JPH0665342U - 組合せ秤の物品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 細切り短冊状の味付け海苔等付着性のある物
品を組合せ秤の分散フィーダにほぐしながらほぼ均一な
層になるよう供給する装置を提供する事を目的とする。 【構成】 分散フィーダ９の中央上部に駆動部５を備え
た円錐分散体６と攪拌羽根８とをネジ棒７に上下にそれ
ぞれ調節可能となるように一体とし、上記円錐分散体６
の上部には搬送フィーダ４を先端が円錐分散体６の傾斜
面に臨むように設置し、上記分散フィーダ９の外周付近
の上部に左右に２個のレベルセンサ１０ａ、１０ｂを設
け、このレベルセンサが上記分散フィーダ９上に供給さ
れた物品３の層厚を検出し、層厚の薄い方向へ上記円錐
分散体６と攪拌羽根８とが一体となって回転するような
構成としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、細切り短冊状の味付け海苔等付着性のある物品を処理するのに適 した組合せ秤の物品供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の物品に適した供給装置はなく、柔らかく細長く供給が停滞し易 い物品の供給装置として部品をほぐしながら搬送する先行技術としては、実開昭 ６２−１４６９２９や実開昭６４−８６３８がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の方法では、塊をほぐしたとしても非常に軽く風で飛び散ってまた付着す るという性質のため、１個の計量槽に入る重量に大きなバラツキが出て組合せ秤 と言えども定量精度が悪くなっている。その原因は分散フィーダ上での均一性が 保てず、ある所にはかたまってあり、別の所は少ないというように「むら」が生 じ、各計量槽に平均して供給できない事で、そのため組合せ演算にて成立する数 が少なく、その結果精度が悪くなるという問題があった。そこで分散フィーダに ほぼ均一に物品を供給する装置の提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このような目的を達成するために本考案は、先ず中央の分散フィーダ上部にそ の傾斜面に沿って調節可能な間隔を持たせて回転式攪拌羽根を設置し、その上に 上記攪拌羽根との間隔を調節できるようにした円錐分散体を設けて上記攪拌羽根 と一体構造として回転できるよう駆動部を取り付けて、上流の搬送フィーダから 投下される物品が上記円錐分散体の傾斜面に落下する配置とし、次に上記分散フ ィーダの外周付近の上部に左右２個のレベルセンサを設置し、常に分散フィーダ への供給量を監視し、この信号を上記駆動部に発信する事により、層厚の薄い方 へ上記円錐分散体と攪拌羽根とが回転するような構成とした。従って円錐分散体 と攪拌羽根は左回転をしたり右回転をしたりする事になる。

【０００５】

【作用】

このように構成された本考案によれば、上流の搬送フィーダから搬送された物 品は、円錐分散体の傾斜面に当たってやや外側に分散されながら攪拌羽根にて分 散フィーダに供給される。そこで左右に設けたレベルセンサによりこの分散フィ ーダ上の物品の層厚が検出され、一体となった上記円錐分散体と攪拌羽根の駆動 部に信号が送られ、層厚の薄い方向へ回転してほぼ均一となるように物品が供給 される。分散フィーダ上にほぼ均一に供給された物品は更に直進フィーダにて円 形配列された供給槽に供給され、計量槽にて重量が計測された後組合せ選択され 次段へ排出される。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１、図２に示す。図１は供給装置を含む組合せ秤の構成を 示す図で、この図においてキザミ味付け海苔等の物品３がコンベヤ１で搬送され て貯槽２に貯溜された後、ベルトコンベヤ又は振動コンベヤ等を用いた搬送フィ ーダ４にて組合せ秤の分散フィーダ９上に搬送される。搬送フィーダ４の先端よ り落下した物品３は円錐分散体６に当たった後攪拌羽根８に当たって上記分散フ ィーダ９上に供給され、放射状に配置された直進フィーダ１１にて移送されその 先端より円形配列された供給槽１２に投入される。供給槽１２に投入された物品 ３はその下部に配置された計量槽１３にシーケンシャルに供給され、上記計量槽 １３に接続された例えばロードセルからなる荷重検出器１４により重量が検出さ れ組合せ秤に内蔵された演算器（図示せず）により設定重量に等しいか又は近い 組み合わせとして選択された後、集合シュート１５に排出される。

