JPH0665483A - ポリエステル組成物およびそれからなるフイルム - Google Patents
ポリエステル組成物およびそれからなるフイルムInfo
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- JPH0665483A JPH0665483A JP14956393A JP14956393A JPH0665483A JP H0665483 A JPH0665483 A JP H0665483A JP 14956393 A JP14956393 A JP 14956393A JP 14956393 A JP14956393 A JP 14956393A JP H0665483 A JPH0665483 A JP H0665483A
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- polyester
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 針状無機粒子を含有するポリエステル組成物
およびそれからなるフイルムであり、フイルム中の該粒
子凝集体が、フイルム長さ方向に平行な方向の凝集体長
さAとフイルムの厚み平行な凝集体長さBの比B/Aが
0.05以上0.6以下となるフイルムである。 【効果】 本発明により得られるフイルムは、フイルム
表面の平坦性、耐削れ性、耐スクラッチ性に優れた特性
を有するものである。
およびそれからなるフイルムであり、フイルム中の該粒
子凝集体が、フイルム長さ方向に平行な方向の凝集体長
さAとフイルムの厚み平行な凝集体長さBの比B/Aが
0.05以上0.6以下となるフイルムである。 【効果】 本発明により得られるフイルムは、フイルム
表面の平坦性、耐削れ性、耐スクラッチ性に優れた特性
を有するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定形状の無機粒子を
含有するために成形品にした際の平坦性、耐削れ性、耐
スクラッチ性に優れたポリエステル組成物およびそれか
らなるフイルムに関するものである。
含有するために成形品にした際の平坦性、耐削れ性、耐
スクラッチ性に優れたポリエステル組成物およびそれか
らなるフイルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレ−トに代表され
るポリエステルはその優れた物理的、化学的特性を有し
ており、フイルム、繊維などの成形品として広く用いら
れている。通常、該ポリエステルを成形品に加工して使
用する際には、その物理的、化学的性質であるところの
滑り性や耐削れ性が製造工程、各種用途における加工工
程での作業性に大きな影響を及ぼすことになる。例えば
磁気テ−プのベ−スフイルムとして使用する際に、それ
らの特性が不足すると、磁気テ−プの製造工程中にコ−
ティングロ−ルとフイルムとの間の摩擦が大きくなり、
フイルムにしわや擦り傷が生じたりする。また、フイル
ムの摩耗粉が発生しやすくなり、磁性層を塗布する工程
で塗布抜けが生じ、その結果磁気記録の抜け(ドロップ
・アウト)などを引き起こす原因となる。
るポリエステルはその優れた物理的、化学的特性を有し
ており、フイルム、繊維などの成形品として広く用いら
れている。通常、該ポリエステルを成形品に加工して使
用する際には、その物理的、化学的性質であるところの
滑り性や耐削れ性が製造工程、各種用途における加工工
程での作業性に大きな影響を及ぼすことになる。例えば
磁気テ−プのベ−スフイルムとして使用する際に、それ
らの特性が不足すると、磁気テ−プの製造工程中にコ−
ティングロ−ルとフイルムとの間の摩擦が大きくなり、
フイルムにしわや擦り傷が生じたりする。また、フイル
ムの摩耗粉が発生しやすくなり、磁性層を塗布する工程
で塗布抜けが生じ、その結果磁気記録の抜け(ドロップ
・アウト)などを引き起こす原因となる。
【0003】従来、フイルムの滑り性を向上させる目的
でポリエステル中に微細粒子を含有せしめ、成形品の表
面に凹凸を付与する方法が数多く提案され、その一部は
実用化されている。例えば、カオリン、タルク、炭酸カ
ルシウム、二酸化珪素、二酸化チタンなどの不活性無機
粒子、あるいはベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹
脂、ポリテトラフルオルエチレン−ヘキサフルオルプロ
ピレン共重合体、ポリフェニルエステル樹脂などの有機
高分子粒子をポリエステル合成反応系に添加する方法が
ある(例えば特開昭55−133431号公報、特開昭
57−125247号公報など)。
でポリエステル中に微細粒子を含有せしめ、成形品の表
面に凹凸を付与する方法が数多く提案され、その一部は
実用化されている。例えば、カオリン、タルク、炭酸カ
ルシウム、二酸化珪素、二酸化チタンなどの不活性無機
粒子、あるいはベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド樹
脂、ポリテトラフルオルエチレン−ヘキサフルオルプロ
ピレン共重合体、ポリフェニルエステル樹脂などの有機
高分子粒子をポリエステル合成反応系に添加する方法が
ある(例えば特開昭55−133431号公報、特開昭
57−125247号公報など)。
【0004】しかし、不活性無機粒子を添加する方法
は、一般にポリエステルとの親和性に欠け、例えばフイ
ルムにした場合、粒子形状に起因するボイドが生成す
る。また、往々にして粗大粒子が混入し、これを除去す
るために粉砕、分級操作を行なったとしてもなお粗大粒
子の混入は避けきれない。このようにボイドが生成した
り、粗大粒子が存在すると、例えば製版印刷用、マイク
ロフイルム用などの透明性が要求されるフイルムにおい
ては透明性が著しく低下し、コンデンサ−用フイルムに
おいては電気特性に悪影響を及ぼす。さらには磁気テ−
プ用フイルムにおいては電磁変換特性を低下させたり、
成形品の表面から粒子が脱落しドロップ・アウトを引き
起こす原因となりフイルム品質を損ねてしまう。
は、一般にポリエステルとの親和性に欠け、例えばフイ
