
かった。
〜4は、XPA0.01部の比較例1のAA減少率が4
%であるのに比べて20〜60%と大きな効果があり、
しかも白濁が無く透明性が良好なボトルであった。一
方、XPA1部の比較例2では、AA減少率は69%と
大きいが白濁が生じて透明性の悪いボトルしか得られな
かった。
Claims (1)
- 【請求項1】主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ
ートであるポリエステル樹脂100重量部に対し、メタ
キシリレン基含有ポリアミド樹脂0.05重量部以上、
1重量部未満を添加してなる樹脂組成物からなるポリエ
ステル容器
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19060185A JPH066662B2 (ja) | 1985-08-29 | 1985-08-29 | ポリエステル容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19060185A JPH066662B2 (ja) | 1985-08-29 | 1985-08-29 | ポリエステル容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6250328A JPS6250328A (ja) | 1987-03-05 |
JPH066662B2 true JPH066662B2 (ja) | 1994-01-26 |
Family
ID=16260778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19060185A Expired - Lifetime JPH066662B2 (ja) | 1985-08-29 | 1985-08-29 | ポリエステル容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH066662B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62181336A (ja) * | 1986-02-06 | 1987-08-08 | Yoshino Kogyosho Co Ltd | ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂製成形品 |
JPS62257959A (ja) * | 1986-05-01 | 1987-11-10 | Nissei Ee S B Kikai Kk | 二軸延伸容器 |
JPH0297212U (ja) * | 1988-06-14 | 1990-08-02 | ||
CH684537A5 (de) * | 1992-09-01 | 1994-10-14 | Daniel Ganz | Thermoplastische Polymermasse. |
JP2006110815A (ja) * | 2004-10-13 | 2006-04-27 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | ポリエステル樹脂プリフォーム又は容器の溶融成形方法 |
-
1985
- 1985-08-29 JP JP19060185A patent/JPH066662B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6250328A (ja) | 1987-03-05 |
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