【０００７】 図２は本考案の主要部を示す斜視図で、この図において、前述の円錐分散体６ は駆動部５に接続されたネジ棒７にて貫通支持されている。このネジ棒７には一 定区間ネジが施され、上記円錐分散体６が所定の位置にロックされており、この ロックを緩めネジ棒を中心に手で回転する事により上下できる。前述の搬送フィ ーダ４と上記円錐分散体６とが接近していると（円錐分散体６が高い位置にある ）物品３は前記分散フィーダ９の円周寄りに落下し、逆の場合、物品３は分散フ ィーダ９の中心寄りに落下する。従って円錐分散体６の構成目的は分散フィーダ ９上に物品３が落下する位置を調節する事である。次に前記攪拌羽根８は上記円 錐分散体６と同様にネジ棒７に固着されており、上記分散フィーダ９の傾斜上面 との間隔をロックナットを緩めて円錐分散体同様調節できるようになっている。 上記分散フィーダ９の外周付近の上部には左右に２個のレベルセンサ１０ａ、１ ０ｂが設置され分散フィーダ９に供給される物品３の層厚を検出している。

【０００８】 攪拌羽根８は例えば約１００ｒｐｍで回転しており、そこに物品３が落下して くると物品は回転している羽根に当たり、時計方向に回転している時は搬送フィ ーダ４側より見て左に物品が分散されながら供給される。そして左側に物品が集 積されてくると左側のレベルセンサ１０ｂが物品の層厚を検知して一体となって 回転している円錐分散体６と攪拌羽根８の駆動部５に発信すると逆回転に切り替 わり、攪拌羽根８は反時計方向に回転する。すると今度は物品３が右側に集積さ れ始め、右側のレベルセンサ１０ａが層厚を検出して回転方向を変え再び時計方 向に回転する。そして両方のレベルセンサの層厚検出値がある値以上になると一 時回転を中止するが、左右どちらかのレベルセンサが作動するとその指示する方 向に攪拌羽根が回転し上述の動作を繰り返す。

【０００９】

【考案の効果】

この考案の物品供給装置によれば、例えばキザミ味付け海苔や輪ゴム等は安定 して均一に分散できる。また平均的に分散させる手段として円錐分散体と攪拌羽 根を上下させて調節し、駆動回転数を適宜選択する事により、付着性のあるもの や、絡み易いものでもほぼ均一に分散させる事ができ、従って各計量槽にほぼ均 一な供給が可能となるので、組合せ演算に参加できる計量層の数が多くなり組合 せ精度が向上する。これに伴い処理能力も向上するという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の供給装置を含む組合せ秤の構成図であ
る。

【図２】本考案の主要部を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ コンベヤ ２ 貯槽 ３ 物品 ４ 搬送フィーダ ５ 円錐分散体と攪拌羽根の駆動部 ６ 円錐分散体 ７ ネジ棒 ８ 攪拌羽根 ９ 分散フィーダ １０ａ、１０ｂ レベルセンサ １１ 直進フィーダ １２ 供給槽 １３ 計量槽 １４ 荷重検出器 １５ 集合シュート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 分散フィーダを中央にして放射状に複数
   の直進フィーダを設け、円形配列した複数の供給槽の下
   部に計量槽を設けた組合せ秤において、分散フィーダの
   中央上部に駆動部を備えた円錐分散体と攪拌羽根とをネ
   ジ棒に上下にそれぞれ調節可能な一体として回転可能に
   支持し、上記円錐分散体の上部に搬送フィーダをその先
   端が臨むように設置し、上記分散フィーダの上部左右に
   レベルセンサを設け、このレベルセンサの検出信号によ
   り上記円錐分散体及び攪拌羽根の回転方向を変える事
   で、物品が分散フィーダ上にほぼ均一な層圧となるよう
   にした事を特徴とする組合せ秤の物品供給装置。