ルムにした場合、粒子形状に起因するボイドが生成す
る。また、往々にして粗大粒子が混入し、これを除去す
るために粉砕、分級操作を行なったとしてもなお粗大粒
子の混入は避けきれない。このようにボイドが生成した
り、粗大粒子が存在すると、例えば製版印刷用、マイク
ロフイルム用などの透明性が要求されるフイルムにおい
ては透明性が著しく低下し、コンデンサ−用フイルムに
おいては電気特性に悪影響を及ぼす。さらには磁気テ−
プ用フイルムにおいては電磁変換特性を低下させたり、
成形品の表面から粒子が脱落しドロップ・アウトを引き
起こす原因となりフイルム品質を損ねてしまう。
【0005】一方、有機高分子粒子を添加する方法は、
一般にポリエステルとの親和性が良好であるが、均一な
粒子が得られにくく、得られたとしてもポリエステル中
で凝集するなどポリエステル中の分散性が不良で粗大粒
子の混入は避けきれない。
一般にポリエステルとの親和性が良好であるが、均一な
粒子が得られにくく、得られたとしてもポリエステル中
で凝集するなどポリエステル中の分散性が不良で粗大粒
子の混入は避けきれない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の問題を解消することにあり、特にフイル
ム中において特定の形態をとる針状無機粒子を含有する
ことによって平坦性、耐削れ性、耐スクラッチ性に優れ
たポリエステル組成物およびそれからなるフイルムを提
供することにある。
した従来技術の問題を解消することにあり、特にフイル
ム中において特定の形態をとる針状無機粒子を含有する
ことによって平坦性、耐削れ性、耐スクラッチ性に優れ
たポリエステル組成物およびそれからなるフイルムを提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的は
次の構成によって達成される。 (1)芳香族ジカルボン酸を主とする二官能性酸成分と
グリコ−ル成分よりなるポリエステルに針状無機粒子を
含有することを特徴とするポリエステル組成物、(2)
針状無機粒子が酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジ
ルコニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種であ
ることを特徴とする上記(1)記載のポリエステル組成
物、(3)上記(1)または(2)に記載されたポリエ
ステル組成物よりなる二軸配向ポリエステルフイルム、
(4)前記ポリエステル組成物が少なくとも片面に配置
されてなる積層フイルムであることを特徴とする上記
(3)記載の二軸配向ポリエステルフイルム、(5)ポ
リエステルフイルム中に含有される針状無機粒子が下記
式(I)を満足する凝集体を形成することを特徴とする
上記(3)または(4)記載の二軸配向ポリエステルフ
イルム。 0.05≦B/A≦0.6 (I) (式中、Aは凝集体のフイルム長さ方向に平行な長さA
μm、Bは凝集体の厚み方向に平行な長さBμmを表
す)
次の構成によって達成される。 (1)芳香族ジカルボン酸を主とする二官能性酸成分と
グリコ−ル成分よりなるポリエステルに針状無機粒子を
含有することを特徴とするポリエステル組成物、(2)
針状無機粒子が酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジ
ルコニウムからなる群から選ばれた少なくとも一種であ
ることを特徴とする上記(1)記載のポリエステル組成
物、(3)上記(1)または(2)に記載されたポリエ
ステル組成物よりなる二軸配向ポリエステルフイルム、
(4)前記ポリエステル組成物が少なくとも片面に配置
されてなる積層フイルムであることを特徴とする上記
(3)記載の二軸配向ポリエステルフイルム、(5)ポ
リエステルフイルム中に含有される針状無機粒子が下記
式(I)を満足する凝集体を形成することを特徴とする
上記(3)または(4)記載の二軸配向ポリエステルフ
イルム。 0.05≦B/A≦0.6 (I) (式中、Aは凝集体のフイルム長さ方向に平行な長さA
μm、Bは凝集体の厚み方向に平行な長さBμmを表
す)
【0008】本発明における針状無機粒子とは、一次粒
子が針状のものであり棒状、繊維状、柱状などの類似形
状のものも包含される。本発明で用いる針状無機粒子は
粒子の長軸が1μm以下、好ましくは0.5μm以下
で、かつ長軸/短軸の軸比が3以上好ましくは5以上の
ものである。(ここで長軸とは透過型電子顕微鏡で観察
される粒子の平面図について、輪郭に接する最長間隔の
二つの平行線間の長さ、短軸とは粒子の平面図につい
て、輪郭に接し、長軸を決する平行線に直角方向の平行
線間の長さを表す。)また、かかる粒子は本発明の効果
を損わない範囲でへこみ、突起を有していても構わな
い。
子が針状のものであり棒状、繊維状、柱状などの類似形
状のものも包含される。本発明で用いる針状無機粒子は
粒子の長軸が1μm以下、好ましくは0.5μm以下
で、かつ長軸/短軸の軸比が3以上好ましくは5以上の
ものである。(ここで長軸とは透過型電子顕微鏡で観察
される粒子の平面図について、輪郭に接する最長間隔の
二つの平行線間の長さ、短軸とは粒子の平面図につい
て、輪郭に接し、長軸を決する平行線に直角方向の平行
線間の長さを表す。)また、かかる粒子は本発明の効果
を損わない範囲でへこみ、突起を有していても構わな
い。
【0009】このような針状無機粒子としては、例えば
カオリン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、カ−ボ
ン、アスベストなどが挙げられる。好ましくは酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムが耐削れ性の
点で望ましい。本発明の針状無機粒子は、針状無機粒子
であれば一種類に限定されるものではなく数種類混合し
て用いることもできる。また、これらの粒子は、表面を
他の化合物で処理されていても構わないし、少量の不純
物を含んでいてもよい。
カオリン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ア
ルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化鉄、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、カ−ボ
ン、アスベストなどが挙げられる。好ましくは酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムが耐削れ性の
点で望ましい。本発明の針状無機粒子は、針状無機粒子
であれば一種類に限定されるものではなく数種類混合し
て用いることもできる。また、これらの粒子は、表面を
他の化合物で処理されていても構わないし、少量の不純
物を含んでいてもよい。
【0010】これら針状無機粒子の製造方法は、特に限
定されないが、例えば酸化アルミニウムの場合、アルミ
ニウムを出発原料としてアルキル化、加水分解、熱分解
の工程をへて得られ(有機アルミニウム加水分解法)、
粒子径は焼成温度によって任意に制御される。
定されないが、例えば酸化アルミニウムの場合、アルミ
ニウムを出発原料としてアルキル化、加水分解、熱分解
の工程をへて得られ(有機アルミニウム加水分解法)、
粒子径は焼成温度によって任意に制御される。
【0011】本発明における針状無機粒子をポリエステ
ルへ配合するにあたっては、ポリエステルの原料および
共重合成分として使用するグリコ−ル例えば下記の媒体
に分散したスラリを用いるのが好ましい。スラリの媒体
としては水、メタノ−ル、エチレングリコ−ル、1,4
−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、ジエチレングリコ−ルなどが挙げられ
る。また、配合にあたっては、重合反応系に直接添加し
ても構わないし、ポリエステルへ練り込んでも構わな
い。前者の重合反応系に添加する際の添加時期は任意で
あるが、エステル交換反応前から重縮合反応の減圧開始
前までの間が好ましい。
ルへ配合するにあたっては、ポリエステルの原料および
共重合成分として使用するグリコ−ル例えば下記の媒体
に分散したスラリを用いるのが好ましい。スラリの媒体
としては水、メタノ−ル、エチレングリコ−ル、1,4
−ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、プロピレ
ングリコ−ル、ジエチレングリコ−ルなどが挙げられ
る。また、配合にあたっては、重合反応系に直接添加し
ても構わないし、ポリエステルへ練り込んでも構わな
い。前者の重合反応系に添加する際の添加時期は任意で
あるが、エステル交換反応前から重縮合反応の減圧開始
前までの間が好ましい。
【0012】後者の練り込みの場合は、粒子を乾燥して
ポリエステルに練り込む方法でもスラリ状態で減圧しな
がら直接練り込む方法でも構わない。分散性を考える
と、高剪断力の練り込み機にスラリ状態で減圧しながら
直接練り込むほうが好ましい。また、本発明におけるポ
リエステル中の針状無機粒子の含有量は、0.001〜
10重量%が好ましく、さらには0.01〜5.0重量
%である。
ポリエステルに練り込む方法でもスラリ状態で減圧しな
がら直接練り込む方法でも構わない。分散性を考える
と、高剪断力の練り込み機にスラリ状態で減圧しながら
直接練り込むほうが好ましい。また、本発明におけるポ
リエステル中の針状無機粒子の含有量は、0.001〜
10重量%が好ましく、さらには0.01〜5.0重量
%である。
【0013】本発明における針状無機粒子は、フイルム
中で凝集体を形成していることが好ましく、その凝集体
形態はフイルム中において、フイルム長さ方向に平行な
方向の長さAμmとフイルム厚み方向に平行な長さBμ
mの比、B/Aが0.05以上0.6以下、さらに好ま
しくは0.1〜0.5の範囲である。
中で凝集体を形成していることが好ましく、その凝集体
形態はフイルム中において、フイルム長さ方向に平行な
方向の長さAμmとフイルム厚み方向に平行な長さBμ
mの比、B/Aが0.05以上0.6以下、さらに好ま
しくは0.1〜0.5の範囲である。
【0014】B/Aの値が0.05未満の場合、粒子自
身の凝集力が低下し、耐スクラッチ性、耐削れ性が不足
してくる。一方、B/Aの値が0.6を越える場合、突
起高さの均一性が悪化し、また耐削れ性が低下し好まし
くない。
身の凝集力が低下し、耐スクラッチ性、耐削れ性が不足
してくる。一方、B/Aの値が0.6を越える場合、突
起高さの均一性が悪化し、また耐削れ性が低下し好まし
くない。
【0015】B/Aが1より小さいということは、フイ
ルム延伸によってフイルム面方向に配向することを意味
しており、さらにB/Aの値が0.05以上0.6以下
になることによってフイルム延伸が均一に行なわれ、ま
た面方向に配向した凝集粒子は外力に対して強い構造を
もつ。すなわちB/Aが前記0.05〜0.6の範囲に
入らない凝集体に比較し、より優れた耐スクラッチ性、
耐削れ性を発現する。また、フイルム延伸時に凝集体が
配向することによって、フイルム表面に高さの均一な突
起を形成させることができ、耐スクラッチ性、耐削れ
性、表面平坦性を兼ね備えたフイルムを得ることができ
る。
ルム延伸によってフイルム面方向に配向することを意味
しており、さらにB/Aの値が0.05以上0.6以下
になることによってフイルム延伸が均一に行なわれ、ま
た面方向に配向した凝集粒子は外力に対して強い構造を
もつ。すなわちB/Aが前記0.05〜0.6の範囲に
入らない凝集体に比較し、より優れた耐スクラッチ性、
耐削れ性を発現する。また、フイルム延伸時に凝集体が
配向することによって、フイルム表面に高さの均一な突
起を形成させることができ、耐スクラッチ性、耐削れ
性、表面平坦性を兼ね備えたフイルムを得ることができ
る。
【0016】このような凝集体は、Aの長さは耐スクラ
ッチ性および走行性の点で0.01〜3.0μmである
と好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0μmの
範囲である。Bの長さは耐スクラッチ性および平坦性の
