JPH0665087A - 外用止痒剤 - Google Patents
外用止痒剤Info
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- JPH0665087A JPH0665087A JP4215296A JP21529692A JPH0665087A JP H0665087 A JPH0665087 A JP H0665087A JP 4215296 A JP4215296 A JP 4215296A JP 21529692 A JP21529692 A JP 21529692A JP H0665087 A JPH0665087 A JP H0665087A
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Abstract
成分として含有することを特徴とする外用止痒剤。
Description
とする外用止痒剤に関する。
ることが知られている。その中で、茵陳蒿はキク科のカ
ハラヨモギの若い茎葉を乾燥したものであり、古くから
東洋医学では、内服して、胆汁分泌増加作用、肝臓細胞
の再生促進作用、利尿作用、殺菌作用および降血圧作用
を有することが知られており、黄胆、肝炎、水分代謝異
常および高血圧の改善等に頻用されてきた生薬である。
成分としてはクマリン化合物であるスコパロン、β−ピ
ネン、カピロンおよびカピリン等を含む精油類、クロロ
ゲン酸、カフェー酸、脂肪酸、多糖類およびタンニン質
などの存在が知られている。
あり水に良く溶け、アルコール、エーテルおよびベンゼ
ンに不溶の淡褐色〜白色の粉末である。米糠の荒れ肌改
善および保水作用は本多糖類が大きく寄与している。こ
れについては、特開昭64−66106号公報「化粧料」に詳
記されている。また、上記特開昭64−66106号公報には
米糠多糖類の抽出方法も記載されている。
酸、リノール酸、イコサペンタエン酸(EPA)、ドコ
サヘキサエン酸(DHA)などのフリーラジカルを抑制
する抗酸化作用をもつ不飽和脂肪酸が多く、皮膚細胞の
損傷の改善に寄与するものと考えられている。
炎、老人性皮膚掻痒症等の皮膚の痒みによって愁訴をう
ったえる患者が激増しており、副作用のない適確な止痒
剤の開発が望まれている。
て、皮膚表皮の保水性が失われ、皮膚が乾燥して外温変
化が刺激として鋭敏に感じられることが挙げられる。特
に老人性掻痒症の痒みの大半は皮膚乾燥によってもたら
されるといわれている。本発明者らは、アルコール可溶
部を除去して製した茵陳蒿水性エキスが強い保水性を有
することを見いだした。
エキス、米糠多糖類、鯉より分離した鯉魚油、及びハッ
カより得られるl−メントールを一定割合に配合した外
用剤がすぐれた止痒作用を示すことを見出し、さらに老
化により皮脂や汗の分泌が衰え、皮脂欠乏症や乾燥肌と
なり、寒気や冷気の刺激を鋭敏に受け易くなって生ずる
老人性皮膚掻痒症に対しては、茵陳蒿のアルコール可溶
部除去水性エキスのみ配合した外用剤で止痒効果のある
ことを見いだした。
本発明が最初であり、鯉魚油を掻痒止めの外用剤に用い
るのも本発明が最初である。本発明によれば、茵陳蒿の
アルコール可溶部除去水性エキスを有効成分とする外用
止痒剤が提供される。また、本発明によれば、茵陳蒿の
アルコール可溶部除去水性エキスを0.01〜5.0重量%、
望ましくは0.1〜2.0重量%配合し、米糠多糖類を0.01〜
3.0重量%、望ましくは0.1〜2.0重量%配合し、鯉魚油
を0.005〜3.0重量%、望ましくは0.1〜2.0重量%配合
し、l−メントールを0.005〜2.0重量%、望ましくは0.