点で0.005〜1.5μmであると好ましく、さらに
0.01〜0.2μmであると好ましい。
ッチ性および走行性の点で0.01〜3.0μmである
と好ましく、さらに好ましくは0.05〜1.0μmの
範囲である。Bの長さは耐スクラッチ性および平坦性の
点で0.005〜1.5μmであると好ましく、さらに
0.01〜0.2μmであると好ましい。
【0017】粒子のA、Bは、針状無機粒子の分散状態
のコントロ−ルや製膜時の延伸速度、温度、延伸倍率に
よってコントロ−ルできる。
のコントロ−ルや製膜時の延伸速度、温度、延伸倍率に
よってコントロ−ルできる。
【0018】本発明において用いるポリエステルは芳香
族ジカルボン酸を主たる二官性酸成分とし、グリコ−ル
を主たる成分とするポリエステルである。かかるポリエ
ステルは、実質的に線状重合体であり、溶融成形による
繊維、フイルム形成性を有する。
族ジカルボン酸を主たる二官性酸成分とし、グリコ−ル
を主たる成分とするポリエステルである。かかるポリエ
ステルは、実質的に線状重合体であり、溶融成形による
繊維、フイルム形成性を有する。
【0019】本発明で用いる芳香族ジカルボン酸として
は、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸などを挙げ
ることができる。グリコ−ル成分としては、脂肪族グリ
コ−ル例えばエチレングリコ−ル、テトラメチレングリ
コ−ル、ヘキサメチレングリコ−ルなどのアルキレング
リコ−ル、あるいはシクロヘキサンジメタノ−ルなどの
脂環族ジオ−ルなどを挙げることができる。
は、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジ
カルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸などを挙げ
ることができる。グリコ−ル成分としては、脂肪族グリ
コ−ル例えばエチレングリコ−ル、テトラメチレングリ
コ−ル、ヘキサメチレングリコ−ルなどのアルキレング
リコ−ル、あるいはシクロヘキサンジメタノ−ルなどの
脂環族ジオ−ルなどを挙げることができる。
【0020】さらに具体的には本発明で用いるポリエス
テルとしては例えばアルキレンテレフタレ−トまたはア
ルキレンナフフタレ−トを主たる構成成分とするのが好
ましい。またジカルボン酸成分やグリコ−ル成分のうち
各々20モル%以下を他のジカルボン酸成分やグリコ−
ル成分で置き換えてもかまわない。かかる共重合成分と
して、上記した成分以外に、アジピン酸、セバシン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸、ハイドロキノン、ポリエチレ
ングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ルなどを挙げる
ことができる。また共重合成分としてヒドロキシ安息香
酸などの芳香族オキシカルボン酸、ω−ヒドロキシアプ
ロン酸などの脂肪族オキシカルボン酸などを使用するこ
とができる。
テルとしては例えばアルキレンテレフタレ−トまたはア
ルキレンナフフタレ−トを主たる構成成分とするのが好
ましい。またジカルボン酸成分やグリコ−ル成分のうち
各々20モル%以下を他のジカルボン酸成分やグリコ−
ル成分で置き換えてもかまわない。かかる共重合成分と
して、上記した成分以外に、アジピン酸、セバシン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸、ハイドロキノン、ポリエチレ
ングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ルなどを挙げる
ことができる。また共重合成分としてヒドロキシ安息香
酸などの芳香族オキシカルボン酸、ω−ヒドロキシアプ
ロン酸などの脂肪族オキシカルボン酸などを使用するこ
とができる。
【0021】本発明で用いるポリエステルは、公知の方
法で合成することができる。例えばポリエチレンテレフ
タレ−トの場合は、テレフタル酸あるいはジメチルテレ
フタレ−トとエチレングリコ−ルとの間で反応させ、低
重合体を形成し、ついで重縮合させて該ポリエステルを
得ることができる。この際に、エステル交換反応触媒と
して公知の金属化合物、例えばカルシウム、マグネシウ
ム、リチウム、マンガン、亜鉛、コバルトなどの酢酸
塩、シュウ酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、また、重合
触媒としてアンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニ
ウム化合物などを用いてもかまわない。また、着色防止
剤として反応途中に公知のリン化合物、例えば、リン
酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの低級アルキル
エステルおよびフェニルエステルなどを添加してもかま
わない。
法で合成することができる。例えばポリエチレンテレフ
タレ−トの場合は、テレフタル酸あるいはジメチルテレ
フタレ−トとエチレングリコ−ルとの間で反応させ、低
重合体を形成し、ついで重縮合させて該ポリエステルを
得ることができる。この際に、エステル交換反応触媒と
して公知の金属化合物、例えばカルシウム、マグネシウ
ム、リチウム、マンガン、亜鉛、コバルトなどの酢酸
塩、シュウ酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、また、重合
触媒としてアンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニ
ウム化合物などを用いてもかまわない。また、着色防止
剤として反応途中に公知のリン化合物、例えば、リン
酸、亜リン酸、ホスホン酸およびそれらの低級アルキル
エステルおよびフェニルエステルなどを添加してもかま
わない。
【0022】本発明のポリエステル組成物は、上記ポリ
エステルと針状無機粒子からなる組成物を主要成分とす
るが、本発明の目的を阻害しない範囲で多種ポリマをブ
レンドしてもよいし、また、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、紫外線吸収剤などの有機添加剤が通常添加される程
度添加されてもよい。
エステルと針状無機粒子からなる組成物を主要成分とす
るが、本発明の目的を阻害しない範囲で多種ポリマをブ
レンドしてもよいし、また、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、紫外線吸収剤などの有機添加剤が通常添加される程
度添加されてもよい。
【0023】また、フイルムの走行性を得るために、本
発明の針状無機粒子以外の粒子を併用してもよい。この
ような粒子としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸
化ケイ素、リン酸カルシウムなどの無機粒子、シリコ−
ン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチルビニ
ルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体などの架橋高分
子粒子、あるいはアルカリ金属およびアルカリ土類金属
の少なくとも一種とリンを構成成分の一部とするポリエ
ステル重合反応系で析出させた、いわゆる内部粒子など
が挙げられる。
発明の針状無機粒子以外の粒子を併用してもよい。この
ような粒子としては、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸
化ケイ素、リン酸カルシウムなどの無機粒子、シリコ−
ン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチルビニ
ルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合体などの架橋高分
子粒子、あるいはアルカリ金属およびアルカリ土類金属
の少なくとも一種とリンを構成成分の一部とするポリエ
ステル重合反応系で析出させた、いわゆる内部粒子など
が挙げられる。
【0024】これらの粒子の粒子径は本発明の針状無機
粒子よりも大きいことが好ましく、0.1〜2μmが好
ましい。また、ポリエステル中への含有量は、0.00
5〜10重量%が好ましい。
粒子よりも大きいことが好ましく、0.1〜2μmが好
ましい。また、ポリエステル中への含有量は、0.00
5〜10重量%が好ましい。
【0025】また、このようにして製造したポリエステ
ルを用いて例えばフイルムに成形する際は、従来から蓄
積された二軸延伸フイルムの製造方法に準じて製造でき
る。例えば、針状無機粒子を含有するポリエステルを溶
融製膜して非晶質の未延伸フイルムとし、次いで該未延
伸フイルムを二軸方向に延伸し、熱固定し、必要であれ
ば弛緩熱処理することによって製造される。その際、フ
イルム表面特性は、針状無機粒子の、スラリ中での大き
さ分散状態によって決まるだけでなく、延伸条件によっ
ても変化するので従来の延伸条件から適宜選択する。ま
た、フイルムのボイド、密度、熱収縮率等も延伸、熱処
理時の温度、延伸倍率、延伸速度等によって変化するの
で、これらの特性を同時に満足する条件を定めるのが好
ましい。例えば、延伸温度は、1段目延伸温度(例えば
縦方向延伸温度:T1)が(Tg−10)〜(Tg+4
5)℃の範囲(但し、Tg:ポリエステルのガラス転移
温度)から、2段目延伸温度(例えば横方向延伸温度:
T2)が(T1−15)〜(T1+40)℃の範囲から
選択するとよい。また、延伸倍率は一軸方向の延伸倍率
が2.5倍以上、特に3倍以上でかつ面積倍率が8倍以
上、特に10倍以上となる範囲から選択するのが好まし
い。更にまた、熱固定温度は180〜250℃、更には
200〜230℃の範囲から選択すると好ましい。これ
によって滑り性、耐摩耗性に優れた二軸配向ポリエステ
ルフイルムを得ることができる。この二軸配向ポリエス
テルフイルムは磁気記録媒体のベ−スフイルム特に磁気
テ−プのベ−スフイルムに用いるのが好ましいが、これ
に限定されるものではなく、電気用途、包装用途および
蒸着用フイルム等の他の分野へも広く適用することがで
きる。また、このようなフイルムに限らず、繊維に成形
しても優れた表面特性の糸を得ることができる。
ルを用いて例えばフイルムに成形する際は、従来から蓄
積された二軸延伸フイルムの製造方法に準じて製造でき
る。例えば、針状無機粒子を含有するポリエステルを溶
融製膜して非晶質の未延伸フイルムとし、次いで該未延
伸フイルムを二軸方向に延伸し、熱固定し、必要であれ
ば弛緩熱処理することによって製造される。その際、フ
イルム表面特性は、針状無機粒子の、スラリ中での大き
さ分散状態によって決まるだけでなく、延伸条件によっ
ても変化するので従来の延伸条件から適宜選択する。ま
た、フイルムのボイド、密度、熱収縮率等も延伸、熱処
理時の温度、延伸倍率、延伸速度等によって変化するの
で、これらの特性を同時に満足する条件を定めるのが好
ましい。例えば、延伸温度は、1段目延伸温度(例えば
縦方向延伸温度:T1)が(Tg−10)〜(Tg+4
5)℃の範囲(但し、Tg:ポリエステルのガラス転移
温度)から、2段目延伸温度(例えば横方向延伸温度:
T2)が(T1−15)〜(T1+40)℃の範囲から
選択するとよい。また、延伸倍率は一軸方向の延伸倍率
が2.5倍以上、特に3倍以上でかつ面積倍率が8倍以
上、特に10倍以上となる範囲から選択するのが好まし
い。更にまた、熱固定温度は180〜250℃、更には
200〜230℃の範囲から選択すると好ましい。これ
によって滑り性、耐摩耗性に優れた二軸配向ポリエステ
ルフイルムを得ることができる。この二軸配向ポリエス
テルフイルムは磁気記録媒体のベ−スフイルム特に磁気
テ−プのベ−スフイルムに用いるのが好ましいが、これ
に限定されるものではなく、電気用途、包装用途および
蒸着用フイルム等の他の分野へも広く適用することがで
きる。また、このようなフイルムに限らず、繊維に成形
しても優れた表面特性の糸を得ることができる。
【0026】本発明のフイルムは、もちろん単層フイル
ムでも用いられるが、少なくとも片面に積層した後二軸