01〜1.0重量%配合する外用止痒剤が提供される。
剤、硬膏剤、液剤(酒精剤、チンキ剤、ローション剤等
を含む)、湿布剤(パップ剤、パスター剤)、塗布剤、
噴霧剤、散布剤、リニメント剤(塗擦剤)、クリーム
剤、乳剤、溶湯剤等の剤形とすることができる。用いる
賦形剤等の他の成分は当該分野で公知のものでよく、一
回の投与もしくは使用量に必要な本発明の物質を含むよ
うに製剤化するのが望ましい。
溶部除去水性エキスは、以下の方法で製造することがで
きる。細切した茵陳蒿に水を加え、熱抽出を繰り返して
濾過し、その濾液を50°以下で減圧濃縮し、その濃縮液
を噴霧乾燥することによって茵陳蒿乾燥エキスを得る。
得られる茵陳蒿乾燥エキスは褐色の粉末で、わずかにに
おいがあり味は苦い性状を有する。
ブタノールを加えて攪拌後静置して分離した下層の水層
を分取する。この水層に更にn−ブタノールを加えて同
操作を繰り返し、アルコール可溶部分を除去した後、水
層部分を噴霧乾燥して茵陳蒿のアルコール可溶部除去水
性エキスを得る。また、茵陳蒿のアルコール可溶部除去
水性エキスは、茵陳蒿乾燥エキスを水に溶解して、エタ
ノール中に攪拌しながら少量ずつ注入し、折出する沈殿
を濾取した後、乾燥することによっても得ることが出来
る。
部除去水性エキスは、淡褐色の粉末で水に可溶、メタノ
ールやエタノールなどのアルコールおよびアセトンに溶
けにくく、ベンゼン、エーテルおよびクロロホルムなど
に不溶である。上記エキスの水溶液は硫酸銅、酢酸銅な
どの水溶液を加えると多量の沈殿を生ずる。また、フェ
ノール・硫酸法、アンスロン・硫酸法、クロモトロプ酸
・硫酸法およびカルバゾール・硫酸法においていずれも
陽性を示し、多糖類が多量含まれていることを確認して
いる。
魚を水あるいは低濃度のエタノールで熱抽出して濾過し
た後、分離した鯉魚の油脂分を採取することによって製
造することができる。 こうして得られた鯉魚油は特有
の臭気を有する淡褐色の液である。次に本発明では、米
糠多糖類としては、特開昭64−66106号公報に記載の方
法に従って抽出したものを使用し、l−メントールとし
ては、日本薬局方l−メントールを使用することができ
る。
の製造) 茵陳蒿6kgを細切し、水20lを加え、2時間煮沸抽出し
た。この操作を2回繰り返して濾過し、その濾液を50℃
以下で10lになるまで減圧濃縮した。その濃縮液を噴霧
乾燥により乾燥して茵陳蒿乾燥エキス1.05kgを得た(収
量17.5%)。本品は褐色の粉末でわずかににおいがあ
り、味は苦い性状を有していた。この茵陳蒿乾燥エキス
500gを水3lに溶解し、n−ブタノール3lを加えて
よく攪拌し、静置して分離した下層の水層を分取した。
この水層に更にn−ブタノール3lを加えて同操作を繰
り返し、アルコール可溶部分を除去した。水層部分を噴
霧乾燥に付し260gの茵陳蒿のアルコール可溶部除去水
性エキスを得た(生薬より収量8.66%)。
溶解し、エタノール25l中に攪拌しながら少量づつ注入
した。折出する沈殿を濾取して乾燥することにより215
g(収量7.17%)の茵陳蒿のアルコール可溶部除去水性
エキスを得た。得られた茵陳蒿のアルコール可溶部除去
水性エキスは、淡褐色の粉末で水に可溶、メタノール、
エタノールおよびアセトンに溶けにくく、ベンゼン、エ
ーテルおよびクロロホルムに不溶であった。本品の水溶
液に硫酸銅、酢酸銅などの水溶液を加えると多量の沈殿
を生じた。また、フェノール・硫酸法、アンスロン・硫
酸法、クロモトロプ酸・硫酸法、カルバゾール・硫酸法
においていずれも陽性反応を示し、多糖類が多量含まれ
ていることを確認した。
しょ糖水溶液4lを加え、還流冷却器を付して約8時間
加熱し、一昼夜放置して、上部に分離した油分を採取
し、圧搾濾過して鯉魚油15g(収量3%)を得た。こう
して得られた鯉魚油は特有の臭気を有する淡褐色の液
で、次の如き組成を有した。
如き組成を有した。
ケン化物を除去後、 脂肪酸とし規準油脂分析試験
法2・4・20−71Iによりメチルエステル化した。
溶部除去水性エキスを用いて、その保水効果を、通常老
人性掻痒症を改善する外用薬や化粧品に保水剤として頻
用されている尿素の保水効果と比較した。 (1)実施方法 茵陳蒿のアルコール可溶部除去水性エキスの5%水溶液
および尿素の5%水溶液を作成し、コントロールとして
は水のみを用い、この中にそれぞれヒトの足より剥離し
た角層を厚さ0.5mm、直径10mmの錠剤にプレスしたもの
を15分間浸漬した。そして1被検体試料当り角質錠は5
個を使用した。次にそれぞれの角層を取り出し、20℃で
93%の相対湿度下に放置し、5日後の角質100mg当りの
残存水分保持量を測定し、1試料当り5個の平均値を算
出し、各試料の保水性の比較を行った。結果を表2に表
す。
スはコントロールに比し水分保持量がはるかに高く、保
水作用をもつことは明らかであり、その強さは従来保水