配向したフイルムの形で用いると、フイルム表面の均一
性、易滑性、耐削れ性がさらに良好となるので好まし
い。積層フイルムとして用いる場合も針状無機粒子凝集
体が前述(I)式を満足するものが特に好ましい。この
場合ベ−スフイルムとしては通常のポリエチレンテレフ
タレ−トフイルム等が好ましく用いられる。
ムでも用いられるが、少なくとも片面に積層した後二軸
配向したフイルムの形で用いると、フイルム表面の均一
性、易滑性、耐削れ性がさらに良好となるので好まし
い。積層フイルムとして用いる場合も針状無機粒子凝集
体が前述(I)式を満足するものが特に好ましい。この
場合ベ−スフイルムとしては通常のポリエチレンテレフ
タレ−トフイルム等が好ましく用いられる。
【0027】上記における積層部(針状無機粒子含有
層)のフイルム厚さは、添加される針状無機粒子のフイ
ルム中での凝集径(Bμm)に対して0.01〜10
倍、特に0.1〜5倍にすると、易滑性、耐削れ性が特
に良好となり好ましい。
層)のフイルム厚さは、添加される針状無機粒子のフイ
ルム中での凝集径(Bμm)に対して0.01〜10
倍、特に0.1〜5倍にすると、易滑性、耐削れ性が特
に良好となり好ましい。
【0028】
【実施例】次に本発明を実施例及び比較実施例により具
体的に説明する。 (1) 粒子の一次粒子径 粒子のスラリをメタノ−ルと水の混合溶媒で希釈し、粒
子を分散してコロジオン膜に固定し、透過型電子顕微鏡
を用いて粒子を観察する。粒子1000個を測定し、そ
の平均を求めた。
体的に説明する。 (1) 粒子の一次粒子径 粒子のスラリをメタノ−ルと水の混合溶媒で希釈し、粒
子を分散してコロジオン膜に固定し、透過型電子顕微鏡
を用いて粒子を観察する。粒子1000個を測定し、そ
の平均を求めた。
【0029】(2) ポリマの固有粘度 o−クロロフェノ−ルを溶媒として25℃にて測定し
た。
た。
【0030】(3) フイルム中での針状無機粒子の形態 フイルムから、フイルム長さ方向とフイルム厚み方向に
よって作られる面をもつ0.2μm厚みの超薄切片を切
り出し、透過型電子顕微鏡で観察し、針状無機粒子凝集
体のフイルム長さ方向の長さAμmとフイルム厚み方向
の長さBμmとを凝集体1000個を測定し、その平均
を求めた。
よって作られる面をもつ0.2μm厚みの超薄切片を切
り出し、透過型電子顕微鏡で観察し、針状無機粒子凝集
体のフイルム長さ方向の長さAμmとフイルム厚み方向
の長さBμmとを凝集体1000個を測定し、その平均
を求めた。
【0031】(4) フイルム平均表面粗さ(Ra) JIS B−0601に規定された方法に従って、サ−
フコム表面粗さ計を用いて、針径2μm、荷重70m
g、カットオフ0.08mm、測定基準長0.25mm
の条件下で中心線平均粗さ(Ra)を測定した。
フコム表面粗さ計を用いて、針径2μm、荷重70m
g、カットオフ0.08mm、測定基準長0.25mm
の条件下で中心線平均粗さ(Ra)を測定した。
【0032】(5) 耐削れ性の評価 実施例で得られたポリエステル組成物を実施例に示す方
法で二軸延伸フイルムとし、フイルムを1/2インチに
スリットし、テ−プ走行性試験機TBT−300
((株)横浜システム研究所製)を使用し、25℃、6
0%RHの雰囲気で1000回繰り返し走行させた後、
ガイド部に付着した白色の削れ粉(白粉)を目視にて判
定する。
法で二軸延伸フイルムとし、フイルムを1/2インチに
スリットし、テ−プ走行性試験機TBT−300
((株)横浜システム研究所製)を使用し、25℃、6
0%RHの雰囲気で1000回繰り返し走行させた後、
ガイド部に付着した白色の削れ粉(白粉)を目視にて判
定する。
【0033】ここで、ガイド径は8mmφであり、ガイ
ド材質はSUS−27(表面粗度0.2S)、巻き付け
角は180°、テ−プ走行速度は、3.3cm/秒であ
る。評価基準は次のとおりである。1〜2級を合格とし
た。 1級……………白粉発生量が非常に少ない 2級……………白粉発生量が少ない 3級……………白粉発生量がやや多い 4級……………白粉発生量が非常に多い
ド材質はSUS−27(表面粗度0.2S)、巻き付け
角は180°、テ−プ走行速度は、3.3cm/秒であ
る。評価基準は次のとおりである。1〜2級を合格とし
た。 1級……………白粉発生量が非常に少ない 2級……………白粉発生量が少ない 3級……………白粉発生量がやや多い 4級……………白粉発生量が非常に多い
【0034】(6) 耐スクラッチ性の評価 実施例で得られたポリエステル組成物を実施例に示す方
法で二軸延伸フイルムとし、フイルムを1/2インチに
スリットしたテ−プを、金属ピン(直径6mm、表面粗
さRa0.045μm、Rt2.5μm)に入荷重20
0g、巻き付け角90°、走行速度3.3cm/秒で2
0cm擦過させる。このテ−プ擦過面にアルミニウムを
真空蒸着し、傷の本数を微分干渉顕微鏡(倍率100
倍)を用い、テ−プ幅方向に任意に10か所観察し、テ
−プ幅当たりの傷個数を求めた。1、2級を合格とし
た。 1級……………全く傷がない 2級……………傷が1〜3個 3級……………傷が4〜10個 4級……………傷が11個以上
法で二軸延伸フイルムとし、フイルムを1/2インチに
スリットしたテ−プを、金属ピン(直径6mm、表面粗
さRa0.045μm、Rt2.5μm)に入荷重20
0g、巻き付け角90°、走行速度3.3cm/秒で2
0cm擦過させる。このテ−プ擦過面にアルミニウムを
真空蒸着し、傷の本数を微分干渉顕微鏡(倍率100
倍)を用い、テ−プ幅方向に任意に10か所観察し、テ
−プ幅当たりの傷個数を求めた。1、2級を合格とし
た。 1級……………全く傷がない 2級……………傷が1〜3個 3級……………傷が4〜10個 4級……………傷が11個以上
【0035】実施例1 (1)ポリエチレンテレフタレ−ト組成物(X)の合成 長軸0.1μm、軸比5の針状酸化チタン粒子を10重
量部、エチレングリコ−ル90重量部を混合して、常温
下3時間高速撹拌して、針状酸化チタン粒子/エチレン
グリコ−ルスラリ−(a)を得た。
量部、エチレングリコ−ル90重量部を混合して、常温
下3時間高速撹拌して、針状酸化チタン粒子/エチレン
グリコ−ルスラリ−(a)を得た。
【0036】他方、ジメチルテレフタレ−ト100重量
部、エチレングリコ−ル64重量部に触媒として酢酸マ
グネシウム0.06重量部を加えてエステル交換反応を
行なった後、反応生成物に先に調整したスラリ−(a)
を5重量部、触媒の三酸化アンチモン0.03重量部、
トリメチルホスフェ−ト0.03重量部を加え、重縮合
反応を行ない、固有粘度0.615のポリエチレンテレ
フタレ−ト組成物(X)を得た。
部、エチレングリコ−ル64重量部に触媒として酢酸マ
グネシウム0.06重量部を加えてエステル交換反応を
行なった後、反応生成物に先に調整したスラリ−(a)
を5重量部、触媒の三酸化アンチモン0.03重量部、
トリメチルホスフェ−ト0.03重量部を加え、重縮合
反応を行ない、固有粘度0.615のポリエチレンテレ
フタレ−ト組成物(X)を得た。
【0037】(2)ポリエステルフイルムの製造 得られたポリマを180℃で3時間減圧乾燥(3Tor
r)した。その後、このポリマを押出機に供給、290
℃で溶融して表面温度30℃のキャスティング・ドラム
に巻き付けて冷却固化し、未延伸フイルムを得た。その
後90℃で縦横それぞれ3倍延伸し、さらにその後22
0℃で15秒熱処理し、二軸配向ポリエステルフイルム
を得た。
r)した。その後、このポリマを押出機に供給、290
℃で溶融して表面温度30℃のキャスティング・ドラム
に巻き付けて冷却固化し、未延伸フイルムを得た。その
後90℃で縦横それぞれ3倍延伸し、さらにその後22
0℃で15秒熱処理し、二軸配向ポリエステルフイルム
を得た。
【0038】このフイルム中の針状酸化チタン粒子凝集
体を透過型電子顕微鏡で観察したところ、Aは0.5μ
m、Bは0.15μm、B/Aは0.3であった。ま
た、このフイルムを評価したところRa0.009、耐
削れ性、耐スクラッチ性に非常に優れたフイルムであっ
た。
体を透過型電子顕微鏡で観察したところ、Aは0.5μ
m、Bは0.15μm、B/Aは0.3であった。ま
た、このフイルムを評価したところRa0.009、耐
削れ性、耐スクラッチ性に非常に優れたフイルムであっ
た。
【0039】実施例2〜5 針状無機粒子の種類、フイルム中の針状無機粒子凝集体
の大きさA、Bが異なる以外は、実施例1と同様の方法
で二軸配向ポリエステルフイルムを得た。これらのフイ
ルムの評価結果を表1、表2に示したが平坦性、耐削れ
性、耐スクラッチ性に非常に優れたフイルムであった。
の大きさA、Bが異なる以外は、実施例1と同様の方法
で二軸配向ポリエステルフイルムを得た。これらのフイ
ルムの評価結果を表1、表2に示したが平坦性、耐削れ
性、耐スクラッチ性に非常に優れたフイルムであった。
【0040】実施例6、7 (3)ポリエチレンテレフタレ−ト(Y)の合成 ジメチルテレフタレ−ト100重量部、エチレングリコ
−ル64重量部に触媒として酢酸マグネシウム0.06
重量部を加えてエステル交換反応を行なった。次に、三
酸化アンチモン0.03重量部とトリメチルホスフェ−
ト0.03重量部を加え、重縮合反応を行ない、固有粘
度0.620のポリエチレンテレフタレ−ト(Y)を得
た。
−ル64重量部に触媒として酢酸マグネシウム0.06
重量部を加えてエステル交換反応を行なった。次に、三
酸化アンチモン0.03重量部とトリメチルホスフェ−
ト0.03重量部を加え、重縮合反応を行ない、固有粘
度0.620のポリエチレンテレフタレ−ト(Y)を得
た。
【0041】(4)積層ポリエステルフイルムの製造 ポリエチレンテレフタレ−ト(Y)の上に添加する針状
無機粒子を変更する以外は実施例1と同様の方法で得た
ポリエチレンテレフタレ−ト組成物(X´)を290℃
で溶融共押し出しして積層未延伸フイルムとした。その
後90℃で縦横それぞれ3倍延伸し、さらにその後22
0℃で15秒熱処理し、ポリエチレンテレフタレ−ト
(Y)層厚さ8.0μmでその上にポリエチレンテレフ
タレ−ト組成物層厚さ0.2μmが積層された表2に示
される二軸配向ポリエステルフイルムを得た。ただし表
2中針状無機粒子の添加量は、針状無機粒子を含むポリ
エステル組成物(X´)中の含有量を示す。このフイル
ムを評価したところ表2に示すように平坦性、耐削れ
性、耐スクラッチ性に非常に優れたフイルムであった。
無機粒子を変更する以外は実施例1と同様の方法で得た
ポリエチレンテレフタレ−ト組成物(X´)を290℃
で溶融共押し出しして積層未延伸フイルムとした。その
後90℃で縦横それぞれ3倍延伸し、さらにその後22
0℃で15秒熱処理し、ポリエチレンテレフタレ−ト
(Y)層厚さ8.0μmでその上にポリエチレンテレフ
タレ−ト組成物層厚さ0.2μmが積層された表2に示
される二軸配向ポリエステルフイルムを得た。ただし表
2中針状無機粒子の添加量は、針状無機粒子を含むポリ
エステル組成物(X´)中の含有量を示す。このフイル
ムを評価したところ表2に示すように平坦性、耐削れ
性、耐スクラッチ性に非常に優れたフイルムであった。
【0042】実施例8、9 併用する粒子の種類を変更する以外は、実施例1と同様
の方法でポリエチレンテレフタレ−ト組成物を得た。実
施例1のポリエチレンテレフタレ−ト組成物(X)と上
記ポリエチレンテレフタレ−ト組成物を1:1の割合で
チップブレンドした後、実施例1と同様の方法で二軸配
向ポリエステルフイルムを得た。フイルムの評価結果を
表3に示したが平坦性、耐削れ性、耐スクラッチ性に非
常に優れたフイルムであった。
の方法でポリエチレンテレフタレ−ト組成物を得た。実
施例1のポリエチレンテレフタレ−ト組成物(X)と上
記ポリエチレンテレフタレ−ト組成物を1:1の割合で
チップブレンドした後、実施例1と同様の方法で二軸配
向ポリエステルフイルムを得た。フイルムの評価結果を
表3に示したが平坦性、耐削れ性、耐スクラッチ性に非
常に優れたフイルムであった。
【0043】
【表1】
【表2】
【表3】 比較実施例1〜4 粒子の種類、フイルム中の粒子凝集体の大きさA、Bを