剤として繁用されてきた尿素と同等の効力をもつものと
考えられる。しかも尿素のように、基剤中で分解し、変
色、悪臭をもたらすことのない利点を有する。
蒿のアルコール可溶部除去水性エキス、米糠多糖類、l
−メントールの微粉末および鯉魚油をよくかきまぜなが
ら加え、軟膏が固化するまで攪拌を続けることによって
製する。
ールに溶解し、それを所定量の茵陳蒿のアルコール可溶
部除去水性エキスおよび米糠多糖類を溶解した蒸留水の
中にはげしく攪拌しながら加えることによって製する。
ルギー改善の漢方薬を服用し、外用に非ステロイド系消
炎剤(アンダークリーム)もしくは抗真菌剤(エンペシ
ドクリーム)を混合塗布しても痒みの止まらない重症の
小児および成人89名に、毎日就寝前および有症時に掻痒
部に製剤例3の軟膏を5週間連続塗布し、止痒効果を検
討した。 (2)効果の判定方法 各症状ごとに、下記に示す4段階の評価基準を作り、試
験前の症状と試験終了後の症状を比較して、3段階以上
改善効果のあったものを著効、2段階改善効果のあった
ものを有効、1段階改善効果のあったものをやや有効、
不変のものを無効、悪化したものを悪化として判定し
た。
%)、有効17例(19%)、やや有効37例(42%)を示
し、これらを合して62例(70%)の患者に有効であっ
た。投薬対象の被験者がアレルギー治療の漢方薬を内服
し、非ステロイド系消炎剤もしくは抗真菌剤を塗布した
後でも効果が得られず、まだ寝られないという強い掻痒
をもつ重症の患者であることを考えると、70%に達する
止痒効果は高い治療効果を示すものといえる。
感があり、痒さで夜中も目がさめる重症の患者20名につ
き、茵陳蒿のアルコール可溶部除去水性エキスを日本薬
局方親水軟膏に3%配合して製造した、3%茵陳蒿のア
ルコール可溶部除去水性エキス配合親水軟膏を毎日就寝
前及び有症時に掻痒部に使用して、4週間連続塗布し、
止痒効果を検討した。
って、使用前の症状と試験終了後の症状とを比較した。 (3)治療効果
中、著効2例(10%)、有効4例(20%)、やや有効5例
(25%)を示し、これらを合して重症の老人性皮膚掻痒
に対して11例(55%)の患者に有効であった。この結果
は、茵陳蒿のアルコール可溶部除去水性エキスが老人性
掻痒症の改善に明らかに有効であることを示している。
Claims (2)
- 【請求項1】 茵陳蒿(インチンコウ)のアルコール可
溶部除去水性エキスを有効成分として含有することを特
徴とする外用止痒剤。 - 【請求項2】 茵陳蒿のアルコール可溶部除去水性エキ
ス0.01〜5.0重量%、米糠多糖類0.01〜3.0重量%、鯉魚
油0.005〜3.0重量%およびl−メントール0.005〜2.0重
量%を有効成分として含有することを特徴とする外用止
痒剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21529692A JP3442093B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 外用止痒剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21529692A JP3442093B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 外用止痒剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0665087A true JPH0665087A (ja) | 1994-03-08 |
JP3442093B2 JP3442093B2 (ja) | 2003-09-02 |
Family
ID=16669976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21529692A Expired - Lifetime JP3442093B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 外用止痒剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3442093B2 (ja) |
Cited By (5)
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---|---|---|---|---|
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-
1992
- 1992-08-12 JP JP21529692A patent/JP3442093B2/ja not_active Expired - Lifetime
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