変更し、実施例1と同様の方法で二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。これらのフイルムの評価結果を表4に
示したが本発明の範囲でないために耐削れ性、耐スクラ
ッチ性ともに満足できるフイルムでなかった。
変更し、実施例1と同様の方法で二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。これらのフイルムの評価結果を表4に
示したが本発明の範囲でないために耐削れ性、耐スクラ
ッチ性ともに満足できるフイルムでなかった。
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】本発明のポリエステル組成物は、特定形
状である針状無機粒子を含有しているためにフイルム中
においては特定の凝集体を形成し、これによって平坦
性、耐削れ性、耐スクラッチ性に優れるものであり、磁
気テ−プ用途、写真、製版用途、コンデンサ−用途など
に好適である。
状である針状無機粒子を含有しているためにフイルム中
においては特定の凝集体を形成し、これによって平坦
性、耐削れ性、耐スクラッチ性に優れるものであり、磁
気テ−プ用途、写真、製版用途、コンデンサ−用途など
に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 B29L 7:00 4F
Claims (5)
- 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸を主とする二官能性
酸成分とグリコ−ル成分よりなるポリエステルに針状無
機粒子を含有することを特徴とするポリエステル組成
物。 - 【請求項2】 針状無機粒子が酸化チタン、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウムからなる群から選ばれた少な
くとも一種であることを特徴とする請求項1記載のポリ
エステル組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載されたポリエス
テル組成物よりなる二軸配向ポリエステルフイルム。 - 【請求項4】 前記ポリエステル組成物が少なくとも片
面に配置されてなる積層フイルムであることを特徴とす
る請求項3記載の二軸配向ポリエステルフイルム。 - 【請求項5】 ポリエステルフイルム中に含有される針
状無機粒子が下記式(I)を満足する凝集体を形成する
ことを特徴とする請求項3または4記載の二軸配向ポリ
エステルフイルム。 0.05≦B/A≦0.6 (I) (式中、Aは凝集体のフイルム長さ方向に平行な長さA
μm、Bは凝集体のフイルム厚み方向に平行な長さBμ
mを表す)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14956393A JP3309497B2 (ja) | 1992-06-19 | 1993-06-21 | ポリエステル組成物およびそれからなるフイルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-160605 | 1992-06-19 | ||
JP16060592 | 1992-06-19 | ||
JP14956393A JP3309497B2 (ja) | 1992-06-19 | 1993-06-21 | ポリエステル組成物およびそれからなるフイルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665483A true JPH0665483A (ja) | 1994-03-08 |
JP3309497B2 JP3309497B2 (ja) | 2002-07-29 |
Family
ID=26479411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14956393A Expired - Fee Related JP3309497B2 (ja) | 1992-06-19 | 1993-06-21 | ポリエステル組成物およびそれからなるフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3309497B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010201837A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Mitsubishi Plastics Inc | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
JP2014025052A (ja) * | 2012-03-12 | 2014-02-06 | Fujifilm Corp | ポリエステルフィルムとその製造方法、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール |
-
1993
- 1993-06-21 JP JP14956393A patent/JP3309497B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010201837A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Mitsubishi Plastics Inc | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
JP2014025052A (ja) * | 2012-03-12 | 2014-02-06 | Fujifilm Corp | ポリエステルフィルムとその製造方法、太陽電池モジュール用バックシートおよび太陽電池モジュール |
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---|---|
JP3309497B2 (ja) | 2002-07-29 |
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